JP2007077929A - 圧縮機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡便な手段にて液圧縮の低減を図る。
【解決手段】 吸入ポート24をシャフト5よりも下方側の斜板室Sと連通するように設けている。
これによれば、吸入ポート24を空間Sの下方側に連通させて設けることで、空間S内に下から上へと吹き上がる流体の流れができ、この吹き上がる流れによって空間S内の流体が攪拌され、ガス状流体と液状流体とが混ざり合い、上側の吸入通路40と下側の吸入通路41を通る流体の状態が均一化されることとなる。このため、各作動室38・39内の流体の均一度合いが向上して液圧縮、およびそのとき発生する液圧縮音を軽減することができる。更には、液圧縮が軽減されることにより吐出弁17・19やピストン8などが破壊に至るおそれを回避することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、流体を吸入圧縮する圧縮機に関するものであり、車両用冷凍サイクルの圧縮機に適用して有効である。
車両用冷凍サイクル用の圧縮機として、例えば斜板(スワッシュ)型などピストンタイプの圧縮機(以下、圧縮機と略す。)では、複数個の作動室に流体としての冷媒を供給する吸入室は、斜板室を介して蒸発器側に接続される吸入ポートに連通しているので、吸入ポートに流入する冷媒は、斜板室を経由して吸入室に流入することとなる。
ところで、上記のような圧縮機とクロスチャージ方式の膨張弁やキャピラリーチューブによる減圧器を持つ冷凍サイクル(図1・図2参照)においては、低負荷運転状態ではエバポレータから圧縮機へ常時液冷媒が流れて液圧縮状態となっており、液冷媒の量が多くなると、常時液圧縮音が発生するようになる。
図10は、従来の圧縮機100の軸方向断面図であり、図11は、図10のG−G断面図である。圧縮機100の吸入ポート24から入った冷媒は、一旦斜板室Sに入るが、流量が少ないアイドリング状態などでは、重力の影響によって斜板室Sの下側に比重の重い液冷媒、上側に比重の軽いガス冷媒が多く存在するようになる。
各作動室38・39への冷媒供給は、吸入通路40・41を通って行われるが、圧縮機のシャフト5に対して上側の吸入通路40にはガス分の多い冷媒が供給され、下側の吸入通路41には液分の多い冷媒が供給されるという偏った状態になり、そのまま下側の作動室38・39には液分の多い冷媒が供給され液圧縮となり易く、液圧縮が過大になると吐出弁17・19やピストン8が破壊するおそれがある。
この問題に対して下記の特許文献1では、下側の吸入通路41を絞って下側の作動室38・39に吸入される液冷媒を減らす構造が開示されている。
特開2000−297745号公報
しかしながら、上記特許文献1の従来技術では、高負荷運転時などの液バックしない条件では、下側の作動室38・39に流れる冷媒とオイルとが少なくなり、効率や潤滑が悪くなるという背反がある。本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、その目的は、簡便な手段にて液圧縮の低減を図ることのできる圧縮機を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項9に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、ハウジング(1〜4)に対して可動する可動部(8)を有し、ハウジング(1〜4)および可動部(8)によって形成される複数個の作動室(38、39)の体積を拡大縮小させることによって流体を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)と、
ハウジング(1〜4)内に回転可能に支持され、可動部(8)を可動させるシャフト(5)とを備え、
ハウジング(1〜4)には、複数個の作動室(38、39)に流体を分配供給する吸入室(27、31)、外部機器に接続される吸入ポート(24)および吐出ポート(23)、シャフト(5)が収納される空間(S)、ならびに吸入ポート(24)から空間(S)内に流入した流体を吸入室(27、31)に導く複数本の吸入通路(40、41)が設けられており、
吸入ポート(24)をシャフト(5)よりも下方側の空間(S)と連通するように設けたことを特徴としている。
これは従来、ハウジング(1〜4)上部に設けられた吸入ポート(24)から流入する液冷媒が、重力の影響によって空間(S)の下側に溜まり易くなっていることに着目したものであり、吸入ポート(24)をハウジング(1〜4)の下側に移動することで、吸入される液冷媒自体で空間(S)の内部を攪拌し、各作動室(38、39)に均一な冷媒を配分するようにしたものである。
この請求項1に記載の発明によれば、吸入ポート(24)を空間(S)の下方側に連通させて設けることで、空間(S)内に下から上へと吹き上がる流体の流れができ、この吹き上がる流れによって空間(S)内の流体が攪拌され、ガス状流体と液状流体とが混ざり合い、上側の吸入通路(40)と下側の吸入通路(41)を通る流体の状態が均一化されることとなる。
このため、各作動室(38、39)内の流体の均一度合いが向上して液圧縮、およびそのとき発生する液圧縮音を軽減することができる。更には、液圧縮が軽減されることにより吐出弁(17、19)やピストン(8)などが破壊に至るおそれを回避することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の圧縮機において、吸入ポート(24)をシャフト(5)よりも下方側の空間(S)の最下方部と連通するように設けたことを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、吸入ポート(24)を空間(S)の下方側に連通させて設けるうえで、空間(S)の最下方部に連通させるのがより好ましい。
また、請求項3に記載の発明では、水平方向に延びて配設され、回転するシャフト(5)と、
シャフト(5)の長手方向と平行な方向に往復運動する複数本のピストン(8)と、
ピストン(8)が摺動可能に挿入された複数本のシリンダボア(9a、9b)が形成されたハウジング(1〜4)と、
シャフト(5)に対して傾いた状態でシャフト(5)と共に回転することによりピストン(8)を往復運動させる斜板(6)とを有し、
ハウジング(1〜4)には、複数本のピストン(8)および複数本のシリンダボア(9a、9b)によって形成される複数個の作動室(38、39)に流体を分配供給する吸入室(27、31)、外部機器に接続される吸入ポート(24)および吐出ポート(23)、シャフト(5)が収納される斜板室(S)、並びに吸入ポート(24)から斜板室(S)内に流入した流体を吸入室(27、31)に導く複数本の吸入通路(40、41)が設けられており、
吸入ポート(24)をシャフト(5)よりも下方側の斜板室(S)と連通するように設けたことを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明と同様に、液圧縮およびそのとき発生する液圧縮音を軽減することができる。また、液圧縮が軽減されることにより吐出弁(17、19)やピストン(8)などが破壊に至ることを回避することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の圧縮機において、吸入ポート(24)をシャフト(5)よりも下方側の空間(S)の最下方部と連通するように設けたことを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明と同様に、吸入ポート(24)を空間(S)の下方側に連通させて設けるうえで、空間(S)の最下方部に連通させるのがより好ましい。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項に記載の圧縮機において、吸入配管(K)を接続するシャフト(5)よりも上側の上側吸入ポート(24a)と、
シャフト(5)よりも下側で空間(S)内、もしくは斜板室(S)内の下方部と連通する下側吸入ポート(24b)とを設けるとともに、
ハウジング(1〜4)の外面側に流体流路(42a)を形成する流路形成部材(42)を設け、
流体流路(42a)にて上側吸入ポート(24a)と下側吸入ポート(24b)とを連通させたことを特徴としている。
この請求項5に記載の発明によれば、車両搭載上の制約などから、従来のようにシャフト(5)よりも上側にしか吸入配管(K)を接続できない場合においても、流路形成部材(42)で上側吸入ポート(24a)と下側吸入ポート(24b)とを連通させる流体流路(42a)を形成することにより、請求項1および請求項2のポイントである空間(S)内、もしくは斜板室(S)内の下方部への吸入が可能となる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の圧縮機において、両吸入ポート(24a、24b)の両方から空間(S)内、もしくは斜板室(S)内に流体を流入させることを特徴としている。この請求項6に記載の発明によれば、空間(S)内、もしくは斜板室(S)内のガス状流体と液状流体とをより攪拌することができて、より流体を均一化させることができる。
また、請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の圧縮機において、下側吸入ポート(24b)から空間(S)内、もしくは斜板室(S)内に流入するときの通路抵抗が、上側吸入ポート(24a)から空間(S)内、もしくは斜板室(S)内に流入するときの通路抵抗に比べて小さくなるように構成していることを特徴としている。この請求項7に記載の発明によれば、下側から吹き上げて攪拌する流体の流量を多く確保することができる。
また、請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の圧縮機において、下側吸入ポート(24b)の流路断面積を、上側吸入ポート(24a)の流路断面積よりも大きくしたことを特徴としている。この請求項8に記載の発明によれば、流路断面積を大きくすることによって簡単に通路抵抗を小さくすることができる。
また、請求項9に記載の発明では、請求項7または請求項8に記載の圧縮機において、両吸入ポート(24a、24b)のいずれか、もしくは両方の流路断面を多孔化したことを特徴としている。この請求項9に記載の発明によれば、吸入する流体の流速を高め、空間(S)内、もしくは斜板室(S)内の流体の攪拌性を向上させることができる。ちなみに、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態(請求項1〜4に対応)について添付した図1〜5を用いて詳細に説明する。図1・図2は、本発明の実施形態に係る冷凍サイクルの模式図であり、図3は本発明の第1実施形態における圧縮機100の軸方向断面図である。また図4は、図3のA−A断面図であり、図5は、第1実施形態に係る変形例を示す図3のA−A部分断面図である。
本実施形態は、本発明に係る圧縮機を車両用冷凍サイクルの斜板型圧縮機(以下、単に圧縮機と呼ぶ。)100に適用したものである。図1中、200は圧縮機100から吐出した冷媒を冷却する凝縮器(放熱器)であり、300は凝縮器200から流出した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離して液相冷媒を流出させるとともに、冷凍サイクル中の余剰冷媒を蓄えるレシーバ(気液分離手段)である。
400はレシーバ300から流出する冷媒を減圧する減圧器であり、500は膨張弁400にて減圧された冷媒を蒸発させる蒸発器(吸熱器)である。なお、減圧器400は、蒸発器500出口側の冷媒加熱度が所定値となるようにその開度が調節される温度式、より詳しくは感温筒内の圧力特性を冷凍サイクル使用冷媒の飽和圧力特性よりも勾配を緩やかにしたクロスチャージ方式の膨張弁である。
このクロスチャージ方式を使用すると温度が低い低負荷時では感温筒圧力がガスチャージ方式よりも高くなるため、液戻りが生じ易い。図3は他の実施形態として、減圧器400´としてキャピラリーチューブ、気液分離手段300´としてアキュームレータを用いて構成した冷凍サイクルである。次に、図3に基づいて本実施形態に係る圧縮機100について説明する。
5は、図示しない電磁クラッチを介して車両走行用エンジンなどの外部駆動源からの駆動力を得て回転するシャフトであり、このシャフト5は、水平方向に延びてハウジングとしてのシリンダブロック2・3に配置されたラジアル軸受13・14およびスラスト軸受11・12によって回転可能に保持されている。ここで、ラジアル軸受13・14はシャフト5の垂直方向の荷重に対抗し、スラスト軸受11・12はシャフト5の軸方向荷重に対抗している。
シリンダブロック2・3内には、シャフト5と平行、かつ、シャフト5を中心として周方向に5等分する位置(図3参照)にシリンダボア9a・9bが形成されており、シリンダブロック2側にはシリンダボア9aが5本、シリンダブロック3側にはシリンダボア9bが5本と合計10本形成されている。
また、両シリンダボア9a・9bには、各シリンダボア9a・9b内で往復運動する第1・第2ピストン部8a・8bが形成された可動部としての双頭ピストン8が挿入れている。この双頭ピストン8および両シリンダボア9b・9aによって第1・第2作動室38・39がそれぞれ5個づつ形成されている。
6は、シャフト5に結合されてシャフト5と一体的に回転するとともに、シャフト5に対して所定量傾いた斜板である。この斜板6は、シュー7を介して双頭ピストン8と摺動、かつ、揺動可能に連結するとともに、シャフト5の回転運動を往復運動に変換して双頭ピストン8を両シリンダボア9a・9b内に往復運動させるものである。
従って本実施形態では、シリンダブロック2・3、双頭ピストン8および斜板6などから、複数個の作動室38・39の体積を拡大縮小させて流体としての冷媒を吸入圧縮する圧縮機構Cpが構成されている。また、両シリンダブロック2・3の端面には、両作動室38・39内に吸入された冷媒の逆流を防止する図示しない吸入弁および両シリンダボア9a・9bを閉塞するバルブプレート15・16が配置されている。
そして、バルブプレート15にはシリンダボア9aに連通する吸入ポート34と吐出ポート35が形成されており、シリンダボア9aの反対側の吐出ポート35には、作動室39から吐出した冷媒の逆流を防止する吐出弁17と、この吐出弁17の最大開度を規制する弁止板18とが図示しないボルトによってバルブプレート15に固定されている。
同様に、バルブプレート16には、シリンダボア9bに連通する吸入ポート25と吐出ポート26が形成されており、シリンダボア9bの反対側の吐出ポート26には吐出弁19と弁止板20とが図示しないボルトによってバルブプレート16に固定されている。なお、バルブプレート15および吐出弁17はフロントハウジング1とシリンダブロック2とによって挟まれてボルト37によって共締めされている。
また、バルブプレート16および吐出弁19はリアハウジング4とシリンダブロック3とによって挟まれてボルト36によって共締めされている。また、フロントハウジング1には、フロントハウジング1とシャフト5との隙間から冷媒が外部へ漏れることを防止する軸シール10が配置されている。この軸シール10は、シャフト5に圧入されたリング10aの端面10bに接して冷媒の漏れを防止している。
ところで、シリンダブロック2には、外部機器としての蒸発器500の冷媒流出側に接続される吸入口24が形成されている。この吸入口24は本発明の要部であり、本実施形態では、吸入口24の位置をシャフト5よりも下方側、より望ましくはシリンダブロック2内に形成された斜板6を収納する空間としての斜板室Sの最下方部に連通するよう極力下方側に設けている。
吸入口24から吸入された冷媒は、斜板室Sを経由して第1・第2吸入通路40・41からフロントハウジング1に形成された吸入室31、およびリアハウジング4に形成された吸入室27に供給される。なお、吸入室31は5個の作動室39に冷媒を分配供給するものであり、吸入室27は5個の作動室38に冷媒を分配供給するものである。
また、23は外部機器としての凝縮器200の冷媒流入側に接続される吐出口であり、各作動室38・39から吐出した冷媒は、吐出室28・32にて集合回収されて吐出口23から凝縮器200に向けて吐出される。なお、吐出室28に集合回収された冷媒は、吐出通路30および吐出室32を経由して吐出口23に導かれるようになっている。
次に、本実施形態での特徴と、その効果について述べる。まず、ハウジング1〜4に対して可動する可動部8を有し、ハウジング1〜4および可動部8によって形成される複数個の作動室38・39の体積を拡大縮小させることによって流体を吸入圧縮する圧縮機構Cpと、ハウジング1〜4内に回転可能に支持され、可動部8を可動させるシャフト5とを備え、ハウジング1〜4には、複数個の作動室38・39に流体を分配供給する吸入室27・31、外部機器に接続される吸入ポート24および吐出ポート23、シャフト5が収納される空間S、ならびに吸入ポート24から空間S内に流入した流体を吸入室27・31に導く複数本の吸入通路40・41が設けられており、吸入ポート24をシャフト5よりも下方側の空間Sと連通するように設けている。
これは従来、ハウジング1〜4上部に設けられた吸入ポート24から流入する液冷媒が、重力の影響によって空間Sの下側に溜まり易くなっていることに着目したものであり、吸入ポート24をハウジング1〜4の下側に移動することで、吸入される液冷媒自体で空間Sの内部を攪拌し、各作動室38・39に均一な冷媒を配分するようにしたものである。
これによれば、吸入ポート24を空間Sの下方側に連通させて設けることで、空間S内に下から上へと吹き上がる流体の流れができ、この吹き上がる流れによって空間S内の流体が攪拌され、ガス状流体と液状流体とが混ざり合い、上側の吸入通路40と下側の吸入通路41を通る流体の状態が均一化されることとなる。
このため、各作動室38・39内の流体の均一度合いが向上して液圧縮、およびそのとき発生する液圧縮音を軽減することができる。更には、液圧縮が軽減されることにより吐出弁17・19やピストン8などが破壊に至るおそれを回避することができる。
また、水平方向に延びて配設され、回転するシャフト5と、シャフト5の長手方向と平行な方向に往復運動する複数本のピストン8と、ピストン8が摺動可能に挿入された複数本のシリンダボア9a・9bが形成されたハウジング1〜4と、シャフト5に対して傾いた状態でシャフト5と共に回転することによりピストン8を往復運動させる斜板6とを有し、ハウジング1〜4には、複数本のピストン8および複数本のシリンダボア9a・9bによって形成される複数個の作動室38・39に流体を分配供給する吸入室(27、31)、外部機器に接続される吸入ポート(24)および吐出ポート(23)、シャフト(5)が収納される斜板室(S)、並びに吸入ポート(24)から斜板室(S)内に流入した流体を吸入室27・31に導く複数本の吸入通路40・41が設けられており、吸入ポート24をシャフト5よりも下方側の斜板室Sと連通するように設けている。
これによれば、請求項1に記載の発明と同様に、液圧縮およびそのとき発生する液圧縮音を軽減することができる。また、液圧縮が軽減されることにより吐出弁17・19やピストン8などが破壊に至ることを回避することができる。
また、これらは吸入ポート24をシャフト5よりも下方側の空間Sの最下方部と連通するようにしている。これによれば、吸入ポート24を空間Sの下方側に連通させて設けるうえで、空間Sの最下方部に連通させるのがより好ましい。
なお、図4に示すように、吸入ポート24に接続する吸入配管Kを、吸入ポート24から下方へ下がるようにしておけば、圧縮機が停止したとき圧縮機内に液状流体が溜まらないようになるため、圧縮機起動時の液圧縮音を抑えることができる。なお、圧縮機を車両に組み付けとき圧縮機内部の潤滑油が流出する問題が生じる場合は、図5に示すように吸入配管Kの先を上に上げてトラップ部を作るようにしても良い。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2〜第4実施形態における圧縮機100の軸方向断面図であり、図7は、本発明の第2実施形態(請求項5に対応)を示す図6のB−B断面図である。上述した第1実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、吸入配管Kを接続するシャフト5よりも上側の上側吸入ポート24aと、シャフト5よりも下側で空間S内、もしくは斜板室S内の下方部と連通する下側吸入ポート24bとを設けるとともに、ハウジング1〜4の外面側に流体流路42aを形成する流路形成部材としてのカバー42を設け、流体流路42aにて上側吸入ポート24aと下側吸入ポート24bとを連通させている。
なお、カバー42とハウジング1〜4との間には図示しないシール部材としてのOリングやガスケットなどが配設されており、流体流路42aから冷媒が外部に流出しないようになっている。また、カバー42はハウジング1〜4に図示しない締結手段としてのビスなどで固定されている。
これによれば、車両搭載上の制約などから、従来のようにシャフト5よりも上側にしか吸入配管Kを接続できない場合においても、カバー42で上側吸入ポート24aと下側吸入ポート24bとを連通させる流体流路42aを形成することにより、請求項1および請求項2のポイントである空間S内、もしくは斜板室S内の下方部への吸入が可能となる。
(第3実施形態)
図8は、本発明の第3実施形態(請求項6〜8に対応)を示す図6のB−B断面図である。上述した各実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、まず、両吸入ポート24a・24bの両方から空間S内、もしくは斜板室S内に流体を流入させている。
これによれば、空間S内、もしくは斜板室S内のガス状流体と液状流体とをより攪拌することができて、より流体を均一化させることができる。なお、吸入配管Sの接続部位は、上側吸入ポート24aでも下側吸入ポート24bでも、もしくはそれらの中間部であっても良い。
また、下側吸入ポート24bから空間S内、もしくは斜板室S内に流入するときの通路抵抗が、上側吸入ポート24aから空間S内、もしくは斜板室S内に流入するときの通路抵抗に比べて小さくなるようにしている。これによれば、下側から吹き上げて攪拌する流体の流量を多く確保することができる。また、より具体的には下側吸入ポート24bの流路断面積を、上側吸入ポート24aの流路断面積よりも大きくしている(図8中のC視・D視参照)。これによれば、流路断面積を大きくすることによって簡単に通路抵抗を小さくすることができる。
(第4実施形態)
図9は、本発明の第4実施形態(請求項9に対応)を示す図6のB−B断面図である。上述した各実施形態と異なる特徴部分を説明する。本実施形態では、両吸入ポート24a・24bのいずれか、もしくは両方の流路断面を多孔化している(図9中のE視・F視参照)。図9の例では、多孔部材43・44を両吸入ポート24a・24b内にはめ込んでいる。
これによれば、吸入する流体の流速を高め、空間S内、もしくは斜板室S内の流体の攪拌性を向上させることができる。ちなみに、この例に示されるように、下側吸入ポート24bに嵌まる多孔部材44の流路断面積を、上側吸入ポート24aに嵌まる多孔部材43の流路断面積よりも大きくなるよう孔数を違えるようにしても良い。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、
本発明の実施形態に係る冷凍サイクルの模式図である。 本発明の実施形態に係る冷凍サイクルの模式図である。 本発明の第1実施形態における圧縮機100の軸方向断面図である。 図3のA−A断面図である。 第1実施形態に係る変形例を示す図3のA−A部分断面図である。 本発明の第2〜第4実施形態における圧縮機100の軸方向断面図である。 本発明の第2実施形態を示す図6のB−B断面図である。 本発明の第3実施形態を示す図6のB−B断面図である。 本発明の第4実施形態を示す図6のB−B断面図である。 従来の圧縮機100の軸方向断面図である。 図10のG−G断面図である。
符号の説明
1…フロントハウジング(ハウジング)
2、3…シリンダブロック(ハウジング)
4…リアハウジング(ハウジング)
5…シャフト
6…斜板
8…双頭ピストン(可動部、ピストン)
9a、9b…シリンダボア
23…吐出ポート
24…吸入ポート
24a…上側吸入ポート
24b…下側吸入ポート
27、31…吸入室
38、39…作動室
40、41…吸入通路
42…カバー(流路形成部材)
42a…流体流路
Cp…圧縮機構
K…吸入配管
S…空間、斜板室

Claims (9)

  1. ハウジング(1〜4)に対して可動する可動部(8)を有し、前記ハウジング(1〜4)および前記可動部(8)によって形成される複数個の作動室(38、39)の体積を拡大縮小させることによって流体を吸入圧縮する圧縮機構(Cp)と、
    前記ハウジング(1〜4)内に回転可能に支持され、前記可動部(8)を可動させるシャフト(5)とを備え、
    前記ハウジング(1〜4)には、前記複数個の作動室(38、39)に流体を分配供給する吸入室(27、31)、外部機器に接続される吸入ポート(24)および吐出ポート(23)、前記シャフト(5)が収納される空間(S)、ならびに前記吸入ポート(24)から前記空間(S)内に流入した流体を前記吸入室(27、31)に導く複数本の吸入通路(40、41)が設けられており、
    前記吸入ポート(24)を前記シャフト(5)よりも下方側の前記空間(S)と連通するように設けたことを特徴とする圧縮機。
  2. 前記吸入ポート(24)を前記シャフト(5)よりも下方側の前記空間(S)の最下方部と連通するように設けたことを特徴とする請求項1に記載の圧縮機。
  3. 水平方向に延びて配設され、回転するシャフト(5)と、
    前記シャフト(5)の長手方向と平行な方向に往復運動する複数本のピストン(8)と、
    前記ピストン(8)が摺動可能に挿入された複数本のシリンダボア(9a、9b)が形成されたハウジング(1〜4)と、
    前記シャフト(5)に対して傾いた状態で前記シャフト(5)と共に回転することにより前記ピストン(8)を往復運動させる斜板(6)とを有し、
    前記ハウジング(1〜4)には、前記複数本のピストン(8)および前記複数本のシリンダボア(9a、9b)によって形成される複数個の作動室(38、39)に流体を分配供給する吸入室(27、31)、外部機器に接続される吸入ポート(24)および吐出ポート(23)、前記シャフト(5)が収納される斜板室(S)、並びに前記吸入ポート(24)から前記斜板室(S)内に流入した流体を前記吸入室(27、31)に導く複数本の吸入通路(40、41)が設けられており、
    前記吸入ポート(24)を前記シャフト(5)よりも下方側の前記斜板室(S)と連通するように設けたことを特徴とする圧縮機。
  4. 前記吸入ポート(24)を前記シャフト(5)よりも下方側の前記空間(S)の最下方部と連通するように設けたことを特徴とする請求項3に記載の圧縮機。
  5. 吸入配管(K)を接続する前記シャフト(5)よりも上側の上側吸入ポート(24a)と、
    前記シャフト(5)よりも下側で前記空間(S)内、もしくは前記斜板室(S)内の下方部と連通する下側吸入ポート(24b)とを設けるとともに、
    前記ハウジング(1〜4)の外面側に流体流路(42a)を形成する流路形成部材(42)を設け、
    前記流体流路(42a)にて前記上側吸入ポート(24a)と前記下側吸入ポート(24b)とを連通させたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のうちいずれか1項に記載の圧縮機。
  6. 前記両吸入ポート(24a、24b)の両方から前記空間(S)内、もしくは前記斜板室(S)内に流体を流入させることを特徴とする請求項5に記載の圧縮機。
  7. 前記下側吸入ポート(24b)から前記空間(S)内、もしくは前記斜板室(S)内に流入するときの通路抵抗が、前記上側吸入ポート(24a)から前記空間(S)内、もしくは前記斜板室(S)内に流入するときの通路抵抗に比べて小さくなるように構成していることを特徴とする請求項6に記載の圧縮機。
  8. 前記下側吸入ポート(24b)の流路断面積を、前記上側吸入ポート(24a)の流路断面積よりも大きくしたことを特徴とする請求項7に記載の圧縮機。
  9. 前記両吸入ポート(24a、24b)のいずれか、もしくは両方の流路断面を多孔化したことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の圧縮機。
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