JP2007076447A - 車両用ベンチレータ - Google Patents

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Shusuke Fujii
秀典 藤井
Tomohiro Mochizuki
知洋 望月
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Abstract

【課題】 リンクの両端の連結強度を向上させる共に格別の設計的配慮を要することなく乱暴な操作でも破損しにくい車両用ベンチレータを提供する。
【解決手段】 リンク19の両端の球状部13を、操作ダイヤル15及びレバー11に形成した板状部12、17の丸孔12a、17a間で自由回転自在に挟持したため、リンク19の両端の球状部13における連結強度が向上する。また、操作ダイヤル15を乱暴に操作するなどにより大きな入力があった場合には、球状部13が各板状部12、17の間から抜け外れるだけで、破損は生じにくい。また、操作ダイヤル15側のソケット部18と、シャットバルブ10側の「ソケット部」としてのレバー11を、一対の板状部12、17により形成したため、構造が簡単で、製造が容易である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両用ベンチレータに関するものである。
自動車のインストルメントパネル等には、空調処理された空気を車室内に吹き出すためのベンチレータが設けられている。この種のベンチレータは、車室内側に臨まされた送風開口部を有する筒状のケースを備えている。送風開口部には風向調整用のルーバが設けられている。ケースの反対側の開口部は空調ダクトに接続されている。
ケースの内部には、例えば上下方向に沿う回転軸を中心に回転して、ケースの内部を遮蔽又は開放するシャットバルブが設けられている。シャットバルブの回転軸はケースの底面から外部に突出し、その下端には水平方向に回転するレバーが設けられている。
一方、ケースの送風開口部の下側には、上下方向に沿う回転軸を中心に水平に回転する操作ダイヤルが設けられている。この操作ダイヤルと、前記レバーとは、リンクを介して連結されるが、両者の上下位置が異なるため、リンクにより斜めに連結する必要がある。そのため、レバーの先端と、操作ダイヤルの一部には、それぞれ切欠弾性孔を形成すると共に、リンクの両端には、くびれ部を介して球状部を突設し、該球状部のくびれ部を、前記切欠弾性孔に対して嵌合させた連結構造にしている。このようにすることにより、上下位置の異なるレバーと操作ダイヤルとを、斜めのリンクにて連結でき、操作ダイヤルの回転力をリンクを介してレバーに伝達し、シャットバルブを確実に回転させることができる(例えば、特許文献1参照。)。
実開平2−115712号公報
しかしながら、このような従来の技術にあっては、レバー及び操作ダイヤルに形成した切欠弾性孔に対して、リンクの両端に形成された球状部のくびれ部を嵌合させた連結構造にしているため、自由回転自在な状態で連結できるものの、くびれ部が強度的に弱くなるので、強度を上げるために、くびれ部の断面積を上げる必要があり、リンク機構が大型となる。
本発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、リンクの両端の連結強度を向上させる共に格別の設計的配慮を要することなく乱暴な操作でも破損のしにくい車両用ベンチレータを提供するものである。
請求項1記載の発明は、車室内側に臨まされた送風開口部より空気を吹出し可能な筒状のケースの内部に、回転軸を中心に回転して、送風通路を遮断又は開放するシャットバルブを設け、該シャットバルブの回転軸から直交する方向に延びるレバーを形成し、送風開口部付近に回転自在に設けられた操作ダイヤルの一部と、レバーの先端とをリンクで連結し、操作ダイヤルの回転力をリンクを介してレバーに伝達して、シャットバルブを回転自在にした車両用ベンチレータであって、前記操作ダイヤルの一部、及びレバーの先端又は全体に、ソケット部を形成すると共に、リンクの両端に球状部を形成し、リンクの両端の球状部を各ソケット部の対向部により自由回転自在に挟持したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、ソケット部は、対向部として、球状部の径よりも小さい間隔で対向し且つ回転方向を開放した状態で対向する一対の板状部を有すると共に、該板状部にはそれぞれ丸孔が形成され、該一対の丸孔によりリンク両端の球状部を自由回転自在に挟持したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、一対の板状部の対向する端部に、丸孔に向かって互いに内向きに傾斜したガイド面を形成したことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、リンクの両端の球状部を、操作ダイヤル及びレバーに形成したソケット部の対向部により自由回転自在に挟持したため、リンクの両端の連結強度が向上する。また、格別の設計的配慮を要することなく乱暴な操作などにより大きな入力があった場合には、球状部がソケット部の対向部の間から抜け外れるだけで、破損は生じにくい。
請求項2記載の発明によれば、ソケット部が丸孔を形成した一対の板状部により形成されるため、構造が簡単で、製造が容易である。
請求項3記載の発明によれば、一対の板状部の端部にガイド面を形成したため、球状部を板状部の間に挿入して、丸孔間で挟持させる作業が容易である。
本発明は、リンクの両端の連結強度を向上させる共に格別の設計的配慮を要することなく乱暴な操作でも破損のしにくい車両用ベンチレータを提供するという目的を、車室内側に臨まされた送風開口部より空気を吹出し可能な筒状のケースの内部に、回転軸を中心に回転して、送風通路を遮断又は開放するシャットバルブを設け、該シャットバルブの回転軸から直交する方向に延びるレバーを形成し、送風開口部付近に回転自在に設けられた操作ダイヤルの一部と、レバーの先端とをリンクで連結し、操作ダイヤルの回転力をリンクを介してレバーに伝達して、シャットバルブを回転自在にした車両用ベンチレータであって、前記操作ダイヤルの一部、及びレバーの先端又は全体に、ソケット部を形成すると共に、リンクの両端に球状部を形成し、リンクの両端の球状部を各ソケット部の対向部により自由回転自在に挟持したことで、実現した。以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施例を示す図である。この実施例に係るベンチレータ1は、自動車の車室内の前方に配置されているインストルメントパネル(図示せず)に設けられる。このベンチレータ1は基本的に角筒状のケース2を備えている。ケース2の送風開口部3は車室内側に臨まされ、そこには縦横に2種類のルーバ4、5が設けられている。そして、そのルーバ4、5により、送風開口部3から吹き出される空気の風向を調整できるようになっている。ケース2の反対側の開口部6は、シール7を介して空調ダクト8と接続されている。
ケース2の内部には、少し傾斜した上下方向に沿う回転軸9を中心に回転して、ケース2の内部を遮蔽又は開放するシャットバルブ10が設けられている。回転軸9が少し傾斜しているのは、ケース2が全体的に少し傾斜しているからである。このシャットバルブ10が送風方向に沿った開放状態になった時に、ケース2内を空気が送風可能となり、シャットバルブ10が送風方向に直交した遮断状態で、送風は止められる。シャットバルブ10の周縁部は柔軟性を有するラバーにて形成されており、ケース2の内面に密着して、送風を確実に遮断する。
回転軸9は少し斜め状態のまま、ケース2の底面部を貫通して外部に突出している。そして、回転軸9の下端には回転軸9から直交する方向に延びるレバー11が一体形成されている。このレバー11は、全体が回転方向を開放した状態で対向する上下一対の板状部12から形成されている。レバー11は全体として本発明の「ソケット部」として機能し、板状部12は「対向部」として機能する。この板状部12は後述する球状部13の径よりも小さい間隔で対向しており、且つ板状部12にはそれぞれ丸孔12aが形成されている。
一方、ケース2の送風開口部3の下方には、回転軸14を中心に水平方向で回転自在な操作ダイヤル15が設けられている。操作ダイヤル15の操作部16は車室内側に露出して、乗員が回転操作することができる。操作ダイヤル15の操作部16以外の一部分に、上下一対の板状部17から成るソケット部18が形成されている。この板状部17も後述する球状部13の径よりも小さい間隔で対向しており、板状部17にはそれぞれ丸孔17aが形成されている。
操作ダイヤル15側のソケット部18と、シャットバルブ10側の「ソケット部」であるレバー11は、操作ダイヤル15側のソケット部18の方が位置が低くなっている。このような高さの異なるもの同士を、直線状のリンク19にて連結している。
リンク19の両端には球状部13がそれぞれ形成されている。この球状部13の径は前述した各板状部12、17の対向間隔よりも大きく、球状部13を各板状部12、17間に押し入れることにより、球状部13の対向する球面の一部が各板状部12、17の丸孔12a、17aに嵌り、球状部13が板状部12、17の丸孔12a、17aにより挟持された状態なる。
板状部12、17の端部には、それぞれ丸孔12a、17aに向かって互いに内向きに傾斜したガイド面12b、17bが形成されている。従って、球状部13をガイド面12b、17bに押し当てることにより、各板状部12、17が開き方向に弾性変形して、丸孔12a、17a位置まで球状部13を容易に押し込むことができる。
球状部13を丸孔12a、17a間に挟持した状態で、各板状部12、17には所定の対向間隔が確保されており、且つ、板状部12、17がそれぞれ回転方向を開放した状態で対向しているため、リンク19が周囲と干渉せず、球状部13は丸孔12a、17a間で自由回転自在となる。従って、操作ダイヤル15の回転力はリンク19を介して確実にレバー11に伝達され、シャットバルブ10を回転させることで、空気の送風及び遮断を行うことができる。
以上説明したように、この実施例によれば、リンク19の両端の球状部13を、操作ダイヤル15及びレバー11に形成した板状部12、17の丸孔12a、17a間で自由回転自在に挟持したため、リンク19の両端の球状部13における連結強度が向上する。また、格別の設計的配慮を要することなく、操作ダイヤル15を乱暴に操作するなどにより大きな入力があった場合には、球状部13が各板状部12、17の間から抜け外れるだけで、破損は生じにくいことになる。
また、操作ダイヤル15側のソケット部18と、シャットバルブ10側の「ソケット部」としてのレバー11を、一対の板状部12、17により形成したため、構造が簡単で、製造が容易である。
以上の説明では、レバー11及びソケット部18を丸孔12a、17a付きの板状部12、17で形成する例を示したが、これに限定されない。例えば、互いに向かい合う球面状の凹部を備えたソケット部を形成し、その凹部間で球状部13を自由回転自在に挟持するようにしても良い。また、実施例では、レバー11の全体を板状部12で形成する例を示したが、レバーの先端だけが板状部で形成される構造にしても良い。
本発明の一実施形態に係るベンチレータを送風開口部側から見た斜視図。 図1のベンチレータの底面図。 図1中矢示SA−SA線に沿う断面図。 図2中矢示SB−SB線に沿う断面図。 図2中矢示SC−SC線に沿う断面図。
符号の説明
1 ベンチレータ
2 ケース
3 送風開口部
9 回転軸(シャットバルブ)
10 シャットバルブ
11 レバー(ソケット部)
12 板状部(レバー)
12a 丸孔
12b ガイド面
13 球状部
15 操作ダイヤル
17 板状部(操作ダイヤル)
17a 丸孔
17b ガイド面
18 ソケット部(操作ダイヤル)
19 リンク

Claims (3)

  1. 車室内側に臨まされた送風開口部より空気を吹出し可能な筒状のケースの内部に、回転軸を中心に回転して、送風通路を遮断又は開放するシャットバルブを設け、
    該シャットバルブの回転軸から直交する方向に延びるレバーを形成し、
    送風開口部付近に回転自在に設けられた操作ダイヤルの一部と、レバーの先端とをリンクで連結し、
    操作ダイヤルの回転力をリンクを介してレバーに伝達して、シャットバルブを回転自在にした車両用ベンチレータであって、
    前記操作ダイヤルの一部、及びレバーの先端又は全体に、ソケット部を形成すると共に、リンクの両端に球状部を形成し、リンクの両端の球状部を各ソケット部の対向部により自由回転自在に挟持したことを特徴とする車両用ベンチレータ。
  2. 請求項1記載の車両用ベンチレータであって、
    ソケット部は、対向部として、球状部の径よりも小さい間隔で対向し且つ回転方向を開放した状態で対向する一対の板状部を有すると共に、該板状部にはそれぞれ丸孔が形成され、該一対の丸孔によりリンク両端の球状部を自由回転自在に挟持したことを特徴とする車両用ベンチレータ。
  3. 請求項2記載の車両用ベンチレータであって、
    一対の板状部の対向する端部に、丸孔に向かって互いに内向きに傾斜したガイド面を形成したことを特徴とする車両用ベンチレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012206570A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Daikyonishikawa Corp レジスタ

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