JP2007081191A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げ、サブスレッショルドリーク電流を抑制する。
【解決手段】SOS基板15中の、P型チャネル領域19及び高濃度N型不純物領域21が作り込まれているP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、Al含有シリコン層31を形成する。このAlがシリコン層中で、アクセプターイオンとして働き、N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げる。
【選択図】図1

Description

この発明は、SOS電界効果トランジスタを用いた半導体装置及びその製造方法に関するものである。
従来より、サファイアウエハ上にエピタキシャル成長したシリコン層を形成して得られる半導体基板が知られており、SOS(Silicon On Sapphire)基板と称されている。このSOS基板は、集積率が非常に高い集積回路の作成に適しており、SOS基板にMOS(Metal Oxide Semiconductor)型の電界効果トランジスタ(以下、MOSFETと称する)を作成する技術が、周知技術として知られている。サファイアは絶縁性が非常に高いため、SOS基板に形成したMOSFET(以下、SOSMOSFETと称する)は、寄生容量が非常に小さくなり、従って、高周波性能に優れている。また、サファイアの絶縁性が高いことにより、SOS基板には、Q値(Q=ωL/R:ωは角周波数、Lはインダクタンス、Rは実効抵抗値)が非常に高いインダクタを形成することができる。その一方で、SOS基板を用いる場合、通常のシリコン基板を用いる場合と同じCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)プロセスを使用できること、及びウエル形成が不要であることなどの理由により、高価なサファイアウエハを使用しているにも拘わらず、バルク構造のシリコンチップと同程度、あるいはこれよりも安価に、集積回路チップを製造することができる。このような理由から、SOS基板を用いた集積回路は、製造コストの高価なGaAs集積回路に代えて、ギガヘルツの高周波回路への適用が期待されている。
しかし、SOS基板におけるCMOSデバイスは、バルクシリコン上のCMOSデバイスと同様のプロセスで作成可能であるが、チャネル長がサブミクロンになるとバルクでは見られないサブスレッショルドリーク電流が生じる。このサブスレッショルドリーク電流の発生原因は以下の理由により、ドレイン電流が流れるためである。CMOSデバイスの動作中に、ドレインとチャネル裏面がサファイアを介して容量結合するため、チャネル裏面にバックチャネルが形成される。このバックチャネルがONになると、設定した閾値電圧以下のゲート電圧でドレイン電流が流れる。このようなリーク電流が生ずる結果、サブスレッショルド特性が劣化してしまう。このリーク電流を抑制するため、従来から、シリコン層とサファイア層との界面付近に、バックチャネルにおける導電型と反対の導電型の不純物を導入し、バックチャネルの閾値を高くすることによって、リークを抑制する方法が有効とされている。
ここで、CMOSデバイス中のN型MOSにおけるシリコン層とサファイア層との界面付近に、不純物として導入するB(ボロン)は、質量が非常に小さいため、半導体装置製造中の熱処理などで、拡散しやすいとともに偏折しやすく、確実にリーク電流を抑制することが困難である。
この欠点を解決する方法として、特許文献1には、基板の中に絶縁層を設けることによって、半導体装置製造中の熱処理などで、Bが拡散したり偏折するのを防ぐ方法が開示されている。
特開平9−199716号公報
特許文献1で開示された方法は、SOI(Silicon On Insulater)基板において有効な方法である。SOS基板もSOI基板の一種ではあるが、問題となるサブスレッショルドリーク電流は、SOSMOSFETにおいて、特に顕著な現象である。このため、SOSMOSFETを用いた場合の半導体装置において、より確実にサブスレッショルドリーク電流を抑制する方法が望まれている。
また、特許文献1で開示された方法では、通常のMOSFETの構造に新たに絶縁膜を形成する必要があるため、製造プロセスにおける工程数が増えることになり、この結果、製造コストの増大、及び製造のスループットの悪化という問題も生じていた。
そこで、上述の課題の解決を図るため、この発明における半導体装置は以下のような特徴を有している。
すなわち、サファイアウエハの上側表面にシリコン層を設けてなるSOS基板に形成されたN型MOSトランジスタを有する半導体装置であって、シリコン層に作り込まれているP型チャネル領域と、P型チャネル領域を挟むように形成されたN型の第1及び第2主電極領域と、P型チャネル領域上に順次に形成されたゲート酸化膜及びゲート電極とを含むゲート電極部と、P型チャネル領域、及び前記第1及び第2主電極領域が作り込まれているシリコン層と、サファイアウエハとの界面に形成されたAl含有シリコン層とを有している。
また、この発明において、上記の半導体装置は、以下の二通りの製造方法によって製造される。
第1の製造方法では、以下の第1工程から第4工程までの各工程を含むことを特徴としている。
すなわち、第1工程では、サファイアウエハの上側表面にシリコン層を設けてなるSOS基板のシリコン層にP型不純物を導入してP型シリコン層を形成する。
第2工程では、P型シリコン層と、サファイアウエハとの界面をアモルファス化してアモルファス領域を形成する。
第3工程では、P型シリコン層のP型チャネル領域となる予定領域上にゲート酸化膜及びゲート電極からなるゲート電極部を形成し、しかる後、ゲート電極部をマスクとしてP型シリコン層にN型不純物を導入してN型の第1及び第2主電極領域と、ゲート電極部の下部であって、これら第1及び第2主電極領域間にP型チャネル領域とを、それぞれ形成することによって、N型MOSトランジスタを形成する。
第4工程では、第3工程で得られた構造体に対して熱処理を行って、P型チャネル領域、及び第1及び第2主電極領域が作り込まれているシリコン層と、サファイアウエハとの界面にAl含有シリコン層を形成する。
また、第2の製造方法では、サファイアウエハの上側表面に設けられたシリコン層にP型不純物を導入してP型シリコン層を形成し、P型シリコン層上のP型チャネル領域となる予定領域上にゲート酸化膜及びゲート電極からなるゲート電極部を形成し、さらに、P型シリコン層にゲート電極部をマスクとして用いて、N型不純物を導入することによって、N型の第1及び第2主電極領域と、第1及び第2主電極領域間のP型チャネル領域とを形成するSOS基板に、N型MOSトランジスタを形成するための半導体装置の製造方法であって、ゲート酸化膜の形成前に、P型シリコン層に1100℃以上の熱処理を行うことにより、P型シリコン層とサファイアウエハとの界面にAl含有シリコン層を形成する。
請求項1にかかる発明における半導体装置によれば、SOS基板中のシリコン層とサファイアウエハとの界面、従って、シリコン層に不純物が導入されて作り込まれたN型の第1及び第2主電極領域とサファイアウエハとの界面、及び第1及び第2主電極領域間のP型チャネル領域とサファイアウエハとの界面にわたって、Al含有シリコン層を有している。Al含有シリコン層が形成されているので、N型MOSトランジスタを作動させたとき、このAlがシリコン層中で、アクセプターイオンとして働き、N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げる。このため、バックチャネルに生じるサブスレッショルドリーク電流を抑制することができる。
また、請求項2にかかる発明における半導体装置の製造方法によれば、第2工程において、SOS基板中のシリコン層、従ってP型シリコン層のサファイアウエハとの界面をアモルファス化する。これにより、第4工程において、N型MOSトランジスタが作り込まれているSOS基板を熱処理することでシリコン層のサファイアウエハとの界面に、サブスレッショルドリーク電流を抑制するためのAl含有シリコン層を形成する。従って、従来技術のように、Bを導入する工程を必要とせず、また、特許文献1で開示された方法のように、基板中に絶縁膜を形成する工程も必要とせずに、サブスレッショルド特性の優れた半導体装置を製造することができる。さらに、第4工程における熱処理は、半導体装置の製造プロセス中に、通常行われる工程であるため、製造コストの増大、及び製造のスループットの悪化という問題が生じることもない。
また、請求項4にかかる発明における半導体装置の製造方法によれば、上述したようなAl含有シリコン層を形成するために、ゲート酸化膜を形成する前に、シリコン層に対して熱処理をする工程を行うだけでよい。請求項2にかかる半導体装置の製造方法で必要とされた、シリコン層のサファイアウエハとの界面をアモルファス化する工程も必要としないため、製造コストの増大、及び製造のスループットの悪化という問題に対して、より大きな効果を奏し得ると考えられる。
以下、図面を参照して、この発明に係る半導体装置及びその製造方法について説明する。なお、各図は、この発明が理解できる程度に、各構成要素の形状、大きさ、及び配置関係を概略的に示してあるに過ぎない。従って、この発明の構成は、何ら図示の構成例にのみ限定されるものではない。
〈第1の実施の形態〉
第1の実施の形態では、SOS基板中の一方の導電型のシリコン層とサファイアウエハとの界面をアモルファス化し、その後このアモルファス化された界面領域に対し熱処理を行うことによって、界面領域におけるシリコン層にAl含有シリコン層を形成し、このAl含有シリコン層によってサブスレッショルドリーク電流を抑制することが可能なN型MOSトランジスタを有する半導体装置を製造する方法を説明する。この製造方法は、第1工程から第4工程までを含んでいる。以下、第1工程から順に各工程につき説明する。
図1(A)〜(E)は、この実施の形態における第1工程から第4工程までの各製造段階で得られた構造体を示す端面図である。
まず、サファイアウエハ11の上側表面に、シリコン層13を設けたSOS基板15を用意する。このSOS基板15は、従来から用いられている方法と同様の方法で形成される。すなわち、周知の通り、サファイアウエハ11の上側表面に、素子を形成するためのシリコン層13をエピタキシャル成長により形成する。以下の説明において、SOS基板15には素子形成のための諸々の領域や層が作り込まれることによって、SOS基板15の当初の材料層、例えばシリコン層の導電型が変化するが、材料層の導電型が変化しても、基板という概念で表現する場合には、導電型が変化した材料層を含む基板をSOS基板15と称しても誤解を生じないので、SOS基板15と称する。従って、SOS基板15と称しても、半導体装置の製造工程段階で基板を構成する層の導電型が異なる点に留意するべきである。
第1工程では、SOS基板15のシリコン層13にP型不純物を従来周知の好適な方法によって導入する。まず、用意したSOS基板15上にLOCOS法等の従来周知の方法により素子分離領域17を形成する(図1(A)参照)。次いで、シリコン層13に、一方の導電型不純物、すなわちP型不純物を導入して、素子分離領域17によって、囲まれた素子形成領域のシリコン層領域を一方の導電型のシリコン層、ここでは低濃度P型シリコン層(P型とも表記する)14に変える(図1(B)参照)。導入するP型不純物は、Ga(ガリウム)、In(インジウム)等の中から設計に応じた好適な不純物を用いればよい。
次に、第2工程では、SOS基板15中のシリコン層、ここではP型シリコン層14とサファイアウエハ11との界面を、アモルファス化してアモルファス領域16とする(図1(C)参照)。このアモルファス化は、Ar(アルゴン)またはSi(シリコン)をシリコン層、ここではP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面にインプランテーションすることにより行われる。ここで、導入するArまたはSiのドーズ量は次の点を留意して決める必要がある。この実施の形態では、後述するように、後工程のゲート酸化膜の形成工程における熱処理により、アモルファス領域16にAl含有シリコン層を形成している。このAl含有シリコン層の形成に際し、Al含有シリコン層のAl(アルミニウム)の固相拡散量が充分な値になるようにこれらArまたはSiのドーズ量を設定する。通常のSOS基板15を用いた場合においては、1E+15〜18cm−2程度のArまたはSiを導入すればよい。なお、このドーズ量の値は、この発明の効果を達成し得る範囲内の値で、1E+15〜18cm−2の値の近傍の値を含むものとする。
次に、第3工程では、SOS基板15にN型MOSトランジスタを形成する。N型MOSトランジスタは、SOS基板15のP型シリコン層14上に設けられたゲート電極部27とP型シリコン層14中に設けられた、ソース領域及びドレイン領域としての二つの離間した高濃度N型不純物領域すなわちN型不純物領域21と、これら高濃度N型不純物領域21に挟まれたP型チャネル領域19とを含んでいる(図1(D)参照)。
そのために、先ず、P型シリコン層14にゲート電極部27を形成する。このゲート電極部27は、周知の通りP型シリコン層14上に、ゲート酸化膜23、及びゲート電極25を順次形成することによって得られる。ここで、ゲート酸化膜23は、800〜900℃の熱処理を伴うゲート酸化によって形成される。ゲート電極25は、ポリシリコン膜等の薄膜を成膜することにより形成される。
この実施の形態では、まず、P型シリコン層14のP型チャネル領域19となる予定領域上にゲート電極部27としてゲート酸化膜23を介してゲート電極25を形成し、このゲート電極部27をマスクとしてP型シリコン層14にN型不純物の導入を行う。これにより、ゲート電極部27の下のP型シリコン層14は、N型不純物が導入されずに、P型シリコン領域として残存する。この残存したP型シリコン領域がP型チャネル領域19となる。一方、このP型チャネル領域19を挟むように、N型不純物が導入されたP型シリコン層14の領域は、第1及び第2主電極領域としての高濃度N型不純物領域、すなわちN型不純物領域21が形成される。
ここで、設計時のP型チャネル領域19の形成予定面積によっては、ゲート電極部27形成後に、ゲート電極部27を挟むようにサイドウォール29を形成し、マスクの面積を調節してもよい。
また、このとき、N型不純物はマスクとして用いられたゲート電極部27のゲート電極25にも導入される。これにより、ゲート電極25をN型にするので、導電性を高める効果を得ることができる。この工程における、N型不純物の導入は、S/Dインプランテーション等の従来周知の方法で行われる。また、上述した第1及び第2主電極領域は、その一方をソース領域とし、他方をドレイン領域として利用することができる。
従来周知の通り、高濃度N型不純物領域21は、P型シリコン層14にAs(砒素)、P(リン)等の設計に応じた任意好適なN型不純物を導入することによって形成される。
ところで、850℃以上の熱処理を行うと、P型シリコン層14とサファイアウエハ11との界面がアモルファス化されているとき、このアモルファス領域16に対し、サファイアウエハ11中のAl(アルミニウム)がP型シリコン層14側に固層拡散することが知られている(R.E.Reedy et al . ; Journal of Crystal Growth 58 (1982) p.53)。この文献によれば、ArまたはSiのインプランテーションにおけるドーズ量を1E+15cm−2としてアモルファス化を行った場合、850℃以上の熱処理によって、AlがP型シリコン層14側に拡散し、P型シリコン層14に含有するAlの濃度が1E+18cm−3となることが確認されている。
この第3工程では、上述の第2工程において、P型シリコン層14とサファイアウエハ11との界面がアモルファス化されているため、ゲート酸化膜23を形成する際の850〜900℃の熱処理により、サファイアウエハ11中のAlがP型シリコン層14側に拡散する。この拡散したAlにより、Al含有シリコン層31が形成される。しかし、この第3工程におけるゲート酸化膜23を形成する際の熱処理だけでは、Al含有シリコン層31の、含有するAlの濃度が充分ではない。このため、この後の第4工程で行われる熱処理によって、さらに、この第3工程に比べ高濃度のAlを含有したAl含有シリコン層31の形成が行われる。
次に、第4工程では、N型MOSトランジスタが形成されているSOS基板15を熱処理することによって、P型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、先の第3工程に比べ高濃度なAlを含有するAl含有シリコン層31を形成する(図1(E)参照)。ここで、第4工程における熱処理とは、例えばアニール等の、通常の半導体装置の製造プロセスにおいて行われる熱処理を伴う工程である。アニールは残留応力・内部ひずみの除去、結晶欠陥の低減、均一化などを目的として行われる。上述の第2工程でP型シリコン層14とサファイアウエハ11とのアモルファス化された界面において、この第4工程では、900〜1000℃の温度でのアニールにより、サファイアウエハ11中のAlをP型シリコン層14側に固層拡散させる。これにより、第3工程で形成されたAl含有シリコン層31を、さらに、高濃度でAlが含有されたAl含有シリコン層31にすることができる。
第1の実施の形態によって製造された半導体装置は、SOS基板15中のシリコン層、ここではP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、Al含有シリコン層31が形成されている。この高濃度で含有されたAlがP型シリコン層14中で、アクセプターイオンとして働いて、N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げる。このため、バックチャネルに生じるサブスレッショルドリーク電流を抑制することができる。
また、第1の実施の形態における半導体装置の製造方法によれば、第2工程において、SOS基板15中のシリコン層、ここではP型シリコン層14とサファイアウエハ11との界面をアモルファス化する。これにより、第4工程において、SOS基板15を熱処理することでシリコン層、すなわちP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、サブスレッショルドリーク電流を抑制するためのAl含有シリコン層31を形成することができる。従って、従来技術のように、B(ボロン)を導入する工程を必要とせず、また、特許文献1で開示された方法のように、基板中に絶縁膜を形成する工程も必要とせずに、サブスレッショルド特性の優れた半導体装置を製造することができる。さらに、第4工程におけるアニール等の熱処理は、半導体装置の製造プロセス中に、通常行われる工程であるため、製造コストの増大、及び製造のスループットの悪化という問題が生じることもない。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態におけるゲート電極部27の形成の後であって、上述した第1及び第2主電極領域を構成する高濃度N型不純物領域、すなわちN型不純物領域21の形成の前に、不純物プロファイリングを行う工程を有する半導体装置の製造方法を説明する。
この実施の形態では、第1の実施の形態における第3工程において、不純物プロファイリングを行う。ここで、この不純物プロファイリングは、ゲート電極部27の形成の後であって、N型不純物領域21の形成の前に設定する。ここで行われる不純物プロファイリングは、短チャネル効果を抑制する目的で行われるもので、従来周知の方法であるLDD(Lightly Doped Drain)インプランテーション等、任意好適な方法で行えばよい。
ここでは、LDDインプランテーションを行った場合に形成される構造体について、図2(A)及び(B)を参照して説明する。ゲート電極部27をマスクとしたLDDインプランテーションにより、シリコン層、ここではP型シリコン層14に表面から浅くN型の不純物(As、P等)を導入する。このとき、N型の不純物が導入される領域は、次に形成される二つの主電極領域、すなわちN型不純物領域21と比べて、濃度が低くなるように形成される(図2(A))。以下、この領域を低濃度N型不純物領域、すなわちN型不純物領域33と称する。
次に、ゲート電極部27にサイドウォール29を設け、このサイドウォール29付きゲート電極27を用いて、第1の実施の形態で説明したのと同様にN型不純物領域21を形成する(図2(B))。従って、この場合は、両領域21と33とが第1及び第2主電極領域を構成する。
この第2の実施の形態の構成によれば、N型不純物領域33が形成されることにより、ドレイン電圧が極端に高くなることが防止されるため、短チャネル効果を抑制することができる。
第2の実施の形態によって製造された半導体装置は、第1の実施の形態によって製造された半導体装置と同様に、SOS基板15中のP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面にAl含有シリコン層31が形成されている。このAlがP型シリコン層14中で、アクセプターイオンとして働くため、N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げる。このため、バックチャネルに生じるサブスレッショルドリーク電流を抑制することができる。さらに、不純物プロファイリングが行われているため、上述の効果に加えて、短チャネル効果の抑制という効果も奏し得る。
〈第3の実施の形態〉
第3の実施の形態では、SOS基板15に1100℃以上の熱処理を行うことによって、シリコン層、すなわちP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面にAl含有シリコン層31を備えた、N型MOSトランジスタを有する半導体装置の製造方法を説明する。図3(A)〜(C)は、この実施の形態における各製造段階で得られた構造体を示す端面図である。
まず、サファイアウエハの上側表面に、シリコン層を設けたSOS基板15を用意する。次いで、用意したSOS基板15上にLOCOS法等の従来周知の方法により素子分離領域17を形成する。そして、シリコン層にP型不純物を導入してP型シリコン層14を得る(図3(A)参照)。このとき導入するP型不純物は、第1の実施の形態の場合と同様にGa(ガリウム)、In(インジウム)等の中から好適なものを用いればよい。
次に、N型MOSトランジスタの形成に先立って、SOS基板15に対し1100℃以上の熱処理を行う。この熱処理により、サファイアウエハ11中のAlがシリコン層、すなわちP型シリコン層14側に固層拡散するため、シリコン層、ここではP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面にAl含有シリコン層31が形成される(図3(B)参照)。ただし、SOS基板15を構成するシリコン層の材料であるSi(シリコン)の融点が1470℃であるため、熱処理の温度は1470℃以上に設定するとシリコン層が融解してしまう恐れがある。従って、この熱処理は1100以上であって1470℃よりも低い温度範囲で行うのが好ましい。ここで、この熱処理について、例えば、RTA(Rapid Themal Annel)方式を用いた場合、1〜120秒という短時間でAl含有シリコン層31の形成が可能である。また、通常用いられる熱処理炉を用いた場合、2〜120分の熱処理を行うことでAl含有シリコン層31を形成することができる。
次に、SOS基板15にN型MOSトランジスタを形成する(図3(C)参照)。この実施の形態では、まず、P型シリコン層14のP型チャネル領域19となる予定領域上にゲート電極部27を形成し、このゲート電極部27をマスクとしてP型シリコン層14中にN型不純物の導入を行う。ここで、先の工程において、既にP型シリコン層14にP型不純物が導入されているため、この工程で、N型不純物を導入することにより、ゲート電極部27下のP型シリコン層14の領域は、ゲート電極部27の陰となるので、不純物が導入されずにP型シリコン領域として残存する。この残存するP型シリコン領域が、P型チャネル領域19となる。一方、ゲート電極部27の直下から外れたP型シリコン層14の領域にN型不純物が導入されて、ソース及びドレインとしての高濃度N型不純物領域21が形成される。これらN型不純物領域21は、P型チャネル領域19を挟むようにして形成される。ここで、第1の実施の形態で既に説明したのと同様に、設計時のP型チャネル形成領域19の形成予定面積によっては、ゲート電極部27形成後に、ゲート電極部27を挟むようにサイドウォール29を形成し、マスクの面積を調節してもよい。また、このとき、N型不純物はマスクとして用いられたゲート電極部27のゲート電極25にも導入される。これにより、ゲート電極25をN型とすることで、導電性を高める効果を得ることができる。この工程における、N型不純物の導入は、S/Dインプランテーション等の従来周知の方法で行われる。
ここで、SOS基板15に1100℃以上の熱処理を行う工程は、この実施の形態において、素子分離領域17の形成前後、P型不純物の導入前後及びゲート電極部27の形成前後の任意好適な段階で行ってもよい。従って、上述した製造プロセス及び図3のフローに限定されるものではなく、半導体装置の製造プロセスにおいて、スループットが最良となる段階で行うことができる。
第3の実施の形態によって製造された半導体装置は、第1の実施の形態によって製造された半導体装置と同様に、SOS基板15中のP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、Al含有シリコン層31が形成されている。このAlがP型シリコン層14中で、アクセプターイオンとして働くので、N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げる。このため、バックチャネルに生じるサブスレッショルドリーク電流を抑制することができる。
また、第3の実施の形態における半導体装置の製造方法によれば、SOS基板15を1100℃以上で熱処理することでP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、サブスレッショルドリーク電流を抑制するためのAl含有シリコン層31を形成することができる。従って、従来技術のように、Bを導入する工程を必要とせず、また、特許文献1で開示された方法のように、基板中に絶縁膜を形成する工程も必要とせずに、サブスレッショルド特性の優れた半導体装置を製造することができる。また、熱処理の温度を1100℃以上に設定することにより、熱処理のみでAl含有シリコン層31を形成することができるため、第1の実施の形態では必要とされた、シリコン層とサファイアウエハとの界面をアモルファス化する工程も必要としない。従って、製造コストを削減でき、製造のスループットの悪化という問題が生じることもない。
〈第4の実施の形態〉
第4の実施の形態では、第3の実施の形態におけるゲート電極部27の形成、及び上述した1100℃以上の熱処理の後であって、N型不純物領域の形成の前に、不純物プロファイリングを行う工程を有する半導体装置の製造方法を説明する。
この実施の形態では、第3の実施の形態におけるN型MOSトランジスタ形成工程において、不純物プロファイリングを行う。ここで、この不純物プロファイリングは、ゲート電極部27の形成、及び上述した1100℃以上の熱処理の後であって、N型不純物領域の形成の前に設定する。ここで行われる不純物プロファイリングは、短チャネル効果を抑制する目的で行われるもので、第2の実施の形態と同様に、従来周知の方法であるLDDインプランテーション等、任意好適な方法で行えばよい。例えば、LDDインプランテーションを行った場合に形成される構造体は、第2の実施の形態と同様になる(図2参照)。
第4の実施の形態によって製造された半導体装置は、第1の実施の形態、及び第3の実施の形態によって製造された半導体装置と同様に、SOS基板15中のP型シリコン層14のサファイアウエハ11との界面に、Al含有シリコン層31が形成されている。このAlがシリコン層中で、アクセプターイオンとして働くため、N型MOSトランジスタにおけるバックチャネルの閾電圧を上げる。このため、バックチャネルに生じるサブスレッショルドリーク電流を抑制することができる。さらに、第2の実施の形態と同様に、不純物プロファイリングが行われているため、上述の効果に加えて、短チャネル効果の抑制という効果も奏し得る。
第1の実施の形態における第1工程から第4工程までの各製造段階で得られた構造体を示す端面図である。 第2の実施の形態及び第4の実施の形態において、LDDインプランテーションを行った場合に形成される構造体を示す端面図である。 第3の実施の形態における各製造段階で得られた構造体を示す端面図である。
符号の説明
11:サファイアウエハ
13:シリコン層
14:P型シリコン層
15:SOS基板
16:アモルファス領域
17:素子分離領域
19:P型チャネル領域
21:高濃度N型不純物領域
23:ゲート酸化膜
25:ゲート電極
27:ゲート電極部
29:サイドウォール
31:Al含有シリコン層
33:低濃度N型不純物領域

Claims (5)

  1. サファイアウエハの上側表面にシリコン層を設けてなるSOS基板に形成されたN型MOSトランジスタを有する半導体装置であって、
    前記シリコン層に作り込まれているP型チャネル領域と、該P型チャネル領域を挟むように形成されたN型の第1及び第2主電極領域と、
    前記P型チャネル領域上に順次に形成されたゲート酸化膜及びゲート電極とを含むゲート電極部と、
    前記P型チャネル領域、及び前記第1及び第2主電極領域が作り込まれている前記シリコン層と、前記サファイアウエハとの界面の、該シリコン層側に形成されたAl含有シリコン層と
    を含むことを特徴とする半導体装置。
  2. サファイアウエハの上側表面にシリコン層を設けてなるSOS基板の前記シリコン層にP型不純物を導入してP型シリコン層を形成する第1工程と、
    前記P型シリコン層と、前記サファイアウエハとの界面をアモルファス化してアモルファス領域を形成する第2工程と、
    前記P型シリコン層のP型チャネル領域となる予定領域上にゲート酸化膜及びゲート電極からなるゲート電極部を形成し、しかる後、該ゲート電極部をマスクとして前記P型シリコン層にN型不純物を導入してN型の第1及び第2主電極領域と、前記ゲート電極部の下部であって、前記第1及び第2主電極領域間にP型チャネル領域とを、それぞれ形成することによって、N型MOSトランジスタを形成する第3工程と、
    該第3工程で得られた構造体に対して熱処理を行って、前記P型チャネル領域、及び前記第1及び第2主電極領域が作り込まれている前記シリコン層と前記サファイアウエハとの界面の、該シリコン層側にAl含有シリコン層を形成する第4工程と
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、前記ゲート電極部の形成の後であって、前記N型の第1及び第2主電極領域の形成の前に、不純物プロファイリングを行う工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. サファイアウエハの上側表面に設けられたシリコン層にP型不純物を導入してP型シリコン層を形成し、該P型シリコン層上のP型チャネル領域となる予定領域上にゲート酸化膜及びゲート電極からなるゲート電極部を形成し、さらに、前記P型シリコン層に該ゲート電極部をマスクとして用いて、N型不純物を導入することによって、N型の第1及び第2主電極領域と、該第1及び第2主電極領域間のP型チャネル領域とを形成するSOS基板に、N型MOSトランジスタを形成するための半導体装置の製造方法であって、
    前記ゲート酸化膜の形成前に、前記P型シリコン層に1100℃以上の熱処理を行うことにより、前記P型シリコン層と前記サファイアウエハとの界面の、該シリコン層側にAl含有シリコン層を形成する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  5. 請求項4に記載の半導体装置の製造方法において、前記ゲート電極部の形成後であって、前記第1及び第2主電極領域の形成の前に、不純物プロファイリングを行う工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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