JP2007088094A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】信頼性が高く且つ色むらを低減可能な発光装置を提供する。
【解決手段】実装基板20におけるLEDチップ10の実装面側でLEDチップ10を囲むリフレクタ40と、リフレクタ40の内側でLEDチップ10および当該LEDチップ10に接続されたボンディングワイヤ14,14を封止した封止部50と、LEDチップ10から放射された青色光によって励起される黄色蛍光体を透明材料とともに成形した成形品であってリフレクタ40に固着され封止部50との間に空気層80を形成するドーム状の色変換部材70とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、LEDチップ(発光ダイオードチップ)を利用した発光装置に関するものである。
従来から、LEDチップと、LEDチップが実装された実装基板と、当該実装基板におけるLEDチップの実装面側でLEDチップおよび当該LEDチップに接続されたボンディングワイヤを封止したエポキシ樹脂からなる封止部とを備えた発光装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
上記特許文献1に開示された発光装置では、実装基板の一表面にLEDチップを収納する収納凹所を設けて当該収納凹所の内底面にLEDチップを実装してあり、光取り出し効率を高めるためにLEDチップから側方に放射された光を収納凹所の内側面にて封止部の表面側へ反射できるように収納凹所の開口面積を内底面から離れるにつれて徐々に大きくしてある。
なお、上記特許文献1には、青色光ないし紫外光を放射するLEDチップと当該LEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体とを組み合わせることにより、白色を含めLEDチップの発光色とは異なる色合いの混色光を得る技術が開示されている。
特開2002−94122号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の発光装置のように封止部の材料としてエポキシ樹脂を用いたものでは、封止部の耐候性が低く、しかも、LEDチップが青色光を放射する青色LEDチップの場合には封止部が青色光により劣化しやすいという不具合があった。また、上記特許文献1に記載の発光装置では、封止部に蛍光体を分散させてあるが、蛍光体の濃度が封止部内でばらついて色むらの原因になるという不具合があった。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、信頼性が高く且つ色むらを低減可能な発光装置を提供することにある。
請求項1の発明は、LEDチップと、LEDチップが実装された実装基板と、当該実装基板におけるLEDチップの実装面側でLEDチップを囲みLEDチップから放射された光を反射するリフレクタであって前記実装面から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなる形状に形成されたリフレクタと、リフレクタの内側に充填されたシリコーン樹脂により形成されLEDチップおよび当該LEDチップに電気的に接続されたボンディングワイヤを封止した封止部と、LEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を透明材料とともに成形した成形品であってリフレクタに固着され封止部との間に空気層を形成するドーム状の色変換部材とを備えてなることを特徴とする。
この発明によれば、封止部がシリコーン樹脂により形成されているので、封止部の信頼性を高めることができ、しかも、色変換部材に外力が作用したときに色変換部材に発生した応力が封止部を通してLEDチップやボンディングワイヤに伝達されるのを抑制でき、前記外力に起因したLEDチップの発光特性の変動やボンディングワイヤの断線を抑制できるから、信頼性をより高めることができる。また、蛍光体を透明材料とともに成形した成形品からなる色変換部材であって封止部との間に空気層が形成される形でリフレクタに固着される色変換部材を備えているので、LEDチップから放射される光と色変換部材の蛍光体から放射される光との混色光の色むらを低減できる。
請求項1の発明では、信頼性が高く且つ色むらを低減できるという効果がある。
以下、本実施形態の発光装置について図1〜図5を参照しながら説明する。
本実施形態の発光装置1は、LEDチップ10と、LEDチップ10が実装された実装基板20と、実装基板20におけるLEDチップ10の実装面側でLEDチップ10を囲みLEDチップ10から放射された光を反射する枠状のリフレクタ40と、リフレクタ40の内側に透明樹脂材料を充填して形成されてLEDチップ10および当該LEDチップ10に接続されたボンディングワイヤ14,14を封止し且つ弾性を有する封止部50と、LEDチップ10から放射された光によって励起されてLEDチップ10の発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を透明材料とともに成形した成形品であってリフレクタ40に固着され封止部50との間に空気層80を形成するドーム状の色変換部材70とを備えている。なお、本実施形態の発光装置1は、例えば照明器具の光源として用いるものであり、例えばグリーンシートからなる絶縁層90を介して金属(例えば、Al、Cuなどの熱伝導率の高い金属)製の器具本体100に実装することで、LEDチップ10から器具本体100までの熱抵抗を小さくすることができて放熱性が向上し、LEDチップ10のジャンクション温度の温度上昇を抑制できるから、入力電力を大きくでき、光出力の高出力化を図れる。ここで、照明器具の場合には、所望の光出力が得られるように、器具本体100に複数個の発光装置1を実装して(なお、図5では、10個の発光装置1を有底円筒状の器具本体100の底壁の内底面において周方向に沿って等間隔で配置した例を示してある)、複数個の発光装置1を直列接続したり並列接続したりすればよい。
実装基板20は、LEDチップ10が搭載される金属板21と、金属板21に積層されたガラスエポキシ基板からなる絶縁性基材22とで構成されており、当該絶縁性基材22における金属板21側とは反対側の表面にLEDチップ10の図示しない両電極それぞれと電気的に接続される一対のリードパターン23が設けられるとともに、絶縁性基材22においてLEDチップ10に対応する部位に窓孔24が設けられており、LEDチップ10で発生した熱が絶縁性基材22を介さずに金属板21に伝熱できるようになっている。ここにおいて、金属板21の材料としてはCuを採用しているが、熱伝導率の比較的高い金属材料であればよく、Cuに限らず、Alなどを採用してもよい。なお、金属板21と絶縁性基材22とは、絶縁性を有するシート状の接着フィルムからなる固着材25により固着されている。また、各リードパターン23は、Ni膜とAu膜との積層膜により構成されており、色変換部材70により覆われていない部位がアウターリード部23bとなっている。また、絶縁性基材22は、窓孔24の周囲に、LEDチップ10から放射された光を反射する反射膜27が形成されている。ここで、反射膜27は、Ni膜とAg膜との積層膜により構成されている。
LEDチップ10は、青色光を放射するGaN系青色LEDチップであり、結晶成長用基板としてサファイア基板に比べて格子定数や結晶構造がGaNに近く且つ導電性を有するn形のSiC基板からなる導電性基板11を用いており、導電性基板11の主表面側にGaN系化合物半導体材料により形成されて例えばダブルへテロ構造を有する積層構造部からなる発光部12がエピタキシャル成長法(例えば、MOVPE法など)により成長され、導電性基板11の裏面に図示しないカソード側の電極であるカソード電極(n電極)が形成され、発光部12の表面(導電性基板11の主表面側の最表面)に図示しないアノード側の電極であるアノード電極(p電極)が形成されている。要するに、LEDチップ10は、一表面側にアノード電極が形成されるとともに他表面側にカソード電極が形成されている。上記カソード電極および上記アノード電極は、Ni膜とAu膜との積層膜により構成してあるが、上記カソード電極および上記アノード電極の材料は特に限定するものではなく、良好なオーミック特性が得られる材料であればよく、例えば、Alなどを採用してもよい。なお、本実施形態では、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりも金属板21から離れた側となるように金属板21に実装されているが、LEDチップ10の発光部12が導電性基板11よりも金属板21に近い側となるように金属板21に実装するようにしてもよい。光取り出し効率を考えた場合には、発光部12を金属板21から離れた側に配置することが望ましいが、本実施形態では導電性基板11と発光部12とが同程度の屈折率を有しているので、発光部12を金属板21に近い側に配置しても光の取り出し損失が大きくなりすぎることはない。
また、LEDチップ10は、上述の金属板21に、LEDチップ10のチップサイズよりも大きなサイズの矩形板状に形成されLEDチップ10と金属板21との線膨張率の差に起因してLEDチップ10に働く応力を緩和するサブマウント部材30を介して実装されている。サブマウント部材30は、上記応力を緩和する機能だけでなく、LEDチップ10で発生した熱を金属板21においてLEDチップ10のチップサイズよりも広い範囲に伝熱させる熱伝導機能を有している。本実施形態では、サブマウント部材30の材料として熱伝導率が比較的高く且つ絶縁性を有するAlNを採用しており、LEDチップ10は、上記カソード電極がサブマウント部材30におけるLEDチップ10側の表面に設けられ上記カソード電極と接続される導体パターン31(図2参照)および金属細線(例えば、金細線、アルミニウム細線など)からなるボンディングワイヤ14を介して一方のリードパターン23と電気的に接続され、上記アノード電極がボンディングワイヤ14を介して他方のリードパターン23と電気的に接続されている。なお、LEDチップ10とサブマウント部材30とは、例えば、SnPb、AuSn、SnAgCuなどの半田や、銀ペーストなどを用いて接合すればよいが、AuSn、SnAgCuなどの鉛フリー半田を用いて接合することが好ましい。
サブマウント部材30の材料はAlNに限らず、線膨張率が導電性基板11の材料である6H−SiCに比較的近く且つ熱伝導率が比較的高い材料であればよく、例えば、複合SiC、Siなどを採用してもよい。
上述の封止部50の透明樹脂材料としては、シリコーン樹脂を用いており、封止部50がゲル状であって弾性を有している。
リフレクタ40は、円形状に開口した枠状の形状であって、LEDチップ10の側面から放射された光がレンズ60側へ反射されるように内側面40aの形状が設計されている。すなわち、リフレクタ40は、LEDチップ10の厚み方向においてLEDチップ10から離れるに従って開口面積が大きくなる形状(つまり、上記実装面から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなる形状)に形成されている。ここにおいて、リフレクタ40の材料としては、LEDチップ10から放射される光(ここでは、青色光)に対する反射率が比較的大きな材料(例えば、Alなど)を採用し、リフレクタ40の内側面40aを鏡面とすればよく、リフレクタ40は例えばアルミニウムの基材を絞り加工して形成すればよい。また、リフレクタ40は、絶縁性を有するシート状の接着フィルムからなる固着材26により実装基板20に固着されている。なお、本実施形態では、リフレクタ40を実装基板20に固着した後でリフレクタ40の内側に上記透明樹脂材料を充填(ポッティング)して熱硬化させることで封止部50を形成してある。
色変換部材70は、シリコーン樹脂のような透明材料とLEDチップ10から放射された青色光によって励起されてブロードな黄色系の光を放射する粒子状の黄色蛍光体とを混合した混合物の成形品により構成されている。したがって、本実施形態の発光装置1は、LEDチップ10から放射された青色光と黄色蛍光体から放射された光とが色変換部材70の外面70bを通して放射されることとなり、白色光を得ることができる。なお、色変換部材70の材料として用いる透明材料は、シリコーン樹脂に限らず、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ガラスなどを採用してもよい。また、色変換部材70の材料として用いる透明材料に混合する蛍光体も黄色蛍光体に限らず、例えば、赤色蛍光体と緑色蛍光体とを混合しても白色光を得ることができる。
ところで、色変換部材70は、内面70aが、当該内面70aと上述の空気層80との境界でLEDチップ10から放射された光を全反射させない凹曲面状に形成されている。したがって、本実施形態の発光装置1では、LEDチップ10から放射された光(LEDチップ10から放射されリフレクタ40に反射されることなく封止部50から出射された光およびLEDチップ10から放射されリフレクタ40の内側面40aで反射されて封止部50から出射された光)が内面70aと空気層80との境界で全反射されることなく色変換部材70に入射することなり、全光束を高めることができる。
ここで、色変換部材70は、位置によらず法線方向に沿った肉厚が一様となるように成形されている。色変換部材70は、開口部の周縁をリフレクタ40に対して、例えば接着剤(例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂など)を用いて接着すればよい。
ところで、上述のリフレクタ40は、実装基板20側とは反対の表面の周部に、色変換部材70を囲み色変換部材70を位置決めする環状の位置決めリブ41が連続一体に突設されている。しかして、本実施形態では、リフレクタ40に対して色変換部材70を高精度に位置決めすることができる。
以上説明した本実施形態の発光装置1では、リフレクタ40の内側にシリコーン樹脂を充填して形成されてLEDチップ10および当該LEDチップ10に接続されたボンディングワイヤ14,14を封止した封止部50を備えているので、封止部50の材料として従来のようにエポキシ樹脂を用いる場合に比べて封止部50の耐候性を高めることができるとともに、LEDチップ10から放射された光による劣化が起こりにくくなる。
また、本実施形態の発光装置1では、色変換部材70は封止部50との間に空気層80が形成される形で配設すればよく、色変換部材70を封止部50に密着させる必要がないので、色変換部材70の寸法精度や位置決め精度に起因した歩留まりの低下を抑制できる。また、本実施形態の発光装置1では、組立時に色変換部材70の組付けが最終工程となるので、LEDチップ10の発光波長に応じて透明材料に対する蛍光体の配合を調整した色変換部材70を用いることで製品間の色ばらつきを低減することもできる。
また、本実施形態の発光装置1では、上述のように色変換部材70と封止部50との間に空気層80が形成されているので、色変換部材70に外力が作用したときに色変換部材70が変形して封止部50に当接する可能性が低くなって上記外力により色変換部材70に発生した応力が封止部50を通してLEDチップ10や各ボンディングワイヤ14,14に伝達されるのを抑制でき、上記外力によるLEDチップ10の発光特性の変動や各ボンディングワイヤ14,14の断線が起こりにくくなるから、信頼性が向上するという利点がある。また、色変換部材70と封止部50との間に上記空気層80が形成されていることにより、外部雰囲気中の水分がLEDチップ10に到達しにくくなるという利点がある。
また、色変換部材70と封止部50との間に上記空気層80が形成されていることにより、LEDチップ10から放射され封止部50を通して色変換部材70に入射し当該色変換部材70中の黄色蛍光体の粒子により散乱された光のうち封止部50側へ散乱されて封止部50を透過する光の光量を低減できて装置全体としての外部への光取り出し効率を向上できるという利点がある。
ところで、上述の実施形態では、LEDチップ10として、発光色が青色の青色LEDチップを採用しており、導電性基板11としてSiC基板を採用しているが、SiC基板の代わりにGaN基板を用いてもよく、SiC基板やGaN基板を用いた場合には結晶成長用基板として絶縁体であるサファイア基板を用いている場合に比べて、結晶成長用基板の熱伝導率が高く結晶成長用基板の熱抵抗を小さくできる。また、LEDチップ10の発光色は青色に限らず、例えば、赤色、緑色などでもよい。すなわち、LEDチップ10の発光部12の材料はGaN系化合物半導体材料に限らず、LEDチップ10の発光色に応じて、GaAs系化合物半導体材料やGaP系化合物半導体材料などを採用してもよい。また、導電性基板11もSiC基板に限らず、発光部12の材料に応じて、例えば、GaAs基板、GsP基板などから適宜選択すればよい。
実施形態を示す概略断面図である。 同上を示し、一部破断した概略分解斜視図である。 同上を示す要部概略平面図である。 同上における絶縁性基材を示し、(a)は概略平面図、(b)は概略断面図である。 同上を用いた照明器具を示し、(a)は要部概略平面図、(b)は要部概略断面図である。
符号の説明
10 LEDチップ
14 ボンディングワイヤ
20 実装基板
21 金属板
22 絶縁性基材
23 リードパターン
30 サブマウント部材
40 リフレクタ
50 封止部
70 色変換部材
80 空気層

Claims (1)

  1. LEDチップと、LEDチップが実装された実装基板と、当該実装基板におけるLEDチップの実装面側でLEDチップを囲みLEDチップから放射された光を反射するリフレクタであって前記実装面から離れるにつれて開口面積が徐々に大きくなる形状に形成されたリフレクタと、リフレクタの内側に充填されたシリコーン樹脂により形成されLEDチップおよび当該LEDチップに電気的に接続されたボンディングワイヤを封止した封止部と、LEDチップから放射された光によって励起されてLEDチップの発光色とは異なる色の光を放射する蛍光体を透明材料とともに成形した成形品であってリフレクタに固着され封止部との間に空気層を形成するドーム状の色変換部材とを備えてなることを特徴とする発光装置。
JP2005272871A 2005-09-20 2005-09-20 発光装置 Withdrawn JP2007088094A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012081141A1 (ja) * 2010-12-15 2012-06-21 パナソニック株式会社 半導体発光装置

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