JP2007082658A - 脳循環血流測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】聴診器のように一般の医師が常に携帯することが可能な機器でありながら、脳循環血流の状態を局所的に非侵襲で正確に測定できる器具を提供することにある。
【解決手段】 近赤外光を分割し、一方を参照光とし、一方を生体の頭部に入射し、生体の頭部に同時に入射される超音波超により生体組織に引き起こされた運動によりドップラーシフトを生じた生体組織から反射される近赤外光と参照光との干渉により生じるビート信号を検出し、信号強度の変化から血液量の変化を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、近赤外光線及び超音波を利用して生体の状況、特に、脳循環血流を測定するための、脳循環血流測定装置に関するものである。
脳への循環血流は生体を流れる全血流の20%程度を占め、脳循環血流は生体の状態を評価するための有効な指標となる。
頭蓋骨内の脳の循環血流を見るための手段として、経頭蓋超音波ドプラ(TCD)は開発以来広く普及している。しかしながら、骨の音響インピーダンスは軟組織部に比べて非常に大きいため、頭蓋骨を透過して内部に入射される超音波は個人差もあるが高々20%程度である。したがって、頭蓋骨内部から反射されて再び頭蓋骨の外部に出射される超音波の反射波振幅は内部の反射率が例えば100%としても、入射された超音波の振幅の4%程度となる。ところが実際の脳組織においては、赤血球の細胞膜と血漿とのわずかな組織界面の音響インピーダンスの差に依存して決まる極めて小さな反射率を有しているため、結局、脳内部で反射されて、外部に出射される超音波はきわめて微弱となる。それゆえS/Nを改善するために、超音波の入射エネルギーを大きくすることが一般に行われているが、照射部の温度上昇を伴うことが知られている。また、高強度の超音波の長時間照射による遺伝子損傷の可能性も指摘されており、生体安全性の観点からは、長時間連続で超音波を照射することは好ましくない。
また、脳機能に伴う脳循環血流変化を非侵襲的に探る方法としては、陽電子断層法(PET)や磁気共鳴画像(MRI)等があり臨床の場で広く用いられているが、装置としては極めて大型となる。
また、近赤外光は生体透過性が良く、近赤外光を用いて生体のヘモグロビンに関する情報を獲得できることは近赤外光スペクトロスコピー(NIRS)として良く知られている。その応用として広く用いられているものに末梢動脈血中の酸素飽和度を測定するパルスオキシメーターなどがある。近赤外光の頭部透過特性を測定することにより脳循環血流を測定することもでき、近赤外光を用いた光CTと呼ばれている光機能画像法の開発も試みられている。一般的には、光の散乱性のため、精度良く局所的な情報を得ることが困難であるが、光CTでは、通常は多数の光プローブを頭部に装着し、生体内で散乱している光であっても、複雑な信号処理を施すことによって光脳トポグラフィとして空間分布を決定することが可能となった。
以上述べたように、脳循環血流を知るために用いている従来の方法は一般に極めて大型の装置となり、被験者がその装置の設置場所に出向いて検査を受けるものであり、一般の臨床の現場では用いることはできない。また、極めて高価な装置となるため、いつでも利用可能なものではない。
これらの状況を鑑み、NIRSに基づいて単一の光プローブで脳の血流状態を非侵襲で簡便に測定し、測定結果を音に変換して、医師が常に携帯可能な聴診器のように、耳で情報を受け取り救急に対応することのできる器具が発案された(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−95767号公報(第2−4頁、図1)
しかしながら、生体に外部から光を入射した場合には、頭皮および頭蓋骨が7〜9mm程度の厚さを有するために、前述したように、生体組織の拡散性によって光の拡散が生じ、単一の光プローブでは測定対象部位を局所的に絞り込むことができず、精確な測定が困難であった。
(発明の目的)
本発明の目的は聴診器のように一般の医師が常に携帯することが可能な機器でありながら、脳循環血流の状態を非侵襲で局所的に精確に測定できる器具を提供することにある。
本発明の脳循環血流測定装置は、生体頭部に超音波を入射させる超音波入射手段と、近赤外光を照射する照射手段と、近赤外光を分割し一方の近赤外光を生体に入射させ他方の近赤外光を参照光とする分割手段と、生体頭部に入射し反射された一方の近赤外光と参照光との干渉によって生ずるビート信号を検出する検出手段とを有する光・超音波復合ユニットを備え、
該光・超音波復合ユニットを非侵襲的に生体頭部に当接し、一方の近赤外光を超音波と共に生体頭部に入射し、超音波により生体頭部の組織に引き起こされた運動によりドップラーシフトを生じた生体頭部から反射される一方の近赤外光と参照光との干渉によって生ずるビート信号の強度変化から血液量の変化を算出することを特徴とする。
また、光・超音波復合ユニットは圧力センサーを有することを特徴とする。
また、光・超音波復合ユニットを前記生体頭部に当接させたときの押圧力を圧力センサーで検出し、生体表面からの深さを押圧力で指定し、指定された深さの脳循環血流量を報知する報知手段を有することを特徴とする。
以上のように本発明によれば、装置が小型携帯可能で、安価となり、一般の臨床の現場でいつでも診断に用いることができる。また、低エネルギーの超音波入射で、頭蓋骨内部の情報を得ることができるため、生体への安全性が著しく向上する。また、超音波の直進性を利用するため局所的な測定が可能となり、計測位置精度の向上が実現でき、計測部位の位置の特定が可能となる。
本発明の実施形態における脳循環血流測定装置を図に基づいて説明する。図2は、本発明の最適な実施の形態を説明する図である。図2に示すように本実施形態における脳循環血流測定装置は、生体1である頭部に超音波を入射する超音波入射手段としての超音波トランスデューサ3、近赤外光を照射する照射手段としてのレーザーダイオード4、近赤外光を生体への入射光と参照光との2つの光ビームに分割する分割手段としての光ビームスピリッタ6、参照光と生体から出射される近赤外光を合成する手段としての光ビームミキサー7、合成された2つの光を干渉させ電気信号に変換する検出手段としてのフォトダイオード5を有する光・超音波復号ユニット30を備えている。超音波入射手段は生体1の頭蓋骨内部の生体組織に運動を起こすために、生体1である頭部から超音波波束を入射させる。この生体組織の運動は生体1から反射される光に運動速度に応じたドップラーシフトを引き起こす。
図1は本実施形態における脳内血流測定装置の全体ブロック図を示すものである。生体1には圧力センサー2、超音波トランスデューサ3、光ビームスピリッタ6、光ビームミ
キサー7、レーザーダイオード4、フォトダイオード5を含む光・超音波復号ユニット30が当接している。CPU9で制御された送信部8で電気パルスを発生し超音波トランスデューサ3に送る。生体1から反射された超音波信号は、超音波トランスデューサ3で電気信号に変換され、プリアンプ12で増幅され、フィルタ14を通して不要な信号を取り除き、アンプ16で増幅され、検波器19で検波され、ADコンバータ18でデジタル信号に変換され、CPU9内のメモリに保存される。フォトダイオード5からの電気信号はプリアンプ13で増幅され、フィルタ15を通して不要な信号を取り除き、アンプ17で増幅されADコンバータ18でデジタル信号に変換され、CPU9内のメモリに保存される。CPU9は保存されたデジタル信号を演算し、演算結果を表示部10に表示する。また、音源装置11にも前述の演算結果が入力され音として報知される。
以下本発明における脳内血流測定装置の動作を図2を用いて説明する。まず、送信部8でパルス幅100ns、発信周波数10kHz、すなわち発信間隔100μs間隔の電気パルスを生成し、この電気パルスを超音波トランスデューサ3に送り、極めて時間的に短い幅の超音波パルス列を発生させる。
超音波トランスデューサ3の共振周波数としては10MHzが好適である。こうすることにより、超音波トランスデューサ3から半値幅が100nsのパルス幅の超音波パルスが発生される。発生された超音波は波束として頭皮50、頭蓋骨51を経由して脳52に入射される。
超音波の入射と同時に、レーザーダイオード4で発生させた周波数fの光を光ビームスピリッタ6で2つに分け、一方を脳52内に入射し、もう一方を参照光とし検出器であるフォトダイオード5に光ビームミキサー7を経由して導く。
脳52内部の超音波の存在している領域では生体組織、特に赤血球が超音波の音圧により速度V(z、t)で運動する。zは超音波進行方向の座標、tは時間を表す。したがって光・音波のドップラー相互作用により生体組織の運動に応じて周波数がΔ(z、t)だけ遷移した光が反射される。
このΔ(z、t)のずれは図4に示すように超音波の内部への進行とともに生じ、時間tとともに変化するが、超音波は半値幅100nsのため、約0.16mmの領域に局在しているから、Δ(Z,t)は超音波の波束に乗った座標系では図5のような時間tのみの関数Δ(t)となる。
この結果、振動数の異なる2つの可干渉性の参照光と生体組織からの反射光がフォトダイオード5上で光学的に干渉し、フォトダイオード5で周波数Δ(t)の高周波の電気信号として検出される。前述のように反射光がΔ(t)だけ周波数が時間とともに変化しているため、検出された高周波を検波するとΔ(t)の成分が検出される。
超音波の速度が知れているから、脳52の位置に超音波が到達する時刻tの検波出力の増減を得ることにより、脳血管中の赤血球の量すなわち血液量が分かる。単純な近赤外分光では光の拡散性のために局所的な情報を得ることは困難であるが、超音波波束は任意に収束させることができるから、超音波を用いることにより局部的な情報を得ることが可能となる。したがって、検波出力はこの強度が脳52の血液、特に赤血球量に依存するため、脳血流の局所的な変化を知ることができる。
よって、上記脳循環血流測定方法では、近赤外光を分割し、一方を生体の頭部に入射し、他方を参照光とし、生体の頭部に同時に入射される超音波により生体組織に引き起こされた運動によりドップラーシフトを生じた生体組織から反射される近赤外光と参照光との
干渉により生じるビート信号を検出し、脳循環血流を容易かつ精確に測定することができる。
以上述べた脳循環血流測定装置及びその測定方法の具体実施例を図1、図2、図6に基づいて詳述する。図6は、光・超音波複合ユニット30の構造を示す図である。
本実施形態における脳循環血流測定装置で用いる超音波エコー法では、図1、2に示すように、まず、送信部8でパルス幅100ns程度の電気パルスを発信周波数10kHz、すなわち発信間隔100μs間隔で生成し、この電気パルスを超音波トランスデューサ3に送り、超音波トランスデューサ3から主要成分が100nsのパルス幅の超音波パルス列を発生させる。超音波は波束として頭皮50、頭蓋骨51を経由して脳52に入射される。超音波トランスデューサ3の共振周波数としては10MHzが好適である。
図6に示すように、光・超音波複合ユニット30における超音波トランスデューサ3は基体110、バッキング材120、圧電体130、保護膜140によって構成されている。円筒状のケーシング100の中に基体110が封止樹脂102を介して固定され、基体110の前面に厚さ200μmの銅板からなるバッキング材120を介して圧電体130が設けられ、圧電体130の前面が保護膜140によって被覆されている。この基体110はバッキング材120及び圧電体130の固定基板であり、バッキング材120が好適な条件で振動するようにバッキング材120の周辺のみで固定されている。超音波トランスデューサ3と生体1の間には結合ゲル部材200が挿入される。ケーシング100は圧力伝達部材80を介して圧力センサー基台84に固定された圧力センサ2と結合している。圧力センサ2は受圧ゲル81、シリコンチップ82、パッケージ83からなる。
圧電体130としては、例えばPVDF(ポリフッ化ビニリデン)等の高分子圧電材料や、あるいはこれらの高分子圧電材料とチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の無機圧電材料との複合体等が用いられる。また、圧電体130の両面上には図示しない表電極、裏電極が形成されている。これら表電極と裏電極にそれぞれリード線(図示せず)の一端が電気的に接続されている。電気パルス幅100nsに対して共振周波数10MHzとなるようにするために、PVDF薄膜の厚さは、20μm〜30μmが好適である。また、バッキング材120により背面への超音波が前面側へ反射されパルス幅の短かい超音波パルスが効率的に発生される。頭部への超音波入射には圧電体130の直径は4〜5mmが好適である。
この状態で、リード線間に10V程度のパルス電圧を印加して圧電体130から超音波をパルス的に発生する。入射されるエネルギーはおおよそ1mWであり、生体に与える影響は皆無と考えてよい。このようにして得られた超音波パルスは検査対象中を伝わり、超音波は、音響インピーダンスが生体軟組織と比べて非常に大きい頭蓋骨の外面と内面でそれぞれ大きく反射される。
体内からの超音波の反射波は圧電体130で受信され、リード線間に電圧信号が生じ、この電圧信号を検出することにより組織界面の深さ及び性状を知ることができる。例えば図3に示すように頭皮50の表面、頭皮50と頭蓋骨51の界面、頭蓋骨51の内面でそれぞれ超音波反射波301、302、303が現れる。
生体1の音響インピーダンスは超音波トランスデューサ3のPVDF薄膜と同程度であるから、生体1と直接接触させても超音波エネルギーは生体内に効率的に入射されるが、通常圧電振動子の保護膜等が不要な多重反射を引き起こし、S/Nを低下させる。本発明では、圧電体130と生体1との結合には音響インピーダンスのマッチングを行うため、音
響インピーダンスが皮膚組織に近い厚さ12mmのポリオレフィン系の結合ゲル部材200を挿入し、実質12mmの区間で透明で無反射の領域を得ている。また、ゲル部材は適度の粘着性を有するため、皮膚表面の凹凸による超音波の散乱をなくし、S/Nを向上させていると同時に、通常用いられている液体状のゲル部材を必要とせず、利便性が著しく向上した。
次に近赤外光の照射手段について説明する。近赤外光の光源としてレーザーダイオード4を用いる。レーザーダイオード4の中心発光波長は、血液量変化に対して感度特性の良い850〜950nmとする。そのときのレーザーダイオード4の光の周波数をfとする。なお、用いるレーザーダイオードは干渉性を高めるために峡帯域スペクトルを持つDFBレーザダイオードが好ましい。
レーザーダイオード4から放射された光を、反射率5%、透過率95%程度の光ビームスピリッタ6により2本の光ビームに分ける。光ビームスピリッタ6からの反射光を参照光とし、光ビームミキサー7を介してフォトダイオード5に導く。
もう一方の、光ビームスピリッタ6を透過した透過光の光ビームは生体1内に入射された後、生体組織内のいろいろな場所で散乱反射され、光ビームミキサー7を経由してフォトダイオード5に導かれ、参照光と干渉を起こす。
さて、照射手段による近赤外光の照射と同時に超音波入射手段により超音波波束を入射すると、超音波波束は生体1の内部を進行し、音圧により生体組織に運動を引き起こす。運動する生体組織から反射される光の周波数は運動する生体組織の速度に応じて光周波数fからドップラーシフトした分の周波数fDだけずれる。超音波波束の存在している領域では赤血球が速度がVで運動するとしよう。圧電体130の最大振幅を0.1μmとすると最大速度Vは100nsの超音波波束では6m/秒となる。これに対応する光のドップラーシフトは8MHzとなる。したがって光・音波のドップラー相互作用により生体組織の運動に応じて最大で8MHzだけ周波数の遷移した光が生体1の組織から散乱・反射される。
この生体組織、特に脳52の表面の血管から散乱反射されてきた微弱散乱光と、元の周波数fの参照光は光ビームミキサー7で同一方向になるよう混合・合成され、フォトダイオード5上で干渉を起こし周波数fDの高周波として検出される。なお、この光ビームミキサー7も反射率5%、透過率57%程度とする。結局参照光は0.25%程度がフォトダイオード5入射され、生体1からの反射効率を0.2%程度としたとき概ね強度比が等しくなり、大きな干渉信号を得ることができる。
超音波は内部に平面波として進行していくため、生体1の組織体が超音波によって引き起こされる運動は生体1の内部において連続組織体中では一定である。したがって、周波数fDのずれはこの超音波波束の内部への進行とともに、異なる音響インピーダンスを持つ組織の界面での反射損失により減衰していくが、連続組織体中では一定である。一方光散乱は内部に進むにつれ受発光素子からの距離が離れるため、減少する。すなわち周波数fD光ビート信号を検波すると強度は図4の曲線400に示すような時間tの関数ID(t)となる。この光ビート信号強度が脳52の血液量すなわち赤血球量に依存するため、脳血流に局所的な変化が現れた場合、曲線400に示す関数ID(t)に図5に示す局所的な変化407が重畳した曲線405として検出することができる。
レーザーダイオード4とフォトダイオード5の間隔は結合ゲル部材200が間に入るため1cm程度となる。フォトダイオード5からの出力は高周波のプリアンプ12で適切な電圧範囲に増幅し、バンドパス特性を持つフィルター14で適切な周波数領域のみを通し
、検波器19で検波された信号成分のみが出力され、アンプ16でデジタル処理に適する電圧範囲に増幅する。
信号成分は超音波パルスの発信タイミングに同期したトリガ信号に対して結合ゲル部材200を超音波の往復に要する時間だけ遅らせた時間から、ADコンバータ18でデジタル化され、メモリーに記憶される。ADコンバータ18のサンプリング周波数は100MHz(サンプリング間隔10ns)とする。1回のサンプリングを20μsとして、合計2000個のデータを取得する。超音波の速度は概ね1600(m/sec)であるから、生体1の表面から概ね深さ方向に16mmの内部までの情報を取得することになる。
サンプリング終了後、CPU9はメモリに記録された数値を順次読み出し、超音波の進行方向に対する検波された成分を算出する。検波された信号強度は赤血球濃度に比例するので、生体1の表面からの深さをパラメータとして、そこでの検波成分の強度を表示部10で表示または音源装置11で音響に変換し、音のピッチの変化として赤血球濃度を知らせる。
本実施例における光・超音波複合ユニット30には圧力センサ2が含まれている。光・超音波複合ユニット30に圧力伝達ゲル80を介在させ、この圧力センサ2で押圧力を検出する。この目的を以下に説明する。使用者(医師)は脳の表面など特定の深さの部位に注目している。その深さの指定を光・超音波複合ユニット30を押圧する力で変化させることが出来るようにした。すなわち、光・超音波複合ユニットを生体1に当接させ測定を行う際、同時に圧力センサ2で押圧力を検出する。この押圧力をパラメータとして、深さを決定するのである。図3に示す前述の生体頭部の頭蓋骨内側からの超音波反射波303のタイミングにおける深さを基準として押圧力を深さに換算し、CPU9に保存されたデジタル信号から所望の深さの信号を抽出し、生体頭部の深さ方向の脳循環血流の大きさを押圧力の関数すなわち深さの関数として報知する。例えば、その深さでの検波成分の強度を図5に示した曲線405ように表示部10で表示する。さらに好ましくは音源装置11で音響に変換する。音響への変換は赤血球濃度に比例する検波成分強度に応じたピッチの変化で表すのが好適である。このように医師がセンサーを保持している自分の手のみを用いて押圧力を自由にコントロールすることによって自分の注目する深さを決め、その部位の局所的な赤血球濃度の変化を耳で音のピッチとして聴くことができる。このことは、医師にとっては深さを指示する操作を視覚を用いることなく、従来の聴診器を使用するのと同等な手法で得られるため極めて好適である。
以上のように本発明の脳内血流測定装置によれば、臨床の現場において、装置が小型携帯可能で、計測位置の精度が向上し、局所的な脳循環血流の状態を判断することが可能となり、その利するところ極めて大である。
本発明の本実施形態に係る脳内血流測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施例における脳内血流測定装置を示す図である。 本発明の実施例における脳内血流測定装置の原理を説明するための超音波エコーの受信信号を示す図である。 本発明の実施例における脳内血流測定装置の原理を説明するための受信光の干渉信号を示す図である。 本発明の実施例における脳内血流測定装置の血流変化による受信信号の変化を示す図である。 本発明の実施例における光・超音波複合ユニットの構造を示す図である。
符号の説明
1 生体
2 圧力センサ
3 超音波トランスデューサ
4 レーザーダイオード
5 フォトダイオード
6 光ビームスプリッタ
7 光ビーム混合器
8 送信部
9 CPU
10 表示部
11 音源装置
18 ADコンバータ
30 光・超音波複合ユニット
50 頭皮
51 頭蓋骨
52 脳
80 圧力伝達ゲル

Claims (3)

  1. 生体頭部に超音波を入射させる超音波入射手段と、近赤外光を照射する照射手段と、前記近赤外光を分割し一方の近赤外光を前記生体に入射させ他方の近赤外光を参照光とする分割手段と、前記生体頭部に入射し反射された一方の近赤外光と前記参照光との干渉によって生ずるビート信号を検出する検出手段とを有する光・超音波復合ユニットを備え、
    該光・超音波復合ユニットを非侵襲的に前記生体頭部に当接し、前記一方の近赤外光を前記超音波と共に前記生体頭部に入射し、前記超音波により生体頭部の組織に引き起こされた運動によりドップラーシフトを生じた生体頭部から反射される一方の近赤外光と前記参照光との干渉によって生ずるビート信号の強度変化から血液量の変化を算出することを特徴とする脳循環血流測定装置。
  2. 前記光・超音波復合ユニットは圧力センサーを有することを特徴とする請求項1に記載の脳循環血流測定装置。
  3. 前記光・超音波復合ユニットを前記生体頭部に当接させたときの押圧力を前記圧力センサーで検出し、生体表面からの深さを前記押圧力で指定し、指定された深さの脳循環血流量を報知する報知手段を有することを特徴とする請求項2に記載の脳循環血流測定装置。
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