JP2007083247A - 抵抗溶接用電極 - Google Patents

抵抗溶接用電極 Download PDF

Info

Publication number
JP2007083247A
JP2007083247A JP2005271534A JP2005271534A JP2007083247A JP 2007083247 A JP2007083247 A JP 2007083247A JP 2005271534 A JP2005271534 A JP 2005271534A JP 2005271534 A JP2005271534 A JP 2005271534A JP 2007083247 A JP2007083247 A JP 2007083247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
resistance welding
electrode
leg
gap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005271534A
Other languages
English (en)
Inventor
Sadamoto Saji
禎基 佐治
Mitsutoshi Kamakura
光寿 鎌倉
Masaya Nakai
雅也 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2005271534A priority Critical patent/JP2007083247A/ja
Priority to US11/524,233 priority patent/US20070062914A1/en
Publication of JP2007083247A publication Critical patent/JP2007083247A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K11/00Resistance welding; Severing by resistance heating
    • B23K11/30Features relating to electrodes
    • B23K11/3081Electrodes with a seam contacting part shaped so as to correspond to the shape of the bond area, e.g. for making an annular bond without relative movement in the longitudinal direction of the seam between the electrode holder and the work

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Resistance Welding (AREA)

Abstract


【課題】 従来の抵抗溶接用電極は先端脚部が三割りになっており先端の穴に対象物(キャップ等)を入れ脚部を内側へ折り曲げて対象物を力で把持し対象物(キャップ)をステムに押しつけて電流を流し抵抗溶接するようになっていた。脚部の間には隙間が残るので電流密度が不均一であり溶接むらができる。柔らかい対象物では変形するおそれがある。繰り返し使用によって電極も摩滅変形するので寿命が短い、隙間部分があり溶接部に圧痕が残ることもあった。
【解決手段】 電極の先端部に永久磁石を埋め込み、対象物は永久磁石の磁力で保持し、先端の脚部を閉止した状態でもなお脚部が囲む穴の内径の方が対象物外形よりも大きいようにし押圧力が掛からないようにした。
【選択図】 図12

Description

この発明は、キャップを把持し半導体素子を取り付けたステムにキャップを押しつけ電流を流して溶接する抵抗溶接用電極に関する。例えば半導体レーザを取り付けたステムに、レンズを取り付けた円筒状のキャップの底を接合するという場合、抵抗溶接やYAGレーザ溶接などが用いられる。受光素子を取り付けたステムにレンズ付きキャップを固定する場合にも、抵抗溶接やYAG溶接が用いられる。あるいはレンズのない電気的な素子においてもステムにキャップを接合するときには溶接法が用いられる。YAG溶接は、キャップ底のフランジ部分とステムの重合部分にレーザビームを当てて加熱溶融することによってキャップとステムを溶接する。抵抗溶接はキャップとステムを接触させておき、その間に電流を流し両者間の接触部の抵抗によって発熱させる。熱によって一部が溶融しそれが冷却固化するので両者が緊密に結合する。
抵抗溶接用電極というのは、キャップの外側に接触しこれを保持し、ステムへキャップを押し当て電流をキャップ・ステム間に流すための治具である。円筒形をしており下端部分の穴にキャップを挟み込みキャップを挟み込んだまま、ステージの上にあるステムの上まで搬送する。ステムにキャップ下端のフランジ部分を接触させ電流を瞬時に流し接触部分を溶融して両者を接合する。電極の内壁はキャップと密に接触しなければならない。それで電極の下方脚部は3つ割り、4つ割りなどの構造になり穴へキャップが簡単に入るようになっている。脚部がクランプされると内側へ曲がりキャップの外壁が強く脚部でクランプされる。キャップ外壁と、電極内壁の間に隙間がなくなるまで脚部を内側へ押し込む必要がある。そのためにクランプした状態でも脚部の間に隙間が残るようになっている。

特開2003−154463「抵抗溶接装置」
特許文献1は、高精度の位置合わせをしてからキャップとステムを溶接する抵抗溶接装置において、上部電極ホルダ−を保持して上下に動く上部電極移動台のコイルバネが疲労して次第に下がってくるので、それを防ぐために上部電極移動台に移動規制部を設けたというものである。それは抵抗溶接用電極自体の発明ではない。本発明者の調査した限りでは抵抗溶接用電極の形状に関する文献を発見できなかった。
図1は従来例に係る抵抗溶接用電極の把持部の構造を説明するための断面図である。円板形状のステム2には光素子(LD,PD、LEDなど)がすでに取り付けてありリードピンと光素子はワイヤボンデイングで接続されている。レンズ付きキャップ3を、ディスク形状のステム2に溶接するのがこの装置の目的である。キャップを把持するのが抵抗溶接用電極4である。抵抗溶接用電極4の下端は中心角が約120度の3つの脚部7に割れている。自由状態での脚部7の内壁の直径Iは、キャップの外形Dよりも広い。3つの脚部7の間には隙間8がある。隙間8も二段階あってこの図に見えるのは狭い方の隙間8である。隙間の大きさをsとする。3つ割りの脚部7の内側壁面の弧長をqとする。自由状態での円周長はL=3q+3sである。外周から脚部を押さえ込むと隙間が消失するので内径はM=3qとなる。
キャップ3の上筒部の円周長をKとする。キャップの上円筒部が容易に抵抗溶接用電極の3つ割り脚部の内面に入り込むため、L>Kである。脚部7がキャップ3の外側に入りクランプ部材が脚部7の外側を抑える。脚部が内側に曲がり隙間が減り脚部の内周長がキャップの外周長Kに等しくなる。そのときの隙間8の大きさをtとする。3q+3t=Kとなる(s>t)。有限の隙間t(t>0)が存在する。もしここで有限の隙間tがないとすると、キャップが脚部から抜け落ちてしまう。だからL>K>Mである。自由状態からクランプ状態に移る間の脚部の内周変化の範囲にキャップの外周Kが存在するということである。
下方には、ステム2を保持するためのステージ5がある。ステージ5の凹部6にステム2を置く。キャップ3は抵抗溶接用電極4の先端の脚部で強く把持して搬送しキャップの下端のフランジ20をステム2の上面に当てて調芯し位置決めしてから溶接するようになっている。
図2はステム2の上にキャップ3を押しつけた状態を示す断面図である。キャップ3の円筒部の外壁と、抵抗溶接用電極4の脚部7の内壁は隙間なく接触している。有限の隙間tが残っている。キャップには中心に向かう応力が電極脚部7から掛かっている。その力があるためにキャップは電極の穴から抜けない。
図3はキャップ3の円筒部を従来例に係る抵抗溶接用電極4の脚部7で挟んだ状態の先端部の斜視図である。
図4はクランプしたときの前端部の横断面図である。脚部7を閉じてもキャップの外形が大きいので隙間8が残る。図4に示すように、脚部7の外側を円筒のクランプ9で抑えるので脚部7が内側へ曲がる。キャップ3の外周と抵抗溶接用電極4の脚部7内面は密接に接触している。3つ割りの脚部7の間には隙間8がある。閉鎖状態で隙間8がなければ脚部7でキャップ3(対象物)を把持できない。閉鎖時の隙間8(幅はtに減っている)は従来例の抵抗溶接用電極において不可欠である。
従来例に係る抵抗溶接用電極4は、電極の脚部7自身を内側に折り曲げて力を掛けて摩擦力でキャップを把持するようになっている。だから、クランプした状態で隙間8が残る。電極4の脚部7とキャップ、ステムの間で接触部分と非接触部分(隙間の部分)ができる。図5は従来例の抵抗溶接用電極4の脚部7でキャップ3を挟んでステム2の上面に押し付けた状態の一部横断平面図である。キャップ3のフランジ20の上を抵抗溶接用電極脚部7が抑える。その状態で電流を縦方向に流す。
斜破線を付けた部分は接触部分Qでありここには脚部7からフランジ20、ステム2へと電流が流れる。電流によってその部分が加熱されて溶融し冷却固化して接合される。しかし斜破線のない非接触部分S(隙間の部分)には電流が流れない。キャップフランジ20のその部分は十分に加熱されない。非接触部Sで温度が低くなる。そのために溶接の状態がキャップの全周面で均一にならない。接触部Qでは溶接され非接触部Sでは溶接不完全というような溶接ムラができてしまう。電極の方にも不規則な摩滅損耗が生ずる。同じ電極を繰り返し使用するのであるが、使用と共に溶接ムラが増加してくるので不都合である 全周に均一に電流を流し均一に加熱し均一に溶接するというのが望ましい。
抵抗溶接用電極を強く押し下げてステージとの間でキャップ・ステムを抑えるが隙間があるので隙間の部分が盛り上がる圧痕がキャップの上に残る。これも望ましくない。
もう一つの欠点は、電極の脚部自身を内側におり曲げてキャップを把持する構造となっているので対象物(キャップなど)に歪みを与える可能性がある。図4、図5のように、対象物(キャップ)3の外壁は強く脚部7で押さえられている。薄い金属で作られた対象物の場合は変形するおそれもある。対象物が変形すると不良品になる。レンズがついているキャップの場合は押圧力が強いとレンズが割れることもある。あまりに柔らかい対象物ではクランプ把持は望ましくない。対象物に強い応力をかけることなく把持できるような構造が望ましい。
また対象物に強い応力が掛かるということは電極自体にも同じだけの強い応力が掛かっているということである。そのような強い力が繰り返し加えられるので抵抗溶接用電極の脚部が次第に変形する。抵抗溶接用電極が変形摩耗しても再び研磨して使用することができる。そのように研磨して使用するとしても不均一電流や強い応力による変形摩耗の大きい従来例の抵抗溶接用電極の場合1000ショット程度しか使用できない。
本発明は溶接ムラが発生しない抵抗溶接用電極を与えることを第1の目的とする。対象物を変形損傷するおそれのない抵抗溶接用電極を与えることを第2の目的とする。何度も繰り返し使用できる寿命の長い抵抗溶接用電極を与えることが第3の目的である。
本発明の抵抗溶接用電極は、クランプされた閉止時でも円筒部内径が、対象物の外径より大きくなるようにし、永久磁石を備え永久磁石の磁力によって対象物を保持するようにしたものである。
押さえつけて保持するのではなく永久磁石の磁力でキャップを保持する。キャップが鉄を含む強磁性体であるということが条件になる。キャップとしてはコバールを使うことが多い。コバールは鉄、ニッケルなどを含み永久磁石によって磁化され永久磁石に吸着される。非磁性体の対象物には本発明を適用できない。
閉止時の内周は3qであり、それがキャップの内周Kよりも大きいというのは、3q>Kということである。クランプによって脚部が閉鎖されたとき隙間が消失するということ、これが重要である。隙間がないので、抵抗溶接用電極とキャップフランジとステムの接触が全面接触ということになる。そのために電流に偏りが生じない。電流がフランジ全縁で一様に流れる。電流が一様ならば発熱量も一様になる。加熱溶融の状態も全縁で均一になる。そのために溶接の状態が全縁で均一になる。溶接ムラが発生しない。
そのようにするために割れ片である脚部の周方向寸法を従来例より少し広げる必要がある。自由状態での隙間をsとし割れ辺である脚部の周長をqとして、本発明は自由状態での内周長はL=3q+3sで、クランプ状態での内周長はM=3qである。キャップの外周Kはそれよりもさらに小さい。つまり、L>K>M(従来例)でなく、L>M>Kとなる。
そのために(M−K)が正となり、クランプ時に(M−K)/πの隙間がキャップ・脚部の間に発生する。有限の隙間があるので対象物(キャップ)が押さえつけられない。キャップに応力が掛からない。だから対象物が変形することはない。どのような柔らかい対象物(キャップ)でも把持できる。対象物が変形しないということは抵抗溶接用電極自身も力が掛からず変形しないということである。そのために抵抗溶接用電極自身の寿命が長くなる。
本発明は、永久磁石の磁力で対象物を保持し、脚部の閉止時においても対象物との間に隙間ができるような抵抗溶接用電極を提案する。強い力を掛けて対象物を脚部で押さえるというのではないから対象物が変形するおそれがない。どのような対象物であっても把持することができる。抵抗溶接用電極自体にも強い応力が掛からないので変形しない。
閉止時に隙間がないので圧痕が生じない。
隙間がなく、電流は均一に流れ加熱状態がキャップの全縁で均一になる。だから溶接が全周で一様になる。溶接ムラが発生しない。一様な溶接で封止も完全である。
従来の電極はクランプすることで位置精度を確保している。しかしながら隙間部ができるため電極寿命が短くなる。本発明により、穴径を大きくすることで位置精度はばらつくが、磁石保持により電極穴内でのキャップ位置は一意に決まり、クランプと同等の位置精度が確保できる。
抵抗溶接用電極自体に力が掛からず変形しないので何度も繰り返して使用することができる。長寿命の抵抗溶接用電極とすることができる。従来例の抵抗溶接用電極は何度も研磨しても平均寿命が1000ショット程度である。本発明は研磨して矯正することによって3000ショット以上使用することができる。
本発明の抵抗溶接用電極が使用によって疲労しても永久磁石は取り出して次の治具に取り付けることができる。強い永久磁石は高価であるが繰り返し使用できるからあまりコスト高にならない。
本発明の抵抗溶接用電極は非磁性体である。導電性のよい銅や銅合金によって作られる。
キャップは永久磁石の磁力で保持されるから鉄、コバルト、ニッケルなどで作られた磁性体である必要がある。鉄を含むものは永久磁石で保持でき本発明を適用することができる。ここではコバール(商標名)のキャップを用いる。成分はニッケル29%、コバルト17%、鉄54%である。密度は8.35g/cmである。融点は1450℃、20℃での抵抗率は0.49μΩ・m、熱伝導率は16.7W/mK、磁気変態点430℃である。硬度は155Hv、引っ張り強さは540N/mmである。例示したものは光学素子に使うのでレンズが付いているが本発明は非光学素子の場合にも利用できる。その場合はレンズがない。
図6は本発明の実施例に係る抵抗溶接用電極の正面図、図7は底面図である。図8は図6における8−8断面図、図9は図8に於ける9−9断面図、図10は図8に於ける10−10断面図である。本発明の抵抗溶接用電極は、円筒形の治具であり、上から頭部23、頚部24、3つ割りの胴部22と、それに続く脚部7とよりなる。脚部7の端面26には対象物を挟み込むための脚部穴25がある。脚部7は三割りになっており3つの隙間28がその間に存在する。
上隙間28は端面の隙間8へと連続する。上隙間28は端面隙間8よりも大きい。抵抗溶接用電極の下半部が三割りになっているのは脚部7を撓ませる必要があるからである。三割りに限らず四割りでも五割りでも構わない。上隙間28は頚部24の途中まで伸びている。脚部7の上半部は下側ヘ向かって直径の大きくなる円錐部27となり、下半部は縮径した押片29となっている。
そのような構造は従来例に示したものと殆ど同じである。
図8の縦断面図、図9の横断面図に示すように、端面26近くの縮径した押片29の中に半径方向に収容穴30が設けてある。収容穴30の後半部は雌螺穴になっている。収容穴30には永久磁石32が納められる。永久磁石32が抜けないように螺子33を雌螺穴にねじ込んである。サマリウムコバルトなど強い磁石を用いる。ここでは収容穴の内径は2.1mmである。収容穴30に1.9mm長さ、1.9mmφの円柱状の永久磁石を差し込んである。対象物(キャップ)を差し込む穴25と永久磁石32の端面距離は1ミリ程度である。
自由状態では隙間8が存在し、穴の内周Lは3つの隙間3sと3つの脚部7内周長3qの和L=3s+3qである。クランプ部材で脚部7を内部方向に押しつけたとき隙間8が完全に消失する。隣接脚部7が緊密に接触する。穴25の内周はM=3qとなる。そのときに対象物であるキャップと、穴25の間には空隙が残るようにしている。キャップの外周長をKとすると、M=3q>Kというようにする。従来例ではL>K>Mであったが、本発明では、L>M>Kというようになる。
閉止時に隙間8が閉ざされて消失するのである。図11はそのような状態の斜視図を示す。実際には、脚部7の円錐部27を押さえるクランプ部材があるのであるがそれは図示を略した。端面26の中央の穴にキャップ3が把持されている。脚部7の間の隙間がなくなったので端面26は溝のようなものがなくて平坦面となっている。図3の従来例の斜視図と比較すれば隙間の消失が良く分かる。
キャップ3を支持しているのは力学的な応力ではなくて永久磁石32の磁力である。キャップ3は鉄、コバルト、ニッケルなどよりなり磁石に吸着される材料で作られている。
図12、図13によって、抵抗溶接用電極4によるキャップ3の把持と、キャップ3のステム2への結合の状態を説明する。脚部7が開いた状態で、キャップに抵抗溶接用電極をかぶせる。脚部7をクランプ部材9で押さえて閉じる。図12の上の図はその状態を示している。3つ割り部材が閉じている。隙間8が消滅している。その部分に分割線38を示す。分割線38は存在するが隙間はない。
キャップ3を穴25に遊嵌している。キャップ3と穴25の間には空隙39が存在する。キャップ3は穴25に永久磁石32の力によって保持される。空隙39が残るのでキャップ3には内側向きの力が働かない。そのためキャップが変形するおそれはない。抵抗溶接用電極の脚部穴25が変形摩滅する可能性もない。空隙39は誇張して書いているが実際には僅かな空隙である。キャップの外周長Kと、閉鎖時の穴25の内径M=3qの差をπで割った値(M−K)/πが空隙39の直径方向の大きさとなる。図12の下方に示すようにステム2はステージ5の凹部6に差し込んである。
抵抗溶接用電極・キャップを下げてステム2の上に重ねると図13の状態になる。キャップ3の下部フランジ20がステム2の上面に接触する。抵抗溶接用電極4の脚部7でフランジ20を強く押す。図14は抵抗溶接用電極の方から見下ろした接触部分を示す横断平面図である。脚部7の3つの部材は分割線38で密に(隙間なく)接触している。だから抵抗溶接用電極4の下部は円周方向に一体となっている。一体になった脚部7がフランジ20をステム2に対して押さえている。
脚部7には空隙がないから抵抗溶接用電極に縦方向に電流を流すとき電流が全縁周で等しく流れる。電極端面・キャップフランジ・ステム・ステージが上下方向に重なる。このとき円周方向の隙間がどこにもない。抵抗溶接用電極とステージ間に大電流を流すと円周方向に一様な電流密度を維持しながら縦方向に流れる。抵抗溶接用電極の穴25とキャップ3の間には空隙39があるがそれは電流密度には影響しない。脚部7の押片29の内面からキャップの外面へ電流が流れるのではない。脚部7の端面26からフランジ20、ステム2、凹部6と電流が流れる。だから空隙39の存在は問題ない。それよりも端面に割れ目がなく一体となっていてフランジ20を隙間なく押さえ付けているということが重要である。
電流密度が円周方法に一様であるから加熱も円周方向に一様になる。溶接の状態も円周方向に均一となる。溶接ムラが発生する余地がない。図12、図13のようにキャップを把持する際に永久磁石の磁力によっているからキャップ外周に力が掛からない。キャップは応力を受けないので変形歪曲などのおそれがない。抵抗溶接用電極も力が掛からないから変形せず摩滅しない。電極の寿命が延長される。従来例のものは何度か研磨して繰り返し使っても1000ショット程度の寿命しかない。本発明の実施例1は3000ショット以上の寿命を持つ。
実施例1は半径方向の穴に永久磁石を保持したものであった。実施例2は永久磁石を軸方向の穴に収納したものである。それ以外は実施例1と同じ構造を持っている。図15は本発明の実施例に係る抵抗溶接用電極の縦断正面図、図16は図15における16−16断面図、図17は図15における17−17断面図である。正面図、底面図は図6、図7とほぼ同じになるので省略した。
実施例2の抵抗溶接用電極は、円筒形の治具であり、上から頭部23、頚部24、3つ割りの胴部22と、それに続く脚部7とよりなる。脚部7の端面26には対象物を挟み込むための脚部穴25がある。脚部7は三割りになっており3つの上隙間28がその間に存在する。
上隙間28は端面の隙間8へと連続する。上隙間28は端面隙間8よりも大きい。抵抗溶接用電極の下半部が三割りになっている。三割りに限らず四割りでも五割りでも構わない。上隙間28は頚部24の途中まで伸びている。脚部7の上半部は下側ヘ向かって直径の大きくなる円錐部27となり、下半部は縮径した押片29となっている。そのような構造は実施例1とほぼ同じである。
抵抗溶接用電極4の押片29の中に端面26から軸方向に収容穴35が設けてある。収容穴35の半部は雌螺穴になっている。軸方向に平行な収容穴35には永久磁石32が納められる。永久磁石32が抜けないように螺子36を雌螺穴にねじ込んである。サマリウムコバルトなど強い磁石を用いる。ここでは軸方向収容穴35の内径は2.1mmである。収容穴35に1.9mm長さ、1.9mmφの円柱状の永久磁石32を差し込んである。永久磁石32とキャップの軸線が平行になる。永久磁石の磁化方向は軸方向であってもよいし、直径方向であってもよい。
図18は自由状態での実施例2の抵抗溶接用電極とキャップの斜視図である。実施例2においても、自由状態では隙間8が存在する。穴25の内周Lは3つの隙間3sと3つの脚部7内周長3qの和L=3s+3qである。
キャップを保持し、クランプ部材で脚部7を内部方向に押しつけたとき隙間8が完全に消失する。図19はキャップを保持した状態での横断面図である。隣接脚部7が緊密に接触する。穴25の内周はM=3qとなる。そのときに対象物であるキャップ3と、穴25の間には空隙39が残るようにしている。キャップの外周長をKとすると、M=3q>Kというようにする。従来例ではL>K>Mであったが、本発明では、L>M>Kというようになる。
図20は、実施例2の抵抗溶接用電極によってキャップを把持した状態の斜視図である。分かりにくくなるのでクランプ部材は図示を省略してある。端面26には隙間がない。一体化した平坦面となっている。図11の実施例1と同じである。 抵抗溶接用電極4によるキャップ3の把持と、キャップ3のステム2への結合の状態は図12、図13に示す実施例1とほぼ同様である。
抵抗溶接用電極の脚部の閉止時に隙間8が閉ざされて消失する。脚部7の間の隙間がなくなったので端面26は溝がなくて平坦面となっている。
クランプ部材9によって3つ割り脚部7が円周方向に一体化されている。キャップ3と脚部穴25との間には空隙39がある。キャップ3を支持しているのは力学的な応力ではなくて永久磁石32の磁力である。キャップ3は鉄、コバルト、ニッケルなどよりなり磁石に吸着される材料で作られている。
抵抗溶接用電極・キャップを下げてステム2の上に重ねると実施例1と同じく図13の状態になる。キャップ3の下部フランジ20がステム2の上面に接触する。抵抗溶接用電極4の脚部7でフランジ20を強く押す。脚部7の3つの部材は分割線38で密に接触している。だから抵抗溶接用電極4の下部は円周方向に一体となっている。一体になった脚部7がフランジ20をステム2に対して抑えている。
脚部7には空隙がないから抵抗溶接用電極に縦方向に電流を流すとき電流が全縁周で等しく流れる。円周方向の隙間がどこにもない。抵抗溶接用電極とステージ間に大電流を流すと円周方向に一様な電流密度を維持しながら縦方向に流れる。
電流密度が円周方法に一様であるから加熱も円周方向に一様になる。溶接の状態も円周方向に均一となる。溶接ムラが発生する余地がない。従来の電極はクランプすることで位置精度を確保している。しかしながら隙間部ができるため電極寿命が短くなる。本発明により、穴径を大きくすることで位置精度はばらつくが、磁石保持により電極穴内でのキャップ位置は一意に決まり、クランプと同等の位置精度が確保できる。
キャップを把持する際に永久磁石の磁力によっているからキャップ外周に力が掛からない。キャップは応力を受けないので変形歪曲などのおそれがない。抵抗溶接用電極も力が掛からないから変形せず摩滅しない。電極の寿命が延長される。従来例のものは何度か研磨して繰り返し使っても1000ショット程度の寿命しかない。本発明の実施例2は3000ショット以上の寿命を持つ。
従来例に係る抵抗溶接用電極、デバイスのキャップ、ステム、溶接装置ステージの一部を縦に示す分解断面図。
従来例に係る抵抗溶接用電極、デバイスのキャップ、ステム、溶接装置ステージを縦に組み合わせ抵抗溶接用電極でキャップフランジ、ステムをステージに押しつけた状態の断面図。
従来例に係る抵抗溶接用電極の先端穴にキャップを差し込んで脚部をキャップに押しつけることによってキャップを保持している状態を示す斜視図。
従来例に係る抵抗溶接用電極の先端穴にキャップを差し込んで脚部をキャップに押しつけることによってキャップを保持している状態の横断断面図。
従来例に係る抵抗溶接用電極の先端穴にキャップを差し込んで脚部をキャップに押しつけることによってキャップを保持している状態において脚部とキャップフランジの接触・非接触部分があることを示す横断面図。
本発明の実施例1に係る抵抗溶接用電極の正面図。
本発明の実施例1に係る抵抗溶接用電極の底面図。
図6における8−8断面図。
図8における9−9断面図。
図8における10−10断面図。
本発明の実施例1の抵抗溶接用電極によってキャップを保持した状態の斜視図。
本発明の実施例1に係る抵抗溶接用電極でデバイスのキャップを把持し、ステムを溶接装置ステージの穴に挿入した状態を縦に示す分解断面図。
本発明の実施例1に係る抵抗溶接用電極でデバイスのキャップを磁力によって把持し、ステージの穴に挿入したステムの上に押しつけ接触させた状態を縦に示す分解断面図。
本発明の実施例1に係る抵抗溶接用電極でデバイスのキャップを磁力によって把持し、ステージの穴に挿入したステムの上に押しつけ接触させた状態での、脚部、フランジ、ステムの接触する部分を示すための一部横断平面図。
本発明の実施例2に係る抵抗溶接用電極の縦断面図。
図15における16−16断面図。
図15における17−17断面図。
自由状態にある本発明の実施例2の抵抗溶接用電極と、キャップの斜視図。
実施例2に係る抵抗溶接用電極の先端穴にキャップを差し込んで、磁力でキャップを保持している状態の横断断面図。
本発明の実施例2の抵抗溶接用電極によってキャップを保持した状態の斜視図。
符号の説明
2ステム
3キャップ
4抵抗溶接用電極
5ステージ
6凹部
7脚部
8隙間
9クランプ部材
20フランジ
22割り胴部
23頭部
24頚部
25脚部穴
26端面
27円錐部
28上隙間
29押片
30収容穴
32永久磁石
33螺子
35収容穴
36螺子
38分割線
39空隙


Claims (4)

  1. 隙間によって複数片に分割され端面に対象物を挿入する穴を有する脚部を有し、脚部先端に永久磁石を持ち、脚部が内側に押されて隙間なく接触した状態で、対象物と穴の間に空隙が生ずるようにし対象物は永久磁石の磁力によって保持されるようにしたことを特徴とする抵抗溶接用電極。
  2. 脚部先端に軸方向の収容穴を持ち軸方向収容穴に永久磁石を有することを特徴とする請求項1に記載の抵抗溶接用電極。
  3. 脚部先端に半径方向の収容穴を持ち半径方向収容穴に永久磁石を有することを特徴とする請求項1に記載の抵抗溶接用電極。
  4. 3つの隙間によって3つに分割され端面に対象物を挿入する穴を有する脚部を有し、脚部先端に永久磁石を持ち、三割り脚部が内側に押され接触した閉止状態での脚部内周の和M=3qが、対象物の外周長Kより大きく(M>K)なっていることを特徴とする請求項1に記載の抵抗溶接用電極。











JP2005271534A 2005-09-20 2005-09-20 抵抗溶接用電極 Pending JP2007083247A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271534A JP2007083247A (ja) 2005-09-20 2005-09-20 抵抗溶接用電極
US11/524,233 US20070062914A1 (en) 2005-09-20 2006-09-19 Resistance welding-use electrode

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005271534A JP2007083247A (ja) 2005-09-20 2005-09-20 抵抗溶接用電極

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007083247A true JP2007083247A (ja) 2007-04-05

Family

ID=37883016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005271534A Pending JP2007083247A (ja) 2005-09-20 2005-09-20 抵抗溶接用電極

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20070062914A1 (ja)
JP (1) JP2007083247A (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007111716A (ja) * 2005-10-19 2007-05-10 Showa Denko Kk クランプ装置、接合装置および接合方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63184679A (ja) * 1987-01-28 1988-07-30 ナショナル住宅産業株式会社 空調装置
JPH04270075A (ja) * 1991-02-23 1992-09-25 Yoshitaka Aoyama 部品供給装置
JP2002192353A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Origin Electric Co Ltd 抵抗溶接用治具及びそれを備えた抵抗溶接装置
JP2003154463A (ja) * 2001-11-16 2003-05-27 Origin Electric Co Ltd 抵抗溶接装置
JP2004114106A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Mazda Motor Corp 金属部材の接合装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5508492A (en) * 1991-03-18 1996-04-16 Aluminum Company Of America Apparatus for extending broad metal surface areas with a magnetically impelled arc
AU782885B2 (en) * 2000-05-27 2005-09-08 Yoshitaka Aoyama Welding method and welding device of cap nut
US6561168B2 (en) * 2001-03-29 2003-05-13 Denso Corporation Fuel injection device having heater

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63184679A (ja) * 1987-01-28 1988-07-30 ナショナル住宅産業株式会社 空調装置
JPH04270075A (ja) * 1991-02-23 1992-09-25 Yoshitaka Aoyama 部品供給装置
JP2002192353A (ja) * 2000-12-22 2002-07-10 Origin Electric Co Ltd 抵抗溶接用治具及びそれを備えた抵抗溶接装置
JP2003154463A (ja) * 2001-11-16 2003-05-27 Origin Electric Co Ltd 抵抗溶接装置
JP2004114106A (ja) * 2002-09-26 2004-04-15 Mazda Motor Corp 金属部材の接合装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20070062914A1 (en) 2007-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4882305B2 (ja) オートフォーカス用アクチュエータ
JP6549872B2 (ja) クランプ治具及び固定子の製造方法
US8455786B2 (en) Electrode head of the plasma cutting machine
KR101125297B1 (ko) 정전 척 전기 평형 회로 수리
US20130038053A1 (en) Welding joint and welding method for same, welding device, welding joint, resin pipe welding device and welding method
WO2014006875A1 (ja) レンズホルダ、レンズ光学系部品およびレンズ光学系部品を搭載したパッケージ
JP2006272345A (ja) 抵抗溶接機
US9925615B2 (en) Electrical bonding method
JP2007083247A (ja) 抵抗溶接用電極
TWI698058B (zh) 半導體雷射裝置及其製造方法
TWI601961B (zh) 製造電流感測電阻器的方法
JP2004013103A (ja) 光学部品ホルダ及び光学部品の保持方法
JP2011092986A (ja) 抵抗溶接方法、抵抗溶接用電極及びキャップ構造
CN208569096U (zh) 光纤熔接装置以及电极棒单元
US9893498B2 (en) Method for manufacturing tubular metal shell including ground electrode bar for spark plug, and method for manufacturing spark plug
TWI258416B (en) Mold assembly allowing core and insert alignment
JP2011140054A (ja) 高周波誘導加熱による接合方法及び接合装置
CN111360403B (zh) 激光器推平治具、夹具、夹持方法及光器件耦合焊接装置
JPS6142476A (ja) 半田付け方法及び半田付け治具
JP7017717B2 (ja) 電気抵抗溶接用電極
KR20050030943A (ko) 금속오링 제작방법
JP5099582B2 (ja) 抵抗溶接用カラー、抵抗溶接用電極および抵抗溶接方法
JP2006165075A (ja) アクチュエータ装置
JP2005235974A (ja) 極細線熱電対の製造方法及び製造用治具
JP2024008500A (ja) 固相抵抗スポット接合装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080717

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110408