JP2007091121A - モータ制御装置およびそれを用いた電動パワーステアリング装置 - Google Patents
モータ制御装置およびそれを用いた電動パワーステアリング装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電動モータの制御の応答性および安定性を向上できるモータ制御装置およびそれを用いた電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】この装置は、車載バッテリ8からの電圧を昇圧する昇圧回路12と、昇圧回路12の出力電圧Voを電動モータMに印加するモータ駆動回路13と、目標電圧値Vrefに対する出力電圧Voの偏差eを求める電圧偏差演算部26と、偏差eに対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算部41と、デューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して昇圧回路12に与えるPWM信号生成部42と、デューティ指令値に応じて、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを可変設定するゲイン設定部43とを備える。昇圧回路12は、PWM信号によって駆動され、このPWM信号のデューティ比に応じて車載バッテリ8からの電圧を昇圧する。
【選択図】図4
【解決手段】この装置は、車載バッテリ8からの電圧を昇圧する昇圧回路12と、昇圧回路12の出力電圧Voを電動モータMに印加するモータ駆動回路13と、目標電圧値Vrefに対する出力電圧Voの偏差eを求める電圧偏差演算部26と、偏差eに対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算部41と、デューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して昇圧回路12に与えるPWM信号生成部42と、デューティ指令値に応じて、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを可変設定するゲイン設定部43とを備える。昇圧回路12は、PWM信号によって駆動され、このPWM信号のデューティ比に応じて車載バッテリ8からの電圧を昇圧する。
【選択図】図4
Description
この発明は、モータ駆動目標値とモータ印加電圧との偏差に基づく比例・積分制御によってデューティ指令値を生成し、これに基づいて電源電圧を昇圧して電動モータに給電する構成のモータ制御装置、およびこのようなモータ制御装置を用いた電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、電動モータの駆動力を車両のステアリング機構に機械的に伝達することによって操舵補助する装置である。電動モータは、ステアリングホイールに加えられる操舵トルクに応じて設定される目標駆動値に基づいて制御され、これによって、操舵トルクに応じた操舵補助力がステアリング機構に与えられる。
車載バッテリからの電力を電動モータに給電するモータ制御装置は、たとえば、下記特許文献1に示されているように、車載バッテリの出力電圧を昇圧する昇圧回路と、この昇圧回路の出力電圧を電動モータに印加する駆動回路と、昇圧回路および駆動回路を制御するマイクロコンピュータとを含む。
車載バッテリからの電力を電動モータに給電するモータ制御装置は、たとえば、下記特許文献1に示されているように、車載バッテリの出力電圧を昇圧する昇圧回路と、この昇圧回路の出力電圧を電動モータに印加する駆動回路と、昇圧回路および駆動回路を制御するマイクロコンピュータとを含む。
昇圧回路は、車載バッテリと駆動回路との間に直列に接続されたコイルおよびダイオードと、コイルおよびダイオードの間と接地電位部との間に接続されたトランジスタと、ダイオードおよび接地電位部の間に接続された平滑コンデンサとを備えた昇圧チョッパ回路からなる。マイクロコンピュータは、トランジスタにPWM信号を与え、このトランジスタをオン/オフする。これにより、PWM信号のデューティ比に応じて昇圧された電圧が昇圧回路から出力される。マイクロコンピュータは、昇圧回路の出力電圧に応じてPWM信号のデューティ比をフィードバック制御し、これにより、昇圧回路の出力電圧を目標電圧に導く。
特開2004−320922号公報
PWM信号のデューティ比に対する昇圧回路の出力電圧の特性(昇圧回路の入出力特性)は、デューティ比の増加に対して出力電圧が非線形に変化する特性である。より具体的には、デューティ比が低い領域(低デューティ域。たとえば60%以下の領域)では、デューティ比に対する出力電圧の変化率は小さく、デューティ比が高い領域(高デューティ域。たとえば70〜90%の領域)では同変化率が大きい。そのため、フィードバック制御のゲインを一定値としていると、低デューティ域では応答性が不十分になるおそれがあり、高デューティ域では大きすぎるゲインのために制御系が不安定になるおそれがある。
また、昇圧回路の入出力特性は、電動モータに流れる電流(負荷電流)にも依存している。具体的には、負荷電流が大きいほど(すなわち、昇圧回路から見た負荷抵抗が小さいほど)、昇圧回路の出力電圧が低くなる。したがって、デューティ比に対する出力電圧の変化率は、負荷電流が大きいほど小さくなる。そのため、フィードバック制御のゲインを一定値としていると、小負荷電流域では制御系が不安定になるおそれがあり、大負荷電流域では応答性が不足するおそれがある。
このように、従来技術では、昇圧回路の出力電圧の制御の応答性および安定性が不十分であり、それに応じて、電動モータの制御の応答性および安定性が不足するおそれがあり、目標とする操舵特性を得難いという課題があった。
そこで、この発明の目的は、電動モータの制御の応答性および安定性を向上できるモータ制御装置を提供することである。
そこで、この発明の目的は、電動モータの制御の応答性および安定性を向上できるモータ制御装置を提供することである。
また、この発明の他の目的は、電動モータの制御の応答性および安定性を向上することにより、操舵特性を改善することができる電動パワーステアリング装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、PWM信号によって駆動されることにより、前記PWM信号のデューティ比に応じて電源電圧を昇圧して、電動モータ(M)に印加すべき出力電圧を出力する昇圧回路(12)と、この昇圧回路の出力電圧を前記電動モータに印加するモータ駆動回路(13)と、目標電圧値に対する前記昇圧回路の出力電圧の偏差を求める偏差演算手段(26)と、この偏差演算手段によって求められた偏差に対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算手段(41)と、前記比例・積分演算手段によって演算されたデューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して前記昇圧回路に与えるPWM信号生成手段(42)と、前記比例・積分演算手段が演算するデューティ指令値に応じて、前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するゲイン設定手段(43)とを含むことを特徴とするモータ制御装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態における対応構成要素等を表す。以下、この項において同じ。
この構成によれば、デューティ指令値に応じて、比例・積分演算のゲインが可変設定されるので、デューティ比に応じた適切なゲインを設定することができる。これにより、いずれのデューティ比においても、応答性の不足がなく、かつ、制御系の安定性を損なうことのない適切なゲインを設定することができるから、昇圧回路の出力制御の応答性および安定性を向上できる。その結果、電動モータの制御の応答性および安定性を改善できる。
PWM信号生成手段が生成するPWM信号のデューティ比は、比例・積分演算手段によって生成されるデューティ指令値に対応している。したがって、PWM信号生成手段が生成するPWM信号のデューティ比を別途求めて、これに基づいて比例・積分演算のゲインをゲイン設定手段によって可変設定するようにしてもよい。
前記昇圧回路は、PWM信号のデューティ比に対して出力電圧が非線形に変化する入出力特性を有するものであってもよい。より具体的には、昇圧回路は、低デューティ域におけるデューティ比に対する出力電圧の変化率が、前記低デューティ域よりも高デューティの高デューティ域における同変化率よりも小さいものであってもよい。この場合、ゲイン設定手段は、低デューティ域におけるゲインよりも、高デューティ域におけるゲインを小さく設定するものであることが好ましい。
前記昇圧回路は、PWM信号のデューティ比に対して出力電圧が非線形に変化する入出力特性を有するものであってもよい。より具体的には、昇圧回路は、低デューティ域におけるデューティ比に対する出力電圧の変化率が、前記低デューティ域よりも高デューティの高デューティ域における同変化率よりも小さいものであってもよい。この場合、ゲイン設定手段は、低デューティ域におけるゲインよりも、高デューティ域におけるゲインを小さく設定するものであることが好ましい。
さらに、昇圧回路は、デューティ比の上限値付近の上限デューティ域において、デューティ比の増加に伴って出力電圧が減少し、前記上限デューティ域よりも低デューティの通常デューティ域において、デューティ比の増加に伴って出力電圧が増加する入出力特性を有するものであってもよい。この場合、前記ゲイン設定手段は、前記通常デューティ域におけるゲインを正の値に設定し、前記上限デューティ域におけるゲインを負の値に設定するものであることが好ましい。
前記昇圧回路は、前記PWM信号によってオン/オフされるスイッチング素子を含むものであってもよい。より具体的には、前記昇圧回路は、電源(8)とモータ駆動回路(13)との間の給電ライン(31)に直列に介装されたリアクトル(32)と、このリアクトルおよびモータ駆動回路の間から分岐して接地電位部との間に接続され、前記PWM信号によってオン/オフされるスイッチング素子(34)とを含む昇圧チョッパ回路であってもよい。この昇圧チョッパ回路は、前記リアクトルとモータ駆動回路との間の給電ラインに直列に介装され、前記スイッチング素子のオン時にモータ駆動回路からリアクトルに向かう電流を阻止する電流阻止手段(33)と、この電流阻止手段およびモータ駆動回路との間から分岐して接地電位部との間に接続された平滑コンデンサ(35)とをさらに含むことが好ましい。前記電流阻止手段は、前記スイッチング素子に対して相反的にオン/オフ駆動される別のスイッチング素子(33)であってもよいし、リアクトルからモータ駆動回路に向かう方向についてだけ電流を通過させるダイオード素子であってもよい。
請求項2記載の発明は、前記電動モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段(14)をさらに含み、前記ゲイン設定手段は、さらに、前記モータ電流検出手段によって検出されるモータ電流に基づいて前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するものであることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置である。
この構成によれば、デューティ指令値だけでなく、モータ電流(負荷電流)をも加味して、比例・積分演算のゲインが可変設定されるから、昇圧回路の入出力特性が負荷電流に依存して変動する場合でも、この変動を補償して、昇圧回路の出力電圧制御の応答性および安定性を確保できる。
請求項3記載の発明は、PWM信号によって駆動されることにより、前記PWM信号のデューティ比に応じて電源電圧を昇圧して、電動モータ(M)に印加すべき出力電圧を出力する昇圧回路(12)と、この昇圧回路の出力電圧を前記電動モータに印加するモータ駆動回路(13)と、目標電圧値に対する前記昇圧回路の出力電圧の偏差を求める偏差演算手段(26)と、この偏差演算手段によって求められた偏差に対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算手段(41)と、前記比例・積分演算手段によって演算されたデューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して前記昇圧回路に与えるPWM信号生成手段(42)と、前記電動モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段(14)と、このモータ電流検出手段によって検出されるモータ電流に応じて、前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するゲイン設定手段(43)とを含むことを特徴とするモータ制御装置である。
請求項3記載の発明は、PWM信号によって駆動されることにより、前記PWM信号のデューティ比に応じて電源電圧を昇圧して、電動モータ(M)に印加すべき出力電圧を出力する昇圧回路(12)と、この昇圧回路の出力電圧を前記電動モータに印加するモータ駆動回路(13)と、目標電圧値に対する前記昇圧回路の出力電圧の偏差を求める偏差演算手段(26)と、この偏差演算手段によって求められた偏差に対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算手段(41)と、前記比例・積分演算手段によって演算されたデューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して前記昇圧回路に与えるPWM信号生成手段(42)と、前記電動モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段(14)と、このモータ電流検出手段によって検出されるモータ電流に応じて、前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するゲイン設定手段(43)とを含むことを特徴とするモータ制御装置である。
この構成によれば、モータ電流(負荷電流)に応じて比例・積分演算のゲインが可変設定されるので、モータ電流に応じた適切なゲインを設定することができる。これにより、モータ電流に依存する昇圧回路の入出力特性の変動を補償できるから、いずれのモータ電流においても、応答性の不足がなく、かつ、制御系の安定性を損なうことのない適切なゲインを設定することができる。これにより、昇圧回路の出力制御の応答性および安定性を向上でき、その結果、電動モータの制御の応答性および安定性を改善できる。
前記昇圧回路は、出力電圧がモータ電流(負荷電流)に依存するものであってもよい。より具体的には、前記昇圧回路は、PWM信号のデューティ比に対する出力電圧の特性(入出力特性)が、モータ電流の大小に依存するものであってもよい。さらに具体的には、前記昇圧回路は、モータ電流が大きいほど、PWM信号のデューティ比に対する出力電圧の増加率が小さくなるものであってもよい。この場合には、前記ゲイン設定手段は、モータ電流が大きいほど、前記ゲインを大きく設定するものであることが好ましい。
請求項4記載の発明は、電動モータ(M)の動力を車両の操舵機構(3)に伝達して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、前記電動モータを駆動制御する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモータ制御装置(10)を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
この構成によれば、デューティ指令値および/またはモータ電流に応じて、比例・積分演算のゲインを適切に設定することができるので、デューティ指令値および/またはモータ電流によらずに、良好な応答性および制御安定性を確保できる。これにより、操舵特性(操舵フィーリング)を改善することができる。
この構成によれば、デューティ指令値および/またはモータ電流に応じて、比例・積分演算のゲインを適切に設定することができるので、デューティ指令値および/またはモータ電流によらずに、良好な応答性および制御安定性を確保できる。これにより、操舵特性(操舵フィーリング)を改善することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図である。車両の操向のための操作手段としてのステアリングホイール1に加えられた操舵トルクは、ステアリングシャフト2を介して、ステアリング機構3に機械的に伝達される。ステアリング機構3には、電動モータMからの操舵補助力が、減速機構(図示せず)を介して、またはダイレクトドライブ方式によって、伝達されるようになっている。
図1は、この発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の電気的構成を示すブロック図である。車両の操向のための操作手段としてのステアリングホイール1に加えられた操舵トルクは、ステアリングシャフト2を介して、ステアリング機構3に機械的に伝達される。ステアリング機構3には、電動モータMからの操舵補助力が、減速機構(図示せず)を介して、またはダイレクトドライブ方式によって、伝達されるようになっている。
ステアリングシャフト2は、ステアリングホイール1側に結合された入力軸2Aと、ステアリング機構3側に結合された出力軸2Bとに分割されていて、これらの入力軸2Aおよび出力軸2Bは、トーションバー4によって互いに連結されている。トーションバー4は、操舵トルクに応じてねじれを生じるものであり、このねじれの方向および量は、トルクセンサ5によって検出されるようになっている。また、ステアリングシャフト2の回転角を操舵角として検出する舵角センサ7が設けられている。
トルクセンサ5は、たとえば、入力軸2Aと出力軸2Bとの回転方向の位置関係の変化に応じて変化する磁気抵抗を検出する磁気式のもので構成されている。このトルクセンサ5の出力信号は、モータ制御装置としてのコントローラ10(ECU)に入力されている。
コントローラ10には、トルクセンサ5の出力信号のほかに、車速センサ6が出力する車速信号が入力されている。コントローラ10は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速に応じて、目標駆動値としてのモータ電流目標値を定め、操舵トルクおよび車速に応じた操舵補助力がステアリング機構3に与えられるように、電動モータMを駆動制御する。コントローラ10は、車両の電装品に電力を供給する電源としての車載バッテリ8からの電力を電動モータMに供給することによって、この電動モータMを駆動制御する。
コントローラ10には、トルクセンサ5の出力信号のほかに、車速センサ6が出力する車速信号が入力されている。コントローラ10は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速に応じて、目標駆動値としてのモータ電流目標値を定め、操舵トルクおよび車速に応じた操舵補助力がステアリング機構3に与えられるように、電動モータMを駆動制御する。コントローラ10は、車両の電装品に電力を供給する電源としての車載バッテリ8からの電力を電動モータMに供給することによって、この電動モータMを駆動制御する。
コントローラ10は、マイクロコンピュータ11と、昇圧回路12と、モータ駆動回路13と、電動モータMに流れるモータ電流(負荷電流)を検出するモータ電流検出回路14とを備えている。モータ駆動回路13は、昇圧回路12を介して車載バッテリ8からの電力の供給を受けるとともに、電流検出用抵抗15を介して接地電位部に接続されている。昇圧回路12は、たとえば、車載バッテリ8が発生するバッテリ電圧(たとえば12V)を、必要に応じた高電圧(たとえば42V)に昇圧して、モータ駆動回路13に与える。マイクロコンピュータ11は、目標電圧値に従って昇圧回路12を駆動して、目標電圧値に制御された安定した電圧がモータ駆動回路13に供給されるようにする。たとえば、電動モータMを比較的高回転で駆動すべき操舵条件のときには、マイクロコンピュータ11は、目標電圧を高く(たとえば42V)設定する。これにより、コントローラ10は、電動モータMの逆起電力に打ち勝って、この電動モータMに電力を供給できる。
マイクロコンピュータ11は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速に基づいて、モータ電流目標値および目標電圧値を設定し、これらに基づいて昇圧回路12およびモータ駆動回路13を制御する。
より具体的には、マイクロコンピュータ11は、CPU(中央処理装置)およびメモリを備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部は、アシスト特性記憶部21と、モータ電流目標値設定部22と、昇圧電圧設定部23と、昇圧回路12の駆動のための昇圧PWM(Pulse Width Modulation)制御部24と、モータ駆動回路13の駆動のための電流PWM制御部25と、電圧偏差演算部26と、電流偏差演算部27と、操舵速度検出部28とを備えている。
より具体的には、マイクロコンピュータ11は、CPU(中央処理装置)およびメモリを備えており、所定のプログラムを実行することによって、複数の機能処理部として機能する。この複数の機能処理部は、アシスト特性記憶部21と、モータ電流目標値設定部22と、昇圧電圧設定部23と、昇圧回路12の駆動のための昇圧PWM(Pulse Width Modulation)制御部24と、モータ駆動回路13の駆動のための電流PWM制御部25と、電圧偏差演算部26と、電流偏差演算部27と、操舵速度検出部28とを備えている。
アシスト特性記憶部21は、操舵トルクおよび車速に対応したモータ電流目標値を予め定めた基本アシスト特性(アシストマップ)を記憶している。
モータ電流目標値設定部22は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速を、アシスト特性記憶部21に記憶された基本アシスト特性に当てはめて、モータ電流目標値Iobjを求める。このモータ電流目標値設定部22は、基本アシスト特性から求められるモータ電流目標値に対して、いわゆる慣性補償制御やダンピング制御などの公知の補償制御演算を施してモータ電流目標値Iobjを求めるものであってもよい。
モータ電流目標値設定部22は、トルクセンサ5によって検出される操舵トルクおよび車速センサ6によって検出される車速を、アシスト特性記憶部21に記憶された基本アシスト特性に当てはめて、モータ電流目標値Iobjを求める。このモータ電流目標値設定部22は、基本アシスト特性から求められるモータ電流目標値に対して、いわゆる慣性補償制御やダンピング制御などの公知の補償制御演算を施してモータ電流目標値Iobjを求めるものであってもよい。
モータ電流目標値設定部22によって設定されるモータ電流目標値Iobjは、電流偏差演算部27に与えられる。この電流偏差演算部27には、さらに、モータ電流検出回路14によって検出されるモータ電流Iが与えられている。電流偏差演算部27は、モータ電流目標値Iobjに対するモータ電流Iの偏差(電流偏差)を求め、これを電流PWM制御部25に与える。
電流PWM制御部25は、電流偏差演算部27から与えられる電流偏差が零になるように、すなわち、モータ電流Iがモータ電流目標値Iobjに等しくなるように、比例・積分演算によってデューティ比を定める。電流PWM制御部25は、このようにして定められたデューティ比の電流PWM信号を生成し、モータ駆動回路13に与える。
モータ駆動回路13は、電流PWM制御部25から与えられる電流PWM信号によって駆動されるスイッチング素子(パワーMOSFET)を備え、その電流PWM信号のデューティ比で、昇圧回路12の出力電圧Voを電動モータMに印加する。
モータ駆動回路13は、電流PWM制御部25から与えられる電流PWM信号によって駆動されるスイッチング素子(パワーMOSFET)を備え、その電流PWM信号のデューティ比で、昇圧回路12の出力電圧Voを電動モータMに印加する。
一方、昇圧電圧設定部23は、操舵条件等に応じて、電動モータMに印加すべき目標電圧値Vrefを生成する。この実施形態では、操舵速度検出部28が舵角センサ7の出力に基づいて操舵速度を検出するようになっている。そして、昇圧電圧設定部23は、たとえば、モータ電流目標値設定部22によって設定されるモータ電流目標値および操舵速度検出部28によって検出される操舵速度に基づいて、目標電圧値Vrefを生成する。
この目標電圧値Vrefは、電圧偏差演算部26に与えられる。この電圧偏差演算部26には、さらに、昇圧回路12の出力電圧Vo(モータ駆動回路13によって電動モータMに印加される電圧)が入力されるようになっている。電圧偏差演算部26は、出力電圧Voの目標電圧値Vrefに対する偏差(電圧偏差)を求め、この電圧偏差を昇圧PWM制御部24に与える。
昇圧PWM制御部24は、前記電圧偏差が零になるように、すなわち、昇圧回路12の出力電圧Voが目標電圧値Vrefになるように、昇圧回路12に与える昇圧PWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。
図2は、昇圧回路12の構成例を示す電気回路図である。この昇圧回路12は、車載バッテリ8からモータ駆動回路13への給電ライン31に直列に介装されたリアクトル32(所定のインダクタンスを有するコイル)と、給電ライン31においてリアクトル32よりもモータ駆動回路13側に直列に介装された第1電界効果型トランジスタ(PチャネルMOSトランジスタ)33と、リアクトル32および第1電界効果型トランジスタ33の間において給電ライン31に一端(ドレインD)が接続された第2電界効果型トランジスタ(NチャネルMOSトランジスタ)34と、給電ライン31において第1電界効果型トランジスタ33よりもモータ駆動回路13側に一端が接続された平滑コンデンサ35とを備えた昇圧チョッパ回路からなる。第2電界効果型トランジスタ34の他端(ソースS)は接地されており、平滑コンデンサ35の他端も同じく接地されている。そして、第1および第2電界効果型トランジスタ33,34のゲートGに、昇圧PWM制御部24からの昇圧PWM信号が共通に入力されるようになっている。
図2は、昇圧回路12の構成例を示す電気回路図である。この昇圧回路12は、車載バッテリ8からモータ駆動回路13への給電ライン31に直列に介装されたリアクトル32(所定のインダクタンスを有するコイル)と、給電ライン31においてリアクトル32よりもモータ駆動回路13側に直列に介装された第1電界効果型トランジスタ(PチャネルMOSトランジスタ)33と、リアクトル32および第1電界効果型トランジスタ33の間において給電ライン31に一端(ドレインD)が接続された第2電界効果型トランジスタ(NチャネルMOSトランジスタ)34と、給電ライン31において第1電界効果型トランジスタ33よりもモータ駆動回路13側に一端が接続された平滑コンデンサ35とを備えた昇圧チョッパ回路からなる。第2電界効果型トランジスタ34の他端(ソースS)は接地されており、平滑コンデンサ35の他端も同じく接地されている。そして、第1および第2電界効果型トランジスタ33,34のゲートGに、昇圧PWM制御部24からの昇圧PWM信号が共通に入力されるようになっている。
Pチャネルトランジスタである第1電界効果型トランジスタ33は、昇圧PWM信号がハイレベルの期間にオフし、昇圧PWM信号がローレベルの期間にオンする。Nチャネルトランジスタである第2電界効果型トランジスタ34は、逆に、昇圧PWM信号がハイレベルの期間にオンし、昇圧PWM信号がローレベルの期間にオフする。すなわち、第1および第2電界効果型トランジスタ33,34は、相反的に駆動される。
昇圧PWM信号がハイレベルの期間は、第1電界効果型トランジスタ33のオフ期間であり、第2電界効果型トランジスタ34のオン期間である。この期間には、第2電界効果型トランジスタ34へと電流が引き込まれることにより、車載バッテリ8からリアクトル32へと電流が流れ込む。この期間には、オフ状態の第1電界効果型トランジスタ33によって、平滑コンデンサ35側(モータ駆動回路13側)から第2電界効果型トランジスタ34に向かう電流が阻止される。一方、昇圧PWM信号がローレベルの期間は、第1電界効果型トランジスタのオン期間であり、第2電界効果型トランジスタ34のオフ期間である。この期間には、リアクトル32に流れる電流が遮断される。このとき、オン状態の第1電界効果型トランジスタ33では、そのモータ駆動回路13側であるドレインDにおいて、リアクトル32の電流遮断による磁束の変化を妨げるように、高電圧が生じる。このような動作を繰り返すことによって発生する高電圧は、平滑コンデンサ35によって平滑化されて、モータ駆動回路13に与えられる。
第1電界効果型トランジスタ33のドレインD側に発生する高電圧は、昇圧PWM信号のハイレベル期間が長いほど高くなる。昇圧PWM信号は、昇圧PWM制御部24内で定められるデューティ比に応じたパルス幅(ハイレベル期間長)を有する信号である。したがって、昇圧PWM信号のデューティ比を大きく定めるほど、昇圧回路12の出力電圧Voは高くなる。このデューティ比が「0」であれば、第1電界効果型トランジスタ33はオン状態に保持され、第2電界効果型トランジスタ34はオフ状態に保持されるので、車載バッテリ8の発生電圧がそのままモータ駆動回路13に供給される。
図3は、昇圧回路12の入出力特性を説明するための図であり、昇圧PWM信号のデューティ比に対する出力電圧Voの変化が示されている。曲線L1〜L6は、モータ電流I(負荷電流値)のさまざまな値に対応する入出力特性をそれぞれ示す。より具体的には、図3は、車載バッテリ8の出力電圧が約12Vの場合の入出力特性であり、曲線L1〜L6は、昇圧回路12から見た電動モータM側の負荷抵抗Zが、それぞれ、0.2,0.1,0.08,0.06,0.04,0.02である場合の特性を示す。むろん、負荷抵抗Zが小さいほど、モータ電流Iは大きい。
図3に示された入出力特性は、次の特徴を有している。
A.デューティ比「1」(100%)の近傍の上限デューティ域(デューティ比の増加に伴って出力電圧Voが単調に減少するデューティ域を指す。)よりも低い通常デューティ域(デューティ比の増加に伴って出力電圧Voが単調に増加するデューティ域を指す。)では、デューティ比に対する出力電圧Voの増加率は、デューティ比が大きいほど大きい。
A.デューティ比「1」(100%)の近傍の上限デューティ域(デューティ比の増加に伴って出力電圧Voが単調に減少するデューティ域を指す。)よりも低い通常デューティ域(デューティ比の増加に伴って出力電圧Voが単調に増加するデューティ域を指す。)では、デューティ比に対する出力電圧Voの増加率は、デューティ比が大きいほど大きい。
B.前記通常デューティ域では、デューティ比の増加に伴って出力電圧Voが単調に増加するが、上限デューティ域ではデューティ比の増加に伴って出力電圧Voが減少する。
C.モータ電流が大きくなるほど(負荷抵抗Zが小さくなるほど)、出力電圧Voが減少し、それに応じて、デューティ比に対する出力電圧Voの変化率が減少する。
前記特徴Aは、通常デューティ域内において、低デューティ域(たとえば60%以下のデューティ域)では、デューティ比を変化させても出力電圧Voの速やかな変化が生じず、逆に、高デューティ域(たとえば70〜90%のデューティ域)では、デューティ比の変化に速やかに応答して出力電圧Voの変化が生じることを意味する。このことは、つまり、昇圧PWM制御部24において、一定の制御ゲインでデューティ比をフィードバック制御すると、低デューティ域においては応答遅れが生じるおそれがあり、高デューティ域では制御系の安定性が損なわれるおそれがあることを意味する。
C.モータ電流が大きくなるほど(負荷抵抗Zが小さくなるほど)、出力電圧Voが減少し、それに応じて、デューティ比に対する出力電圧Voの変化率が減少する。
前記特徴Aは、通常デューティ域内において、低デューティ域(たとえば60%以下のデューティ域)では、デューティ比を変化させても出力電圧Voの速やかな変化が生じず、逆に、高デューティ域(たとえば70〜90%のデューティ域)では、デューティ比の変化に速やかに応答して出力電圧Voの変化が生じることを意味する。このことは、つまり、昇圧PWM制御部24において、一定の制御ゲインでデューティ比をフィードバック制御すると、低デューティ域においては応答遅れが生じるおそれがあり、高デューティ域では制御系の安定性が損なわれるおそれがあることを意味する。
前記特徴Bは、昇圧PWM制御部24において、一定の制御ゲインでデューティ比をフィードバック制御すると、上限デューティ域においては、目標電圧値Vrefから遠ざかる方向に出力電圧Voが変動することを意味する。
前記特徴Cは、モータ電流が小さい小負荷電流域では、デューティ比の変化に速やかに応答して出力電圧Voが変化し、モータ電流が大きい大負荷電流域では、デューティ比が変化しても出力電圧Voには速やかな変化が生じないことを意味する。つまり、一定の制御ゲインでデューティ比をフィードバック制御すると、小負荷電流域では制御系の安定性が損なわれるおそれがあり、大負荷電流域では応答遅れが生じるおそれがある。
前記特徴Cは、モータ電流が小さい小負荷電流域では、デューティ比の変化に速やかに応答して出力電圧Voが変化し、モータ電流が大きい大負荷電流域では、デューティ比が変化しても出力電圧Voには速やかな変化が生じないことを意味する。つまり、一定の制御ゲインでデューティ比をフィードバック制御すると、小負荷電流域では制御系の安定性が損なわれるおそれがあり、大負荷電流域では応答遅れが生じるおそれがある。
そこで、この実施形態では、昇圧PWM制御部24は、昇圧PWM信号のデューティ比の制御のために適用されるゲインが、デューティ比の値およびモータ電流に応じて可変設定されるようになっている。
図4は、昇圧PWM制御部24の構成を説明するためのブロック図である。昇圧PWM制御部24は、電圧偏差演算部26によって演算される電圧偏差e(=Vref−Vo)に対して比例・積分演算を行って、昇圧PWM信号のデューティ指令値を生成する比例・積分演算部41と、この比例・積分演算部41によって生成されるデューティ指令値のデューティ比に対応した昇圧PWM信号を生成するPWM信号生成部42と、比例・積分演算部41における比例・積分演算のゲインを設定するゲイン設定部43と、ローパスフィルタ44とを備えている。
図4は、昇圧PWM制御部24の構成を説明するためのブロック図である。昇圧PWM制御部24は、電圧偏差演算部26によって演算される電圧偏差e(=Vref−Vo)に対して比例・積分演算を行って、昇圧PWM信号のデューティ指令値を生成する比例・積分演算部41と、この比例・積分演算部41によって生成されるデューティ指令値のデューティ比に対応した昇圧PWM信号を生成するPWM信号生成部42と、比例・積分演算部41における比例・積分演算のゲインを設定するゲイン設定部43と、ローパスフィルタ44とを備えている。
比例・積分演算部41は、電圧偏差eを積分する積分処理部45と、この積分処理部45によって求められた積分値に積分ゲインkiを乗じる積分ゲイン乗算部46と、電圧偏差eに比例ゲインkpを乗じる比例ゲイン乗算部47と、積分ゲイン乗算部46および比例ゲイン乗算部47の演算結果を加算してデューティ指令値を生成する加算部48とを備えている。
ゲイン設定部43は、加算部48が出力し、ローパスフィルタ44を通過することによって高周波成分が除去されたデューティ指令値、およびモータ電流検出回路14によって検出されるモータ電流Iに基づいて、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを可変設定する。ローパスフィルタ44によって、デューティ指令値の急変を抑制することができる。
ゲイン設定部43は、具体的には、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを次のように設定する。
ゲイン設定部43は、具体的には、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを次のように設定する。
a.デューティ指令値が通常デューティ域内の値であれば、デューティ指令値が大きいほど、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを小さく設定する。
b.デューティ指令値が通常デューティ域内の値であれば、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを正の値に設定し、デューティ指令値が上限デューティ域内の値であれば、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを負の値に設定する。
b.デューティ指令値が通常デューティ域内の値であれば、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを正の値に設定し、デューティ指令値が上限デューティ域内の値であれば、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを負の値に設定する。
c.モータ電流が大きいほど、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを大きく設定する。
より具体的には、ゲイン設定部43は、図5に例示するような特性曲線に従って、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを可変設定する。曲線L11〜L16は、さまざまな値のモータ電流I11,I12,I13,I14,I15,I16(ただしI11<I12<I13<I14<I15<I16)に対応するゲイン設定特性を示している。ゲイン設定部43は、このようなゲイン設定特性曲線を記憶したマップ(デューティ指令値およびモータ電流に対応した比例ゲインkpおよび積分ゲインkiの各設定値を記憶したもの)で構成されてもよい。
より具体的には、ゲイン設定部43は、図5に例示するような特性曲線に従って、比例ゲインkpおよび積分ゲインkiを可変設定する。曲線L11〜L16は、さまざまな値のモータ電流I11,I12,I13,I14,I15,I16(ただしI11<I12<I13<I14<I15<I16)に対応するゲイン設定特性を示している。ゲイン設定部43は、このようなゲイン設定特性曲線を記憶したマップ(デューティ指令値およびモータ電流に対応した比例ゲインkpおよび積分ゲインkiの各設定値を記憶したもの)で構成されてもよい。
以上のようにこの実施形態によれば、デューティ指令値およびモータ電流Iに応じて比例ゲインkpおよび積分ゲインkiが可変設定されるようになっている。これにより、低デューティ域における応答の不足が生じたり、高デューティ域における制御系の不安定が生じたりすることがなく、昇圧回路12の出力電圧Voを良好な応答性で安定に制御できる。また、上限デューティ域では比例ゲインkpおよび積分ゲインkiが負の値に設定されるので、上限デューティ域においても、出力電圧Voを目標電圧値Vrefに近づけるように制御できる。さらに、モータ電流Iに応じて比例ゲインkpおよび積分ゲインkiが可変設定されることにより、モータ電流Iに依存する昇圧回路12の入出力特性変動を補償でき、この昇圧回路12の出力電圧Voを良好な応答性で安定に制御することができる。
このように、昇圧回路12の出力電圧Voに関する制御の応答性および安定性が向上されることにより、電動モータMの制御の応答性および安定性が向上されることになり、ひいては、ステアリングホイール1を通じて運転者が感じる操舵フィーリング(操舵特性)を向上することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することも可能である。たとえば、昇圧回路12としては、図2に示した構成例以外のものであってもよい。たとえば、図2の電界効果型トランジスタ33の代わりに、リアクトル32側をアノードとし、平滑コンデンサ35側をカソードとして、ダイオードを接続してもよい。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、さらに他の形態で実施することも可能である。たとえば、昇圧回路12としては、図2に示した構成例以外のものであってもよい。たとえば、図2の電界効果型トランジスタ33の代わりに、リアクトル32側をアノードとし、平滑コンデンサ35側をカソードとして、ダイオードを接続してもよい。
また、前述の実施形態では、デューティ指令値およびモータ電流Iの両方に基づいて比例・積分演算のゲインを可変設定する構成となっているが、デューティ指令値およびモータ電流Iのいずれか一方のみに基づいてゲインを可変設定する構成としてもよい。
さらに、前述の実施形態では、電動パワーステアリング装置に適用されたモータ制御装置について説明したが、この発明のモータ制御装置は、電動パワーステアリング装置以外の装置に備えられた電動モータの制御のために適用されてもよい。
さらに、前述の実施形態では、電動パワーステアリング装置に適用されたモータ制御装置について説明したが、この発明のモータ制御装置は、電動パワーステアリング装置以外の装置に備えられた電動モータの制御のために適用されてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
8…車載バッテリ、10…コントローラ、11…マイクロコンピュータ、26…電圧偏差演算部、41…比例・積分演算部
Claims (4)
- PWM信号によって駆動されることにより、前記PWM信号のデューティ比に応じて電源電圧を昇圧して、電動モータに印加すべき出力電圧を出力する昇圧回路と、
この昇圧回路の出力電圧を前記電動モータに印加するモータ駆動回路と、
目標電圧値に対する前記昇圧回路の出力電圧の偏差を求める偏差演算手段と、
この偏差演算手段によって求められた偏差に対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算手段と、
前記比例・積分演算手段によって演算されたデューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して前記昇圧回路に与えるPWM信号生成手段と、
前記比例・積分演算手段が演算するデューティ指令値に応じて、前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するゲイン設定手段とを含むことを特徴とするモータ制御装置。 - 前記電動モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段をさらに含み、
前記ゲイン設定手段は、さらに、前記モータ電流検出手段によって検出されるモータ電流に基づいて前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するものであることを特徴とする請求項1記載のモータ制御装置。 - PWM信号によって駆動されることにより、前記PWM信号のデューティ比に応じて電源電圧を昇圧して、電動モータに印加すべき出力電圧を出力する昇圧回路と、
この昇圧回路の出力電圧を前記電動モータに印加するモータ駆動回路と、
目標電圧値に対する前記昇圧回路の出力電圧の偏差を求める偏差演算手段と、
この偏差演算手段によって求められた偏差に対して比例・積分演算を行い、デューティ指令値を生成する比例・積分演算手段と、
前記比例・積分演算手段によって演算されたデューティ指令値に応じたデューティ比のPWM信号を生成して前記昇圧回路に与えるPWM信号生成手段と、
前記電動モータに流れるモータ電流を検出するモータ電流検出手段と、
このモータ電流検出手段によって検出されるモータ電流に応じて、前記比例・積分演算手段における比例・積分演算のゲインを可変設定するゲイン設定手段とを含むことを特徴とするモータ制御装置。 - 電動モータの動力を車両の操舵機構に伝達して操舵補助する電動パワーステアリング装置であって、
前記電動モータを駆動制御する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のモータ制御装置を含むことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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- 2005-09-29 JP JP2005285285A patent/JP2007091121A/ja active Pending
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