JP2007087692A - 燃料電池の排出ガス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 希釈空間を確保しつつ、レイアウトが制限される燃料電池自動車等に容易に搭載可能であり、しかも簡易な構成の燃料電池の排出ガス処理装置を提供する。
【解決手段】 燃料電池2のアノードから排出された水素をカソードオフガスで希釈して排出する希釈器30であって、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22を収容すると共に、内部に希釈空間32を有する希釈器本体31と、希釈空間32内で上向きに水素を導入する配管13bと、希釈空間32の上部にカソードオフガスを導入する配管22eと、を備え、希釈器本体31はその下部に排出口33を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池2のアノードから排出された水素をカソードオフガスで希釈して排出する希釈器30であって、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22を収容すると共に、内部に希釈空間32を有する希釈器本体31と、希釈空間32内で上向きに水素を導入する配管13bと、希釈空間32の上部にカソードオフガスを導入する配管22eと、を備え、希釈器本体31はその下部に排出口33を有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池のアノードから排出された水素を希釈処理する燃料電池の排出ガス処理装置に関する。
近年、水素がアノードに、酸素がカソードにそれぞれ供給されることで、電気化学反応が生じ発電する燃料電池の開発が盛んである。この燃料電池は、その発電電力によって走行する燃料電池自動車や、家庭用電源など広範囲で適用されつつあり、今後もその適用範囲の拡大が期待されている。このような燃料電池では、その出力を高めるために、アノードに消費される量以上の水素が供給される場合が多く、アノードから反応で余った未反応の水素が排出される。そこで、水素の利用効率を高めるべく、この排出された未反応の水素を水素供給側に戻し、水素を循環させる水素循環系を採用した技術が提案されている。
ところで、燃料電池が発電すると、カソードで水が生成し、この生成水の一部が固体高分子電解質膜(以下、電解質膜)をアノード側に透過する。その他、電解質膜の湿潤状態を確保して、電解質膜のプロトン(水素イオン)の拡散性(導電性)を高めるため、例えば、燃料電池のカソード側またはアノード側に供給されるガス(水素、酸素を含む空気など)を加湿する方法が採用されている。
したがって、水素循環系を採用する燃料電池システムの場合、燃料電池のアノード側では発電に伴って、循環する水素に同伴する水分量が高くなり、燃料電池の発電効率が低下する場合がある。そこで、このように水素に同伴する水分量が高くなった場合、これを一時的に排出することによって(これをパージという)、燃料電池の発電効率の回復が図られている。そして、このように排出された水素は、これを希釈するための希釈用ガス(カソードオフガス)と共に、希釈器(燃料電池の排出ガス処理装置)に導入され、希釈用ガスで希釈された後、外気中に排出される(特許文献1参照)。
特開2004−6183号公報(段落番号0042〜0044、図1)
しかしながら、特許文献1に記載される希釈器は、例えば、燃料電池自動車に搭載される場合、レイアウトが制限されるため、希釈器を小型化しなければならず、その結果として、希釈器内の希釈空間の容積が小さくなっていた。そして、このように希釈空間が小さくなると、例えば、一時的に大量の水素が希釈空間に導入された場合、(1)この水素が希釈されず希釈器を通り抜け、そのまま排出されたり、(2)希釈用ガスの導入ラインを逆流することを防止するため、希釈器の上流側/下流側に制御弁を設けたり、希釈器を水素が通り抜けにくい構造としなければならず、部品点数が増加する場合があった。
そこで、本発明は、このような問題を解決すべく、希釈空間を確保しつつ、レイアウトが制限される燃料電池自動車等に容易に搭載可能であり、しかも簡易な構成の燃料電池の排出ガス処理装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、本発明は、燃料電池のアノードから排出された水素を希釈用ガスで希釈して排出する燃料電池の排出ガス処理装置であって、前記燃料電池および当該燃料電池を発電させるためのデバイスの少なくとも一方を収容すると共に、内部に希釈空間を有する処理装置本体と、前記希釈空間に前記水素を導入する水素導入手段と、前記希釈空間に前記希釈用ガスを導入する希釈用ガス導入手段と、を備えたことを特徴とする燃料電池の排出ガス処理装置である。
ここで、燃料電池を発電させるためのデバイス(機器)とは、例えば、エゼクタ、コンプレッサ、加湿器、各種弁(遮断弁、減圧弁、排出弁、背圧弁等)である。そして、処理装置本体は、燃料電池およびデバイスの少なくとも一方を収容すればよいことを意味する。
このような燃料電池の排出ガス処理装置(希釈器)によれば、燃料電池のアノードから排出された水素は、水素導入手段によって、処理装置本体(希釈器本体)の希釈空間に導入される。一方、希釈用ガス(カソードオフガス)は、希釈用ガス導入手段によって、希釈空間に導入される。そして、水素は希釈空間に拡散しつつ、希釈用ガスと混合することによって希釈され、水素濃度が低下した希釈ガスとなる。次いで、この希釈ガスは、処理装置本体の適宜な位置に形成された排出口を介して、外部に排出される。
ここで、処理装置本体は、燃料電池および燃料電池を発電させるためのデバイスの少なくとも一方を収容、つまり、燃料電池およびデバイスの少なくとも一方の全体を覆っており、処理装置本体内が希釈空間として機能するため、処理装置本体と前記少なくとも一方との隙間も希釈空間となる。
そして、例えば、処理装置本体が燃料電池を収容し、燃料電池が燃料電池自動車のフロアパネル下に搭載される場合、処理装置本体をフロアパネル下のスペース(燃料電池搭載スペース)に倣った形状とすることによって、本発明に係る希釈空間は、レイアウトの制限を考慮し小型化され、前記スペースに配置された従来の排出ガス処理装置の希釈空間よりも、大きくすることができる。
すなわち、本発明に係る排出ガス処理装置は、レイアウトが制限される燃料電池自動車などに、希釈空間の容量を小さくせずに、容易に搭載することができる。
そして、例えば、処理装置本体が燃料電池を収容し、燃料電池が燃料電池自動車のフロアパネル下に搭載される場合、処理装置本体をフロアパネル下のスペース(燃料電池搭載スペース)に倣った形状とすることによって、本発明に係る希釈空間は、レイアウトの制限を考慮し小型化され、前記スペースに配置された従来の排出ガス処理装置の希釈空間よりも、大きくすることができる。
すなわち、本発明に係る排出ガス処理装置は、レイアウトが制限される燃料電池自動車などに、希釈空間の容量を小さくせずに、容易に搭載することができる。
このように本発明によれば、希釈空間を大容量とすることができるため、大量の水素が導入されたとしても、希釈用ガスで確実に希釈した後に、排出することができる。すなわち、水素の通り抜けや、水素の希釈用ガス導入ラインへの逆流を防止するため、各種制御弁を設けたり、処理装置本体内にリブ等を設けて水素の通り抜け防止構造とする必要がない。したがって、本発明に係る燃料電池の排出ガス処理装置は、部品点数を減らすと共に、簡易な構成とすることができる。
また、本発明に係る排出ガス処理装置によって、燃料電池と、これに付随するデバイス(加湿器、エゼクタなど)を収容すれば、燃料電池と前記デバイスとがパッケージ化されるため、燃料電池およびデバイスの取り扱いが容易となる。
また、本発明に係る水素導入手段は、前記水素が前記希釈空間内で上向きに導入されるように構成されており、前記処理装置本体は、その下部に排出口を有することを特徴とする。
ここで、水素が希釈空間内で上向きに導入されるとは、後記する実施形態のように、鉛直上向きに限定されず、水平方向より上向きであればよいことを意味する。
そして、このような燃料電池の排出ガス処理装置によれば、水素が希釈空間内で上向きに導入され、排出口が処理装置本体の下部に位置する構成であるため、比重の小さい軽い水素が希釈空間を吹き抜け(通り抜け)にくくなり、水素を希釈用ガスで希釈した後に排出することができる。
そして、このような燃料電池の排出ガス処理装置によれば、水素が希釈空間内で上向きに導入され、排出口が処理装置本体の下部に位置する構成であるため、比重の小さい軽い水素が希釈空間を吹き抜け(通り抜け)にくくなり、水素を希釈用ガスで希釈した後に排出することができる。
また、希釈空間における水素の導入位置は、後記する実施形態のように、希釈空間の上部に限らず、希釈空間の下部であってもよい。希釈空間の上部とは、希釈空間を鉛直方向において2等分した場合、希釈空間の鉛直上側部分を意味する。一方、処理装置本体の下部とは、処理装置本体を鉛直方向において2等分した場合、処理装置本体の鉛直下側部分を意味する。特に、水素の導入位置を希釈空間の上部とした場合、水素の吹き抜けをさらに防止することができる。
さらに、排出口は、後記する実施形態のように、処理装置本体の鉛直下方ほど、その数が多くなる構成であることが好ましい。このようにすれば、希釈空間の中央部での水素の排出を抑制しつつ、希釈空間の下部に到達し、好適に希釈された水素を効率的に排出することができる。
また、本発明に係る前記希釈用ガス導入手段は、前記希釈用ガスが前記希釈空間の上部に導入されるように構成されていることを特徴とする。
このような燃料電池の排出ガス処理装置によれば、比重が小さく軽いため、希釈空間の上部に集まりやすい水素を、前記上部に導入される希釈用ガスで効率的に希釈することができる。
本発明によれば、希釈空間を確保しつつ、レイアウトが制限される燃料電池自動車等に容易に搭載可能であり、しかも簡易な構成の燃料電池の排出ガス処理装置を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る希釈器(燃料電池の排出ガス処理装置)を備える燃料電池システムの構成を示す図である。
≪燃料電池システムの構成≫
本実施形態に係る燃料電池システム1は、燃料電池自動車に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池2の出力端子(図示しない)に接続した走行用のモータ(図示しない)を備えており、燃料電池自動車は燃料電池2の発電電力によってモータを駆動し、走行するようになっている。
本実施形態に係る燃料電池システム1は、燃料電池自動車に搭載されている。燃料電池システム1は、燃料電池2の出力端子(図示しない)に接続した走行用のモータ(図示しない)を備えており、燃料電池自動車は燃料電池2の発電電力によってモータを駆動し、走行するようになっている。
燃料電池システム1は、燃料電池2と、燃料電池2に対して水素(燃料ガス、反応ガス)を供給・排出するアノード系10と、燃料電池2に対して酸素を含む空気(酸化剤ガス、反応ガス)を供給・排出するカソード系20と、アノード系10およびカソード系20の下流位置でアノード系10から排出された水素を希釈する希釈器30(燃料電池の排出ガス処理装置)と、を主に備えている。
このような燃料電池システム1の構成要素のうち、燃料電池2と、アノード系10のエゼクタ12(デバイス)およびパージ弁13(デバイス)と、カソード系20の加湿器22(デバイス)とは、希釈器30に収容されている。希釈器30は、燃料電池自動車のフロアパネルの下(床下)で、前後に伸びる車体のメインフレームに固定されている。また、希釈器30内には後記するパージ時に水蒸気(水)が導入されるため、燃料電池2など希釈器30に収容される機器は、シール、パッキンなどによって、その気密性(防水性)が高められている。
<燃料電池>
燃料電池2(燃料電池スタック)は、単セルが複数積層されることによって構成された固体高分子型燃料電池である。単セルは、電解質膜(固体高分子膜)の両面をアノード(燃料極)およびカソード(空気極)で挟んでなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、MEAを挟む一対のセパレータと、で構成されている。セパレータには、各単セルを構成するMEAの全面に反応ガスを供給するための溝や、全単セルに水素、酸素を導くための貫通孔などが形成されており、これら溝などがアノード側流路3(反応ガス流路)、カソード側流路4(反応ガス流路)として機能している。すなわち、アノード側流路3には燃料ガスとしての水素が流通し、各アノードに供給されるようになっている。一方、カソード側流路4には、酸化剤ガスとして酸素を含む空気が流通し、各カソードに供給されるようになっている。
燃料電池2(燃料電池スタック)は、単セルが複数積層されることによって構成された固体高分子型燃料電池である。単セルは、電解質膜(固体高分子膜)の両面をアノード(燃料極)およびカソード(空気極)で挟んでなるMEA(Membrane Electrode Assembly:膜電極接合体)と、MEAを挟む一対のセパレータと、で構成されている。セパレータには、各単セルを構成するMEAの全面に反応ガスを供給するための溝や、全単セルに水素、酸素を導くための貫通孔などが形成されており、これら溝などがアノード側流路3(反応ガス流路)、カソード側流路4(反応ガス流路)として機能している。すなわち、アノード側流路3には燃料ガスとしての水素が流通し、各アノードに供給されるようになっている。一方、カソード側流路4には、酸化剤ガスとして酸素を含む空気が流通し、各カソードに供給されるようになっている。
そして、燃料電池2のアノードに水素が、カソードに酸素を含む空気が、それぞれ供給されると、アノード、カソードに含まれる触媒(Ptなど)上で電気化学反応が起こり、その結果、各単セルで電位差が発生するようになっている。そして、このように各単セルで電位差が発生した燃料電池2に対して、モータ(図示しない)などの外部負荷から発電要求があると、燃料電池2が発電するようになっている。
<アノード系>
アノード系10は、水素が貯蔵された水素タンク11と、エゼクタ12と、パージ弁13とを主に備えている。水素タンク11は配管11aを介してエゼクタ12に接続しており、エゼクタ12は配管12aを介してアノード側流路3に接続している。配管12aには、燃料電池2側に向かって、遮断弁、減圧弁(ともに図示しない)が設けられており、遮断弁が開かれると、水素は減圧弁で減圧された後、燃料電池2に供給されるようになっている。
アノード系10は、水素が貯蔵された水素タンク11と、エゼクタ12と、パージ弁13とを主に備えている。水素タンク11は配管11aを介してエゼクタ12に接続しており、エゼクタ12は配管12aを介してアノード側流路3に接続している。配管12aには、燃料電池2側に向かって、遮断弁、減圧弁(ともに図示しない)が設けられており、遮断弁が開かれると、水素は減圧弁で減圧された後、燃料電池2に供給されるようになっている。
一方、アノード側流路3の下流側には、配管13a、パージ弁13、配管13b、希釈器30が順に接続されている。配管13aの途中位置は、配管13cを介して、エゼクタ12に接続されている。パージ弁13は、燃料電池2を構成する単セルのセル電圧を監視する図示しないECU(Electronic Control Unit、制御装置)と電気的に接続されている。そして、セル電圧が低く、燃料電池2のアノードから排出されたアノードオフガス中の水分量(つまり、アノード内の水分量)が高いと推定される場合(パージ時)、ECUによってパージ弁13が開かれ、アノードオフガスが希釈器30に送られるようになっている。一方、セル電圧が良好であることにより、アノードオフガス中の水分量が低いと推定される場合(水素循環時)、ECUによってパージ弁13が閉じられ、未反応の水素を含むアノードオフガスがエゼクタ12に戻される。その結果、水素が循環し効率的に利用されるようになっている。
<カソード系>
カソード系20は、反応ガス供給装置であるコンプレッサ21(スーパーチャージャ、反応ガス供給手段)と、加湿器22と、オリフィス23とを主に備えている。コンプレッサ21は、外気を取り込んで圧縮し、酸化剤ガスとして燃料電池2のカソードに向けて送る機器であり、配管21aを介して加湿器22に接続されている。加湿器22は、例えば中空糸膜22aを内蔵しており、この中空糸膜22aによって、コンプレッサ21からの空気と、燃料電池2のカソードから排出された水分量の高いカソードオフガス(空気オフガス)との間で水分交換し、コンプレッサ21からの空気を加湿空気とする機器である。そして、加湿器22は配管22bを介してカソード側流路4に接続しており、加湿空気がカソード側流路4に供給されるようになっている。
カソード系20は、反応ガス供給装置であるコンプレッサ21(スーパーチャージャ、反応ガス供給手段)と、加湿器22と、オリフィス23とを主に備えている。コンプレッサ21は、外気を取り込んで圧縮し、酸化剤ガスとして燃料電池2のカソードに向けて送る機器であり、配管21aを介して加湿器22に接続されている。加湿器22は、例えば中空糸膜22aを内蔵しており、この中空糸膜22aによって、コンプレッサ21からの空気と、燃料電池2のカソードから排出された水分量の高いカソードオフガス(空気オフガス)との間で水分交換し、コンプレッサ21からの空気を加湿空気とする機器である。そして、加湿器22は配管22bを介してカソード側流路4に接続しており、加湿空気がカソード側流路4に供給されるようになっている。
一方、カソード側流路4の下流側には、配管22c、加湿器22、配管22dが順に接続されており、加湿器22での水分交換により水分量が若干低下したカソードオフガスが、外部に排出されるようになっている。
配管22dの途中には配管22eが接続されており、カソードオフガスの一部(希釈用ガス)が配管22eを介して希釈器30に導入されるようになっている。また、配管22eの接続点より下流側の配管22dには、オリフィス23が設けられ、その流路が絞られており、カソードオフガスの一部が希釈器30に供給されやすくなっている。
配管22dの途中には配管22eが接続されており、カソードオフガスの一部(希釈用ガス)が配管22eを介して希釈器30に導入されるようになっている。また、配管22eの接続点より下流側の配管22dには、オリフィス23が設けられ、その流路が絞られており、カソードオフガスの一部が希釈器30に供給されやすくなっている。
<希釈器の構成>
次に、本実施形態に係る希釈器30の構成について説明する。
希釈器30(燃料電池の排出ガス処理装置)は、希釈器本体31(処理装置本体)と、配管13b(水素導入手段)と、配管22e(希釈用ガス導入手段)とを主に備えている。希釈器30(希釈器本体31)は、前記したように、燃料電池自動車のフロアパネルの下で、前後に伸びる車体のフレームに適宜な手段で固定されている。
次に、本実施形態に係る希釈器30の構成について説明する。
希釈器30(燃料電池の排出ガス処理装置)は、希釈器本体31(処理装置本体)と、配管13b(水素導入手段)と、配管22e(希釈用ガス導入手段)とを主に備えている。希釈器30(希釈器本体31)は、前記したように、燃料電池自動車のフロアパネルの下で、前後に伸びる車体のフレームに適宜な手段で固定されている。
[希釈器本体]
希釈器本体31は、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22を収容する箱体であって、その内部に希釈空間32を有している。すなわち、希釈器本体31によって、希釈空間32と外部とは仕切られている。また、このように、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22は、希釈器本体31に収容されたことでパッケージ化され、燃料電池自動車への搭載など、その取り扱いが容易となっている。
さらに、希釈器本体31と燃料電池2等との隙間や、燃料電池2とエゼクタ12との隙間など、希釈器本体31内において、燃料電池2等や配管12aなどが存在しない空間は、全て希釈空間32となっている。その結果として、希釈空間32は大容量となっている。
さらにまた、希釈器本体31は、希釈空間32の水素が外部に漏れにくくするため、密閉性を有することが好ましい。
希釈器本体31は、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22を収容する箱体であって、その内部に希釈空間32を有している。すなわち、希釈器本体31によって、希釈空間32と外部とは仕切られている。また、このように、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22は、希釈器本体31に収容されたことでパッケージ化され、燃料電池自動車への搭載など、その取り扱いが容易となっている。
さらに、希釈器本体31と燃料電池2等との隙間や、燃料電池2とエゼクタ12との隙間など、希釈器本体31内において、燃料電池2等や配管12aなどが存在しない空間は、全て希釈空間32となっている。その結果として、希釈空間32は大容量となっている。
さらにまた、希釈器本体31は、希釈空間32の水素が外部に漏れにくくするため、密閉性を有することが好ましい。
希釈器本体31の外形は、燃料電池自動車のフロアパネル下に形成された空間に対応した形状を有している。これにより、フロアパネル下のスペースも、希釈空間32として有効に利用して、大きな希釈空間32を確保しつつ、燃料電池2、希釈器30などのデバイスのレイアウトが制限されないようになっている。
希釈器本体31は、例えば適宜な樹脂から形成され、燃料電池2から排出される温度の高いアノードオフガスやカソードオフガスに耐え得る耐熱性を備えている。
このような希釈器本体31は、高い剛性を備える必要はなく、フロアパネル下のスペースに倣うことができるように、柔軟性を有する材質であってもよい。すなわち、希釈器本体31は、燃料電池2などを覆うカバーであってもよい。
希釈器本体31は、例えば適宜な樹脂から形成され、燃料電池2から排出される温度の高いアノードオフガスやカソードオフガスに耐え得る耐熱性を備えている。
このような希釈器本体31は、高い剛性を備える必要はなく、フロアパネル下のスペースに倣うことができるように、柔軟性を有する材質であってもよい。すなわち、希釈器本体31は、燃料電池2などを覆うカバーであってもよい。
希釈器本体31は、内部と外部を連通し、水素を含むアノードオフガスがカソードオフガス(希釈用ガス)によって希釈され生成される希釈ガスの排出口33を複数有している。複数の排出口33は、希釈器本体31の鉛直方向の下部(側壁下部や底壁)に位置している。さらに、排出口33の数は、下方に向かうにつれて、多くなっている。
[水素導入手段]
水素導入手段である配管13bの下流開口は、希釈空間32の上部に位置しており(図1参照)、未反応の水素を含むアノードオフガスが、希釈空間32の上部に導入されるようになっている。また、配管13bの下流開口は鉛直上方を向いており、アノードオフガスが希釈空間32内で鉛直上向きに導入され、希釈器本体31の上壁に吹き付けられるように構成されている。
水素導入手段である配管13bの下流開口は、希釈空間32の上部に位置しており(図1参照)、未反応の水素を含むアノードオフガスが、希釈空間32の上部に導入されるようになっている。また、配管13bの下流開口は鉛直上方を向いており、アノードオフガスが希釈空間32内で鉛直上向きに導入され、希釈器本体31の上壁に吹き付けられるように構成されている。
[希釈用ガス導入手段]
希釈用ガス導入手段である配管22eの下流開口は、希釈空間32の上部に位置しており(図1参照)、カソードオフガスが希釈空間32の上部に導入されるようになっている。
ただし、配管22eの下流開口が、希釈空間32の下部に位置しており、オフガスが希釈空間32の下部に導入される構成であってもよい。このような構成であれば、希釈空間32の下部で、水素を希釈し、その濃度を低下させることができる。
希釈用ガス導入手段である配管22eの下流開口は、希釈空間32の上部に位置しており(図1参照)、カソードオフガスが希釈空間32の上部に導入されるようになっている。
ただし、配管22eの下流開口が、希釈空間32の下部に位置しており、オフガスが希釈空間32の下部に導入される構成であってもよい。このような構成であれば、希釈空間32の下部で、水素を希釈し、その濃度を低下させることができる。
<希釈器の作用効果>
次に、このような希釈器30の作用効果を説明する。
ECUがパージ弁13を開くと、燃料電池2のアノードから排出された未反応の水素を含むアノードオフガスが、配管13bを介して、希釈空間32の上部であって、鉛直上向きに導入される。一方、燃料電池2のカソードから排出されたカソードオフガス(希釈用ガス)の一部は、配管22eを介して、希釈空間32の上部に導入されている。
次に、このような希釈器30の作用効果を説明する。
ECUがパージ弁13を開くと、燃料電池2のアノードから排出された未反応の水素を含むアノードオフガスが、配管13bを介して、希釈空間32の上部であって、鉛直上向きに導入される。一方、燃料電池2のカソードから排出されたカソードオフガス(希釈用ガス)の一部は、配管22eを介して、希釈空間32の上部に導入されている。
そうすると、希釈空間32では、アノードオフガス中の水素と、カソードオフガス(希釈用ガス)とが混合し、希釈ガスとなる。さらに説明すると、アノードオフガス中の水素は、カソードオフガスによって希釈され、水素濃度が低下する。
そして、このようにして生成した希釈ガスは、後から送り込まれるアノードオフガスおよびカソードオフガスに押され、希釈空間32を降下し、複数の排出口33から外部に排出される。ここで、複数の排出口33は、希釈器本体31の下方に形成されているため、アノードオフガス中の水素を十分に希釈した後に、排出口33を介して排出することができる。
このように、本実施形態に係る希釈器30によれば、水素を希釈空間32の上部で、かつ、希釈器本体31の上壁に吹き付けるように鉛直上向きに導入すると共に、この上部にカソードオフガスを導入することで、水素を確実に希釈した後、希釈器本体31の下部に位置する排出口33から排出することができる。すなわち、希釈空間32内で水素を鉛直上向きに導入し、水素が希釈されてなる希釈ガスの排出口33の位置を下方に位置させることにより、水素が軽いという特性を利用して、確実に希釈することができると共に、水素が希釈空間32を希釈されず吹き抜けてしまうことを防止できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば次のように変更することもできる。
前記した実施形態では、燃料電池システム1が燃料電池自動車に搭載された場合について例示したが、燃料電池システムの使用態様はこれに限定されず、その他の移動体(船など)や、家庭用の据え置き型の燃料電池システムであってもよい。
前記した実施形態では、希釈器本体31(処理装置本体)が、燃料電池2、エゼクタ12、パージ弁13および加湿器22を収容する場合を例示したが、希釈器本体31が収容する機器の種類はこれに限定されない。すなわち、希釈器本体31が、コンプレッサ21を収容する構成であってもよい。
前記した実施形態では、アノードオフガス中の未反応の水素を希釈するための希釈用ガスとして、燃料電池2のカソードから排出されたカソードオフガスを利用する場合を例示したが、希釈用ガスはこれに限定されず、例えば、希釈用ガスを導入するためのコンプレッサ等で外気を取り込み、これを希釈用ガスとして利用してもよい。
前記した実施形態では、カソードオフガスの一部を希釈用ガスとして希釈空間32に導く配管22eは、希釈器本体31外の配管22dに接続する構成としたが、希釈器本体31内の配管22dに接続する構成であってもよい。
前記した実施形態では、配管22dと配管22eの接続点の下流側にオリフィス23を備え、カソードオフガスの一部が希釈用ガスとして希釈空間32に導かれる構成としたが、その他に例えば、オリフィス23に代えて可変オリフィスを設ける共に、この可変オリフィスをECUと接続し、ECUによるパージ弁13の開と、可変オリフィスによる絞りとを連動させる構成としてもよい。その他、配管22e上に開閉弁を設け、パージ弁13を開く場合、この開閉弁を開く構成としてもよい。
1 燃料電池システム
2 燃料電池
12 エゼクタ(デバイス)
13 パージ弁(デバイス)
13b 配管(水素導入手段)
22 加湿器(デバイス)
22e 配管(希釈用ガス導入手段)
30 希釈器(燃料電池の排出ガス処理装置)
31 希釈器本体(処理装置本体)
32 希釈空間
33 排出口
2 燃料電池
12 エゼクタ(デバイス)
13 パージ弁(デバイス)
13b 配管(水素導入手段)
22 加湿器(デバイス)
22e 配管(希釈用ガス導入手段)
30 希釈器(燃料電池の排出ガス処理装置)
31 希釈器本体(処理装置本体)
32 希釈空間
33 排出口
Claims (3)
- 燃料電池のアノードから排出された水素を希釈用ガスで希釈して排出する燃料電池の排出ガス処理装置であって、
前記燃料電池および当該燃料電池を発電させるためのデバイスの少なくとも一方を収容すると共に、内部に希釈空間を有する処理装置本体と、
前記希釈空間に前記水素を導入する水素導入手段と、
前記希釈空間に前記希釈用ガスを導入する希釈用ガス導入手段と、
を備えたことを特徴とする燃料電池の排出ガス処理装置。 - 前記水素導入手段は、前記水素が前記希釈空間内で上向きに導入されるように構成されており、
前記処理装置本体は、その下部に排出口を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料電池の排出ガス処理装置。 - 前記希釈用ガス導入手段は、前記希釈用ガスが前記希釈空間の上部に導入されるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池の排出ガス処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005273396A JP2007087692A (ja) | 2005-09-21 | 2005-09-21 | 燃料電池の排出ガス処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005273396A JP2007087692A (ja) | 2005-09-21 | 2005-09-21 | 燃料電池の排出ガス処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007087692A true JP2007087692A (ja) | 2007-04-05 |
Family
ID=37974469
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005273396A Pending JP2007087692A (ja) | 2005-09-21 | 2005-09-21 | 燃料電池の排出ガス処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007087692A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009151973A (ja) * | 2007-12-19 | 2009-07-09 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2011517021A (ja) * | 2008-04-01 | 2011-05-26 | ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト | 燃料電池装置及び燃料電池装置の作動方法 |
US8722262B2 (en) | 2008-12-30 | 2014-05-13 | Fronius International Gmbh | Method and apparatus for discharging used operating media of a fuel cell some of which are explosive |
-
2005
- 2005-09-21 JP JP2005273396A patent/JP2007087692A/ja active Pending
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JP2009151973A (ja) * | 2007-12-19 | 2009-07-09 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
JP2011517021A (ja) * | 2008-04-01 | 2011-05-26 | ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフト | 燃料電池装置及び燃料電池装置の作動方法 |
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