以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
本発明の表示装置の主要な構成のブロック図を図36に示す。
本発明の表示装置は、画像処理回路3601と、制御回路3602と、コントローラ3603と、表示パネル3604とを有する。
画像処理回路3601及び制御回路3602には、画像信号が入力される。そして、制御回路3602は画像処理回路3601の動作を制御する。そして、画像処理回路3601は、制御回路3602に従って、入力された画像信号を画像処理を施した信号へ変換する。
そして、画像処理回路3601から出力された信号がコントローラ3603に入力され、コントローラ3603から表示パネル3604に信号が入力される。
ここで、画像処理回路3601で画像処理が行われることにより、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくする処理を行うことができる。
以下の実施の形態において、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくするための表示方法、すなわち、画像処理回路3601によって画像処理を行うことにより実現する表示方法について説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、条件を設定し、その条件を満たしたら表示画像の階調を反転させる。つまり、表示画像の明暗を反転させる。そして、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくすることで画素毎の輝度のバラツキを低減する。
例えば、64階調の表示の表示装置において、階調反転させる場合には、階調反転前の点灯が階調0、階調1、階調2、階調3、・・・階調62、階調63の画素は、反転後はそれぞれ階調63、階調62、階調61、階調60、・・・階調1、階調0の点灯にする。つまり、階調数Nの表示の表示装置において、階調反転前の階調を階調Xとし、階調反転後の階調を階調Yとすると、Y=N−Xを満たす。
また、表示画面に文字(ひらがな、カタカナ、漢字、数字、アルファベットなど)を表示する場合においては、文字を白表示とする白文字モードと文字を黒表示とする黒文字モードとを設定された条件を満たす毎に切り替える。図2(A)には「あ」という文字の黒文字モードの例を示している。そして、図2(B)には「あ」という文字の白文字モードの例を示している。なお、文字を構成する画素数や文字の書体は例であってこれに限定されない。
なお、図2(A)、(B)において、四角形で表された1マスが1画素を示すものとする。また、画素の表示素子の発光領域の形状はこのような四角形に限らず、他の多角形であってもよいし、円形であってもよい。また、1画素は複数の色要素のドットから構成されていてもよい。
なお、ここでの白表示とは、最も輝度の高い階調でなくともよい。つまり、黒表示よりも輝度の高い階調であればよい。また、黒表示も最も輝度の低い階調でなくともよい。つまり、白表示よりも輝度の低い階調であればよい。
例えば、携帯電話機などの携帯端末機で文字を表示する場合において、周囲が明るいとき(外光や室内光の得られる下)には、図2(B)のように、文字の背景を黒表示とし、文字を白表示にする。そして、周囲が暗いとき(夜間の暗闇の中)には、図2(A)に示すように文字の背景を白表示とし、文字を黒表示にする。なお、ここでは文字及び文字の背景を階調反転させた図をしめしたが、文字のみ階調反転させたり、文字の背景のみ階調反転させてもよい。
こうすることで、外光や室内光の得られるような明るいところでは白文字モードにより消費電力を低減できるとともに、焼き付き現象を低減することができる。つまり、文字の背景は黒表示であるため焼き付き現象は生じないし、文字を表示するための画素の点灯領域は狭く、焼き付き現象は視認しにくい。
また、夜間の暗闇の中では、文字の背景を白表示にし、文字を黒表示にすることで、字を見やすくすることができるし、白文字モードとは異なる領域(文字と文字の行間や文字と文字の間隔の領域など)の画素を白表示にするため画素毎の表示素子の劣化の差を小さくすることができる。よって、焼き付き現象を低減することができる。
また、白文字モードから黒文字モードに切り替わってから、文字の背景の白表示は徐々に又は段階的に輝度を低くするようにしてもよい。つまり、暗闇の中で目が慣れてくれば、コントラストを低くしても見えるようになるので、白表示の輝度を低くして消費電力の低減を図ることができる。
なお、階調反転表示の条件は上述したものに限らない。例えば、奇数日は白文字表示、偶数日は黒文字表示にするなど日毎に切り替えてもいいし、奇数時間のときは白文字表示、偶数時間のときは黒文字表示にするなど時間毎に切り替えてもいいし、電池の残量が充分にあるときには、黒文字表示、電池の残量が少なくなると白文字表示にするなど電池の残量によって切り替えてもいいし、電子機器を一定期間操作しないと黒文字表示から白文字表示に切り替えるようにしてもいいし、電源の投入の度に白文字表示と黒文字表示を切り替えてもいいし、電子メールの受信と送信のときで白文字表示と黒文字表示を切り替えてもいい。
なお、このような階調反転表示は画面上に現れる、あるウインドウ内で行うようにしてもよいし、表示画面全体で階調反転するようにしてもよい。画面上のウインドウ内で階調反転表示を行う場合の例を図1(A)、(B)に示す。図1(A)はピクト表示領域101と、メイン表示領域102とを有し、メイン表示領域102にウインドウ103が表示されている。なお、ピクト表示領域101には、携帯端末機の状態(電池残量や電波受信状態など)を表すピクトなどが表示される。そして、メイン表示領域102とは、携帯端末機を操作して動画や静止画などを表示させることができるメインの表示領域をいう。また、ウインドウ103とは、操作画面内にそれぞれ異なった情報を表示できる領域であって、その中に画像や文書を表示する機能を有する。なお、ピクト表示領域101とメイン表示領域102とは区別されていなくてもよい。つまり、メイン表示領域102にピクトが表示されていてもよい。
図1(A)において、ウインドウ103は、文字が黒で背景が白である黒文字モードである。そして、図1(B)においては、ウインドウ103は文字が白で背景が黒である白文字モードである。ここで、ウインドウ103外のメイン表示領域102に表示される画像は黒文字モードと白文字モードとで変化させなくてもいいし、階調反転させてもいい。また、ピクト表示領域101も黒文字モードと白文字モードとで変化させなくてもいいし、階調反転させてもいい。
そして、文字以外の画像を階調反転させるときには、階調数の中間を境に反転させる。例えば、簡単に説明するため8階調のグラデーション(明暗の段階的変化)を用いて説明する。図21(A)の第1領域2101、第2領域2102、第3領域2103、第4領域2104、第5領域2105、第6領域2106は、それぞれ階調6、階調5、階調4、階調3、階調2、階調1の表示を示し、第7領域2107は、背景を階調7とし、ピクトを階調0で表示している。そして、図21(A)の表示を階調反転させた表示は図21(B)に示すように第1領域2101、第2領域2102、第3領域2103、第4領域2104、第5領域2105、第6領域2106は、それぞれ階調1、階調2、階調3、階調4、階調5、階調6の表示を示し、第7領域2107は、背景を階調0とし、ピクトを階調7として表示している。
なお、R(赤)、G(緑)、B(青)の色要素を用いて、フルカラー表示を行う場合においても反転表示を行うことができる。この場合には、例えばRのドットのみ点灯していた画素は、反転表示のとき、GとBのドットを点灯にし、Rのドットを非点灯にする。また、R(赤)、G(緑)、B(青)、W(白)の色要素を用いてフルカラー表示を行う場合には、白表示をRGBのドットを点灯させるか、Wのドットを点灯させるかを条件によって切り替えてもよい。例えば、文字を表示する場合のように、焼き付きがシャープに見えてしまうようなときに、劣化のしにくい色要素のドットを点灯させて白表示をする。または、白表示の輝度の半分は、RGBのドットの発光を用い、また半分はWのドットの発光を用いてもよい。図28(a)、(b)、(c)にRのドット、Gのドット、Bのドット、Wのドットでなる画素において、白表示を行う三通りの場合を示す。なお、点灯しているドットは点線で示しており、非点灯のドットは線で示してある。図28(a)に示す場合には、RGBのドット及びWのドットを点灯させて白表示をしている。図28(b)に示す場合には、Wのドットは非点灯の状態で、RGBのドットを点灯させて白表示をしている。図28(c)に示す場合には、RGBのドットは非点灯の状態で、Wのドットを点灯させて白表示をしている。
よって、本実施の形態で示したように階調反転表示を行うことで、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくすることができるため、画素の発光のバラツキを低減することができる。つまり、焼き付きを低減することができる。
なお。本実施の形態において示したような表示方法は、ハードウェアやソフトウェアを用いて実現できる。ハードウェアとしては、CPUやメモリなどの機能回路、ソフトウェアとしては、メモリなどに記憶された手順や命令などの情報を含むプログラムがある。
(実施の形態2)
本実施の形態では、表示画面に文字(ひらがな、カタカナ、漢字、数字、アルファベットなど)を表示する場合において、条件を設定し、その条件を満たしたら、文字を黒色とする黒文字モードと、文字の芯を白色とし文字の芯周辺を囲むように縁を黒色とした黒縁白抜き文字モードとを切り替える。または、文字を白色とする白文字モードと、文字の芯を黒色とし、文字の芯周辺を囲むように縁を白色とした白縁黒抜き文字モードとを切り替える。図4(A)には「あ」という文字の黒縁白抜き文字モードの例を示している。また、図4(B)には「あ」という文字の白縁黒抜き文字モードの例を示している。
このように切り替えることにより、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくすることができる。というのも、図2(A)と図4(A)を見ればわかるように、黒文字モードと黒縁白抜き文字モードとを切り替える場合、黒文字モードで黒となっている文字を黒縁白抜き文字モードでは白にすることができる。また、図2(B)と図4(B)を見ればわかるように、白文字モードと白縁黒抜き文字モードとを切り替える場合、白文字モードで白となっている文字を白縁黒抜き文字モードでは黒にすることができる。つまり、文字の画素を白黒反転することができるので、焼き付き現象を低減することができる。
また、このようなモードの切り替えは、画面上に現れる、あるウインドウ内で行うようにしてもよいし、表示画面全体で行うようにしてもよい。画面上のウインドウ内で白黒反転表示を行う場合の例を図3(A)、(B)に示す。図3(A)はピクト表示領域101と、メイン表示領域102とを有し、メイン表示領域102にウインドウ103が表示されている。また、図3(A)のウインドウ103には黒縁白抜き表示の表示例を示し、図3(B)のウインドウ103には白縁黒抜き表示の表示例を示している。
なお、モードの切り替えの条件は上述したものに限らない。例えば、奇数日は白文字モード、偶数日は白縁黒抜き文字モードにする、または奇数日は黒文字モード、偶数日は黒縁白抜き文字モードにするなど日毎に切り替えてもいいし、奇数時間のときは白文字モード、偶数時間は白縁黒抜き文字モードにする、または奇数時間は黒文字モード、偶数時間は黒縁白抜き文字モードにするなど時間毎に切り替えてもいいし、電池の残量が充分にあるときには、黒縁白抜き文字モード、電池の残量が少なくなると白縁黒抜き文字モードにするなど電池の残量によって切り替えてもいいし、電子機器を一定期間操作しないと黒縁白抜き文字モードから白縁黒抜き文字モードに切り替えるようにしてもいい。
(実施の形態3)
本実施の形態では、画像をシフトさせることにより、焼き付き現象を低減する。特に、表示画像が文字(ひらがな、カタカナ、漢字、数字、アルファベットなど)のようにグラデーションの境界がはっきりしている場合などに有効である。
図5に、「あ」という文字を右に一画素、下に一画素シフトさせたときの図を示す。シフト前の文字「あ」は画素が斜線で塗られ、シフト後の文字「あ」は画素が黒で塗られている。一例としてここでは、1文字を構成する文字ブロックを縦×横:7×7の矩形型に配置された画素としている。なお、ここで、文字ブロックとは、同じ書体であり、同じサイズの文字において、全ての種類の文字の一を表示することができる最少の矩形型の画素の集まりをいうものとする。そして、シフト前の文字「あ」は文字ブロック501で構成され、シフト後の文字「あ」は文字ブロック502で構成される。つまり、シフト前の文字ブロック501の中心の画素はi行j列であり、シフト後の文字ブロック502の中心の画素(i+1)行(j+1)列となる。
なお、文字(文字ブロック)と文字(文字ブロック)の間には余白(文字を構成する画素とは白黒反転表示する画素)がある。そして、黒文字モードの場合その余白は文字を構成しないため白表示に偏ってしまう。もちろん文字が白文字表示のときには余白は黒表示に偏ってしまう。また、文字ブロック内においても、中心付近と、四隅とでは、白表示になるか黒表示になるかの確率が偏ってしまう。
そこで、図5に示すように文字をシフトさせることにより、画素毎の表示素子の劣化の差が小さくなり、画素毎の発光のバラツキを低減することができる。なお、文字のシフト量は、図6に示すように、縦横斜めにとなりあう一文字ブロック分までシフトさせてもいいし、図7に示すように二つの文字ブロック分までシフトさせてもいい。
つまり、文字ブロックの横の長さをaとし、縦の長さをbとすると、図6の場合の文字「あ」の移動範囲601の横の移動幅xと縦の移動幅yはそれぞれ、a<x≦3a、b<y≦3bとなる。よって、図6のような移動範囲であれば、最大でシフトしたときには、シフト前の文字とシフト後の文字が重ならないため画素の累積点灯時間を平均化しやすい。また、図7の場合の文字「あ」の移動範囲601の横の移動幅x’と縦の移動幅y’はそれぞれ、a<x’≦5a、b<y’≦5bとなる。図7のような移動範囲であれば、より画素の累積点灯時間を平均化しやすい。
また、文字のシフトのさせ方は色要素(1ドット)ずつシフトさせてもよいし、一画素ずつシフトさせてもいいし、数画素ずつシフトさせてもよい。例えば、図8に示すようにR(赤)の色要素と、G(緑)の色要素と、B(青)の色要素で画素を構成する場合には、右に1ドットシフトし、下に1画素シフトしていてもよい。つまり、シフト前の点灯領域801、シフト後の点灯領域802とすると、シフト前は左からRGBで1画素を構成しており、シフト後は左からGBRで1画素を構成している。
なお、画像をシフトさせる条件は上述したものに限らない。例えば、日毎にシフトさせてもいいし、時間毎にシフトさせてもいいし、電子機器を一定期間操作しないとシフトするようにしてもいい。
また、文字のシフトのさせ方としては、ソフトウェアを用いて、文字の背景画像を動かさずに、文字情報の位置座標を変えることで文字をシフトさせることができる。また、ウインドウ単位で画像をシフトさせてもよい。つまり、文字の表示されるウインドウ毎シフトさせてもよい。
また、画素部において、表示画面に必要な画素より冗長に画素を設け、画素部内で表示画面として用いる画素領域を変更することにより表示画面自体をシフトさせてもよい。
また、文字入力可能なウインドウ内で文字をシフトさせる場合、文字を入力する度に文字をシフトさせてもいいし、一行分の文字を入力したら文字全体をシフトさせてもいい。また、複数のウインドウを表示しているとき、いずれか一のウインドウを選択する度、文字がシフトするようにしてもよい。
(実施の形態4)
本実施の形態では、表示画面に文字(ひらがな、カタカナ、漢字、数字、アルファベットなど)を表示する場合において、条件を設定し、その条件を満たしたら、文字の書体(フォント)や大きさ(サイズ)を変更する。そして、書体の変更前後で文字を構成する画素の重複を少なくすれば画素毎の表示素子の劣化の差を小さくすることができる。よって、画素毎の発光のバラツキを低減することができる。
まず、文字の書体を変更する場合について説明する。例えば、縦×横:10×10の画素で文字ブロックを構成する場合において、「あ」という文字を表示したときを例に説明する。あるときには、例えば図23のような書体の「あ」を表示する。そして、ある条件を満たしたら、図24に示すような「あ」という文字の書体に変更する。すると、図23の書体のときには「あ」を構成する画素は41個が黒表示となっている。また、図24の書体のときには「あ」を構成する画素は38個が黒表示となっている。そして、図25には、図23の書体の「あ」が右斜線で塗られた画素で構成され、図24の書体の「あ」が左斜線で塗られた画素で構成され、それぞれの書体の「あ」が重なっている画素が黒で塗られている。つまり、ある条件を満たしたら、図23の書体の「あ」から図24の書体の「あ」に変更すれば、どちらのときの文字も構成する画素は13個の画素となる。つまり、劣化の進行が進みやすい画素の数が減り、文字を構成する画素として用いられる画素が分散する。よって、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくし、焼き付き現象を低減することができる。
次に、文字の大きさを変更する場合について説明する。なお、図10には、縦×横:10×10の画素で文字ブロック1001を構成する場合から縦×横:7×7の画素で文字ブロック1002を構成する場合へと変更する場合について示している。文字ブロック1001の大きさの文字「あ」は、右斜線で塗られた画素で構成され、文字ブロック1002の大きさの文字「あ」は、左斜線で塗られた画素で構成され、それぞれの大きさの文字「あ」が重なっている画素が黒で塗られている。文字ブロック1001の大きさの文字「あ」は38個が黒表示となり、文字ブロック1002の大きさの文字「あ」は25個が黒表示となる。つまり、ある条件を満たしたら、文字ブロック1001の「あ」から文字ブロック1002の「あ」に変更すれば、どちらのときの文字も構成する画素は9個の画素となる。つまり、劣化の進行が進みやすい画素の数が減り、文字を構成する画素として用いられる画素が分散する。よって、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくし、焼き付き現象を低減することができる。
例えば、文字の書体の変更や大きさの変更はウインドウ内で行うようにしてもよい。図9(A)はピクト表示領域101と、メイン表示領域102とを有し、メイン表示領域102にウインドウ103が表示されている。図9(A)において、ウインドウ103には、黒文字モードで文字が表示されている。そして、ある条件を満たしたら図9(B)のようにウインドウ103内に表示されている文字の書体を変更する。こうすることにより、劣化の進行が進みやすい画素の数が減り、文字を構成する画素として用いられる画素が分散する。よって、画素毎の表示素子の劣化の差を小さくし、焼き付き現象を低減することができる。
また、大きさを工夫することにより、面内の画素の累積点灯時間が概略等しくなるようにするとよい。
なお、書体の変更や大きさの変更の条件は上述したものに限らない。例えば、奇数日と、偶数日とで変更するなど日毎に切り替えてもいいし、奇数時間と、偶数時間とで変更するなど時間毎に切り替えてもいいし、電子機器を一定期間操作しないと変更するようにしてもいい。
(実施の形態5)
本実施の形態では、処理の内容や対象を小さな絵や記号で表現したもの(以下アイコンという)のように、表示画面上に特定のパターンとして表示されることにより、そのパターンが焼き付いてしまうのを低減する方法を説明する。
表示画面は、図11のように、ピクト表示領域101と、メイン表示領域102とを有し、メイン表示領域102にはアイコン1101やアイコン1102が表示されている。なお、メイン表示領域102にはアイコン1101やアイコン1102の背景に背景画像が表示されていてもよい。アイコン1101やアイコン1102は、ある条件を満たしたら移動するようにする。移動方向としては、縦横斜めのいずれでもよい。
なお、アイコンのシフト量としては、図13に示すように、アイコンをブロックとして、縦横斜めにとなりあうブロック分までシフトさせてもいいし、図14に示すように二つのブロック分までシフトさせてもいい。なお、ここで、アイコンのブロックとは、アイコンを構成することができる最少の矩形型の画素の集まりをいうものとする。
つまり、アイコンのブロックの横の長さをaとし、縦の長さをbとすると、図13の場合のアイコンの移動範囲1301の横の移動幅xと縦の移動幅yはそれぞれ、a<x≦3a、b<y≦3bとなる。よって、図13のような移動範囲であれば、最大でシフトしたときには、シフト前のアイコンとシフト後のアイコンが重ならないため画素の累積点灯時間を平均化しやすい。また、図14の場合のアイコンの移動範囲1401の横の移動幅x’と縦の移動幅y’はそれぞれ、a<x’≦5a、b<y≦5bとなる。図14のような移動範囲であれば、より画素の累積点灯時間を平均化しやすい。
また、文字のシフトのさせ方は色要素(1ドット)ずつシフトさせてもよいし、一画素ずつシフトさせてもいいし、数画素ずつシフトさせてもよい。例えば、図8に示すようにR(赤)の色要素と、G(緑)の色要素と、B(青)の色要素で画素を構成する場合には、右に1ドットシフトし、下に1画素シフトしていてもよい。つまり、シフト前の点灯領域801、シフト後の点灯領域802とすると、シフト前は左からRGBで1画素を構成しており、シフト後は左からGBRで1画素を構成している。
また、移動しなくても、図12(A)に示すように、アイコン自身が回転してもよい。図12(A)において、平面上に表示されるアイコン1101は表裏方向に回転している。そして、平面上に表示されるアイコン1102は平面上の中心を軸として回転している。よって、ある瞬間のアイコン1101は図12(B)に示すように幅が狭くなっている。また、ある瞬間のアイコン1102は図12(B)に示すようにアイコン1102は傾いている。
なお、アイコンをシフトさせる条件は上述したものに限らない。例えば、常に上下左右に数画素分ずつシフトするようにしてもいいし、日毎にシフトさせてもいいし、時間毎にシフトさせてもいいし、電子機器を一定期間操作しないとシフトするようにしてもいい。また、シフトする度に色を変えてもいいし、点滅させながらシフトさせてもいい。また、携帯端末機がカメラ機能を搭載しているのであれば、シャッターを押すたびにシフトするようにしてもいい。そして、露光スピードよりも速く動くようにするとよい。
また、アイコンを半透明表示にしたり、アイコンをグラデーション表示にして、グラデーションを変化させてもいい。
また、図20に示すようにメイン表示領域102の背景画上にアイコン1101やアイコン1102が表示されている場合において、携帯端末機を操作しない状態が続くとアイコン1101やアイコン1102が表示されなくなるようにしてもよい。例えば、携帯端末機を使用してから5分〜10分くらい操作しない状態が続いたらアイコン1101やアイコン1102が表示されなくなるようにし、ボタンを押したり、携帯端末機を操作したときに、アイコン1101やアイコン1102が表示されるようにしてもよい。また、ボタンを押すたびアイコン1101やアイコン1102の色が変わるようにしてもよい。
また、起動時や設定した月日によって、アイコンの表示場所が変わるようにしてもいい。
また、画素単位ではなく、アイコン単位でアイコンの表示時間をカウントし、アイコンを構成する画素へ入力する信号の補正を行ってもよい。つまり、アイコンの表示累積時間と、アイコンの表示されない領域の画素(以下、リファレンス画素という)の点灯累積時間とをカウントして、累積時間からアイコン部の画素とリファレンス画素の表示素子の劣化の差を求める。そして、アイコン部の画素とリファレンス画素の輝度が同じになるように補正する。なお、画素の輝度の補正は、表示素子に印加する電流若しくは電圧または発光時間などを制御して行うことができる。
ここで、アイコン単位でアイコンの表示時間をカウントし、アイコンを構成する画素へ入力する信号の補正を行うことが可能な表示装置のブロック図を図53に示す。
表示装置は、カウンタ5301、補正回路5302、揮発性メモリ5303、不揮発性メモリ5304、表示パネル5305及び補正データ格納部5306を有する。
まず、表示パネルの有する表示素子の輝度特性の経時変化のデータを、補正データ格納部5306にあらかじめ記憶させておく。このデータはアイコン部の画素とリファレンス画素との輝度を同じにするため信号を補正する際に用いる。
そして、カウンタ5301は、定期的に画像信号をサンプリングし、アイコンの表示、非表示のデータと、リファレンス画素の点灯非点灯のデータをカウントする。カウンタ5301によりカウントされたデータは、順次記憶回路部に記憶されていく。ここで、このデータは累積していくため、記憶回路は不揮発性メモリを用いて構成するのが好ましいが、不揮発性メモリは一般にその書き込み回数が限られているため、図53に示すように、表示装置の動作中は揮発性メモリ5303を用いて記憶を行い、一定時間毎に(例えば1時間毎、あるいは電源のシャットダウン時など)に不揮発性メモリ5304に書き込むようにしてもよい。
ここで、電源をシャットダウンするまでの、アイコンの表示時間及びリファレンス画素の点灯時間のカウント動作と、表示時間と点灯時間のデータを記憶回路部へ記憶するまでのフローチャートを図54及び図55に示す。
図54の場合には、定期的にアイコンの表示時間及びリファレンス画素の点灯時間をカウントし、そのデータを揮発性メモリに記憶させる。そして、電源をシャットダウンするときには揮発性メモリに記憶されたデータを不揮発性メモリに記憶させる。
図55の場合には、定期的にアイコンの表示時間及びリファレンス画素の点灯時間をカウントし、そのデータを揮発性メモリに記憶させる。そして、一定の期間が経過したら揮発性メモリに記憶されたデータを不揮発性メモリに記憶させる。そして、電源をシャットダウンしなければ、また上述の動作を繰り返す。なお、電源をシャットダウンするときにも、揮発性メモリに記憶されたデータを不揮発性メモリに記憶させてもよい。
また、表示素子を用いて階調表現が輝度制御によっても行われる場合には、そのときの表示素子の点灯時間と点灯強度を共に検出し、点灯時間と点灯強度との両方から劣化の状態を判断するとよい。この場合には、補正用のデータもそれに合わせて作成する。
また、記憶回路に用いるメモリの種類としてはスタティックメモリ、ダイナミックメモリ、強誘電体メモリ、フラッシュメモリなどがあげられるが、本発明の表示装置に適用することができる記憶回路はこれに限定されない。ただし、揮発性メモリにダイナミックメモリを用いる場合には、定期的なリフレッシュ機能を付加する必要がある。
次に、画像信号の補正動作に移る。補正回路5302には画像信号と、アイコンの累積表示時間と、リファレンス画素の累積点灯時間とのデータが入力される。補正回路5302は、アイコン累積表示時間とリファレンス画素の累積点灯時間のデータから、アイコン部の画素とリファレンス画素との劣化の差を求め、あらかじめ補正データ格納部5306に記憶されたデータを参照し、入力された画像信号の補正を行う。このようにして補正された画像信号が表示パネル5305へ入力される。なお、このときの補正とは、アイコン部の画素とリファレンス画素との輝度の差が小さくなるようにすることをいう。
電源遮断時には揮発性の記憶回路に記憶されている、アイコンの累積表示時間と、リファレンス画素の累積点灯時間とを、不揮発性の記憶回路に記憶されているアイコンの累積表示時間と、リファレンス画素の累積点灯時間とにそれぞれ加算して記憶しておく。これにより、次回の電源投入後、継続してアイコンの表示時間とリファレンス画素の点灯時間が累積してカウントされる。
以上のようにして、定期的にアイコンの表示時間とリファレンス画素の点灯時間の検出を行い、累積表示時間と累積点灯時間を記憶しておくことで、表示頻度の高いアイコン部の画素の劣化に対して補正をすることができる。つまり、画像信号を補正することにより、アイコン部の画素の輝度と、リファレンス画素の輝度とを同等にすることができ、アイコンのパターンの焼き付きを低減することができる。
また、リファレンス画素は複数あってもよい。つまり、複数のリファレンス画素の平均の点灯累積時間とアイコンの表示累積時間とから、複数のリファレンス画素の平均とアイコン部の画素との劣化の差を求めてもよい。また、どのアイコンをティーチングするかユーザーが指定するようにしてもよい。
また、アイコンの設定をユーザーが変えられるようにしてもよい。つまり、アイコンの表示位置や色、輝度、アイコンの形、種類、大きさなどをユーザーが変更できるようにしてもよい。さらに、アイコンを点滅させたり、回転させたり、動く範囲を設定したりできるようにしてもよい。また、アニメーション(アイコンの形を連続的に変化(変化の前後で動きにつながりがあれば不連続でもよい)させるような動き)の作成をユーザーができるようにしてもよい。
(実施の形態6)
本実施の形態においては、ピクト表示領域に表示されるピクトのパターンが焼き付くのを低減する方法について説明する。
図15に示すように、ピクト1501やピクト1502がピクト表示領域101をシフトするようにしてもいい。なお、ここで、ピクトがシフトするとは、ピクトの表示に寄与する画素の組み合わせを変化させることをいう。なお、シフト方向は、図15に示すように横方向でなくとも縦方向であってもよい。また、ピクト1501やピクト1502が回転するようにしてもよい。また、図16に示すように、ピクト表示領域を白黒反転させてもよい。ある条件を満たすまでは図16(A)のようにピクト表示領域101の背景を白表示とし、ピクト1501やピクト1502を黒表示とする。そしてある条件を満たしたら、図16(B)に示すようにピクト表示領域の背景を黒表示とし、ピクト1501やピクト1502を白表示とする。よって、本実施の形態で示したように白黒反転表示を行うことで、画素毎の劣化の差を小さくすることができるため、画素の発光のバラツキを低減することができる。
なお、ピクトをシフトさせる条件は上述したものに限らない。例えば、日毎にシフトさせてもいいし、時間毎にシフトさせてもいいし、電子機器を一定期間操作しないとシフトするようにしてもいい。
また、ピクトの焼き付きパターンをあらかじめ用意しておき、その部分の輝度をユーザーが変えられるようにしてもよい。つまり、図16(A)のように、ピクト表示領域の背景が白表示でピクト1501やピクト1502が黒表示の場合には、ユーザーの操作により、背景の輝度を高くすることができる。また、図16(B)のように、ピクト表示領域の背景が黒表示でピクト1501やピクト1502が白表示の場合には、ユーザーの操作により、ピクト1501やピクト1502のそれぞれ輝度を高くすることができる。
例えば、ボタンを押すたびにピクトやピクト表示領域の背景の輝度が変化するようにしたり、タッチパネル方式でタッチしたところの輝度が変化するようにしてもよい。以下にフローチャートを用いて簡単に説明する。
まず、ボタン操作によりピクトパターンの焼き付きを補正する場合のフローチャートを図57に示す。図57に示すように、ピクトパターンの焼き付きが発生したら、その焼き付きパターンの生じたピクト部の輝度を補正するためのボタンを押す。ボタンを押すたびにピクト又はピクトの背景の輝度が変化するようにする。そして、ピクトパターンの焼き付きが低減されるまでボタンを押す。こうして、ピクトパターンの焼き付きが視認できなくなるまでユーザーが自由にピクトパターンの焼き付き補正を行うことができる。
また、タッチパネル式を採用し、タッチ操作によりピクトパターンの焼き付きを補正する場合のフローチャートを図56に示す。図56に示すように、ピクトパターンの焼き付きが発生したら、その焼き付きパターンの生じたピクト部をタッチする。そのピクト部をタッチするたびにピクト又はピクトの背景の輝度が変化するようにする。そして、ピクトパターンの焼き付きが低減されるまでそのピクト部をタッチする。こうして、ピクトパターンの焼き付きが視認できなくなるまでユーザーが自由にピクトパターンの焼き付き補正を行うことができる。
(実施の形態7)
本実施の形態においては、画素毎に発光のバラツキが生じ、焼き付きが生じたら、エージングを行う。なお、ここで、エージングとは画素の表示素子に電流を流し、画素の表示素子を積極的に劣化させることをいう。つまり、充電などを行う際に、画素を点灯させ、画素の表示素子を劣化させる。そして、劣化の進行の遅れている画素の表示素子を積極的に劣化させることにより、画素部内の各画素の表示素子の劣化の差を縮める。
本実施の形態に示す表示装置の画素構成を図18に示す。画素は、トランジスタ1801と、第1のスイッチ1802と、容量素子1803と、表示素子1804と、電流源回路1805と、第2のスイッチ1806と、第3のスイッチ1807と、第1の配線1809と、第2の配線1810と、第3の配線1811とを有する。なお、トランジスタ1801はPチャネル型トランジスタである。
第1のスイッチ1802は、トランジスタ1801のゲート端子と第2の配線1810との導通または非導通を制御するように接続されている。そして、第1のスイッチ1802の制御端子には第1の配線1809に供給される信号が入力される。そして、この信号により第1のスイッチ1802がオンまたはオフする。第1のスイッチ1802がオンするときには第2の配線1810とトランジスタ1801のゲート端子が導通し、第1のスイッチ1802がオフするときには第2の配線1810とトランジスタ1801のゲート端子は非導通となる。
また、トランジスタ1801は、ゲート端子が容量素子1803を介して第3の配線1811と接続され、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)が第2のスイッチ1806を介して第3の配線1811と接続され、第2端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)が表示素子1804の画素電極と接続されている。つまり、トランジスタ1801の第1端子と第3の配線1811との導通または非導通を制御するように第2のスイッチ1806が接続され、第2のスイッチ1806がオンするときにはトランジスタ1801の第1端子と第3の配線1811が導通し、第2のスイッチ1806がオフするときにはトランジスタ1801の第1端子と第3の配線1811とは非導通となる。
また、直列に接続された第3のスイッチ1807及び電流源回路1805が、第2のスイッチ1806と並列に接続されている。つまり、第3のスイッチ1807がオンすると、電流源回路1805とトランジスタ1801の第1端子とが導通する。
なお、表示素子1804の対向電極1808には所定の電位が入力されている。
続いて、本画素の動作について説明する。
画素への書き込み動作時には第1のスイッチ1802と第2のスイッチ1806をオンにする。そして、第2の配線1810からビデオ信号に相当する電圧分の電荷を容量素子1803に蓄積する。つまり、この電圧はトランジスタ1801のゲートソース間電圧となる。よって、この電圧によってトランジスタ1801のオンオフが制御される。なお、トランジスタ1801がオンするために入力されるビデオ信号はトランジスタ1801が線形領域で動作するような電圧である。
そして、トランジスタ1801がオンするときは、第3の配線1811に供給される電位と表示素子1804の対向電極1808に印加される電位との電位差となる電圧が表示素子1804の両電極間に印加されることになる。そして画素は点灯状態になる。
各画素毎にビデオ信号を入力すると、信号の書き込み動作が完了し、各画素は点灯または非点灯の2状態となる。したがって、このままでは2階調しか表現できない。そこで、時間階調法や面積階調法などを用いることによって多階調表示を行うことができる。
ここでは、デジタル時間階調法について図27を用いて説明する。
図27は時間経過に伴った1フレーム期間の動作について説明する図である。図27において、横方向は時間経過を表し、縦方向は走査線の走査行数を表している。
画像表示を行うとき、書き込み動作と発光動作とが繰り返し行われる。一画面(1フレーム)分の書き込み動作と発光動作を行う期間を1フレーム期間という。1フレーム分の信号の処理について特に限定はないが、画像をみる人がちらつき(フリッカ)を感じないように少なくとも1秒間に60回程度とすることが好ましい。
1フレーム期間は、図27に示すように、アドレス期間Ta1、Ta2、Ta3、Ta4とサスティン期間Ts1、Ts2、Ts3、Ts4とを含む4つのサブフレーム期間に時分割されている。つまり、それぞれの画素行については、書き込み時間Tb1、Tb2、Tb3、Tb4と発光時間Ts1(i)、Ts2(i)、Ts3(i)、Ts4(i)とに時分割されている。発光するための信号が入力された画素の発光素子は、サスティン期間において発光状態となっている。各々のサブフレーム期間における発光時間の長さの比は、Ts1(i):Ts2(i):Ts3(i):Ts4(i)=23:22:21:20=8:4:2:1となっている。これによって4ビット階調を表現することができる。但し、ビット数及び階調数はここに記すものに限定されず、例えば8つのサブフレーム期間を設け8ビット階調を行えるようにしてもよい。
1フレーム期間における動作について説明する。まず、アドレス期間Ta1において、1行目から最終行まで、それぞれの行の書き込み時間Tb1に書き込み動作が行われる。つまり、1行目から順に走査線に走査信号が入力され、画素が選択される。そして、画素が選択されているときに、信号線から画素へビデオ信号が入力され、その電位によってサスティン期間Ts1における各画素の点灯、非点灯が制御される。従って、行によって画素の書き込み動作の開始時間が異なる。書き込み動作が終了した行から順にサスティン期間Ts1へと移る。当該サスティン期間において、発光するための信号が入力されている画素の発光素子は発光状態となっている。また、サスティン期間Ts1が終了した行から順に次のサブフレーム期間の信号書き込み動作に移り、それぞれの信号書き込み時間Tb2において、同様に1行目から最終行まで順に書き込み動作が行われる。このように、同様にアドレス期間Ta2、Ta3、Ta4において画素へビデオ信号が入力され、その電位によってサスティン期間Ts2、Ts3、Ts4における各画素の点灯、非点灯が制御される。以上のような動作を繰り返し、サスティン期間Ts4迄終了する。
このように、各サブフレーム期間において発光した時間の積算時間が、1フレーム期間における各々の画素の発光時間となり、これによって階調が表現される。
なお、サブフレーム期間におけるサスティン期間の長いものから順に並んでいるが、必ずしもこのような並びにする必要はなく、例えばサスティン期間の短いものから順に並べられていてもよいし、またはサスティン期間の長いものと短いものとがランダムに並んでいてもよい。
以上が表示中の画素の動作である。続いて、本発明の画素を有する表示装置を画素部に有する電子機器を充電するときにエージングを行う場合の画素の動作について説明する。充電を行う際には、まず、第1のスイッチ1802及び第2のスイッチ1806をオンにし、第2の配線1810から画素を点灯にするビデオ信号を入力する。そしてトランジスタ1801をオンにする。すると、表示素子1804に電流が流れる。このときの電流値を測定する。そして、全部の画素の電流値を測定した上で、互いの画素の表示素子に流れる電流値から画素の表示素子の劣化の程度を比較する。そして、画素の表示素子の劣化に応じた電流値を電流源回路1805にプログラミングする。この画素の表示素子の劣化に応じた電流値とは、ある画素の表示素子が他の画素の表示素子に流れる電流値より大きいときには、ある画素の表示素子は他の画素の表示素子よりも劣化していないことになるので、ある画素へのプログラミングの電流値は他の画素へのプログラミングの電流値よりも大きくする。これらの画素毎の比較は、まず一番劣化している画素を基準に行うのがよい。つまり、劣化の激しい画素にはこれ以上劣化させる必要がないためプログラミングによる電流値は0にしてよいからである。
こうして画素の電流源回路1805へのプログラミングが完了すると、第2のスイッチ1806をオフにし、第3のスイッチ1807をオンにする。そして、第1のスイッチ1802をオンにし、画素を点灯にする信号をトランジスタ1801のゲート端子に入力する。こうして、画素の劣化の程度に応じたエージングを行うことができるため、画素毎の劣化の差を小さくすることができる。よって、焼き付きを低減することができる。
なお、図18の画素を有する表示装置を図17に示す。信号線駆動回路1701と、走査線駆動回路1702と、画素部1703とを有する。信号線駆動回路1701から画素部1703へ信号線S1〜Snが延長し、走査線駆動回路1702から画素部1703へ走査線G1〜Gmが延長し、信号線S1〜Snと走査園G1〜Gmに対応してマトリクスに画素1704が配置されている。また、信号線S1〜Snに対応して電源線P1〜Pjが配置されている。また、対向電極1706が画素部1703を覆って形成されている。
なお、画素1704には、図18で示した画素を適用することができる。このとき、第1の配線1809が走査線Gi(走査線G1〜Gmのうちいずれか一)に相当し、第2の配線1810が信号線Sj(信号線S1〜Snのうちいずれか一)に相当する。また、第3の配線1811が電源線Pj(電源線P1〜Pnのうちいずれか一)に相当する。よって、i行j列の画素は、走査線Giにより選択され、信号線Sjから信号が書き込まれる、そして、電源線Pjから電源が供給される。また、図18で示した対向電極1808は図17の対向電極1706の一部をさすものとする。
信号の書き込みは、走査線G1〜Gmにより順次画素が選択され、それぞれの信号線S1〜Snからビデオ信号がそれぞれの画素1704に供給されて行われる。
また、エージングを行う際には、各画素1704へ順々に画素を点灯にする信号を入力し、そのときに電源線と対向電極の間に流れる電流値を電流計1705により測定する。電流計1705によって測定した電流値の情報を含むデータはメモリ1707に記憶される。そして、メモリ1707に記憶されたデータはプログラミング電流設定回路1708に入力される。そして、プログラミング電流設定回路1708は、電流値の情報を含むデータから各画素毎の表示素子の劣化の進み具合を割り出す。そして、各画素へ一定の時間電流を流すと劣化の差が小さくなるように、それぞれの画素に応じた電流値を設定する。このプログラミング電流設定回路1708により設定された電流値が、画素1704内の電流源回路にプログラミングされる。そして、エージング中において、各画素の表示素子には各画素の表示素子の劣化の差が小さくなるように一定時間電流が供給される。こうして、充電中に焼き付きを低減することができる。
なお、図18で示した画素の電流源回路1805の構成の一例を示す画素を図19に示す。図18と共通するところは共通の符号を用いてその説明を省略する。
電流源回路1805はトランジスタ1901と容量素子1902と第4のスイッチ1903と第5のスイッチ1904とを有する。なお、トランジスタ1901はNチャネル型トランジスタである。トランジスタ1901は、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)が第3のスイッチ1807を介してトランジスタ1801の第1端子と接続され、第2端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)が第3の配線1811と接続されている。また、トランジスタ1901のゲート端子は第4のスイッチ1904を介して第3の配線1811と接続され、さらに容量素子1902を介してトランジスタ1901の第1端子と接続されている。また、トランジスタ1901の第1端子は第5のスイッチ1903を介して第4の配線1905と接続されている。
よって、プログラミングのとき、第4のスイッチ1903及び第5のスイッチ1904をオンにする。すると、電流源1906から第4の配線1905に供給される電流が電流源回路1805に書き込まれる。つまり、このとき、トランジスタ1901の第1端子がソース端子となり、トランジスタ1901のゲートソース間電圧分の電荷が容量素子1902に蓄積される。そして、第4のスイッチ1903及び第5のスイッチ1904をオフにすると、容量素子1902はトランジスタ1901のゲートソース間電圧を保持する。こうして、電流源回路1805へのプログラミングが完了する。
(実施の形態8)
本実施の形態では、実施の形態7とは異なる方法でエージングを行うときの表示装置の構成とその駆動方法について説明する。
まず、本実施の形態の表示装置に適用可能な画素について説明する。
画素は、トランジスタ2601と、スイッチ2602と、容量素子2603と、表示素子2604と、第1の配線2605と、第2の配線2606と、第3の配線2607とを有する。なお、トランジスタ2601はPチャネル型トランジスタである。スイッチ2602は第2の配線2606とトランジスタ2601のゲート端子とを導通または非導通を制御するように接続されている。つまり、第1の配線2605に供給される信号により、スイッチ2602がオンオフする。そして、スイッチ2602がオンするときは第2の配線2606とトランジスタ2601のゲート端子が導通し、スイッチ2602がオフするときは第2の配線2606とトランジスタ2601のゲート端子は非導通となる。また、トランジスタ2601は、第1端子(ソース端子またはドレイン端子の一方)が第3の配線2607と接続され、第2の端子(ソース端子またはドレイン端子の他方)は表示素子2604の画素電極と接続されている。そして、トランジスタ2601のゲート端子はさらに容量素子2603を介して第3の配線2607と接続されている。なお、表示素子2604の対向電極2608には所定の電位が印加されている。
画素への書き込み動作時にはスイッチ2602をオンにする。そして、第2の配線2606からビデオ信号に相当する電圧分の電荷を容量素子2603に蓄積する。つまり、この電圧はトランジスタ2601のゲートソース間電圧となる。よって、この電圧によってトランジスタ2601のオンオフが制御される。なお、トランジスタ2601がオンするために入力されるビデオ信号はトランジスタ2601が線形領域で動作するような電圧である。
そして、トランジスタ2601がオンするときは、第3の配線2607に供給される電位と表示素子2604の対向電極2608に印加される電位との電位差となる電圧が表示素子2604の両電極間に印加されることになる。そして画素は点灯状態になる。
各画素毎にビデオ信号を入力すると、信号の書き込み動作が完了し、各画素は点灯または非点灯の2状態となる。したがって、このままでは2階調しか表現できない。そこで、時間階調法や面積階調法などを用いることによって多階調表示を行うことができる。
続いて、図26に示した画素を有する本実施の形態の表示装置について図22を用いて説明する。表示装置は、信号線駆動回路2201と、走査線駆動回路2202と、画素部2203とを有する。信号線駆動回路2201から画素部2203へ信号線S1〜Snが延長し、走査線駆動回路2202から画素部2203へ延長して走査線G1〜Gmが延長している。そして、信号線S1〜Snと走査線G1〜Gmに対応して複数の画素2204がマトリクスに配置されている。また、画素部2203を覆うように全面に対向電極2206が形成されている。
なお、画素2204には、図26で示した画素を適用することができる。このとき、第1の配線2605が走査線Gi(走査線G1〜Gmのうちいずれか一)に相当し、第2の配線2606が信号線Sj(信号線S1〜Snのうちいずれか一)に相当する。また、第3の配線2607が電源線Pj(電源線P1〜Pnのうちいずれか一)に相当する。よって、i行j列の画素は、走査線Giにより選択され、信号線Sjにより信号が書き込まれる、そして、電源線Pjから電源が供給される。また、図26で示した対向電極2608は図22の対向電極2206の一部をさすものとする。
信号の書き込みは、走査線G1〜Gmにより順次画素が選択され、それぞれの信号線S1〜Snからビデオ信号がそれぞれの画素2204に供給されて行われる。
また、エージングを行う際には、各画素2204へ順々に画素を点灯にする信号を入力し、そのときに電源線と対向電極の間に流れる電流値を電流計2205により測定する。電流計2205によって測定した電流値の情報を含むデータはメモリ2207に記憶される。そして、メモリ2207に記憶されたデータは補正回路2208に入力される。そして、補正回路2208は、電流値の情報を含むデータから各画素毎の表示素子の劣化の進み具合を割り出す。そして、各画素へそれぞれの画素の劣化に応じた時間、点灯させるための信号を生成する。つまり、この信号は、上述したデジタル時間階調法の各サブフレーム期間のうち、どのサブフレーム期間に画素を点灯させるかを制御する各ビットの信号である。そして、補正回路2208によって生成されたこの信号がフレームメモリ2209に記憶される。そして、エージング中において、フレームメモリ2209に記憶された各画素へ入力する信号が補正回路2208から走査線駆動回路2202及び信号線駆動回路2201に入力される。そして、各画素の表示素子には各画素の表示素子の劣化の差が小さくなるようにそれぞれの画素の点灯時間が制御される。こうして、充電中に焼き付きを低減することができる。
(実施の形態9)
本実施の形態に示す表示装置の表示パネルは、画素数が表示画素数よりも冗長に設けられた構成とする。つまり1フレームのデータに対応する画素数よりも多くの画素を表示パネルに設ける。そして、1フレームのデータを入力する画素を選択することにより表示画面をあるタイミングに従ってシフトさせる。
本実施の形態の表示パネルについて図29を用いて説明する。表示パネル2900は画素が複数設けられた画素部2901を有している。なお、画素部2901において、表示に寄与する領域、つまり表示画面となる領域を表示領域という。そして、表示パネルが表示中において、あるときは表示領域2902が図29(a)のように画素部2901の左斜め上にシフトしており、そしてまたあるときには、図29(b)のように表示領域2902が画素部2901の右斜め上にシフトしており、そしてまたあるときには図29(c)のように画素部2901の左下、図29(d)のように画素部2901の右下というように表示領域2902がシフトする。
こうすることで、表示画面の焼き付きを低減することができる。
なお、図29では表示領域2902が両角に最大限シフトしている図を示しているが、もちろん画素部2901の中心に表示領域が位置しても良く、画素部2901の中で様々な方向にシフトするようにする。
例えば、解像度がQVGA(320×240=76800画素)の表示パネルを用いて、表示パネルの画素数を行列の各方向に4画素分の画素を冗長に設け、(324×244=79056画素)の表示パネルとする。
そして、表示領域をあるタイミングに従ってシフトさせる。例えば、シフトさせるタイミングとしては、表示装置の電源投入の度にシフトさせる。なお、その度にシフト量をずらすようにしてもよい。行方向及び列方向のそれぞれに4画素分、つまり、行方向に±2画素、列方向に±2画素分の画素を冗長に設けた表示パネルにおいて、表示領域のシフト量の幅は、行方向及び列方向とも±2画素である。そして、シフトパターンは、行方向に(−2,−1,0,1,2)の5種類、列方向に(−2,−1,0,1,2)の5種類で、計25種類の組み合わせとなる。
表示領域のシフトは走査開始信号SPのタイミングをずらして行うことが出来る。表示領域のシフト方法について図30のタイミングチャートを用いて説明する。クロック信号CLK、DATA信号に対して、走査開始信号SPとして、図30に示すように信号SP1、SP2、SP3、SP4、SP5を生成することができるようにする。つまり、信号SP1のときには+2シフトし、信号SP2のときには+1シフトし、信号SP3のときにはシフトせず、信号SP4のときには−1シフトし、信号SP5のときには−2シフトする。
ここで、本実施の形態の表示装置のブロック図の一例について図31を用いて説明する。図31に示す表示装置は表示パネル3101、コントローラ3102、遅延回路3103、メモリ3104を有する。
コントローラ3102にVIDEO信号が入力される。そして、コントローラ3102は表示パネルにDATA信号及びCLK信号を入力する。また、コントローラ3102は遅延回路3103にSP信号を入力する。そして、遅延回路3103はSP信号をメモリ3104から入力される遅延量に従って遅延させる。そして、その遅延させたSP’信号を表示パネル3101に入力する。このとき、メモリ3104から出力される遅延量は、例えば前回の表示装置の電源投入時の遅延量などをメモリ3104に記憶させ、それに応じて前回とは異なる遅延量を決定すればよい。
(実施の形態10)
本実施の形態では、実施の形態9で示した表示装置の表示領域のシフトさせるタイミングとは異なるタイミングで表示領域をシフトさせる方法について図34に示す表示装置のブロック図を用いて説明する。
本実施の形態で示す表示装置は表示パネル3401、コントローラ3402、遅延回路3403、メモリ3404、カウンタ3405を有する。
コントローラ3402にVIDEO信号が入力される。そして、コントローラ3402は表示パネルにDATA信号及びCLK信号を入力する。また、コントローラ3402は遅延回路3403にSP信号を入力する。そして、遅延回路3403はSP信号をメモリ3404から入力される遅延量に従って遅延させる。そして、その遅延させたSP’信号を表示パネル3401に入力する。
なお、メモリ3404から遅延回路3403に入力される遅延量は次のように決定される。カウンタ3405は表示装置の表示累積時間をカウントする。そして、カウンタ3405によってカウントされた表示累積時間のデータがメモリ3404に入力される。この表示累積時間のデータに基づき、メモリ3404は遅延量を決定し、遅延回路3403にこの遅延量を入力する。
このように遅延量を決定すれば、各々の遅延パターンにおいての表示時間が平均化され、より表示画面の焼き付きが低減される。
この遅延量を決定する経過時間は例えば、1分単位や、約5分単位や、約10分単位や、約30分単位や、約1時間単位等に設定するのが好ましい。短ければ短いほど遅延パターン毎の表示時間が頻繁に平均化され焼き付きの防止の効果は大きいが、あまり、短すぎると画面がちらついてしまうからである。
なお、本実施の形態では、表示装置は表示中にも表示領域がシフトするため、シフトは少しずつしていくようにして、シフトが目立たないようにするのが好ましい。
(実施の形態11)
本実施の形態では、実施の形態9及び10の表示装置の具体的構成について説明する。
まず、本発明をアクティブマトリクス型表示装置に適用した場合について、図35を用いて説明する。
図35のアクティブマトリクス型表示装置は行方向に配置されたゲート信号線G1〜Gmに信号を出力するゲート信号線駆動回路3502と、列方向に配置されたソース信号線S1〜Snへ信号を出力するソース信号線駆動回路3501と、ゲート信号線G1〜Gmとソース信号線S1〜Snに対応してマトリクスに複数の画素3504が配置された画素部3503を備えている。この画素3504は、1フレーム分の画素より行方向及び列方向共、冗長に設けられている。好ましくは、画素部3503の画素数の1〜10%の画素数を冗長に設ける。より好ましくは画素部3503の画素数の1.5%〜7%、さらに好ましくは表示パネルの画素数の約3%の画素数を冗長に設けるようにするとよい。例えば、解像度がQVGA(320×240)の時は行方向及び列方向のそれぞれに2〜10画素分、CIF(352×288)の時は行方向及び列方向のそれぞれに4〜10画素分、QCIF(176×144)の時は行方向及び列方向のそれぞれに2〜5画素分、VGA(640×480)の時は行方向及び列方向のそれぞれに5〜20画素分、SVGA(800×600)の時は行方向及び列方向のそれぞれに10〜30画素分、XGA(1024×768)の時は行方向及び列方向のそれぞれに13〜35画素分、SXGA(1280×1024) の時は行方向及び列方向のそれぞれに15〜40画素分、UXGA(1600×1200)の時は行方向及び列方向のそれぞれに、20〜50画素分、QXGA(2048×1536)の時は行方向及び列方向のそれぞれに25〜60画素分の画素を冗長に設けると良い。
ソース信号線駆動回路3501にはシリアルにDATA信号が入力される。そしてパルス出力回路3505にはSCK信号、SCKB信号が入力される。また、SSP信号が遅延回路3511を介してパルス出力回路に入力され、第1のラッチ回路3506の各列に順次パルスが出力される。
ここで、遅延回路3511では入力されたSSP信号を任意のタイミングに遅延させ、パルス出力回路3505に入力する。つまり、メモリ3509により遅延量が入力され、その遅延量にしたがって、SSP信号を遅延させる。こうして、メモリ3509の遅延量により画素部において表示に寄与する画素列をシフトすることができる。
つまり、このパルス出力回路3505から出力された信号に従って第1のラッチ回路3506にDATA信号がパラレルに保存されることになる。そして、このとき、SSP信号の遅延量に従って、DATA信号が入力されない画素列が決定される。
そして、第2のラッチ回路3507にSLAT信号が入力されると、この第1のラッチ回路3506に保存されたDATA信号は第2のラッチ回路3507に転送される。この第2のラッチ回路3507に保存されたDATA信号がソース信号線駆動回路3501から出力される。
また、ゲート信号線駆動回路3502にはGCK信号、GCKB信号が入力される。また、GSP信号が遅延回路3508を介してゲート信号線駆動回路3502に入力される。すると、ゲート信号線駆動回路3502からゲート信号線G1〜Gmに順次パルスが出力される。そして、順次ゲート信号線G1〜Gmを選択する。
ここで、遅延回路3508では入力されたGSP信号を任意のタイミングに遅延させ、ゲート信号線駆動回路3502に出力する。この遅延させるタイミングはメモリ3510により遅延量が入力され、その遅延量にしたがって、GSP信号を遅延させる。こうして、メモリ3510からの遅延量により画素部において表示画面の表示に寄与する画素行をシフトすることができる。つまり、GSP信号の遅延量に従って、DATA信号が入力されない画素行が決定される。
こうして、表示に寄与する画素行をシフトさせることができる。よって、表示装置の表示画面の焼き付きを低減することができる。
本実施の形態の表示装置に適用可能な遅延回路の構成の一例を図32を用いて説明する。なお、本実施例に示す遅延回路は例えば図31の表示装置のブロック図における遅延回路3103や図34の遅延回路3403に用いることができる。
本実施の形態に示す遅延回路はDFF3201〜3208が直列に接続されている。前列のDFFにSP信号が入力される。すると出力2から信号が出力されるときにはSP信号が1パルス分遅延することになる。そして、さらに、出力3から信号が出力されるときにはSP信号が2パルス分遅延する。このように出力4、出力5となるにつれてさらに1パルス分ずつ遅延する。つまり、SP信号が図30のタイミングチャートのSP1信号であるとすると、出力2から出力される信号はSP2、出力3から出力される信号はSP3、出力4から出力される信号はSP4、出力5から出力される信号はSP5に対応することになる。
つまり、上述したように表示装置の電源投入の度に遅延量を異ならせる場合には、電源投入時に遅延回路からの出力として出力1、出力2、出力3、出力4、出力5のいずれかを選択するようにすればよい。
続いて、図32に示した遅延回路のDFF3201〜3208の構成の一例を図33に示す。DFF3301は、クロックドインバータ3302とクロックドインバータ3303とインバータ3304とを有する。
クロックドインバータ3302の入力端子にはSP信号が入力され、出力端子はインバータ3304の入力端子に接続されている。インバータ3304の出力端子は次の列のDFFの入力端子と接続されている。また、クロックドインバータ3303の入力端子はインバータ3304の出力端子と接続され、出力端子はインバータ3304の入力端子及びクロックドインバータ3302の出力端子と接続されている。
なお、本実施の形態の表示装置の遅延回路に適用可能な構成はこれに限られないことは言うまでもなく、図32には一例として遅延回路の構成を示している。
(実施の形態12)
本実施の形態では、表示素子としてEL素子を適用した表示パネルの構成について図37(a)、(b)を用いて説明する。
なお、図37(a)は、表示パネルを示す上面図、図37(b)は図37(a)をA−A’で切断した断面図である。点線で示された信号線駆動回路3701、画素部3702、第1の走査線駆動回路3703、を有する。また、封止基板3704、シール材3705を有し、シール材3705で囲まれた内側は、空間3707になっている。
なお、配線3708は第1の走査線駆動回路3703及び信号線駆動回路3701に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)3709からビデオ信号、クロック信号(CLK)、スタートパルス信号(SP)等を受け取る。FPC3709と表示パネルとの接続部上にはICチップ(メモリ回路や、バッファ回路などが形成された半導体チップ)3719、3722がCOG(Chip On Glass)等で実装されている。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基盤(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における表示装置とは、表示パネル本体だけでなく、それにFPCもしくはPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
次に、断面構造について図37(b)を用いて説明する。基板3710上には画素部3702とその周辺駆動回路(走査線駆動回路3703、及び信号線駆動回路3701)が形成されているが、ここでは、信号線駆動回路3701と、画素部3702が示されている。
なお、信号線駆動回路3701はTFT3720やTFT3721を有している。また、本実施の形態では、基板上に周辺駆動回路を一体形成した表示パネルを示すが、必ずしもその必要はなく、周辺駆動回路の全部若しくは一部をICチップなどに形成し、COGなどで実装しても良い。
また、画素部3702はTFT3711と、TFT3712とを有している。なお、TFT3712のソース電極は第1の電極(画素電極)3713と接続されている。また、第1の電極3713の端部を覆って絶縁物3714が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物3714の上端部または下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物3714の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物3714の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物3714として、感光性の光によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極3713上には、有機化合物を含む層3716、および第2の電極(対向電極)3717がそれぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極3713に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、有機化合物を含む層3716は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェット法によって形成される。有機化合物を含む層3716には、元素周期表第4族金属錯体をその一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分子系材料であっても高分子系材料であっても良い。また、有機化合物を含む層に用いる材料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実施の形態においては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
さらに、有機化合物を含む層3716上に形成される第2の電極3717に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCa3N2)を用いればよい。なお、有機化合物を含む層3716で生じた光が第2の電極3717を透過させる場合には、第2の電極(陰極)3717として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(酸化インジウム酸化スズ合金)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。
さらにシール材3705で封止基板3704を基板3710と貼り合わせることにより、基板3710、封止基板3704、およびシール材3705で囲まれた空間3707にEL素子3718が備えられた構造になっている。なお、空間3707には、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材3705で充填される構成も含むものとする。
なお、シール材3705にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板3704に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の画素構成を有する表示パネルを得ることができる。なお、上述した構成は一例であって本発明の表示パネルの構成はこれに限定されない。
図37示すように、信号線駆動回路3701、画素部3702及び第1の走査線駆動回路3703及びを一体形成することで、表示装置の低コスト化が図れる。
なお、表示パネルの構成としては、図37(a)に示したように信号線駆動回路3701、画素部3702及び走査線駆動回路3703を一体形成した構成に限られず、信号線駆動回路3701に相当する図43に示す信号線駆動回路4301をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としても良い。なお、図43(a)の基板4300、画素部4302、走査線駆動回路4303、FPC4305、ICチップ4306、ICチップ4307、封止基板4308、シール材4309は図37(a)の基板3710、画素部3702、走査線駆動回路3703、FPC3709、ICチップ3719、ICチップ3722、封止基板3704、シール材3705に相当する。
つまり、駆動回路の高速動作が要求される信号線駆動回路のみを、CMOS等を用いてICチップに形成し、低消費電力化を図る。また、ICチップはシリコンウエハ等の半導体チップとすることで、より高速動作且つ低消費電力化を図れる。
そして、走査線駆動回路4303を画素部4302と一体形成することで、低コスト化が図れる。
こうして、高精細な表示装置の低コスト化が図れる。また、FPC4305と基板4300との接続部において機能回路(メモリやバッファ)が形成されたICチップを実装することで基板面積を有効利用することができる。
また、図43(a)の信号線駆動回路4301、走査線駆動回路4303に相当する図43(b)の信号線駆動回路4311、走査線駆動回路4313をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としても良い。この場合には高精細な表示装置をより低消費電力にすることが可能である。よって、より消費電力が少ない表示装置とするためには、画素部に用いられるトランジスタの半導体層にはポリシリコンを用いることが望ましい。なお、図43(b)の基板4310、画素部4312、FPC4315、ICチップ4316、ICチップ4317、封止基板4318、シール材4319は図43(a)の基板4300、画素部4302、FPC4305、ICチップ4306、ICチップ4307、封止基板4308、シール材4309に相当する。
また、画素部4312のトランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを用いることにより低コスト化を図ることができる。さらに、大型の表示パネルを作製することも可能となる。
また、画素の行方向及び列方向のそれぞれに信号線駆動回路及び走査線駆動回路を設けなくても良い。例えば、図44(a)に示すようにICチップ上に形成された周辺駆動回路4401が図43(b)に示す、走査線駆動回路4313及び信号線駆動回路4311の機能を有するようにしても良い。なお、図44(a)の基板4400、画素部4402、FPC4404、ICチップ4405、ICチップ4406、封止基板4407、シール材4408は図43(b)の基板4310、画素部4312、FPC4315、ICチップ4316、ICチップ4317、封止基板4318、シール材4319に相当する。
なお、図44(a)の表示装置の配線の接続を説明する模式図を図44(b)に示す。基板4410、周辺駆動回路4411、画素部4412、FPC4413、FPC4414有する。FPC4413より周辺駆動回路4411に外部からの信号及び電源電位が入力される。そして、周辺駆動回路4411からの出力は、画素部4412の有する画素に接続された行方向及び列方向の配線に入力される。
さらに、EL素子3718に適用可能なEL素子の例を図38(a)、(b)に示す。つまり、実施の形態1、実施の形態2、実施の形態3、実施の形態4及び本実施の形態で示した画素に適用可能なEL素子の構成について図38(a)、(b)を用いて説明する。
図38(a)のEL素子は、基板3801の上に陽極3802、正孔注入材料からなる正孔注入層3803、その上に正孔輸送材料からなる正孔輸送層3804、発光層3805、電子輸送材料からなる電子輸送層3806、電子注入材料からなる電子注入層3807、そして陰極3808を積層させた素子構造である。ここで、発光層3805は、一種類の発光材料のみから形成されることもあるが、2種類以上の材料から形成されてもよい。また本発明の素子の構造は、この構造に限定されない。
また、図38(a)で示した各機能層を積層した積層構造の他、高分子化合物を用いた素子、発光層に三重項励起状態から発光する三重項発光材料を利用した高効率素子など、バリエーションは多岐にわたる。ホールブロック層によってキャリヤの再結合領域を制御し、発光領域を二つの領域にわけることによって得られる白色EL素子などにも応用可能である。
図38(a)に示す本発明の素子作製方法は、まず、陽極3802(ITO)を有する基板3801に正孔注入材料、正孔輸送材料、発光材料を順に蒸着する。次に電子輸送材料、電子注入材料を蒸着し、最後に陰極3808を蒸着で形成する。
次に、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料の材料に好適な材料を以下に列挙する。
正孔注入材料としては、有機化合物でればポルフィリン系の化合物や、フタロシアニン(以下「H2Pc」と記す)、銅フタロシアニン(以下「CuPc」と記す)などが有効である。また、使用する正孔輸送材料よりもイオン化ポテンシャルの値が小さく、かつ、正孔輸送機能をもつ材料であれば、これも正孔注入材料として使用できる。導電性高分子化合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下「PSS」と記す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」と記す)や、ポリアニリンなどが挙げられる。また、絶縁体の高分子化合物も陽極の平坦化の点で有効であり、ポリイミド(以下「PI」と記す)がよく用いられる。さらに、無機化合物も用いられ、金や白金などの金属薄膜の他、酸化アルミニウム(以下「アルミナ」と記す)の超薄膜などがある。
正孔輸送材料として最も広く用いられているのは、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン環−窒素の結合を有するもの)の化合物である。広く用いられている材料として、4,4’−ビス(ジフェニルアミノ)−ビフェニル(以下、「TAD」と記す)や、その誘導体である4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「TPD」と記す)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)がある。4,4’,4”−トリス(N,N− ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」と記す)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N− フェニル−アミノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型芳香族アミン化合物が挙げられる。
電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、先に述べたAlq、BAlq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト)アルミニウム(以下、「Almq」と記す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−キノリナト)ベリリウム(以下、「BeBq」と記す)などのキノリン骨格またはベンゾキノリン骨格を有する金属錯体などがある。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BOX)2」と記す)、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BTZ)2」と記す)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(以下、「PBD」と記す)、OXD−7などのオキサジアゾール誘導体、TAZ、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニル)−5−(4−ビフェニリル)−2,3、4−トリアゾール(以下、「p−EtTAZ」と記す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、「BPhen」と記す)、BCPなどのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
電子注入材料としては、上で述べた電子輸送材料を用いることができる。その他に、フッ化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウムなどの金属ハロゲン化物や、酸化リチウムなどのアルカリ金属酸化物のような絶縁体の、超薄膜がよく用いられる。また、リチウムアセチルアセトネート(以下、「Li(acac)」と記す)や8−キノリノラト−リチウム(以下、「Liq」と記す)などのアルカリ金属錯体も有効である。
発光材料としては、先に述べたAlq、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX)2、Zn(BTZ)2などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。蛍光色素としては、青色の4,4’−ビス(2,2 − ジフェニル−ビニル)−ビフェニルや、赤橙色の4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピランなどがある。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料として、トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム、ビス(2−(4’−トリル)ピリジナト−N,C2’)アセチルアセトナトイリジウム(以下「acacIr(tpy)2」と記す)、 2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23Hポルフィリン−白金などが知られている。
以上で述べたような各機能を有する材料を、各々組み合わせ、高信頼性のEL素子を作製することができる。
また、図38(b)に示すように図38(a)とは逆の順番に層を形成したEL素子を用いることができる。つまり、基板3811の上に陰極3818、電子注入材料からなる電子注入層3817、その上に電子輸送材料からなる電子輸送層3816、発光層3815、正孔輸送材料からなる正孔輸送層3814、正孔注入材料からなる正孔注入層3813、そして陽極3812を積層させた素子構造である。
また、EL素子は発光を取り出すために少なくとも陽極又は陰極の一方が透明であればよい。そして、基板上にTFT及びEL素子を形成し、基板とは逆側の面から発光を取り出す上面射出や、基板側の面から発光を取り出す下面射出や、基板側及び基板とは反対側の面から発光を取り出す両面射出構造のEL素子があり、本発明の画素構成はどの射出構造のEL素子にも適用することができる。
上面射出構造のEL素子について図39(a)を用いて説明する。
基板3900上に駆動用TFT3901が形成され、駆動用TFT3901のソース電極に接して第1の電極3902が形成され、その上に有機化合物を含む層3903と第2の電極3904が形成されている。
また、第1の電極3902はEL素子の陽極である。そして第2の電極3904はEL素子の陰極である。つまり、第1の電極3902と第2の電極3904とで有機化合物を含む層3903が挟まれているところがEL素子となる。
また、ここで、陽極として機能する第1の電極3902に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。光を反射する金属膜を用いることで光を透過させない陽極を形成することができる。
また、陰極として機能する第2の電極3904に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCa3N2)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウムスズ酸化物)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
こうして、図39(a)の矢印に示すようにEL素子からの光を上面に取り出すことが可能になる。つまり、図37の表示パネルに適用した場合には、封止基板3704側に光が射出することになる。従って上面射出構造のEL素子を表示装置に用いる場合には封止基板3704は光透過性を有する基板を用いる。
また、光学フィルムを設ける場合には、封止基板3704に光学フィルムを設ければよい。
なお、第1の電極3902を陰極として機能するMgAg、MgIn、AlLi等の仕事関数の小さい材料からなる金属膜を用いることができる。そして、第2の電極3904にはITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)などの透明導電膜を用いることができる。よって、この構成によれば、上面射出の透過率を高くすることができる。
また、下面射出構造のEL素子について図39(b)を用いて説明する。射出構造以外は図39(a)と同じ構造のEL素子であるため同じ符号を用いて説明する。
ここで、陽極として機能する第1の電極3902に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
また、陰極として機能する第2の電極3904に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCa3N2)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
こうして、図39(b)の矢印に示すようにEL素子からの光を下面に取り出すことが可能になる。つまり、図37の表示パネルに適用した場合には、基板3710側に光が射出することになる。従って下面射出構造のEL素子を表示装置に用いる場合には封止基板3704は光透過性を有する基板を用いる。
また、光学フィルムを設ける場合には、基板3710に光学フィルムを設ければよい。
両面射出構造のEL素子について図39(c)を用いて説明する。射出構造以外は図39(a)と同じ構造のEL素子であるため同じ符号を用いて説明する。
ここで、陽極として機能する第1の電極3902に用いる材料としては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウムスズ酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
また、陰極として機能する第2の電極3904に用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF2、またはCa3N2)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウムスズ酸化物)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In2O3―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用いるのが良い。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
こうして、図39(c)の矢印に示すようにEL素子からの光を両面に取り出すことが可能になる。つまり、図37の表示パネルに適用した場合には、基板3710側と封止基板3704側に光が射出することになる。従って両面射出構造のEL素子を表示装置に用いる場合には基板3710および封止基板3704は、ともに光透過性を有する基板を用いる。
また、光学フィルムを設ける場合には、基板3710および封止基板3704の両方に光学フィルムを設ければよい。
また、白色のEL素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置にも本発明を適用することが可能である。
図40に示すように、基板4000上に下地膜4002が形成され、その上に駆動用TFT4001が形成され、駆動用TFT4001のソース電極に接して第1の電極4003が形成され、その上に有機化合物を含む層4004と第2の電極4005が形成されている。
また、第1の電極4003はEL素子の陽極である。そして第2の電極4005はEL素子の陰極である。つまり、第1の電極4003と第2の電極4005とで有機化合物を含む層4004が挟まれているところがEL素子となる。図40の構成では白色光を発光する。そして、EL素子の上部に赤色のカラーフィルター4006R、緑色のカラーフィルター4006G、青色のカラーフィルター4006Bを設けられており、フルカラー表示を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス(BMともいう)4007が設けられている。
上述したEL素子の構成は組み合わせて用いることができ、本発明の画素構成を有する表示装置に適宜用いることができる。また、上述した表示パネルの構成や、EL素子は例示であり、もちろん本発明の画素構成は他の構成の表示装置に適用することもできる。
次に、表示パネルの画素部の部分断面図を示す。
まず、トランジスタの半導体層に結晶性半導体膜(ポリシリコン(p−Si)膜)を用いた場合について図41及び図42を用いて説明する。
ここで、半導体層は、例えば基板上にアモルファスシリコン(a−Si)膜を公知の成膜法で形成する。なお、アモルファスシリコン膜に限定する必要はなく、非晶質構造を含む半導体膜(微結晶半導体膜を含む)であれば良い。さらに非晶質シリコンゲルマニウム膜などの非晶質構造を含む化合物半導体膜でも良い。
そして、アモルファスシリコン膜をレーザ結晶化法や、RTAやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法や、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法などとにより結晶化させる。もちろん、これらを組み合わせて行っても良い。
上述した結晶化によって、非晶質半導体膜に部分的に結晶化された領域が形成される。
さらに、部分的に結晶性が高められた結晶性半導体膜を所望の形状にパターニングして、結晶化された領域から島状の半導体膜を形成する。この半導体膜をトランジスタの半導体層に用いる。なお、パターニングとは、膜を形状加工することをいい、フォトリソグラフィー技術によって膜のパターンを形成すること(例えば、感光性アクリルにコンタクトホールを形成することや、感光性アクリルをスペーサとなるように形状加工することも含む)や、フォトリソグラフィー技術によってマスクパターンを形成し、当該マスクパターンを用いてエッチング加工を行うことなどをいう。
図41に示すように、基板4101上に下地膜4102が形成され、その上に半導体層が形成されている。半導体層は駆動トランジスタ4118のチャネル形成領域4103及びソース又はドレイン領域となる不純物領域4105、並びに容量素子4119の下部電極となるチャネル形成領域4106、LDD領域4107及び不純物領域4108を有する。なお、チャネル形成領域4103及びチャネル形成領域4106にはチャネルドープが行われていても良い。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜4102としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層上にはゲート絶縁膜4109を介してゲート電極4110及び容量素子の上部電極4111が形成されている。
駆動トランジスタ4118及び容量素子4119を覆って層間絶縁膜4112が形成され、層間絶縁膜4112上にコンタクトホールを介して配線4113が不純物領域4105と接している。配線4113に接して画素電極4114が形成され、画素電極4114の端部及び配線4113を覆って絶縁物4115が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。そして、画素電極4114上に有機化合物を含む層4116及び対向電極4117が形成され、画素電極4114と対向電極4117とで有機化合物を含む層4116が挟まれた領域ではEL素子4120が形成されている。
また、図41(b)に示すように、容量素子4119の下部電極の一部を構成するLDD領域が、上部電極4111と重なるような領域4123を設けても良い。なお、図41(a)と共通するところは共通の符号を用い、説明は省略する。
また、図42(a)に示すように、駆動トランジスタ4118の不純物領域4105と接する配線4113と同じ層に形成された第2の上部電極4121を有していても良い。なお、図41(a)と共通するところは共通の符号を用い、説明は省略する。第2の上部電極4121と上部電極4111とで層間絶縁膜4112を挟みこみ、第2の容量素子を構成している。また、第2の上部電極4121は不純物領域4108と接しているため、上部電極4111とチャネル形成領域4106とでゲート絶縁膜4109を挟みこんで構成される第1の容量素子と、上部電極4111と第2の上部電極4121とで層間絶縁膜4112を挟みこんで構成される第2の容量素子と、が並列に接続され、第1の容量素子と第2の容量素子からなる容量素子4122を構成している。この容量素子4122の容量は第1の容量素子と第2の容量素子の容量を加算した合成容量であるため、小さい面積で大きな容量の容量素子を形成することができる。つまり、本発明の画素構成の容量素子として用いるとより開口率の向上が図れる。
また、図42(b)に示すような容量素子の構成としても良い。基板4201上に下地膜4202が形成され、その上に半導体層が形成されている。半導体層は駆動トランジスタ4218のチャネル形成領域4203及びソース又はドレイン領域となる不純物領域4205を有する。なお、チャネル形成領域4203はチャネルドープが行われていても良い。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜4102としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層上にはゲート絶縁膜4206を介してゲート電極4207及び第1の電極4208が形成されている。
駆動トランジスタ4218及び第1の電極4208を覆って第1の層間絶縁膜4209が形成され、第1の層間絶縁膜4209上にコンタクトホールを介して配線4210が不純物領域4205と接している。また、配線4210と同じ材料からなる同層の第2の電極4211が形成される。
さらに、配線4210及び第2の電極4211を覆うように第2の層間絶縁膜4212が形成され、第2の層間絶縁膜4212上にコンタクトホールを介して、配線4210と接して画素電極4213が形成されている。また、画素電極4213のと同じ材料からなる同層の第3の電極4214が形成されている。ここで、第1の電極4208、第2の電極4211及び第3の電極4214からなる容量素子4219が形成される。
画素電極4213と第3の電極4214の端部を覆って絶縁物4215が形成され、第3の絶縁物4215及び第3の電極4214上に有機化合物を含む層4216及び対向電極4217が形成され、画素電極4213と対向電極4217とで有機化合物を含む層4216が挟まれた領域ではEL素子4220が形成されている。
上述したように、結晶性半導体膜を半導体層に用いたトランジスタの構成は図41及び図42に示したような構成が挙げられる。なお、図41及び図42に示したトランジスタの構造はトップゲートの構造のトランジスタの一例である。つまり、トランジスタはP型でもN型でもよい。N型の場合には、LDD領域はゲート電極と重なっていても良いし、ゲート電極と重なっていなくても良いし、又はLDD領域の一部の領域が重なっていてもよい。さらに、ゲート電極はテーパー形状でもよく、ゲート電極のテーパー部の下部にLDD領域が自己整合的に設けられていても良い。また、ゲート電極は二つに限られず三以上のマルチゲート構造でも良いし、一つのゲート電極でも良い。
また、半導体層にポリシリコン(p−Si)を用いたトランジスタの構成として、基板と半導体層の間にゲート電極が挟まれた構造、つまり、半導体層の下にゲート電極が位置するボトムゲートのトランジスタを適用した表示パネルの部分断面を図45に示す。
基板4501上に下地膜4502が形成されている。さらに下地膜4502上にゲート電極4503が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料からなる第1の電極4504が形成されている。ゲート電極4503の材料にはリンが添加された多結晶シリコンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドでもよい。
また、ゲート電極4503及び第1の電極4504を覆うようにゲート絶縁膜4505が形成されている。ゲート絶縁膜4505としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
また、ゲート絶縁膜4505上に、半導体層が形成されている。半導体層は駆動トランジスタ4522のチャネル形成領域4506、LDD領域4507及びソース又はドレイン領域となる不純物領域4508、並びに容量素子4523の第2の電極となるチャネル形成領域4509、LDD領域4510及び不純物領域4511を有する。なお、チャネル形成領域4506及びチャネル形成領域4509はチャネルドープが行われていても良い。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜4502としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層を覆って第1の層間絶縁膜4512が形成され、第1の層間絶縁膜4512上にコンタクトホールを介して配線4513が不純物領域4508と接している。また、配線4513と同層に同じ材料で第3の電極4514が形成されている。第1の電極4504、第2の電極、第3の電極4514によって容量素子4523が構成されている。
また、第1の層間絶縁膜4512には開口部4515が形成されている。駆動トランジスタ4522、容量素子4523及び開口部4515を覆うように第2の層間絶縁膜4516が形成され、第2の層間絶縁膜4516上にコンタクトホールを介して、画素電極4517が形成されている。また、画素電極4517の端部を覆って絶縁物4518が形成されている。例えば、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることができる。そして、画素電極4517上に有機化合物を含む層4519及び対向電極4520が形成され、画素電極4517と対向電極4520とで有機化合物を含む層4519が挟まれた領域ではEL素子4521が形成されている。そして、EL素子4521の下部に開口部4515が位置している。つまり、EL素子4521からの発光を基板側から取り出すときには開口部4515を有するため透過率を高めることができる。
また、図45(a)において画素電極4517と同層に同じ材料を用いて第4の電極4524を形成して、図45(b)のような構成としてもよい。すると、第1の電極4504、第2の電極、第3の電極4514及び第4の電極4524によって構成される容量素子4525を形成することができる。
次に、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用いた場合について説明する。図46にはトップゲートのトランジスタ、図47及び図45にはボトムゲートのトランジスタの場合について示す。
アモルファスシリコンを半導体層に用いた順スタガ構造のトランジスタの断面を図46(a)に示す。に示すように、基板4601上に下地膜4602が形成されている。さらに下地膜4602上に画素電極4603が形成されている。また、画素電極4603と同層に同じ材料からなる第1の電極4604が形成されている。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜4602としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
また、下地膜4602上に配線4605及び配線4606が形成され、画素電極4603の端部が配線4605で覆われている。配線4605及び配線4606の上部にN型の導電型を有するN型半導体層4607及びN型半導体層4608が形成されている。また、配線4606と配線4605の間であって、下地膜4602上に半導体層4609が形成されている。そして、半導体層4609の一部はN型半導体層4607及びN型半導体層4608上にまで延長されている。なお、この半導体層はアモルファスシリコン(a−Si:H)、微結晶半導体(μ−Si:H)等の非結晶性を有する半導体膜で形成されている。また、半導体層4609上にゲート絶縁膜4610が形成されている。また、ゲート絶縁膜4610と同層の同じ材料からなる絶縁膜4611が第1の電極4604上にも形成されている。なお、ゲート絶縁膜4610としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
また、ゲート絶縁膜4610上に、ゲート電極4612が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料でなる第2の電極4613が第1の電極4604上に絶縁膜4611を介して形成されている。第1の電極4604及び第2の電極4613で絶縁膜4611を挟まれた容量素子4619が形成されている。また、画素電極4603の端部、駆動トランジスタ4618及び容量素子4619を覆い、層間絶縁膜4614が形成されている。
層間絶縁膜4614及びその開口部に位置する画素電極4603上に有機化合物を含む層4615及び対向電極4616が形成され、画素電極4603と対向電極4616とで有機化合物を含む層4615が挟まれた領域ではEL素子4617が形成されている。
また、図46(a)に示す第1の電極4604を図46(b)に示すように第1の電極4620で形成してもよい。第1の電極4620は配線4605及び4606と同層の同一材料で形成されている。
また、アモルファスシリコンを半導体層に用いたボトムゲート構造のトランジスタを用いた表示パネルの部分断面を図47に示す。
基板4701上に下地膜4702が形成されている。さらに下地膜4702上にゲート電極4703が形成されている。また、ゲート電極と同層に同じ材料からなる第1の電極4704が形成されている。ゲート電極4703の材料にはリンが添加された多結晶シリコンを用いることができる。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドでもよい。
また、ゲート電極4703及び第1の電極4704を覆うようにゲート絶縁膜4705が形成されている。ゲート絶縁膜4705としては酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる。
また、ゲート絶縁膜4705上に、半導体層4706が形成されている。また、半導体層4706と同層に同じ材料からなる半導体層4707が形成されている。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板、プラスチック基板などを用いることができる。また、下地膜4702としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO2)、酸化窒化珪素(SiOxNy)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層4706上にはN型の導電性を有するN型半導体層4708、4709が形成され、半導体層4707上にはN型半導体層4710が形成されている。
N型半導体層4708、4709、4710上にはそれぞれ配線4711、4712が形成され、N型半導体層4710上には配線4711及び4712と同層の同一材料からなる導電層4713が形成されている。
半導体層4707、N型半導体層4710及び導電層4713からなる第2の電極が構成される。なお、この第2の電極と第1の電極4704でゲート絶縁膜4705を挟み込んだ構造の容量素子4720が形成されている。
また、配線4711の一方の端部は延在し、その延在した配線4711上部に接して画素電極4714が形成されている。
また、画素電極4714の端部、駆動トランジスタ4719及び容量素子4720を覆うように絶縁物4715が形成されている。
画素電極4714及び絶縁物4715上には有機化合物を含む層4716及び対向電極4717が形成され、画素電極4714と対向電極4717とで有機化合物を含む層4716が挟まれた領域ではEL素子4718が形成されている。
容量素子の第2の電極の一部となる半導体層4707及びN型半導体層4710は設けなくても良い。つまり第2の電極は導電層4713とし、第1の電極4704と導電層4713でゲート絶縁膜4705が挟まれた構造の容量素子としてもよい。
なお、図47(a)において、配線4711を形成する前に画素電極4714を形成することで、図47(b)に示すような、画素電極4714からなる第2の電極4721と第1の電極4704でゲート絶縁膜4705が挟まれた構造の容量素子4722を形成することができる。
なお、図47では、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタについて示したが、もちろんチャネル保護構造のトランジスタでも良い。チャネル保護構造のトランジスタの場合について、図48(a)、(b)を用いて説明する。
図48(a)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図47(a)に示したチャネルエッチ構造の駆動トランジスタ4719の半導体層4706のチャネルが形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物4801が設けられている点が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
また、同様に、図45(b)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは図47(b)に示したチャネルエッチ構造の駆動トランジスタ4719の半導体層4706のチャネルが形成される領域上にエッチングのマスクとなる絶縁物4801が設けられている点が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレイン領域など)に非晶質半導体膜を用いることで、製造コストを削減することができる。
なお、本発明の表示パネルに適用することができるトランジスタの構造や、容量素子の構造は上述した構成に限られず、さまざまな構成のトランジスタの構造や、容量素子の構造のものを用いることができる。
(実施の形態13)
本発明の表示装置は様々な電子機器に適用することができる。具体的には電子機器の表示部に適用することができる。そのような電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、コンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機又は電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置)などが挙げられる。
図49(A)はディスプレイであり、筐体49001、支持台49002、表示部49003、スピーカー部49004、ビデオ入力端子49005等を含む。本発明の表示装置を表示部49003に用いることができる。なお、ディスプレイは、パーソナルコンピュータ用、テレビジョン放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。本発明の表示装置を表示部49003に用いたディスプレイは、画面の焼き付きを低減することができる。
近年、ディスプレイの大型化のニーズが強くなっている。そして、ディスプレイの大型化に伴い価格の上昇が問題となっている、よって、いかに製造コストの削減を図り、高品質な製品を少しでも低価格に抑えるかが課題となる。
図49(B)はカメラであり、本体49101、表示部49102、受像部49103、操作キー49104、外部接続ポート49105、シャッター49106等を含む。
近年、デジタルカメラなどの高性能化に伴い、生産競争は激化している。そして、いかに高性能なものを低価格に抑えるかが重要となる。本発明の表示装置を表示部49102に用いたデジタルカメラは、画面の焼き付きを低減することができる。
図49(C)はコンピュータであり、本体49201、筐体49202、表示部49203、キーボード49204、外部接続ポート49205、ポインティングマウス49206等を含む。本発明の表示装置を表示部49203に用いたコンピュータは、画面の焼き付きを低減することができる。
図49(D)はモバイルコンピュータであり、本体49301、表示部49302、スイッチ49303、操作キー49304、赤外線ポート49305等を含む。本発明の表示装置を表示部49302に用いたモバイルコンピュータは、画面の焼き付きを低減することができる。
図49(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体49401、筐体49402、表示部A49403、表示部B49404、記録媒体(DVD等)読み込み部49405、操作キー49406、スピーカー部49407等を含む。表示部A49403は主として画像情報を表示し、表示部B49404は主として文字情報を表示することができる。本発明の表示装置を表示部A49403や表示部B49404に用いた画像再生装置は、画面の焼き付きを低減することができる。
図49(F)はゴーグル型ディスプレイであり、本体49501、表示部49502、アーム部49503を含む。本発明の表示装置を表示部49502に用いたゴーグル型ディスプレイは、画面の焼き付きを低減することができる。
図49(G)はビデオカメラであり、本体49601、表示部49602、筐体49603、外部接続ポート49604、リモコン受信部49605、受像部49606、バッテリー49607、音声入力部49608、操作キー49609、接眼部49610等を含む。本発明の表示装置を表示部49602に用いたビデオカメラは、画面の焼き付きを低減することができる。
図49(H)は携帯電話機であり、本体49701、筐体49702、表示部49703、音声入力部49704、音声出力部49705、操作キー49706、外部接続ポート49707、アンテナ49708等を含む。
このように本発明は、あらゆる電子機器に適用することが可能である。
(実施の形態14)
本実施の形態において、本発明の表示装置を表示部に有する携帯電話機の構成例について図52を用いて説明する。
表示パネル5210はハウジング5200に脱着自在に組み込まれる。ハウジング5200は表示パネル5210のサイズに合わせて、形状や寸法を適宜変更することができる。表示パネル5210を固定したハウジング5200はプリント基板5201に嵌入されモジュールとして組み立てられる。
表示パネル5210はFPC5211を介してプリント基板5201に接続される。プリント基板5201には、スピーカ5202、マイクロフォン5203、送受信回路5204、CPU及びコントローラなどを含む信号処理回路5205が形成されている。このようなモジュールと、入力手段5206、バッテリ5207を組み合わせ、筐体5209に収納する。表示パネル5210の画素部は筐体5209に形成された開口窓から視認できように配置する。
表示パネル5210は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネル5210に実装しても良い。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続してもよい。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した表示パネルの構成は図43(a)に一例を示してある。このような構成とすることで、表示装置の低消費電力化を図り、携帯電話機の一回の充電による使用時間を長くすることができる。また、携帯電話機の低コスト化を図ることができる。
また、本実施の形態に示した構成は携帯電話の一例であって、本発明の表示装置はこのような構成の携帯電話機に限られず様々な構成の携帯電話機に適用することができる。
(実施の形態15)
図50は表示パネル5001と、回路基板5002を組み合わせたELモジュールを示している。表示パネル5001は画素部5003、走査線駆動回路5004及び信号線駆動回路5005を有している。回路基板5002には、例えば、コントロール回路5006や信号分割回路5007などが形成されている。表示パネル5001と回路基板5002は接続配線5008によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができる。
表示パネル5001は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の低い駆動回路)を基板上にTFTを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル5001に実装するとよい。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Auto Bonding)やプリント基板を用いて表示パネル5001に実装しても良い。なお、一部の周辺駆動回路を基板上に画素部と一体形成し、他の周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図43(a)に一例を示してある。
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
なお、非晶質半導体膜を、画素を構成するトランジスタの半導体層に適用する場合には、基板上にTFTを用いて画素部を形成し、全ての周辺駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass)で表示パネルに実装するとよい。なお、基板上に画素部を形成し、その基板上に周辺駆動回路を形成したICチップをCOG等で実装した構成は図43(b)に一例を示してある。
このELモジュールによりELテレビ受像機を完成させることができる。図51は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チューナ5101は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路5102と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路5103と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回路5006により処理される。コントロール回路5006は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路5007を設け、入力デジタル信号をm個に分割して供給する構成としても良い。
チューナ5101で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路5104に送られ、その出力は音声信号処理回路5105を経てスピーカー5106に供給される。制御回路5107は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部5108から受け、チューナ5101や音声信号処理回路5105に信号を送出する。
図49(A)に示すように、図50のELモジュールを筐体49001に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジュールにより、表示部49003が形成される。また、スピーカー部49004、ビデオ入力端子49005などが適宜備えられている。
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表示媒体として様々な用途に適用することができる。