JP2007072676A - 画像処理装置、マスク作成方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、マスク作成方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な処理でマスクを作成できる画像処理装置及びマスク作成方法と、そのような画像処理装置において実行されるプログラムを提供する。
【解決手段】エッジ抽出された画像から、被写体の輪郭に対応する画素の列を抽出し、その近似線に基づいてマスクの境界線を取得する。これにより、撮像画像ごとにしきい値を調節しながら画像を2値化する方式に比べて簡易な処理でマスクを作成できる。
【選択図】 図12

Description

本発明は、入力画像から所定の被写体の像を切り出す際に用いられるマスクを作成する画像処理装置とそのマスク作成方法並びにプログラムに係り、例えば、生体認証用に撮像された画像から生体の像を切り出す際に用いられるマスクを作成する画像処理装置に関するものである。
ネットワークを利用した情報通信の進展に伴って、より安全性の高い個人認証システムが求められている。バイオメトリクス認証(生体認証)は、人物の身体的な特徴(指紋、声紋、網膜、手指の静脈パターンなど)から得られる情報に基づいて、その人物が登録者本人であるか否かを判定するため、別の人物が本人になりすます危険性を大幅に低減できる優れた特徴を有している。
下記の特許文献1には、近赤外光を照射して手指の血管のパターンを撮像し、これを予め登録された血管のパターンと照合することにより個人を認証する装置が記載されている。
血管パターンにより個人を認証する場合、一般に、撮像画像を適当な画像フィルタによって処理することにより血管の外形を浮き立たせて、その特徴を認識し易くする。このとき、認証に不要な部分(装置や背景など)も同様に浮き立ってしまうため、そのままでは不要な部分を血管として誤認識する可能性がある。
そこで通常は、撮像画像から認証に必要な被写体のみを切り出すマスク処理が行われる。下記の特許文献2に記載される装置では、撮像画像に含まれる各画素値の画素の数を表したヒストグラムを作成し、これに基づいて被写体と背景部分とを区別するしきい値を取得し、そのしきい値を用いて撮像画像を2値化することによりマスクを作成している。
特開2004−329825号公報 特開2005−56282号公報
ところが、一般にしきい値を用いて画像を2値化する方法では、被写体に照射する光線の強さや、背景の明るさ、被写体の光透過率などの条件に応じて、被写体を適切に切り出すしきい値が変化する。そのため、特許文献2に記載される装置のように、撮像画像に応じてしきい値を設定する仕組みが必要となり、処理が複雑化する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、簡易な処理でマスクを作成できる画像処理装置及びマスク作成方法と、そのような画像処理装置において実行されるプログラムを提供することにある。
本発明の第1の観点は、入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置に関するものであり、この画像処理装置は、上記入力画像のエッジを抽出するエッジ抽出部と、上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した第1領域に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列、並びに、上記第1領域の反対側で上記第1基準直線に接する第2領域に含まれており、上記複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第2画素の列を、上記エッジ抽出部において抽出されたエッジの中から抽出する画素抽出部と、上記複数の第2基準直線の各々において上記第1画素と上記第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列を抽出する第1の中間点抽出部と、上記第1の中間点抽出部において抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する区分部と、上記区分部において区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、上記第1の中間点抽出部において抽出された中間点の列の近似線を取得する近似線取得部と、上記第1の中間点抽出部において抽出された中間点のうち、上記近似線取得部において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する第2の中間点抽出部と、上記第2の中間点抽出部において抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第2境界線を取得する第1の境界線取得部とを有する。
本発明の第2の観点は、入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置に関するものであり、この画像処理装置は、上記入力画像のエッジを抽出するエッジ抽出部と、上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した2つの領域の一方に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い画素の列を、上記エッジ抽出部において抽出されたエッジの中から抽出する第1の画素抽出部と、上記第1の画素抽出部において抽出された画素の列を、隣接する画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する区分部と、
上記区分部において区分された最長の区間を形成する画素に基づいて、上記第1の画素抽出部において抽出された画素の列の近似線を取得する近似線取得部と、上記第1の画素抽出部において抽出された画素のうち、上記近似線取得部において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある画素の列を抽出する第2の画素抽出部と、上記第2の画素抽出部において抽出された画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得する第1の境界線取得部とを有する。
上記第2の観点に係る画像処理装置は、平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、上記第2基準直線に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記エッジ抽出部で抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、上記マスクの第2境界線を取得する第2の境界線取得部を有しても良い。また、上記取得された第2境界線を上記第1基準直線として設定しても良い。
本発明の第3の観点は、与えられた画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成するマスク作成方法に関するものであり、このマスク作成方法は、上記与えられた画像のエッジを抽出する第1の工程と、上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した第1領域に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列、並びに、上記第1領域の反対側で上記第1基準直線に接する第2領域に含まれており、上記複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第2画素の列を、上記第1の工程において抽出されたエッジの中から抽出する第2の工程と、上記複数の第2基準直線の各々において上記第1画素と上記第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列を抽出する第3の工程と、上記第3の工程において抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第4の工程と、上記第4の工程において区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、上記第3の工程において抽出された中間点の列の近似線を取得する第5の工程と、上記第3の工程において抽出された中間点のうち、上記第5の工程において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する第6の工程と、上記第6の工程において抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第2境界線を取得する第7の工程とを有する。
本発明の第4の観点は、与えられた画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成するマスク作成方法であって、上記与えられた画像のエッジを抽出する第1の工程と、上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した2つの領域の一方に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列を、上記第1の工程において抽出されたエッジの中から抽出する第2の工程と、上記第2の工程において抽出された第1画素の列を、隣接する第1画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第3の工程と、上記第3の工程において区分された最長の区間を形成する第1画素に基づいて、上記第2の工程において抽出された第1画素の列の近似線を取得する第4の工程と、上記第2の工程において抽出された第1画素のうち、上記第4の工程において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある第1画素の列を抽出する第5の工程と、上記第5の工程において抽出された第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得する第6の工程とを有する。
上記第4の観点に係るマスク作成方法は、平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、上記第2基準直線に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記第1の工程で抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、上記マスクの第2境界線を取得する第7の工程を更に有しても良い。また、上記取得された第2境界線を上記第1基準直線として設定しても良い。
本発明の第5の観点は、入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置のプログラムに関する。このプログラムは、上記画像処理装置に、上記入力画像のエッジを抽出する第1のステップと、上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した第1領域に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列、並びに、上記第1領域の反対側で上記第1基準直線に接する第2領域に含まれており、上記複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第2画素の列を、上記第1のステップにおいて抽出されたエッジの中から抽出する第2のステップと、上記複数の第2基準直線の各々において上記第1画素と上記第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列を抽出する第3のステップと、上記第3のステップにおいて抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第4のステップと、上記第4のステップにおいて区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、上記第3のステップにおいて抽出された中間点の列の近似線を取得する第5のステップと、上記第3のステップにおいて抽出された中間点のうち、上記第5のステップにおいて取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する第6のステップと、上記第6のステップにおいて抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第2境界線を取得する第7のステップとを実行させる。
本発明の第6の観点は、入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置のプログラムに関する。このプログラムは、上記画像処理装置に、上記与えられた画像のエッジを抽出する第1のステップと、上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した2つの領域の一方に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列を、上記第1のステップにおいて抽出されたエッジの中から抽出する第2のステップと、上記第2のステップにおいて抽出された第1画素の列を、隣接する第1画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第3のステップと、上記第3のステップにおいて区分された最長の区間を形成する第1画素に基づいて、上記第2のステップにおいて抽出された第1画素の列の近似線を取得する第4のステップと、上記第2のステップにおいて抽出された第1画素のうち、上記第4のステップにおいて取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある第1画素の列を抽出する第5のステップと、上記第5のステップにおいて抽出された第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得する第6のステップとを実行させる。
上記第6の観点に係るプログラムは、平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、上記第2基準直線に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記第1のステップで抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、上記マスクの第2境界線を取得する第7のステップを上記画像処理装置に実行させても良い。また、上記取得された第2境界線を上記第1基準直線として設定しても良い。
本発明によれば、エッジ抽出された画像から、被写体の輪郭に対応する画素の列を抽出し、その近似線に基づいてマスクの境界線を取得することにより、簡易な処理でマスクを作成できる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る画像処理装置の構成の一例を示す図である。
図1に示す画像処理装置は、制御部10と、光源20と、光学系30と、撮像部40と、操作部50と、記憶部60とを有する。
光源20は、被写体FG(図1の例では人の指)に照射する光線を発生する。この光線は、例えば600nm〜1300nm程度の波長を有する近赤外線であり、人体組織に対する透過性が比較的高く、かつ血中のヘモグロビンによって特異的に吸収される性質を有している。
光源20は、例えば発光ダイオードやハロゲンランプ等によって構成される。
光学系30は、被写体FGを透過した光を撮像部40の受光面に導く。撮像部40の受光面に投影される被写体FGの像では、太い血管の部分ほど暗くなる。
撮像部40は、受光面に投影される被写体FGの像を撮像し、画像データに変換して制御部10に出力する。撮像部40は、例えばCCD(charge coupled device)やCMOS(complementary metal oxide semiconductor)センサなどの撮像素子によって構成される。
制御部10は、画像処理装置の全体的動作の制御や各種の信号処理を行う。例えば、光源20における光線の発生や、撮像部40における画像の撮像などを、操作部50から入力されるユーザの指示に応じて制御する。また、撮像部40において撮像された画像から被写体を切り出すマスク処理や、撮像画像に基づいて作成した血管パターンの情報(テンプレート)を記憶部60に登録する処理、撮像画像とテンプレートとを照合する処理など、生体認証に係わる各種の画像処理を行う。
制御部10は、例えばコンピュータによって構成されており、記憶部60に格納されるプログラムPRGに基づいて上記の制御や信号処理を実行する。
操作部50は、ユーザの指示を入力するためのインターフェースであり、例えばキー、ボタン、ダイヤル、タッチパネル、マウスなどの入力機器によって構成される。
記憶部60は、制御部10のコンピュータにおいて実行されるプログラムPRGや、テンプレートDATを記憶する。また、制御部10の処理で利用する定数データや、処理過程において一時的に保持する必要がある変数データなどを記憶する。
記憶部60は、例えばRAM(random access memory)やROM(read only memory)、不揮発性メモリ、ハードディスク等の記憶装置によって構成される。
次に、制御部10の各構成要素について説明する。
図1に示す制御部10は、画像処理に係わる機能的な構成要素として、画像取得部101と、マスク作成部102と、領域特定部103と、エッジ強調部104と、評価値取得部105と、判定部106と、登録部107と、照合部108とを有する。
領域特定部103は、本発明の領域特定部の一実施形態である。
エッジ強調部104は、本発明のエッジ強調部の一実施形態である。
評価値取得部105は、本発明の評価値取得部の一実施形態である。
判定部106は、本発明の判定部の一実施形態である。
[画像取得部101]
画像取得部101は、撮像部40において撮像された画像を順次に取得する。すなわち画像取得部101は、操作部50から入力される指示に応じてテンプレートの登録処理や照合処理が開始されると、光源20や撮像部40の動作を制御することにより、被写体FGに近赤外線を照射し、その投影画像を撮像し、撮像画像のデータを取り込む。
[マスク作成部102]
マスク作成部102は、画像取得部101において取り込まれた撮像画像から被写体FGを切り出すためのマスクを作成する。
図2は、撮像画像に含まれる血管の像がフィルタリング等の処理によって抽出された中間画像の一例を示す図である。図2(A)は元の撮像画像を示し、図2(B)はその中間画像を示す。
図2(B)を見ると、指の部分において確かに血管の像が太く抽出されているが、それ以外の部分(指の輪郭や背景など)においても血管と同様に像が抽出されている。このような不要な像を後の処理で除去する方法も考えられるが、その場合、背景に応じて抽出される像が変化したり、血管像とそれ以外の像の特徴がほとんど等しくなったりすると、不要な像だけ除去するのは困難である。しかも、不要な像を残したまま処理を進めれば、常に画像の全体に対して処理を行わなければならなくなるため、計算量が多くなる。
図3は、マスク作成部102において作成されるマスクと、これを用いてマスク処理した中間画像の一例を示す図である。図3(A)は作成されるマスクを示し、図3(B)はマスク処理された中間画像を示す。
図3に示すように、マスク処理を施すことによって、指の輪郭や背景など、血管でない部分の情報を除去することができる。また、マスク処理によって切り出される領域が既知であることから、マスク処理された中間画像にフィルタリング等の処理を施す際に、画像全体のうち必要な部分のみを処理すれば良い。そのため、画像全体を処理する場合に比べて計算量を減らすことが可能である。
マスク作成部102のより詳細な構成については、後ほど図12を参照して説明する。
[エッジ強調部104]
エッジ強調部104は、画像取得部101において取り込まれた撮像画像のエッジを強調する。
画像のエッジの強調には、例えばガウシアンフィルタやラプラシアンフィルタなどの画像フィルタを用いる。すなわち、ガウシアンフィルタによって画像に含まれるノイズ成分を除去した後、ラプラシアンフィルタによって画素値の変化を強調する。これにより、画像に含まれる点状のノイズ成分が除去され、線状のエッジ成分が強調される。
図4は、被写体FGの撮像画像に対して上述したガウシアンフィルタとラプラシアンフィルタによるエッジ強調処理を施した結果の第1の例を示す図である。
図4(A)はエッジ強調処理前の画像、図4(B)はエッジ強調処理後の画像を示す。また図4(C)は図4(B)に示す画像の画素値を3次元で図解した図である。
図4の例から分かるように、撮像部40において撮像された画像にエッジ強調処理を施すと、指の血管(特に静脈)部分の画素値が他の部分に比べて突出する。
図4(A)に示すエッジ強調処理前の画像及び図4(B),(C)に示すエッジ強調処理後の画像は、何れも符号なしの8ビットの画素値を有している。ガウシアンフィルタとラプラシアンフィルタによって8ビットの画素値を持つ画像を処理した場合、その処理後の画素値は8ビットを超えた値になり得る。ところが、図4(B),(C)の例では、処理後の画素値を8ビットに制限しているため、図4(A)に示す元の画像の血管と図4(B)に示すエッジ強調処理後の画像の血管は、その視覚的な強さがあまり一致していない。すなわち、細くて薄い血管も、太くて濃い血管も、エッジ強調処理後の画像ではほぼ同じ強さになっている。
これに対し、図5は、ガウシアンフィルタとラプラシアンフィルタによる同様なエッジ強調処理を施した結果の第2の例を示す図であり、図4に示す第1の例との違いは、エッジ強調処理後の画素値のビット制限を撤廃したことにある。図5(A)はエッジ強調処理前の画像、図5(B),(C)はエッジ強調処理後の画像を示す。
図4と図5を比較して分かるように、画素値のビット制限を撤廃した場合、元の画像における濃淡の違いがエッジ強調処理後の画像に敏感に現れており、濃い血管の画素値は大きく、薄い血管の画素値は小さくなっている。
マスク作成部102において作成されたマスクによって生体認証処理に望ましい血管の像が切り出されるか否かを判定部106において正しく判定するためには、評価値取得部105において血管の濃淡が正しく反映された評価値Evを取得することが望ましい。
そこでエッジ強調部104は、例えば図4の画像に示すようなビット制限を撤廃し、エッジ強調処理後の画素値のビット長を適切な長さに設定する。これにより、図5に示すような血管の濃淡の違いを敏感に表した画像が評価値取得部105に供給される。
ただし、エッジ強調処理後の画素値のビット制限を撤廃すると、上述のように血管の濃淡を正確に反映した画像が得られる一方で、図5(B),(C)に示すように、テンプレートとして不要な指の輪郭部分のエッジも強調されてしまう。特に被写体FGの背景が明るい場合には、血管よりも輪郭が強く現れてしまう。輪郭が強調され過ぎると、仮に輪郭に沿って正確に被写体FGを切り取るマスクを作成しても、輪郭から更に内側の部分にまで輪郭の影響が及んでいるため、評価値Evの信頼性が低下してしまう。
そこで、次に述べる領域特定部103では、輪郭部分の影響を排除した状態で評価値Evが取得されるように、指の輪郭より確実に内側の領域を切り出すマスクを作成する。
以上が、エッジ強調部104についての説明である。
[領域特定部103]
領域特定部103は、マスク作成部102において作成されたマスクの更に内側の領域を特定し、この特定した領域をエッジ強調処理後の画像から切り出す評価値取得用のマスクを作成する。
図6は、図4,図5に示す撮像画像から被写体FGの内側の領域を特定する例を示す図である。
図6(A)は、マスク作成部102において作成されるマスクの一例を示す。図6(A)の黒い部分はマスクによって除去される領域を示し、白い部分はマスクによって切り取られる領域を示す。
図6(B)は、領域特定部103において特定される被写体FGの内側の領域の一例を示す。図6(B)の白い部分は、領域特定部103において特定される被写体FGの内側の領域を示す。また、灰色の部分は、図6(A)に示すマスクの境界線より内側であって、領域特定部103において特定される領域からは除外される部分を示す。
図6の例において、マスク作成部102が作成したマスクの境界線は、上下左右の4つの辺から構成されている。マスクの境界線がこのように複数の辺から構成されている場合、領域特定部103は、例えばこれらの辺を境界線より内側へそれぞれ所定の距離だけ移動させる。そして、移動後の各辺によって囲まれた領域を、被写体FGの内側の領域として特定する。図6(B)の例では、上側の辺を画像の下方向へ、下側の辺を画像の上方向へ、それぞれ距離dLRだけ移動するとともに、左側の辺を画像の右方向へ、右側の辺を画像の左方向へ、それぞれ距離dUDだけ移動する。そして、移動後の4つの辺に囲まれた領域を、被写体FGの内側の領域として特定する。
このように領域特定部103によって特定される領域は、被写体FGの輪郭から確実に離れる。そのため、図5(B),(C)に示すように輪郭の画素値が異常に高い場合でも、その影響が領域の内部にほとんど及ばなくなる。したがって、エッジ強調処理後の画像から、領域特定部103によって特定される領域のみをマスク処理によって切り出せば、輪郭の影響が排除された純粋な血管の像を得ることができる。
なお、上述のように被写体FGの輪郭より内側の部分をマスク処理で切り出した場合、輪郭の近傍にある血管の像は、評価値Evを求める際の対象から排除される。すなわち、血管の情報の一部が失われてしまうことになる。しかしながら、輪郭近傍に存在する血管の像は、指の置き方に応じて変化し易く、例えば指を少し回転するだけで撮像画像に表れなくなる。このような血管の像は、そもそも生体認証処理(テンプレート登録処理や照合処理など)には相応しくない像であるから、これをマスク処理によって排除した結果から評価値Evを求めても不都合は生じない。
以上が、領域特定部103の説明である。
[評価値取得部105]
評価値取得部105は、エッジ強調部104においてエッジを強調された画像に含まれる画素の値に基づいて、撮像部40から入力した画像に含まれるエッジの強度及び/又は量に関する評価値Evを取得する。例えば、エッジ強調処理後の画像に含まれる全画素の値の合計を算出し、これを評価値Evとして取得する。
ただし、本実施形態に係る評価値取得部105は、エッジ強調処理後の画像に含まれる全画素のうち、領域特定部103において特定された被写体FGの内部領域に含まれる画素の値に基づいて評価値Evを取得し、この領域外の画素の値は評価値Evの決定に際して利用しない。すなわち、領域特定部103によって作成されたマスクにより切り出される、純粋な血管像を含んだ領域の画素値に基づいて、評価値Evを取得する。
図7は、図5(B)に示すエッジ強調処理後の画像から、図6(B)に示すマスクによって被写体FGの内側の領域を切り出す例を示す図である。
図7(A)はエッジ強調処理前の画像を示す。また図7(B),(C)は、エッジ強調処理後の画像から被写体FGの内側領域をマスク処理によって切り出した画像を示す。
エッジ強調処理後の画像から領域特定部103で特定された領域のみを切り出すと、図7(B),(C)の画像に示すように被写体FGの輪郭の影響が排除され、被写体FGの内部に存在する血管の像だけが浮き彫りになる。この血管の像においては、元の画像における血管の太さや濃さに応じて画素値が大きく変化している。
評価値取得部105は、このように血管の濃淡の状態が適切に反映された画像における画素値の合計を、評価値Evとして算出する。この評価値Evは、テンプレート登録処理や照合処理に相応しい被写体FGの特徴を示す値となる。
図8は、撮像部40において撮像された画像に被写体FGが含まれる場合と含まれない場合の一例を示す図である。
図8(A)は、被写体FGを含む撮像画像を示し、図8(C)は、この図8(A)に示す画像にエッジ強調処理とマスク処理を施した後の画像を示す。
図8(B)は、被写体FGを含まない撮像画像を示し、図8(D)は、この図8(B)に示す画像にエッジ強調処理とマスク処理を施した後の画像を示す。
図8(A)の画像には指の内部の血管が綺麗に映し出されているため、これにエッジ強調処理とマスク処理を施した図8(C)の画像では、血管の部分に局所的に強いエッジが集中している。一方、図8(B)に示す画像には血管の像が全く映し出されておらず、濃淡が乏しいため、これにエッジ強調処理とマスク処理を施した図8(D)の画像では、弱いエッジが全体に散在し、血管の像に対応する明確なエッジが現れていない。
両者の画素値の合計を比較すると、図8(C)の画像は‘2434244’、図8(D)の画像は‘1177685’となった。このように、被写体FGを含む場合と含まない場合とでは、画素値の合計に大きな差異がある。したがって、評価値取得部105により取得される評価値Ev(すなわちエッジ強調処理及びマスク処理を施した画像の画素値の合計)は、その値の違いによって、被写体FGの有無を表すことができる。
ところで、図8(C)と図8(D)を比較すると、被写体FGを含まない画像は被写体FGを含む画像に比べて画素値の小さい画素(すなわち弱いエッジ)が多く含まれており、画素値の大きい画素(すなわち強いエッジ)が少なくなっている。そこで、評価値取得部105は、単に全部の画素値を合計するのではなく、あるしきい値より大きい画素値のみを合計し、これを評価値Evとして取得しても良い。すなわち、エッジ強調部104においてエッジを強調された画像に含まれる全画素(ただし領域特定部103によって特定された領域内)のうち、エッジの強度が所定しきい値を超える画素の値の合計に基づいて、評価値Evを取得しても良い。これにより、被写体FGを含む場合と含まない場合の評価値Evの違いを、より一層際立たせることができる。
図9は、図8(C)に示す画像(被写体FGを含む場合)における画素値の分布と、図8(D)に示す画像(被写体FGを含まない場合)における画素値の分布とを比較した図である。横軸は画素値を示し、縦軸は画素数を示す。
図9に示すように、撮像画像に被写体FGが含まれていない場合、エッジ強調処理とマスク処理を施した後の画像には、一定の画素値(図9の例では‘500’)より小さい範囲にほとんど画素が分布している。一方、撮像画像に被写体FGが含まれている場合は、小さい画素値から大きい画素値まで広い範囲に画素が分布している。
図10は、エッジ強調処理後の画像において、しきい値以下の画素値をゼロにする場合とゼロにしない場合とを比較した図である。
図10(A),(B)は、図8(C),(D)と同じ画像であり、しきい値以下の画素値をゼロにしない場合の画像を示す。
他方、図10(C),(D)は、それぞれ図10(A),(B)の画像に含まれるしきい値‘255’以下の画素値を全てゼロにした場合の画像を示す。
撮像画像に被写体FGが含まれる場合は、図10(A)と図10(C)を比較して分かるように、しきい値以下の画素値をゼロにしてもエッジの主要な特徴(すなわち血管の像)が維持されている。これに対し、撮像画像に被写体FGが含まれていない場合は、図10(B)と図10(D)を比較して分かるように、しきい値以下の画素値をゼロにするとエッジの大半が消えてしまい、エッジの特徴が大きく変化する。
図11は、図10に示す画像においてしきい値‘255’以下の画素値をゼロにした場合の評価値(画素値の合計)としきい値を設けない場合の評価値とを比較した図である。
しきい値を設けない場合、被写体FGを含む画像(図10(A))の評価値Evは‘2434244’、被写体を含まない画像(図10(B))の評価値Evは‘1177685’となった。これに対して、しきい値‘255’以下の画素値をゼロにした場合、被写体FGを含む画像(図10(C))の評価値Evは‘2145659’、被写体FGを含まない画像(図10(D))の評価値Evは‘117921’になった。この図11から明らかなように、エッジ強調処理後の画像において所定のしきい値以下の画素値を除外して評価値Evを算出することにより、被写体FGの有無に応じた評価値Evの差異をより明確にすることができる。
以上が、評価値取得部105の説明である。
[判定部106]
判定部106は、評価値取得部105において取得された評価値Evに基づいて、マスク作成部102で作成されたマスクが適切に被写体FGの像を切り出しているか否かを判定する。例えば、所定のしきい値と評価値Evとを比較し、当該比較結果に応じて、血管の像を切り出しているか否か判定する。
[登録部107]
登録部107は、マスク作成部102で作成されたマスクが適切に被写体FGの像を切り出していると判定部106において判定された場合、このマスクを用いて撮像画像にマスク処理を施し、マスク処理された画像から血管パターンの情報を抽出し、これをテンプレートDATとして記憶部60に格納する。
また、登録部107は、判定部106においてマスクが血管の像を切り出していないと判定された場合、上記のテンプレート登録処理を停止する。
[照合部108]
照合部108は、マスク作成部102で作成されたマスクが適切に被写体FGの像を切り出していると判定部106において判定された場合、このマスクを用いて撮像画像にマスク処理を施し、マスク処理された画像から血管パターンの情報を抽出し、この抽出した情報と記憶部60に格納されるテンプレートDATと照合する。
また、照合部108は、判定部106においてマスクが血管の像を切り出していないと判定された場合、上記の照合処理を停止する。
次に、マスク作成部102のより詳細な構成について説明する。
図12は、マスク作成部102の構成の一例を示す図である。図12に示すマスク作成部102は、エッジ抽出部201と、画素抽出部202と、中間点抽出部203と、区分部204と、近似線取得部205と、中間点抽出部206と、境界線取得部207,208と、マスク生成部209とを有する。
エッジ抽出部201は、本発明のエッジ抽出部の一実施形態である。
画素抽出部202は、本発明の画素抽出部の一実施形態である。
中間点抽出部203は、本発明の第1の中間点抽出部の一実施形態である。
区分部204は、本発明の区分部の一実施形態である。
近似線取得部205は、本発明の近似線取得部の一実施形態である。
中間点抽出部206は、本発明の第2の中間点抽出部の一実施形態である。
境界線取得部207は、本発明の第1の境界線取得部の一実施形態である。
境界線取得部208は、本発明の第3の境界線取得部の一実施形態である。
[エッジ抽出部201]
エッジ抽出部201は、画像取得部101において取得された撮像画像Spのエッジを抽出する。エッジの抽出には種々の手法を用いることが可能であるが、ここでは一例として‘sobelオペレータ’を利用してエッジの画素を抽出する例を説明する。‘sobelオペレータ’は、ノイズ耐性を有する汎用的なエッジ抽出用のオペレータであり、エッジ抽出対象の画像Iに対して次式に示す2つのフィルタf,fを適用する。
フィルタf,fによって計算された画素値をそれぞれ‘g’,‘g’とすると、エッジ評価値gは次のようになる。
ある画素のエッジ評価値gが所定のしきい値gthrより大きい場合、この画素はエッジを構成する画素(以下、エッジ画素と呼ぶ)と判定され、しきい値gthrより小さい場合は、エッジ画素でないと判定される。
[画素抽出部202]
画素抽出部202は、エッジ抽出部201においてエッジを抽出された画像から、被写体FGの上側の輪郭を形成していると予想されるエッジ画素の列(第1画素の列)、並びに、被写体FGの下側の輪郭を形成していると予想されるエッジ画素の列(第2画素の列)をそれぞれ抽出する。
以下の説明では、画像の平面上における各画素の位置を、直交座標によって表すものとする。そして、例えば図2において画像の横に並ぶ数値が表すように、画像の上側の縁において横に伸びる座標軸をx軸、画像の左側の縁においての縦に伸びる座標軸をy軸とする。
このように座標軸を定義した場合に、画像平面上には、画素抽出の際の基準となる2種類の基準直線(第1基準直線、第2基準直線)が設定される。
第1基準直線は、通常の条件で撮像が行われた場合に被写体FGの像の内部を通るように設定される。例えば、画像のy座標の中心付近を通り、x軸と平行な直線に設定される。
第2基準直線は複数本存在し、その各々がy軸と平行な直線に設定される。複数の第2基準直線は、好適には一定の間隔で配列される。
上記のような基準直線が設定されているものとすると、画素抽出部202は、第1基準直線より上の領域(第1領域)に含まれるエッジ画素の中で、上述した第2基準直線に位置するエッジ画素であって、同じ第2基準直線上にエッジ画素が複数ある場合はその中で最も第1基準直線に近いエッジ画素を、第1画素として抽出する。また、第1基準直線より下の領域(第2領域)に含まれるエッジ画素の中で、第2基準直線に位置するエッジ画素であって、同じ第2基準直線上にエッジ画素が複数ある場合はその中で最も第1基準直線に近いエッジ画素を、第2画素として抽出する。
例えば、画素抽出部202は、第1基準直線と第2基準直線との交点から上方向及び下方向へ順にエッジ画素を探索していき、上方向で初めに見つかったエッジ画素を第1画素、下方向で初めに見つかったエッジ画素を第2画素として抽出する。
上記のようにして画素抽出部202が第2基準直線ごとに抽出した第1画素と第2画素は、それぞれ、x軸方向に配列された画素の列を形成する。第1画素の列は被写体FGの上側の輪郭線に対応し、第2画素の列は下側の輪郭線に対応する。
[中間点抽出部203]
中間点抽出部203は、上述した複数の第2基準直線の各々において第1画素と第2画素との間に位置する中間点の列を抽出する。中間点抽出部203が抽出する中間点は、同一の第2基準直線上に位置する第1画素からの距離と第2画素からの距離とが所定の比を有する。以下の例において、この中間点は、同一の第2基準直線に位置する第1画素及び第2画素と等距離にあるものとする。
なお、中間点抽出部203は、複数の第2基準直線の一部において画素抽出部202が第1画素及び第2画素の一方若しくは両方を抽出できなかった場合に、当該一部の第2基準直線に隣接する他の第2基準直線において抽出した中間点に基づいて、当該一部の第2基準直線の中間点を補間する。例えば、ある第2基準直線において中間点を抽出できない場合、その隣の第2基準直線において抽出された中間点があれば、それと同じy座標の位置に中間点を補間する。
[区分部204]
区分部204は、中間点抽出部203において抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する。すなわち区分部204は、連続的に連なる中間点によって1の区間が形成されるように、抽出された中間点の列を区分する。
[近似線取得部205]
近似線取得部205は、区分部204において区分された最長の区間に属する中間点に基づいて、中間点抽出部203において抽出された中間点の列の近似線を取得する。例えば最小自乗法などによって、最長区間を形成する中間点の列に適合する1次の近似関数(あるいは2次以上の近似関数)を求める。
[中間点抽出部206]
中間点抽出部206は、中間点抽出部203において抽出された中間点のうち、近似線取得部205において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する。
[境界線取得部207]
境界線取得部207は、中間点抽出部206において抽出された中間点と、画素抽出部202において抽出された第1画素及び第2画素とに基づいて、マスクの上下の境界線を取得する。
すなわち、中間点抽出部206において抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、マスクの上側の境界線(第1境界線)を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、マスクの下側の境界線(第2境界線)を取得する。
例えば、第1画素の列の近似線を第1基準直線に向かって所定の距離だけシフトさせた線をマスクの上側の境界線として取得し、第2画素の列の近似線を第1基準直線に向かって所定の距離だけシフトさせた線をマスクの下側の境界線として取得する。
また、境界線取得部207は、中間点抽出部206において抽出された中間点と、当該抽出された中間点を挟んで同一の第2基準直線に位置する第1画素及び第2画素の間隔(指の幅)とに基づいて、マスクの上側境界線及び下側境界線を取得しても良い。
例えば、中間点抽出部206において抽出された中間点の列の近似線と、x座標値を変数として上述した第1画素及び第2画素の間隔を近似する関数とを算出し、これらに基づいて上下の境界線を取得しても良い。
[境界線取得部208]
境界線取得部208は、被写体FGの上下の輪郭線が互いに近づいてくる部分、すなわち指先の部分をマスクによって除外するための境界線を取得する。
境界線取得部208は、被写体FGの上下の輪郭線が互いに近づいてくる部分を判定するため、判定領域を設定する。この判定領域は、y軸に平行な左右の2つの辺及びx軸に平行な上下の2つの辺に囲まれており、境界線取得部207で取得された上側境界線の一部と下側境界線の一部とを両方に含むように上下2つの辺の位置が決められている(図21参照)。
境界線取得部208は、上記の判定領域を、画像の所定の位置(例えば中央付近)からx軸に沿って右側へ順に移動させ、その移動した各位置において、判定領域に含まれるエッジ画素の数を計数する。そして、この計数値が所定のしきい値に達する位置において判定領域を通るy軸と平行な線を、マスクの右側境界線として取得する。
なお、境界線取得部208は、マスクの右側境界線と同様な方法で、マスクの左側境界線を取得しても良い。すなわち、判定領域の左移動を行いながら判定領域内のエッジ画素の計数値としきい値とを比較し、計数値がしきい値に達する位置を探索する。
[マスク生成部209]
マスク生成部209は、境界線取得部207において取得された上下の境界線と、境界線取得部208において取得された左右の境界線とに基づいて、マスク画像Smskを生成する。例えば、境界線の外側領域の画素値を‘0’、境界線の内側領域の画素値を‘1’に設定したマスク画像を生成する。このマスク画像Smskと、処理対象の画像とのAND演算を行うことにより、処理対象の画像に含まれる被写体FGの内部領域が切り出され、他の領域の画素値が‘0’になる。
ここで、上述した構成を有する本実施形態に係る画像処理装置におけるマスクの作成動作について、図13のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップST101:
まずエッジ抽出部201において、撮像画像Spのエッジが抽出される。
図14は、エッジ抽出部201によってエッジ抽出された画像の一例を示す図である。図14(A)はエッジ抽出前の撮像画像であり、これに‘sobelオペレータ’によるエッジ抽出処理を施した画像が図14(B)である。エッジ抽出後の画像では、指の輪郭が大まかに抽出されている。
ステップST102:
撮像画像Spのエッジが抽出されると、次に画素抽出部202において、第1基準直線より上の領域に含まれる第1画素の列、並びに、この第1基準直線より下の領域に含まれる第2画素の列が抽出される。第1画素及び第2画素は、複数の第2基準直線の各々から1つずつ抽出する。第1画素は、第2基準直線上の第1基準直線より上の領域において第1基準直線に最も近いエッジ画素であり、第2画素は、第2基準直線上の第1基準直線より下の領域において第1基準直線に最も近い画素である。
ここで、第1基準直線の中心から右方向へ順番に並ぶn本の第2基準直線を
r0,r1,r2,…,rn−1;
と表し、同じ第1基準直線の中心から左方向へ順番に並ぶm本の第2基準直線を
l0,l1,l2,…,lm−1;
と表す。
また、右の(i+1)番目の第2基準直線riに位置する第1画素の座標を
(xri,y ri);
と表し、同じ第2基準直線riに位置する第2画素の座標を
(xri,y ri);
と表す。
また、左の(j+1)番目の第2基準直線ljに位置する第1画素の座標を
(xlj,y lj);
と表し、同じ第2基準直線ljに位置する第2画素の座標を
(xlj,y lj);
と表す。
画素抽出部202による第1画素及び第2画素の抽出は、例えば、画像の横幅の中心付近から左方向と右方向へそれぞれ順番に行われる。
右方向へ抽出を行う場合は、まず第2基準直線r0が選択される。第1基準直線と第2基準直線r0との交点から上下の方向へ順にエッジ画素が探索され、上側で最初に見つかったエッジ画素が第1画素(xr0,y r0)、下側で最初に見つかった画素が第2画素(xr0,y r0)として抽出される。
第2基準直線r0における画素の抽出が終わると、次にその右隣の第2基準直線r1が選択され、これと第1基準直線との交点から上下の方向へ順にエッジ画素が探索される。上側で最初に見つかったエッジ画素が第1画素(xr1,y r1)、下側で最初に見つかった画素が第2画素(xr1,y r1)として抽出される。
以下、同様な処理が右端の第2基準直線rn−1まで行われると、次には第2基準直線l0,l1,…,lm−1の順に中心から左方向へ処理が行われる。
ステップST103:
画素抽出部202において第1画素及び第2画素が抽出されると、中間点抽出部203では、第1画素及び第2画素の中間点が抽出される。
第2基準直線r0に位置する中間点Cr0は、第1画素(xr0,y r0)及び第2画素(xr0,y r0)に基づいて、次式のように表される。
ステップST103における中間点の抽出は、例えば、ステップST102における第1画素及び第2画素の抽出と並列に行われる。
また、この中間点の抽出と並行して、境界線取得部207においては、後のステップST107で用いる第1画素及び第2画素の距離(以下、指幅と呼ぶ)が算出される。
第2基準直線r0における指幅Wr0は、第1画素(xr0,y r0)及び第2画素(xr0,y r0)に基づいて、次式のように表される。
ところで、第1画素及び第2画素は、全ての第2基準直線上において常に対をなして抽出されるとは限らない。例えば被写体FGの輪郭が不鮮明になっていると、第2基準直線の一部において、対となる第1画素及び第2画素の一方若しくは両方が存在しない可能性がある。そのような場合、中間点抽出部203では、当該一部の第2基準直線に隣接する他の第2基準直線において抽出された中間点に基づいて、当該一部の第2基準直線の中間点が補間される。
図15は、図14(B)に示すエッジ抽出後の画像に対して行われた中間点の抽出処理の一例を示す図である。
図15において、丸の点は2つの画素(第1画素、第2画素)の座標から求められた中間点を示し、三角の点は補間によって求められた中間点を示す。
図15の例では、第2基準直線ri+1において第1画素(xri+1,y ri+1)は抽出されているが第2画素(xri+1,y ri+1)は抽出されていない。他方、その隣の第2基準直線riにおいては、第1画素(xri,y ri)及び第2画素(xri,y ri)が共に抽出されている。
この場合、中間点抽出部203では、第2基準直線ri+1の中間点Cri+1を、第2基準直線riの中間点Criと同じy座標を有する点に補間する。
また、この場合、第2基準直線ri+1における指幅Wriは、抽出された第1画素(xri+1,y ri+1)と補間された中間点Cri+1とに基づいて、次式のように補間される。
以上の処理により、右方向に探索したn個の中間点Cr0,…,Crn−1及びn個の指幅Wr0,…,Wrn−1と、左方向に探索したm個の中間点Cl0,…,Clm−1及びm個の指幅Wl0,…,Wlm−1とが求められる。
これらをx座標値の昇順に並べて表すと、次式のようになる。
ステップST104:
中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)が抽出されると、次に区分部204では、指の中心線に対して明らかにずれている中間点を見分けるために、中間点の列を連続区間に区分する。すなわち、中間点抽出部203において抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する。
ここで第2基準直線が等しい間隔dxで並んでいるものとすると、隣接する2つの中間点C及びCk+1の距離は、次式で表されるy座標のずれdyによって評価できる。
上式において、‘(C’は中間点Cのy座標を表す。y座標のずれdyが所定のしきい値dythrよりも大きい場合、中間点C及びCk+1の間で連続区間が区切られる。
図16は、図15に示す中間点の列が区分部204によって連続区間に区分される例を示す図である。図16の例では、3つの連続区間(左から順にA1,A2,A3)に区分されている。
ステップST105:
中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)が連続区間に区分されると、次に近似線取得部205では、区分された連続区間(1つのみの場合もあり得る)の中で最長の区間に属する中間点に基づいて、中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)の近似線を取得する。例えば、最長の連続区間を‘P’とし、その区間を構成する第p番目の中間点Cから第q番目の中間点C(C,Cp+1,…,Cq−1,C)に基づいて、例えば1次関数(直線)の近似線が計算される。
図17は、近似線取得部205によって取得される近似線の一例を示す図である。図17(A)は、3つの連続区間A1,A2,A3に区分された中間点の列を示し、図17(B)は、そのうちの最長区間A1に基づいて取得される近似線を示す。
ステップST106:
近似線取得部205において中間点の最長の連続区間に基づく近似線が取得されると、次に中間点抽出部206では、中間点抽出部203において抽出された全体の中間点(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)の中から、近似線取得部205において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列が抽出される。
図17の例では、指の形状を表すエッジが比較的綺麗に抽出されているが,指中央部に別のエッジが抽出されており、そのため指の形状の誤認識が生じている。
このような誤認識が生じると、指の幅が他の部分に比べて著しく異なったり、指の中心線が実体から大きくずれてしまう。そこで、中間点抽出部206では、比較的正しく指の中心線を表していると推定される近似線取得部205の近似直線と、中間点抽出部203において抽出された各中間点との誤差が算出される。そして、この誤差が所定のしきい値dLthrより大きい中間点については、指の中心線を構成しない中間点と見なされて、次のステップST107で用いる中間点の候補から除外される。
図17(B)の例において、中央部の連続区間A2は、近似線取得部205で取得された連続区間A1に基づく近似線に対して著しくずれている。そのため、この例では中間点抽出部206によって中央部の連続区間A2が除外され、他の連続区間A1及びA3が抽出されている。
ステップST107:
最長の連続区間に基づく近似線との誤差が所定範囲内にある中間点の列が抽出されると、次に境界線取得部207では、中間点抽出部206において抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、マスクの上側の境界線(第1境界線)が取得され、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、マスクの下側の境界線(第2境界線)が取得される。
ここで、中間点抽出部206により抽出されたZ個の中間点の列を改めて
,C,…,Cz−1
と表し、これに対応するz個の指幅を改めて
,C,…,Cz−1
と表す。境界線取得部207では、このZ個の中間点に基づいて、指の中心の近似線(例えば1次関数)を求めるとともに、Z個の指幅に基づいて、x座標を変数とする指幅の近似関数(例えば1次関数)を求める。
図18(A)は、最長連続区間の中間点のみに基づいて取得される近似線を示し、図18(B)は、中間点抽出部206において抽出された中間点に基づいて取得される近似線を示す。
両者を比較して分かるように、中間点抽出部206で抽出された中間点に基づいて近似線を取得することにより、最長連続区間の中間点のみに基づいて近似線を取得する場合と比べて、中間点と近似線との誤差を全体的に小さくすることができる。
図19は、中間点抽出部206で抽出されたZ個の中間点に対応するZ個の指幅に基づいて取得された、指幅の近似関数(1次関数)の例を示す図である。
上述のようにして、中間点の列の近似直線と、指幅の近似関数が求まると、境界線取得部207では、これらの近似に基づいてマスクの上下の境界線が取得される。
x座標の値が‘i’(i=0,…,319)のとき、上述の近似計算によって得られる中間点のy座標を‘CFi’、指幅のy座標を‘wFi’、指の上側輪郭のy座標を‘EDi’、指の下側輪郭のy座標を‘EUi’とすると、次式の関係が成立する。
図20(A)は、式(11),(12)に基づいて求められた指の上側輪郭の近似線(y座標が‘100’付近)及び下側輪郭の近似線(y座標が‘200’付近)をプロットした図である。
図20(A)の近似線は、指の輪郭とよく一致しているが、これをそのままマスクの境界線に用いると、輪郭に現れる強いエッジに血管の像が影響を受ける可能性がある。そこで、指の上側輪郭の近似線を所定のオフセットOfsだけ下方向へシフトし、指の下側輪郭の近似線をオフセットOfsだけ上方向へシフトするように、式(11),(12)を修正する。
境界線取得部207においては、例えばこの式(13),(14)に基づく近似線が、マスクの上下の境界線として取得される。この境界線により、指の上下の輪郭から内側の部分の画像を切り出すことが可能となる。
ステップST108:
上記の処理によってマスクの上下の境界線が取得されると、次に境界線取得部208では、指先から外部を除外するための左右の境界線が取得される。
図21は、境界線取得部208において左右の境界線を取得する処理を説明するための図である。図21(A)は、指先を含んだ撮像画像を示す。図21(B)は、この撮像画像にエッジ抽出処理を施した画像を示し、図21(C)は図21(B)の要部を拡大した図である。
境界線取得部208では、指の上下の輪郭線が互いに近づいてくる部分を判定するため、図21(B),(C)に示すような判定領域を設定する。この判定領域は、y軸に平行な左右の2つの辺と、x軸に平行な上下の2つの辺に囲まれている。
判定領域の中心は、例えば、境界線取得部207において近似された中間点に設定される。判定領域の左右の辺は、中間点(i,CFi)から、x軸方向にそれぞれ所定の距離dxだけ離れている。また、判定領域の上下の辺は、境界線取得部207において近似された指幅wFiの半分に所定の距離dyを加えた長さ、すなわち‘dy+(wFi)/2’だけ中間点(i,CFi)から離れている。
このように設定された判定領域は、図21(B),(C)に示すように、境界線取得部207で取得された上側境界線の一部及び下側境界線の一部を含んでいる。
判定領域の中心(i,CFi)は、画像の所定の位置(例えば中央付近)からx軸に沿って右側へ順に移動され、その各位置において、上記のように設定された判定領域に含まれるエッジ画素の数が計数される。この計数値が所定のしきい値に達する位置において判定領域を通るy軸と平行な線(例えば判定領域の中心(i,CFi)を通る線)が、マスクの右側境界線として取得される。
マスクの左側境界線も、右側境界線と同様な処理によって取得可能である。
以上説明したように、本実施形態によれば、まず、撮像された画像のエッジが抽出される。そして、被写体FGの像の内部を通るように設定される第1基準直線の上側の領域に含まれており、平行な複数の第2基準直線(lm−1,…,l0,r0,…rn−1)に位置し、かつ、この第2基準直線の各々において第1基準直線に最も近い位置にあるエッジ画素が、第1画素として抽出される。また、これと並行して、第1基準直線の下側の領域に含まれており、第2基準直線(lm−1,…,l0,r0,…rn−1)に位置し、かつ、この第2基準直線の各々において第1基準直線に最も近い位置にあるエッジ画素が、第2画素として抽出される。
このようにして第1画素及び第2画素が抽出されると、次に、第2基準直線(lm−1,…,l0,r0,…rn−1)の各々において第1画素と第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)が抽出される。
この中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)は、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分される。そして、区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)の近似線が取得される。
次いで、元の中間点の列(Clm−1,…,Cl0,Cr0,…,Crn−1)から、上記の近似線との誤差が所定の範囲内にあるz個の中間点の列(C,…,Cz−1)が抽出される。
そして、このz個の中間点の列(C,…,Cz−1)と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、マスクの上側の境界線が取得され、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、マスクの下側の境界線が取得される。
このように、エッジ抽出された画像から、被写体の輪郭に対応する画素の列を抽出し、その近似線に基づいてマスクの境界線を取得するため、撮像画像ごとにしきい値を調節しながら画像を2値化する方式に比べて簡易な処理でマスクを作成できる。
また、上述した実施形態によれば、第1基準直線と平行な2つの辺及び第2基準直線と平行な2つの辺に囲まれ、その内部に第1境界線の一部及び第2境界線の一部が含まれた領域を、撮像画像上の所定位置から第1基準直線に対して平行な一の方向へ順に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれるエッジ画素の数が計数される。そして、当該計数値が所定のしきい値に達する位置において当該領域を通る第2基準直線と平行な線が、マスクの境界線として取得される。
これにより、被写体の輪郭に直線的でない複雑な形状の部分(例えば指先)があっても、近似計算を行うことなくその輪郭の内側を切り出す境界線を取得できるため、処理の簡易化と高速化を図ることができる。
また上述した実施形態によれば、撮像画像のエッジが強調され、このエッジ強調後の画像の中で、マスクにより切り出される被写体の更に内側の領域に含まれる画素の値に基づいて、当該領域に含まれるエッジの強度及び/又は量に関する評価値が取得される。そして、取得された評価値に基づいて、マスクが被写体の像を適切に切り出しているか否かが判定される。
したがって、例えばテンプレート登録処理や認証処理を行っている最中に装置から指を離してしまった場合など、処理対象の被写体像が撮像画像に含まれていないことを的確に判別できる。これにより、マスク処理の後に続く各種の処理(テンプレート登録処理や照合処理など)の無駄な実行を止めることができるため、消費電力を低減できる。
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態に係る画像処理装置では、エッジ画素の分布に基づいて被写体の境界線の位置が推定される。
図22は、本実施形態に係る画像処理装置におけるマスク作成部102Aの構成の一例を示す図である。図12に示すマスク作成部102Aは、エッジ抽出部211と、境界線取得部212と、画素抽出部213と、区分部214と、近似線取得部215と、画素抽出部216と、境界線取得部217,218と、マスク生成部219とを有する。
エッジ抽出部211は、本発明のエッジ抽出部の一実施形態である。
境界線取得部212は、本発明の第2の境界線取得部の一実施形態である。
画素抽出部213は、本発明の第1の画素抽出部の一実施形態である。
区分部214は、本発明の区分部の一実施形態である。
近似線取得部215は、本発明の近似線取得部の一実施形態である。
画素抽出部216は、本発明の第2の画素抽出部の一実施形態である。
境界線取得部217は、本発明の第1の境界線取得部の一実施形態である。
境界線取得部218は、本発明の第3の境界線取得部の一実施形態である。
本実施形態に係る画像処理装置は、図1に示す画像処理装置におけるマスク作成部102を、図22に示すマスク作成部102Aに置き換えたものであり、他の構成は図1に示す画像処理装置と同じである。
以下では、図22に示すマスク作成部102Aの各構成要素を説明する。
[エッジ抽出部211]
エッジ抽出部211は、先に述べたエッジ抽出部201と同様な構成要素であり、例えば‘sobelオペレータ’を用いて撮像画像Spのエッジを抽出する。
[境界線取得部212]
境界線取得部212は、平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、画像のy軸に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれるエッジ画素を計数する。そして、その計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、マスクの上側の境界線を取得する。
[画素抽出部213]
画素抽出部213は、エッジ抽出部211においてエッジを抽出された画像から、被写体FGの下側の輪郭を形成していると予想されるエッジ画素の列を抽出する。
すなわち、画素抽出部213は、境界線取得部212において取得されたマスクの上側の境界線より下の領域に含まれており、所定の複数の第2基準直線に位置し、かつ、第2基準直線の各々において第1基準直線と最も近い位置にあるエッジ画素を抽出する。
例えば、画素抽出部213は、マスクの上側境界線と第2基準直線との交点から下方向へ順にエッジ画素を探索していき、初めに見つかったエッジ画素を抽出する。
上記のようにして画素抽出部213が第2基準直線ごとに抽出したエッジ画素は、それぞれ、x軸方向に配列されたエッジ画素の列を形成しており、被写体FGの下側の輪郭線に対応する。
[区分部214]
区分部214は、画素抽出部213において抽出されたエッジ画素の列を、隣接するエッジ画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する。すなわち区分部214は、連続的に連なるエッジ画素によって1まとまりの区間が形成されるように、抽出されたエッジ画素の列を区分する。
[近似線取得部215]
近似線取得部215は、区分部214において区分された最長の区間に属するエッジ画素に基づいて、画素抽出部213で抽出されたエッジ画素の列の近似線を取得する。例えば最小自乗法などによって、最長区間を形成するエッジ画素の列に適合する1次の近似関数(あるいは2次以上の近似関数)を求める。
[画素抽出部216]
画素抽出部216は、画素抽出部213において抽出されたエッジ画素のうち、近似線取得部215において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にあるエッジ画素の列を抽出する。
[境界線取得部217]
境界線取得部217は、画素抽出部216において抽出されたエッジ画素の列の近似線に基づいて、マスクの下側の境界線を取得する。
例えば、画素抽出部216において抽出されたエッジ画素の列の近似線を、マスクの上側の境界線に向かって所定の距離だけシフトさせた線を、マスクの下側の境界線として取得する。
[境界線取得部218]
境界線取得部218は、先に説明した境界線取得部208と同様な動作によって、被写体FGの上下の輪郭線が互いに近づいてくる部分、すなわち指先の部分をマスクによって除外するための境界線を取得する。
[マスク生成部219]
マスク生成部219は、先に説明したマスク生成部209と同様な動作により、境界線取得部212,217,218で取得される境界線を有したマスク画像Smskを生成する。
ここで、上述した構成を有する本実施形態に係る画像処理装置におけるマスクの作成動作について、図23のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップST201:
まずエッジ抽出部201において、撮像画像Spのエッジが抽出される。
ステップST202:
撮像画像Spのエッジが抽出されると、次に境界線取得部212において、被写体FGの上側の境界線が取得される。
図24は、撮像画像とそのエッジ抽出後の画像の一例を示す図である。
この図24において、点線で囲まれた領域は、撮像装置の指との接触面であり、図の例では、この接触面より上の領域(y座標が小さい領域)に指は存在しない。
図24の例において、撮像装置と指の接触面は平坦であり、指の形状に影響されない。また、接触面は、撮像画像のx軸方向とほぼ水平であり、エッジ抽出された画像においても、接触面のエッジ画素はx軸と水平な方向に配列される。そこで、境界線取得部212においては、この接触面に対応する境界線を、x軸に水平な直線として取得する処理が行われる。
接触面のエッジを構成する画素がx軸とほぼ水平な方向に配列される場合、y座標ごとのエッジ画素の数を計数すると、接触面の位置においてエッジ画素の数が急激に大きくなる。したがって、y座標ごとのエッジ画素の数が最大になる位置に基づいて、接触面の境界線を検出することが可能である。
ただし、指の下側の輪郭(y座標が大きい領域)が著しく平らになっていると、接触面ではなく下側の輪郭で計数値が最大になる可能性がある。このように、上下の輪郭の位置において画素数の分布がピークを持っており、どちらのピークが接触面によるものかを計数値だけで推定できない場合には、上下のどちらに撮像装置と指の接触面があるのかを予め把握している必要がある。
図24の例では、画像の上側の輪郭が装置と指の接触面である。
図25は、エッジ画素のy座標ごとの分布例を示す図である。
図25(A)は、エッジ抽出後の画像であり、図25(B)は、この画像に含まれるエッジ画素の数をy座標ごとに計数した分布図を示す。エッジ画素数が最大となるy座標の直線と、接触面によって形成されるエッジの輪郭線とがよく一致している。
しかしながら、図25(B)の分布図を見ると、画素数の変化が非常に激しくなっている。この例ではうまく接触面を検出できているが、微妙に接触面が斜めになっている場合などでは、最大値のピークが分布図において綺麗に現れなくなり、接触面のエッジを誤って抽出する可能性がある。そこで、本実施形態に係る境界線取得部212では、図25に示すようにy座標ごとに画素数を求めるのでなく、ある程度の幅を持った領域内、すなわち注目するy座標の前後の座標を含んだ領域(x軸と並行な帯状の領域)に含まれるエッジ画素が計数される。
図26は、エッジ画素の計数を行う領域の例を図解した図である。
図26(A)において点線で囲まれた領域は、エッジ画素の計数を行う領域を示す。また図26(B)は、図26(A)において円で囲まれた領域を拡大した図である。
図26の例では、注目しているy座標(y=100)の前後に幅d(d=5)を持つ領域が、エッジ画素の計数を行う領域として設定されている。つまり、
100−d ≦ y ≦ 100+d
の領域内に含まれるエッジ画素の数が計数される。このように計数範囲に幅を持たせることによって、エッジ抽出された画像に多少の乱れが生じていても、接触面の位置を安定に求めることが可能となる。
図27(B)は、図26に示す領域をy軸に対して平行に移動させながら、その領域内に含まれるエッジ画素を計数した結果の一例を示す図である。
この図からも分かるように、y軸方向に幅を持った領域内の画素数を計数することによって、画素数の激しい変化が緩和され、かつ最大ピークの位置(y=92)が明瞭に現れている。
ただし、y軸方向に幅d(d=5)を持たせたことにより、y軸方向にその分の幅が生じるため、マスクの境界線は、最大ピークの位置よりオフセットdofs(dofs=10)だけ下側に設定されている(図27(A))。これにより、マスクの上側の境界線が被写体FGの境界より内側に設定される。
ステップST203:
上述のようにしてマスクの上側の境界線が取得されると、次に画素抽出部213において、被写体FGの下側の輪郭を形成していると予想されるエッジ画素の列が抽出される。すなわち、マスクの上側の境界線より下の領域に含まれており、所定の複数の第2基準直線に位置し、かつ、第2基準直線の各々において第1基準直線と最も近い位置にあるエッジ画素が抽出される。
例えば、マスクの上側境界線と第2基準直線との交点から下方向へ順にエッジ画素が探索され、初めに見つかったエッジ画素が抽出される(図28(A))。
このようなエッジ画素が、第2基準直線ごとに1つずつ抽出される。もし、ある第2基準直線上にエッジ画素がない場合は、その隣の第2基準直線において抽出されたエッジ画素と同じy座標を有するエッジ画素を、エッジ画素のない第2基準直線上に補間しても良い。
ステップST204:
ステップST203においてエッジ画素の列が抽出されると、次に区分部214では、指の輪郭線に対して明らかにずれているエッジ画素を見分けるために、エッジ画素の列の連続区間を求める。すなわち、画素抽出部213において抽出されたエッジ画素の列を、隣接するエッジ画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する。
ステップST205:
エッジ画素の列が連続区間に区分されると、次に近似線取得部215では、区分された連続区間(1つのみの場合もあり得る)の中で最長の区間に属するエッジ画素に基づいて、エッジ画素の列の近似線を取得する。
ステップST206:
近似線取得部215においてエッジ画素の最長の連続区間に基づく近似線が取得されると、次に画素抽出部216では、画素抽出部213において抽出された全体のエッジ画素の中から、近似線取得部205において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にあるエッジ画素の列が抽出される。
ステップST207:
最長の連続区間に基づく近似線との誤差が所定範囲内にあるエッジ画素の列が抽出されると、次に境界線取得部217では、画素抽出部216において抽出されたエッジ画素の列の近似線に基づいて、マスクの下側の境界線が取得される。
すなわち、画素抽出部216において抽出されたエッジ画素の列の近似線(例えば1次関数による直線)を所定のオフセットだけ上方向へシフトしたものが、マスクの下側の境界線として取得される(図28(B))。
ステップST208:
上記の処理によってマスクの上下の境界線が取得されると、次に境界線取得部208では、指先から外部を除外するための左右の境界線が取得される。この手法は、例えば、先に説明したステップST108と同様である。
以上説明したように、本実施形態によれば、マスクの境界線をエッジ画素の分布に基づいて取得することにより、近似線の計算が必要な場合に比べて処理を簡易化できるため、より高速にマスクを作成することができる。
他方、本実施形態のように、装置と被写体FGとの接触面が固定の場合には、その位置に対応するマスクの境界線も固定してしまう方法が考えられる。しかしながら、この方法では、装置の組立ての違いや、装置に加えられる衝撃などに応じて、撮像される接触面がばらつく可能性があり、適切なマスクを安定に作成できない。したがって、本実施形態のように、エッジ画素の分布に基づいてマスクの境界線を取得すれば、処理をあまり複雑化することなく、適切なマスクを安定に作成することが可能となる。
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、本発明は上記の形態のみに限定されるものではなく、種々のバリエーションを含んでいる。
第1の実施形態では、中間点の近似線と指幅(第1画素と第2画素との距離)の近似関数に基づいてマスクの境界線を求める方法が例示されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、中間点抽出部206において抽出された中間点の列に対応する第1画素の列及び第2画素の列について、それぞれ個別に近似直線を算出しても良い。
また、第1の実施形態では、中間点の連続区間を求めているが、本発明はこれに限定されない。例えば、画素抽出部202で抽出される第1画素の列及び第2画素の列のそれぞれを、図22に示す区分部214、近似線取得部215、画素抽出部216及び境界線取得部217と同様のブロックによって処理すれば、マスクの上側境界線と下側境界線を個々に取得できる。
上述の実施形態では、エッジ強調処理及びマスク処理を施した後の画像における画素値の合計として評価値Evを算出しているが、本発明はこれに限定されない。
例えば評価値取得部105は、エッジ強調部104においてエッジを強調された画像に含まれる全画素のうち、エッジの強度が所定のしきい値を超える画素の数に基づいて、評価値Evを取得しても良い。図9の分布図からも分かるように、被写体FGを含む画像は被写体FGを含まない画像に比べて強いエッジを多く含んでいる。そのため、エッジ強調処理及びマスク処理を施した後の画像において、あるしきい値より大きい画素値を有する画素(すなわちエッジの強度が所定のしきい値を超える画素)の数を評価値Evとして取得しても、被写体FGの有無を精度良く判定することが可能である。
また、評価値取得部105は、エッジ強調部104においてエッジを強調された画像に含まれる全画素のうち、エッジの強度が最も高い画素の値に基づいて、評価値Evを取得しても良い。具体例を挙げると、図10(C)に示す画像において画素値の最大値は'2257'、図10(D)に示す画像において画素値の最大値は'428'になっている。領域特定部103により特定された領域で被写体FGの輪郭の影響が十分に排除されているのであれば、上記の例のように、被写体FGの有無に応じて画素値の最大値に大きな差異が生じる。したがって、単純に画素値の最大値(すなわちエッジの強度が最も高い画素の値)に基づいて評価値Evを取得しても、被写体FGの有無を精度良く判定することが可能である。
制御部10は、上述の実施形態のようにコンピュータによってソフトウェア的に実現しても良いし、その少なくとも一部をハードウェアによって実現しても良い。
上述した実施形態では、生体認証処理(テンプレート登録処理、照合処理など)に利用されるマスクの作成に本発明を適用する例を挙げたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、種々の被写体を画像から切り出すために用いられるマスクを、簡易な処理で高速に作成する用途に本発明は広く適用可能である。
本発明の実施形態に係る画像処理装置の構成の一例を示す図である。 撮像画像に含まれる血管の像がフィルタリング等の処理によって抽出された中間画像の一例を示す図である。 マスク作成部において作成されるマスクと、これを用いてマスク処理した中間画像の一例を示す図である。 撮像画像にエッジ強調処理を施した結果の第1の例を示す図である。 撮像画像にエッジ強調処理を施した結果の第2の例を示す図である。 図4,図5に示す撮像画像から被写体を切り出すマスクの例を示す図である。 図5(B)に示すエッジ強調処理後の画像から図6(B)に示すマスクによって被写体の内部を切り出す例を示す図である。 撮像画像に所定の被写体が含まれる場合と含まれない場合の一例を示す図である。 図8(C)に示す被写体を含む撮像画像における画素値の分布と、図8(D)に示す被写体を含まない撮像画像における画素値の分布とを比較した図である。 エッジ強調処理後の画像において、しきい値以下の画素値をゼロにする場合とゼロにしない場合とを比較した図である。 図10に示す画像において、所定のしきい値以下の画素値をゼロにした場合の評価値と、しきい値を設けない場合の評価値とを比較した図である。 第1の実施形態に係るマスク作成部の構成の一例を示す図である。 第1の実施形態に係る画像処理装置におけるマスクの作成動作の一例を示すフローチャートである。 エッジ抽出部によってエッジ抽出された画像の一例を示す図である。 図14に示すエッジ抽出後の画像に対して行われた中間点の抽出処理の一例を示す図である。 図15に示す中間点の列が区分部によって連続区間に区分される例を示す図である。 中間点を補間する近似線の一例を示す第1の図である。 中間点を補間する近似線の一例を示す第2の図である。 x座標を変数とする指幅の近似関数の一例を示す図である。 境界線取得部において取得されるマスクの境界線の一例を示す図である。 左右の境界線を取得する処理を説明するための図である。 第2の実施形態に係る画像処理装置におけるマスク生成部の構成の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る画像処理装置におけるマスクの作成動作の一例を示すフローチャートである。 撮像装置と被写体との接触面を含んだ撮像画像と、そのエッジ抽出後の画像の一例を示す図である。 エッジ画素のy座標ごとの分布例を示す図である。 エッジ画素の計数を行う領域の例を図解した図である。 図26に示す領域をy軸に対して平行に移動させながら、その領域内に含まれるエッジ画素を計数した結果の一例を示す図である。 第2の実施形態に係る画像処理装置においてマスクの下側の境界線を取得する例を示す図である。
符号の説明
10…制御部、20…光源、30…光学系、40…撮像部、50…操作部、60…記憶部、101…画像取得部、102…マスク作成部、103…領域特定部、104…エッジ強調部、105…評価値取得部、106…判定部、107…登録部、108…照合部、109…表示処理部、201,211…エッジ抽出部、202,213,216…画素抽出部、203…中間点抽出部、204,214…区分部、205,215…近似線取得部、206…中間点抽出部、207,208,212,217,218…境界線取得部、209,219…マスク生成部。

Claims (17)

  1. 入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置であって、
    上記入力画像のエッジを抽出するエッジ抽出部と、
    上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した第1領域に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列、並びに、上記第1領域の反対側で上記第1基準直線に接する第2領域に含まれており、上記複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第2画素の列を、上記エッジ抽出部において抽出されたエッジの中から抽出する画素抽出部と、
    上記複数の第2基準直線の各々において上記第1画素と上記第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列を抽出する第1の中間点抽出部と、
    上記第1の中間点抽出部において抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する区分部と、
    上記区分部において区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、上記第1の中間点抽出部において抽出された中間点の列の近似線を取得する近似線取得部と、
    上記第1の中間点抽出部において抽出された中間点のうち、上記近似線取得部において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する第2の中間点抽出部と、
    上記第2の中間点抽出部において抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第2境界線を取得する第1の境界線取得部と
    を有する画像処理装置。
  2. 上記第1の境界線取得部は、上記第1画素の列の近似線を上記第1基準直線に向かって所定の距離だけシフトさせた線を上記第1境界線として取得し、上記第2画素の列の近似線を上記第1基準直線に向かって所定の距離だけシフトさせた線を上記第2境界線として取得する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 上記第1基準直線と平行な2つの辺及び上記第2基準直線と平行な2つの辺に囲まれ、その内部に上記第1境界線の一部及び上記第2境界線の一部を含んだ領域を、上記入力画像上の所定位置から上記第1基準直線に対して平行な一の方向へ順に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記エッジ抽出部で抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が所定のしきい値に達する位置において当該領域を通る上記第2基準直線と平行な線を、上記マスクの第3境界線として取得する第3の境界線取得部を有する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 上記第1の中間点抽出部は、上記複数の第2基準直線の一部において上記画素抽出部が上記第1画素及び上記第2画素の一方若しくは両方を抽出できなかった場合に、当該一部の第2基準直線に隣接する他の第2基準直線において抽出した中間点に基づいて、当該一部の第2基準直線の中間点を補間する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  5. 上記第1境界線取得部は、上記第2の中間点抽出部において抽出された中間点と、当該抽出された中間点を挟んで同一の第2基準直線に位置する第1画素及び第2画素の間隔とに基づいて、上記第1境界線及び上記第2境界線を取得する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 上記入力画像のエッジを強調するエッジ強調部と、
    上記マスクによって切り出された被写体の更に内側の領域を特定する領域特定部と、
    上記エッジ強調部においてエッジを強調された画像中の上記領域特定部において特定された領域に含まれる画素の値に基づいて、当該領域に含まれるエッジの強度及び/又は量に関する評価値を取得する評価値取得部と、
    上記評価値取得部において取得された評価値に基づいて、上記マスクが上記被写体の像を切り出しているか否かを判定する判定部と
    を有する、
    請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置であって、
    上記入力画像のエッジを抽出するエッジ抽出部と、
    上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した2つの領域の一方に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い画素の列を、上記エッジ抽出部において抽出されたエッジの中から抽出する第1の画素抽出部と、
    上記第1の画素抽出部において抽出された画素の列を、隣接する画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する区分部と、
    上記区分部において区分された最長の区間を形成する画素に基づいて、上記第1の画素抽出部において抽出された画素の列の近似線を取得する近似線取得部と、
    上記第1の画素抽出部において抽出された画素のうち、上記近似線取得部において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある画素の列を抽出する第2の画素抽出部と、
    上記第2の画素抽出部において抽出された画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得する第1の境界線取得部と
    を有する画像処理装置。
  8. 平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、上記第2基準直線に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記エッジ抽出部で抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、上記マスクの第2境界線を取得する第2の境界線取得部を有し、
    上記取得された第2境界線を上記第1基準直線として設定する、
    請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 上記第1の境界線取得部は、上記第2の画素抽出部において抽出された画素の列の近似線を上記第2境界線に向かって所定の距離だけシフトさせた線を上記第1境界線として取得し、
    上記第2の境界線取得部は、上記エッジの画素数の計数値が最も大きくなる位置において上記領域に含まれる上記辺と平行な線を上記第1境界線に向かって所定の距離だけシフトさせた線を上記第2境界線として取得する、
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 上記第1基準直線と平行な2つの辺及び上記第2基準直線と平行な2つの辺に囲まれ、その内部に上記第1境界線の一部及び上記第2境界線の一部を含んだ領域を、上記入力画像上の所定位置から上記第1基準直線に対して平行な一の方向へ順に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記エッジ抽出部で抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が所定のしきい値に達する位置において当該領域を通る上記第2基準直線と平行な線を、上記マスクの第3境界線として取得する第3の境界線取得部を有する、
    請求項8に記載の画像処理装置。
  11. 上記入力画像のエッジを強調するエッジ強調部と、
    上記マスクによって切り出された被写体の更に内側の領域を特定する領域特定部と、
    上記エッジ強調部においてエッジを強調された画像中の上記領域特定部において特定された領域に含まれる画素の値に基づいて、当該領域に含まれるエッジの強度及び/又は量に関する評価値を取得する評価値取得部と、
    上記評価値取得部において取得された評価値に基づいて、上記マスクが上記被写体の像を切り出しているか否かを判定する判定部と
    を有する、
    請求項8に記載の画像処理装置。
  12. 与えられた画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成するマスク作成方法であって、
    上記与えられた画像のエッジを抽出する第1の工程と、
    上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した第1領域に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列、並びに、上記第1領域の反対側で上記第1基準直線に接する第2領域に含まれており、上記複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第2画素の列を、上記第1の工程において抽出されたエッジの中から抽出する第2の工程と、
    上記複数の第2基準直線の各々において上記第1画素と上記第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列を抽出する第3の工程と、
    上記第3の工程において抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第4の工程と、
    上記第4の工程において区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、上記第3の工程において抽出された中間点の列の近似線を取得する第5の工程と、
    上記第3の工程において抽出された中間点のうち、上記第5の工程において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する第6の工程と、
    上記第6の工程において抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第2境界線を取得する第7の工程と
    を有するマスク作成方法。
  13. 与えられた画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成するマスク作成方法であって、
    上記与えられた画像のエッジを抽出する第1の工程と、
    上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した2つの領域の一方に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列を、上記第1の工程において抽出されたエッジの中から抽出する第2の工程と、
    上記第2の工程において抽出された第1画素の列を、隣接する第1画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第3の工程と、
    上記第3の工程において区分された最長の区間を形成する第1画素に基づいて、上記第2の工程において抽出された第1画素の列の近似線を取得する第4の工程と、
    上記第2の工程において抽出された第1画素のうち、上記第4の工程において取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある第1画素の列を抽出する第5の工程と、
    上記第5の工程において抽出された第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得する第6の工程と
    を有するマスク作成方法。
  14. 平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、上記第2基準直線に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記第1の工程で抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、上記マスクの第2境界線を取得する第7の工程を更に有し、
    上記取得された第2境界線を上記第1基準直線として設定する、
    請求項13に記載のマスク作成方法。
  15. 入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置に、
    上記入力画像のエッジを抽出する第1のステップと、
    上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した第1領域に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列、並びに、上記第1領域の反対側で上記第1基準直線に接する第2領域に含まれており、上記複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第2画素の列を、上記第1のステップにおいて抽出されたエッジの中から抽出する第2のステップと、
    上記複数の第2基準直線の各々において上記第1画素と上記第2画素との間に位置し、かつ当該第1画素からの距離と当該第2画素からの距離とが所定の比を有する中間点の列を抽出する第3のステップと、
    上記第3のステップにおいて抽出された中間点の列を、隣接する中間点同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第4のステップと、
    上記第4のステップにおいて区分された最長の区間を形成する中間点に基づいて、上記第3のステップにおいて抽出された中間点の列の近似線を取得する第5のステップと、
    上記第3のステップにおいて抽出された中間点のうち、上記第5のステップにおいて取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある中間点の列を抽出する第6のステップと、
    上記第6のステップにおいて抽出された中間点の列と同じ第2基準直線に位置する第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得し、当該第2基準直線に位置する第2画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第2境界線を取得する第7のステップと
    を実行させるプログラム。
  16. 入力される画像から所定の被写体の像を切り出すマスクを作成する画像処理装置に、
    上記与えられた画像のエッジを抽出する第1のステップと、
    上記被写体の像の内部を通るように上記入力画像の平面上に設定される第1基準直線に接した2つの領域の一方に含まれており、上記入力画像の平面上に設定される平行な複数の第2基準直線上に位置し、かつ上記複数の第2基準直線の各々において上記第1基準直線に最も近い第1画素の列を、上記第1のステップにおいて抽出されたエッジの中から抽出する第2のステップと、
    上記第2のステップにおいて抽出された第1画素の列を、隣接する第1画素同士が所定の距離内にある1つ若しくは複数の区間に区分する第3のステップと、
    上記第3のステップにおいて区分された最長の区間を形成する第1画素に基づいて、上記第2のステップにおいて抽出された第1画素の列の近似線を取得する第4のステップと、
    上記第2のステップにおいて抽出された第1画素のうち、上記第4のステップにおいて取得された近似線との誤差が所定の範囲内にある第1画素の列を抽出する第5のステップと、
    上記第5のステップにおいて抽出された第1画素の列の近似線に基づいて、上記マスクの第1境界線を取得する第6のステップと
    を実行させるプログラム。
  17. 平行な2つの辺によって挟まれる帯状の領域を、上記第2基準直線に対して平行に移動させ、その移動した各位置において、当該領域に含まれる上記第1のステップで抽出されたエッジの画素数を計数し、当該計数値が最も大きくなる位置において当該領域に含まれる上記辺と平行な線に応じて、上記マスクの第2境界線を取得する第7のステップを上記画像処理装置に実行させ、
    上記取得された第2境界線を上記第1基準直線として設定する、
    請求項16に記載のプログラム。



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