JP2007087674A - 燃料電池発電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、装置構成を簡略化することができ、かつポンプ等により電力消費を極力減らして発電電力をより多く負荷に供給することができる小型な燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の燃料電池発電装置は、燃料電池スタックのカソード極で生成される生成水により液体燃料を希釈して燃料電池スタックのアノード極に供給し、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料及び液体燃料並びに生成水を混合する燃料混合器を有している。そして、本発明の燃料電池発電装置には、燃料混合器内の液体層部分に生成水を含む空気を供給する供給路を設け、空気が液体層部分で生成水の気液分離を行うものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は燃料電池発電装置に関し、詳細には燃料電池スタックのカソード極で生成される生成水により液体燃料を希釈して燃料電池スタックのアノード極に供給し、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料及び液体燃料並びに生成水を混合する燃料混合器の気液分離技術に関する。
近年、環境問題並びにエネルギー問題の観点から燃料電池自動車、定置用燃料電池、及び携帯用燃料電池への適用を目指した燃料電池技術の開発が活発化している。燃料電池の種類としては、水素と空気もしくは酸素を燃料とする固体高分子型燃料電池あるいはリン酸電解質型燃料電池が主流である。一方、メタノールと空気もしくは酸素を燃料とする直接メタノール型燃料電池(以下DMFC(Direct Methanol Fuel Cell)と略す)もあり、比較的安価で取り扱いも容易であることから、携帯機器などの小型機器の電源への利用が図られている。ここで、従来の燃料電池発電装置の構成について図を用いて以下に説明する。
図11は従来の燃料電池発電装置の構成を示す概略図である。なお、同図に示す燃料電池発電装置20ではメタノールを液体燃料としたDMFCが用いられているがこれに限るものではなく、他の液体燃料を用いるものであっても構わない。同図において、液体燃料としての高濃度のメタノールが収容された高濃度燃料タンク21が配設されている。この高濃度燃料タンク21には燃料混合器22が接続され、この燃料混合器22には高濃度燃料タンク21のメタノールが送液ポンプ23によって供給されるようになっている。燃料混合器22に供給されたメタノールは、燃料電池スタック24から還流する溶媒としての水によって所定の濃度、例えば2〜6重量%に希釈される。また、燃料混合器22には送液ポンプ25が接続されている。この送液ポンプ25は燃料混合器22で希釈されたメタノールを、給液管を通じて燃料電池スタック24のアノード極24−1側に供給する。なお、初期状態においては、燃料混合器22には予め希釈されたメタノールが収容されている。また、燃料電池スタック24のカソード極24−2側には空気ポンプ26により、送気管を介して空気が供給される。燃料電池スタック24に供給されたメタノールと空気とはアノード極24−1とカソード極24−2との間に設けられた電解質膜24−3で反応し、アノード極24−1とカソード極24−2との間に電力が生じる。この際、アノード極24−1側には二酸化炭素、カソード極24−2側には水が生成される。アノード極24−1側に生じた二酸化炭素は燃料電池スタック24から排液管を通じて燃料混合器22に導入され、カソード極24−2側に生じた水は液体あるいは水蒸気として排気管を通じて凝縮器27に導入される。凝縮器27によって冷却されて液体となった水は、貯水部28に貯められる。貯水部28に蓄えられた水は必要に応じて送液ポンプ29によって燃料混合器22に供給され、燃料混合器22において高濃度のメタノールを所定濃度に希釈するために用いられる。また、アノード極24−1で生成された二酸化炭素は燃料混合器22に導入される前に気液分離され二酸化炭素は外部に排気される。この貯水部28からは、余剰の水に加えて、カソード極24−2に供給されその一部の酸素が使用された空気が機外に排気される。
このようなDMFC方式の従来の燃料電池発電装置10では、体積効率やエネルギー密度等観点から、高濃度燃料タンク21には高濃度の燃料を貯蔵する。ただし、電解質膜は高濃度の液体燃料によって、劣化やクロスオーバーと呼ばれる液体燃料の透過が発生するため、燃料電池スタック24のアノード極24−1に供給する際には、所定の濃度に希釈して使用する。なお、希釈に使用する水は、別途設置したタンクに溜めておくか、図11のように凝縮器27及び貯水部28によって発電で生じた生成水を回収して使用する。
次に、燃料の希釈について説明すると、図11の高濃度燃料タンク21に貯蔵されている高濃度の燃料は、送液ポンプ23により、燃料供給管から燃料混合器22に供給される。そして、凝縮器27に溜めた生成水、あるいは別途設置したタンクである貯水部28に溜めておいた水を、送液ポンプ29により、希釈水供給路から燃料混合器22に供給する。希釈燃料の濃度は、供給する燃料と希釈水の量で調整する。燃料混合器22から希釈燃料供給路により燃料電池スタック24のアノード極24−1に供給され、発電に寄与した後に燃料電池スタック24から排出される希釈燃料の中には、未だ発電に使用できる燃料が残っている。そこで、希釈燃料循環管により、発電に寄与した後の希釈燃料を燃料電池スタック24のアノード極24−1から燃料混合器22に戻し、濃度調整後、希釈燃料供給管により燃料電池スタック24のアノード極24−1に再供給する循環方式とする。この場合、希釈燃料供給管、あるいは希釈燃料循環管に設けた送液ポンプ等により、希釈燃料の循環、並びに燃料電池スタック24のアノード極24−1への希釈燃料の供給を行う。
ところで、上述のような液体燃料を燃料電池スタックのカソード極で生成される生成水により希釈して燃料電池スタックのアノード極に供給するとともに、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料を循環利用する燃料電池発電装置では、例えばメタノールを燃料とした直接循環型の燃料電池の場合、一例として、燃料混合器で2〜6重量%に希釈したメタノール水溶液を、燃料電池スタックのアノード極に供給する必要があり、液体燃料と希釈水等とを混合する燃料混合器を設ける必要がある。また、燃料電池スタックのアノード極から排出されるメタノール水溶液中には、反応の過程で発生した、二酸化炭素の気体等が混入している。このため、希釈燃料循環管中に、図11のように気液分離器20を設ける必要がある。
しかし、従来の燃料電池発電装置のように燃料混合器と気液分離器を各々設ける場合、燃料電池発電装置の構成が複雑化し、また装置が大型化してしまうという問題がある。そこで、特許文献1では、燃料混合器内に希釈燃料循環液中の気液分離機能を持たせて装置の小型化を図っている。一方、カソード極で生成された生成水を燃料の希釈のために利用するためには回収した生成水を貯蔵しておくためのタンクが必要であるが、回収された生成水を貯蔵するためには容量の大きなタンクが必要であり、例えば特許文献2では、冷却装置を制御して貯蔵量を一定に保つような工夫を行っている。
特開2005−032606号公報 特開2000−030727号公報
しかしながら、上記特許文献1,2のいずれでも、貯蔵タンクならびに燃料混合器へ生成水を供給するためのポンプ等が必要であり、装置を小型化する上での障害となる。このように、装置を構成する要素が多いと、例えばポンプ等も増える傾向にあり、燃料電池で発電した電力をこれらポンプ等で消費してしまい、取り出し得る電力が減少するという問題もある。
本発明はこれらの問題点を解決するために提案されたものであり、装置構成を簡略化することができ、かつポンプ等により電力消費を極力減らして発電電力をより多く負荷に供給することができる小型な燃料電池発電装置を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の燃料電池発電装置は、燃料電池スタックのカソード極で生成される生成水により液体燃料を希釈して燃料電池スタックのアノード極に供給し、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料及び液体燃料並びに生成水を混合する燃料混合器を有している。そして、本発明の燃料電池発電装置には、燃料混合器内の液体層部分に生成水を含む空気を供給する供給路を設け、空気が液体層部分で生成水の気液分離を行うものである。よって、生成水の気液分離を効率良く行うことができると共に、装置構成を簡略化でき小型化を図れ、かつ補器での消費電力を軽減することができる燃料電池発電装置を提供できる。
また、本発明の燃料電池発電装置は、燃料混合器内の気体層部分に生成水を含む空気を供給する供給路を設け、空気が気体層部分で生成水の気液分離を行うことに特徴がある。よって、カソード極に空気を供給するためのポンプ手段の負荷を軽減することができると共に、装置構成を簡略化でき小型化を図れ、かつ補器での消費電力を軽減することができる燃料電池発電装置を提供できる。
更に、燃料混合器内の液量を検知するための液量検知手段を設けたことにより、液量の過不足による不具合を防止することが可能になり、装置の信頼性を向上させることができる。
また、液量検知手段は気液分離の上限位置と下限位置にそれぞれ電極を設けて各電極間の抵抗値に基づいて液量を検知するものである。あるいは、液面に浮く部材を磁気的又は光学的に検知する液面センサを設け、この液面センサの検出信号に基づいて液量を検知するものである。
更に、生成水を燃料混合器に供給する供給経路に生成水を含む空気を冷却する凝縮器が設けることにより、生成水の捕集量を増やすことができるので、燃料混合器内で高濃度燃料を希釈する際の水不足を防止できるとともに、使用できる高濃度燃料の濃度を上げることができる。よって、装置の信頼性の向上および小型化が可能になる。
また、凝縮器は冷却能力を調整する調整手段が設けられていると共に、液量検知手段の検知出力によって調整手段を制御することにより、燃料混合器内の液量の変動を抑制できるので装置の信頼性を向上できる。
更に、カソード極と燃料混合器の間に、凝縮器を通さない迂回経路を設け、生成水を燃料混合器に供給する経路を、供給経路又は迂回経路に切替える切替え手段を有する。また、液量検知手段の出力によって切替え手段によって供給経路又は迂回経路のいずれかに切替える。よって、冷却装置に冷却能力の調整手段が無くても、生成水の捕集量の調整が可能である。また、捕集される生成水の量を制御することができ、燃料混合器内の液量の変動を抑制できるので装置の信頼性を向上できる。
本発明の燃料電池発電装置によれば、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料及び液体燃料並びに生成水を混合して液体燃料の濃度調整を行う燃料混合器でカソード極の排出物から生成水の気液分離を行うことにより、気液分離後の生成水を貯蔵するためのタンクやそこから燃料混合器へ生成水を供給するためのポンプ装置などをなくすことができ、装置の小型化や補器での消費電力を軽減することができる。
図1は本発明の一実施の形態例に係る燃料電池発電装置の構成を示す概略図である。同図において、図11と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。図1の本実施の形態例の燃料電池発電装置10において、図1の従来の燃料電池発電装置20と異なる点は、燃料電池スタックに供給されたメタノールと空気とはアノード極24−1とカソード極24−2との間に設けられた電解質膜24−3で反応し、アノード極24−1とカソード極24−2との間に電力が生じる際、アノード極24−1側には二酸化炭素、カソード極24−2側には水が生成されるが、アノード極24−1側に生じた二酸化炭素は燃料電池スタック24から排出経路を通じて燃料混合器22に導入され、カソード極24−2側に生じた水も排出経路を通じて燃料混合器22に導入される点である。ここで、気液分離された水は、燃料混合器22において高濃度燃料の希釈に利用される。燃料混合器22には気体だけを通す気液分離膜を備えた排気口(図示せず)が設けられ、この排気口から、アノード極24−1で生成された二酸化炭素及び余分な空気や水蒸気が排気される構成になっている。
よって、カソード極側に生じた水を余剰の空気とともに燃料混合器に導入し、燃料混合器内で気液分離して水を確保するので、図11に示す従来の燃料電池発電装置の凝縮器、貯蔵用の貯水部や給水用のポンプが不要になり、小型化が可能になる。
なお、燃料混合器内では必要に応じて高濃度燃料が補給されて燃料の濃度が調整される。濃度制御方法は様々な方法が考えられる。例えば、直接、濃度センサにより液体の濃度を測定して補給する方法、この場合、濃度センサは燃料混合器から燃料電池スタックのアノード側に供給する配管に設置することで、実際に供給される燃料の状態を反映できて良い。更に、スタックの出力や温度などによって適宜燃料を供給することも可能である。何れにしても高濃度燃料の希釈に必要な分の水が供給されていれば濃度調整に問題はない。しかし、余り過剰に水が供給されるとタンクから希釈燃料が溢れてしまうことになる。
そこで、本発明の燃料電池発電装置では、気液分離の様子を示す図2からわかるように、カソード極24−2から排出された生成水を含む空気・水蒸気が燃料混合器22内に導入する際の接合部は、液体層部分となるように接合されており、液体層を利用して気液分離を行う。このように、液体中を通過し気体層へ空気が拡散する過程において気液分離することができる。しかし、液体層中にカソード極から排出された生成水を含む空気を流入させるためには、液体層の深さによる圧力が存在するため、カソード極へ空気を供給するための空気ポンプやブロアの性能を高くする必要がある。また、空気が液体層中を通過する際の圧力変化により音が発生し、騒音源ともなる。
この騒音等の問題点を解決するために、本発明の燃料電池発電装置では、図3に示すように、カソード極24−2から排出された生成水を含む空気を燃料混合器22内に導入する際の接合部を気体層部分となるように接合し、気体層を利用して気液分離を行う。よって、気体層中に流入した生成水を含む空気は燃料混合器22内に拡散し気液分離されたあと燃料混合器22の外部に排気される。この気液分離の能力を高めるために、排気口に微細な孔の開いたフィルタ11を使用することで、気液分離の能力を向上させることが可能である。このように気体層中に接合することで、図2の液体層部分での接合に比べて、カソード極24−2へ空気を供給するための空気ポンプやブロアの吐出圧力を低下させることができ、比較的小型のポンプでも流量を確保することができる。
また、図4に示すように、気体層部分にカソード極24−2から排出された生成水を含む空気を液面に対して垂直方向に吐出させると、気流によって液面が大きく変動し、燃料混合器22からカソード極24−2へ供給する希釈燃料中に気泡が混入することが考えられる。この気泡の混入は燃料電池の発電特性を低下させる。そこで、図5に示すように燃料混合器22内に障壁12を設けて空気が障壁12に衝突して直接液面に吐出空気がぶつからないようにすると良い。あるいは、カソード極24−1から排出された生成水を含む空気を燃料混合器22内に導入する際の接合部を気体層部分となるように接合する場合、その接合部での気体の流れが液体層の液面と垂直にならないようにする方が好ましい。
本発明の燃料電池発電装置では、カソード極で生成された生成水をカソード極に空気を供給するための空気ポンプの圧力によって燃料混合器に送り、燃料混合器内で気液分離して、得られた水を高濃度燃料の希釈に利用している。この際、燃料混合器内で気液分離される水量は発電状態その他によって変動し、燃料混合器内での液量は変動することが考えられる。例えば、液量が多くなり、液面が上昇すると排気口から液が溢れ出る等の問題があり、反対に液量が減少して、液面が下降するとアノードへ希釈燃料を供給する際に気体が混入したり、さらには燃料の供給が出来なくなる恐れがある。そこで、燃料混合器内の液量を検知するための液量検知手段があることが好ましい。この液量検知手段としては様々な形態のものが考えられる。例えば、図6に示すように、2本の近接する電極13−1,13−2を所定の位置に設け、その間の電気抵抗の変化を検知し、その位置まで液面が達しているか否かを検知したり、あるいは図7に示すように燃料混合器22内部にガイドポール15にガイドされたフロート14を燃料の液面に浮かべ、フロート14の位置を外部から磁気センサや光学センサなどの液面センサ16−1,16−2(所定の位置に設置)を用いて検知して、その位置まで液面が達しているか否かを検知することもできる。これらの液量検知手段を複数の液面位置に対応して設置すればその組合せにより液面を検知することができる。なお、これらの液量検知手段の設置位置は溢れ防止の上限値及びアノード極への希釈燃料の供給に支障をきたさないための下限値になるようにしてある。これらの範囲を超えた場合には使用者に異常を告知し、発電動作を停止させるようにしている。更に、液面ではなく、燃料混合器22の重量を測定し、液量を検知することも可能である。
理論的には、100重量%の高濃度メタノールを使用してもカソードで反応により生じた生成水により、燃料で希釈することが可能である。しかし、反応で生じた生成水の全てを捕集した場合であり、捕集量によっては不足することもあり、逆に装置の捕集能力によって、使用できる高濃度燃料の濃度が決められる。したがって、反応で生じた生成水の捕集能力を向上させることで、高濃度燃料の濃度を上げることができ、高濃度の燃料タンクの容積を小さくできたり、同容積のタンクでも発電持続時間を長くすることができるという利点がある。
そこで、本発明の燃料電池発電装置では、図8に示すようにカソード極24−2で生成される生成水を燃料混合器22に供給する供給経路において、その経路内に凝縮器27を備えている。そして、燃料電池スタック24では発電により自己発熱するので高温(50℃〜70℃)程度になっており、カソード極24−2に酸素を供給した、空気も高温の状態になっている。この高温空気には、カソード極24−2で発生した生成水が液体あるいは水蒸気の状態で含まれており、これを気液分離して燃料の希釈に利用する。水蒸気の状態で含まれる生成水は冷却することで飽和水蒸気圧が低下するので液化され、気液分離での捕集量を増やすことができる。したがって、装置で使用できる高濃度液体燃料の濃度を高くすることが可能になる。凝縮器としては、熱交換器と冷却媒体によって様々なものがある。最も簡略な構成としては熱交換器と放熱フィンから構成される自然空冷装置である。電気等のエネルギーを使用しないが、冷却をフィン部での熱対流によって行うので大きな能力を得ることは難しく、容積も大きくなるという問題がある。これに対して、強制空冷方式では送風ファンで電気エネルギーを使用するものの小型の装置でも比較的大きな冷却能力が得られる。これらの空冷方式では、外気との熱交換を行うので外気温以下に冷却することは不可能であるが、例えばぺルチェ素子を利用した冷却装置では外気温以下にも冷却できる。しかし、非常に多くの電気エネルギーを消費するという問題がある。また、相変化を利用した冷凍機もあるが装置自体が大きく本発明の装置で使用できるものではない。本発明の燃料電池発電装置では強制空冷方式の熱交換器で冷却を行っている。
更に、この凝縮器27は冷却能力を調整するための調整手段を備えている。例えば、熱交換器と送風装置からなる強制空冷方式の冷却装置であれば、送風装置の停止・駆動を行うことで調整できる。また、回転数を変えて送風量を変えることもできる。また、この調整手段により凝縮器の冷却能力を燃料混合器内の液量に合わせて制御することで、燃料混合器内の液量の変動を抑えることができる。すなわち燃料混合器内の液量が設定値に達した場合には冷却能力を低下させて生成水の回収量を減少させ液量が増加することを防止し、液量が設定値未満である場合には冷却して生成水の回収量を増大させるものである。このように冷却能力を燃料混合器内の液量に応じて、制御することで燃料混合器内の液量の変動を抑制できるので、液量の過不足による不具合を解消できる。ここでは1つ設定液量に対して2つの冷却能力状態を対応させる例について説明したが、設定液量を複数段階とし、それぞれの液量に応じて冷却能力を制御することも可能である。このように多段階での制御を行えばより液量の変動を小さくすることができるが、制御が複雑になってしまうという問題がある。
そこで、本発明の燃料電池発電装置では、凝縮器として強制空冷方式の熱交換器を使用し、これに外気を送風ファン31(図11参照)で送ることで冷却し、このファンの駆動・停止で冷却能力を調整している。詳細には、図9に示す制御フローを用いて説明すると、燃料混合器内の液量は1つの設定値(例えば、図7の液面センサ 上限位置など)を設け、この液面センサによる液量検知を行い(ステップS101)液量が設定量を超えていない場合は凝縮器のファンを駆動し(ステップS102;NO、ステップS103)、一方液量が設定量を超えた場合には送風ファンを停止するように制御する(ステップS102;YES、ステップS104)。これにより設定値からの液量の変動を小さくすることができる。送風ファンの停止状態と駆動状態での捕集される生成水の量は燃料混合器で燃料の希釈に必要な量に対して、停止時には不足し、駆動状態では余るようになっており、送風ファンの停止及び駆動により液量を制御することができる。
次に、本発明のような強制循環型の燃料電池発電装置では、燃料混合器で高濃度燃料の希釈に必要な量は、燃料混合器から燃料電池スタックへ希釈された燃料を供給し、その一部が消費され戻って来る際の減少分を補うのに必要な量とほぼ等しくなる。この減少分を補うような制御、すなわち回収された生成水で燃料混合器内の液量を一定にするようにして、そこに濃度不足分を補うために高濃度燃料を補給するような濃度制御を合わせて行うことで制御できる。このようなアルゴリズムでの制御を行うと、高濃度燃料を加える際に燃料混合器内の液量が設定量を超えることになるが、高濃度燃料の補給量は微量であり、制御を行うサンプリングタイムを適当に設定すれば大きな問題にはならない。
ところで、冷却能力の制御方法として、図8に示すように、凝縮器27と並列に迂回経路を設け、凝縮器27への経路又は迂回経路を、各経路にもうけられたバルブ17,18の開閉を制御して切替えることも可能である。これらのバルブ17,18の開閉を操作することで凝縮器27を通して冷却する状態、すなわち生成水の捕集量を増大させる状態と、凝縮器27を迂回して生成水の捕集量を減少させる状態を切替えることが可能になる。例えば、凝縮器27として自然空冷方式の放熱フィンを使用した場合などには、強制空冷方式のような送風装置の制御を行うことができないが、この経路の切替えであれば、自然空冷方式においても制御することができる。詳細には、図10に示す制御フローを用いて説明すると、燃料混合器内の液量は1つの設定値(例えば、図7の液面センサ 上限位置など)を設け、この液面センサによる液量検知を行い(ステップS201)液量が設定量を超えていない場合は凝縮器を通過する経路を選択する(ステップS202;NO、ステップS203)。一方液量が設定量を超えた場合には凝縮器を迂回する迂回経路を選択するように制御する(ステップS202;YES、ステップS204)。なお、切替え手段としては、図8のようにそれぞれの経路にバルブ17,18を設置しても良いし、分岐部に3方切替え弁を設けてあっても構わない。
このように、燃料混合器内の液量の検知結果により、経路の切替えを行うことで燃料混合器内の液量を適正な状態に保つことができる。すなわち燃料混合器内の液量が設定値を超えた場合には迂回路を通過するように経路を切替え、これ以下になった場合には凝縮器を通過するよう経路を切替えるように制御する。これにより設定値からの液量の変動を小さくすることができる。
なお、本発明は上記実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
本発明の一実施の形態例に係る燃料電池発電装置の構成を示す概略図である。 本実施の形態例の燃料電池発電装置における気液分離の様子を示す図である。 本実施の形態例の燃料電池発電装置における別の気液分離の様子を示す図である。 燃料混合器内の希釈燃料の気体層部分にカソード極から排出された空気を液面に対して垂直方向に吐出させたときの液面の乱れの様子を示す図である。 図5の液面の乱れを防止する手段を示す図である。 本実施の形態例の燃料電池発電装置の燃料混合器内の希釈燃料液量を検知する液量検知手段の一例を示す概略図である。 本実施の形態例の燃料電池発電装置の燃料混合器内の希釈燃料液量を検知する液量検知手段の別の例を示す概略図である。 カソード極と燃料混合器の間に設けた凝縮器を通過する経路と迂回経路を示す概略図である。 液量検知手段の検知結果による凝縮器の能力制御を示すフローチャートである。 液量検知手段の検知結果による凝縮器を通過する経路と迂回経路の選択制御を示すフローチャートである。 従来の燃料電池発電装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
10;燃料電池発電装置、11;フィルタ、12;障壁、
13−1,13−2;電極、14;フロート、15;ガイドポール、
16−1,16−2;液面センサ、17,18;バルブ。

Claims (10)

  1. 燃料電池スタックのカソード極で生成される生成水により液体燃料を希釈して燃料電池スタックのアノード極に供給し、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料及び前記液体燃料並びに前記生成水を混合する燃料混合器を有する燃料電池発電装置において、
    前記燃料混合器内の液体層部分に前記生成水を含む空気を供給する供給路を設け、前記空気が前記液体層部分で生成水の気液分離を行うことを特徴とする燃料電池発電装置。
  2. 燃料電池スタックのカソード極で生成される生成水により液体燃料を希釈して燃料電池スタックのアノード極に供給し、燃料電池スタックのアノード極から排出される希釈燃料及び前記液体燃料並びに前記生成水を混合する燃料混合器を有する燃料電池発電装置において、
    前記燃料混合器内の気体層部分に前記生成水を含む空気を供給する供給路を設け、前記空気が前記気体層部分で生成水の気液分離を行うことを特徴とする燃料電池発電装置。
  3. 前記燃料混合器内の液量を検知するための液量検知手段を設けた請求項1又は2に燃料電池発電装置。
  4. 前記液量検知手段は、前記気液分離の上限位置と下限位置にそれぞれ電極を設け、各電極間の抵抗値に基づいて液量を検知する請求項3記載の燃料電池発電装置。
  5. 前記液量検知手段は、液面に浮く部材を磁気的又は光学的に検知する液面センサを設け、該液面センサの検出信号に基づいて液量を検知する請求項3記載の燃料電池発電装置。
  6. 前記生成水を前記燃料混合器に供給する供給経路に、生成水を含む空気を冷却する凝縮器を設ける請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池発電装置。
  7. 前記凝縮器は冷却能力を調整する調整手段が設けられている請求項6記載の燃料電池発電装置。
  8. 前記液量検知手段の検知出力によって前記調整手段を制御する請求項3〜5,7のいずれかに記載の燃料電池発電装置。
  9. 前記カソード極と前記燃料混合器の間に、前記凝縮器を通さない迂回経路を設け、前記生成水を前記燃料混合器に供給する経路を、前記供給経路又は前記迂回経路に切替える切替え手段を有する請求項求項6記載の燃料電池発電装置。
  10. 前記液量検知手段の出力によって前記切替え手段によって前記供給経路又は前記迂回経路のいずれかに切替える請求項9記載の燃料電池発電装置。


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