JP2007074470A - 記録装置および方法、並びにプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】規定長を超える長さのGOPを含むES信号であっても、特殊再生ができるように記録させることができるようにする。
【解決手段】 記録装置は、記録対象のES31を構成する各GOP1乃至11等のそれぞれの長さを観測し、規定長(ここではフレーム15枚分)を超える長さのGOP、例えば図中15+m毎分の長さのGOP9をGOP乱れ部分として検出する。そして、装置は、そのGOP9の記録を禁止し、GOP9よりも前のGOP1乃至8をファイルf1に含めて光ディスク31に記録し、かつ、GOP9よりも後のGOP10,11・・・をファイルf2に含めて光ディスク31に記録する。本発明は、光ディスク記録再生装置等に適用可能である。
【選択図】図14
【解決手段】 記録装置は、記録対象のES31を構成する各GOP1乃至11等のそれぞれの長さを観測し、規定長(ここではフレーム15枚分)を超える長さのGOP、例えば図中15+m毎分の長さのGOP9をGOP乱れ部分として検出する。そして、装置は、そのGOP9の記録を禁止し、GOP9よりも前のGOP1乃至8をファイルf1に含めて光ディスク31に記録し、かつ、GOP9よりも後のGOP10,11・・・をファイルf2に含めて光ディスク31に記録する。本発明は、光ディスク記録再生装置等に適用可能である。
【選択図】図14
Description
本発明は、記録装置および方法並びにプログラムに関し、特に、規定長を超える長さのGOPを含むES信号であっても、特殊再生ができるように記録させることができるようになった記録装置および方法並びにプログラムに関する。
近年、放送局等で利用される光ディスク記録再生装置(例えば特許文献1参照)では、高精細度テレビジョン放送(High-Definition TeleVision)の規格に従ったベースバンド信号(以下、HD信号と称する)を、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式で圧縮符号化(エンコード)し、その結果得られるエレメンタリーストリーム信号(以下、ES信号と称する)を、光ディスクに記録することができる。
その際、記録の対象となるES信号は、例えば、第1のコンテンツと第2のコンテンツとが繋ぎあわされるように編集されたES信号である場合がある。かかるES信号の編集箇所、即ち、第1のコンテンツと第2のコンテンツとの繋ぎあわさ箇所近辺のGOP(Group Of Picture)は、規定長(例えばフレーム15枚分の長さ)を超える長さを有することもある。即ち、記録の対象となるES信号は、規定長を超える長さのGOP(後述する[発明を実施するための最良の形態]では、規定長超GOP乱れ部分と称している)を含むES信号である場合がある。
特開2004−62950号公報
しかしながら、規定長を超える長さのGOPを含むES信号が記録媒体に記録されている場合、そのES信号を記録媒体から再生するとき、通常速度では正常再生できていたものが、早送り再生等の特殊再生を行おうとすると、規定長を超える長さのGOPまたはそれ以降の再生が正常に行えなくなるときがある、という問題点が発生する。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、規定長を超える長さのGOPを含むES信号であっても、特殊再生ができるように記録させることができるようにするものである。
本発明の一側面の記録装置は、ストリームを構成する複数の単位データのそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データのそれぞれが1以上のグループのうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリームが提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体に記録する記録装置であって、前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出する検出手段と、予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが前記検出手段により検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う記録制御手段とを備える。
前記検出手段は、所定の前記グループの構造として、それに含まれる前記エンコード単位データの個数を検出し、前記記録制御手段は、予め規定されている規定個数以外の個数の前記エンコード単位データを含むグループが前記検出手段により検出された場合、そのグループを前記異グループとみなして前記記録制御を行うことができる。
前記ストリームは、複数の前記単位データとしての複数のフレームから構成され、前記エンコードストリームは、前記ストリームに対してMPEG(Moving Picture Experts Group)方式に従ったエンコード処理が施された結果得られる、1以上の前記グループとしてのGOP(Group of Picture)から構成されるストリームであり、前記検出手段は、所定の前記GOPの構造として、それに含まれる前記エンコード単位データとしてのフレームの個数を検出し、前記記録制御手段は、前記規定個数以外の個数の前記フレームを含むGOPが前記検出手段により検出された場合、そのGOPを前記異グループとみなして前記記録制御を行うことができる。
前記記録制御手段は、さらに、前記規定個数未満の個数の前記フレームを含むGOPが前記検出手段により検出された場合、そのGOPを前記異グループとみなさずに前記記録制御を禁止することができる。
前記記録制御手段は、前記記録制御として、前記所定の記録媒体に記録の対象となる対象ファイルを作成して、前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれをその配置順に前記対象ファイルに順次記録していき、前記異グループが前記検出手段により検出された場合、前記異グループの直前に配置されているグループを前記対象ファイルへ記録させた後、前記対象ファイルを前記第1のファイルとして、そのファイルエンド処理を実行し、次に、前記規定構造を有するグループが前記検出手段により検出されたとき、新たな対象ファイルを前記第2のファイルとして前記所定の記録媒体に作成した後、前記規定構造を有する前記グループとそれ以降に配置されるグループを、次の前記異グループが前記検出手段により検出されるまで、前記第2のファイルに記録させるという制御を、前記異グループが前記検出手段により検出される毎に繰り返すことができる。
本発明の記録方法/プログラムは、ストリームを構成する複数の単位データのそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データのそれぞれが1以上のグループのうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリームが提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体に記録する記録装置の記録方法/そのような記録装置の処理と同様の処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出し、予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行うステップを含む。
本発明の記録装置および方法並びにプログラムにおいては、ストリームを構成する複数の単位データのそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データのそれぞれが1以上のグループのうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリームが提供された場合、そのエンコードストリームが所定の記録媒体に記録される。詳細には、前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループの中に、予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録が禁止され、前記異グループよりも前の部分が第1のファイルに含められて前記所定の記録媒体に記録され、かつ、前記異グループよりも後の部分が第2のファイルに含められて前記所定の記録媒体に記録される。
以上のごとく、本発明の一側面によれば、ストリーム、例えばES信号の記録ができる。特に、規定長を超える長さのGOPを含むES信号であっても、特殊再生ができるように記録させることができる。
即ち、記録用のMPEGエンコーダを持たない再生機に対して、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法(かかる手法と、かかる手法の前提となる規定長超GOP乱れ部分については後述する)を適用することで、規定長超GOP乱れ部分を含むES信号に対応するTS信号が入力されても、そのTS信号の記録が可能になるという効果を奏することが可能になる。
即ち、記録用のMPEGエンコーダを持たない再生機に対して、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法(かかる手法と、かかる手法の前提となる規定長超GOP乱れ部分については後述する)を適用することで、規定長超GOP乱れ部分を含むES信号に対応するTS信号が入力されても、そのTS信号の記録が可能になるという効果を奏することが可能になる。
換言すると、かかる効果とは、結局、後述する図1の例のようにTS信号に対してデコード/再エンコード処理(かかる処理については後述する)を施した上で記録するといった複雑な工程を必要とせずに(そのような工程の必要がない場合)、簡単な方法で、TS信号に対応するES信号を記録できる(ただし、規定長超GOP乱れ部分除く)という効果である、と捉えることもできる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の記録装置(例えば図15の光ディスク記録再生装置201)は、
ストリーム(例えば後述するHD信号であって、具体的には例えば図14の信号BB21)を構成する複数の単位データ(例えば後述するHD信号を構成するフレームであって、具体的には例えば図14の信号BB21における、バスやオートバイが図示されている各フレーム)のそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データ(例えば後述するES信号を構成する各フレームであって、具体的には例えば図14の信号ES31を構成する各フレーム。ただし、図14にはフレームは図示されていない)のそれぞれが1以上のグループ(例えば図14のGOP1乃至GOP11)のうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリーム(例えば後述するES信号であって、具体的には例えば図14の信号ES31)が提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体(例えば図14や図15の光ディスク31)に記録する記録装置であって、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出する検出手段(例えば図15のGOP長監視部213)と、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループ(例えば後述するGOP乱れ部分であって、具体的には例えば図14の例ではGOP9)が前記検出手段により検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分(例えば図14の例ではGOP1乃至GOP8)を第1のファイル(例えば図14の例ではファイルf1)に含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分(例えば図14の例ではGOP10,GOP11,・・・)を第2のファイル(例えば図14の例ではファイルf2)に含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う記録制御手段(例えば図15のシステムコントロール部214や光ディスク記録/再生部215)と
を備える。
ストリーム(例えば後述するHD信号であって、具体的には例えば図14の信号BB21)を構成する複数の単位データ(例えば後述するHD信号を構成するフレームであって、具体的には例えば図14の信号BB21における、バスやオートバイが図示されている各フレーム)のそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データ(例えば後述するES信号を構成する各フレームであって、具体的には例えば図14の信号ES31を構成する各フレーム。ただし、図14にはフレームは図示されていない)のそれぞれが1以上のグループ(例えば図14のGOP1乃至GOP11)のうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリーム(例えば後述するES信号であって、具体的には例えば図14の信号ES31)が提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体(例えば図14や図15の光ディスク31)に記録する記録装置であって、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出する検出手段(例えば図15のGOP長監視部213)と、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループ(例えば後述するGOP乱れ部分であって、具体的には例えば図14の例ではGOP9)が前記検出手段により検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分(例えば図14の例ではGOP1乃至GOP8)を第1のファイル(例えば図14の例ではファイルf1)に含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分(例えば図14の例ではGOP10,GOP11,・・・)を第2のファイル(例えば図14の例ではファイルf2)に含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う記録制御手段(例えば図15のシステムコントロール部214や光ディスク記録/再生部215)と
を備える。
本発明の一側面の記録方法/プログラムは、
例えば図15の光ディスク記録再生装置201の記録方法/光ディスク記録再生装置201と同様の処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出し(例えば図16のステップS63)、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う(例えば図16のステップS64乃至S69)
ステップを含む。
例えば図15の光ディスク記録再生装置201の記録方法/光ディスク記録再生装置201と同様の処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出し(例えば図16のステップS63)、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う(例えば図16のステップS64乃至S69)
ステップを含む。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明を適用した情報処理装置としての光ディスク記録再生装置の構成例を示す図である。
図1の例では、光ディスク記録再生装置1は、高精細度テレビジョン放送(High-Definition Television)の規格に従ったベースバンド信号(以下、HD信号と称する)を、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)方式で圧縮符号化(エンコード)し、その結果得られるエレメンタリーストリーム信号(以下、ES信号と称する)を、光ディスク31に記録する(書き込む)ことができる。また、光ディスク記録再生装置1は、光ディスク31に記録されたES信号を再生し(読み出し)、そのES信号をMPEG方式で伸張復号(デコード)し、その結果得られるHD信号を出力することができる。
その際、光ディスク記録再生装置1は、HD信号を他の装置と送受信するとき、そのままの形態で送受信することもできるし、また、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)1394で規定されているトランスポートストリーム信号(以下、TS信号と称する)の形態で送受信することもできる。ただし、後者の形態でHD信号を送信する場合、即ち、TS信号を送信する場合、光ディスク記録再生装置1は、HD信号を例えばMPEG方式で圧縮符号化(エンコード)し、さらに、その結果得られるES信号をTS信号に変換するまでの一連の処理(以下、この一連の処理を、HD/TS変換処理と称する)を実行する。また、後者の形態でHD信号を受信する場合、即ち、TS信号を受信する場合、光ディスク記録再生装置1は、そのTS信号からES信号に変換し、さらに、そのES信号を例えばMPEG方式で伸張復号する(エンコード)ことでHD信号を得るまでの一連の処理(以下、この一連の処理をTS/HD変換処理と称する)を実行する。
図1の例では、光ディスク記録再生装置1は、他装置2とTS信号の送受信を行い、他装置3から送信されたHD信号を受信し、また、HD信号を他装置4に送信するようになされている。このため、図1の例では、光ディスク記録再生装置1は、システムコントロール部11乃至操作入力部23を含むように構成されている。
システムコントロール部11は、この光ディスク記録再生装置1の動作全体を制御する。その際、システムコントロール部11は、必要に応じて操作入力部23から入力される各種指令に従って各種処理を実行する。なお、システムコントロール部11の制御処理の具体例については後述する。
TS入出力部13は、他装置2から送信されてきたTS信号を端子12を介して受信し、そのTS信号に対してTS/HD変換処理を施し、その結果得られるHD信号を切替部16に提供する。その際、TS入出力部13は、受信したTS信号(それに対応するES信号やHD信号)に関する各種情報(例えば、後述するGOP位相情報やGOP乱れ情報等)を必要に応じて生成して、システムコントロール部11に提供する。
また、後述するように、TS入出力部13には、HD信号が切替部20から提供されてくる場合がある。このような場合、TS入出力部13は、そのHD信号に対してHD/TS変換処理を施し、その結果得られるTS信号を端子12を介して他装置2に送信する。その際、TS入出力部13は、そのHD信号に関する各種情報(例えば、後述するGOP位相情報等)を、必要に応じてシステムコントロール部11から取得して利用する。
なお、TS入出力部13の詳細例については図2を参照して後述する。
HD信号入力部15は、他装置3から送信されてきたHD信号を端子14を介して受信し、切替部16に提供する。
切替部16は、システムコントロール部11の制御に従って、その入力を、TS入出力部13側とHD信号入力部15側とのうちのいずれか一方に切り替える。
具体的には、切替部16の入力がTS入出力部13側に切り替えられた場合、TS入出力部13から出力されたHD信号、即ち、他装置2からTS信号の形態で送信されてきたHD信号が、切替部16に入力されてMPEG映像エンコード部17に提供される。
一方、切替部16の入力がHD信号入力部15側に切り替えられた場合、HD信号入力部15から出力されたHD信号、即ち、他装置3から送信されてきたHD信号が、切替部16に入力されてMPEG映像エンコード部17に提供される。
MPEG映像エンコード部17は、システムコントロール部11の制御に基づいて、切替部16からのHD信号をMPEG方式で圧縮符号化(エンコード)し、その結果得られるES信号を光ディスク記録/再生部18に提供する。
なお、他装置2からTS信号の形態で送信されてきたHD信号、即ち、TS入出力部13から切替部16を介してMPEG映像エンコード部17に提供されたHD信号とは、TS入出力部13のTS/HD変換処理により、TS信号から第1のES信号に変換され、MPEG方式でデコードされた結果得られるHD信号である。即ち、かかるHD信号は、他装置2等においてMPEG方式で1度目のエンコード処理が施されており、MPEG映像エンコード部17において再エンコード処理が施され、その結果得られる第2のES信号が光ディスク記録/再生部18に提供されることになる。このような場合、1度目のエンコード処理におけるGOP(Group Of Picture)構造を考慮しないで、即ち、第1のES信号のGOP構造を考慮しないで、再エンコード処理が実行されると、その再エンコード処理の結果得られる第2のES信号の劣化(第2のES信号の再生時の画質劣化)が激しくなるという問題が生じてしまう。なお、かかる問題が何故生じるかについては後述する。
そこで、本実施の形態のMPEG映像エンコード部17は、システムコントロール部11の制御に基づいて、第1のES信号と第2のES信号のGOPの位相が一致するように、対応するHD信号をエンコードする、といった再エンコード処理を実行する。GOPの位相が一致するとは、HD信号を構成する各フレームのうちのIピクチャとして選択されるフレーム(またはフィールド)が第1のES信号と第2のES信号ともに一致し、かつ、そのIピクチャを含むGOPの構造が第1のES信号と第2のES信号ともに一致することをいう。なお、かかる再エンコード処理等の詳細については図3と図4を参照して後述する。
光ディスク記録/再生部18は、システムコントロール部11の制御に基づいて、MPEG映像エンコード部17から提供されたES信号を光ディスク31に記録する(書き込む)。
また、光ディスク記録/再生部18は、システムコントロール部11の制御に基づいて、光ディスク31に記憶されているES信号を再生し(読み出し)、MPEG映像デコード部19に提供する。
なお、詳細については図8乃至図13を参照して説明するが、光ディスク31への記録対象のES信号、即ち、MPEG映像エンコード部17から出力されたES信号を構成する各GOPは、一般的には予め規定されたGOP構造を全て有している。ただし、各GOPの中には他とは異なるGOP構造を有しているGOPが含まれる場合があり得る。そのような場合、光ディスク記録/再生部18は、システムコントロール部11の制御に基づいて、他とは異なるGOP構造を有するGOPに対してエッセンスマークを付与し、より正確には、そのGOPを構成する各フレーム(またはフィールド)のうちの1以上にエッセンスマークを付与し、そのエッセンスマークをメタデータとして、記録対象のES信号と関連付けて光ディスク31に記録する(書き込む)ことができるようになされている。
エッセンスマークとは、記録媒体(図1の例では光ディスク31)に映像(図1の例ではES信号)とともに記録する情報であって、記録内容の検索性を向上させるための記録開始点、シーンチェンジ部分、goodshot等を示すマーク情報をいう。ただし、本実施の形態では、記録開始点、シーンチェンジ部分、またはgoodshotではなく、他とは異なるGOP構造を有するGOPの部分(以下、かかる部分をGOP乱れ部分と称する)を示すマーク情報として、エッセンスマークが利用されている。
MPEG映像デコード部19は、システムコントロール部11の制御に基づいて、光ディスク記録/再生部18により光ディスク31から読み出されたES信号を、MPEG方式で伸張復号(デコード)し、その結果得られるHD信号を切替部20に提供する。
なお、MPEG映像デコード部19から出力されたHD信号とは、上述したように、MPEG方式で1度目のエンコード処理が施された結果得られる第1のES信号(光ディスク31に記録されていた第1のES信号)が、MPEG映像デコード部19によりデコードされた結果得られる信号である。従って、かかるHD信号が後述する切替部20を介してTS入出力部13に提供される場合、そのHD信号は、TS入出力部13のHD/TS変換処理により、再エンコード処理が施されて第2のES信号となった後、TS信号に変換される。このような場合も、1度目のエンコード処理におけるGOP構造を考慮しないで、即ち、第1のES信号のGOP構造を考慮しないで、再エンコード処理が実行されると、その再エンコード処理の結果得られる第2のES信号の劣化(第2のES信号の再生時の画質劣化)が激しくなるという上述した問題が生じてしまう。なお、かかる問題が何故生じるかについては後述する。
そこで、本実施の形態では、TS入出力部13(詳細には後述する図2のMPEG映像エンコード部44)は、HD/TS変換処理の一部の処理として、第1のES信号と第2のES信号のGOPの位相が一致するように、対応するHD信号をエンコードする、といった再エンコード処理を実行する。
かかる再エンコード処理の詳細については図5と図6を参照して後述するが、かかる再エンコード処理をシステムコントロール部11が制御するためには、第1のES信号の各GOPの位相を示す情報、即ち、HD信号を構成する各フレームが、デコード前の第1のES信号のうちの何れのGOPの何れのピクチャ(フレーム)に対応するのかを特定可能な情報(以下、かかる情報を、GOP位相情報と称する)が必要になる。
そこで、MPEG映像デコード部19には、かかるGOP位相情報を生成するための位相情報生成部24が設けられている。即ち、位相情報生成部24は、MPEG映像デコード部19のデコード対象のES信号(TS入出力部13から見た場合には上述した第1のES信号)についてのGOP位相情報を生成し、システムコントロール部11に提供する。
切替部20は、システムコントロール部11の制御に従って、その出力を、TS入出力部13側とHD信号出力部21側とのうちのいずれか一方に切り替える。
具体的には、切替部20の出力がTS入出力部13側に切り替えられた場合、MPEG映像デコード部19から出力されたHD信号、即ち、光ディスク31にES信号の形態で記録されていたHD信号は、切替部20に入力されてTS入出力部13に提供される。そして、上述したように、かかるHD信号は、TS入出力部13においてTS信号に変換されて、端子12を介して他装置2に提供される。
一方、切替部20の出力がHD信号出力部21側に切り替えられた場合、MPEG映像デコード部19から出力されたHD信号は、HD信号出力部21に提供される。
HD信号出力部21は、切替部20から提供されたHD信号、即ち、光ディスク31にES信号の形態で記録されていたHD信号を、端子22を介して他装置4に提供する。
操作入力部23は、ユーザにより操作され、ユーザからの各種指令等をシステムコントロール部11に提供する。
次に、図2を参照して、TS入出力部13の詳細な構成例について説明する。
図2の例では、TS入出力部13は、IEEE1394入出力部41乃至MPEG映像エンコード部44を含むように構成されている。
IEEE1394入出力部41は、後述するTSストリーム多重化部45から提供されたTS信号を端子12から出力する。図1の例では、端子12から出力されたTS信号は他装置2に送信される。
また、IEEE1394入出力部41は、端子12から入力されたTS信号(図1の例では他装置2から送信されてきたTS信号)をTSストリーム復号部42に提供する。
TSストリーム復号部42は、IEEE1394入出力部41から提供されたTS信号をES信号に変換し、MPEG映像デコード部43に提供する。
MPEG映像デコード部43は、TSストリーム復号部42から提供されたES信号をMPEG方式で伸張復号(デコード)し、その結果得られるHD信号を切替部16(図1)に提供する。
上述したように、MPEG映像デコード部43から出力されたHD信号は、MPEG映像エンコード部17(図1)により再エンコード処理が施された上、光ディスク31に記録される。その際、MPEG映像エンコード部17においては、MPEG映像デコード部43のデコード対象の第1のES信号のGOPの位相と一致するように再エンコード処理が実行される。即ち、そのような再エンコード処理が実行されるようにシステムコントロール部11により制御される。その結果、光ディスク31への記録対象の第2のES信号が得られる。このような再エンコード処理を実現するためには、即ち、そのような制御をシステムコントロール部11が行うためには、第1のES信号についてのGOP位相情報が必要となる。
そこで、MPEG映像デコード部43には、かかるGOP位相情報を生成するための位相情報生成部51が設けられている。位相情報生成部51は、TSストリーム復号部42から提供された第1のES信号、即ち、MPEG映像デコード部43のデコード対象の第1のES信号についてのGOP位相情報を生成し、システムコントロール部11に提供する。なお、かかるGOP位相情報を利用するシステムコントロール部11の制御処理等の詳細については、図3と図4を参照して後述する。
また、上述したように、TSストリーム復号部42から提供された第1のES信号の中には、他とは異なるGOP構造を有するGOP、即ち、GOP乱れ部分を含む場合がある。このGOP乱れ部分を検出するために、MPEG映像デコード部43にはGOP乱れ検出部52が設けられている。GOP乱れ検出部52は、TSストリーム復号部42から提供された第1のES信号、即ち、MPEG映像デコード部43のデコード対象の第1のES信号を構成する各GOPのGOP構造を監視し、GOP乱れ部分を検出した場合には、そのGOP乱れ部分を特定可能な情報(以下、GOP乱れ情報と称する)を生成してシステムコントロール部11に提供する。なお、システムコントロール部11は、このGOP乱れ情報を参照して、光ディスク31の記録対象の第2のES信号を構成する各フレームのうちの何れのフレームにエッセンスマークを付与するのかを決定し、決定したフレームに付与したエッセンスマークを第2のES信号のメタデータとして光ディスク31に記録させる、といった制御処理を実行する。ただし、かかる制御処理の詳細については、図8乃至図13を参照して後述する。
MPEG映像エンコード部44は、システムコントロール部11の制御に基づいて、切替部20からのHD信号を、MPEG方式で圧縮符号化(エンコード)し、その結果得られるES信号をTSストリーム多重化部45に提供する。
なお、繰り返しになるが、かかるシステムコントロール部11の制御とは、MPEG映像デコード部19(図1)からのGOP位相情報を利用する制御である。かかるシステムコントロール部11の制御の結果、光ディスク31に記録されていた第1のES信号と、MPEG映像エンコード部44からTSストリーム多重化部45に提供される第2のES信号のGOPの位相が一致することになる。このことの詳細については図5と図6を参照して後述する。
TSストリーム多重化部45は、MPEG映像エンコード部44からのES信号、即ち、光ディスク31に記録されていた第1のES信号のGOPの位相と一致している第2のES信号を、TS信号に変換してIEEE1394入出力部41に提供する。
以上、TS入出力部12の詳細な構成例について説明した。
次に、図3と図4を参照して、図1の例の光ディスク記録再生装置1の処理(動作)のうちの、他装置2からTS信号の形態で送信されてきたHD信号を、ES信号の形態で光ディスク31に記録するまでの一連の処理(以下、かかる一連の処理を記録処理と称する)の一例について説明する。
即ち、図3は、記録処理の一例を説明するフローチャートであり、図4は、記録処理の一例を説明する模式図である。
図1の他装置2から送信されてきたTS信号が、端子12を介してTS入出力部13に入力されると、より詳細には図2のIEEE1394入出力部41を介してTSストリーム復号部42に入力されると、図3の例の記録処理が開始される。
ステップS1において、TSストリーム復号部42は、入力されたTS信号を第1のES信号に変換する。
第1のES信号が、TSストリーム復号部42からMPEG映像デコード部43に提供されると、処理はステップS2に進む。ステップS2において、MPEG映像デコード部43は、第1のES信号をデコードし、その結果得られるHD信号を、図1の切替部16を介してMPEG映像エンコード部17に出力する。
また、ステップS3において、MPEG映像デコード部43の位相情報生成部51(図2や図4)は、第1のES信号についてのGOP位相情報をGOP単位で生成し、システムコントロール部11に出力する。
なお、図3の例では、説明の便宜上、ステップS2のデコード処理後にステップS3の処理が実行されるように記載されているが、ステップS2のデコード処理中にステップS3の処理が独立して実行されるようになされてもよい。即ち、所定のGOPについてのデコード処理中またはその前後に、その所定のGOPについてのGOP位相情報を生成する処理が実行されるようになされてもよい。
さらに、図4を参照して、ステップS1乃至S3までの処理について説明する。
図4の例では、ステップS1の処理の結果として、即ち、第1のES信号として信号ES1が得られ、その信号ES1がMPEG映像デコード部43に提供されている。
この信号ES1を構成する各GOPのGOP構造は、15枚のフレーム(データ)からなる構造とされており、具体的には、15枚のフレームのそれぞれの内訳は再生順で示すと(B,B,I,B,B,P,B,B,P,B,B,P,B,B,P)となる構造とされている。なお、本実施の形態では、後述するES信号のGOP構造も、この信号ES1のGOP構造と同一とされている。ただし、GOP乱れ部分とは、他とは異なるGOP構造のことであるので、当然ながら、GOP乱れ部分についてはこの限りでない。
ここで、「I」はIピクチャを、「P」はPピクチャを、「B」はBピクチャを、それぞれ示している。
Iピクチャとは、イントラ ピクチャのことであり、1枚のフレーム内の情報のみを圧縮符号化した結果得られる画面(画像データ)をいう。Iピクチャは、一般的に1つのGOPに1枚のみ含まれ、そのGOPについての圧縮の基本(エンコード処理やデコード処理の基本)となるフレームでる。それ故、Iピクチャは、画面当たりのデータ量は最も大きく、ブロックエラーは最も少ない画面である。
Pピクチャとは、プレディクティブ ピクチャのことであり、直前のIまたはPピクチャからの動き予測符号化によって得られる画面(画像データ)をいう。図4も含めて本実施の形態では、Pピクチャは、GOPに4枚含まれており、Iピクチャよりもデータ量が小さく、Iピクチャと比較して画像にはブロックエラーが一般的に多く含まれる画面である。
Bピクチャとは、バイディレクショナル プレディクティブ ピクチャのことであり、直前と直後のIまたはPピクチャからの動き予測符号化によって得られる画面(画像データ)をいう。図4も含めて本実施の形態では、Bピクチャは、GOPに10枚含まれており、画面当たりのデータ量はもっとも小さく、画像に含まれるブロックエラーが一般的に最も多い画面である。
このような信号ES1が、ステップS2の処理でMPEG映像デコード部43によりデコードさると、その結果、図4の例では、HD信号として信号BB1が得られる。なお、理解を容易なものとするために、信号BB1は、図4中では、各フレームの画像(オートバイを含む画像)の集合体として模式的に示されている。
MPEG映像エンコード部17は、この信号BB1に対して再エンコード処理を施すとき、信号ES1のGOPの位相を考慮しないと、信号BB1を構成する各フレームのうちの、信号ES1においてBまたはPピクチャであったフレームをIピクチャとして選択してしまう場合が多々起こり得る。信号ES1においてBまたはPピクチャであったフレームには、上述したように、信号ES1においてIピクチャであったフレームと比較してブロックエラーが一般的により一段と多く含まれている。従って、MPEG映像エンコード部17が、そのようなブロックエラーが多く含まれるフレームをIピクチャとして選択して、再エンコード処理を信号BB1に対して施した場合、その再エンコード処理の結果得られるES信号は劣化(ES信号の再生時の画質劣化)が激しくなるという上述した問題が生じてしまう。
従って、かかる問題を解決するためには、即ち、再エンコード処理の結果得られるES信号の再生時の画質を最適にするためには、再エンコード処理時の基準となるIピクチャとして、最も画質の良いフレーム、即ち、元の(1度目のエンコード時の)Iピクチャを選択すればよい。即ち、MPEG映像エンコード部17は、信号ES1においてIピクチャであったフレームをそのままIピクチャとして選択するような再エンコード処理、換言すると、信号ES1のGOPの位相と一致させるような再エンコード処理を、信号BB1に対して施せばよい。具体的には例えば図4の例では、MPEG映像エンコード部17は、信号BB1のうちの、信号ES1においてIピクチャであったフレームBB1-FをそのままIピクチャとして選択して、信号ES1のGOP1に対応する15枚のフレームに対して再エンコード処理を施せばよい。このような再エンコード処理の結果、第2のES信号として、図4に示されるような信号ES2、即ち、信号ES1のGOP1の位相と一致しているGOP2を含む信号ES2が得られることになる。
かかるMPEG映像エンコード部17の再エンコード処理を実現させるためには、HD信号(図4の例では信号BB1)を構成する各フレーム(データ)のうちの何れのフレームが、デコード前のES信号(図4の例では信号ES1)においてIピクチャであったのかを特定可能な情報が必要となり、本実施の形態では、かかる情報がGOP位相情報としてMPEG映像デコード部43の位相情報生成部51により生成されて、システムコントロール部11に提供される。
そして、図4の例では、システムコントロール部11が、このGOP位相情報に基づいて、信号BB1を構成する各フレーム(図4中オートバイの映像を含む各フレーム)のそれぞれについて、信号ES1においてIピクチャであったか否かを判定し、Iピクチャであったと判定した場合、そのことをMPEG映像エンコード部17に通知する(図4中では、フレームBB1-Fが、信号ES1においてIピクチャであったことを通知する)。即ち、MPEG映像エンコード部17は、信号BB1を構成する各フレーム(データ)のうちの、システムコントロール部11からIピクチャである旨の通知があったフレーム(図4中では、フレームBB1-F)をIピクチャとして選択する再エンコード処理を、信号BB1に対して施し、その結果得られる信号ES2を光ディスク記録/再生部18に提供する。
このようなシステムコントロール部11の制御に基づくMPEG映像エンコード部17の再エンコード処理が、図3のステップS4の処理として実行される。即ち、ステップS4において、MPEG映像エンコード部17は、GOP位相情報を参照して(より正確には、上述したように、実際に参照するのはシステムコントロール部11であり、そのシステムコントロール部11の制御に基づいて)、第1のES信号のGOPの位相と一致するように、HD信号を再エンコードし、その結果得られる第2のES信号を光ディスク記録/再生部18に出力する。
すると、ステップS5において、光ディスク記録/再生部18は、第2のES信号(図4の例では信号ES2)を光ディスク31に記録する。
これにより、図1の例の光ディスク記録再生装置1の記録処理は終了となる。
次に、図5と図6を参照して、図1の例の光ディスク記録再生装置1の処理(動作)のうちの、ES信号の形態で光ディスク31に記録されているHD信号を、光ディスク31から再生し(読み出し)、TS信号の形態で他装置2に送信するまでの一連の処理(以下、かかる一連の処理を再生処理と称する)の一例について説明する。
即ち、図5は、再生処理の一例を説明するフローチャートであり、図6は、再生処理の一例を説明する模式図である。
ステップS21において、図1(図6)の光ディスク記録/再生部18は、光ディスク31から第1のES信号を再生する(読み出す)。
なお、この再生処理が、上述した図3と図4の記録処理後に実行される場合、記録処理で言う「第2のES信号」が光ディスク31に記録されていることになる。従って、記録処理で言う「第2のES信号」が、再生処理で言う「第1のES信号」として、このステップS21の処理で読み出されることになる。このように、記録処理で言う「第1のES信号」や「第2のES信号」と、再生処理で言う「第1のES信号」や「第2のES信号」とは異なるので、その点注意が必要である。
第1のES信号が、光ディスク記録/再生部18からMPEG映像デコード部19に提供されると、処理はステップS22に進む。ステップS22において、MPEG映像デコード部19は、第1のES信号をデコードし、その結果得られるHD信号を、切替部20を介してTS入出力部13のMPEG映像エンコード部44(図2や図6)に出力する。
また、ステップS23において、MPEG映像デコード部19の位相情報生成部24(図1や図6)は、第1のES信号についてのGOP位相情報をGOP単位で生成し、システムコントロール部11に出力する。
なお、図5の例では、説明の便宜上、ステップS22のデコード処理後にステップS23の処理が実行されるように記載されているが、ステップS22のデコード処理中にステップS23の処理が独立して実行されるようになされてもよい。即ち、所定のGOPについてのデコード処理中またはその前後に、その所定のGOPについてのGOP位相情報を生成する処理が実行されるようになされてもよい。
さらに、図6を参照して、ステップS21乃至S23の処理を説明する。
図6の例では、ステップS21の処理の結果として、即ち、再生された第1のES信号として信号ES3が得られ、それがMPEG映像デコード部19に提供されている。なお、上述したように、この信号ES3を構成する各GOPのGOP構造は、信号ES1のGOP構造と同一とされている。
このような信号ES3が、ステップS22の処理でMPEG映像デコード部19によりデコードされると、その結果、図6の例では、HD信号として信号BB2が得られる。なお、理解を容易なものとするために、信号BB2は、図4の例と同様に図6中では、各フレームの画像(オートバイの画像)の集合体として模式的に示されている。
図6の例では、この信号BB2が、MPEG映像エンコード部44による再エンコード処理の対象とされている。即ち、MPEG映像エンコード部44は、上述したMPEG映像エンコード部17(図1や図4)と同様な再エンコード処理、即ち、信号ES3においてIピクチャであったフレームをそのままIピクチャとして選択する再エンコード処理を、換言すると、信号ES3のGOPの位相と一致させるような再エンコード処理を、信号BB2に対して施す。具体的には例えば図6の例では、MPEG映像エンコード部44は、信号BB2のうちの、信号ES3においてIピクチャであったフレームBB2-FをそのままIピクチャとして選択し、信号ES3のGOP3に対応する15枚のフレームに対して再エンコード処理を施す。このような再エンコード処理の結果、第2のES信号として、図6に示されるような信号ES4、即ち、信号ES3のGOP3の位相と一致しているGOP4を含む信号ES4が得られることになる。
このようなMPEG映像エンコード部44の再エンコード処理を実現させるためには、MPEG映像エンコード部17の再エンコード処理と同様に、HD信号(図6の例では信号BB2)を構成する各フレーム(データ)のうちの何れのフレームが、デコード前のES信号(図6の例では信号ES3)においてIピクチャであったのかを特定可能な情報が必要となる。そこで、本実施の形態では、かかる情報がGOP位相情報としてMPEG映像デコード部19の位相情報生成部24により生成されて、システムコントロール部11に提供される。
そして、図6の例では、システムコントロール部11が、このGOP位相情報に基づいて、信号BB2を構成する各フレーム(図6中オートバイの映像を含む各フレーム)のそれぞれについて、信号ES3においてIピクチャであったか否かを判定し、Iピクチャであったと判定した場合そのことをMPEG映像エンコード部44に通知する(図6中では、フレームBB2-Fが、信号ES3においてIピクチャであったことを通知する)。即ち、MPEG映像エンコード部44は、信号BB2を構成する各フレーム(データ)のうちの、システムコントロール部11からIピクチャである旨の通知があったフレーム(図6の例では、フレームBB2-F)をIピクチャとして選択する再エンコード処理を、その信号BB2に対して施し、その結果得られる信号ES4をTSストリーム多重化部45(図2)に提供する。
このようなシステムコントロール部11の制御に基づくMPEG映像エンコード部44の処理が、図5のステップS24の処理として実行される。即ち、ステップS24において、MPEG映像エンコード部44は、GOP位相情報を参照して(より正確には、上述したように、実際に参照するのはシステムコントロール部11であり、そのシステムコントロール部11の制御に基づいて)、第1のES信号のGOPの位相と一致するように、HD信号を再エンコードし、その結果得られる第2のES信号をTSストリーム多重化部45に出力する。
すると、ステップS25において、TSストリーム多重化部45は、第2のES信号(図6の例では信号ES4)を、TS信号に変換して、IEEE1394入出力部41と端子12を介して外部に出力する(図1の例では、他装置2に送信する)。
これにより、図1の例の光ディスク記録再生装置1の再生処理は終了となる。
以上説明した図4と図6とを比較すると容易にわかるように、図1の例の光ディスク記録再生装置1は、記録処理と再生処理とによらず、次のような一連の処理を実行することができる。
即ち、一度目のエンコード処理が施された結果得られる第1のES信号(図4の例では信号ES1であり、図6の例では信号ES3である)に対してデコード処理が施され、その結果ベースバンド信号(本実施の形態ではHD信号であり、具体的には図4の例では信号BB1であり、図6の例では信号BB2である)が得られる。次に、かかるベースバンド信号に対して再エンコード処理が施され、その結果第2のES信号(図4の例では信号ES2であり、図6の例では信号ES4である)が得られる。このような一連の処理(以下、かかる一連の処理を、デコード/再エンコード処理と称する)が、図1の例の光ディスク記録再生装置1内で実行可能となされている。
かかるデコード/再エンコード処理を適用することで、例えば第1のES信号と第2のES信号とのビットレートを異ならせたい等の要望に応えることが可能になる。
例えば、上述した例のように、コンテンツの伝送形態がTS信号とされているときがある。具体的には例えば、放送局とそれが所有する自動車(いわゆるバン)との間でマイクロ波として伝送されるときや、携帯電話等で伝送されるとき等である。このようなとき、伝送帯域にあわせたビットレート、即ち、記録ビットレートとは異なるビットレートで、TS信号を送信したいという要望が挙げられるときがある。
このようなとき、かかるデコード/再エンコード処理を適用することで、記録媒体に第1のES信号が記録される際の記録ビットレートとは異なるビットレートで、即ち、伝送帯域にあわせたビットレートで、再エンコード処理後の第2のES信号を生成し、さらに、その第2のES信号をTS信号に変換すること、即ち、上述した要望に応えることが容易に可能になる。
また、デコード/再エンコード処理を適用することで、記録ビットレートよりも低いビットレートでTS信号を出力することもできるので、長時間アーカイブ用途でのHDV I/Fへの出力の実現も容易に可能になる。
ただし、上述したように、デコード/再エンコード処理において、第1のES信号のGOPの位相が考慮されずに再エンコード処理が実行されてしまうと、その再エンコード処理の結果得られる第2のES信号が著しく劣化してしまう(第2のES信号の再生時の画像劣化を起こす)という問題が生じてしまう。
そこで、上述したように、この問題を解決するために、即ち、再エンコード処理の結果得られる第2のES信号の再生画質を最適にするために、第1のES信号のGOPの位相と一致するように再エンコード処理を実行する、という手法(以下、GOP位相一致再エンコード手法と称する)が、図1の例の光ディスク記録再生装置1に適用されている。
より具体的には例えば、第1のES信号にGOP乱れ部分が含まれない場合、即ち、第1のES信号を構成する各GOPのGOP構造が全て一致する場合、第1のES信号に対してデコード処理が施され、その結果得られるHD信号が再エンコードされる際、その再エンコード処理時の基準となるIピクチャとして、HD信号を構成する各フレームのうちの、第1のES信号においてIピクチャであったフレームを選択する、という手法が、GOP位相一致再エンコード手法の一例である。
なお、第1のES信号にGOP乱れ部分が含まれる場合のGOP位相一致再エンコード手法の一例については、図8乃至図11を用いてGOP乱れ部分の例を後述した後に別途説明する。
かかるGOP位相一致再エンコード手法こそが、本発明人が発明した手法のひとつである。かかるGOP位相一致再エンコード手法は、上述した図1の例の光ディスク記録再生装置1のみならず、デコード/再エンコード処理を実行可能な装置やシステム(システムの定義については後述する)であれば何れにも適用可能である。
具体的には例えば、図7は、かかるGOP位相一致再エンコード手法を適用した光ディスク記録再生装置の構成例であって、図1の例とは異なる構成例を示している。即ち、図1の例では、デッキ型の光ディスク記録再生装置1とされていたが、図7の例では、カムコーダ型の光ディスク記録再生装置101とされている。
図7の例では、光ディスク記録再生装置101は、システムコントロール部110乃至端子123を含むように構成されている。
システムコントロール部110は、この光ディスク記録再生装置101の動作全体を制御する。ただし、その制御の内容の具体例については後述する。
撮像部112は、例えばCCD(Charge-Coupled Device)等により構成され、図示せぬ被写体をレンズ111を介して撮像し、それをアナログの画像信号としてHD信号エンコード部113に提供する。
HD信号エンコード部113は、撮像部112から提供された画像信号をHD信号に変換して、MPEG映像エンコード部114、切替部117、および、切替部118に提供する。
MPEG映像エンコード部114は、HD信号エンコード部113からのHD信号をMPEG方式で圧縮符号化(エンコード)し、その結果得られるES信号を光ディスク記録/再生部115に提供する。
光ディスク記録/再生部115は、MPEG映像エンコード部114から提供されたES信号を光ディスク31に記録する(書き込む)。
また、光ディスク記録/再生部115は、光ディスク31に記憶されているES信号を再生し(読み出し)、MPEG映像デコード部116に提供する。
MPEG映像デコード部116は、光ディスク記録/再生部115により光ディスク31から読み出されたES信号をMPEG方式で伸張復号(デコード)し、その結果得られるHD信号を切替部117と切替部118に提供する。
後述するように、MPEG映像デコード部116に入力されるES信号が、上述したデコード/再エンコード処理における、HD信号が一度エンコードされた結果得られる第1のES信号である。即ち、MPEG映像デコード部116は、図1のMPEG映像デコード部19に相当するブロックである。従って、GOP位相一致再エンコード手法を適用するために、MPEG映像デコード部116には、図1の位相情報生成部24と同様の機能と構成を有する位相情報生成部131が設けられている。即ち、位相情報生成部131は、MPEG映像デコード部116のデコード対象のES信号(デコード/再エンコード処理における第1のES信号)についてのGOP位相情報を生成し、システムコントロール部110に提供する。
切替部117は、システムコントロール部110の制御に従って、その入力を、HD信号エンコード部113側とMPEG映像デコード部116側とのうちのいずれか一方に切り替える。
具体的には、切替部117の入力がHD信号エンコード部113側に切り替えられた場合、HD信号エンコード部113から出力されたHD信号、即ち、撮像部112により撮像された結果得られるHD信号が、切替部117にリアルタイムに入力されて端子123を介して外部に出力される。
一方、切替部117の入力がMPEG映像デコード部116側に切り替えられた場合、MPEG映像デコード部116から出力されたHD信号、即ち、光ディスク31にES信号の形態で一旦記録された後再生されたHD信号が、切替部117に入力されて端子123を介して外部に出力される。
切替部118は、システムコントロール部110の制御に従って、その入力を、HD信号エンコード部113側とMPEG映像デコード部116側とのうちのいずれか一方に切り替える。
具体的には、切替部118の入力がHD信号エンコード部113側に切り替えられた場合、HD信号エンコード部113から出力されたHD信号、即ち、撮像部112により撮像された結果得られるHD信号が、切替部118にリアルタイムに入力されてMPEG映像エンコード部119に入力される。
一方、切替部118の入力がMPEG映像デコード部116側に切り替えられた場合、MPEG映像デコード部116から出力されたHD信号、即ち、光ディスク31にES信号の形態で一旦記録された後再生されたHD信号が、切替部118に入力されてMPEG映像エンコード部119に入力される。
MPEG映像エンコード部119は、システムコントロール部110の制御に基づいて、切替部118からのHD信号をMPEG方式で圧縮符号化(エンコード)し、その結果得られるES信号をTSストリーム多重化部120に提供する。
ここで、図6と図7とを比較するに、図7の切替部118の入力がMPEG映像デコード部116側に切り替えられている場合には、図7の光ディスク記録/再生部115は図6(図1)の光ディスク記録/再生部18に相当し、図7のMPEG映像デコード部116は上述したように図6(図1)のMPEG映像デコード部19に相当し、図7のシステムコントロール部110は図6(図1)のシステムコントロール部11に相当し、図7のMPEG映像エンコード部119は図6(図2)のMPEG映像エンコード部44に相当していることがわかる。そして、図2と図7とを比較するに、図7のTSストリーム多重化部120が図2のTSストリーム多重化部45に相当し、図7のIEEE1394入出力部121が図2のIEEE1394入出力部41に相当し、図7の端子122が図2(図1)の端子12に相当していることがわかる。
従って、図7の切替部118の入力がMPEG映像デコード部116側に切り替えられている場合には、図7の例の光ディスク記録再生装置101は、図1の例の光ディスク記録再生装置1と全く同様に、図5や図6を用いて説明した再生処理を実行することができる。即ち、図7の例の光ディスク記録再生装置101のうちの、システムコントロール部110、MPEG映像デコード部116、および、MPEG映像エンコード部119が、GOP位相一致再エンコード手法が適用されたデコード/再エンコード処理を実行することができ、その結果、光ディスク31から再生された第1のES信号の位相と一致する第2のES信号、即ち、再生画質が最適となる第2のES信号が出力されるのである。
また、図7の例の光ディスク記録再生装置101は、デコード/再エンコード処理自体を実行できるので、例えば、撮像部112により撮像されたコンテンツ(被写体の動画像等)を、光ディスク31には高ビットレートのES信号として記録したいが、端子122からTS信号として出力するときには低ビットレートで送信したい、即ち、上述した長時間アーカイブ用途の出力を実現したい、といった要望に簡単に応えることが可能になる。
ところで、図1の例の光ディスク記録再生装置1や図7の例の光ディスク記録再生装置101においては、光ディスク31の記録/再生対象のES信号として、上述したように、GOP乱れ部分(他とは異なるGOP構造のGOP)を含むES信号も想定されている。
以下、図8乃至図11を参照して、GOP乱れ部分を含むES信号の2つの例について説明する。
図8は、GOP乱れ部分を含むES信号の2つの例のうちの1つ目の例を説明する図である。
例えば、光ディスク31に記録されているES信号として、図8中一番上方の信号ES5と同図中一番下方の信号ES6とが存在し、信号ES5が第1のファイルに含められて記録されている一方、信号ES6が第2のファイルに含められて記録されているとする。
また例えば、図1の例の光ディスク記録再生装置1や図7の例の光ディスク記録再生装置101(以下、図8乃至図11の説明においては、特に断りの無い限り光ディスク記録再生装置1にのみ言及する)が、信号ES5をフレーム単位で第1のファイルから読み出すことができ、かつ、信号ES6をフレーム単位で第2のファイルから読み出すことができる機能を有しているとする。
この場合、光ディスク記録再生装置1は、例えば、図8の中央の信号ES7を生成することができる。
即ち、光ディスク記録再生装置1は、信号ES5のうちの第1のフレームから第2のフレームまでの部分ES5-a、信号ES6のうちの第3のフレームから第4のフレームまでの部分ES6-A、信号ES5のうちの第5のフレームから第6のフレームまでの部分ES5-b、および、信号ES6のうちの第7のフレームから第8のフレームまでの部分ES6-Bのそれぞれを個別に光ディスク31から読み出して、その順番で配置させることで信号ES7を生成することができる。
なお、このようにして、図8の信号ES7のようなES信号を生成する手法を、以下、ディスククリップリスト手法と称する。
ディスククリップリスト手法により生成された信号ES7において、部分ES5-aと部分ES6-Aとの境界点T1前後にできる部分(GOP)ES7-αは、GOP乱れ部分(他とは異なるGOP構造のGOP)となるときがある。部分ES5-aと部分ES6-Aとはフレーム単位で抽出された部分であるので、境界点T1の直前の第2のフレームが信号ES5における所定のGOPの途中のフレームであったり、境界点T1の直後の第3のフレームが信号ES6におけるGOPの途中のフレームであるときがあるからである。同様の理由で、部分ES6-Aと部分ES5-bとの境界点T2前後にできる部分(GOP)ES7-βや、部分ES5-bと部分ES6-Bとの境界点T3前後にできる部分(GOP)ES7-γもまた、GOP乱れ部分となるときがある。
このように、信号ES7は、ディスククリップリスト手法により生成されたES信号の一例であって、GOP乱れ部分を含むES信号の一例である。即ち、ディスククリップリスト手法により生成されたES信号は、GOP乱れ部分を含む場合がある。
ディスククリップリスト手法を図1の光ディスク記録再生装置1に適用する場合には、MPEG映像デコード部19は、例えば図9に示すように構成することができる。即ち、図9は、ディスククリップリスト手法を適用したMPEG映像デコード部19の構成例を示している。
図9の例では、MPEG映像デコード部19は、上述した位相情報生成部24の他、切替部151乃至切替部153を含むように構成されている。
切替部151は、システムコントロール部11の制御に従って、その出力を、MPEGデコード部152−1側とMPEGデコード部152−2側とのうちのいずれか一方に切り替える。
具体的には、切替部151の出力がMPEGデコード部152−1側に切り替えられた場合、光ディスク記録/再生部18により光ディスク31(図1)から再生されたES信号が、切替部151に入力されてMPEGデコード部152−1に提供される。
一方、切替部151の出力がMPEGデコード部152−2側に切り替えられた場合、光ディスク記録/再生部18により光ディスク31(図1)から再生されたES信号が、切替部151に入力されてMPEGデコード部152−2に提供される。
MPEGデコード部151−1,152−1のそれぞれは、切替部151から提供されてきたES信号をMPEG方式でそれぞれ伸張復号(デコード)し、その結果得られるHD信号を切替部153にそれぞれ提供する。
切替部153は、システムコントロール部11の制御に従って、その入力を、MPEGデコード部152−1側とMPEGデコード部152−2側とのうちのいずれか一方に切り替える。
具体的には、切替部151の入力がMPEGデコード部152−1側に切り替えられた場合、MPEGデコード部152−1から出力されたHD信号が、切替部153に入力されて切替部20(図1)に提供される。
一方、切替部151の入力がMPEGデコード部152−2側に切り替えられた場合、MPEGデコード部152−2から出力されたHD信号が、切替部153に入力されて切替部20(図1)に提供される。
以下、かかる図9の例のMPEG映像デコード部19の動作の一例について説明する。
ここでも例えば、光ディスク31に、図8の信号ES5が第1のファイルに含められて記録され、かつ、図8の信号ES6が第2のファイルに含められて記録されているとする。
そして、MPEGデコード部152−1が第1のファイルのデコード処理用として利用され、MPEGデコード部152−2が第2のファイルのデコード処理用として利用されることが予め設定されているとする。即ち、そのことがシステムコントロール部11により予め認識されているとする。
この場合、システムコントロール部11は、光ディスク記録/再生部18により第1のファイルの内容が読み出されたとき(そのように制御したとき)、切替部151の出力をMPEGデコード部152−1側に切り替える。すると、第1のファイルの内容(信号ES5の少なくとも一部分)は、MPEGデコード部152−1に提供され、そこでデコード処理が施され、その結果得られるHD信号(信号ES5の少なくとも一部分に対応するHD信号)が切替部153に提供される。
一方、システムコントロール部11は、光ディスク記録/再生部18により第2のファイルの内容が読み出されたとき(そのように制御したとき)、切替部151の出力をMPEGデコード部152−2側に切り替える。すると、第2のファイルの内容(信号ES6の少なくとも一部分)は、MPEGデコード部152−2に提供され、そこでデコード処理が施され、その結果得られるHD信号(信号ES6の少なくとも一部分に対応するHD信号)が切替部153に提供される。
このようにして、切替部153には、第1のファイルの内容に対応するHD信号(信号ES5の少なくとも一部分に対応するHD信号)、または、第2のファイルの内容に対応するHD信号(信号ES6の少なくとも一部分に対応するHD信号)が入力されてくるので、システムコントロール部11は、適切なタイミングでその入力を切り替える。すると、切替部153からは、第1のファイルの内容に対応するHD信号と、第2のファイルの内容に対応するHD信号とが混在したHD信号が出力される。
より具体的には例えば、信号ES5のうちの第1のフレームから第2のフレームまでの部分ES5-a、信号ES6のうちの第3のフレームから第4のフレームまでの部分ES6-A、信号ES5のうちの第5のフレームから第6のフレームまでの部分ES5-b、および、信号ES6のうちの第7のフレームから第8のフレームまでの部分ES6-Bがその順番で、光ディスク記録/再生部18により光ディスク31から読み出される(そのようにシステムコントロール部11が制御する)とする。
この場合、部分ES5-aが提供されてくるまでは、切替部151の出力はMPEGデコード部152−1側に切り替えられており、その結果、部分ES5-aは、MPEGデコード部152−1によりデコード処理が施されて、その結果得られるHD信号(部分ES5-aに対応するHD信号)が切替部153に提供される。このとき、切替部153の入力はMPEGデコード部152−1側に切り替えられており、部分ES5-aに対応するHD信号が、MPEG映像デコード部19から出力されて切替部20(図1)に提供される。
次に、部分ES5-aの切替部151への提供が終了して部分ES6-Aの提供が開始されるときには、即ち、第2のフレームの提供が終了して第3のフレームの提供が開始されるときには、切替部151の出力はMPEGデコード部152−2側に切り替えられ、その結果、今度は、部分ES6-Aが、MPEGデコード部152−2によりデコード処理が施されて、その結果得られるHD信号(部分ES6-Aに対応するHD信号)が切替部153に提供される。このとき、切替部153の入力はMPEGデコード部152−2側に切り替えられており、部分ES6-Aに対応するHD信号が、MPEG映像デコード部19から出力されて切替部20(図1)に提供される。
以下同様に、部分ES6-Aの切替部151への提供が終了して部分ES5-bの提供が開始されるときには、即ち、第4のフレームの提供が終了して第5のフレームの提供が開始されるときには、切替部151の出力はMPEGデコード部152−1側に切り替えられ、その結果、今度は、部分ES5-bが、MPEGデコード部152−1によりデコード処理が施されて、その結果得られるHD信号(部分ES5-bに対応するHD信号)が切替部153に提供される。このとき、切替部153の入力はMPEGデコード部152−1側に切り替えられており、部分ES5-bに対応するHD信号が、MPEG映像デコード部19から出力されて切替部20(図1)に提供される。
そして、部分ES5-bの切替部151への提供が終了して部分ES6-Bの提供が開始されるときには、即ち、第6のフレームの提供が終了して第7のフレームの提供が開始されるときには、切替部151の出力はMPEGデコード部152−2側に切り替えられ、その結果、今度は、部分ES6-Bが、MPEGデコード部152−2によりデコード処理が施されて、その結果得られるHD信号(部分ES6-Bに対応するHD信号)が切替部153に提供される。このとき、切替部153の入力はMPEGデコード部152−2側に切り替えられており、部分ES6-Bに対応するHD信号が、MPEG映像デコード部19から出力されて切替部20(図1)に提供される。
以上の一連の処理の結果、GOP乱れ部分を含む図8の信号ES7に対して、デコード処理が施された結果得られるHD信号と等価な信号が、MPEG映像デコード部19により生成されて切替部20(図1)に提供される。
その際、位相情報生成部24は、信号ES7についてのGOP位相情報をGOP単位で生成してシステムコントロール部11に提供する。
ただし、GOP位相情報として、単に、MPEG映像デコード部19から出力されるHD信号を構成する各フレームのうちの、デコード前の第1のES信号(図8の例では信号ES7)においてIピクチャであったフレームを特定可能な情報のみを採用しても、図6(図2)のMPEG映像エンコード部44側で、その第1のES信号のGOPの位相と同期するように再エンコード処理を実行することは困難である。
なぜならば、いまの場合、デコード前の第1のES信号である信号ES7にはGOP乱れ部分(他とは異なるGOP構造のGOP)が含まれているが、MPEG映像エンコード部44側で、そのことを認識できないからである。即ち、その結果として、MPEG映像エンコード部44は、GOP乱れ部分に対して、他と一緒のGOP構造(規定のGOP構造)となるように再エンコード処理を施してしまうため、再エンコード処理の結果得られる第2のES信号のGOP乱れ部分以降の部分については、信号ES7のGOPの位相と全く同期しないことになるからである。
そこで、図9の例の位相情報生成部24は、MPEGデコード部152−1,152−2のデコード処理内容や、切替部153の切替状況等に基づいて、デコード対象のGOPがGOP乱れ部分であるか否か、即ち、デコード対象のGOPのGOP構造が規定構造であるか否かを判定する。換言すると、図9の例の位相情報生成部24は、デコード対象のES信号(デコード/再エンコード処理における第1のES信号)を構成する各GOPの位相を監視し続ける。
なお、本実施の形態では、規定構造とは、上述したように、15枚のフレーム(データ)からなるGOP構造であって、具体的には、15枚のフレームのそれぞれの内訳が再生順で示すと(B,B,I,B,B,P,B,B,P,B,B,P,B,B,P)となるGOP構造をいう。
そして、デコード対象のGOPがGOP乱れ部分ではないと判定した場合、即ち、デコード対象のGOPが規定構造を有している場合、位相情報生成部24は、デコード対象のGOPのうちのIピクチャを後で特定可能な情報、即ち、HD信号を構成する各フレームのうちの何れのフレームがIピクチャに相当するのかを特定可能な情報をGOP位相情報として生成して、システムコントロール部11に提供する。
これに対して、デコード対象のGOPがGOP乱れ部分であると判定した場合、即ち、デコード対象のGOPが規定構造以外のGOP構造を有する場合、位相情報生成部24は、HD信号のうちの何れの部分がGOP乱れ部分に相当するのかを特定可能であって、かつ、そのGOP乱れ部分のGOP構造を特定可能な情報をGOP位相情報として生成して、システムコントロール部11に提供する。
この場合、システムコントロール11側で、かかるGOP位相情報を利用してMPEG映像エンコード部44を制御することで、デコード/再エンコード処理における第1のES信号にGOP乱れ部分が含まれているときであっても、図6(図2)のMPEG映像エンコード部44側で、その第1のES信号のGOPの位相と同期するような再エンコード処理を実行することが容易に可能になる。
以上、図8と図9を参照して、GOP乱れ部分を含むES信号の2つの例のうちの1つ目の例として、ディスククリップリスト手法により生成されるES信号について説明した。
なお、ディスククリップリスト手法を図7の光ディスク記録再生装置101に適用する場合には、MPEG映像デコード部116を、例えば図9に示すように構成すればよい。
次に、図10と図11を参照して、GOP乱れ部分を含むES信号の2つの例のうちの2つ目の例について説明する。
GOP乱れ部分を含むES信号の2つ目の例とは、図1の例の光ディスク記録再生装置1に接続される他の装置2、即ち、コンテンツをTS信号の形態で送受信する他の装置2として、例えば図10に示されるHDVカムコーダ2−1とHDV編集機2−2とからなるシステム(システムの定義については後述する)が採用されている場合に、HDV編集機2−2により生成されるES信号である。即ち、図10の例では、HDV編集機2−2により、GOP乱れ部分を含むES信号が生成され、それがTS信号に変換されて光ディスク記録再生装置1に送信されてくるときがある。
HDVカムコーダ2−1は、被写体の動画像等を撮像し、その動画像等(コンテンツ)を、HD信号、または、そのHD信号をMPEG方式でエンコードした結果得られるES信号等の所定の形態でHDV編集機2−2に提供する。
HDV編集機2−2は、HDVカムコーダ2−1から提供された2以上のコンテンツ(動画像等)をES信号の形態で記録し、それらのコンテンツを編集することができる。
具体的には例えば、コンテンツのES信号として、図11に示される第1のコンテンツの信号ES10と、第2のコンテンツの信号ES11とが編集機2−2に記録されているとする。
この場合、HDV編集機2−2は、信号ES10の一部分と信号ES11の一部分とをフレーム単位で繋ぎ合わせることで、第1のコンテンツの一部分と第2のコンテンツの一部分を繋ぎ合わせる編集を行うことができる。
より具体的には例えば、HDV編集機2−2は、第1のコンテンツの一部分と第2のコンテンツの一部分を繋ぎ合わされた点e(以下編集点eと称する)を境にして、その編集点eよりも前に、信号ES10のうちの、ES10-GOP0、ES10-GOP1、および、ES10-GOP2の前半の3フレーム(B,B,I)までの部分を配置させ、その編集点eよりも後に、信号ES11のうちの、ES11-GOP1のうちの後半の3フレーム(B,B,P)、ES11-GOP2、それ以降の部分を配置させることで、第1のコンテンツの一部分と第2のコンテンツの一部分を繋ぎ合わせる編集を行うことができる。
この場合、HDV編集機2−2は、信号ES10と信号ES11のうちの編集点eを含むGOP、即ち、信号ES10におけるES10-GOP2と、信号ES11におけるES11-GOP1とのみをデコードする。その結果、ES10-GOP2に対応する第1のHD信号と、ES11-GOP1に対応する第2のHD信号とが得られることになる。そこで、HDV編集機2−2は、第1のHD信号のうちの、ES10-GOP2の前半の3フレーム(B,B,I)に対応する部分と、第2のHD信号のうちの、ES11-GOP1の後半の3フレーム(B,B,P)に対応する部分とをその順番で配置させた第3のHD信号を生成する。次に、HDV編集機2−2は、第3のHD信号を再エンコードする。その結果、図11に示されるES12-GOP2が得られる。このES12-GOP2は、(B,B,I,B,B,P)といったように、他とは異なるGOP構造を有するGOP、即ち、GOP乱れ部分となる。次に、HDV編集機2−2は、信号ES10のうちのES10-GOP0とES10-GOP1とのそれぞれをES12-GOP0とES12-GOP1とのそれぞれとして配置し、それらの後に、ES12-GOP2を配置し、その後に、信号ES11のうちのES11-GOP2をES12-GOP3とES12して配置し、それ以降の信号ES11の各GOPをその順番で配置していく。これにより、信号ES10の一部分と信号ES11の一部分とをフレーム単位で繋ぎ合わせたES信号と等価な信号ES12が生成される。
なお、以下、以上のような一連の処理を実現可能な手法を、スマートレンダリング編集手法と称する。即ち、HDV編集機2−2には、スマートレンダリング編集手法が適用されている。
その後、HDV編集機2−2は、このスマートレンダリング編集手法により生成された信号ES12を、TS信号に変換した後、光ディスク記録再生装置1に送信することができる。
この場合、図11から明らかなように(上述したように)、信号ES12のうちのES12-GOP2は、そのGOP構造が(B,B,I,B,B,P)であり他のGOP構造とは異なるため、GOP乱れ部分となる。即ち、スマートレンダリング編集手法により生成される信号ES12は、GOP乱れ部分(ES12-GOP2)を含むES信号の一例である。
以上説明したように、スマートレンダリング編集手法やディスククリップリスト手法により生成されるES信号は、GOP乱れ部分を含む場合がある。即ち、他の装置2等に対してスマートレンダリング編集手法やディスククリップリスト手法が適用されていれば、他の装置2等により、GOP乱れ部分を含むES信号が生成されて、そのES信号がTS信号に変換されて図1の例の光ディスク記録再生装置1に送信されてくる場合がある。
このような場合、図2(図4)のMPEG映像デコード部43の位相情報生成部51は、図9の例の位相情報生成部24の上述した処理と同様の処理、即ち、次のような処理を実行すればよい。
位相情報生成部51は、TSストリーム復号部42からのデコード対象のES信号(デコード/エンコード処理における第1のES信号)のうちの、デコード対象のGOPがGOP乱れ部分であるか否か、即ち、デコード対象のGOPが規定構造を有しているか否かを判定する。換言すると、位相情報生成部51は、デコード対象のES信号を構成する各GOPの位相を監視し続ける。
そして、デコード対象のGOPがGOP乱れ部分ではないと判定した場合、即ち、デコード対象のGOPが規定構造を有している場合、位相情報生成部51は、デコード対象のGOPのうちのIピクチャを後で特定可能な情報、即ち、HD信号を構成する各フレームのうちの何れのフレームがIピクチャに相当するのかを特定可能な情報をGOP位相情報として生成して、システムコントロール部11に提供する。
これに対して、デコード対象のGOPがGOP乱れ部分であると判定した場合、即ち、デコード対象のGOPが規定構造以外のGOP構造を有する場合、位相情報生成部51は、HD信号のうちの何れの部分がそのGOP乱れ部分に相当するのかを特定可能であって、かつ、そのGOP乱れ部分のGOP構造を特定可能な情報をGOP位相情報として生成して、システムコントロール部11に提供する。
この場合、システムコントロール11側で、かかるGOP位相情報を利用してMPEG映像エンコード部17(図1や図4)を制御することで、デコード/再エンコード処理における第1のES信号にGOP乱れ部分が含まれているときであっても、MPEG映像エンコード部17側で、その第1のES信号のGOPの位相と同期するような再エンコード処理を実行することが容易に可能になる。
ところで、上述したように、図4(図1)のMPEG映像エンコード部17の再エンコード処理の結果得られる第2のES信号とは、第1のES信号のGOPの位相と同期するES信号である。このため、第1のES信号にGOP乱れ部分が含まれる場合、第2のES信号にも全く同様にGOP乱れ部分が含まれることになる。従って、光ディスク31に、GOP乱れ部分を含むES信号が記録される場合がある。このGOP乱れ部分は、例えば上述したように、スマートレンダリング編集手法により生成されたES信号のうちの編集点を含むGOP(上述した図11の例では編集点eを含むES12-GOP2)であったり、ディスククリップリスト手法により生成されたES信号のうちの境界点を含むGOP(上述した図8の例では境界点T1を含む部分ES7-α、境界点T2を含む部分ES7-β、および、境界点T3を含む部分ES7-γ)等である。従って、光ディスク31から再生されたES信号にGOP乱れ部分が含まれる場合、そのGOP乱れ部分を検出できれば、編集箇所(編集点や境界点)を効率的に検出できて便利である。
そこで、上述したように、図1の例の光ディスク記録再生装置1は、GOP乱れ部分を含むES信号を光ディスク31に記録するとき、そのGOP乱れ部分を特定して、エッセンスマークを挿入する(メタデータとして光ディスク31に記録する)までの一連の処理を実行することができる。以下、かかる一連の処理を、メタデータ生成処理と称する。
これにより、編集箇所(編集点等)を効率的に検出できるようになる。即ち、従来においては、編集箇所として、光ディスク等に記録されたコンテンツを実際に再生させて、絵柄の変化があった2つのフレームの間の点をいわゆるシーンチェンジ点として検出する、といった手法が利用されていた。これに対して、本実施の形態ではメタデータ生成処理が実行されるので、その結果、光ディスク31等に記録されたコンテンツを構成する各フレームのうちの、エッセンスマークが付されたフレームを容易に特定し、特定されたフレーム自身またはその前後等を編集箇所として容易に検出できるので、上述した従来の手法に比較して効率的である。
以下、図12と図13を参照して、メタデータ生成処理の一例について説明する。即ち、図12は、メタデータ生成処理の一例を説明するフローチャートであり、図13は、メタデータ生成処理の一例を説明する模式図である。
上述した図3の記録処理のステップS1の処理で、図2のTSストリーム復号部42によりES信号(記録処理でいう第1のES信号)が生成されて、MPEG映像デコード部43に提供されると、図12のメタデータ生成処理は開始される。即ち、図12のメタデータ生成処理は、図3の記録処理と並行して実行される。
ステップS41において、MPEG映像デコード部43のGOP乱れ検出部52(図2や図13)は、TSストリーム復号部42からのES信号をGOP単位で入力する。
ステップS42において、GOP乱れ検出部52は、未処理のGOPのうちの先頭のGOPを、注目GOPとして設定する。
ステップS43において、GOP乱れ検出部52は、注目GOPについて、GOP長乱れが発生しているか否か(他とは異なるGOP構造であるか否か)を判定する。即ち、ステップS43において、GOP乱れ検出部52は、注目GOPは上述したGOP乱れ部分であるか否かを判定する。
具体的には例えば、TSストリーム復号部42からのES信号として、図13に示される信号ES21がGOP単位でGOP乱れ検出部52に入力されるとする。即ち、信号ES21を構成するGOP1乃至GOP11等がその順番でGOP乱れ検出部52に順次入力されるとする。
なお、図13中信号ES21の下方の信号BB21は、MPEG映像デコード部43によりデコードされた結果得られるHD信号であって、理解を容易なものとするために、幾つかの代表するフレームの画像(バスやオートバイ等の画像)の集合体として模式的に示されている。
このような信号ES21のうちのGOPk(kは、1以上の整数値であり、図13の例では1乃至11のうちの何れかの値)がステップS41の処理で入力された場合、GOP乱れ検出部52は、ステップS42において、GOPkを注目GOPに設定し、ステップS43において、GOPkについて、GOP長乱れ(他とは異なるGOP構造)があるか否かを判定する。
上述したように本実施の形態では、GOPの規定構造は、15フレームからなる構造とされているので、即ち、GOPの規定長は15フレーム分の長さとされているので、GOP乱れ検出部52は、ステップS43において、GOPkの長さが規定長以外の長さであるのか否かを判定することで、即ち、GOPkに含まれるフレームの枚数が15枚以外であるのか或いは15枚であるのかを判定することで、GOPkにGOP長乱れが発生しているのか否かを判定する。
具体的には例えば、図13の信号ES21中のGOPk内に記載されている数値は、そのGOPkに含まれるフレームの枚数を示している。即ち、GOP1乃至GOP3内には15と記述されていることから、GOP1乃至GOP3のそれぞれには15枚のフレームが含まれていること、換言すると、GOP1乃至GOP3の長さが規定長であることがわかる。従って、GOP1乃至GOP3が注目GOPに設定されている場合には、ステップS43において、注目GOPについて、GOP長乱れが発生していないと判定されて、処理はステップS41に戻され、それ以降の処理が繰り返される。即ち、次のGOP(注目GOPが、GOP1であった場合にはGOP2、GOP2であった場合にはGOP3、GOP3であった場合にはGOP4である)が新たな注目GOPに設定されて、その新たな注目GOPについて、GOP長乱れが発生しているか否かが判定される。
これに対して、例えばGOP4内には15−n(nは、1以上14以下の整数値)と記述されていることから、GOP4には15−n枚のフレームが含まれていること、即ち、GOP4の長さが規定長以外であることがわかる。従って、GOP4が注目GOPに設定されている場合には、ステップS43において、注目GOPについて、GOP長乱れが発生していると判定されて、処理はステップS44に進む。
ステップS44において、GOP乱れ検出部52は、注目GOP(いまの場合GOP4)を後ほど特定可能な情報やその注目GOPがGOP乱れ部分であることを示す情報等(以下、これらの情報をまとめて、GOP乱れ情報と称する)を生成する。
かかるGOP乱れ情報は、GOP乱れ検出部52からシステムコントロール部11(図1や図13)に提供される。すると、処理はステップS45に進む。
ステップS45において、システムコントロール部11は、注目GOP(いまの場合GOP4)を構成する各フレームのうちの何れのフレームにエッセンスマークを付与するのかを決定する。
なお、エッセンスマークの付与対象のフレームは特に限定されない。即ち、注目GOP(GOP乱れ部分)を構成する各フレームの何れもが、エッセンスマークの付与対象となり得る。また、エッセンスマークが付与されるフレーム数も、注目GOPを構成するフレーム総数以下の範囲の任意の数でよい。
従って、システムコントロール部11は、例えば、注目GOPを構成する各フレームのうちの、全ての(本実施の形態では15枚の)フレームをエッセンスマークの付与対象として決定することもできるし、或いは、所定の幾つかのフレームのみをエッセンスマークの付与対象として決定してもよい。
さらに、後者の場合、即ち、所定の幾つかのフレームのみをエッセンスマークの付与対象として決定する場合、その決定手法も特に限定されない。例えば、注目GOPの先頭フレームをエッセンスマークの付与対象として決定する、といった決定手法を採用することができる。また例えば、いわゆるシーンチェンジ点を検出し(その検出方法も特に限定されない)、シーンチェンジ点前後のフレームをエッセンスマークの付与対象として決定する、といった決定手法を適用することもできる。
ステップS46において、システムコントロール部11は、光ディスク記録/再生部18を制御して、注目GOP(いまの場合GOP4)についてのエッセンスマーク、即ち、ステップS45の処理で決定されたフレームに付与されるエッセンスマークをメタデータとして光ディスク31に記録する。
なお、ステップS46の処理タイミング、即ち、注目GOPについてのエッセンスマークの光ディスク31への記録タイミングは、一般的には、図3の記録処理のステップS5の処理タイミング、即ち、記録処理で言う第2のES信号(図13の例では、信号ES21に対してデコード処理が施されて信号BB21が得られるとされているが、この信号BB21に対して再エンコード処理が施された結果得られるES信号)の光ディスク31への記録タイミングと同一またはその前後のタイミングとなる。ただし、エッセンスマークを、第2のES信号中に含めず、別個の独立したメタデータとして光ディスク31に記録する場合、エッセンスマークの記録タイミングは特に限定されない。
ステップS47において、システムコントロール部11は、注目GOPは最後のGOPであるか否かを判定する。
例えばいまの場合、注目GOPはGOP4であるので、ステップS47において、注目GOPは最後のGOPではないと判定されて、処理はステップS41に戻され、それ以降の処理が繰り返し実行される。
即ち、GOP5乃至GOP11およびそれ以降のGOPが順次注目GOPに設定されて、上述したステップS41乃至S46の処理がそれぞれ実行される。
例えば図13の例のGOP5乃至GOP8、GOP10、およびGOP11がステップS42の処理で注目GOPに設定された場合、次のステップS43においてNOであると判定されて、その結果、注目GOP(それを構成する全フレーム)はエッセンスマークの付与対象とならずに、ステップS41に戻されて、ステップS42において、次のGOPが新たな注目GOPに設定される。
これに対して、例えばGOP9がステップS42の処理で注目GOPに設定された場合、図13中のGOP9内には15+m(mは、1以上14以下の整数値)と記述されていることから、GOP9には15+m枚のフレームが含まれていること、即ち、GOP9の長さが規定長以外であることがわかる。従って、次のステップS43において、注目GOPについてGOP乱れが発生している(注目GOPの長さが規定長以外である)と判定されることになる。そして、ステップS44の処理後のS45において、注目GOPを構成する各フレームのうちの1以上のフレームがエッセンスマークの付与対象として決定され、ステップS46において、そのエッセンスマークがメタデータとして光ディスク31に記録される。その後、処理はステップS41に再び戻され、直後のステップS42において、次のGOPが新たな注目GOPに設定される。
なお、上述した例では、メタデータとしてエッセンスマークが採用されたが、エッセンスマークに特に限定されず、GOP乱れが発生しているGOP(注目GOPの長さが規定長以外であるGOP)、即ち、GOP乱れ部分を特定可能な情報であれば任意の情報を採用することができる。
ところで、規定長(本実施の形態ではフレーム15枚分の長さ)を超える長さを有するGOP(以下、規定長超GOP乱れ部分と称する)を含むES信号が光ディスク31に記録されている場合、そのES信号を光ディスク31から再生するとき、通常速度では正常再生できていたものが、早送り再生等の特殊再生を行おうとすると、規定長超GOP乱れ部分またはそれ以降の再生が正常に行えなくなる、という問題点(以下、特殊再生不可問題点と称する)が発生することがある。
そこで、特殊再生不可問題点を解決するために、本発明人は、規定長超GOP乱れ部分を含むES信号を記録媒体(本実施の形態では光ディスク31)に記録する場合、ES信号のうちの、規定長超GOP乱れ部分の記録を禁止し、規定長超GOP乱れ部分よりも前の部分を第1のファイルに含めて記録媒体に記録し、かつ、規定長超GOP乱れ部分よりも後の部分を第2のファイルに含めて記録媒体に記録する、といった手法をさらに発明した。なお、以下、かかる手法を、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法と称する。
図14は、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を説明する模式図である。
図14の例では、光ディスク31への記録対象のES信号として、信号ES31が用意されている。この信号ES31は、第1のES信号である図13の信号ES21がデコードされ、その結果得られるHD信号(信号BB21)が再エンコードされた結果得られる第2のES信号である。
従って、この信号ES31には、信号ES21と同様に、GOP4とGOP9とがGOP乱れ部分として含まれている。ただし、GOP4は、フレーム15−n枚分の長さといったように規定長(ここではフレーム15枚分の長さ)以下であるので、規定長超GOP乱れ部分ではない。一方、GOP9は、フレーム15+m枚分といったように規定長を超えているので、規定長超GOP乱れ部分である。
従って、図14に示されるように、信号ES31のうちの、規定長超GOP乱れ部分であるGOP9のみが光ディスク31への記録禁止の対象となり(破棄され)、GOP9よりも前のGOP1乃至GOP8の部分が第1のファイルf1として光ディスク31に記録され、かつ、GOP9よりも後の部分、即ち、GOP10,GOP11,・・・の部分が第2のファイルf2として光ディスク31に記録される。
以上説明したように、信号ES31のうちのGOP4とGOP9とがGOP乱れ部分であるが、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法では、記録の禁止の対象となるGOPは規定長超GOP乱れ部分であるGOP9のみである。即ち、規定長超GOP乱れ部分ではないGOP4は記録の対象となる(記録が許可される)。このように、規定長超GOP乱れ部分ではないGOP4が記録の対象となる(記録が許可される)理由は、GOPの長さが規定長以下であれば、即ち、規定長超GOP乱れ部分でなければ、早送り再生等の特殊再生が正常にできるからである。
かかる規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を図1の例の光ディスク記録再生装置1に適用すると、光ディスク記録再生装置1は次のような一連の処理を実行することができる
即ち、図2のGOP乱れ検出部52は、図12のメタデータ生成処理のうちのステップS41乃至S44の処理に相当するを実行する。ただし、ステップS43の処理タイミングにおいては、ステップS43の処理の代りに、注目GOPは、規定長超GOP乱れ部分であるか否かを判定するといった処理が実行される。
そして、図1のシステムコントロール部11は、GOP乱れ情報に基づいて、MPEG映像エンコード部17から出力されるES信号(図14の例では信号ES31)のうちの、規定長超GOP乱れ部分(図14の例ではGOP9)の記録を禁止し、規定長超GOP乱れ部分よりも前の部分を第1のファイル(図14の例ではファイルf1)として光ディスク31に記録させ、かつ、規定長超GOP乱れ部分よりも後の部分を第2のファイル(図14の例ではファイルf2)として光ディスク31に記録させるように、光ディスク記録/再生部18を制御する。
具体的には例えば、記録対象のES信号が先頭GOPから順にGOP単位で順次MPEG映像エンコード部17から順次出力されていくとする。この場合、システムコントロール部11は、GOP乱れ情報に基づいて、MPEG映像エンコード部17から1つのGOPが出力される毎に、そのGOPを注目GOPとして、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分であるか否かを判定する。
システムコントロール部11は、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではないと判定した場合、光ディスク31上の対象ファイルに注目GOPを記録させるように、光ディスク記録/再生部18を制御する。
ここで、対象ファイルとは、注目GOPの直前GOPが規定長超GOP乱れ部分ではない場合には、注目GOPの直前GOPが記録されているファイルであり、一方、直前GOPが規定長超GOP乱れ部分であった場合には、新たに作成されたファイルである。即ち、システムコントロール部11は、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではなく、かつ、規定長超GOP乱れ部分の直後のGOPであると判定した場合、対象ファイルとして新たなファイルを光ディスク31上に作成した後、注目GOPをその新たな対象ファイルに記憶させるように、光ディスク記録/再生部18を制御する。
また、システムコントロール部11は、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分であると判定した場合、これまでの対象ファイルのエンド処理を実行し、その注目GOPの光ディスク31への記録を禁止するように、光ディスク記録/再生部18を制御する。
このような一連の処理が実行されることで、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法が実現される。
以上説明したように、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を適用することで、規定長超GOP乱れ部分(図14の例ではGOP9)が記録媒体(図14等本実施の形態では光ディスク31)に記録されないので、特殊再生不可問題点を解決できる効果、即ち、記録媒体に記録されたES信号について、早送り再生等の特殊再生が正常にできる、という第1の効果を奏することが可能になる。
その他、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を適用することで、記録対象のES信号のうちの、規定長超GOP乱れ部分前後の部分がそれぞれ別々のファイルに記録されるので、次のような第2の効果と第3の効果を奏することが可能になる。
即ち、上述したスマートレンダリング編集手法等により生成されたES信号では、規定長超GOP乱れ部分に編集点が含まれることになる。従って、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を適用することで、スマートレンダリング編集手法等により生成されたES信号は、編集前の別々のコンテンツ(ES信号)が別々のファイルに含まれて記録されることになるので、編集点を容易に検出できる、という第2の効果を奏することが可能になる。
さらに、ファイルの先頭のフレーム(データ)をサムネイル画像(データ)として登録する機能とあわせて、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を適用することで、スマートレンダリング編集手法等により生成されたES信号のうちの、編集前の別々のコンテンツ(ES信号)の先頭フレームをそれぞれサムネイル画像として登録することができる、という第3の効果を奏することが可能になる。
なお、第2の効果と第3の効果とに着目した場合、記録媒体への記録禁止の対象とするGOPは、規定長超GOP乱れ部分のみならず、規定長よりも短い長さのGOP(図14の例では、GOP4)も含めたGOP乱れ部分全体としてもよい。
この場合、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法は、次のような拡張された手法となる。即ち、GOP乱れ部分を含むES信号を記録媒体(本実施の形態では光ディスク31)に記録する場合、ES信号のうちの、GOP乱れ部分の記録を禁止し、GOP乱れ部分よりも前の部分を第1のファイルに含めて記録媒体に記録し、かつ、GOP乱れ部分よりも後の部分を第2のファイルに含めて記録媒体に記録する、といった手法が、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法が拡張された手法である。なお、以下、かかる手法を、GOP乱れ部分対応記録手法と称する。換言すると、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法とは、GOP乱れ部分対応記録手法の一形態であって、記録の禁止対象のGOPを規定長超GOP乱れ部分に限定した手法であるといえる。
さらに、従来、記録用のMPEGエンコーダ(図1のMPEG映像エンコード部17に相当)を持たない再生機が存在する。かかる従来の再生機でも、TSインタフェース(図2のIEEE1394入出力部41とTSストリーム復号部42とに相当)を有していれば、他装置2(図1)等から送信されてきたTS信号からES信号(エンコード済みの信号)を得ることが可能であり、そのES信号をそのまま光ディスクに一旦記録することが可能であった。しかしながら、入力されたTS信号に対応するES信号が、スマートレンダリング編集手法等により生成されたES信号である場合、上述したように、規定長超GOP乱れ部分を含むときがある。そのようなときには、従来の再生機では、フォーマットの関係上、その規定長超GOP乱れ部分を含むES信号をそのまま記録できなかった、という問題点があった。かかる問題点を解決できるという第4の効果も、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法は有している。
即ち、記録用のMPEGエンコーダを持たない再生機に対して、規定長超GOP乱れ部分対応記録手法を適用することで、第4の効果、即ち、規定長超GOP乱れ部分を含むES信号に対応するTS信号が入力されても、そのTS信号の記録が可能になるという効果を奏することが可能になる。
換言すると、第4の効果とは、結局、図1の例のようにTS信号に対してデコード/再エンコード処理を施した上で記録するといった複雑な工程を必要とせずに(そのような工程の必要がない場合)、簡単な方法で、TS信号に対応するES信号を記録できる(ただし、規定長超GOP乱れ部分除く)という効果である、と捉えることもできる。
図15は、かかる第4の効果を奏することが可能な再生機、即ち、本発明の規定長超GOP乱れ部分対応記録手法が適用された再生機であって、記録用のMPEGエンコーダを持たない再生機の構成例を示している。なお、かかる再生機は、コンテンツ(ES信号)の再生を主目的としているが、上述したように、コンテンツ(ES信号)を光ディスクに一旦記録できる機能を有している。そこで、かかる再生機もまた、光ディスク記録再生装置と称する。
図15の例では、光ディスク記録再生装置201は、IEEE1394入出力部211乃至端子218を含むように構成されている。
IEEE1394入出力部211は、図15には図示せぬ他装置2(図1参照)等から送信されてきたTS信号を、後述するTS復号部212に提供したり、後述するTS多重化部219から提供されたTS信号を他装置2等に送信する。
TS復号部212は、IEEE1394入出力部211から提供されたTS信号をES信号に変換し、GOP単位で、GOP長監視部213と光ディスク記録再生部215とに提供する。
GOP長監視部213は、GOPが入力される毎に、それを注目GOPとして、注目GOPの長さを監視(検出)し、その監視結果(検出結果)をシステムコントロール部214に提供する。
システムコントロール部214は、この光ディスク記録再生装置201全体の動作を制御する。
具体的には例えば、システムコントロール部214は、GOP長監視部213の監視結果に基づいて、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分(本実施の形態では、規定長である15枚を超えた枚数、即ち、16枚以上のフレームで構成されるGOP)であるか否かを判定する。
システムコントロール部214は、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではないと判定した場合、その注目GOPを、光ディスク31上の対象ファイルに記録させるように、光ディスク記録/再生部215を制御する。
ただし、システムコントロール部214は、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではなく、かつ、規定長超GOP乱れ部分の直後のGOPであると判定した場合、対象ファイルとして新たなファイルを光ディスク31上に作成した後、注目GOPをその新たな対象ファイルに記憶させるように、光ディスク記録/再生部215を制御する。
一方、システムコントロール部214は、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分であると判定した場合、これまでの対象ファイルのエンド処理を実行し、その注目GOPの光ディスク31への記録を禁止するように、光ディスク記録/再生部215を制御する。
このように、光ディスク記録/再生部215は、システムコントロール部214の制御に基づいて、TS復号部212から提供されたES信号を光ディスク31に記録する(書き込む)。
また、光ディスク記録/再生部215は、システムコントロール部214の制御に基づいて、光ディスク31に記憶されているES信号を再生し(読み出し)、MPEG映像デコード部216とTS多重化部219とのうちの少なくとも一方に提供する。
MPEG映像デコード部216は、光ディスク記録/再生部215により光ディスク31から読み出されたES信号が提供されてきた場合、そのES信号をMPEG方式で伸張復号(デコード)し、その結果得られるHD信号をHD信号出力部217に提供する。
HD信号出力部217は、MPEG映像デコード部216から提供されたHD信号、即ち、光ディスク31にES信号の形態で記録されていたHD信号を、端子218を介して他の装置等(例えば図15には図示せぬ、図1の他装置4等)に提供する。
TS多重化部219は、光ディスク記録/再生部215により光ディスク31から読み出されたES信号が提供されてきた場合、そのES信号をTS信号に変換してIEEE1394入出力部211に提供する。
図16は、かかる図15の例の光ディスク記録再生装置201の記録処理の一例を説明するフローチャートである。
ステップS61において、TS復号部212は、IEEE1394入出力部211に入力されたTS信号をES信号に変換する。
ステップS62において、GOP長監視部213は、ステップS61の処理の結果得られたES信号を、GOP単位で入力する。
ステップS63において、GOP長監視部213は、未処理のGOPのうちの先頭のGOPを、注目GOPに設定し、その長さを検出する。
GOP長監視部213の検出結果、即ち、注目GOPの長さがシステムコントロール部214に提供されると、処理はステップS64に進む。ステップS64において、GOP長監視部213は、注目GOPの長さが規定長(本実施の形態ではフレーム15枚分の長さ)よりも長いか否か、即ち、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分であるか否かを判定する。
ステップS64において、注目GOPの長さが規定長よりも長くない(規定長以下である)と判定された場合、即ち、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではないと判定された場合、処理はステップS65に進む。ステップS65において、システムコントロール部214は、対象ファイルが作成されているか否かを判定する。
上述したように、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではなく、かつ、規定長超GOP乱れ部分の直後のGOPである場合、新たな対象ファイルはまだ作成されていないので、このような場合、ステップS65の処理でNOであると判定されて、処理はステップS66に進む。ステップS66において、システムコントロール部214は、光ディスク記録/再生部215を制御して、光ディスク31上に対象ファイルを作成する。これにより、処理はステップS67に進む。
これに対して、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分ではなく、かつ、規定長超GOP乱れ部分の直後のGOPでもない場合、対象ファイルは既に作成されているので(直前GOPが記録された対象ファイルが存在するので)、このような場合、ステップS65の処理でYESであると判定されて、ステップS66の処理は実行されずに、即ち、対象ファイルは新たに作成されずに、処理はステップS67に進む。
ステップS67において、システムコントロール部214は、光ディスク記録/再生部215を制御して、注目GOPを、光ディスク31の対象ファイルに記録する。その後、処理はステップS70に進む。なお、ステップS70以降の処理については後述する。
以上説明したように、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分以外である場合には、ステップS64の処理でNOであると判定された後、ステップS65乃至S67の処理が実行されて、注目GOPが対象ファイルに記録される。
これに対して、注目GOPが規定長超GOP乱れ部分である場合には、ステップS64の処理でYESであると判定された後、次のようなステップS68以降の処理が実行される。
即ち、ステップS68において、システムコントロール部214は、光ディスク記録/再生部215を制御して、注目GOPの光ディスク31への記録を禁止する(注目GOPを破棄する)。
そして、ステップS69において、システムコントロール部214は、対象ファイルのエンド処理を実行する。なお、対象ファイルのエンド処理が実行された後のステップS65の処理では、対象ファイルが作成されていないと判定されることになる。かかるステップS69の処理が終了すると、即ち、対象ファイルのエンド処理が終了すると、処理はステップS70に進む。
ステップS70において、システムコントロール部214は、注目GOPは最後のGOPであるか否かを判定する。
注目GOPが、ステップS61の処理で得られたES信号を構成する各GOPのうちの最後のGOPではない場合、ステップS70においてNOであると判定されて、処理はステップS62に戻されそれ以降の処理が繰り返し実行される。即ち、次のGOPが注目GOPに設定されて、上述したステップS64乃至S69の処理が実行される。
これに対して、注目GOPが最後のGOPである場合、ステップS70においてYESであると判定されて、この記録処理が終了となる。
ところで、上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図17は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータの構成の例を示すブロック図である。即ち、上述した光ディスク記録再生装置の全体または一部分(例えば上述したシステムコントロール部等)は、図17の構成のパーソナルコンピュータとして構成することもできる。
図17において、CPU(Central Processing Unit)301は、ROM(Read Only Memory)302、または記憶部308に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)303には、CPU301が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU301、ROM302、およびRAM303は、バス304により相互に接続されている。
CPU301にはまた、バス304を介して入出力インタフェース305が接続されている。入出力インタフェース305には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部306、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部307が接続されている。CPU301は、入力部306から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU301は、処理の結果を出力部307に出力する。
入出力インタフェース305に接続されている記憶部308は、例えばハードディスクからなり、CPU301が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部309は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部309を介してプログラムを取得し、記憶部308に記憶してもよい。
入出力インタフェース305に接続されているドライブ310は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア311が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記憶部308に転送され、記憶される。
また、ドライブ310は、リムーバブルメディア311が装着されたとき、それらを駆動し、そこにデータなどを記録することもできる。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図17に示されるように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア311、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM302や、記憶部308を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部209を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
また、コンテンツ(ES信号等)の記録先は、上述した例では光ディスク31とされたが、上述した例では特に限定されず、例えばリムーバブルメディア311や、記憶部308を構成するハードディスクなどでも構わない。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
1 光ディスク記録再生装置, 2−2 HDV編集機 11 システムコントロール部, 13 TS入出力部, 17 MPEG映像デコード部, 18 光ディスク記録/再生部, 19 MPEG映像デコード部, 24 位相情報生成部, 31 光ディスク, 41 IEEE1394入出力部, 42 TSストリーム復号部, 43 MPEG映像デコード部, 44 MPEG映像エンコード部, 45 TSストリーム多重化部, 51 位相情報生成部, 52 GOP乱れ検出部, 101 光ディスク記録再生装置, 110 システムコントロール部, 114 MPEG映像エンコード部, 115 光ディスク記録/再生部, 116 MPEG映像デコード部, 119 MPEG映像エンコード部, 120 TSストリーム多重化部, 121 IEEE1394入出力部, 151 切替部, 152−1,152−2 MPEGデコード部, 153 切替部, 201 光ディスク記録再生装置, 211 IEEE1394入出力部, 212 TS復号部, 213 GOP長監視部, 214 システムコントロール部, 215 光ディスク記録/再生部, 301 CPU, 302 ROM, 308 記憶部, 311 リムーバブルメディア
Claims (7)
- ストリームを構成する複数の単位データのそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データのそれぞれが1以上のグループのうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリームが提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体に記録する記録装置において、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出する検出手段と、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが前記検出手段により検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う記録制御手段と
を備える記録装置。 - 前記検出手段は、所定の前記グループの構造として、それに含まれる前記エンコード単位データの個数を検出し、
前記記録制御手段は、予め規定されている規定個数以外の個数の前記エンコード単位データを含むグループが前記検出手段により検出された場合、そのグループを前記異グループとみなして前記記録制御を行う
請求項1に記載の記録装置。 - 前記ストリームは、複数の前記単位データとしての複数のフレームから構成され、
前記エンコードストリームは、前記ストリームに対してMPEG(Moving Picture Experts Group)方式に従ったエンコード処理が施された結果得られる、1以上の前記グループとしてのGOP(Group of Picture)から構成されるストリームであり、
前記検出手段は、所定の前記GOPの構造として、それに含まれる前記エンコード単位データとしてのフレームの個数を検出し、
前記記録制御手段は、前記規定個数以外の個数の前記フレームを含むGOPが前記検出手段により検出された場合、そのGOPを前記異グループとみなして前記記録制御を行う
請求項2に記載の記録装置。 - 前記記録制御手段は、さらに、前記規定個数未満の個数の前記フレームを含むGOPが前記検出手段により検出された場合、そのGOPを前記異グループとみなさずに前記記録制御を禁止する
請求項3に記載の記録装置。 - 前記記録制御手段は、
前記記録制御として、
前記所定の記録媒体に記録の対象となる対象ファイルを作成して、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれをその配置順に前記対象ファイルに順次記録していき、
前記異グループが前記検出手段により検出された場合、前記異グループの直前に配置されているグループを前記対象ファイルへ記録させた後、前記対象ファイルを前記第1のファイルとして、そのファイルエンド処理を実行し、
次に、前記規定構造を有するグループが前記検出手段により検出されたとき、新たな対象ファイルを前記第2のファイルとして前記所定の記録媒体に作成した後、前記規定構造を有する前記グループとそれ以降に配置されるグループを、次の前記異グループが前記検出手段により検出されるまで、前記第2のファイルに記録させる
という制御を、前記異グループが前記検出手段により検出される毎に繰り返す
請求項1に記載の記録装置。 - ストリームを構成する複数の単位データのそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データのそれぞれが1以上のグループのうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリームが提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体に記録する記録装置の記録方法において、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出し、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う
ステップを含む記録方法。 - ストリームを構成する複数の単位データのそれぞれに対してエンコード処理が施され、その結果得られる複数のエンコード単位データのそれぞれが1以上のグループのうちの所定の1つに含められ、1以上の前記グループから構成されるエンコードストリームが提供された場合、そのエンコードストリームを所定の記録媒体に記録する処理を制御するコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記エンコードストリームを構成する1以上の前記グループのそれぞれの構造を検出し、
予め規定されている規定構造とは異なる構造を有する異グループが検出された場合、前記エンコードストリームのうちの、前記異グループの記録を禁止し、前記異グループよりも前の部分を第1のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録し、かつ、前記異グループよりも後の部分を第2のファイルに含めて前記所定の記録媒体に記録する、という記録制御を行う
ステップを含むプログラム。
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