JP2007078773A - 走査型レーザ顕微鏡及びその制御方法 - Google Patents

走査型レーザ顕微鏡及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数の光学系を備える走査型レーザ顕微鏡において、各光学系が相互に及ぼす影響を排除するとともに、時間的定量性が維持された画像を取得することのできる走査型レーザ顕微鏡及びその制御方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 試料17の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して試料17に照射する画像用走査光学系100と、試料の特定部位に刺激を与えるための第2のレーザ光を照射する刺激用走査光学系200とを備え、刺激用走査光学系200が、画像用走査光学系100による第1のレーザ光の帰線期間に、第2のレーザ光を試料17の特定部位に照射する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、試料面上をレーザ光で走査したときの試料からの透過光や反射光又は試料に発生する蛍光を検出する走査型レーザ顕微鏡及びその制御方法に関するものである。
共焦点走査型レーザ顕微鏡は、レーザ光を試料のX軸及びY軸方向に走査しながら照射し、試料からの透過光や反射光又は試料に発生する蛍光を検出器で検出して透過光や反射光又は蛍光の二次元の輝度情報を得る顕微鏡である。また、この輝度情報をX−Y走査位置に対応させてディスプレイなどに輝度の二次元分布として表示することによって、試料の蛍光像、透過像あるいは反射像を観察することも可能である。
また、共焦点走査型レーザ顕微鏡は、検出光学系の試料と共役な位置に、被測定光の回折限界程度の径を有した絞りを設けることにより、焦点の合っている面の情報のみを検出するものである。この共焦点走査型レーザ顕微鏡では、合焦面の情報だけを検出できるため、試料を傷付けることなく、光学的な断層像、すなわち三次元情報を得ることができ、しかも、非合焦面の情報を排除することによって、非常に鮮明な画像が得られる特徴を有している。
このような共焦点走査型レーザ顕微鏡を用いて、FRAP(Fluorescence Recovery After Photobleaching:フォトブリーチング後の蛍光回復)の実験を行う場合、まずフォトブリーチ実行前の試料画像を取得し、続いてフォトブリーチを実行し、このフォトブリーチの間及びその終了後における蛍光復帰の間の試料画像を取得する手順により実験が行われる。
従来、上記FRAP実験に適した走査型レーザ顕微鏡として、試料画像を取得するための第1のレーザ光を試料に照射するための画像用走査光学系と、フォトブリーチのため(試料の特定部位に対して刺激を与えるため)の第2のレーザ光を試料に照射するための刺激用走査光学系とを備える走査型レーザ顕微鏡が知られている。
この走査型レーザ顕微鏡では、第2のレーザを試料に照射しながら、つまり、フォトブリーチをしながら、第1のレーザを走査して試料に照射することによって、フォトブリーチ開始前、終了後及び蛍光復帰における試料画像を取得する。これにより、フォトブリーチ開始前から蛍光復帰における試料の状態を連続的に観察することが可能となる。
上述のようなFRAPの実験を行う場合、第1のレーザ光及び第2のレーザ光の走査タイミングを制御することが非常に重要となる。例えば、第1のレーザ光と第2のレーザ光とが同時に同じ位置を照射してしまった場合、第2のレーザ光の光強度は、画像取得のために試料へ照射される第1のレーザ光の強度よりも遥かに大きいため、第2のレーザ光が第1の走査光学系に混入し、混入した点の輝度値が飽和した走査画像が得られてしまうという問題が発生する可能性もある。
これらの問題に対し、特開2000−275529号公報(特許文献1)には、画像用走査光学系の帰線期間に刺激用走査光学系を走査させることで、画像用走査光学系からの第1のレーザ光と刺激用走査光学系からの第2のレーザ光とが重なり合うことを回避する方法が提案されている。
特開2000−275529号公報
しかしながら、上記特開2000−275529号公報に開示されている手法では、画像用走査光学系による第1のレーザ光の帰線期間の間に、刺激用走査光学系による第2のレーザ光の走査が完了している必要がある。従って、例えば、画像用走査光学系により第1のレーザ光が高速に走査されることにより、その帰線期間が極端に短時間であった場合には、その帰線期間内で刺激用走査光学系による第2のレーザ光の走査を完了させることが不可能となるため、第1のレーザ光の走査を待機させる必要が生じる。このため、第1のレーザ光を一定の速度で走査することができず、取得された画像には時間的定量性が失われてしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複数の光学系を備える走査型レーザ顕微鏡において、各光学系が相互に及ぼす影響を排除するとともに、時間的定量性が維持された画像を取得することのできる走査型レーザ顕微鏡及びその制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射する画像用走査光学系と、前記画像用走査光学系による第1のレーザ光の帰線期間に、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する刺激用光学系とを備え、前記画像用走査光学系による前記第1のレーザ光の走査を前記刺激用光学系による前記第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡を提供する。
上記構成によれば、画像用走査光学系による第1のレーザ光の帰線期間に、第2のレーザ光を試料の特定部位に照射するので、各光学系が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。これにより、例えば、第2のレーザ光が画像用走査光学系に混入することにより生ずる取得画像の輝度不良の問題や、第1のレーザ光と第2のレーザ光とが同時に同一位置を照射してしまうことによる蛍光褪色の不具合等を解消することができる。
更に、第2のレーザ光の照射よりも第1のレーザ光の照射を優先させるので、例えば、1回の帰線期間内に第2のレーザ光の照射を終了できなかった場合であっても、第1のレーザ光の走査を停止させることなく連続して行わせることができる。これにより、時間的定量性が維持された画像を取得することが可能となり、精度の高い実験結果を得ることができる。
前記特定部位は、一点(ポイント)でも良いし、所定の面積を有する領域であっても良い。また、刺激用光学系は、試料上の1点に第2のレーザ光を照射させる機能のみを有するものでも良く、また、第2のレーザ光を2次元的に走査して試料上の所定の領域に対して照射する機能を有するものでも良い。更に、第2のレーザ光を照射させる特定部位は、試料上に複数設けられていても良い。また、刺激用光学系は1つに限られず、2つ以上設けられていても良い。
本発明は、試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射する画像用走査光学系と、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する刺激用光学系とを備え、前記特定部位が設定されている走査ラインに前記第1のレーザ光を照射する共通領域走査期間において、前記第2のレーザ光の照射を前記第1のレーザ光の帰線期間に実施し、且つ、前記第1のレーザ光の照射を第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡を提供する。
上記構成によれば、特定部位が設定された走査ラインに第1のレーザ光が照射される共通領域走査期間においては、画像用走査光学系による第1のレーザ光の帰線期間に第2のレーザ光を照射するので、各光学系が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。
更に、上記共通領域走査期間において、第1のレーザ光の走査を第2のレーザ光の照射よりも優先させるので、例えば、1回の帰線期間内に第2のレーザ光の照射を終了できなかった場合であっても、第1のレーザ光の走査を停止させることなく連続して行わせることができる。これにより、時間的定量性が維持された画像を取得することが可能となり、精度の高い実験結果を得ることができる。
更に、特定部位が設定されていない走査ラインに第1のレーザ光が照射されている期間においては、第1のレーザ光の走査状態が帰線期間であるか否かにかかわらず、第2のレーザ光を特定部位に照射させることで、第2のレーザ光の照射効率を高めることができる。
なお、刺激用光学系は、特定部位を含み、且つ、上記第1のレーザ光の走査領域よりも小さい領域である照射停止領域が設定された走査ラインに第1のレーザ光が照射される期間において、第2のレーザ光の照射を停止させても良い。
これにより、全ての走査ラインにおいて第1のレーザ光の帰線期間に第2のレーザ光を照射するという照射態様に比べて第2のレーザ光の照射効率を高めることができ、また、上記共通領域走査期間において第1のレーザ光の帰線期間に第2のレーザ光を照射させるという照射態様に比べて、各光学系が相互に及ぼす影響を排除することができる。
本発明は、試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射する画像用走査光学系と、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する刺激用光学系とを備え、前記画像用走査光学系が前記特定部位に第1のレーザ光を照射する期間において、前記刺激用光学系が前記第2のレーザ光の照射を停止する走査型レーザ顕微鏡を提供する。
上記構成によれば、画像用走査光学系により特定部位に第1のレーザ光が照射されている期間において、刺激用光学系による第2のレーザ光の照射を停止させるため、各光学系が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。更に、画像用走査光学系により特定部位にレーザ光が照射されていない期間においては、第2のレーザ光を特定部位に照射させることにより、第2のレーザ光の照射効率を高めることができる。
本発明は、試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射させるとともに、前記第1のレーザ光の帰線期間に、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する走査型レーザ顕微鏡の制御方法であって、前記第1のレーザ光の走査を前記第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡の制御方法を提供する。
上記方法によれば、第1のレーザ光の帰線期間に、第2のレーザ光を試料の特定部位に照射するので、各レーザ光が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。これにより、例えば、第2のレーザ光が第1のレーザ光を走査する画像用走査光学系に混入することにより生ずる取得画像の輝度不良の問題や、第1のレーザ光と第2のレーザ光とが同時に同一位置を照射してしまうことによる蛍光褪色の不具合等を解消することができる。
更に、第2のレーザ光の照射よりも第1のレーザ光の照射を優先させるので、1回の帰線期間内に第2のレーザ光の照射を終了できなかった場合であっても、第1のレーザ光の走査を停止させることなく連続して行わせることができる。これにより、時間的定量性が維持された画像を取得することが可能となり、精度の高い実験結果を得ることができる。
本発明は、試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射させるとともに、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する走査型レーザ顕微鏡の制御方法であって、前記特定部位が設定されている走査ラインに前記第1のレーザ光を照射する共通領域走査期間において、前記第2のレーザ光の照射を前記第1のレーザ光の帰線期間に実施すし、且つ、前記第1のレーザ光の照射を第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡の制御方法を提供する。
上記方法によれば、特定部位が設定された走査ラインに第1のレーザ光が照射される共通領域走査期間においては、第1のレーザ光の帰線期間に第2のレーザ光を照射するので、各レーザ光が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。
更に、上記共通領域走査期間において、第1のレーザ光の走査を第2のレーザ光の照射よりも優先させるので、例えば、1回の帰線期間内に第2のレーザ光の照射を終了できなかった場合であっても、第1のレーザ光の走査を停止させることなく連続して行わせることができる。これにより、時間的定量性が維持された画像を取得することが可能となり、精度の高い実験結果を得ることができる。
更に、特定部位が設定されていない走査ラインに第1のレーザ光が照射されている期間においては、第1のレーザ光の走査状態が帰線期間であるか否かにかかわらず、第2のレーザ光を特定部位に照射させることで、第2のレーザ光の照射効率を高めることができる。
本発明は、試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射させるとともに、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する走査型レーザ顕微鏡の制御方法であって、前記特定部位に第1のレーザ光を照射する期間において、前記第2のレーザ光の照射を停止する走査型レーザ顕微鏡の制御方法を提供する。
上記方法によれば、特定部位に第1のレーザ光を照射している期間において、第2のレーザ光の照射を停止するので、各レーザ光が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。更に、特定部位に第1のレーザ光を照射していない期間においては、第2のレーザ光を特定部位に照射することにより、第2のレーザ光の照射効率を高めることができる。
本発明によれば、複数の光学系を有する場合であっても、各光学系が相互に及ぼす影響を排除するとともに、時間的定量性を維持された画像を取得することができるという効果を奏する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、画像取得用の第1のレーザ光を試料17の焦点面上に2次元的に走査させて照射する画像用走査光学系100と、試料17に刺激を与えるための第2のレーザ光を試料17の特定部位に照射する刺激用走査光学系200とを備えている。
画像用走査光学系100は、第1の光源1、ダイクロイックミラー2、第1の走査光学ユニット3、リレーレンズ4及びミラー5を備えて構成される。上記画像用走査光学系100のダイクロイックミラー2の分岐光路上には、検出光学系300が配置されている。この検出光学系300は、測光フィルタ6、レンズ7、共焦点ピンホール8及び光電変換素子9を備えて構成される。
刺激用走査光学系200は、第2の光源10、第2の走査光学ユニット11、リレーレンズ12及びダイクロイックミラー13を備えて構成される。画像用走査光学系100の光軸と、刺激用走査光学系200の光軸とは、ダイクロイックミラー13により合成され、結像レンズ14、対物レンズ15に導かれる。また、リレーレンズ4および12は、焦点位置が結像レンズ14の焦点位置と一致するように配置されている。試料17はステージ18上に載置されている。
ダイクロイックミラー13は、画像用走査光学系100からのレーザ光の波長より長い波長の光を透過すると共に、刺激用走査光学系200からのレーザ光の波長を反射する特性を有している。
第1の走査光学ユニット3は、第1の走査波形発生回路19からの走査信号に基づいて制御される。第1の走査波形発生回路19は、第1のクロック発生回路20から供給される第1のクロックに基づいて上記走査信号を生成する。第1のクロック発生回路20は、CPU26からの各種指令に基づき第1のクロックの生成を行い、この第1のクロックを第1のデータイネーブル信号発生回路21に供給する。
第1のデータイネーブル信号発生回路21は、第1のクロック発生回路20からの第1のクロック及び第1の走査波形発生回路からの走査波形に基づいて第1のデータイネーブル信号を生成するとともに、生成した第1のデータイネーブル信号を第2のクロック発生回路23、A/D変換器25、及び第1の光源1に供給する。
第2の走査光学ユニット11は、第2の走査波形発生回路22からの走査信号に基づいて制御される。第2の走査波形発生回路22は、第2のクロック発生回路23から供給される第2のクロックに基づいて上記走査信号を生成する。第2のクロック発生回路23は、第1のデータイネーブル信号発生回路24から供給される第1のデータイネーブル信号及びCPU26から供給される各種指令に基づいて第2のクロックの生成を行い、第2のクロックを第2のデータイネーブル信号発生回路24へ供給する。
第2のデータイネーブル信号発生回路24は、第2のクロック発生回路23からの第2のクロック及び第2の走査波形発生回路22からの走査波形に基づいて、第2のデータイネーブル信号を生成し、生成した第2のデータイネーブル信号を第2の光源10に供給する。
A/D変換器25は、光電変換素子9からのアナログ電気信号をディジタル電気信号に変換して、CPU26へ供給する。
CPU(中央演算処理装置)26は、第1のクロック発生回路20及び第2のクロック発生回路23に対して走査開始命令、走査停止命令等を適切なタイミングで出力することにより、第1の走査光学ユニット3や第2の走査光学ユニット11を初めとする、当該顕微鏡が備える各部を間接的に制御するとともに、A/D変換器25から供給されるディジタル信号に基づいて画像データを作成し、これをフレームメモリ29に格納することで、実験結果等を表示装置30に表示させる。
CPU26は、RAM(Random Access Memory)などの主記憶装置27、HD(Hard Disk)ROM(Read Only Memory)などの補助記憶装置28などに接続されている。
補助記憶装置28には、例えば、各種制御アプリケーションプログラムが格納されており、CPU26が補助記憶装置28から制御アプリケーションプログラムを主記憶装置27に読み出し、実行することにより、後述するようなFRAP等の各種実験を実現させる。なお、CPU26、主記憶装置27、及び補助記憶装置28として、一般的なパーソナルコンピュータを利用するようにしても良い。また、CPU26には、キーボードやマウスなどの入力装置が更に接続されていても良い。
このような構成を備える走査型レーザ顕微鏡において、第1の光源1からのレーザ光は、第1の走査波形発生回路19により走査制御される第1の走査光学ユニット3へ導かれ、任意の方向に偏向走査される。このレーザ光は更に、リレーレンズ4、ミラー5、ダイクロイックミラー13、結像レンズ14、対物レンズ15を介して、試料17の断面16上に集光され、断面16内で二次元に走査される。
試料17には第1の光源1の波長によって励起される蛍光指示薬が導入されており、断面16内でレーザ光が2次元的に走査されることにより、蛍光指示薬が励起されて蛍光を生じる。対物レンズ15により捕らえられた蛍光は、上記レーザ光と同じ光路を逆向きに進み、対物レンズ15、結像レンズ14、ダイクロイックミラー13を透過し、ミラー5、リレーレンズ4、第1の走査光学ユニット3を介してダイクロイックミラー2へ導かれる。ダイクロイックミラー2は、第1の光源1からのレーザ光の波長より長い波長の光を反射する特性となっており、これにより上記蛍光はダイクロイックミラー2により反射され、検出光学系300へ導入される。
検出光学系300において、蛍光は、測光フィルタ6により特定の波長の光が選択透過され、さらにレンズ7、共焦点ピンホール8により断面16からの光のみが選択されて、光電変換素子9へ入射され、電気信号に変換される。光電変換素子9の出力信号は、A/D変換器25へ導かれ、第1のデータイネーブル信号発生回路20から発生する信号に同期してディジタル信号に変換され、CPU26に供給される。CPU26では、A/D変換器25からのディジタル信号に基づいて画像データが作成され、この画像データがフレームメモリ29に格納されることにより、表示装置30が備えるディスプレイに表示される。この結果、表示装置30のディスプレイには、断面16での蛍光画像(蛍光輝度の2次元分布)が表示される。
一方、第2の光源10からのレーザ光は、第2の走査光学ユニット11、リレーレンズ12、ダイクロイックミラー13を介して画像用走査光学系100からの光軸と合成される。そして、結像レンズ14、対物レンズ15を透過して、試料17の断面16上に照射される。このときの断面16内での照射位置は、第2のクロック発生回路23、第2の走査波形発生回路22により第2の走査光学ユニット11を制御することで、画像用走査光学系100の走査位置に依存しない任意の位置を選択することができる。
続いて、上述した画像用走査光学系100及び刺激用走査光学系200の制御について詳しく説明する。ここでは、図2に示すように、第1のレーザ光の走査領域の一部に、所定の面積を有する特定部位を設け、この特定部位(第2のレーザ光の走査領域)に第2のレーザ光を走査して照射する場合を例に挙げて説明する。
まず、図1に示すように、第1の走査光学ユニット3は、光源1からのレーザ光を試料面上で水平方向に走査するための水平方向スキャナ3a、同様に試料面上で垂直方向に走査するための垂直方向スキャナ3bを備えている。
第1の走査波形発生回路19は、図3に示すように、試料17の任意の断面上において第1のレーザ光を水平方向へ走査するべく、水平方向スキャナ3aを軸回りに揺動させる水平方向波形、並びに第1のレーザ光を垂直方向へ走査するべく、垂直方向スキャナ3bを軸回りに揺動させる垂直方向波形を生成する。
ここで、水平方向スキャナ3aを軸回りに揺動させるための水平方向波形は、水平方向スキャナ3aを中心位置Oから輝度データサンプリング開始時における揺動角度Gまで移動させるX帰線期間Aと、輝度データをサンプリングする輝度データサンプリング期間Bと、水平方向スキャナ3aを輝度データサンプリング終了時における揺動角度Hから中心位置Oへ戻すX帰線期間Cとにより構成されている。この水平方向波形において、X帰線期間AとX帰線期間Cとが第1のレーザ光のX帰線期間に相当する。
同様に、垂直方向スキャナ3bを軸回りに揺動させるための垂直方向波形は、垂直方向スキャナ3bを中心位置Oから輝度データサンプリング開始時における揺動角度Iまで移動させるY帰線期間Dと、輝度データをサンプリングする輝度データサンプリング期間Eと、垂直方向スキャナ3bを輝度データサンプリング終了時における揺動角度Jから中心位置Oへ戻すY帰線期間Fとにより構成されている。この垂直方向波形において、Y帰線期間DとY帰線期間Fとが第1のレーザ光のY帰線期間に相当する。
また、第1のデータイネーブル信号発生回路21は、図4に示すように、水平方向データイネーブル信号発生回路211、垂直方向データイネーブル信号発生回路212、及びデータイネーブル信号演算回路213を備えて構成されている。
水平方向データイネーブル信号発生回路211は、図3に示すように、X帰線期間AにおいてOFF、X輝度データサンプリング期間BにおいてON、X帰線期間CにおいてOFFとなるような水平方向データイネーブル信号を生成する。
同様に、垂直データイネーブル信号発生回路212は、図3に示すように、Y帰線期間DにおいてOFF、Y輝度データサンプリング期間EにおいてON、Y帰線期間FにおいてOFFとなるような垂直方向データイネーブル信号を生成する。
ここで、水平方向データイネーブル信号は、垂直方向波形の1周期において、複数周期発生される。例えば、512画素×512画素という解像度のスキャンを行う場合、水平方向データイネーブル信号は、垂直方向波形の1周期において、512回発生することになる。
図4に示したデータイネーブル信号演算回路213は、図5に示すように、水平方向データイネーブル信号と、垂直方向データイネーブル信号との論理積演算を行い、図6(A)に示すような第1のデータイネーブル信号を生成する。これにより、第1のデータイネーブル信号がON状態になるのは、第1のレーザ光の照射位置が第1のレーザ光の走査領域上にある期間、換言すると、第1のレーザ光が試料17上の断面16に照射される期間となる。
A/D変換器25及び第1の光源1は、上記第1のデータイネーブル信号に基づいて制御されるため、第1のレーザ光が試料17上を走査しているとき以外は第1のレーザの出力は行われず、輝度データのA/D変換も行われないこととなる。また、第1のクロック発生回路20からのクロックが入力されない限り、データイネーブル信号発生回路21は動作しない構成となっている。
同様に、図1に示すように、第2の走査光学ユニット11は、第2の光源10からのレーザ光を試料面上で水平方向に走査するための水平方向スキャナ11a、同様に試料面上で垂直方向に走査するための垂直方向スキャナ11bを備えている。
第2の走査波形発生回路22は、図7に示すように、試料17上において第2のレーザ光を水平方向へ走査するべく、水平方向スキャナ11aを軸回りに揺動させる水平方向波形、並びに第2のレーザ光を垂直方向へ走査するべく、垂直方向スキャナ11bを軸回りに揺動させる垂直方向波形を生成する。
ここで、水平方向スキャナ11aを軸回りに揺動させるための水平方向波形は、水平方向スキャナ11aを中心位置Oから刺激光照射開始時における揺動角度G´まで軸回転させるX帰線期間A´と、刺激光を照射させる刺激光照射期間B´と、水平方向スキャナ11aを刺激光照射終了時における揺動角度H´から中心位置Oへ戻すX帰線期間C´とにより構成されている。この水平方向波形において、X帰線期間A´とX帰線期間C´とが第2のレーザ光のX帰線期間に相当する。
同様に、垂直方向スキャナ11bを軸回りに揺動させるための垂直方向波形は、垂直方向スキャナ11bを中心位置Oから刺激光照射開始時における揺動角度I´まで軸回転させるY帰線期間D´と、刺激光を照射させる刺激光照射期間E´と、垂直方向スキャナ11bを刺激光照射終了時における揺動角度J´から中心位置Oへ戻すY帰線期間F´とにより構成されている。この垂直方向波形において、Y帰線期間D´とY帰線期間F´とが第2のレーザ光のY帰線期間に相当する。
また、第2のデータイネーブル信号発生回路24は、図8に示すように、水平方向データイネーブル信号発生回路241、垂直方向データイネーブル信号発生回路242、及びデータイネーブル信号演算回路243を備えて構成されている。
水平方向データイネーブル信号発生回路241は、図7に示すように、X帰線期間A´においてOFF、刺激光照射期間E´においてON、X帰線期間C´においてOFFとなるような水平方向データイネーブル信号を生成する。
同様に、垂直データイネーブル信号発生回路242は、図7に示すように、Y帰線期間D´においてOFF、刺激光照射期間E´においてON、Y帰線期間F´においてOFFとなるような垂直方向データイネーブル信号を生成する。
図8に示したデータイネーブル信号演算回路243は、図7に示すような水平方向データイネーブル信号と、垂直方向データイネーブル信号との論理積演算を行い、第2のデータイネーブル信号を生成する。これにより、第2のデータイネーブル信号がON状態になるのは、第2のレーザ光が試料17上の断面16内に設定された特定部位に照射される期間となる。
更に、このデータイネーブル信号演算回路243は、図1に示した第2のクロック発生回路23から第2のクロックが入力される期間のみ作動するように構成されている。ここで、第2のクロック発生回路23は、CPU26からの走査開始命令、走査停止命令に基づいて第2のクロックを発生するとともに、第1のデータイネーブル信号がオフの期間のみ、第2のクロックを発生させる。換言すると、第2のクロック発生回路23は、図6(B)に示すように、CPU26により走査開始命令が出力されてから操作停止命令が出力されるまでの期間であって、且つ、第1のデータイネーブル信号がオフの期間にのみ、第2のクロックを発生させる。
これにより、上述したデータイネーブル信号演算回路243から出力される第2のデータイネーブル信号は、この第2のクロックが入力されている期間であって、且つ、第2のレーザ光が試料17上の断面16内に設定された特定部位に照射される期間のみON状態となる。
このような第2のデータイネーブル信号は、第2の光源10に供給され、これに基づいて第2の光源10が制御される。これにより、画像用走査光学系100による第1のレーザ光の帰線期間に、第2のレーザ光が試料17上の断面16内に設定された特定部位に照射されることとなる。
次に、上記構成からなる走査型レーザ顕微鏡においてFRAPの実験を行う場合について説明する。
まず、CPU26からの走査開始命令が第1のクロック発生回路20に供給され、第1のクロック発生回路20により一定間隔の第1のクロック信号が発せられる。この第1のクロック信号は、第1の走査波形発生回路19及び第1のデータイネーブル信号発生回路21に供給される。第1の走査波形発生回路19では、第1のクロック信号が発せられている期間において、図3に示した水平方向波形、垂直方向波形が生成される。これら生成された水平方向波形及び垂直方向波形は、第1のクロック発生回路20から入力される第1のクロック信号に同期して第1の走査光学ユニット3へ供給され、内蔵される水平方向スキャナ3a、垂直方向スキャナ3bが駆動される。
一方、第1のデータイネーブル信号発生回路21では、図5に示すような水平方向データイネーブル信号、垂直方向データイネーブル信号が生成され、これら信号から、図6(A)に示すような第1のデータイネーブル信号が生成される。
生成された第1のデータイネーブル信号は光源1及びA/D変換器25に供給され、第1のデータイネーブル信号がON状態のときに、第1のレーザ光の照射が行われるとともに、A/D変換器25が作動する。これにより、図2に示した第1のレーザ光の走査領域に第1のレーザ光が照射されている期間において、A/D変換器25による信号変換が行われ、このディジタル信号がCPU26に供給されることにより、蛍光観察の結果が表示装置30のディスプレイに表示されることとなる。
一方、第2のクロック発生回路23は、CPU26からの走査開始命令を受けて駆動を開始し、上述の第1のデータイネーブル信号発生回路21から供給される第1のデータイネーブル信号がOFFの期間のみ一定周波数の第2のクロック信号を生成して、第2の走査波形発生回路22及び第2のデータイネーブル信号発生回路24に供給する。
第2の走査波形発生回路22では、図7に示したような水平方向波形、垂直方向波形が生成される。これら生成された水平方向波形及び垂直方向波形は、第2のクロック発生回路23から供給される第2のクロック信号に同期して第2の光学走査ユニット11へ供給され、内蔵される水平方向スキャナ11a、垂直方向スキャナ11bが駆動される。
一方、第2のデータイネーブル信号発生回路24では、図7に示すような水平方向データイネーブル信号、垂直方向データイネーブル信号が生成され、これら信号及び第2のクロックに基づいて、第2のデータイネーブル信号が生成される。
生成された第2のデータイネーブル信号は第2の光源10に供給され、第2のデータイネーブル信号がON状態のときに、第2のレーザ光の照射が行われる。
これにより、第1のレーザ光の帰線期間において、試料17の断面16上に設定された特定部位に対して、第2のレーザ光が照射されることによりフォトブリーチが実行されることとなる。そして、試料17の断面16上に設定された特定部位に対する第2のレーザ光の走査の終了時において、CPU26により走査停止命令が第2のクロック発生回路23に供給され、第2のクロック発生回路23は駆動を停止する。これにより、第2の走査光学系100の動作が停止されてフォトブリーチが終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡によれば、図6(A)及び(B)に示すように、第1のデータイネーブル信号がOFF状態の期間においてのみ、第2のクロック発生回路23から第2の走査波形発生回路22及び第2のデータイネーブル信号発生回路24に第2のクロックが供給される。これにより、第1の走査光学系100による第1のレーザ光の走査期間において、第2の走査光学系200による第2のレーザ光の走査を実行したとしても、第2の走査光学系200によるフォトブリーチを画像用走査光学系100による第1のレーザ光の帰線期間に実行させることが可能となる。この結果、各光学系が相互に及ぼす影響を排除することができる。例えば、第2のレーザ光が画像用走査光学系100に混入することにより生ずる取得画像の輝度不良の問題や、第1のレーザ光と第2のレーザ光とが同時に同一位置を照射してしまうことによる蛍光褪色の不具合等を解消することができる。
更に、画像用走査光学系100は、一定の速度で第1のレーザ光を走査できるので、時間的定量性が維持された画像を取得することが可能となる。これにより、精度の高い実験結果を得ることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡について説明する。
図8は、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。
本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡は、図9に示すように、図1に示した第1の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の構成に、更に、データイネーブル信号変換回路31を追加した構成をとる。このデータイネーブル信号変換回路31は、第1のデータイネーブル信号発生回路21と、第2のクロック発生回路23との間に設けられている。
データイネーブル信号変換回路31には、刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査領域(特定部位)の開始ライン番号及び同領域の終了ライン番号が予め登録されている。例えば、図10に示すように、画像用走査光学系100による第1のレーザ光の走査領域の走査ライン数が「516」であり、その走査領域内において、走査ライン番号「208」から「308」に渡り、刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査領域が設定されている場合、データイネーブル信号変換回路31には、第2のレーザ光の走査領域の開始ライン番号として「208」が、終了ライン番号として「308」が登録されている。
以下、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡について、上述した第1の実施形態と異なる部分について説明する。
まず、上述の第1の実施形態と同様に、CPU26から第1のクロック発生回路21に対して走査開始指令が供給されると、第1のクロック信号が第1のクロック発生回路20から第1のデータイネーブル信号発生回路21などに供給される。これにより、第1のデータイネーブル信号発生回路21では、第1のデータイネーブル信号が生成されて、データイネーブル信号変換回路31に供給される。
データイネーブル信号変換回路31は、図11に示すような第1のデータイネーブル信号の立ち下がり或いは立ち上がりをカウントすることにより、図10に示すような第1のレーザ光の走査領域において、現在、どの走査ライン番号を第1のレーザ光が走査中であるのかを監視し、この監視結果に基づいて、第1のデータイネーブル信号発生回路21から供給される第1のデータイネーブル信号を変換して、第2のクロック発生回路23に供給する。
具体的には、図10に示すように、刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査領域の開始ライン番号として「208」が、終了ライン番号として「308」が登録されていた場合、上記カウント数に基づく第1のレーザ光の走査ライン番号が開始ライン番号「208」以上「308」以下の条件を満たすか否かを判定する。この結果、上記条件を満たしていなかった場合には、つまり、現時点における第1のレーザ光の走査ライン番号が「1乃至207のいずれか」又は「309乃至516のいずれか」であった場合には、データイネーブル信号変換回路31は、図11に示すようにこの期間における第1のデータイネーブル信号を全てオン状態に変換して、第2のクロック発生回路23へ出力する。一方、上記条件を満たしていた場合、つまり、第1のレーザ光の走査ライン番号が「208乃至308のいずれか(共通領域走査期間)」であった場合には、データイネーブル信号変換回路31は、図11(B)に示すように、この期間における第1のデータイネーブル信号を変換せずに、そのまま第2のクロック発生回路へ出力する。
これにより、第2のクロック発生回路23により生成される第2のクロックは、図11(C)に示すように、第1のデータイネーブル信号がOFFのときにおいて発生することとなる。
そして、このような変換処理された第1のデータイネーブル信号をもとに、刺激用走査光学系200が制御されることにより、画像用走査光学系100による第1のレーザ光の走査領域と刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査領域とが重なる共通領域以外の領域において、刺激用走査光学系200による走査を常に行うことができるので、第2のレーザ光の照射効率を高めることが可能となる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡によれば、画像用走査光学系100による第1のレーザ光の帰線期間に、刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査を行うので、各光学系が相互に及ぼす影響を排除することが可能となる。これにより、例えば、第2のレーザ光が画像用走査光学系100に混入することにより生ずる取得画像の輝度不良の問題や、第1のレーザ光と第2のレーザ光とが同時に同一位置を照射してしまうことによる蛍光褪色の不具合等を解消することができる。
更に、画像用走査光学系100は、一定の速度で第1のレーザ光を走査できるので、時間的定量性が維持された画像を取得することが可能となる。これにより、精度の高い実験結果を得ることができる。
さらに、画像用走査光学系100による第1のレーザ光の走査範囲と刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査範囲との重複領域以外の領域では、刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査を常に行うことが可能となるため、より効率的に試料に対して光刺激を行うことが可能となる。
なお、上記実施形態においては、データイネーブル信号変換回路31に、刺激用走査光学系200による第2のレーザ光の走査領域の開始ライン番号及び同領域の終了ライン番号が予め登録されている場合について述べたが、データイネーブル信号変換回路31に登録されている情報は、上記情報に限られない。例えば、第2のレーザ光の走査領域の走査ライン数(例えば、図10の例では、「308−208=100」である)及び同走査領域の中心となる走査ライン番号(例えば、図10の例では「208+(308−208)/2=258」)が登録されていれば、上記第2のレーザ光の走査領域の開始ライン番号及び同領域の終了ライン番号を算出することが可能となる。このように、上記例に限られず、データイネーブル信号変換回路31には、第1のレーザ光が走査される走査領域と、第2のレーザ光が走査される走査領域との共通領域を特定するための情報が登録されていれば足りる。
また、上記実施形態においては、第1のレーザ光が第2のレーザ光の走査領域が設定されている走査ラインに照射されている期間において、第2のレーザ光の照射タイミングを第1のレーザ光の帰線期間としていたが、上記共通領域だけでなく、該共通領域を含む所定の領域(例えば、共通領域に上下2ラインずつ足した領域、つまり、上記実施形態では、「走査ライン番号206乃至捜査ライン番号310の範囲」)において、上記第2のレーザ光の照射タイミングを第1のレーザ光の帰線期間としても良い。
更に、第1のレーザ光が第2のレーザ光の走査領域を照射している期間において、第2のレーザ光の照射を停止するような構成としても良い。
このような構成によれば、画像用走査光学系100により特定部位(第2のレーザ光の走査領域)に第1のレーザ光が照射されていない期間においては、第2のレーザ光を特定部位に照射させることが可能となるので、第2のレーザ光の照射効率を更に高めることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
第1に、上記第1及び第2の実施形態において、特定部位は、一点(ポイント)でも良い。
第2に、刺激用走査光学系200は、試料17上の1点に第2のレーザ光を照射させる機能のみを有するものでも良い。
第3に、上記特定部位は、複数箇所設定されていても良い。
第4に、刺激用走査光学系200は1台に限られず、2台以上設けられていても良い。
本発明の第1の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。 第1のレーザ光の走査領域と第2のレーザ光の走査領域の一例を示した図である。 第1の走査波形発生回路により生成される水平方向及び垂直方向波形、並びに、第1のデータイネーブル信号発生回路により生成される水平方法データイネーブル信号及び垂直方法データイネーブル信号の一例を示す図である。 図1の第1のデータイネーブル信号発生回路の内部構造の一例を示した図である。 図4のデータイネーブル信号演算回路から出力される第1のイネーブル信号を説明するための図である。 第1のイネーブル信号と第2のクロックの関係を示す図である。 第2の走査波形発生回路により生成される水平方向波形及び垂直方向波形、並びに、第2のデータイネーブル信号発生回路により生成される水平方法データイネーブル信号及び垂直方法データイネーブル信号の一例を示す図である。 図1に示した第2のデータイネーブル信号発生回路の内部構造の一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡の概略構成を示すブロック図である。 第1のレーザ光の走査領域と第2のレーザ光の走査領域の関係の一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態に係る走査型レーザ顕微鏡において、(A)第1のデータイネーブル信号発生回路から出力されるデータイネーブル信号、(B)データイネーブル信号変換回路から出力される変換後のデータイネーブル信号、(C)第2のクロックの一例を示す図である。
符号の説明
1 第1の光源
3 第1の走査光学ユニット
10 第2の光源
11 第2の走査光学ユニット
17 試料
19 第1の走査波形発生回路
20 第1のクロック発生回路
21 第1のデータイネーブル信号発生回路
22 第2の走査波形発生回路
23 第2のクロック発生回路
24 第2のデータイネーブル信号発生回路
100 画像用走査光学系
200 刺激用走査光学系

Claims (6)

  1. 試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射する画像用走査光学系と、
    前記画像用走査光学系による前記第1のレーザ光の帰線期間に、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する刺激用光学系と
    を備え、
    前記画像用走査光学系による前記第1のレーザ光の走査を前記刺激用光学系による前記第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡。
  2. 試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射する画像用走査光学系と、
    刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する刺激用光学系と
    を備え、
    前記特定部位が設定されている走査ラインに前記第1のレーザ光を照射する共通領域走査期間において、前記第2のレーザ光の照射を前記第1のレーザ光の帰線期間に実施し、且つ、前記第1のレーザ光の照射を前記第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡。
  3. 試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射する画像用走査光学系と、
    刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する刺激用光学系と
    を備え、
    前記画像用走査光学系が前記特定部位に前記第1のレーザ光を照射する期間において、前記刺激用光学系が前記第2のレーザ光の照射を停止する走査型レーザ顕微鏡。
  4. 試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射させるとともに、前記第1のレーザ光の帰線期間に、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する走査型レーザ顕微鏡の制御方法であって、
    前記第1のレーザ光の走査を前記第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡の制御方法。
  5. 試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射させるとともに、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する走査型レーザ顕微鏡の制御方法であって、
    前記特定部位が設定されている走査ラインに前記第1のレーザ光を照射する共通領域走査期間において、前記第2のレーザ光の照射を前記第1のレーザ光の帰線期間に実施し、且つ、前記第1のレーザ光の照射を第2のレーザ光の照射よりも優先させる走査型レーザ顕微鏡の制御方法。
  6. 試料の画像を得るための第1のレーザ光を2次元的に走査して前記試料に照射させるとともに、刺激用の第2のレーザ光を前記試料の特定部位に照射する走査型レーザ顕微鏡の制御方法であって、
    前記特定部位に第1のレーザ光を照射する期間において、前記第2のレーザ光の照射を停止する走査型レーザ顕微鏡の制御方法。
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