JP2007078840A - クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 量的及び静電的な分布が広い残留トナーを確実にクリーニングする。
【解決手段】 像担持体の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング装置であって、前記像担持体の表面に当接する複数のブラシロールと、前記複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段とを備え、前記複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定したクリーニング装置において、前記表面速度の遅いブラシロールを、前記表面速度の速いブラシロールを駆動する駆動源と同一の駆動源又は他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
【解決手段】 像担持体の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング装置であって、前記像担持体の表面に当接する複数のブラシロールと、前記複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段とを備え、前記複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定したクリーニング装置において、前記表面速度の遅いブラシロールを、前記表面速度の速いブラシロールを駆動する駆動源と同一の駆動源又は他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成して課題を解決した。
【選択図】 図1
Description
この発明は、電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置及びこれに用いるクリーニング装置に関し、特に像担持体上に形成されたトナー像を、他の中間的な像担持体に一旦転写した後に記録媒体にするか、又は記録媒体に直接転写して画像を形成する画像形成装置において、前記像担持体の表面を清掃するクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
従来、この種の電子写真方式等を採用したプリンタや複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの機能を兼ね備えた複合機等の画像形成装置としては、例えば、感光体ドラム等の像担持体上にトナー像を形成し、当該像担持体上に形成されたトナー像を、用紙等の記録媒体に直接転写するように構成したものがある。
また、上記画像形成装置としては、例えば、単一の感光体ドラム等の像担持体を備え、当該像担持体上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像を順次形成し、これらの像担持体上に順次形成されるイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像を、他の像担持体としての中間転写ベルト上に多重に転写した後、当該中間転写ベルト上から用紙等の記録媒体に一括して二次転写することにより、フルカラーの画像を形成するように構成した、所謂4サイクル方式のものがある。
さらに、上記画像形成装置としては、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色に対応した画像形成ユニットを備え、これらイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色の画像形成ユニットに設けられた像担持体としての感光体ドラム上に形成されたトナー像を、他の像担持体としての中間転写ベルト上に多重に転写した後、当該中間転写ベルト上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像を、用紙等の記録媒体に一括して二次転写することにより、フルカラーの画像を形成するように構成した、所謂タンデム方式のものがある。
このような画像形成装置においては、感光体ドラム上に形成されたトナー像を、用紙等の記録媒体や中間転写ベルトに転写した後、当該感光体ドラム上に残留した転写残トナーを清掃するクリーニング装置や、中間転写ベルト上に一次転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像を、用紙等の記録媒体上に二次転写した後、当該中間転写ベルト上に残留した転写残トナーを清掃するクリーニング装置が用いられている。
また、上記画像形成装置では、画像形成動作中に、用紙にジャムが発生すると、感光体ドラムや中間転写ベルト上に担持されたトナー像が、中間転写ベルトや用紙に転写されずに、当該感光体ドラムや中間転写ベルト上にそのまま残るため、これらの感光体ドラムや中間転写ベルト上に残留する未転写トナーも、クリーニング装置によって清掃する必要がある。
さらに、上記画像形成装置では、クリーニング装置で除去すべきトナーとして、正規の極性(例えば、負極性)に帯電したトナーのみではなく、装置を継続して使用している間に、現像剤中のキャリアが経時的に劣化すると、現像器中に正規の帯電極性とは逆極性に帯電する逆極性トナーが生じ、この逆極性トナーは、像担持体の非画像部にかぶりトナーとして現像されてしまい付着するため、当該逆極性トナーからなるかぶりトナーをも、クリーニング装置によって除去する必要がある。
また、上述した4サイクル方式やタンデム方式の画像形成装置では、感光体ドラム上から中間転写ベルトに一旦転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)等の各色のトナー像の一部が、感光体ドラムに逆転写する所謂“リトランスファー" と呼ばれる現象によって再付着するトナーも存在する。このリトランスファートナーは、一次転写領域での放電により、逆極性に帯電したトナーであり、感光体ドラムに対して静電的に付着している。
また、上記感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体の表面には、転写中の放電によって逆極性に帯電しなくとも、当該転写中の放電によって帯電電荷量がほぼゼロになってしまうトナーも存在し、この帯電電荷量がほぼゼロのトナーも、転写残トナーや他色のトナー像の転写時に、感光体ドラム表面に対する静電的な付着力によって逆転写するリトランスファートナーとして、クリーニング装置に流入することになる。しかし、これらのリトランスファートナーは、帯電電荷量がほぼゼロになっているため、電界によって静電的に除去するクリーニング装置では、クリーニングすることが困難である。
一方、中間転写ベルト等の中間的な像担持体を清掃するクリーニング装置では、感光体ドラムと同様に、転写残トナーを清掃するものであるが、感光体ドラムは、単色のトナー像のみが存在するのに対し、中間的な像担持体は、複数色のトナー像が転写されるため、転写残のトナー量も多く、又、複数色のトナー像が転写されるために、転写部に高い転写電界が印加されるので、放電の影響を受けやすく、転写残トナーの帯電分布が広くなり、中間転写体への付着力も強くなりやすい。さらに、用紙の搬送時にジャムが発生したとき、用紙に転写されず中間転写体上に残留するトナーも複数色であるため、トナーの量が多く、大量のトナーをクリーニングする必要がある。
また、上記画像形成装置では、中間転写ベルト等の中間的な像担持体の非画像部に、濃度制御用やレジストレーション制御用のトナー像が形成されるが、これらの制御用トナー像は、中間的な像担持体のクリーニング装置で清掃されることが多い。
このように、感光体ドラムや中間転写ベルト等からなる像担持体のクリーニング装置に流入するトナーは、図5に示すように、トナー量の分布やトナー帯電電荷量の分布が広く、特に中間的な像担持体の場合には、複数色のトナー像が転写されたり、転写電界も高いため、トナー量やトナー帯電電荷量の分布がより一層広くなっている。
これらのトナーをクリーニングするためのクリーニング装置としては、従来、ブレードを用いたブレードクリーニング方式、あるいは、導電性ブラシロールを用いたブラシクリーニング(静電クリーニング)方式を採用したものが用いられている。ブレードを用いたブレードクリーニング方式のクリーニング装置の場合には、少量から大量のトナーまでクリーニングすることが可能であるが、紙紛やキャリアなどの異物がトナー中に混入していると、クリーニング不良やブレードエッジに欠けなどの突発的な損傷が発生しやすく、又、被クリーニング部材表面との摺擦によってブレードエッジに磨耗が発生するため、長期的に安定したクリーニング性能を維持することが困難であるという難点を有している。
これに対して、導電性ブラシロールを用いたブラシクリーニング方式を採用したクリーニング装置の場合には、ブレード方式のような突発的な損傷が発生し難いため、クリーニング性能の低下を抑制することができる利点を有している。
しかし、中間的な像担持体などのように、クリーニングすべきトナー量及びトナー帯電電荷量の分布が広い被クリーニング部材の場合には、クリーニング装置に突入するトナーの電荷量が種々異なるため、ブラシに生じさせた静電気力のみで全てのトナーをクリーニングするには限界があるという難点を有している。特に、放電によって電荷量がほぼゼロに低下したトナーに対しては、ブラシに生じさせた静電気力が作用し難いため、クリーニングが困難であるという難点を有している。
また、ブラシクリーニング方式を採用したクリーニング装置の場合には、機械的な掻き取り力を高めるために、ブラシロールの周速(表面速度)を速く設定することも有効であるが、単一のブラシで周速を上げた場合には、大量のトナーをクリーニングしやすくなる反面、微量の帯電量の小さいトナーに対しては、トナーのすり抜けやトナークラウドの発生量が増加し、トナーの再付着が起こりやすくなるという問題点を有している。
そこで、かかる問題点を解決し得る技術としては、例えば、特開平10−26918号公報に開示されているように、記録材を担持搬送する搬送部材の清掃手段において、通常の画像形成時とジャム回避時でブラシロール(ファーブラシ)の周速を変更することにより、画像形成時に記録材搬送部材上の非通紙部に付着する少量のかぶりトナーと、非画像形成時のジャム時に付着する大量のジャムトナーに対応する技術が提案されている。
更に説明すると、この特開平10−26918号公報に係る画像形成装置は、原稿情報に応じた顕画像を像担持体上に形成する画像形成手段と、前記像担持体上の顕画像が転写される記録材を担持搬送する搬送部材と、該搬送部材の表面を清掃する清掃手段とを有する画像形成装置において、前記搬送部材の搬送速度と該搬送部材の表面に接触する清掃手段の清掃部材の接触部の移動速度との相対速度が少なくとも2段階に切り替えられるように構成したものである。
しかしながら、上記特開平10−26918号公報に係る画像形成装置の場合には、搬送部材の搬送速度と該搬送部材の表面に接触する清掃手段の清掃部材の接触部の移動速度との相対速度が少なくとも2段階に切り替えられるように構成したものであるため、清掃手段の速度を少なくとも2段階に切り替えるために、複数の駆動源を設けたり、複数のギア列やクラッチを組み合わせた駆動系を用いる必要があるため、駆動源の構成が複雑となるばかりか、大型化するという問題点を有していた。
また、上記特開平10−26918号公報に開示された技術を中間的な像担持体のクリーニングに適用した場合には、通常の画像形成時においても、中間的な像担持体の通紙部に存在する転写残トナーや、非通紙時に存在するかぶりトナー、あるいは中間的な像担持体の全面に形成される制御用トナーといったように、トナー量の分布が広いトナーをクリーニングする必要がある。
ところで、通常の画像形成時の通紙時と非通紙時とでブラシの周速を変更した場合には、目的とする周速にブラシが達するまでに、過渡的な時間が生じるので、その間クリーニング動作を行うことができず、画像形成の生産性が低下してしまい、特に高速の画像形成装置には適用できないという問題点を有していた。
また、中間転写体のクリーニング装置の場合は、通紙時においても、単色から複数色にわたるトナー量分布の広い転写残トナーをクリーニングする必要があり、さらに高温高湿環境下における含水紙などのように、転写効率が低下した用紙の場合には、転写残トナーの量が増加するため、トナー量の分布が更に拡大し、ブラシの周速を変更することで対応することは困難であるという問題点を有していた。
そこで、本出願人は、上記の問題点を解決するために、特願2005−262366号に係るクリーニング装置について既に提案している。
この特願2005−262366号に係るクリーニング装置は、像担持体の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング装置において、前記像担持体の表面に当接する複数のブラシロールと、前記複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段とを備え、前記複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定したことを特徴とするクリーニング装置である。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特願2005−262366号に係るクリーニング装置の場合には、中間転写ベルト等の表面に残留するトナーとして、未転写トナーの多量のトナーと、転写残の少量のトナーをクリーニングする必要があるばかりか、トナーの帯電極性も正規帯電極性のトナーばかりでなく、逆極性に帯電したトナーをもクリーニングする必要があるため、複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段を備えるように構成している。
しかも、上記特願2005−262366号に係るクリーニング装置の場合には、複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定し、表面速度が遅く設定されたブラシロールの塞き止め効果によって、クリーニングが困難なトナー帯電量の小さい少量のトナーを主として除去するとともに回転によるクラウドの防止を図り、表面速度が相対的に速く設定されたブラシロールによって、大量なトナーを除去するようになっている。
そのため、上記特願2005−262366号に係るクリーニング装置の場合、複数のブラシロールを共通のドライブによって駆動するには、速度差が大きくなりすぎるため、駆動源を複数設ける必要があり、装置の構成が複雑となるとともに、コストアップを招くという問題点を有している。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、量的及び静電的な分布が広い残留トナーを確実にクリーニングするため、表面速度が異なる複数のブラシロールを備えたクリーニング装置において、装置の構成が複雑となったり、コストアップを招くことを回避しつつ、これら表面速度が異なる複数のブラシロールを駆動することが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することにある。
すなわち、請求項1に記載された発明は、像担持体の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング装置であって、前記像担持体の表面に当接する複数のブラシロールと、前記複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段とを備え、前記複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定したクリーニング装置において、
前記表面速度の遅いブラシロールを、前記表面速度の速いブラシロールを駆動する駆動源と同一の駆動源又は他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成したことを特徴とするクリーニング装置である。
前記表面速度の遅いブラシロールを、前記表面速度の速いブラシロールを駆動する駆動源と同一の駆動源又は他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成したことを特徴とするクリーニング装置である。
また、請求項2に記載された発明は、前記像担持体は、感光体ドラムからトナー像が多重に転写される中間転写体であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置である。
さらに、請求項3に記載された発明は、前記回転速度の遅いブラシロールは、間欠的に駆動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング装置である。
又、請求項4に記載された発明は、前記駆動源によって、表面速度の速いブラシロールと、当該クリーニング装置でトナーをクリーニングする像担持体とを駆動し、前記像担持体の駆動系から回転駆動力を分岐して、前記表面速度の遅いブラシロールを駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニング装置である。
更に、請求項5に記載された発明は、前記表面速度の速いブラシロールを、当該クリーニング装置でトナーをクリーニングする像担持体の駆動源によって駆動するとともに、前記表面速度の遅いブラシロールを他の駆動源によって駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニング装置である。
また、請求項6に記載された発明は、前記請求項1乃至5のいずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
この発明によれば、量的及び静電的な分布が広い残留トナーを確実にクリーニングするため、表面速度が異なる複数のブラシロールを備えたクリーニング装置において、装置の構成が複雑となったり、コストアップを招くことを回避しつつ、これら表面速度が異なる複数のブラシロールを駆動することが可能なクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機を示すものである。
図2はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型のデジタルカラー複写機を示すものである。
図2において、1はタンデム型のデジタルカラー複写機の本体を示すものであり、このデジタルカラー複写機本体1の一端側の上部には、原稿2を1枚ずつ分離した状態で自動的に搬送する自動原稿搬送装置(ADF)3と、当該自動原稿搬送装置3によって搬送される原稿2の画像を読み取る原稿読取装置4が配設されている。この原稿読取装置4は、プラテンガラス5上に載置された原稿2を光源6によって照明し、原稿2からの反射光像を、フルレートミラー7及びハーフレートミラー8、9及び結像レンズ10からなる縮小光学系を介してCCD等からなる画像読取素子11上に走査露光して、この画像読取素子11によって原稿2の色材反射光像を所定のドット密度(例えば、16ドット/mm)で読み取るようになっている。
上記原稿読取装置4によって読み取られた原稿2の色材反射光像は、例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)(各8bit)の3色の原稿反射率データとしてIPS12(Image Processing System)に送られ、このIPS12では、原稿2の反射率データに対して、シェーデイング補正、位置ズレ補正、明度/色空間変換、ガンマ補正、枠消し、色/移動編集等の所定の画像処理が施される。
そして、上記の如くIPS12で所定の画像処理が施された画像データは、イエロー (Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)(各8bit)の4色の原稿色材階調データに変換され、次に述べるように、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14K(Raster Output Scanner)に送られ、これらのROS14Y、14M、14C、14Kでは、所定の色の原稿色材階調データに応じてレーザー光による画像露光が行われる。
ところで、上記タンデム型のデジタルカラー複写機本体1の内部には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kが、水平方向に一定の間隔をおいて並列的に配置されている。
これらの4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、すべて同様に構成されており、大別して、矢印方向に沿って所定の回転速度で回転する感光体ドラム15と、この感光体ドラム15の表面を一様に帯電する一次帯電用のスコロトロン16と、当該感光体ドラム15の表面に各色に対応した画像を露光して静電潜像を形成するROS14と、感光体ドラム15上に形成された静電潜像を現像する現像器17、クリーニング装置18とから構成されている。
上記ROS14は、図2に示すように、半導体レーザー19を原稿色材階調データに応じて変調して、この半導体レーザー19からレーザー光LBを階調データに応じて出射する。この半導体レーザー19から出射されたレーザー光LBは、反射ミラー20、21を介して回転多面鏡22によって偏向走査され、再び反射ミラー20、21及び複数枚の反射ミラー23、24を介して像担持体としての感光体ドラム15上に走査露光される。
上記IPS12からは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13KのROS14Y、14M、14C、14Kに各色の画像データが順次出力され、これらのROS14Y、14M、14C、14Kから画像データに応じて出射されるレーザービームLBが、それぞれの感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面に走査露光されて静電潜像が形成される。上記各感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kに形成された静電潜像は、現像器17Y、17M、17C、17Kによって、それぞれ黒(K)、イエロー(Y)、マゼンタ (M)、シアン(C)の各色のトナー像として現像される。
上記各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15Y、15M、15C、15K上に、順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの下方に配置された像担持体としての中間転写ベルト25上に、一次転写ロール26Y、26M、26C、26Kによって多重に転写される。この転写ベルト25は、ドライブロール27と、ストリッピングロール28と、ステアリングロール29と、アイドルロール30と、バックアップロール31と、アイドルロール32との間に一定のテンションで掛け回されており、図示しない定速性に優れた専用の駆動モーターによって回転駆動されるドライブロール27により、矢印方向に所定の速度で循環駆動されるようになっている。上記転写ベルト25としては、例えば、ポリイミド樹脂に導電剤を入れて抵抗を調整し、無端ベルト状に形成したものが用いられる。
上記転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン (C)、黒(K)の各色のトナー像は、対向部材としてのバックアップロール31に圧接するロール状の転写部材としての2次転写ロール33によって、圧接力及び静電気力で転写材としての転写用紙34上に2次転写され、この各色のトナー像が転写された転写用紙34は、2連の搬送ベルト35、36によって定着器37へと搬送される。そして、上記各色のトナー像が転写された転写用紙34は、定着器37によって熱及び圧力で定着処理を受け、複写機本体1の外部に設けられた排出トレイ38上に排出される。
上記転写用紙34は、図2に示すように、複数の給紙カセット39、40、41のうちの何れかから所定のサイズのものが、給紙ローラ42及び用紙搬送用のローラ対43、44、45からなる用紙搬送経路46を介して、レジストロール46まで一旦搬送される。上記給紙カセット39、40、41のうちの何れかから供給された転写用紙34は、所定のタイミングで回転駆動されるレジストロール46によって中間転写ベルト25上へ送出される。
図3は上記デジタルカラー複写機の各画像形成ユニットを示すものである。
上記イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、図3に示すように、すべて同様に構成されており、これら4つの画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kでは、上述したように、それぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色のトナー像が所定のタイミングで順次形成されるように構成されている。上記各色の画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kは、上述したように、感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kを備えており、これらの感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面は、一次帯電用のスコロトロン16Y、16M、16C、16K又は帯電ロールによって一様に帯電される。これらの一次帯電用のスコロトロン16Y、16M、16C、16Kは、感光体ドラム15側が開口した断面矩形の枠体状に形成された放電シールド50と、この放電シールド50内に張設された2本の放電ワイヤー51と、放電シールド50の開口部52の外側に配設されたグリッド電極53とから構成されている。また、上記一次帯電用のスコロトロン16Y、16M、16C、16Kには、放電シールド50の背面部に長手方向に沿った細長い開口部54が、幅方向の一端側寄りに開口されており、この開口部54から図示しない送風装置によってスコロトロン16の内部に送風するようになっている。
上記感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面は、一次帯電用のスコロトロン16Y、16M、16C、16Kによって一様に帯電された後、ROS14Y、14M、14C、14Kから画像データに応じて出射される像形成用のレーザービームLBが走査露光されて、各色の画像データに対応した静電潜像が形成される。上記感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kの表面に形成された静電潜像は、各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの現像器17Y、17M、17C、17Kの現像ロール55によってそれぞれイエロー色、マゼンタ色、シアン色、黒色の各色のトナーにより現像されて可視トナー像となり、これらの可視トナー像は、転写ロール26Y、26M、26C、26Kの帯電により中間転写ベルト25上に順次多重に転写される。
なお、上記感光体ドラム15Y、15M、15C、15Kは、トナー像の転写工程が終了した後、クリーニング前コロトロン56Y、56M、56C、56Kによって除電されるとともに、クリーニング装置18Y、18M、18C、18Kによって残留トナーや紙粉等が除去され、更にイレーズランプ57Y、57M、57C、57Kによって残留電荷が消去されて、次の画像形成プロセスに備える。上記クリーニング装置18Y、18M、18C、18Kは、クリーニングブラシ58と、クリーナーブレード59とを備えており、これらのクリーニングブラシ58やクリーナーブレード59によって、感光体ドラム15上の残留トナーや紙粉等を除去するようになっている。
ところで、この実施の形態では、像担持体の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング装置であって、前記像担持体の表面に当接する複数のブラシロールと、前記複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段とを備え、前記複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定したクリーニング装置において、前記表面速度の異なる複数のブラシロールを同一の駆動源で駆動するように構成されている。
また、この実施の形態では、前記像担持体は、感光体ドラムからトナー像が多重に転写される中間転写体であるように構成されている。
さらに、この実施の形態では、前記回転速度の遅いブラシロールは、間欠的に駆動されるように構成されている。
すなわち、この実施の形態では、図2に示すように、像担持体としての中間転写ベルト25上に付着したトナーを除去して清掃する中間転写ベルト用のクリーニング装置60を備えている。この中間転写ベルト用のクリーニング装置60は、ドライブロール27の外周に巻き付けられた中間転写ベルト25に対応した位置に配設されている。
上記中間転写ベルト用のクリーニング装置60は、図4に示すように、導電性ブラシからなるブラシロール61、62を複数(図示例では、2つ)備えており、これらの第1及び第2のブラシロール61、62は、中間転写ベルト25の移動方向と反対方向に異なった速度(周速)で回転するように構成されている。
また、上記第1及び第2のブラシロール61、62の速度は、第1のブラシロール61が速く、第2のブラシロール62が大幅に遅く設定されている。上記第1のブラシロール61の速度は、中間転写ベルト25の移動方向と反対方向に、例えば、周速比R(ブラシ速度/ベルト速度)で、1.0(0.5≦R≦1.5が望ましい)で回転駆動される。
上記第1及び第2のブラシロール61、62は、図4に示すように、金属や導電性を有する合成樹脂等の導電性シャフト63、64の外周に、所定の繊維径を有するブラシ繊維65、66を、所定の密度で植毛して円柱形状のブラシとして形成されている。上記第1及び第2のブラシロール61、62に使用するブラシ繊維65、66としては、ナイロン、アクリル、ポリエステル、レーヨンなどの基材に、カーボンブラックなどの導電剤を配合した導電性繊維が用いられ、この実施の形態では、導電性ナイロンを使用している。また、上記ブラシ繊維65、66の太さは、本実施例では6デニール(D)のものを使用しているが、0.1〜15デニール(D)のものまで使用することができる。
さらに、上記第1及び第2のブラシロール61、62のブラシ密度は、特に低速でトナーを塞き止めるためには、一定以上の表面密度が必要であり、植毛部の密度をF[k本/平方インチ]、繊維の太さをD[デニール]とすると、F/D≧10に設定するのが望ましい。この実施の形態では、繊維の太さが6[デニール]、密度が150[k本/平方インチ]に設定されており、F/D=25となっている。
また、上記第1及び第2のブラシロール61、62の直径は、種々設定することが可能であるが、この実施の形態では、ブラシ径が16mm、シャフト径が10mmで、ブラシの基布を含めたブラシの毛の長さPHは、3mmに設定されている。また、第1及び第2のブラシロール61、62の中間転写ベルト25表面に対する食い込み量DPは、0.8mmに設定されている。なお、上記食い込み量DPとブラシの毛の長さPHとの比DP/PHは、0.1≦DP/PH≦0.5に設定するのが望ましい。
また、上記第1及び第2のブラシロール61、62には、互いに異なった極性のバイアス電圧が、バイアス印加手段67、68によってそれぞれ印加されるようになっている。上記中間転写ベルト25の移動方向の上流側に位置する第1のブラシロール61には、バイアス印加手段としての直流電源67によって、前記トナーの正規の帯電極性(負極性)と逆極性の正極性のバイアス電圧(例えば、+300V程度)が印加されるように構成されている。また、上記中間転写ベルト25の移動方向の下流側に位置する第2のブラシロール62には、バイアス印加手段としての直流電源68によって、前記トナーの正規の帯電極性(負極性)と同極性の負極性のバイアス電圧(例えば、−300V程度)が印加されるように構成されている。なお、上記第1及び第2のブラシロール61、62に印加されるバイアス電圧は、上記の値に限定されないことは勿論である。
さらに、上記第1及び第2のブラシロール61、62には、図4に示すように、当該第1及び第2のブラシロール61、62で除去したトナーを回収する回収ロール69、70が、それぞれ接触するように配置されている。上記回収ロール69、70としては、導電性フェノール樹脂などの合成樹脂や金属材料からなるものが用いられる。これらの回収ロール69、70は、外径φが12mmに設定されており、ブラシロール61、62に対して電位差(回収ロール印加電圧−ブラシ印加電圧)が設けられている。上記第1のブラシロール61と第1の回収ロール69との間には、図示しない電源によって+400V、第2のブラシロール62と第2の回収ロール70との間には、図示しない電源によって−400Vの電位差が設けられている。また、上記回収ロール69、70は、ブラシロール61、62に対して周速差が設けられており、例えば、ブラシロール61、62と従動方向に1.3倍の速度で回転するように構成されている。ブラシロール61、62と回収ロール69、70の食い込み量は、ブラシ61、62とベルト25との食い込み量よりも大きく設定されており、この実施の形態では、0.9mmに設定されている。
また、上記第1及び第2の回収ロール69、70で回収したトナーは、回収ロールブレード71、72によって欠き落とされるようになっている。この回収ロールブレード71、72は、弾性材料、樹脂材料、金属材料など任意の材料で形成され、ここでは、厚さ0.1mmのSUS製の薄板を使用している。
ところで、上記中間転写ベルト用のクリーニング装置60は、図1に示すように、第1のブラシロール61と第2のブラシロール62とが、同一の駆動源としての駆動モータ73によって回転駆動されるように構成されている。上記駆動モータ73の駆動軸には、駆動ギア74が取り付けられており、当該駆動ギア74には、第1のブラシロール61の端部に取り付けられた第1の従動ギア75が噛み合わされている。また、当該駆動ギア74には、中間ギア76を介して、中間転写ベルト25を回転駆動するドライブロール27の端部に取り付けられたギア76aが噛み合わされている。さらに、上記第1の従動ギア75には、第2の従動ギア77が噛み合わされており、当該第2の従動ギア77には、駆動力を分岐するための第3の従動ギア78が同軸状に取り付けられている。この第3の従動ギア78は、第2のブラシロール62を間欠的に回転駆動するためのものであり、図1(b)に示すように、互いに120°異なった位置にそれぞれ1枚ずつ、合計3枚の歯のみを有している。上記第3の従動ギア78は、第2のブラシロール62の端部に取り付けられた第4の従動ギア79と噛み合わされている。
以上の構成において、この実施の形態に係るクリーニング装置を用いたタンデム型のデジタルカラー複写機では、次のようにして、量的及び静電的な分布が広い残留トナーを確実にクリーニングするため、表面速度が異なる複数のブラシロールを備えたクリーニング装置において、装置の構成が複雑となったり、コストアップを招くことを回避しつつ、これら表面速度が異なる複数のブラシロールを駆動することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るタンデム型のデジタルカラー複写機では、図2に示すように、公知の電子写真プロセスによって、イエロー色、マゼンタ色、シアン色及び黒色の各画像形成ユニット13Y、13M、13C、13Kの感光体ドラム15Y、15M、15C、15K上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が順次形成される。これらの感光体ドラム15Y、15M、15C、15K上に順次形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像は、一次転写位置において、中間転写ベルト25上に互いに重ね合わされた状態で一次転写された後、二次転写位置において、当該中間転写ベルト25上から記録用紙34に、二次転写ロール33によって一括して二次転写される。
その際、上記二次転写ロール33には、中間転写ベルト25上に多重に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像を、一括して記録用紙34上に二次転写するために、非常に高い転写用のバイアス電圧が印加され、中間転写ベルト25上の多重色のトナー像が記録用紙34上に転写される。その際、上記中間転写ベルト25上に担持された多重色のトナー像の一部は、図4に示すように、非常に高い転写用のバイアス電圧によって発生する放電により極性が反転して、正極性に帯電し、中間転写ベルト6上に静電的に付着してリトランスファートナー81となるものが存在する。また、上記の如く転写用のバイアス電圧によって極性が反転しないまでも、帯電電荷量がほぼゼロに等しい値となって、中間転写ベルト25上に残留する転写残トナー82も少量だけ存在する。
さらに、上記中間転写ベルト25上には、図5に示すように、本来の帯電極性である負極性に帯電されたまま、残留する転写残トナー83も少量だけ存在する。
また、上記タンデム型のデジタルカラー複写機では、図6及び図7に示すように、非画像形成時に、中間転写ベルト25上に濃度制御用のトナー像91Y、91M、91C、91K、あるいはレジストレーション制御用のトナー像92Y、92M、92C、92Kが形成され、これらのトナー像は、記録用紙34上に転写されないため、そのまま未転写トナー84として、大量に残留することになる。
さらに、上記フルカラープリンタでは、図2に示すように、給紙されるべき記録用紙34がジャム等によって、二次転写位置へ給紙されないと、中間転写ベルト25上に転写されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー像が、中間転写ベルト25上にそのまま未転写トナー84として、大量に残留することがある。
このように、上記フルカラープリンタでは、図5に示すように、トナー量やトナー帯電電荷量が広く分布した転写残トナー81〜83や未転写トナー84が、中間転写ベルト25上に残留したままの状態となるため、これらの転写残トナー81〜83 や未転写トナー84は、図1及び図2に示すように、中間転写ベルト用のクリーニング装置60によってクリーニングされる。
ところで、上記中間転写ベルト用のクリーニング装置60は、図1及び図4に示すように、第1のブラシロール61と第2のブラシロール62を備えている。上記中間転写ベルト25上に残留した転写残トナー81〜83や未転写トナー84のうち、正規の帯電極性に帯電した量の多い未転写トナー84や、正規の帯電極性に帯電した量の少ない転写残トナー83は、当該中間転写ベルト25の移動方向に沿った上流側に配設され、且つ正極性のバイアス電圧が印加された高速で回転駆動される第1のブラシロール61によって、図8に示すように、当該第1のブラシロール61のブラシ繊維63に静電的に吸着されつつ、高速で回転駆動され、次から次へと到来するブラシ繊維63に回収されて除去されることによって、確実にクリーニングすることが可能となっている。
このように、上記第1のブラシロール61には、正規の帯電極性に帯電した負極性の未転写トナー84や転写残トナー83が、ブラシ繊維63による電界によって作用するクーロン力F∝q・E(qはトナーの電荷量、Eはブラシ繊維で形成される電界)で、ブラシ繊維63に静電的に吸着され、しかも、当該第1のブラシロール61は、速い速度で回転駆動されているため、単位時間当たり中間転写ベルト25の表面に接触するブラシ繊維63の数が多く、当該ブラシ繊維63によって確実に除去することができる。
また、上記第1のブラシロール61は、速い速度で回転駆動されているため、中間転写ベルト25上に残留した未転写トナー84や転写残トナー83に作用する機械的な摺擦力も大きく、この点からも中間転写ベルト25上に残留した未転写トナー84や転写残トナー83を効果的に除去することが可能となる。
なお、上記正規の帯電極性に帯電した負極性の未転写トナー84や転写残トナー83は、中間転写ベルト25に対する付着力も小さいため、速い速度で回転駆動される第1のブラシロール61によって確実に除去することができる。
一方、上記第1のブラシロール61には、中間転写ベルト25上に残留した正規の帯電極性と逆極性の正極性に帯電した転写残トナー81や、帯電電荷量がほぼゼロとなった転写残トナー82も流入し、これらの正規の帯電極性と逆極性の正極性に帯電した転写残トナー81や、帯電電荷量がほぼゼロとなった転写残トナー82も、その一部が第1のブラシロール61の機械的な摺擦力によって除去されるが、そのまま中間転写ベルト25上に残留するトナーも多い。
これらの正規の帯電極性と逆極性の正極性に帯電した転写残トナー81や、帯電電荷量がほぼゼロとなった転写残トナー82のうち、第1のブラシロール61を通過したトナーは、その下流側に配設された第2のブラシロール62に到達する。
この第2のブラシロール62には、図5に示すように、負極性のバイアス電圧が印加されているため、正規の帯電極性と逆極性の正極性に帯電した転写残トナー81や、帯電電荷量がほぼゼロとなった転写残トナー82のうち、正規の帯電極性と逆極性の正極性に帯電した転写残トナー81は、当該第2のブラシロール62に静電的に吸着されて除去される。
また、上記第2のブラシロール62は、図9に示すように、間欠的に回転駆動されているため、1本のブラシ繊維66の弾性変形力Fが中間転写ベルト25の表面に付着したトナーに作用する作用時間Δtが、第1のブラシロール61よりも大幅に長く、当該ブラシ繊維66が転写残トナー82に及ぼす機械的な力積FΔtが大きいとともに、当該ブラシ繊維66が多数本まとまって弾性変形して中間転写ベルト25の表面に、あたかもブレード状に当接するときの機械的な摺擦力や塞き止め力によって、帯電電荷量がほぼゼロとなった転写残トナー82も、中間転写ベルト25上に塞き止めてかき取ることができ、除去することが可能となっている。
しかも、上記第2のブラシロール62は、通常のクリーニングブレードと異なり、間欠的に回転駆動されているため、徐々に新しいブラシ繊維66が中間転写ベルト25の表面に当接し、前記ブラシ繊維66で除去したトナーを回収できるとともに、常時、新しいブラシ繊維66でクリーニング作用を発揮することができる。
そのため、従来はクリーニングすることが困難であった、正規の帯電極性と逆極性の正極性に帯電した転写残トナー81や、帯電電荷量がほぼゼロとなった転写残トナー82は、第2のブラシロール62によって確実に除去することが可能となる。
また、上記中間転写ベルト用のクリーニング装置60は、図1に示すように、第1のブラシロール61が駆動モータによって回転駆動されるとともに、第2のブラシロール62も同一の駆動モータによって、従動ギアを介して回転駆動されるため、駆動源は1つで済み、装置の構成を簡略化することができるとともに、コストアップを回避することができる。
さらに、上記中間転写ベルト用のクリーニング装置60では、第2のブラシロール62が間欠的に駆動されるため、当該第2のブラシロール62の回転駆動量を適宜設定することにより、この第2のブラシロール62によるかき取り力を十分に発揮させつつ、間欠的に回転させて、常にフレッシュなブラシ繊維66を中間転写ベルト25の表面に当接させることができ、十分なクリーニング力を維持することができる。
実施の形態2
図10はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、駆動源の駆動力をクラッチを介して表面速度の遅いブラシロールに伝達するように構成されている。
図10はこの発明の実施の形態2を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態2では、駆動源の駆動力をクラッチを介して表面速度の遅いブラシロールに伝達するように構成されている。
すなわち、この実施の形態2では、図10に示すように、第2のブラシロール62を、ドライブロール27に同軸状に取り付けられた電磁クラッチ90を介して、第4の従動ギア79によって回転駆動するように構成されている。
また、この実施8形態2では、画像領域では電磁クラッチ90をオフにして、第2のブラシロール62を固定(回転阻止)状態とし、インターイメージ部では、電磁クラッチ90をオンにして、第2のブラシロール62を所定の遅い速度で回転駆動するように構成されている。
このように、上記実施の形態2では、画像領域では第2のブラシロール62を固定(回転阻止)状態として、転写残トナーを効果的にかき取り、インターイメージ部では、第2のブラシロール62を回転させて、蓄積したトナーを回収することができ、常に良好なクリーニング性を維持することができる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
実施の形態3
図11はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、表面速度の遅いブラシロールを、他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成されている。
図11はこの発明の実施の形態3を示すものであり、前記実施の形態1と同一の部分には同一の符号を付して説明すると、この実施の形態3では、表面速度の遅いブラシロールを、他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成されている。
すなわち、この実施の形態3では、図11に示すように、第1のブラシロール61は、独自の駆動モータ91によって回転駆動され、第2のブラシロール62は、ドライブロール27を回転駆動する駆動モータから、電磁クラッチを介して駆動力を得るように構成されている。
上記第2のブラシロール62は、実施の形態2と同様に、画像領域では固定、インターイメージ部では遅い速度で回転駆動されるようになっている。
このように、上記実施の形態3においても、駆動源を不必要に増加させずに、装置の構成が複雑となったり、コストアップを招くことを回避しつつ、これら表面速度が異なる複数のブラシロールを駆動することが可能となっている。また、上記実施の形態3でも、画像領域では第2のブラシロール62を固定(回転阻止)状態として、転写残トナーを効果的にかき取り、インターイメージ部では、第2のブラシロール62を回転させて、蓄積したトナーを回収することができ、常に良好なクリーニング性を維持することができる。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態1と同様であるので、その説明を省略する。
60:中間転写ベルト用のクリーニング装置、61:第1のブラシロール、62:第2のブラシロール、73:駆動モータ(同一の駆動源)、74:駆動ギア、75:第1の従動ギア、76:中間ギア、77:第2の従動ギア、78:第3の従動ギア。
Claims (6)
- 像担持体の表面に付着したトナーを清掃するクリーニング装置であって、前記像担持体の表面に当接する複数のブラシロールと、前記複数のブラシロールのうち、少なくとも2つのブラシロールに、互いに異なった極性のバイアス電圧をそれぞれ印加するバイアス印加手段とを備え、前記複数のブラシロールのうち、前記トナーの正規の帯電極性と逆極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度を、前記トナーの正規の帯電極性と同極性のバイアスが印加されるブラシロールの表面速度よりも速く設定したクリーニング装置において、
前記表面速度の遅いブラシロールを、前記表面速度の速いブラシロールを駆動する駆動源と同一の駆動源又は他の部材を駆動する駆動源と同一の駆動源で駆動するように構成したことを特徴とするクリーニング装置。 - 前記像担持体は、感光体ドラムからトナー像が多重に転写される中間転写体であることを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
- 前記回転速度の遅いブラシロールは、間欠的に駆動されることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング装置。
- 前記駆動源によって、表面速度の速いブラシロールと、当該クリーニング装置でトナーをクリーニングする像担持体とを駆動し、前記像担持体の駆動系から回転駆動力を分岐して、前記表面速度の遅いブラシロールを駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニング装置。
- 前記表面速度の速いブラシロールを、当該クリーニング装置でトナーをクリーニングする像担持体の駆動源によって駆動するとともに、前記表面速度の遅いブラシロールを他の駆動源によって駆動することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のクリーニング装置。
- 前記請求項1乃至5のいずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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