JP2007086536A - 充填剤組成物及びそれを使用したホールアシストファイバーの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ホールアシストファイバーの接続に必要な、クラッド材の屈折率に近くしかもそれを超えることがなく、低粘度、耐熱性、充填性、研磨加工性、接着強度を必要水準以上に満たす充填剤を提供する。
【解決の手段】 下記一般式(I)で示される化合物、下記一般式(II)で示される化合物、1官能又は2官能の、脂肪族鎖式又は脂環式の、アクリレート化合物、グリシジル化合物、及び、オキセタン化合物から選択される少なくとも1種の化合物、並びに、光重合開始剤を含有し、硬化後の屈折率がクラッドの屈折率の0.94〜1.0倍である充填剤組成物。
Tf1−(O)−(CH−(CF−(CH−(O)−Tf1 (I)
Tf2−(O)−(CH−(CF−(CH−(O)−Tf2 (II)
(式中、Tf1はグリシジル基を、Tf2はCH=CH−C(O)−を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、内部に空孔を有する光ファイバーの一種であるホールアシストファイバーの空孔を充填するための充填剤組成物に関し、詳細には、ホールアシストファイバーのクラッドに存在する空孔を硬化後の屈折率がクラッドの屈折率を超えることなくクラッドの屈折率に近くなるように充填できる充填剤組成物、並びに、それを使用したホールアシストファイバーの製造方法及びホールアシストファイバーに関する。
光ファイバーを用いた光通信網構築のためには、石英系ガラスに添加物を加えてコアと呼ばれる導波路を形成する従来の光ファイバーでは、光学特性上限界があることが指摘されていた。これに対して、近年、内部に空孔を有する新構造の光ファイバーが注目されている。
上述の新構造の光ファイバーは、コア部及び/又はクラッド部に光ファイバーの軸方向に沿って延びた複数の管状空孔を有し、光ファイバーを切断した場合にその断面内にいくつもの空孔が出現し、空孔の大きさ、数、間隔、配列等により幾つかの種類に分けられる。このような光ファイバーの一種であるホールアシストファイバーは、コアとクラッドに屈折率差を持たせ、しかもクラッドのコア近傍に幾つかの空孔を設けたものであって、空孔の存在により従来の光ファイバーでは得られない特性を発揮することができるものとして知られている。典型的には、コアの中心軸に対して線対称、かつ、等間隔に、比較的少数の、例えば、4つ以上の偶数の、空孔を有する。このようなホールアシストファイバーは、特に、曲げ損失の低減化が図れることから、その普及が図られている。なお、上述の構造の光ファイバーは必ずしもその呼び名が統一されていないので、幾つかの呼び名が用いられている。こうした呼び名の例を幾つか指摘すれば、例えば、空孔アシスト型光ファイバー、空孔付加型光ファイバー、空孔付加型ホーリーファイバー等がある。
ホールアシストファイバーを接続する場合に、損失低減のために、光の伝搬モードのモード形状を考慮して接続する必要がある。ホールアシストファイバーにおいては、クラッドの空孔の存在により、モード形状は屈折率の影響により、例えば、6つの空孔を配置した場合には空孔を避けて6角形状をとることが知られている。光ファイバーを接続する際に、この6角形状のモード形状を接続面で合致させることが損失低減のために望ましいのであるが、そのためには、光ファイバーのモード形状を検出し、モード形状のズレをなくするように光ファイバーを接続するという極めて手間のかかる工程が要求され、このような手間をかけることができない場合は、それを省略して施工するほかなく、損失の低減を図ることができなくなる。このように、ホールアシストファイバーには、特有の端面処理の問題がある。
加えて、接続のために端面を光学研磨する必要があるのであるが、研磨時に使用する研磨砥粒や研磨屑等が空孔に侵入すると、光ファイバーの光学特性を劣化させるだけでなく、使用中に研磨屑等が空孔から噴出することがあり、伝送特性を劣化させる。また、ファイバーの切断の際にも、通常の光ファイバーと異なり空孔があるために切断時に空孔部分からクラックが発生することがある。
従って、充填剤組成物としては、空孔への充填性がよいこと、研磨時の発熱を考慮して耐熱性があること、端面の研磨加工性が良好であること、等の光ファイバーに必要な特性が確保される光学樹脂であることもまた要求される。
光学樹脂としては、例えば、エポキシ系フッ素化合物と特定の脂環式エポキシ基含有化合物からなる光ファイバーコネクタ用接着剤組成物(例えば、特許文献1参照。)、特定の直鎖型脂肪族エポキシ樹脂及び直鎖型フッ素化エポキシ樹脂を含有する紫外線硬化型エポキシ樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)、エポキシ樹脂とオキセタン環を有する化合物とを含有する光導波路用樹脂等(例えば、特許文献3参照。)がある。しかしこれらの組成物は概ね屈折率が1.45以上あり、クラッド材である石英系ガラスの屈折率より低屈折率ではない。
特開2003−96424号公報 特開2004−339246号公報 特開2000−356720号公報
ホールアシストファイバーの端面における空孔の充填剤としては、端面においてモード形状が円形になるようにクラッドの空孔を充填することが望ましい。なぜなら、このようにすれば、モード形状のズレが接続面で生じることがないうえ、単一モードの光ファイバー(モード形状が円形である。)との接続においても有利であることはいうまでもない。そのためには、充填剤の屈折率とクラッドのそれとを一致させることが望ましく、一致しなくても、できるだけクラッドの屈折率に近いことが望ましく、しかも、光の漏れを生じないように、クラッドの屈折率より充填剤の屈折率が大きくなってはならない。
従って、本発明は、ホールアシストファイバー特有の接続の問題点を解決するために必要な充填剤の特性として、クラッド材の屈折率に近くしかもクラッド材の屈折率を超えることがなく、かつ、低粘度、耐熱性、充填性、研磨加工性、接着強度の全てを必要水準以上に満たす充填剤を提供することを目的とする。
本発明は、クラッドに空孔を有する光ファイバーであるホールアシストファイバーの上記空孔に充填するための組成物であって、(A)下記一般式(I)で示される化合物、
(B)下記一般式(II)で示される化合物、
(C)1官能又は2官能の、脂肪族鎖式アクリレート化合物、脂環式アクリレート化合物、脂肪族鎖式グリシジル化合物、脂環式グリシジル化合物、脂肪族鎖式オキセタン化合物及び脂環式オキセタン化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに、
(D)光重合開始剤を含有し、硬化後の屈折率が上記クラッドの屈折率の0.94〜1.0倍である充填剤組成物である。
Tf1−(O)−(CH−(CF−(CH−(O)−Tf1 (I)
Tf2−(O)−(CH−(CF−(CH−(O)−Tf2 (II)
式(I)中及び式(II)中、それぞれ、複数のaは同一に、0又は1を表し、複数のbは同一に、0又は1を表し、mは4〜12の整数を表す。Tf1はグリシジル基を表し、Tf2はCH=CH−C(O)−を表す。
本発明はまた、上記充填剤組成物を、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における上記空孔に充填する工程、及び、充填した上記充填剤組成物に紫外線照射する工程を含むホールアシストファイバーの空孔の封鎖方法である。
本発明はさらにまた、上記充填剤組成物を、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における上記空孔に充填する工程、充填した上記充填剤組成物に紫外線照射する工程、及び、上記紫外線照射工程を経た後、上記端面を研磨する工程を含む端面が研磨されたホールアシストファイバーの製造方法である。
上記封鎖方法及び製造方法において、好ましくは紫外線照射工程の後に、さらに、熱硬化処理する工程を有してもよい。
本発明はさらに、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの上記空孔に上述の充填剤組成物が充填されて上記空孔が上記光ファイバーの軸方向に一致するその長手方向においてその一部が封鎖されているホールアシストファイバーでもある。
本発明は以下のとおり、クラッド材の屈折率に近くしかもクラッド材の屈折率を超えることがなく、かつ、低粘度、耐熱性、充填性、研磨加工性、接着強度の全てを必要水準以上に満たしてホールアシストファイバーの空孔を充填することができる。
(1)本発明の充填剤組成物は上述の構成により、石英ガラスの屈折率を超えることがなく、しかも、石英ガラスの屈折率に近い屈折率を達成できる。
(2)本発明の充填剤組成物は上述の構成により、25℃における粘度が3〜500mPa・sであり、充填性に優れる。
(3)本発明の充填剤組成物は上述の構成により、硬化物のTgが70〜150℃及び、接着強度が4.0N/mm以上を達成し、充填加工性、研磨加工性、耐熱性に優れる。
(4)本発明の空孔の封鎖方法は上述の構成により、クラッド材の屈折率よりも低屈折率に、しかも、石英ガラスの屈折率に近い屈折率で、耐熱性及び研磨加工性を確保しつつホールアシストファイバーの空孔を封鎖することができる。
(5)本発明の製造方法は上述の構成により、端面における空孔が充填剤組成物で充填されて研磨屑等の異物の空孔への侵入が防止された端面が研磨されたホールアシストファイバーを実現できる。
(6)本発明の光ファイバーは上述の構成により、端面における空孔が充填剤組成物で充填されて研磨屑等の異物の空孔への侵入が防止された端面が研磨されたホールアシストファイバーである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の充填剤組成物は、上記一般式(I)で示される化合物(A)、上記一般式(II)で示される化合物(B)、1官能又は2官能の、脂肪族鎖式アクリレート化合物、脂環式アクリレート化合物、脂肪族鎖式グリシジル化合物、脂環式グリシジル化合物、脂肪族鎖式オキセタン化合物及び脂環式オキセタン化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物(C)、並びに、光重合開始剤(D)を含有する。上記一般式(I)及び一般式(II)において、複数のaは同一に、0又は1を表す。複数のbは同一に、0又は1を表す。これらのうちには、aが0であるもの、aが1であるもの、これらのそれぞれの場合に、bが0であるもの、及びbが1であるもの、がある。なお、式(I)中のa、b及びmと式(II)中のa、b及びmは、それぞれ互いに独立であることはいうまでもない。
上記化合物(A)の具体例として、両端のTf1を除いた構造のみを例示すれば、−(CF−、−(CH)−(CF−(CH)−、−O−(CF−O−、−O−(CH)−(CF−(CH)−O−等である。mは4〜12、好ましくは6〜10の整数を表す。
上記化合物(B)の具体例として、両端のTf2を除いた構造のみを例示すれば、−(CF−、−(CH)−(CF−(CH)−、−O−(CF−O−、−O−(CH)−(CF−(CH)−O−等である。mは4〜12、好ましくは6〜10の整数を表す。
これらのうち、重合速度の観点からは、aが1であるものが好ましい。本発明の充填剤組成物においては、それぞれ、これらの化合物の1種のみを使用することも2種以上を併用することもできる。
上記化合物(A)と上記化合物(B)との配合重量比は、化合物(A)/化合物(B)=5/95〜95/5であることが、研磨加工性、接着性、耐熱性のバランスの観点から好ましい。
本発明の充填剤組成物には、さらに、必要に応じて、上記化合物(A)及び/又は上記化合物(B)の一部に代えて下記一般式(III)で示される化合物の少なくとも1種を含有させることができる。
Tf3−(O)−(CH−(CF−A (III)
式中、cは0又は1を表す。dは0〜2の整数を表す。nは1〜11の整数を表す。Tf3はグリシジル基又はCH=CH−C(O)−を表す。AはH又はFを表す。
上記一般式(III)で示される化合物としては、例えば、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ヘプタデカンフルオロデシルアクリレート、3−(1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニロイル)−1,2−エポキシプロパン、3−(パーフルオロオクチル)−1,2−エポキシプロパン等が挙げられる。これらの化合物は1種のみ使用してもよく又は2種以上を併用することもできる。
上記化合物(A)に代えて使用する場合には上記一般式(III)で示される化合物はグリシジル基を有するものであることが好ましく、上記化合物(B)に代えて使用する場合には上記一般式(III)で示される化合物はCH=CH−C(O)−を有するものであることが好ましい。
上記一般式(III)で示される化合物の配合量は、上記化合物(A)と上記化合物(B)と上記一般式(III)で示される化合物との合計100重量部あたり50重量部未満であることが、組成物の光重合性及び耐熱性の観点から好ましい。より好ましくは35重量部未満である。
上記化合物(A)、化合物(B)の製造方法は、末端Tfがエポキシ基であるものを例にとれば、例えば、パーフルオロ基含有ジ又はモノアルコールにハロゲン化エポキシプロピルを反応させればよく、又は、パーフルオロ基含有ジ又はモノアルコールにハロゲン化アリルを反応させた後に、過蟻酸、過酢酸、過プロピオン酸等の過酸で酸化させてもよい。TfがCH=CH−C(O)−であるものは、例えば、パーフルオロ基含有ジ又はモノアルコールにアクリル酸をエステル反応させればよい。
上記化合物(C)は、1官能又は2官能の、脂肪族鎖式アクリレート化合物、脂環式アクリレート化合物、脂肪族鎖式グリシジル化合物、脂環式グリシジル化合物、脂肪族鎖式オキセタン化合物及び脂環式オキセタン化合物からなる群から選択される。なお、本明細書中、1官能又は2官能の化合物というとき、アクリル基、グリシジル基、オキセタニル基を分子中に1個又は2個有する化合物をいう。アクリレート化合物、グリシジル化合物及びオキセタン化合物において、分子中に芳香環を有する化合物は、上記一般式(I)で示される化合物(A)、上記一般式(II)で示される化合物(B)との相溶性が悪く、また、粘度や屈折率も高くなる傾向にあり、本発明では使用しない。なお、脂環式エポキシ基含有化合物、例えば、特許文献1に記載のエポキシ化合物等の場合は、上記一般式(II)で示される化合物(B)との相溶性が悪く、多量に使用することができない。また、硬化物がもろくなりやすく、しかも、高温高湿状態下で放置された場合に接着強度の大幅な低下が生じるので、本発明では使用しない。
上記脂肪族鎖式アクリレート化合物及び上記脂環式アクリレート化合物としては、例えば、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート等を挙げることができる。上記脂肪族鎖式グリシジル化合物及び脂環式グリシジル化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル等を挙げることができる。上記脂肪族鎖式オキセタン化合物及び脂環式オキセタン化合物としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン等を挙げることができる。
これらのうち、硬化物のTgが高く、研磨加工性、耐熱性、接着性が良好である観点から、2官能化合物が好ましく、脂肪族鎖式化合物に比較すると脂環式化合物がより好ましい。また、硬化後に着色しにくく、しかも研磨加工性、耐熱性、接着性のバランスをとりやすい観点から、ジアクリレート化合物、ジオキセタン化合物が好ましく、脂肪族鎖式及び脂環式のジアクリレート化合物及び脂肪族鎖式ジオキセタン化合物がより好ましい
上記一般式(I)で示される化合物(A)と上記一般式(II)で示される化合物(B)との合計と上記化合物(C)との配合重量比は、クラッド材の屈折率との整合性の観点から、化合物(A)と化合物(B)との合計/化合物(C)=10/90〜99/1であることが好ましく、30/70〜95/5がより好ましい。
また、化合物(C)中、1官能化合物/2官能化合物の配合重量比は、硬化物のTgの観点から、0/100〜50/50が好ましい。
本発明の充填剤組成物に使用される光重合開始剤としては、硬化性の観点から、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤とが併用される。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、アミノアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーケトン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾインエーテル類、ベンジルジメチルケタール類、チオキサントン類等がある。光カチオン重合開始剤としては、例えば、ジアゾニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩等がある。これらを具体的に例示すれば、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンゾインイソブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン、α,α−ジメトキシ−α−ヒドロキシ−アセトフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等の光ラジカル重合開始剤;ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロフォスフェート、ベンゼンジアゾニウムヘキサフルオロボレート、芳香族ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルホニウム塩、トリアリルセレニウム塩、トリアリルピリリウム塩、ベンジルピリジウムチオシアネート、ジアルキルフェナシルスルホニウム塩、ジアルキルヒドロキシフェニルスルホニウム塩、メタロセン化合物等の光カチオン重合開始剤などが挙げられる。これら光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤はそれぞれ、1種のみ、又は2種以上を併用することができる。なお、スルホニウム塩では、UV照射だけでは十分な硬さが得られないことがある。一方、ヨードニウム塩は、単独もしくは、増感剤を併用することにより、速硬化が可能であり、紫外線硬化のみでも十分な硬さを得ることが可能である。
光重合開始剤の添加量は、組成物中の光重合性化合物100重量部に対して、好ましくは1〜10重量部であり、特に好ましくは0.5〜5重量部である。
更に、必要に応じ、増感剤として、例えば、アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン、9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジメトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジブトキシアントラセン、2−エチル−9,10−ジプロポキシアントラセン等を使用することができる。
これら増感剤の添加量は、光重合開始剤100重量部に対して、好ましくは1〜200重量部であり、特に好ましくは10〜100重量部である。
本発明の充填剤組成物には、本発明の目的を阻害しないかぎり、その他の添加剤を使用することができる。このような添加剤としては、シランカップリング剤、レベリング剤、消泡剤等が挙げられる。特に、シランカップリング剤を添加することは、無機光ファイバーとの馴染みを向上できるという効果がある。シランカップリングとしては、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。このようなその他の成分は、特に、下記の屈折率、Tg、粘度等の各特性を阻害しない範囲で使用され得る。
上記その他の添加剤の配合量は、本発明の充填剤組成物100重量部中、好ましくは10重量部以下であり、より好ましくは5重量部以下である。
本発明の充填剤組成物においては、重合後の硬化物の屈折率は、クラッドの屈折率の0.94〜1.0倍である。屈折率がクラッドより高い場合は、屈折率が高い充填剤の方に光が漏れてしまう。クラッドの屈折率の0.94倍未満であると屈折率差が大きくなり、モード形状の非円性が大きくなり、接続に際しての損失が大きくなる。好ましくは、0.95〜1.0倍、より好ましくは0.96〜0.99倍である。屈折率は温度、波長により異なるが、使用温度域及び波長域において、上記範囲内であることが好ましい。使用温度域としては、通常、−10℃〜40℃であり、使用波長域としては、通常、1000〜1700nm、例えば、1310nm、1550nm、1650nm等である。クラッドに使用される石英の屈折率は18℃、1310nmで1.447(25℃、nD)であるから、重合後の硬化物の屈折率は18℃、1310nmで1.447以下、1.360以上でなければならない。また、液状の屈折率に対して重合後の硬化物の屈折率は一般に約0.025高くなることが知られている。このような観点から、硬化前の液状において測定された18℃における屈折率は、1310nmで1.33〜1.42であることが好ましい。また、硬化前の液状において測定された25℃、ナトリウムD線(589nm)における屈折率は、波長が短くなれば一般に屈折率がわずかに大きくなる傾向(600nm〜1600nmの範囲で約0.01〜0.015程度の差が生じることが知られている)にあることを考慮し、1.34〜1.43であることが好ましく、1.36〜1.43がより好ましい。なお、屈折率はアッベ屈折計でJIS K 0062に準拠して測定することができる。
本発明の充填剤組成物において、上記シランカップリング剤の添加は屈折率を高める作用を発揮する。逆に、上記一般式(III)で示される化合物の添加は屈折率を低める作用を発揮する。従って、これらの成分を適宜使用することにより、本発明の充填剤組成物の屈折率を、上述の範囲において調節することができる。
本発明の充填剤組成物は、25℃における粘度が3mPa・s以上で500mPa・s以下が好ましい。この範囲より粘度が低すぎると紫外線照射時にファイバーを横にすると、充填剤が流れ出してしまったり、充填すべき長さのコントロールが難しくなり、逆に、粘度が高すぎると、空孔に充填するのに非常に時間がかかる。例えば、125μm径のファイバー(空孔径4.6μm)を使用した場合に、25℃での粘度が2500mPa・sであると、5mm充填するのに1時間以上かかる。上限はより好ましくは200mPa・s以下、さらに好ましくは100mPa・s以下、一層好ましくは50mPa・s以下である。
本発明の充填剤組成物は、その硬化物のTgが70〜150℃であることが好ましい。70℃未満であると、研磨した場合に端面が溶けたようになり、また、切断した際に切断面が割れた状態ではなくちぎれた様になり、端面の均一性が失われ、接続した際にファイバー同士が接続せず、ちぎれた樹脂の存在によりファイバー間隔が開くので、その部分で光の反射が生じる。逆に、Tgが150℃を超えると、硬すぎて切断時に空孔にクラックが発生する。より好ましくは80〜100℃である。
また、本発明の充填剤組成物は、6J/cmの紫外線照射及び80℃/1時間の熱硬化処理後の接着強度が4.0N/mm以上であることが好ましい。接着強度が低いと研磨を行った際に充填剤が剥離し、空孔内に入り込んだ研磨屑により充填剤が押さえ込まれる。さらに、切断時の剪断力よりも接着強度が低いと充填剤が抜けてしまう。このような観点から上記範囲が好ましく、より好ましくは5.0N/mm以上である。
本発明の充填剤組成物の製造方法にはとくに限定はなく、原料が均一に混ざり合うように混合すればよい。例えば、上記化合物(A)のグリシジル化合物、化合物(B)のアクリレート化合物、化合物(C)の少なくとも1種、光重合開始剤(D)、及び、必要に応じて、一般式(III)のエポキシ化合物やアクリレート化合物、カップリング剤、その他必要成分を配合混合し、常法に従い、加熱減圧下で、攪拌混合し、脱泡処理を行う。条件としては、40〜80℃、1〜20torrの減圧下で、30分から2時間、攪拌混合を行う。
本発明の充填剤組成物は、UV照射により好適に硬化することができる。一般式(II)のアクリレート化合物、化合物(C)のうちのアクリレート化合物、一般式(III)のうちのアクリレート化合物は、重合性が良好であり、例えば、6.0J/cm未満の照射であっても充分に硬化可能である。一般式(I)のエポキシ化合物、化合物(C)のうちのグリシジル化合物、オキセタン化合物、一般式(III)のうちのエポキシ化合物も、重合性が良好であり、6.0J/cmの照射であっても充分に硬化可能である。もっとも、グリシジル化合物、エポキシ化合物の場合、その後、熱硬化処理を併用することで更に硬化性が高められるので、その際には所望により、例えば、80℃/1時間程度の熱硬化処理を併用することができる。
本発明の充填剤組成物は、各成分同士の相溶性がよく、しかもアクリル系化合物の光ラジカル重合開始剤成分がエポキシ系化合物成分の触媒作用を発揮し、更に、速硬化性が期待される。従って、両者の併用により相乗効果が発揮され、エポキシ樹脂の耐熱性、アクリル樹脂の接着性がそれぞれ発揮されるとともに、エポキシ樹脂の固さがアクリル樹脂の柔らかさで緩和され、しかも、低屈折率を調節することが可能である。
本発明の空孔の封鎖方法は、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における上記空孔に充填する工程、及び、充填した上記充填剤組成物に紫外線照射する工程、更に、必要に応じて熱硬化処理する工程、を含む。上記封鎖方法は、下記に詳述する本発明のホールアシストファイバーの製造方法に好適に適用することができる。
本発明の端面が研磨されたホールアシストファイバーの製造方法は、上記充填剤組成物を、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における上記空孔に充填する工程、充填した上記充填剤組成物に紫外線照射する工程、更に、必要に応じて熱硬化処理する工程、及び、上記紫外線照射工程又は該当する場合は熱硬化処理工程を経た後、上記端面を研磨する工程を含む製造方法である。上記充填剤組成物を、ホールアシストファイバーの端面における上記空孔に充填する工程では、空孔の直径がミクロン程度であるから毛管現象を利用して、端面から充填剤を、例えば、数ミリメートルから10数ミリメートル程度、空孔に導入すればよい。この充填は、例えば、10秒程度で行うことが可能であり、作業効率がよい。つぎに、充填した上記充填剤組成物に紫外線照射する工程では、UVランプ等で、例えば、50mW/cm程度の照射エネルギーで60秒程度照射すればよい。この後、必要に応じて80℃/1時間程度の熱硬化処理を経て、端面を光学研磨することにより、空孔への異物侵入を防止しつつ端面が研磨されたホールアシストファイバーを製造することができる。
本発明のクラッドに空孔を有するホールアシストファイバーは、上記充填剤組成物が充填されて上記空孔が上記光ファイバーの軸方向に一致するその長手方向においてその一部が封鎖されている。このような光ファイバーは、好ましくは上記製造方法で製造される。こうして出来上がったホールアシストファイバーはその端面において空孔が充填剤で充填されているのであるが、クラッドの屈折率を超えることがなく、しかもクラッドの屈折率に近似した屈折率を持つので、充填部においてモード形状が円形に近くなる。従って、このように端面が上記充填剤組成物で封鎖されて端面が研磨されたホールアシストファイバーの端面同士、ホールアシストファイバーと従来型の光ファイバーとの端面同士、又は、ホールアシストファイバーの端面とコネクタフェルール端面とを突き合わせて固定することにより、モード形状のズレが生じることがなく、端面同士がぴったりと密着し、しかも光の導波路の接続も達成できるので、接続部における損失の低減された良好な接続を容易に達成することができる。
光ファイバー同士、又は、光ファイバーと光コネクタとの接続方法は、適用可能な適当な接続方法を採用すればよく、例えば、融着、突き合わせて固定、接着剤等の手法のうち適用可能な方法を採用すればよい。
以下に実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1〜3、比較例1〜3
表1の配合(重量部)で各成分を混合して充填剤を常法により混合して調製した。
なお、表中の成分の略号は以下のとおりである。
FA−16:共栄社化学工業(株)社製のアクリレート化合物(一般式(II)において、a=1、b=1、m=8のアクリレート化合物)である。
H022:東ソー・エフテック(株)社製のエポキシ化合物(一般式(I)において、a=0、b=0、m=4のエポキシ化合物)である。
IC651:イルガキュア651(商品名)、チバスペシャルティケミカルズ社製光ラジカル重合開始剤
IC184:イルガキュア184(商品名)、チバスペシャルティケミカルズ社製光ラジカル重合開始剤
A2074:フォトイニシエーター2074(商品名)、ローディア・ジャパン社製光カチオン重合開始剤
DCP−A:ライトアクリレートDCP−A(商品名)(ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート)、共栄社製
LA:ラウリルアクリレート
V260:1,9−ノナンジオールジアクリレート
OXT−221:製品名(ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル)、東亜合成社製
DEX−212:デナコールEX−212(商品名)(1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)、ナガセケムテックス社製
CEOX2021:セロキサイド2021(商品名)(脂環式エポキシ化合物)、ダイセル化学社製
評価方法
粘度:25℃に温調された液状充填剤をE型(Lタイプ)回転式粘度計にて、5rpm回転速度で、粘度を測定した(mPa・s単位)。
屈折率:(株)アタゴ社製のデジタル屈折計RX−5000を用い、25℃でナトリウムのD線(589nm)を用いて、液状の充填剤組成物の屈折率を測定した。
Tg:セイコーインスツルメント(株)社製のDMSにて、100μm厚みのテストピースをずりモードを用いて、Tanδのピーク値とした。
硬化物の色相:目視により評価した。
接着強度:充填剤をアルカリガラス板に約20μm厚みで塗布し、両者を合わせてから、UVランプにて50mW/cmの照射エネルギーで60秒間照射したのち、80℃/1時間加熱処理した。この後、両者を引張試験機で引張せん断接着強度(N/mm)を測定した。
充填時間:空孔径が11.6μmの、端面を垂直に切断したホールアシストファイバーを充填剤に漬け、毛管現象により空孔への充填の可否、及び、10mmまでの充填時間を測定した。充填時間が10秒以内を◎、60秒以内を○、1時間以上を×として評価した。
充填状況:充填剤をホールアシストファイバーに充填し、UV硬化させた。充填部を2mm程度残してファイバーを切断し、切断面の充填状況を光学顕微鏡で観察した。剥離、充填剤の形状変化が無い場合を◎、空孔との界面に若干の隙間がある場合を○、均一に切断されていないか、又は、ちぎれた状態の場合を×として評価した。
加工状況:空孔に充填剤を充填したホールアシストファイバーに光コネクタを取り付け光学研磨した後、研磨端面の空孔部の充填剤の状態を光学顕微鏡で観察して評価した。空孔充填部に良好な平面が形成されている場合を◎、平面が不均一な場合を×として評価した。
加工削れ量:フェルールに対するファイバー部の空孔部の充填剤の削れ量を、端面の干渉縞により計測した(μm単位)。なお、数値の評価としては、+0.1〜−0.05μmの場合は◎、−0.05μmより小さい場合は×である。
光学/挿入損失:空孔径が11.6μmのホールアシストファイバーを用い、充填剤を約5mm空孔に充填したものを用いて、JIS C 5961光コネクタ試験方法の6.1項に準拠して挿入法(B)と挿入法(C)を測定した(dB単位)。合格基準(規格)は、挿入法(B)で0.5dB以下であり、挿入法(C)で1.0dB以下である。
モード形状:空孔径11.6μmのホールアシストファイバーの空孔部に樹脂を充填したコネクタ端面より出射された光のニアーフィールドパターンを計測し、その強度分布より1/eの時のビーム幅を算出し、そのビーム幅の長径と短径の差より非円率を求め、非円率が、樹脂を充填していないホールアシストファイバーよりも改善されているか否かにより判断した。樹脂を充填していないホールアシストファイバーよりも改善されているものを○、改善されていない場合、樹脂充填部にモードが発生する場合を×として評価した。
Figure 2007086536
実施例1〜4から、本発明の充填剤組成物は、石英屈折率(nD)1.45(対応する液状屈折率としては1.43)を超えることがなく、しかも、液状屈折率が1.43に近似しており、かつ、低粘度、適度のTgであり、優れた硬化性を有しているのみならず、特に、接着強度に優れており、加工状況、加工削れ量、光学/挿入損失等においてバランスのとれた優れた性能を発揮していることが判る。これに対して、アクリル樹脂の組成物である比較例1は加工削れ量が大きく、エポキシ樹脂である比較例2は、Tgが低く耐熱性が悪く、充填性が不充分であり、アクリル樹脂である比較例3は屈折率が高く、比較例4は屈折率が低すぎ、モード形状が不充分であり、いずれも、粘度は低いものの、充填剤としては使用できないものであった。
通常使用されているアクリル系接着性組成物の粘度は上述したとおり、典型的には2500mPa・s程度あり、Tgも例えば56℃程度、接着強度も上記比較例程度であり、とくに粘度が高いことが問題であった。しかし、一般には粘度を下げると接着強度等が低下し、バランスのとれた必要性能を確保することが困難であった。これに対して、上述のとおり、本発明の組成物は、必要性能の全てを充足するものであることが判明した。
本発明の充填剤組成物は、クラッドの屈折率を超えることがなく、しかもクラッドの屈折率に近似に調節することができ、かつ、低粘度、耐熱性、接着強度等の各種性能を満たすので、ホールアシストファイバーの端面処理を行うことができ、曲げ特性の向上したホールアシストファイバーの敷設に不可欠な技術を提供するものであり、光通信ネットワークの実現のために極めて有用である。

Claims (10)

  1. クラッドに空孔を有する光ファイバーであるホールアシストファイバーの前記空孔に充填するための組成物であって、(A)下記一般式(I)で示される化合物、
    (B)下記一般式(II)で示される化合物、
    (C)1官能又は2官能の、脂肪族鎖式アクリレート化合物、脂環式アクリレート化合物、脂肪族鎖式グリシジル化合物、脂環式グリシジル化合物、脂肪族鎖式オキセタン化合物及び脂環式オキセタン化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物、並びに、
    (D)光重合開始剤を含有し、硬化後の屈折率が前記クラッドの屈折率の0.94〜1.0倍であることを特徴とする充填剤組成物。
    Tf1−(O)−(CH−(CF−(CH−(O)−Tf1 (I)
    Tf2−(O)−(CH−(CF−(CH−(O)−Tf2 (II)
    (式(I)中及び式(II)中、それぞれ、複数のaは同一に、0又は1を表し、複数のbは同一に、0又は1を表し、mは4〜12の整数を表す。Tf1はグリシジル基を表し、Tf2はCH=CH−C(O)−を表す。)
  2. 前記一般式(I)で示される化合物(A)と前記一般式(II)で示される化合物(B)の合計と前記化合物(C)との配合重量比は、化合物(A)と化合物(B)の合計/化合物(C)=10/90〜99/1である請求項1記載の充填剤組成物。
  3. 25℃における粘度が3〜500mPa・sである請求項1又は2記載の充填剤組成物。
  4. 硬化物のTgは、70〜150℃である請求項1〜3のいずれか記載の充填剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の充填剤組成物を、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における前記空孔に充填する工程、及び、充填した前記充填剤組成物に紫外線照射する工程を含むことを特徴とするホールアシストファイバーの空孔の封鎖方法。
  6. さらに、充填した前記充填剤組成物を熱硬化処理する工程を含む請求項5記載の封鎖方法。
  7. 請求項1〜4のいずれか記載の充填剤組成物を、クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における前記空孔に充填する工程、充填した前記充填剤組成物に紫外線照射する工程、及び、前記紫外線照射工程を経た後、前記端面を研磨する工程を含むことを特徴とする端面が研磨されたホールアシストファイバーの製造方法。
  8. さらに、充填した前記充填剤組成物を熱硬化処理する工程を含む請求項7記載の製造方法。
  9. クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの端面における前記空孔に前記充填剤組成物を60秒以内で充填する請求項7又は8記載の製造方法。
  10. クラッドに空孔を有するホールアシストファイバーの前記空孔に請求項1〜4のいずれか記載の充填剤組成物が充填されて前記空孔が前記光ファイバーの軸方向に一致するその長手方向においてその一部が封鎖されていることを特徴とするホールアシストファイバー。
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