JP2007091005A - スペアタイヤ格納構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両後突時の車両の衝突エネルギ吸収ストロークを確保すると共にスペアタイヤ格納部からのスペアタイヤの取出性を向上する。
【解決手段】 スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外へ取出す際に、スペアタイヤボード24を車両後方へ移動するとスペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側へガイドされる。また、車両後突時には、車両前方へ移動するガイドレール20に対してスペアタイヤボード24が相対的に車両後方へ移動するため、スペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側へガイドされ、フロアパネル14が衝突エネルギ吸収に寄与できるようになっている。
【選択図】 図1
【解決手段】 スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外へ取出す際に、スペアタイヤボード24を車両後方へ移動するとスペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側へガイドされる。また、車両後突時には、車両前方へ移動するガイドレール20に対してスペアタイヤボード24が相対的に車両後方へ移動するため、スペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側へガイドされ、フロアパネル14が衝突エネルギ吸収に寄与できるようになっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は自動車等の車両後部の床上にスペアタイヤを格納したスペアタイヤ格納構造に関する。
下記特許文献1には、リヤフロアパネルに形成したスペアタイヤ格納部内にスペアタイヤを載置支持するトレーを取付けた構造が開示されている。この構造では、軽衝突時にリヤバンパがスペアタイヤの後端部を押圧すると、スペアタイヤ持上げ手段によって、トレーとともにスペアタイヤの車両前方側を持ち上げることで、車両後突時の車両後部における衝撃吸収ストロークを確保するようになっている。
特開平05−178240号公報
実開平03−123790号公報
しかしながら、特許文献1のようなスペアタイヤ格納構造では、スペアタイヤをスペアタイヤ格納部から車外に取り出す際に、低い位置からスペアタイヤを車両上方へ持ち上げる必要がある。このため、スペアタイヤの取出性が良くない。
本発明は上記事実を考慮し、車両後突時の車両の衝突エネルギ吸収ストロークを確保できると共にスペアタイヤ格納部からのスペアタイヤの取出性を向上できるスペアタイヤ格納構造を提供することが目的である。
請求項1記載の本発明のスペアタイヤ格納構造は、車両後部の床上に配置され、スペアタイヤを支持する支持台と、前記床の車両前後方向への圧縮変形時に前記支持台の後部を車両後方上側へガイドするガイド部材と、前記支持台を前記ガイド部材に沿って移動させる操作手段と、を有することを特徴とする。
車両後部の床が車両前後方向へ圧縮変形した場合には、スペアタイヤを支持した状態で車両後部の床上に配置された支持台の後部がガイド部材により車両後方上側へガイドされる。この結果、スペアタイヤは車両後部の衝突時変形の妨げにならない位置へ移動する。また、スペアタイヤを車外に取り出す場合には、操作手段によって、スペアタイヤを支持した状態で支持台をガイド部材に沿って車両後方上側へ移動させる。この結果、スペアタイヤを車両上方へ持ち上げる必要が無くなる。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載のスペアタイヤ格納構造において、前記ガイド部材は斜めに配置したガイドレールであることを特徴とする。
斜めに配置したガイドレールによって、スペアタイヤを支持した状態で支持台が車両後方上側へ確実に移動する。
請求項3記載の本発明は、請求項1記載のスペアタイヤ格納構造において、前記ガイド部材はスペアタイヤ格納部の床と一体に設けられた斜面であることを特徴とする。
ガイド部材をスペアタイヤ格納部の床と一体に設けられた斜面とすることで、スペアタイヤ格納部の床にガイド部材を簡単に構成できる。
請求項1記載の本発明は、車両後突時の車両の衝突エネルギ吸収ストロークを確保できると共にスペアタイヤ格納部からのスペアタイヤの取出性を向上できる。
請求項2記載の本発明は、スペアタイヤを車両後方上側へ確実に移動できる。
請求項3記載の本発明は、簡単な構成でスペアタイヤを車両後方上側へ移動できる。
本発明におけるスペアタイヤ格納構造の第1実施形態を図1〜図6に従って説明する。
なお、図中矢印UPは車両上方方向を示し、図中矢印FRは車両前方方向を示している。
図1及び図2に示される如く、本実施形態の車両10の後方下部においては、車両前後方向に沿って延びる左右のリヤサイドメンバ12の上に、車両10の床を構成するフロアパネル14が架設されている。また、フロアパネル14の後部における左右のリヤサイドメンバ12の間となる部位には、スペアタイヤ格納部16がプレス成形等によって車両下方側へ向かって凹陥されている。
フロアパネル14の後部には、複数のクラッシャブルビード18が車幅方向に沿って連続して形成されており、車両前後方向の衝突時に圧縮力で変形するための波板状となった圧縮変形部位が形成されている。また、スペアタイヤ格納部16にも複数のクラッシャブルビード18が車幅方向に沿って連続して形成されており、スペアタイヤ格納部16の底部16Aにおける、複数のクラッシャブルビード18より車両後方側の部位には、ガイド部材としてのガイドレール20が配置されている。
ガイドレール20はスペアタイヤ格納部16の底部16Aにおける車幅方向両端部近傍に左右一対配置されており、ガイドレール20のレール部20Aは、車両前方下側から車両後方上側に向かって斜めに配置されている。
また、スペアタイヤ格納部16の底部16Aには、スペアタイヤ22を支持する支持台としての板材で構成されたスペアタイヤボード24が載置されており、ガイドレール20はフロアパネル14の車両前後方向への圧縮変形時にスペアタイヤボード24の後部を車両後方上側へガイドするようになっている。スペアタイヤボード24の平面視形状は、スペアタイヤ格納部16の底部16Aの形状と略一致しており、スペアタイヤボード24はスペアタイヤ格納部16の底部16A上に格納されている。
スペアタイヤボード24の上面24Aの略中央部には、スペアタイヤキャリア26が取付けられている。このスペアタイヤキャリア26は、車両前後方向から見た形状がコ字状に屈曲された板材で構成されており、車幅方向両端部に車幅方向外側へ向かって形成された取付部26Aが、それぞれスペアタイヤボード24に溶着されている。また、スペアタイヤキャリア26の頂部26Bには、螺子孔28が形成されている。この螺子孔28には車両上方側からスペアホイールクランプ30が螺合可能となっており、スペアホイールクランプ30をスペアタイヤ22のタイヤホイール22Aに通し、螺子孔28に螺合することで、スペアタイヤ22をスペアタイヤキャリア26に固定できるようになっている。
なお、図1に示される通常状態では、スペアタイヤ22及びスペアタイヤボード24は、スペアタイヤ格納部16の底部16Aに略水平に載置されている。
スペアタイヤボード24の後部の車幅方向中央部には、車両後方へ延長された延長部24Bが形成されており、延長部24Bの後端部24Cには、スペアタイヤボード24をガイドレール20に沿って移動させる操作手段としての把手34が取付られている。
この把手34は、延長部24Bの後端部24Cに車両後方側から形成された矩形状の切欠36に、その長手方向を車幅方向に沿って配置された軸38に回転可能に軸支されている。
具体的に説明すると、把手34はその長手方向を車幅方向に沿って平行配置された2本の丸棒材34A、34Bと、丸棒材34A、34Bの両端部を互いに連結する2枚の板材34C、34Dで構成されている。また、把手34の下方側の丸棒材34Bを軸38が貫通しており、上方側の丸棒材34Aが把持部となっている。
スペアタイヤボード24における延長部24Bの左右両側には、車両前後方向を長手方向とする矩形の切欠部40が形成されており、これらの切欠部40内となる部位に、それぞれガイドレール20が位置している。即ち、切欠部40によって、スペアタイヤボード24とガイドレール20とが干渉しないようになっている。
また、スペアタイヤボード24における左右の切欠部40の前方縁部には、それぞれ狭幅矩形状の切欠42が車両前方に向かって形成されており、これらの切欠42には、その長手方向を車幅方向に沿って配置された軸44が固定されている。
図6に示される如く、軸44には、ガイドレール20に取付られたジョイント50が連結されている。ジョイント50の上部に形成された連結部50Aの側面視形状(車体側方から見た形状)はリング形状となっており、連結部50Aに軸44が挿通されている。また、ジョイント50の下部は4つのローラ52を備えたキャリア50Bとなっており、このキャリア50Bがガイドレール20のレール部20A内を移動可能となっている。
ガイドレール20のレール部20Aの前端下部には前脚部20Bが溶接されており、前脚部20Bはその長手方向を車体上下方向に沿って配置されている。また、前脚部20Bにおける下端にはフランジ20Cが左右両側に向けって形成されており、フランジ20Cは、スペアタイヤ格納部16の底部16Aに固定されたウエルドボルト53に螺合するナット54によってスペアタイヤ格納部16の底部16Aに固定されている。
同様に、ガイドレール20のレール部20Aの後端下部には後脚部20Dが溶接されており、後脚部20Dはその長手方向を車体上下方向に沿って配置されている。また、後脚部20Dにおける下端にはフランジ20Eが左右両側に向けって形成されており、フランジ20Eは、スペアタイヤ格納部16の底部16Aに固定されたウエルドボルト53に螺合するナット54によってスペアタイヤ格納部16の底部16Aに固定されている。
図7に示される如く、ガイドレール20におけるレール部20Aの底板20Fには、レール部20Aの長手方向となる車両前後方向に沿ってスリット58が形成されている。また、ガイドレール20におけるレール部20Aの下方には、ストッパユニット60が取付けられており、ストッパユニット60はレール部20Aに沿った長手形状となっている。ストッパユニット60は前端部60Aと後端部60Bとがそれぞれビス62によって、車両下方側からガイドレール20のレール部20Aにおける底板20Fの前端部20Gと後端部20Hとに取付けられており、ストッパユニット60はレール部20Aに対して車両上下方向へ移動可能となっている。
ストッパユニット60の前端部60A及び後端部60Bとビス62の頭部62Aとの間となるビス62の外周部にはコイルスプリング64が取付けられており、ストッパユニット60をガイドレール20のレール部20A側方向(車両上方)に付勢している。
ストッパユニット60の前後方向中間部60Cは、上下2枚の板材からなる2重構造となっており、上板66と下板68との間に複数のストッパ爪70が前後方向に沿って一列に配置されている。これらのストッパ爪70はジョイント50と共に逆戻り防止手段を構成している。
また、上板66の車幅方向中央部にはストッパユニット60の長手方向となる車両前後方向に沿ってスリット72が形成されており、このスリット72からストッパ爪70の爪部70Aが上方に突出している。
ストッパ爪70における爪部70Aの根元部には車幅方向両側へ延びる板部70Bが形成されており、板部70Bの左右幅はスリット72の幅より広くなっている。また、ストッパ爪70の板部70Bと下板68との間には、コイルスプリング76が取付けられており、ストッパ爪70をストッパ爪70がスリット72から突出する方向(車両上方)へ付勢している。
従って、通常状態では、ガイドレール20のレール部20Aにおける底板20Fの下面に、ストッパユニット60の上板66が、コイルスプリング64の付勢力で当接している。また、複数のストッパ爪70の板部70Bがコイルスプリング76の付勢力によってストッパユニット60の上板66の下面に押し付けられており、ストッパ爪70の爪部70Aがスリット72からレール部20A内に突出している。
図8に示される如く、ストッパ爪70の爪部70Aの側面視形状は、車両後方側に直角を有する直角三角形となっている。従って、ジョイント50が車両後方へ移動する場合には、爪部70Aの車両前方側傾斜面がキャリア50Bの後壁部50Dに押圧されるため、ストッパ爪70はコイルスプリング76の付勢力に抗して下降するようになっている。一方、ジョイント50が通過すると、ストッパ爪70はコイルスプリング76の付勢力によって上方へ押し上げられ、爪部70Aの車両後方側垂直面がジョイント50のキャリア50Bの前壁部50Cに係合することで、ジョイント50の車両前方(図8の矢印A方向)への移動を阻止できるようになっている。
図7に示される如く、ストッパユニット60の下板68の上部には、リリースレバー80が一体的に形成されており、リリースレバー80の上端部には取っ手80Aが設けられている。
図8に示される如く、リリースレバー80を車両後側斜め下方(図8の矢印B方向)へ移動すると、ストッパユニット60が、ビス62に沿って図8に実線で示す上方の通常位置から、図8に二点鎖線で示す下方の解除位置へ移動するようになっている。また、ストッパユニット60が図8に二点鎖線で示す下方の解除位置へ移動すると、ストッパユニット60全体が図8に実線で示す上方の通常位置から、図8に二点鎖線で示す下方の解除位置へ移動する。このため、ストッパユニット60側に設けられた爪部70Aの先端が、ジョイント50のキャリア50Bの前壁部50Cから離間し、ジョイント50が自重によって車両前方へ移動するようになっている。
従って、スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外へ取出す場合には、図4に示される如く、作業者Kが、把手34を把持し、スペアタイヤボード24を車両後方(図4の矢印C方向)へ移動することで、スペアタイヤボード24に固定された軸44と、ガイドレール20に取付けられたジョイント50との連結によって、スペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側へガイドされるようになっている。
一方、図5に示される如く、他車両M等が車両後方から衝突(後突)した場合には、他車両Mに押圧され、フロアパネル14の後部が、複数のクラッシャブルビード18を起点にして圧縮変形するため、フロアパネル14の後部に配置されたガイドレール20が車両前方(図5の矢印D方向)へ移動するようになっている。一方、スペアタイヤボード24の前端24Dは、スペアタイヤ格納部16の前壁部16Bに当り車体前方への移動が阻止されるようになっている。
この結果、車両前方(図5の矢印E方向)へ移動するガイドレール20に対してスペアタイヤボード24が相対的に車両後方(図5の矢印C方向)へ移動する。このため、スペアタイヤボード24に固定された軸44と、ガイドレール20に取付けられたジョイント50との連結によって、スペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側(図5の矢印D方向)へガイドされるようになっている。
従って、スペアタイヤ22がフロアパネル14の変形の妨げにならない上方へ傾斜した位置(図5の位置)へ移動するようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
図3に示される如く、通常状態では、スペアタイヤ22は、スペアタイヤ格納部16の底部16Aに略水平に載置されている。
図4に示される如く、スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外へ取出す場合には、作業者Kが、把手34を把持し、スペアタイヤボード24を車両後方(図4の矢印C方向)へ移動する。この際、図6に示される如く、スペアタイヤボード24に固定された軸44と、ガイドレール20に取付けられたジョイント50との連結によって、図4に示される如く、スペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側(図4の矢印D)へガイドされる。
また、図8に示される如く、ジョイント50は、ガイドレール20のレール部20Aを車両前方側から車両後方側へ移動する際に、キャリア50Bの後壁部50Dによって複数のストッパ爪70の爪部70Aを前方側から順番にコイルスプリング76の付勢力に効して下方へ移動させる。また、キャリア50Bが通過すると、ストッパ爪70はコイルスプリング76の付勢力によって上方へ移動し、爪部70Aの先端とジョイント50のキャリア50Bの前壁部50Cとが係合して、スペアタイヤボード24が車両前方へ移動するのを阻止する。
従って、作業者Kは、スペアタイヤ22をスペアタイヤボード24上に載置した状態で、スペアタイヤ22の後部22Bを、車室後壁82より上方の位置へ移動することができる。この結果、スペアタイヤ22をスペアタイヤボード24から外し、スペアタイヤ22をスペアタイヤボード24上を車両後方へスライドさせることで、スペアタイヤ22を車外へ容易に取り出すことができる。
このため、本実施形態では、スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外に取り出す際に、スペアタイヤ22を低い位置から車両上方へ持ち上げ、車室後壁82を乗り越える必要がなく、スペアタイヤの取出性を向上できる。
一方、図5に示される如く、他車両M等が車両後方から衝突(後突)した場合には、他車両Mに押圧され、フロアパネル14の後部が、複数のクラッシャブルビード18を起点にして圧縮変形する。この結果、フロアパネル14の後部に配置されたガイドレール20が車両前方(図5の矢印D方向)へ移動するが、スペアタイヤボード24の前端24Dは、スペアタイヤ格納部16の前壁部16Bに当り車体前方への移動が阻止される。
即ち、車両前方(図5の矢印E方向)へ移動するガイドレール20に対してスペアタイヤボード24が相対的に車両後方(図5の矢印C方向)へ移動する。このため、スペアタイヤボード24に固定された軸44と、ガイドレール20に取付けられたジョイント50との連結によって、スペアタイヤボード24がガイドレール20のレール部20Aに沿って車両後方上側(図5の矢印D方向)へガイドされる。
従って、スペアタイヤ22がフロアパネル14の変形の妨げにならない車両後方側が車両前方側に比べて上方になった図5に示す傾斜位置へ移動する。
従って、図5に示される如く、他車両M等が車両10の後部10Aに後突した場合には、スペアタイヤ22に影響されること無く、フロアパネル14の後部が、複数のクラッシャブルビード18を起点にして確実に圧縮変形すると共に、左右のリヤサイドメンバ12の後部も確実に圧縮変形する。
このため、本実施形態では、車両後突時の車両10の後部における衝突エネルギ吸収ストロークを確保できると共にスペアタイヤ格納部16からのスペアタイヤ22の取出性を向上できる。
また、本実施形態では、ガイド部材を斜めに配置したガイドレール20で構成したため、ガイドレール20によって、スペアタイヤ22を支持した状態でスペアタイヤボード24が車両後方上側へ確実に移動する。この結果、スペアタイヤ22を車両後方上側へ確実に移動できる。
次に、本発明におけるスペアタイヤ格納構造の第2実施形態を図7〜図9に従って説明する。
なお、第1実施形態と同一部材は、同一符号を付してその説明を省略する。
第1実施形態におけるガイドレール20に代えて、図9及び図10に示される如く、本実施形態では、ガイド部材がスペアタイヤ格納部16の床となっている底部16Aと一体に設けられた斜面16Cで構成されている。
具体的に説明すると、スペアタイヤ格納部16の底部16Aにおける、複数のクラッシャブルビード18より車両後方側の部位の車幅方向両端部には、それぞれ車両上方へ向かって凸部86が形成されている。
図11に示される如く、凸部86の側面視形状(車幅方向から見た形状)は、車両後方側に直角を有する直角三角形となっており、車両前方側斜面16Cは車両前方下側から車両後方上側に向かって傾斜している。
図9に示される如く、左右の凸部86の互いに対向する側壁部16Dは、車両前後方向に延びる垂直面となっており、左右の側壁部16Dの間には、スペアタイヤボード24の延長部24Bが挿入されている。また、スペアタイヤボード24に形成した左右の切欠部40の前端部40Aが、斜面16Cの車両前方側に位置している。
従って、スペアタイヤボード24が車両後方(図9の矢印F方向)へ移動すると、スペアタイヤボード24に形成した左右の切欠部40の前端部40Aが斜面16C上を摺動するため、スペアタイヤボード24が斜面16C沿って車両後方上側(図11の矢印G方向)へガイドされるようになっている。
図9に示される如く、スペアタイヤボード24における延長部24Bの後端部24Cには、スペアタイヤボード24をガイドレール20に沿って移動させる操作手段としての把手88が形成されている。この把手88は、延長部24Bの後端部24Cに、その長手方向を車幅方向に沿って穿設された長孔90の車両後方側に形成されている。
図11に示される如く、本実施形態では、複数のクラッシャブルビード18の車幅方向から見た断面形状は、車両後方側に直角を有する直角三角形となっており、車両前方側傾斜面18Aと車両後方側垂直面18Bとを有している。従って、スペアタイヤボード24を車両後方へ移動し、スペアタイヤボード24の前端24Dが、複数のクラッシャブルビード18の車両後方側になった場合には、スペアタイヤボード24の前端24Dが複数のクラッシャブルビード18の垂直面18Bに当ることで、スペアタイヤボード24の車両前方への移動を阻止できるようになっている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
通常状態では、スペアタイヤ22は、第1実施形態と同様にスペアタイヤ格納部16の底部16Aに略水平に載置されている。
図11に示される如く、スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外へ取出す場合には、作業者Kが、把手88を把持し、スペアタイヤボード24を車両後方(図11の矢印F方向)へ移動する。この際、スペアタイヤボード24に形成した左右の切欠部40の前端部40Aが斜面16C上を摺動するため、スペアタイヤボード24は斜面16C沿って車両後方上側(図11の矢印G方向)へガイドされる。
また、スペアタイヤボード24が車両後方へ移動し、スペアタイヤボード24の前端24Dが複数のクラッシャブルビード18の車両後方側になると、スペアタイヤボード24の前端24Dが複数のクラッシャブルビード18の垂直面18Bに当接する。このため、スペアタイヤボード24が車両前方へ移動するのを阻止できる。
従って、作業者Kは、スペアタイヤ22をスペアタイヤボード24上に載置した状態で、スペアタイヤ22の後部22Bを、車室後壁82より上方の位置へ移動することができる。この結果、この状態でスペアタイヤ22をスペアタイヤボード24から外し、スペアタイヤボード24上を車両後方へスライドさせることで、スペアタイヤ22を車外へ取り出すことができる。
このため、本実施形態では、スペアタイヤ22をスペアタイヤ格納部16から車外に取り出す際に、スペアタイヤ22を低い位置から車両上方へ持ち上げ、車室後壁82を乗り越える必要がなく、スペアタイヤの取出性を向上できる。
一方、他車両等が車両後方から衝突(後突)した場合には、第1実施形態と同様に、他車両に押圧され、フロアパネル14の後部が、複数のクラッシャブルビード18を起点にして圧縮変形する。この結果、フロアパネル14の後部に配置されたスペアタイヤ格納部16の斜面16Cが車両前方へ移動するが、スペアタイヤボード24の前端24Dは、スペアタイヤ格納部16の前壁部16Bに当り車体前方への移動が阻止される。
即ち、車両前方へ移動するスペアタイヤ格納部16の斜面16Cに対してスペアタイヤボード24が相対的に車両後方へ移動する。このため、スペアタイヤボード24がスペアタイヤ格納部16の斜面16Cに沿って車両後方上側(図11の矢印G方向)へガイドされる。
従って、スペアタイヤ22がフロアパネル14の変形の妨げにならない車両後方側が車両前方側に比べて上方になった図11に示す傾斜位置へ移動する。
従って、他車両等が車両の後部に後突した場合には、スペアタイヤ22に影響されること無く、フロアパネル14の後部が、複数のクラッシャブルビード18を起点にして確実に圧縮変形すると共に、左右のリヤサイドメンバ12の後部も確実に圧縮変形する。
このため、本実施形態では、車両後突時の車両10の後部における衝突エネルギ吸収ストロークを確保できると共にスペアタイヤ格納部16からのスペアタイヤ22の取出性を向上できる。
また、本実施形態では、ガイド部材がスペアタイヤ格納部16の床となっている底部16Aと一体に設けられた斜面16Cで構成されている。この結果、スペアタイヤ格納部16の底部16Aにガイド部材を簡単に構成できる。このため、簡単な構成でスペアタイヤボード24を車両後方上側へ移動できる。
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記第1実施形態におけるガイド部材としてのガイドレール20はストッパ機構を持たない構造であっても良い。また、ガイド部材としてのガイドレール20は、スペアタイヤ格納部16とは別体とされた板材、棒材等をスペアタイヤ格納部16の底部16Aに斜めに取付けた簡単な構成であっても良い。更に、ガイド部材としてのガイドレール20を、スペアタイヤ格納部16における底部16A以外となるスペアタイヤ格納部16における側壁部等の他の部位に取付けた構成としても良い。
また、スペアタイヤ22を支持する支持台は、板材で構成されたスペアタイヤボード24に限定されず、棒材を井形状に組んだ構造体等の他の支持台であっても良い。
また、スペアタイヤボード24をガイド部材に沿って移動させる操作手段としての把手を、紐、チェーン等の連結部材を介してスペアタイヤボード24に連結した構成としても良い。また、前記連結部材をモータ等の駆動装置によって巻き取ることで、スペアタイヤボード24をガイド部材に沿って移動させる構成としも良い。
10 車両
12 リヤサイドメンバ
14 フロアパネル
16 スペアタイヤ格納部
16A スペアタイヤ格納部の底部(スペアタイヤ格納部の床)
16C スペアタイヤ格納部の斜面(ガイド部材)
18 クラッシャブルビード
20 ガイドレール(ガイド部材)
22 スペアタイヤ
24 スペアタイヤボード(支持台)
34 把手(操作手段)
82 車室後壁
88 把手(操作手段)
12 リヤサイドメンバ
14 フロアパネル
16 スペアタイヤ格納部
16A スペアタイヤ格納部の底部(スペアタイヤ格納部の床)
16C スペアタイヤ格納部の斜面(ガイド部材)
18 クラッシャブルビード
20 ガイドレール(ガイド部材)
22 スペアタイヤ
24 スペアタイヤボード(支持台)
34 把手(操作手段)
82 車室後壁
88 把手(操作手段)
Claims (3)
- 車両後部の床上に配置され、スペアタイヤを支持する支持台と、
前記床の車両前後方向への圧縮変形時に前記支持台の後部を車両後方上側へガイドするガイド部材と、
前記支持台を前記ガイド部材に沿って移動させる操作手段と、
を有することを特徴とするスペアタイヤ格納構造。 - 前記ガイド部材は斜めに配置したガイドレールであることを特徴とする請求項1に記載のスペアタイヤ格納構造。
- 前記ガイド部材はスペアタイヤ格納部の床と一体に設けられた斜面であることを特徴とする請求項1に記載のスペアタイヤ格納構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005282335A JP2007091005A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | スペアタイヤ格納構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005282335A JP2007091005A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | スペアタイヤ格納構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007091005A true JP2007091005A (ja) | 2007-04-12 |
Family
ID=37977224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005282335A Pending JP2007091005A (ja) | 2005-09-28 | 2005-09-28 | スペアタイヤ格納構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007091005A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010076728A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-08 | Nissan Motor Co Ltd | 車両後部構造 |
FR3103454A1 (fr) * | 2019-11-26 | 2021-05-28 | Renault Sas | Vehicule automobile comportant un dispositif d’assistance a l’extraction de la roue de secours hors de son logement |
-
2005
- 2005-09-28 JP JP2005282335A patent/JP2007091005A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010076728A (ja) * | 2008-09-29 | 2010-04-08 | Nissan Motor Co Ltd | 車両後部構造 |
FR3103454A1 (fr) * | 2019-11-26 | 2021-05-28 | Renault Sas | Vehicule automobile comportant un dispositif d’assistance a l’extraction de la roue de secours hors de son logement |
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