JP2007076412A - 空気のうの取り出し方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で、内圧低下状態にあるタイヤ、もしくは、正常内圧状態にあるタイヤから空気のうを取り出すことのできる空気のうの取り出し方法を提供する。
【解決手段】 本発明の空気のう11の取り出し方法は、空気のう11の内圧をゼロにするステップPと、タイヤ12をリム10から完全に取り外すステップRと、少なくともステップPおよびステップRのあとタイヤ12内で空気のうを折りたたむステップFと、内側気体室14に保持された空気のう11の内圧を負圧にするステップNと、最後に空気のう11にタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のう11をタイヤ12から取り出すステップTとよりなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、不透過性のチューブとそのクラウン部に配設されたフープ補強層とよりなり、リムに装着されたタイヤ内に収納され、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態では、少なくともタイヤ内面との間に空間部を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、タイヤの内圧が異常に低下した内圧低下状態では、荷重の支持をタイヤから肩代わりするよう機能する安全タイヤ用空気のうを、前記内圧低下状態のタイヤから取り出す方法に関し、特に、短時間で効率よく空気のうをタイヤから取り出すことのできるものに関する。
パンク等によってタイヤ内圧が急激に低下したランフラット状態においてもある程度の距離の走行が可能である安全タイヤとしては、補強チューブ、補強ゴム、補強ベルト等の補強部材、又は発泡体、弾性体、中子等を収容したタイヤが従来から知られており、また近年では、製造コストと重量増加を抑制する観点から、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態では、少なくともタイヤ内面との間に空間を形成し、タイヤの内圧が低下する内圧低下状態では、タイヤ内圧の低下に伴って拡張変形して荷重支持をタイヤから肩代わりする空気のうを収容した安全タイヤの普及が進んでいる(例えば特許文献1参照)。
図1および図2は、このような空気のうを、それぞれ、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態、および、タイヤの内圧が低下する内圧低下状態において示す幅方向断面図であり、空気のう11は、内部に内側気体室14を形成する不透過性のチューブ3とそのクラウン部に配設されたフープ補強層4とよりなり、タイヤ12の内圧が正常な正常内圧状態においては、少なくともタイヤ内面との間にタイヤ内圧を保持する外側気体室13を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、タイヤの内圧が異常に低下した内圧低下状態では、膨出変形して荷重の支持をタイヤ12から肩代わりするよう、内側気体室14に所定の内圧が充填可能に構成されている。なお、図1、図2において、20は、内側気体室14および外側気体室13に内圧を給排気する給排気路を開閉する弁を具えたバルブである。
通常、内圧低下状態でも、膨らんだ内側気体室14内の内圧によってタイヤにかかる荷重を支持できるよう、正常内圧状態下における内側気体室14の内圧は、外側空気室13の内圧より高く設定されていて、フープ補強層4は、このような差圧があっても空気のう11が膨らまないよう変形を抑制する機能を担い、その目的のため、チューブ3より剛性の高い材料で形成されている。
このような空気のうは、次のような場合に、タイヤから取り外す必要が生じる。第一は、例えばパンク等によりタイヤ内圧が低下して空気のうによる荷重支持でランフラット走行をして最寄りのタイヤ修理ショップに到着した後、タイヤから空気のうを取り外し、タイヤを修理し、新品の空気のうを取り付ける場合である。この場合タイヤは内圧低下状態にあり、空気のうはすでに膨出変形している。
空気のうをタイヤから取り外さなければならない第二の場合は、正常内圧状態のタイヤから空気のうを取り出す場合であり、例えば、タイヤは摩耗したので取り替えるが、空気のうは未作動であったため、取り替え後の新しいタイヤに装着して再使用する場合などである。第一、第二の場合とも、従来は、タイヤから空気のうを取り外すための定まった方法がなく、例えば、普通のチューブをタイヤから取り外すように、空気のうの内圧を抜いたあと、チューブを折りたたんで、タイヤの内側から引き出すことが行われていた。
特開2002−172918号公報
しかしながら、従来のこのような方法では、取り出すのに非常に長い時間がかかり、その点での改良が求められていた。本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、短時間で、内圧低下状態にあるタイヤ、もしくは、正常内圧状態にあるタイヤから空気のうを取り出すことのできる空気のうの取り出し方法を提供することを目的とする。
<1>は、内部に内側気体室を形成する不透過性のチューブとそのクラウン部に配設されたフープ補強層とよりなり、リムに装着されたタイヤ内に収納され、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態では、タイヤ内面との間にタイヤの内圧を保持する外側気体室を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、タイヤの内圧が異常に低下した内圧低下状態では、荷重の支持をタイヤから肩代わりするよう機能する安全タイヤ用の空気のうを、前記内圧低下状態のタイヤから取り出す方法において、
前記空気のうの内圧を大気圧にするステップPと、タイヤをリムから完全に取り外すステップRと、少なくとも前記ステップRおよび前記ステップPのあとタイヤ内で空気のうを折りたたむステップFと、前記内側気体室に保持された空気のうの内圧を負圧にするステップNと、最後に空気のうにタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のうをタイヤから取り出すステップTとよりなる空気のうの取り出し方法である。
<2>は、内部に内側気体室を形成する不透過性のチューブとそのクラウン部に配設されたフープ補強層とよりなり、リムに装着されたタイヤ内に収納され、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態では、タイヤ内面との間にタイヤの内圧を保持する外側気体室を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、タイヤの内圧が異常に低下した内圧低下状態では、荷重の支持をタイヤから肩代わりするよう機能する安全タイヤ用の空気のうを、前記正常内圧状態のタイヤから取り出す方法において、
空気のうが膨らまないようタイヤの内圧と空気のうの内圧とを調整しながらこれらの内圧をともに大気圧にまで低下させるステップQと、前記ステップQのあとタイヤを完全にリムから取り外すステップRと、少なくとも前記ステップRのあとタイヤ内で空気のうを折りたたむステップFと、前記内側気体室に保持された空気のうの内圧を負圧にするステップNと、最後に空気のうにタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のうをタイヤから取り出すステップTとよりなる空気のうの取り出し方法である。
<3>は、<2>において、前記ステップQにおいて、
空気のうに充填される気体の給排気路を開閉する第一の弁と、タイヤに充填される気体の給排気路を開閉する第二の弁とを配置したバルブに、バルブへの装着姿勢下で、第一の弁の開放を、第二の弁の開放に対して、同時に、もしくはより早く開始させる放出アダプタを装着し、これらの内圧をともに大気圧まで低下させる空気のうの取り出し方法である。
<4>は、<1>〜<3>のいずれかにおいて、前記ステップNのあとに、前記ステップFを配置する請求項1〜3のいずれかに記載の空気のうの取り出し方法である。
<5>は、<1>〜<4>のいずれかにおいて、前記ステップNにおける前記負圧を、絶対圧で90kPa以下とする空気のうの取り出し方法である。
<6>は、<1>〜<5>のいずれかにおける前記ステップFにおいて、タイヤのビード部と空気のうとの間の周方向1カ所にレバーを差し込んで、前記レバーの先端がタイヤの半径方向中心に移動するようタイヤのビード部を支点にしてレバーを揺動させ、空気のうを、前記周方向1カ所が凹になるよう変形させて折りたたむ空気のうの取り出し方法である。
<1>の発明によれば、内側気体室に保持された空気のうの内圧を負圧にするステップNを有するので、折り畳まれたまれた空気のうの形状を固定することができ、空気のうの取り出し作業を容易にし、その所要時間を短縮化することができる。
<2>の発明によれば、空気のうが膨らまないようタイヤの内圧と空気のうの内圧とを調整しながらこれらの内圧をともに大気圧にまで低下させるステップQを有するので、一旦膨らんでしまった場合には再び使用できない空気のうを再使用することができ、また、内側気体室に保持された空気のうの内圧を負圧にするステップNを有するので、折りたたまれたまれた空気のうの形状を固定することができ、空気のうの取り出し作業を容易にし、その所要時間を短縮化することができる。
<3>の発明によれば、前記ステップPにおいて、空気のうに充填される気体の給排気路を開閉する第一の弁と、タイヤに充填される気体の給排気路を開閉する第二の弁とを配置したバルブに、バルブへの装着姿勢下で、第一の弁の開放を、第二の弁の開放に対して、同時に、もしくはより早く開始させる放出アダプタを装着するので、簡単な操作で、空気のうが膨らまないようタイヤの内圧と空気のうの内圧とを調整しながらこれらの内圧をともに大気圧にまで低下させることができる。
<4>の発明によれば、空気のう内を負圧にするステップNのあとに、空気のうを折り畳むステップFを配置したので、空気圧の折りたたみを容易にして、そのための時間を短縮させることができる。
<5>の発明によれば、ステップNにおける前記負圧を、絶対圧で90kPa以下としたので、変形させた空気のうの固定を確実に行うことができ、このことによって空気のうのタイヤからの取り出しを一層容易にすることができる。
<6>の発明によれば、ステップFにおいて、タイヤのビード部と空気のうとの間の周方向1カ所にレバーを差し込んで、前記レバーの先端がタイヤの半径方向中心に移動するようタイヤのビード部を支点にしてレバーを揺動させ、空気のうを、前記周方向1カ所が凹になるよう変形させて折りたたむので、折りたたみ作業を容易にし時間を短縮化することができる。
本発明の実施形態について、図に基づいて説明する。本発明は、空気のうをタイヤから取り出す方法であり、この方法が対象としている空気のう11は、図1および2に示した通りであり、空気のう11を構成するチューブ3は、例えば、不透過性のインナーライナ層の外側に本体ゴム層を配置して構成され、インナーライナ層を構成する材料の例としては、ブチルゴム等をあげることができ、また、本体ゴム層を構成する材料の例としては、スチレン・ブタジエンゴム等をあげることができる。また、空気のう11を構成する補強層4は、例えば、アラミド不織布等の材料よりなる。
図3〜図8は、内圧低下状態にあるタイヤ12から空気のう11を取り出す手順を示す、タイヤの図であり、図3〜図7における(a)、(b)はそれぞれ、タイヤ側面、および、タイヤ子午線面におけるタイヤ断面を模式的に示したものである。
まず、図3に示すように、リム10にタイヤ12が装着され、空気のう11がタイヤ内に収納された状態で、空気のう11内の内側気体室14から内部の気体を排出させてその圧力をゼロ(大気圧)にする(ステップP)。次いで、図4に示すように、空気のう11を収納したままのタイヤ12をリム10から完全に取り外す(ステップR)。このステップRにおける詳細手順については、空気のう11を収納していないタイヤに対する通常のリム解きの手順に従えばよい。
次に、ステップNとして、図5に示すように、内側気体室14を負圧にし、続いて、図6に示すように、タイヤ12のビード部12bと空気のう11との間の周方向1カ所にレバー8を差し込んで、ビード部12bを支点にして、レバー8を揺動させてその先端を半径方向内側に移動させ、図7に示すように、空気のう11をその前記周方向1カ所が凹となるように折りたたみ(ステップF)、最後に、図8に示すように、折りたたまれた空気のう11の前記周方向1カ所部分にタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のう11をタイヤ12から取り出す(ステップT)。
ステップNにおいて、内側気体室14を負圧にするが、このとき、空気のう11のクラウン部を構成するフープ補強層4は、外周長が小さくなり、幅方向および周方向に波打った形状に変形し、このことによって、ステップRの後に行われる空気のう11の折りたたみ変形や折りたたんだ後の形状保持を容易にすることができる。
ステップNにおいて負圧となる内側気体室14の圧力の最低値は、絶対圧力で、90kPa以下とするのが好ましく、90kPaを越えた場合には、前記、折りたたみ変形や、折りたたみ形状の保持を容易にする効果がほとんど得られない。さらに好ましくは、この最低圧力を、50kPa以下でかつ15kPa以上とするのがよく、これを50kPaを越えるものとした場合には、折りたたみ時の十分な時間短縮効果が得られず、一方、これが15kPa未満となった場合には、内側気体室14をこの真空圧にするまでの時間が長くなってしまう。
なお、上記の手順において、ステップFの後にステップNを配置することもできるが、上述したように、ステップNの後にステップFを配置するほうが、空気のう11の折りたたみ変形や折りたたんだ後の形状保持を容易にする点において好ましい。
以上、内圧低下状態にあるタイヤ12から空気のう11を取り出す手順について説明したが、次に、正常内圧状態にあるタイヤ12から空気のう11を取り出す場合の手順について説明する。この場合肝要なのは、空気のう11を再使用できる状態のまま取り出すことであり、したがって、外側気体室13の圧力をゼロ(大気圧)にする過程において、空気のう11を膨出変形させないようにする必要があり、そのため、最初のステップとして、空気のう11が膨らまないよう、タイヤ12の内圧(外側気体室13の圧力)と空気のう11の内圧(内側気体室14の圧力)とを調整しながらこれらの内圧をともに大気圧にまで低下させる(ステップQ)。このときの状態は先に図1に示した通りである。
その後、ステップR、ステップN、ステップF、およびステップTをこの順に先に説明したように経ればよく、この手順に従えば、空気のう11を再使用することができ、しかも、空気のう11をタイヤ12から短時間で容易に取り出すことができる。
空気のう11が膨らまないよう、タイヤ12の内圧(外側気体室13の圧力)と空気のう11の内圧(内側気体室14の圧力)とを調整しながらこれらの内圧をともに大気圧にまで低下させるには、例えば、外側気体室13および内側気体室14に充填される気体を給排気する給排気路にそれぞれ互いに独立して作動することのできる弁を設けておき、内側気体室14用の弁を開放して、内側気体室14の圧力をゼロにしたあと、外側気体室13用の弁を開放して、内側気体室13の圧力をゼロにすればよいが、この排気操作を、より効率的に行う方法として、次のような方法で行うことができる。
すなわち、これは、空気のう11に充填される気体の給排気路を開閉する第一の弁と、タイヤに充填される気体の給排気路を開閉する第二の弁とを配置したバルブ20(図1、2参照)に、バルブへの装着姿勢下で、第一の弁の開放を、第二の弁の開放に対して、同時に、もしくはより早く開始させる放出アダプタを装着し、これらの内圧をともに大気圧まで低下させるものであり、以下に、図9〜図13を参照して詳細に説明する。
図9に示すように、バルブ20は、本体部分を形成する第1中空ステム22を備えている。第1中空ステム22は、リム10の貫通孔10bに内側の方、即ち外側気体室13側より挿入されている。
そして、第1中空ステム22に形成されたフランジ22aが、リム10の貫通孔10bの周縁付近に突き当てられ、リム10の外側(大気側)から、ワッシャ28と共にナット29を挿通して第1中空ステム22の外周面に形成された雄螺子22cにナット29を螺合することで、第1中空ステム22がリム10に固定されている。
なお、第1中空ステム22のフランジ22aにはオーリング22bが配設されており、第1中空ステム22とリム10との間の気密性が確保されている。また、第1中空ステム22には、基端部側の外周面に金属リング33が螺着されている。
なお、第1中空ステム22と金属リング33との間に配置されたオーリング33aにより、第1中空ステム22と金属リング33との間の気密性が確保されている。金属リング33の外周には、径方向外側に向けて張り出したスパッツ(ゴム座)32が固着されている。スパッツ32は円形をなし、中心部から外側に向けて肉薄になっている。
そして、スパッツ32は、空気のう11に形成した孔部11aの周縁部に接着剤で固着されている。これにより、第1中空ステム22の基端部が内側気体室14内に臨んだ状態になっている。
第1中空ステム22には、軸方向に貫通する孔34、及び孔35が軸芯に沿って形成されている。孔34には、反タイヤ側端部付近にバルブコア41が配置されている。一方、孔35には、反タイヤ側端部付近に、図12に示す取り外し抑制アダプタ105がねじ込まれており、取り外し抑制アダプタ105のタイヤ側にバルブコア41が配置されている。なお、孔35は、タイヤ側の開口がセットスクリュー302で塞がれている。
ここで、孔34は、空気のう11に充填される気体の給排気路を構成し、孔35は、タイヤ12に充填される気体の給排気路を構成し、したがって、これらの給排気路に設けられたバルブコア41は、それぞれ対応する給排気路を開閉する第一の弁、および、第二の弁を構成する。
以下にバルブコア41の詳細を説明する。本実施形態のバルブコア41は、JIS(日本工業規格)に規定(D 4211)された一般的な構造をなす、即ち、図10に示すように、スリーブ(胴)42に挿通したシャフト43の一端側にフランジ状の弁パッキン44を固定して備え、スリーブ42内に収容したコイルスプリング45にてシャフト43を一方側に付勢することで、常には、弁パッキン44がスリーブ42の一端開口に押し付けられている。
そして、シャフト43のうち、弁パッキン44と反対側から気体がチャージされたときには、シャフト43の端面に受けた気圧により、シャフト43がコイルスプリング45に抗して移動し、図11に示すように、弁パッキン44がスリーブ42から離れ、気体が図11の二点鎖線の矢印で示すようにスリーブ42内を通過する。
一方、弁パッキン44側からの圧縮気体は、弁パッキン44をスリーブ42の一端開口に押し付けるから、スリーブ42内を通過できない。即ち、このバルブコア41は逆止弁構造をなし、タイヤ側への気体の移動は許容するが、タイヤ外への気体の移動を規制することができる。
したがって、図9の状態では、内側気体室14の気体は、バルブコア41でタイヤ外への流出が阻止されている。図9に示すように、また、第1中空ステム22のフランジ22aには、一端が外周側に開口し、他端が孔35に開口する細穴48が形成されている。したがって、外側気体室13は、細穴48を介して孔35に連結されている。なお、前述した様に、バルブコア41が、孔35の中間部に設けられているので、図9の状態では、外側気体室13の気体のタイヤ外への流出が阻止されている。
図12に示すように、取り外し抑制アダプタ105は、円柱状の本体106と、スライドシャフト107とを備えている。本体106は、図面の下端側から上端近傍まで形成された大径の穴108を軸芯に有し、大径の穴108の底部には小径の貫通孔109が形成されている。
また、本体106の上端の一部分に切欠110が形成されており、これにより大径の穴108の一部が外周側に露出している。また、本体106の外周面全体には、雄螺子106a(一部省略)が形成されている。
本体106の貫通孔109に、スライドシャフト107の本体軸部111がスライド自在に挿入されている。本体軸部111の上端には貫通孔109よりも若干径が大きい第1のストッパ112が形成されており、本体軸部111の下端には大径の穴108よりも若干径が小さい第2のストッパ113が形成されている。第2のストッパ113の外周面には、軸方向に沿って延びる溝114が複数形成されている。
本実施形態のバルブ20を用いてタイヤの気体を抜く際には、図13に示す専用の放圧アダプタ120を用いる。図13に示すように、放圧アダプタ120は、外周面にあや目ローレット加工を施した筒状部材121を備えている。
筒状部材121の孔122には、図面の下側部分に雌螺子123が形成されており、図面の上側部分には環状の溝124が形成され、溝124の図面下側には段部125が形成されている。なお、筒状部材121の雌螺子123は、第1中空ステム22の雄螺子22cに螺合可能となっている。
筒状部材121の孔122には、図面上側に蓋部材126が回転自在に挿入されている。蓋部材126は、中間部分にフランジ126aを備えると共に、軸方向に貫通する貫通孔127、及び貫通孔128が形成されている。貫通孔127、及び貫通孔128には、それぞれ図面下側にバルブコア押圧部材87がねじ込まれている。
筒状部材121の溝124には、Cリング129が嵌め込まれており、Cリング129と段部125との間で蓋部材126のフランジ126aを挟持し、蓋部材126を筒状部材121に対して相対回転可能としつつ、孔122の所定位置に保持している。
次に、上記のバルブ20と放出アダプタ120とを用いて外側気体室13および内側気体室14から充填された気体を抜く(放圧)方法について説明する。まず、図13に示すように、バルブ20に放圧アダプタ120を取り付ける。これにより、孔34のバルブコア41のシャフト43が一方のバルブコア押圧部材87に押圧されるので内側気体室14の気体が大気に放出され、また、孔35の取り外し抑制アダプタ105のスライドシャフト107が他方のバルブコア押圧部材87に押圧され、スライドシャフト107が更に孔35のバルブコア41のシャフト43を押圧するので外側気体室13の気体が大気に放出される。
なお、気体を抜く際には、チューブ11をタイヤ内で膨張させないようにすることが重要である(気体を抜く前の状態に対して)。したがって、放圧アダプタ120をねじ込んで取り付ける際に、内側気体室14側のバルブコア41を先に押圧して、その後、取り外し抑制アダプタ105のスライドシャフト107を押圧するように、それぞれのバルブコア押圧部材87の下端の位置(及び又は、バルブコア41のシャフト43の上端位置、または取り外し抑制アダプタ105のスライドシャフト107上端の位置)を予め設定しておく必要がある。
なお、内側気体室14の気体と外側気体室13の気体が同時に放出されるように設定しても良い。内側気体室14の内圧が外側気体室13よりも高いため、両方の気体を同時に放出した場合、内圧の高い内側気体室14の方から先に気体が放出され、気体抜きの際にチューブ11が膨張することは無い。
実際に、内圧低下状態にある、サイズが495/45R22.5のタイヤからこの中に収納された空気のうを取り出す作業を2種類の手順で行い、これらの作業に要する時間測定を行った。これらのうち第一の手順は、本発明に従う実施例であり、空気のうの内圧をゼロにするステップP、タイヤをリムから完全に取り外すステップR、空気のうの内圧を負圧にするステップN、タイヤ内で空気のうを折りたたむステップF、空気のうにタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のうをタイヤから取り出すステップTを、この順に行うものであり、第二の手順は、本発明に対比するための比較例として、第一の手順からステップNだけをスキップさせたものである。
時間測定の結果、ステップRの完了からステップTの完了までの時間として、比較例の手順では8分を必要としたのに対比して、実施例の手順では2分で済ませることがわかった。このことから明らかなように実施例の方法は、空気のうのタイヤからの取り出しに要する時間の短縮に極めて有効であることが分かる。
なお、上記作業に用いた空気のうは、一層のアラミド不織布をチューブ3の全面に配設するとともに、補強層4を、5層のアラミド不織布を積層した構造になる。
空気のうを、正常内圧状態において示す幅方向断面図である。 空気のうを、内圧低下状態において示す幅方向断面図である。 空気のうをタイヤ取り出す手順のうち、最初のステップを示す概略図である。 図3のステップに続くステップを示す概略図である。 図4のステップに続くステップを示す概略図である。 図5のステップに続くステップを示す概略図である。 図6のステップに続くステップを示す概略図である。 図7のステップに続くステップを示す概略図である。 バルブの断面図である。 バルブコアが閉じた状態の断面図である。 バルブコアが開いた状態の断面図である。 取り外し抑制アダプタの斜視図である。 放圧アダプタを取り付けたバルブの断面図である。
符号の説明
3 チューブ
4 フープ補強層
8 レバー
10 リム
10a リムの貫通孔
11 空気のう
11a 空気のうの孔部
12 タイヤ
13 外側気体室
14 内側気体室
20 バルブ
22 第1中空ステム
22a フランジ
22b オーリング
22c 雄螺子
28 ワッシャ
29 ナット
32 スパッツ(ゴム座)
33 金属リング
33a オーリング
34、35 孔
41 バルブコア
42 スリーブ(胴)
43 シャフト
44 弁パッキン
45 コイルスプリング
48 細穴
87 バルブコア押圧部材
105 取り外し抑制アダプタ
106 取り外し抑制アダプタ本体
106a 取り外し抑制アダプタ本体の雄螺子
107 スライドシャフト
302 セットスクリュー
108 取り外し抑制アダプタ本体の大径の穴
109 取り外し抑制アダプタ本体の貫通孔
110 取り外し抑制アダプタ本体の切欠
111 本体軸部
112 第1のストッパ
113 第2のストッパ
114 溝
120 放圧アダプタ
121 筒状部材
122 筒状部材の孔
123 筒状部材の雌螺子
124 筒状部材の溝
125 筒状部材の段部
126 蓋部材
126a 蓋部材のフランジ
127、128 蓋部材の貫通孔
129 Cリング

Claims (6)

  1. 内部に内側気体室を形成する不透過性のチューブとそのクラウン部に配設されたフープ補強層とよりなり、リムに装着されたタイヤ内に収納され、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態では、タイヤ内面との間にタイヤの内圧を保持する外側気体室を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、タイヤの内圧が異常に低下した内圧低下状態では、荷重の支持をタイヤから肩代わりするよう機能する安全タイヤ用の空気のうを、前記内圧低下状態のタイヤから取り出す方法において、
    前記空気のうの内圧を大気圧にするステップPと、タイヤをリムから完全に取り外すステップRと、少なくとも前記ステップRおよび前記ステップPのあとタイヤ内で空気のうを折りたたむステップFと、前記内側気体室に保持された空気のうの内圧を負圧にするステップNと、最後に空気のうにタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のうをタイヤから取り出すステップTとよりなる空気のうの取り出し方法。
  2. 内部に内側気体室を形成する不透過性のチューブとそのクラウン部に配設されたフープ補強層とよりなり、リムに装着されたタイヤ内に収納され、タイヤの内圧が正常な正常内圧状態では、タイヤ内面との間にタイヤの内圧を保持する外側気体室を形成し、タイヤの内圧の低下に伴って拡径変形して、タイヤの内圧が異常に低下した内圧低下状態では、荷重の支持をタイヤから肩代わりするよう機能する安全タイヤ用の空気のうを、前記正常内圧状態のタイヤから取り出す方法において、
    空気のうが膨らまないようタイヤの内圧と空気のうの内圧とを調整しながらこれらの内圧をともに大気圧にまで低下させるステップQと、前記ステップQのあとタイヤを完全にリムから取り外すステップRと、少なくとも前記ステップRのあとタイヤ内で空気のうを折りたたむステップFと、前記内側気体室に保持された空気のうの内圧を負圧にするステップNと、最後に空気のうにタイヤ中心軸方向の力を作用させて空気のうをタイヤから取り出すステップTとよりなる空気のうの取り出し方法。
  3. 前記ステップQにおいて、
    空気のうに充填される気体の給排気路を開閉する第一の弁と、タイヤに充填される気体の給排気路を開閉する第二の弁とを配置したバルブに、バルブへの装着姿勢下で、第一の弁の開放を、第二の弁の開放に対して、同時に、もしくはより早く開始させる放出アダプタを装着し、これらの内圧をともに大気圧まで低下させる請求項2に記載の空気のうの取り出し方法。
  4. 前記ステップNのあとに、前記ステップFを配置する請求項1〜3のいずれかに記載の空気のうの取り出し方法。
  5. 前記ステップNにおける前記負圧を、絶対圧で90kPa以下とする請求項1〜4のいずれかに記載の空気のうの取り出し方法。
  6. 前記ステップFにおいて、タイヤのビード部と空気のうとの間の周方向1カ所にレバーを差し込んで、前記レバーの先端がタイヤの半径方向中心に移動するようタイヤのビード部を支点にしてレバーを揺動させ、空気のうを、前記周方向1カ所が凹になるよう変形させて折りたたむ請求項1〜5のいずれかに記載の空気のうの取り出し方法。
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