JP2007085353A - 排気ガス浄化システム - Google Patents

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克雄 菅
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真紀 上久保
Hiroshi Akama
弘 赤間
Motohisa Kamijo
元久 上條
Hironori Wakamatsu
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Abstract

【課題】内燃機関から排出される酸素過剰領域のNOxを効率よく浄化し、また排気ガスが低温域であってもCO・HCを効率良く浄化する排気ガス浄化システムを提供すること。
【解決手段】内燃機関の排気ガス通路の上流側にNOx吸着触媒を配置し、下流側に酸化触媒を配置して成り、NOx吸着触媒は、排気ガスの温度がエンジン始動時から140℃のときに窒素酸化物を吸着し、200℃以上のときに窒素酸化物を脱離し、且つ上記NOx吸着触媒出口での排気ガスの窒素酸化物/一酸化炭素濃度比が、排気ガス温度がエンジン始動時から140℃のときに0.3以下である排気ガス浄化システムである。 上記排気ガス浄化システムに用いられ、排気ガスの温度によって排気ガス中の窒素酸化物を吸着・脱離するNOx吸着触媒である。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車(ガソリン、ディーゼル)、ボイラーなどの内燃機関から排出される排気ガス中の炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)及び窒素酸化物(NOx)を浄化する排気ガス浄化システムに関するものであり、特に酸素過剰領域(リーン域)及び低温域でのNOx、HC及びCOを効率良く浄化するシステムに関するものである。
従来、石油資源の枯渇問題、地球温暖化問題から、低燃費自動車の要求が高まっており、ガソリン自動車に対しては希薄燃焼自動車の開発が注目されている。
しかしながら、希薄燃焼自動車においては、希薄燃焼走行時、排気ガス雰囲気が理論空燃状態に比べ酸素過剰雰囲気(リーン)となるが、リーン域で通常の三元触媒を適用させた場合、過剰な酸素の影響からNOx浄化作用が不十分となるという課題がある。このため酸素が過剰となってもNOxを浄化できる触媒の開発が望まれている。
このようなリーン域のNOxを浄化する触媒は種々提案されており、例えばPtとランタンを多孔質担体に担持した触媒に代表されるように、リーン域でNOxを吸収し、ストイキ時にNOxを放出させ浄化する触媒が開示されている(例えば特許文献1参照)。
ところが、このような触媒を用いてもなおNOx浄化性能が不十分となる場合があるという課題がある。
特開平5−168860号公報
一方、従来から、ガソリンエンジン車排気浄化用触媒として、CO及びHCの酸化とNOxの還元を同時に行って排気を浄化する三元触媒が用いられている。
このような三元触媒としては、例えばコージェライトなどの耐熱性担体にγ−アルミナから成る担持層を形成し、その担持層に白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)などの触媒貴金属を担持させたものが広く知られている。
しかしながら、上記のように地球環境保護の観点から、自動車などの内燃機関から排出される排気ガス中の二酸化炭素(CO)が問題とされている。
その解決策としてリーン域において希薄燃焼させるリーンバーンエンジン及びディーゼルエンジンが有望視されている。これらのエンジンでは、燃費が向上するために燃料の使用が低減され、その燃焼排気ガスであるCOの発生を抑制することができる。
このようなリーン域でのHC、CO及びNOxを浄化する触媒がに開示されている(例えば特許文献2参照)。この触媒では、HC、CO及びNOx分の浄化率を高めるために、Pt及びRhとPdを分離担持させており、NOxをNOx吸蔵材に吸蔵させPtで還元し、Pdでストイキ又はリッチ側でのHCやCOを酸化する。
特開平9−57098号公報
しかし、上記NOx吸蔵材は、ごく低温域(140℃以下)ではNOxの吸着には有利ではなく、その存在によりNOxの吸着量が低下する場合がある。
また、触媒貴金属の種類によって触媒活性が異なることが知られ、PdはPtに比べて排気ガス中に存在する硫黄酸化物の被毒を受け易い等の特徴を持っているという課題がある。
また、ごく低温域でのCO酸化活性を妨げているものは、NOやHC等の排気ガス共存成分であることが分かっている。
一方、従来から、ディーゼルエンジン等は、排気管途中に触媒を設置して、内燃機関より排出されるNOxを浄化している。かかるNOx浄化触媒としては、ゼオライト系触媒やアルミナ系触媒等の種々の触媒が知られているが、いずれもNOx浄化作用を示す温度域が限られている。このため、浄化温度域の異なる複数の触媒を組み合わせてNOx浄化温度域を拡大させることが提案されている。
例えば、モルデナイトに担持するコバルトの量を変えて、最高活性が得られる反応温度の異なる複数の触媒を用いた触媒装置が開示されている(特許文献3参照)。なお、複数の触媒は、通常、高温活性触媒は排気流路の上流側に、低温活性触媒は排気流路の下流側に配置される。
また、複数のNOx浄化触媒を、排気ガスの流れ方向に直列に、かつ炭化水素に対する酸化活性能力が下流側に向かって順次大きくなるように配置した触媒装置が開示されている(特許文献4参照)。
特開平6−134258号公報 特開平6−307231号公報
このように複数の触媒を組み合わせることで、浄化温度域は広がるが、複数の触媒の浄化曲線が重なり合う部分では、いずれのNOx浄化率も低いため、これらを足し合わせても実用上、十分なNOx浄化率が得られず、NOx浄化率の低い谷間の温度域が存在するという問題点があった。特に、触媒の活性が低い低温度域においては、複数の触媒を使用しても、それぞれのNOx浄化量がわずかなため、NOx浄化率が大幅に低下してしまうという問題点があった。
このような背景から、本発明者らは、高温域ではNOxの浄化に非常な有用な還元剤(COやHC)が、低温域ではNOxの浄化を妨げるため、触媒を多段化してもNOx浄化率は大きく向上しないことを知見した。
本発明はこのような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、内燃機関から排出される酸素過剰領域のNOxを効率よく浄化し、また排気ガスが低温域であってもCO・HCを効率良く浄化する排気ガス浄化システムを提供することにある。
また、本発明は、広い浄化温度域、特に低温域において一定以上の高いNOx浄化率を示す排気ガス浄化システムを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、排気ガスの成分濃度を調整し、排気ガスの温度変化によりNOxの吸着脱離を調整することにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の排気ガス浄化システムは、内燃機関の排気ガス通路の上流側に、排気ガス温度を調整することにより窒素酸化物を吸着脱離するNOx吸着触媒を配置し、上記排気ガス通路の下流側に酸化触媒を配置して成る排気ガス浄化システムであって、
上記NOx吸着触媒は、排気ガスの温度がエンジン始動時から140℃のときに、排気ガス中の窒素酸化物を吸着し、200℃以上のときに、吸着した上記窒素酸化物を脱離し、かつ上記NOx吸着触媒出口での排気ガスの窒素酸化物/一酸化炭素濃度比が、排気ガス温度がエンジン始動時から140℃のときに、0.3以下であることを特徴とする。
また、本発明の排気ガス浄化システムの好適形態は、上記NOx吸着触媒が、白金を0.1〜10g/L含有することや、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から成る群より選ばれた少なくとも1種の元素を、1〜50g/L含有することや、排気ガス温度が100〜140℃のときに、排気ガス中のNOxを吸着することを特徴とする。
更に、本発明の排気ガス浄化システムの他の好適形態は、上記酸化触媒が、白金を0.5〜20g/L含有することや、ゼオライトを10〜100g/L含有することを特徴とする。
更にまた、本発明のNOx吸着触媒は、上記排気ガス浄化システムに用いられるNOx吸着触媒であって、排気ガスの温度によって排気ガス中の窒素酸化物を吸着・脱離することを特徴とする。
本発明によれば、排気ガスの成分濃度を調整し、排気ガスの温度変化によりNOxの吸着脱離を調整することとしたため、内燃機関から排出される酸素過剰領域のNOxを効率よく浄化し、また排気ガスが低温域であってもCO・HCを効率良く浄化する排気ガス浄化システム、及び広い浄化温度域、特に低温域において一定以上の高いNOx浄化率を示す排気ガス浄化システムを提供することができる。
以下、本発明の排気ガス浄化システムについて詳細に説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「%」は特記しない限り質量百分率を示す。
上述の如く、本発明の排気ガス浄化システムは、排気ガス通路の上流側に、排気ガスの温度により、NOxの吸着・脱離を調整するNOx吸着触媒を配置し、上記排気ガス通路の下流側に酸化触媒を配置して成る。
上記NOx吸着触媒は、排気ガス温度が低温域のときに、下流側に配置した酸化触媒に低NOx/CO濃度比の排気ガスを流入させ、リッチ排気ガス中のHC、CO及びNOxを効率よく浄化する。
即ち、上記NOx吸着触媒は、排気ガスの温度がエンジン始動時から140℃のときに、排気ガス中のNOxを吸着し、200℃以上のときに、吸着した上記NOxを脱離する。
また同時に、排気ガス温度がエンジン始動時から140℃のときに、上記NOx吸着触媒出口での排気ガスのNOx/CO濃度比が、0.3以下になるよう、排気ガス成分濃度を調整する。
なお、かかる排気ガス浄化システムは、例えば図1に示すような構成で設置できる。
上記NOx吸着触媒及び酸化触媒には、多孔質担体が使用され、その材質は特に限定されるものではないが、例えば、アルミナ、シリカ、シリカアルミナやチタニア等を挙げることができる。特に、耐熱性及び貴金属分散性に優れたアルミナを用いることが好ましい。
また、上記多孔質担体は、コージェライトやメタル製のハニカム担体基材やペレット担体基材に上記アルミナやシリカ等の担体成分をコートして担体としてもよく、また、アルミナやシリカ等の担体成分をハニカム担体やペレット担体に形成してもよい。
更に、上記NOx吸着触媒と酸化触媒の多孔質担体は、材質・担体成分が同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上記NOx吸着触媒は、排気ガスの温度を変化させることによりNOxを吸着脱離する成分を含有し、その成分の1つとしてPtを0.1〜10g/L含有することが好ましく、排気ガスが低温域のときは、NOxを吸着し、排気ガス温度が上昇すると、吸着したNOxを脱離する。
Pt量を0.1g/L未満にすると、実用上、十分な活性を得ることができず、10g/Lを超えると、活性が向上せず、Ptを増加させた分だけの効果がなく有効ではないことがある。
なお、上記Ptの塩化物や硝酸塩等を、含浸法、噴霧法、スラリー混合法など、従来の方法によって、上記各多孔質担体に上記Ptを担持させることができる。
また、上記NOx吸着触媒における他のNOx吸着材として、アルカリ金属、アルカリ土類金属又は希土類元素及びこれらの任意の組み合せに係る元素を、1〜10g/L含有することが好ましい。
上記アルカリ金属としては、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、ルビジウム(Rb)、セシウム(Cs)やフランシウム(Fr)が挙げられる。
また、上記アルカリ土類金属とは、周期率表2A属元素ををいい、ベリリウム(Be)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)やバリウム(Ba)が挙げられる。
上記希土類元素としては、スカンジウム(Sc)、イットリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)やネオジム(Nd)等が挙げられる。
NOx吸着材である上記アルカリ金属等の含有量は、上記NOx吸着触媒に用いられる触媒担持基材(例えばハニカム担体)1Lに対して、1〜50g/Lであることが好ましい。
1g未満だと、NOx吸着量が少なく、NOx吸着能力も小さくなってしまい、十分なNOx浄化性能が得られない。
50gを超えると、NOxの脱離温度が上昇してしまい、十分に脱離されないことがあり、また、酸化性能が低下するので、NOから二酸化窒素(NO)への酸化を阻害してしまう等の弊害が生じることがある。
更に、上記NOx吸着触媒は、排気ガス温度が100〜140℃のときに、排気ガス中のNOxを吸着し、排気ガス中のNOx濃度を低下させることが特に好ましい。
上記NOx吸着触媒は、NOx吸着材として上記Ptや上記アルカリ金属等を含有するので、排気ガスが100〜140℃にあるときにはNOxを吸着し、下流側の上記酸化触媒に低NOx/CO濃度排気ガスを送り込むことができ、上記酸化触媒のCO活性の低下を防ぐことができる。
また、排気ガス温度が上昇すれば、吸着されたNOxが脱離するので、上記NOx吸着触媒が再生される。
また、上記NOx吸着触媒の下流側に配置された上記酸化触媒は、CO低温活性を向上させる成分を含有し、リーン排気ガス中のCO、HC及び可溶性有機化合物(SOF)の酸化に対して高い活性を示し、特に、エンジン始動直後から酸化活性を有することが好ましい。
上記酸化触媒は、Ptを0.5〜20g/L含有することが好ましく、これにより排気ガス中のCO、HC及びSOFを、効率よく酸化して浄化することができる。
Pt量が0.5g/L未満となると、実用上、十分な活性を得ることができず、20g/Lを超えると、活性が向上せず、増加させた分だけの効果はなく、Ptを有効に利用できないことがある。
なお、上記多孔質担体に上記Ptを担持する方法については、上述のように、従来法である含浸法や噴霧法等を用いることができる。
また、上記酸化触媒は、ゼオライトを10〜100g/L含有することが好ましい。
上記ゼオライトとしては、モルデナイト、MFI型ゼオライト又はβ−ゼオライト等が挙げられ、これらを単独又は任意に組み合せて用いることができる。
上記ゼオライトの含有量は、上記多孔質担体に対して10〜100g/Lであることが好ましく、10g/L未満であると、HC、SOFやパティキュレート(PM)の吸着量が少なくなってしまい、また100g/Lを超えると、PMによるつまりが生じるおそれがある。
また、上記ゼオライトを含有することにより、排気ガスが140℃以下であっても上記ゼオライトにHCが吸着されるので、HCによる被毒を抑え、Ptの酸化活性を低下させず、従来よりもCO低温活性を向上させることができる。
更に、上記Pt担持多孔質担体に上記ゼオライトを層状に被覆するよりも、上記Pt担持多孔質担体成分にゼオライトを混合するほうが、PtのHC被毒を抑える効果を高くすることができる。
また、上記酸化触媒は、上記NOx吸着触媒に含有される上記アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素を含まないことが好ましい。
上記酸化触媒は、NOx吸着材である上記アルカリ金属等を含有せず、NOxを吸着しないので、排気ガスがリーン域にあるときに、高酸化活性を発現し、NOxによってHC、COを酸化浄化する。しかし、従来の三元触媒は、上記アルカリ金属等を含有し、リーン域では高酸化力を発現しない。
即ち、従来の三元触媒は、貴金属にアルカリ金属や希土類元素等を添加することによって浄化能を高めているが、ストイキのときにCO、HC及びNOxをまとめて触媒反応により浄化するものである。
このように、上記酸化触媒は、リーン域において高い酸化力が期待できるので、上記三元触媒とは異なるものである。
上記NOx吸着触媒及び酸化触媒を用いた本発明の排気ガス浄化システムにおいては、排気ガス温度がエンジン始動時から140℃のときに、上記NOx吸着触媒のPt上にNOxが吸着される。
また、アルカリ金属等を含有する場合は、これらの上にもNOxが吸着される。
これらのNOx吸着により、上記NOx吸着触媒と下流側の上記酸化触媒間でのNOx/CO濃度比は、0.3以下になる。
この低NOx/CO濃度比排気ガスが、上記酸化触媒に流入し、COは、Ptの酸化活性によって酸化浄化され、HCとSOFは、ゼオライトに吸着される。
次に、排気ガス温度が140℃を超えて200℃未満になると、上記NOx吸着触媒では、上記同様、NOxがPt上に吸着され、アルカリ金属等を含有する場合は、これらの上にもNOxが吸着される。または、吸着平衡状態を保つ。
上記酸化触媒では、Ptの酸化活性によりCOが酸化浄化され、HCとSOFは、ゼオライトに吸着されるか、吸着平衡状態になる。また、排気ガスの流速によっては、Ptの酸化活性により、HCとSOFが脱離浄化される。
更に、排気ガス温度が200℃以上になると、上記NOx吸着触媒から、吸着されたNOxが脱離し、NOx吸着触媒が再生される。
また、上記酸化触媒では、Ptの酸化活性によりCOが酸化浄化され、HCとSOFは、ゼオライトに吸着し、平衡状態となっているか、またはPtの酸化活性により脱離浄化される。
なお、上記NOx吸着触媒と酸化触媒の配置は、多段にしてもよいし、両触媒を一体化させたり、1つの触媒担体基材にNOx吸着触媒成分と酸化触媒成分とを塗り分けてもかまわない。
また、上述した排気ガス浄化システムの他に、上記各触媒等を組み合わせて、排気ガス浄化システムを構成することもできる。
排気ガス通路の上流側から、上記排気ガス成分濃度調整手段のいずれか1つと、上記NOx吸着還元触媒と、酸化触媒とを順次配置して構成してもよいし、上記NOx吸着還元触媒の代わりに、上記NOx吸着触媒を配置して構成してもよい。
このように組み合わせることによって、リーン域の排気ガス中のNOx浄化効率と低温域でのCO酸化活性の向上を同時に図ることができ、排気ガスを効率良く浄化することができる。
なお、かかる排気ガス浄化システムは、例えば図2に示すような構成で設置できる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ジニトロジアンミンPt水溶液を活性アルミナ粉末に含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、Pt担持アルミナ粉末(粉末F)を得た。この粉末FのPt濃度は2.0%であった。
粉末Fを750部と硝酸性アルミナゾル(固形分として20%)を1250部と純水500部とを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリーを得た。粉砕時間を1時間とした。
このスラリーをコージェライト質モノリス担体(0.3L、400セル/6ミル)に付着させ、空気流でセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、500℃で1時間焼成し、コート層200g/L−担体の本例の触媒Gを得た。
上記粉末F400部とモルデナイト350部と硝酸性アルミナゾル(固形分として20%)1250部と純水500部とを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリーを得た。粉砕時間を1時間とした。
このスラリーをコージェライト質モノリス担体(0.5L、400セル/6ミル)に付着させ、空気流でセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、500℃で1時間焼成し、コート層200g/L−担体の本例の触媒Hを得た。
排気ガス通路の上流側に上記触媒Gを、下流側に触媒Hを配置した。
(実施例2)
実施例1の触媒Gを、酢酸バリウム水溶液に浸漬し、引き上げて余分な水分を吹き払った後、250℃で乾燥し、300℃で1時間焼成して、Baを担持した以外は、実施例1と同様の操作を行い、本例の触媒Iを得た。
排気ガス通路の上流側に上記触媒Iを、下流側に触媒Hを配置した。
(比較例1)
排気ガス通路の上流側には触媒を置かず、下流側にのみ触媒Hを配置した。
(比較例2)
塩化パラジウム水溶液を活性アルミナ粉末に含浸し、乾燥後空気中400℃で1時間焼成して、Pd担持アルミナ粉末(粉末G)を得た。この粉末GのPd濃度は2.0%であった。
粉末G750部と硝酸性アルミナゾル(固形分として20%)1250部と純水500部とを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリーを得た。粉砕時間を1時間とした。
このスラリーをコージェライト質モノリス担体(0.5L、400セル/6ミル)に付着させ、空気流でセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、500℃で1時間焼成し、コート層200g/L−担体の本例の触媒Jを得た。
排気ガス通路の上流側に上記触媒Gを、下流側に触媒Jを配置した。
(比較例3)
活性アルミナ750部と硝酸性アルミナゾル(固形分として20%)1250部と純水500部とを磁性ボールミルに投入し、混合粉砕してスラリーを得た。粉砕時間を1時間とした。
このスラリーをコージェライト質モノリス担体(0.3L、400セル/6ミル)に付着させ、空気流でセル内の余剰のスラリーを取り除いて130℃で乾燥した後、500℃で1時間焼成し、コート層250g/L−担体の触媒を得た。
次に所定濃度のジニトロジアンミンPt水溶液に浸漬し、引き上げて余分な水分を吹き払った後250℃で乾燥してPtを担持した。
次いで所定濃度の硝酸ロジウム水溶液に浸漬し、引き上げて余分な水分を吹き払った後、250℃で乾燥してRhを担持した。Pt及びRhの担持濃度は、それぞれ2.73%、0.27%であった。
更に、この担体を所定濃度の酢酸バリウム容積に浸漬し、引き上げて余分な水分を吹き払った後、250℃で乾燥し、300℃で1時間焼成してBaを担持し、本例の触媒Kを得た。Baの担持量はBaOとして10g/Lであった。
排気ガス通路の上流側に上記触媒Gを、下流側に触媒Kを配置した。
実施例1及び2、比較例1〜3の各触媒仕様などを表1に示す。
Figure 2007085353
[触媒活性評価]
実施例1及び2、比較例1〜3について、触媒活性評価を行った。
各実施例、比較例の評価条件を表2に示す。
この触媒活性評価には、自動車の排気ガスを模擬したモデルガスを用いた。自動評価を使用した。
上記モデルガスとしては、耐久用モデルガスと評価用モデルガスを用いた。詳細を表2に示す。
また、評価条件として、触媒容量は、上記NOx吸着触媒については0.02L、上記酸化触媒については0.04Lとした。
Figure 2007085353
<耐久試験2>
実施例1及び2、比較例1〜3の各排気ガス浄化用触媒については、各例に示した配置順で、両触媒がお互いに接触した状態で設置した。
そして、入りガス温度500℃で耐久用モデルガスで10時間処理する耐久試験を行った。ガス流量は60L/min.であった。
<評価A>
上記耐久試験2後の各排気ガス浄化用触媒について、各例に示した配置順で、両触媒がお互いに接触した状態で配置した。
そして、入りガス温度130℃で評価用モデルガスを流し、このときのHC及びCOを分析し、浄化率を次式
浄化率(転化率)={(入りガス成分濃度)−(出ガス成分濃度)}/入りガス成分濃度×100
で算出した。
<評価B>
実施例1の触媒の組み合わせで、上記耐久試験2後の排気ガス浄化用触媒を、上記評価Aと同様にモデルガス流路に配置し、触媒容量を表3に示す条件に変えて、触媒活性評価を行った。
Figure 2007085353
比較例1〜3に比べて、実施例1及び2は、触媒活性が高く、低温域においても高いHC、CO浄化性能を示し、高HC浄化性能と高CO浄化性能を両立することができた。
本発明の更に他の排気ガス浄化システムの一例を示す概略図である。 本発明の他の排気ガス浄化システムの一例を示す概略図である。

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気ガス通路の上流側に、排気ガス温度を調整することにより窒素酸化物を吸着脱離するNOx吸着触媒を配置し、上記排気ガス通路の下流側に酸化触媒を配置して成る排気ガス浄化システムであって、
    上記NOx吸着触媒は、排気ガスの温度がエンジン始動時から140℃のときに、排気ガス中の窒素酸化物を吸着し、200℃以上のときに、吸着した上記窒素酸化物を脱離し、かつ上記NOx吸着触媒出口での排気ガスの窒素酸化物/一酸化炭素濃度比が、排気ガス温度がエンジン始動時から140℃のときに、0.3以下であることを特徴とする排気ガス浄化システム。
  2. 上記NOx吸着触媒が、白金を0.1〜10g/L含有することを特徴とする請求項1に記載の排気ガス浄化システム。
  3. 上記NOx吸着触媒が、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素から成る群より選ばれた少なくとも1種の元素を、1〜50g/L含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の排気ガス浄化システム。
  4. 上記NOx吸着触媒が、排気ガス温度が100〜140℃のときに、排気ガス中のNOxを吸着することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システム。
  5. 上記酸化触媒が、白金を0.5〜20g/L含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システム。
  6. 上記酸化触媒が、ゼオライトを10〜100g/L含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システム。
  7. 上記酸化触媒が、上記NOx吸着触媒に含有される上記アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素を含まないことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システム。
  8. 請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の排気ガス浄化システムに用いられるNOx吸着触媒であって、排気ガスの温度によって排気ガス中の窒素酸化物を吸着・脱離することを特徴とするNOx吸着触媒。
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