JP2007072002A - 画像形成装置、コンピュータプログラム、画像形成システム、及び、画像形成方法 - Google Patents

画像形成装置、コンピュータプログラム、画像形成システム、及び、画像形成方法 Download PDF

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達朗 大澤
Yutaka Yamazaki
豊 山崎
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博美 三村
Toshiya Takahata
俊哉 高畑
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Abstract


【課題】1つの媒体における転写処理の途中にて転写部に印加する電圧を変更した際の画像への影響を抑える。
【解決手段】トナー像が形成されるトナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更する。
【選択図】 図14

Description

本発明は、画像形成装置、コンピュータプログラム、画像形成システム、及び、画像形成方法に関する。
トナー像形成体に形成されたトナー像を媒体に転写する画像形成装置として、例えばレーザビームプリンタが知られている。かかるレーザビームプリンタは、トナー像形成体に形成されたトナー像を媒体に転写する転写部と、転写された媒体上のトナー像を該媒体に定着させるための定着部を有している。そして、転写部における転写性を向上させるために、1つの媒体における転写処理の途中にて転写部に印加する電圧を一挙に変更している(例えば、特許文献1参照)。
特開平4−251276号公報
しかしながら、1つの媒体における転写処理の途中にて転写部に印加する電圧を一挙に変更すると、電圧を変更する前後において転写性が大きく変化し、電圧を変更する前後にて媒体上に形成された画像に差が生じ、印刷品質が低下する畏れがあるという課題があった。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、1つの媒体における転写処理の途中にて転写部に印加する電圧を変更した際の画像への影響を抑えた画像形成装置、コンピュータプログラム、画像形成システム、及び、画像形成方法を実現することにある。
主たる本発明は、トナー像が形成されるトナー像形成体と、前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。
トナー像が形成されるトナー像形成体と、前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、を有することを特徴とする画像形成装置である。
このような画像形成装置によれば、転写部に印加する電圧の絶対値を高める場合には、印加する電圧を変更するための指令値が段階的に変更されるため、転写部に印加される電圧の絶対値が段階的に高められる。このため、転写部に印加される電圧の絶対値が一挙に高まらず、徐々に高まっていくので、電圧の絶対値を高める前後においてトナーの転写性が大きく変化しないため、電圧の絶対値を高めても画像への影響が小さく、良好な画像を印刷することが可能である。
かかる画像形成装置において、前記転写部に流れる電流は、定電流制御されており、 前記印加する電圧を変更するための指令値は、電流を制御するための指令値であることを特徴とする。
このような画像形成装置によれば、転写部に出力する電流は、定電流制御されているので、指令値を変更することにより転写部に出力する電流を変更し、転写部に所望の電圧を容易に印加することが可能である。
かかる画像形成装置において、前記定着部は、前記媒体を挟持して搬送しつつ前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための一対の定着ローラを有し、前記転写部は、前記トナー像形成体との間に、前記媒体を挟持して搬送し、前記定着ローラより周速が速い転写ローラを有し、前記媒体が前記定着ローラに挟持された後には、前記転写部の電圧は所定の前記指令値に基づいて印加されることが望ましい。
このような画像形成装置によれば、定着部の定着ローラに挟持されたときは、転写ローラにも挟持されている可能性がある。このとき転写ローラと定着ローラとの周速差により、媒体は転写ローラと定着ローラとの間にて撓みが生じることになる。転写ローラと定着ローラとの間には除電部が設けられているので、撓んだ媒体が除電部に近づくと媒体の電位が低下してトナーを保持する力が低下する。このため、媒体が定着ローラに挟持された後には、転写部に所定の前記指令値に基づいて電圧を印加することにより、媒体を適切に帯電した状態に保つことが可能である。
かかる画像形成装置において、前記転写ローラと前記定着ローラとの間を搬送される前記媒体が沿わされるガイドを有し、前記コントローラは、前記媒体が前記ガイドに接触した後に前記指令値の変更を開始することが望ましい。
このような画像形成装置によれば、媒体がガイドに接触するまでは、指令値が変更されない。このため、媒体がガイドに接触しない不安定な状態、すなわち媒体の姿勢がわからず媒体の電位が不明の状態にて、転写ローラに印加する電圧を変化させないので、転写ローラに過度な電圧が印加されることによる弊害の発生を抑えることが可能である。
かかる画像形成装置において、前記ガイドは、前記媒体面と交差する方向に設けられた複数のリブにて構成され、前記媒体は、前記リブの先端側に沿わされて搬送され、前記リブの根元側には前記媒体を引き付けるために、電圧が印加される金属部材が設けられていることを特徴とする。
このような画像形成装置によれば、媒体はガイドを構成するリブに沿わされて搬送されるが、リブの根元側には、媒体を引き付けるための電圧が印加される金属部材が設けられているので、媒体がリブに接触した後は、媒体が金属部材に近づいた状態にて搬送されることになる。媒体が金属部材に近づいた場合には放電される可能性が高い。そして、媒体は搬送され続けると金属部材に近接した領域が大きくなっていくので、媒体がガイドに接触した後に指令値を段階的に変更することにより、媒体がより適切に帯電した状態を維持させることが可能である。
かかる画像形成装置において、前記除電部には電圧が印加されていることを特徴とする。
このような画像形成装置によれば、除電部に電圧が印加されているので、媒体を確実に除電できる一方で、媒体が近接した場合には過剰に放電してしまう畏れがある。そして、媒体は搬送され続けると金属部材に近接した領域が徐々に大きくなっていくので、転写部の電圧の絶対値を段階的に高めることにより、媒体が帯電している状態を保たせると共に、徐々に電圧の絶対値を高めることが可能な本構成が特に有効である。
また、トナー像が形成されるトナー像形成体と、前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、を有し、前記転写部に流れる電流は、定電流制御されており、前記印加する電圧を変更するための指令値は、電流を制御するための指令値であり、前記定着部は、前記媒体を挟持して搬送しつつ前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための一対の定着ローラを有し、前記転写部は、前記トナー像形成体との間に、前記を挟持して搬送し、前記定着ローラより周速が速い転写ローラを有し、前記媒体が前記定着ローラに挟持された後には、前記転写部の電圧は所定の前記指令値に基づいて印加され、前記転写ローラと前記定着ローラとの間を搬送される前記媒体が沿わされるガイドを有し、前記コントローラは、前記媒体が前記ガイドに接触した後に前記指令値の変更を開始し、前記ガイドは、前記媒体面と交差する方向に設けられた複数のリブにて構成され、前記媒体は、前記リブの先端側に沿わされて搬送され、前記リブの根元側には前記媒体を引き付けるために、電圧が印加される金属部材が設けられており、前記除電部には電圧が印加されていることを特徴とする画像形成装置である。
このような画像形成装置によれば、既述の総ての効果を奏するため、本発明の目的がより有効に達成される。
また、トナー像が形成されるトナー像形成体と、前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、を有する画像形成装置に、前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更する機能を実現させるためのコンピュータプログラムも実現可能である。
また、コンピュータ、及び、このコンピュータに接続され、トナー像が形成されるトナー像形成体と、前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、を有する画像形成装置、を有することを特徴とする画像形成システムも実現可能である。
また、トナー像が形成されるトナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を、所定の値に設定するステップと、前記所定の値にて前記転写部に印加された電圧の絶対値より、高い絶対値の電圧となる前記指令値を設定するステップと、を有することを特徴とする画像形成方法も実現可能である。
===画像形成システムの全体構成例===
先ず、図1及び図2を用いて、画像形成システム700の概要について説明する。図1は、画像形成システム700の外観構成を示した説明図である。図2は、図1に示した画像形成システム700の構成の一部を示すブロック図である。この画像形成システム700は、画像形成装置としてのレーザビームプリンタ(以下、プリンタともいう)10と、当該プリンタ10と電気的に接続可能なコンピュータ702と、を備えている。また、コンピュータ702は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)、液晶表示装置、プラズマディスプレイ等の情報を表示するための表示装置704と、キーボード708A、マウス708B等の入力装置708と、FD(フレキシブルディスク)ドライブ装置710A、CD−ROMドライブ装置710B、MO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置(不図示)、DVD(Digital Versatile Disk)装置(不図示)等の読取装置710と、RAM等の内部メモリ(不図示)と、ハードディスクドライブユニット等の外部メモリ(不図示)と、を備えている。また、コンピュータ702は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。
また、コンピュータ702は、オペレーティングシステム、当該オペレーティングシステムの下で動作するアプリケーションプログラム795、及び、プリンタドライバ796、を有している。プリンタドライバ796には、画像処理部797と、表示インターフェース部801と、入力インターフェース部803と、ユーザインターフェース処理部805と、が備えられている。
アプリケーションプログラム795は、プリンタ10に画像形成を実施させるためのコンピュータ702上のプログラムである。アプリケーションプログラム795からの画像形成実行命令により、アプリケーションプログラム上の画像データADが、各種制御信号COMと共にプリンタドライバ796へ送られる。
画像処理部797は、アプリケーションプログラム795により解釈され得る前記画像データADを受け取り、プリンタ10により解釈され得る画像データPDに変換し、変換された画像データPDを、各種制御信号COMと共にプリンタ10に送出する機能を有している。すなわち、プリンタドライバ796の画像処理部797は、上述した画像処理を行った後に、プリンタ10に対し、画像形成の実行を指示する。当該機能を実現するために、画像処理部797は、例えば、解像度の変換等の解像度に係る処理、ハーフトーン処理等の階調に係る処理、色成分の変換等を実施する。
表示インターフェース部801は、画像形成に関連する種々のユーザインターフェースウィンドウを表示装置704に表示する機能を有している。また、入力インターフェース部803は、ユーザが前記ユーザインターフェースウィンドウ上で入力装置708によって入力した入力情報、を受け取る機能を有している。
ユーザインターフェース処理部805は、表示インターフェース部801又は入力インターフェース部803と、プリンタ10間のインターフェースを取る機能を有している。例えば、ユーザインターフェース処理部805は、入力インターフェース部803から前記入力情報を受け取って、当該入力情報を解釈する。そして、プリンタ10や画像処理部797へ各種制御信号COMを送出する。また、プリンタ10から受け取った各種制御信号COMを解釈して、表示インターフェース部801へ表示に係る情報を送出する。
なお、コンピュータ702が備えるプリンタドライバ796は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で供給される。このような記録媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置等の、コンピュータが読み取り可能な種々の媒体を利用できる。また、このようなコンピュータプログラムを、インターネットを介してコンピュータ702にダウンロードすることも可能である。
===画像形成装置の全体構成例===
次に、図3を用いて、画像形成装置の一例としてのプリンタ10の全体構成例について説明する。図3は、プリンタ10を構成する主要構成要素を示した図である。なお、図3には、矢印にて上下方向を示しており、例えば、給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に配置されており、定着ユニット86は、プリンタ10の上部に配置されている。
本実施の形態に係るプリンタ10は、図3に示すように、潜像を担持するための感光体20の回転方向に沿って、帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、中間転写体62、感光体クリーニングユニット82を有し、さらに、転写部の一例としての二次転写ユニット80、定着部の一例としての定着ユニット86、除電部の一例としての除電布88、操作パネル89、装置内の温度及び湿度を測定するための温湿度センサ90aを含む各種センサ90(図4)、媒体としての紙の両面に画像を形成するために紙を反転するための反転ユニット95、及び、これらのユニット等を制御しプリンタとしての動作を司る制御ユニット100を有している。
感光体20は、円筒状の導電性基材とその外周面に形成された感光層を有し、中心軸を中心に回転可能であり、本実施の形態においては、図3中の矢印で示すように時計回りに回転する。
帯電ユニット30は、感光体20を帯電するための装置であり、露光ユニット40は、レーザを照射することによって帯電された感光体20上に潜像を形成する装置である。この露光ユニット40は、半導体レーザ、ポリゴンミラー、F−θレンズ等を有しており、コンピュータ702から入力された画像信号に基づいて、変調されたレーザを帯電された感光体20上に照射する。
YMCK現像ユニット50は、感光体20上に形成された潜像を、現像装置に収容された現像剤の一例としてのトナーT、すなわち、ブラック現像装置51に収容されたブラック(K)トナー、マゼンタ現像装置52に収容されたマゼンタ(M)トナー、シアン現像装置53に収容されたシアン(C)トナー、及び、イエロー現像装置54に収容されたイエロー(Y)トナーを用いて現像するための装置である。
このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54が装着された状態で回転することにより、前記4つの現像装置51、52、53、54の位置を動かすことを可能としている。すなわち、このYMCK現像ユニット50は、前記4つの現像装置51、52、53、54を4つの現像装置保持部55a、55b、55c、55dにより保持しており、前記4つの現像装置51、52、53、54は、中心軸50aを中心として、それらの相対位置を維持したまま回転可能となっている。そして、1ページ分の画像形成が終了する毎に選択的に感光体20に対向し、それぞれの現像装置51、52、53、54に収容されたトナーTにて、感光体20上に形成された潜像を順次現像する(順次トナー像として可視化する)。なお、前述した4つの現像装置51,52,53,54の各々は、プリンタ本体、より具体的には、YMCK現像ユニット50の前記現像装置保持部55a、55b、55c、55d、に対して着脱可能となっている。
一次転写ユニット60は、感光体20に形成された単色トナー像を後述のトナー像形成体としての中間転写体62に転写するための装置であり、4色のトナーが順次重ねて転写されると、中間転写体62にフルカラートナー像が形成される。
この中間転写体62は、PETフィルムの表面にアルミ蒸着層を設けさらにその表層に半導電塗料を形成、積層したエンドレスのベルトであり、感光体20とほぼ同じ周速度にて回転駆動される。
二次転写ユニット80は、中間転写体62上に形成された単色トナー像やフルカラートナー像を紙、フィルム、布等の媒体に転写するための装置である。二次転写ユニット80は、搬送される中間転写体62と対向されて、当該中間転写体62側に押圧、及び、解除可能に設けられた転写ローラ80aを有している。そして、転写ローラ80aが中間転写体62に押圧された状態にて、転写ローラ80aと中間転写体62との間に搬送された媒体としての紙に中間転写体62上のトナー像を転写する。
図4は、転写定着間ガイド、除電布及び金属部材の配置を示す斜視図である。図5は、転写定着間ガイド、除電布及び金属部材の配置を転写ローラの軸方向に見た図である。
二次転写ユニット80は、転写ローラ80aを通過した紙を、下流側に設けられた定着ユニット86に案内するための転写定着間ガイド81を有している。この転写定着間ガイド81は、図示するように搬送される紙の面と交差する方向に設けられた複数のリブ81aが、紙の搬送方向に沿って設けられている。転写ローラ80aを通過した紙は、リブ81aの先端側を沿わされて搬送される。
転写定着間ガイド81には、リブ81aの根元側に、転写ローラ80aを通過した紙を転写定着間ガイド81方向に引き付けるために、電圧が印加された金属部材83を有している。すなわち、転写ローラ80aを通過した紙は、金属部材83に印加された電圧により転写定着間ガイド81に引き付けられつつ、リブ81aの先端側に沿わされて、金属部材83と間隔を隔てて定着ローラ87に向かって搬送される。
定着ユニット86は、紙上のトナー像を当該紙に定着させるための装置である。この定着ユニット86は、内部にヒーターを有し、紙上のトナー像を当該ヒーターにより加熱して紙に融着させるための回転可能な加熱定着ローラ87aと、当該加熱定着ローラ87aに圧接して、紙上のトナー像を加圧するための回転可能な加圧定着ローラ87bと、の一対の定着ローラ87を備えている。すなわち、当該定着ユニット86は、紙上に転写された単色トナー像やフルカラートナー像を、加熱加圧して紙に融着させることにより、永久像とするものである。ここで、定着ローラ87の周速度は、転写ローラ80aの周速度より僅かに遅く設定されており、転写ローラ80aにて挟持された状態で紙が定着ローラ87に挟持されても、紙が転写ローラ80aに引っ張られない構成としている。
除電布88は、紙上の電荷を取り除くためのものである。この除電布88は、紙の幅方向の一端側から他端側に亘って、二次転写ユニット80と定着ユニット86との間に設けられた転写定着間ガイド81に設けられている。また、除電布88は、複数のリブ81aの一部が根元側に切り欠かれた部位に、紙の搬送経路に突出しないように配置されている。そして、除電布88には、紙上の電荷を取り除くための除電電圧が印加されており、転写ローラ80aを通過して定着ユニット86に向かう紙上の電荷を取り除くように構成されている。
給紙トレイ92は、プリンタ10の下部に設けられ、前記紙を収納し、当該紙を移動路の一例としての紙移動路93に供給する。
また、プリンタ10の上部には、紙が排出される排紙トレイ98が設けられ、給紙トレイ92から排紙トレイ98へと、紙移動路93が形成されている。また、当該紙移動路93には、紙を搬送するための給紙ローラ94、レジローラ96、排紙ローラ97が備えられ、前記二次転写ユニット80は、紙の移動方向において、前記レジローラ96よりも下流側、かつ、前記定着ユニット86よりも上流側、に設けられている。
感光体クリーニングユニット82は、一次転写ユニット60と帯電ユニット30との間に設けられ、感光体20の表面に当接されたゴム製の感光体クリーニングブレード84を有し、一次転写ユニット60によって中間転写体62上にトナー像が転写された後に、感光体20上に残存するトナーTを感光体クリーニングブレード84により掻き落として除去するための装置である。
操作パネル89は、プリンタ10の上部に設けられており、ユーザ等とのインターフェースとなる部分である。すなわち、操作パネル89は、ユーザ等からの指示を受け付けるための指示受付部と、ユーザ等へ各種情報を与えるための液晶パネル等からなる情報出力部とを有している。
反転ユニット95は、紙移動路93に対し、YMCK現像ユニット50、二次転写ユニット80、中間転写体62、等と反対側に設けられている。反転ユニット95は、表面側のトナー像を定着した後に、紙の裏面側を中間転写体62に対向させて、二次転写ユニット80に搬送するための経路を形成するガイド95aと、搬送ローラ95bとを有し、紙移動路93をなすと共に、反転ユニットにも含まれる、定着ローラ87と排紙ローラ97との間の搬送経路をなす定着排紙間ガイド85及び排紙ローラ97を有している。
そして、反転ユニット95は紙の表面側のトナー像が定着ユニット86により定着され、排紙ローラ97に挟持された状態で、紙の後端が定着ローラ87を通過すると、定着排紙間ガイド85の定着ローラ87側の端が、反転ユニット95側に移動されると共に排紙ローラ97が逆回転されるように構成されている。このため、定着ローラ87を通過した紙は、ガイド95aに案内され、搬送ローラ95bに搬送されることにより表裏が反転され、再び二次転写ユニット80の転写ローラ80aに向かって案内される。
制御ユニット100は、メインコントローラ101と、ユニットコントローラ102とで構成され(図6)、メインコントローラ101には画像データPD及び制御信号COMが入力され、画像データPD及び制御信号COMに基づく指令に応じてユニットコントローラ102が前記各ユニット等を制御して画像を形成する。
===制御ユニットの概要===
次に、制御ユニット100の構成について図6を参照しつつ説明する。図6は、プリンタ10の制御ユニット100の構成を示したブロック図である。
制御ユニット100のメインコントローラ101は、インターフェース112を介してコンピュータ702と接続され、このコンピュータ702から入力された画像信号を記憶するための画像メモリ113を備えている。ユニットコントローラ102は、CPU120、メモリ121、装置本体の各ユニット(帯電ユニット30、露光ユニット40、YMCK現像ユニット50、一次転写ユニット60、二次転写ユニット80、感光体クリーニングユニット82、定着ユニット86、除電布88、操作パネル89)やセンサ90と電気的に接続され、これらからの信号を受信することによって、各ユニット等の状態を検出しつつ、メインコントローラ101から入力される信号に基づいて、各ユニット等を制御する。
二次転写ユニット80を制御するための二次転写ユニット制御回路133は、転写ローラ80aに印加された電圧を検出するための電圧検出部133aと、電圧検出部133aにて検出された電圧に基づいて転写ローラ80aに印加する電圧を調整するための電圧調整部133bとを有している。
除電布88を制御するための除電布電圧制御回路132は、除電布88に放電される放電電流を検出する電流検出部を有している。
また、ユニットコントローラ102が備えるCPU120は、シリアルEEPROM等の不揮発性記憶素子(以下、本体側メモリ142とする)に接続されている。また、CPU120には、本体側メモリ142のみならず、各現像装置51、52、53、54に設けられた現像装置側メモリにもシリアルインターフェイス141を介して接続されており、本体側メモリ142及び各現像装置側メモリとの間でデータ転送可能となるとともに、入出力ポート143を介して各各現像装置側メモリにチップセレクト信号を入力可能となっている。
さらに、現像装置側メモリにも、各種情報を格納するための格納領域が設けられており、当該格納領域には、現像装置51、52、53、54内のトナー残量に関する情報が格納されるようになっている。そして、新規の現像装置51、52、53、54がプリンタ10に装着される際には、現像装置側メモリから本体側メモリ142へトナー残量に関する情報が転送されるようになっている。
===発明の概要===
発明が解決しようとする課題の項で述べたとおり、1つの媒体としての紙における転写処理の途中にて転写ローラ80aに印加する電圧を変更した際の画像への影響を抑えるために、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するものである。ここで、転写処理の途中にて転写ローラ80aに印加する電圧を変更する場合としては、例えば、二次転写ユニット80にてトナー像が転写された紙が転写ローラ80aと定着ローラ87とに同時に挟持されて搬送される際に、転写ローラ80aと定着ローラ87との周速差により生じる撓みに起因して発生する、本来画像が形成されるべき部位以外の部位にトナーが付着することにより生じる黒スジを防止するために、転写ローラ80aに印加する電圧を変更する場合がある。以下、この黒スジの発生を防止するために、転写ローラ80aに印加する電圧を変更する場合を例に説明する。
図7Aは、紙の先端が転写ローラに挟持された際の紙の状態を説明するための図である。図7Bは、紙の先端が転写定着間ガイドに接触した際の紙の状態を説明するための図である。図7Cは、紙の先端が定着ローラに挟持された際の紙の状態を説明するための図である。図7Dは、紙の先端が定着ローラに挟持された後、さらに紙が搬送された際の紙の状態を説明するための図である。紙Pは図7Aに示すように、その先端が転写ローラ80aに挟持された後、図7Bに示すように転写定着間ガイド81に接触して搬送され定着ローラ87に挟持される。そして、紙Pを図7Cの状態からさらに搬送し続けると、転写ローラ80aと定着ローラ87との周速差により、図7Dの状態のように紙Pに撓みが生じる。この撓みにより紙Pが除電布88側に近接していくと、帯電されている紙Pから除電布88への過度の放電が生じ、除電布88に近接した紙Pの部位はトナーの保持力が低下する。そして、トナーの保持力が低下した部位にて画像を形成しているトナーが、本来画像が形成されるべき部位以外の部位に移動して紙Pに付着することにより、黒スジが発生する。
このため、転写ローラ80aに印加されている電圧を電圧検出部133aにて検出し、紙Pに撓みが生じて帯電している電荷が放電されたとしても、紙Pにトナーを保持するだけの電位が維持されるように、検出された電圧に基づいて印加する電圧を調整している。
図8は、検出された電圧に基づいて転写ローラに印加する電圧を調整するか否かを判断するための閾値テーブルの概念を示す図である。
帯電された紙Pのトナー保持力は、温度や湿度により変化する。このため、図8に示すように、検出された電圧に基づいて転写ローラ80aに印加する電圧を調整するか否かを判断するための閾値は、温度及び湿度に対応させて、予め設定されており、閾値テーブルとしてメモリ121に記憶されている。また、紙Pの表面及び裏面のいずれにも画像を形成する場合には、表面の画像形成時に定着ユニット86を通過した紙Pは熱によりカールしている。そして、カールした紙Pの裏面に画像を形成するために、裏面を中間転写体62側に向けて二次転写ユニット80に進入させると、紙Pの先端が定着ローラ87に挟持された後の撓み方が、紙Pの幅方向において相違して、紙Pの幅方向における一方の端が、表面への画像形成時より除電布88に近接する畏れがある。このため、閾値テーブルは、表面への画像形成時と裏面への画像形成時とで相違する2つのテーブルがメモリに記憶されている。このとき、紙Pの撓み量は表面への画像形成時より裏面への画像形成時の方が大きくなり、紙Pは、より除電布88に近づき易く、更に裏面の方が紙の抵抗が大きくなるため、裏面への画像形成時の閾値の方が大きく設定されている。
図9は、画像形成開始時に転写ローラに電圧を印加するために転写ローラに流す電流を設定した転写電流設定テーブルの概念を示す図である。同図においては、便宜上、適用する紙Pの厚さとして普通紙と厚紙の2水準、紙幅として116mm未満と206mm以上212mm未満の2水準を抽出して示したが、転写電流設定テーブルにはプリンタ10に適用可能な紙厚及び紙幅に対応させて転写ローラ80aに出力する電流が設定されている。
さらに、紙Pの帯電量は、転写される紙Pにおける搬送方向と交差する方向の幅、及び紙Pの厚みによって異なるため、画像形成動作開始時に転写ローラ80aに印加する電圧は、図9に示すように、温度、湿度、に加えて紙Pの幅及び紙Pの厚さに応じて、転写ローラ80aに流す電流値にて予め設定されている。
本実施形態のプリンタでは、転写ローラ80aに印加する電圧を、転写ローラ80aに出力する電流を定電流制御することにより調整している。すなわち、所定の電流を転写ローラ80aに出力すると転写ローラ80aの抵抗値に応じた電圧が転写ローラ80aに印加される。このとき、転写ローラ80aに出力される電流は、ユニットコントローラ102のCPU120から二次転写ユニット制御回路133に指令値が出力されることにより、指令値に基づいた電流が転写ローラ80aに出力されるように構成されている。
指令値は、図9に示すような転写電流設定テーブルにて設定されている各電流値に対応させて複数設けられている。例えば、CPU120から二次転写ユニット制御回路133に指令値「128」が出力された際には、15.3μAの電流が転写ローラ80aに出力され、指令値が変更されるまで、二次転写ユニット制御回路133は転写ローラ80aに15.3μAの電流を出力し続ける。
そして、転写ローラ80aに印加する電圧を変更する場合には、指令値を段階的に変更することにより電流が段階的に変化し、電流が変化した割合と同様に、印加される電圧も段階的に変化する。このように転写ローラ80aに印加する電圧を変更する際に、段階的に変更する指令値は、転写電流設定テーブにて設定された電流値を基準として電流値が段階的に高められるように設定された複数の指令値が、転写電流設定テーブにて設定された電流値毎に定められた指令値変更テーブルとしてメモリ121に記憶されている。指令値変更テーブルについては後述する。
===画像形成動作===
次に、このように構成されたプリンタ10の動作について説明する。以下に説明されるプリンタ10の各種動作は、主として、プリンタ10内のメインコントローラ101又はユニットコントローラ102により実現される。特に、本実施形態においては、プログラムROMに格納されたプログラムをCPUが処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
本実施形態においては、温度20℃、湿度45%の環境下にて、媒体としてA4サイズの普通紙を用いて両面に画像を形成する、所謂両面印刷の例について説明する。
図10は、画像形成動作の概要を説明するための図である。図11は、紙の表面側にフルカラートナー像を転写する際の二次転写処理を説明するための図である。図12は、紙の裏面側にフルカラートナー像を転写する際の二次転写処理を説明するための図である。
まず、コンピュータ702からの画像データPD及び制御信号COMがインターフェース(I/F)112を介してプリンタ10のメインコントローラ101に入力されて画像形成動作が実行される(S100)。
<帯電処理>
画像データPD及び制御信号COMが入力されると、このメインコントローラ101からの指令に基づくユニットコントローラ102の制御により感光体20、及び、中間転写体62が回転する。感光体20は、回転しながら、帯電位置において帯電ユニット30により順次帯電される(S110)。
<トナー像形成処理及び一次転写処理>
感光体20の帯電された領域は、感光体20の回転に伴って露光位置に至り、露光ユニット40によって、第1色目、例えばイエローYの画像情報に応じた潜像が該領域に形成される。また、YMCK現像ユニット50は、イエロー(Y)トナーを収容したイエロー現像装置54を、感光体20に対向した現像位置に位置させる。
感光体20上に形成された潜像は、感光体20の回転に伴って現像位置に至り、イエロー現像装置54によってイエロートナーで現像される。これにより、感光体20上にイエロートナー像が形成される。
感光体20上に形成されたイエロートナー像は、感光体20の回転に伴って一次転写位置に至り、一次転写ユニット60によって、中間転写体62に転写される。この際、感光体20上の帯電トナーTが中間転写体62の方へ適切に向かうように、一次転写ユニット60において、転写電界が形成される。なお、この間、感光体20と中間転写体62とは接触しており、また、二次転写ユニット80は、中間転写体62から離間している。
上記のように感光体20上にトナー像を形成するトナー像形成処理が、第2色目、第3色目、及び、第4色目について、各々の現像装置毎に順次実行されるとともに、各画像信号に対応した4色のトナー像が、一次転写ユニット60により中間転写体62に重なり合って転写される。これにより、中間転写体62上にはフルカラートナー像が形成される(S120)。
<表面側二次転写処理>
中間転写体62上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体62の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80によって紙Pに転写される(S130)。なお、紙Pは、給紙トレイ92から、給紙ローラ94、レジローラ96を介して二次転写ユニット80へ搬送される。また、転写動作を行う際、二次転写ユニット80は中間転写体62に押圧されるとともに、中間転写体62上の帯電トナーTが紙Pの方へ適切に向かうように、二次転写ユニット80において、転写電界が形成される。
表面側二次転写処理では、図11に示すように、ユニットコントローラ102は、まず、温湿度センサ90aの信号により温度及び湿度を検知し(S131)、制御信号COMに基づいて紙Pのサイズ、厚みを検出する(S132)。ここでは、前述したように温度20℃、湿度45%、A4サイズの普通紙(薄紙)が検出される。
検出された温度、湿度、紙サイズ、紙厚と、メモリ121に記憶されている転写電流設定テーブルに基づいて、転写ローラ80aには12.3μAの電流が出力されることにより転写電圧が印加される(S133)。電圧が印加された二次転写ユニット80を紙Pが通過する際に中間転写体62上のフルカラートナー像が紙Pに転写され始める(S134)。
その後、紙Pは搬送され転写ローラ80aから送り出されていく。送り出された紙Pは、当該紙P上の電荷により中間転写体62側に引き寄せられる。このため、転写ローラ80aを通過した紙Pが定着ユニット86側に搬送されるように、転写ローラ80aを通過した紙Pは除電布88により紙P上の電荷が取り除かれる(S135)。
一方、ユニットコントローラ102の電圧検出部133aは、転写ローラ80aに印加された電圧を検出する(S136)。
そして、ユニットコントローラ102は、検出した電圧とメモリ121に記憶されている表面側転写時の閾値テーブルにて設定されている閾値とを比較する(S137)。このとき検出した電圧が閾値より大きい場合には、転写ローラ80aに出力する電流を変更しない。
一方、検出した電圧が閾値テーブルにて設定されている閾値以下の場合には、電圧調整部133bにより転写ローラ80aに出力する電流を、例えば1.2倍に変更する。ここでは、例えば16段階に指令値を変更させることにより、転写ローラ80aに出力する電流、すなわち転写ローラ80aに印加される電圧を段階的に高めることとする。そして、閾値テーブルにて設定されている閾値は、1700Vであり、検出された電圧が1700V以下の場合には、転写ローラ80aに出力する電流を14.76μAに変更する。
図13は、転写ローラ80aに12.3μAの電流が出力されていたときに、出力する電流を1.2倍にするために12.3μAに対応付けられた指令値変更テーブルの一例を示す図である。図13の例では、12.3μAの電流を1.2倍の14.76μAに16段階で変更するように指令値が設定されている。図13に示した電圧値は、転写ローラ80aに12.3μAの電流が出力されているときに検出された電圧が1500Vであった場合における、指令値を変更することにより、変化すると予想される、転写ローラ80aに印加される電圧の値を示している。
搬送された紙Pの先端は、徐々に定着ユニット86に近づき、所定量搬送されると、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触する(図7B)。ユニットコントローラ102は、例えば転写ローラ80aの搬送速度と経過時間とから、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触したことを検出すると(S138)、指令値変更テーブルに基づいて所定の周期にて指令値を「0」から「15」に順次変更する(S139)。これにより、転写ローラ80aに出力される電流値は14.76μAとなり、転写ローラ80aに印加される電圧は理論上1800Vに高められる。このとき、指令値を変更する段階数、又は周期は、紙Pの先端が定着ローラ87に挟持される前に、電流値が14.76Vに到達するように設定されている。
図14は、転写ローラに印加する電圧を段階的に高めたときの電圧の変化を示す概念図である。図示するように、指令値を変更するタイミングは、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触した後であって、定着ローラ87に挟持される前になるように設定されている。これは、転写定着間ガイド81のリブ81aの根元側には金属部材83が設けられているので、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触すると紙Pが放電し易くなるが、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触する以前には、トナーを保持するだけの電圧が保持されている可能性が高い。このため、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触する以前から転写ローラ80aに印加する電圧を高めると、紙P上のトナーが中間転写体62側に引きつけられて、トナー像が白く抜けてしまう畏れがあり、定着ローラ87に挟持された後に、転写ローラ80aに出力する電流が1.2倍になっていない場合には、黒スジが発生する畏れがあるからである。
そして、紙Pの先端が定着ローラ87に挟持される(図7C)。
<定着処理>
紙Pに転写されたフルカラートナー像は、定着ユニット86によって加熱加圧されて紙Pに融着される(S140)。
<両面印刷判定処理及び排紙処理>
このとき、ユニットコントローラは制御コマンドCOMに両面印刷を実行するためのコマンドが含まれているか否かを判定する(S150)。両面印刷を実行するためのコマンドが含まれていない場合には、紙Pは排紙トレイ98に排出される(S220)。
<紙反転処理>
一方、両面印刷を実行するためのコマンドが含まれていた場合には、定着排紙間ガイド85を移動させると共に、排紙ローラ97を逆回転させることにより紙Pを反転させて二次転写ユニット80に向かって搬送させ、先端がレジローラ96に到達した位置にて待機する(S160)。
<中間転写体クリーニング処理>
紙Pが排紙されるか、反転される間に、感光体20は一次転写位置を経過した後に、感光体クリーニングユニット82に支持された感光体クリーニングブレード84によって、その表面に付着しているトナーTが掻き落とされ、中間転写体62は図示しない中間転写体クリーニングユニットにより表面に付着しているトナーが掻き落とされ、次の潜像を形成するための帯電に備える。掻き落とされたトナーTは残存トナー回収部に回収される(S170)。
<裏面印刷処理>
両面印刷を実行するためのコマンドが含まれていた場合には、表面にフルカラートナー像を形成したときと同様に、ユニットコントローラ102の制御により感光体20、及び、中間転写体62が回転し帯電される(S180)。帯電された感光体20上には、イエロートナー像、マゼンタトナー像、シアントナー像、ブラックトナー像が順次形成されると共に、一次転写位置にて中間転写体62に各トナー像が転写されて、中間転写体62上にフルカラートナー像が形成される(S190)。
中間転写体62上に形成されたフルカラートナー像は、中間転写体62の回転に伴って二次転写位置に至り、二次転写ユニット80により、所定のタイミングにて搬送が開始されたレジローラ96の位置にて待機していた紙Pに転写される(200)。このときも、二次転写ユニット80は中間転写体62に押圧されるとともに、中間転写体62上の帯電トナーTが紙の方へ適切に向かうように、二次転写ユニット80において、転写電界が形成される。
そして、裏面側二次転写処理では、図12に示すように、ユニットコントローラ102は、まず、温湿度センサ90aの信号により温度及び湿度を検知する(S201)。ここでは、表面側の二次転写時と同様に温度20℃、湿度45%が検出される。
検出された温度、湿度と、メモリ121に記憶されている裏面転写時の転写電流設定テーブルに基づいて、転写ローラ80aには15.3μAの電流が出力されることにより転写電圧が印加される(S202)。電圧が印加された二次転写ユニット80を紙Pが通過する際に中間転写体62上のフルカラートナー像が紙Pに転写され始める(S203)。
その後、紙Pは搬送され転写ローラ80aから送り出され、送り出された紙Pは、除電布88により紙P上の電荷が取り除かれる(S204)。
一方、ユニットコントローラ102は、転写ローラ80aに印加された電圧を検出する(S205)。ユニットコントローラ102は、検出した電圧とメモリ121に記憶されている裏面側転写時の閾値テーブルにて設定されている閾値とを比較する(S206)。このとき検出した電圧が閾値より大きい場合には、転写ローラ80aに出力する電流を変更しない。
一方、検出した電圧が閾値テーブルにて設定されている閾値以下の場合には、電圧調整部133bにより転写ローラ80aに出力する電流を、例えば1.2倍に変更する。ここでも、例えば16段階に指令値を変更させることにより、転写ローラ80aに出力する電流、すなわち転写ローラ80aに印加される電圧を段階的に高めることとする。そして、閾値テーブルにて設定されている閾値は、2400Vであり、検出された電圧が2400V以下の場合には、転写ローラ80aに出力する電流を18.36μAに変更する。
図15は、転写ローラ80aに15.3μAの電流が出力されていたときに、出力する電流を1.2倍にするために15.3μAに対応付けられた指令値変更テーブルの一例を示す図である。図15の例では、15.3μAの電流を1.2倍の18.36μAに16段階で変更するように指令値が設定されている。図15に示した電圧値は、転写ローラ80aに15.3μAの電流が出力されているときに検出された電圧が2200Vであった場合における、指令値を変更することにより、変化すると予想される、転写ローラ80aに印加される電圧の値を示している。
搬送された紙Pの先端は、徐々に定着ユニット86に近づき、所定量搬送されると、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触する(図7B)。ユニットコントローラ102は、例えば転写ローラ80aの搬送速度と経過時間とから、紙Pの先端が転写定着間ガイド81に接触したことを検出すると(S207)、指令値変更テーブルに基づいて所定の周期にて指令値を「0」から「15」に順次変更する(S208)。これにより、転写ローラ80aに出力される電流値は18.36μAとなり、転写ローラ80aに印加される電圧は理論上2880Vに高められる。このときも、指令値を変更する段階数、又は周期は、紙Pの先端が定着ローラ87に挟持される前に、電流値が18.36Vに到達するように設定されている。
ここで、裏面へのトナー像の転写電圧及び閾値が、表面へのトナー像の転写電圧及び閾値より大きく設定しているのは、二次転写時における紙Pの状態が、表面への転写時と裏面への転写時とで相違しているからである。すなわち、裏面への転写時には、表面のトナー像が定着されているため定着時の熱により紙Pがカールしている。カールした紙Pが再び転写ローラ80aに挟持される際には、紙Pの幅方向における両端にて転写ローラ80aへの進入タイミングが、僅かに相違したり、撓み量が相違したりする場合がある。このような場合には、紙Pが表面への転写時より除電布88に近接し易く、更に裏面の方が紙の抵抗が大きくなるため、裏面へのトナー像の転写電圧及び閾値が、表面へのトナー像の転写電圧及び閾値より大きく設定されている。
そして、紙Pに転写されたフルカラートナー像は、定着ローラ87に挟持され(図7C)、定着ユニット86によって加熱加圧されて紙Pに融着された後(S210)、排紙トレイ98に排出される(S220)。
本実施形態の画像形成システム及びプリンタによれば、転写ローラ80aに印加する電圧を高める場合には、印加する電圧を変更するための指令値が段階的に変更されるため、転写ローラ80aに印加される電圧が段階的に高められる。このため、転写ローラ80aに印加される電圧が一挙に高まらず、徐々に高まっていくので、電圧を高める前後においてトナーの転写性が大きく変化しない。このため、電圧を高めても画像への影響が小さいため良好な画像を印刷することが可能である。本実施形態においては、転写ローラ80aに印加する電圧を高める例について説明したが、トナーがいずれの極性に帯電されるかにより転写ローラ80a、すなわち紙Pが帯電される極性が異なるため、いずれの場合にも、トナーの極性と逆の極性で電圧が大きくなるようにすることが望ましい。
また、転写ローラ80aに出力する電流は、定電流制御されているので、転写ローラ80aに出力する電流を変更することにより容易に、転写ローラ80aに所望の電圧を印加することが可能である。
また、紙Pの先端が定着ユニット86の定着ローラ87に挟持されたときは、転写ローラ80aにも挟持されている可能性がある。このとき転写ローラ80aと定着ローラ87との周速差により、紙Pは転写ローラ80aと定着ローラ87との間にて撓みが生じることになる。転写ローラ80aと定着ローラ87との間には除電布88が設けられているので、撓んだ紙Pが除電布88に近づくと紙Pの電位が低下してトナーを保持する力が低下する。このため、紙Pが定着ローラ87に挟持された後には、転写ローラ80aの電圧は所定の指令値に基づいて印加されることにより、紙Pを適切に帯電した状態に保つことが可能である。
また、除電布88に電圧が印加されているので、紙Pを確実に除電できる一方で、紙Pが除電布88近接した場合には過剰に放電してしまう畏れがある。そして、紙Pは搬送され続けると金属部材83に近接した領域が大きくなっていくので、転写ローラ80aの電圧を段階的に高めることにより、紙Pが帯電している状態を保たせると共に、徐々に電圧を高めることが可能な本構成が特に有効である。
本実施形態においては、転写ローラ80aの検出した電圧が、閾値以下の場合には、予め設定されている電圧が1.2倍になるように電流を出力することとしたが、これに限らない。しかしながら、必要以上に高い電圧を転写ローラ80aに印加すると、トナーが中間転写体62側に付着して白抜けが発生する畏れがあるため、転写ローラ80aに出力する電流を、予め設定されていた値に対し1.2倍〜1.7倍の範囲にて変更することが望ましい。
本実施形態にて説明した、閾値テーブル、転写電流設定テーブル及び指令値変更デーブルは、一例であって、これに限定されるものではない。
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る画像形成装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
上記実施形態は、主として画像形成システムについて記載されているが、その中には、プリンタ10、画像形成装置、画像形成方法等の開示が含まれていることは言うまでもない。すなわち、上記実施形態においては、画像形成装置を、レーザビームプリンタ10を有する画像形成システムとして説明したが、レーザビームプリンタ10が、例えば画像形成モード(印刷モード)等を設定可能な入力部を有していれば、プリンタ単体であっても実現可能である。例えば、入力部は、プリンタに設けられた液晶ディスプレイとプリンタに設けられた入力ボタンやタッチパネルなどである。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部又は全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、画像形成装置(レーザビームプリンタ10)側にて行っていた処理の一部をホストコンピュータ702側にて行ってよく、また画像形成装置(レーザビームプリンタ10)とホストコンピュータ702の間に専用の処理装置を介設して、この処理装置にて処理の一部を行わせるようにしてもよい。
上記実施の形態においては、画像形成装置として中間転写型のフルカラーレーザビームプリンタを例にとって説明したが、本発明は、中間転写型以外のフルカラーレーザビームプリンタ、モノクロレーザビームプリンタ、複写機、ファクシミリなど、各種の画像形成装置に適用可能である。
画像形成システムの外観構成を示した説明図である。 図1に示した画像形成システムの構成の一部を示すブロック図である。 プリンタを構成する主要構成要素を示した図である。 転写定着間ガイド、除電布及び金属部材の配置を示す斜視図である。 転写定着間ガイド、除電布及び金属部材の配置を転写ローラの軸方向に見た図である。 プリンタの制御ユニットの構成を示したブロック図である。 図7Aは、紙の先端が転写ローラに挟持された際の紙の状態を説明するための図である。 図7Bは、紙の先端が転写定着間ガイドに接触した際の紙の状態を説明するための図である。 図7Cは、紙の先端が定着ローラに挟持された際の紙の状態を説明するための図である。 図7Dは、紙の先端が定着ローラに挟持された後、さらに紙が搬送された際の紙の状態を説明するための図である。 印加する電圧を調整するか否かを判断するための閾値テーブルの概念を示す図である。 転写ローラに流す電流を設定した転写電流設定テーブルの概念を示す図である。 画像形成動作の概要を説明するための図である。 紙の表面側にフルカラートナー像を転写する際の二次転写処理を説明するための図である。 紙の裏面側にフルカラートナー像を転写する際の二次転写処理を説明するための図である。 転写ローラに12.3μAの電流が出力されていたときに、出力する電流を1.2倍にするための指令値変更テーブルの一例を示す図である。 転写ローラに印加する電圧を段階的に高めたときの電圧の変化を示す概念図である。 転写ローラに15.3μAの電流が出力されていたときに、出力する電流を1.2倍にするための指令値変更テーブルの一例を示す図である。
符号の説明
10 レーザビームプリンタ(プリンタ)、20 感光体、30 帯電ユニット、
40 露光ユニット、50 YMCK現像ユニット、50a 中心軸、
51 ブラック現像装置、52 マゼンタ現像装置、53 シアン現像装置、
54 イエロー現像装置、55a、55b、55c、55d 現像装置保持部、
60 一次転写ユニット、62 中間転写体、80 二次転写ユニット、
80a 転写ローラ、81 転写定着間ガイド、81a リブ、
82 感光体クリーニングユニット、83 金属部材、
84 感光体クリーニングブレード、85 定着排紙間ガイド、86 定着ユニット、
87 定着ローラ、87a 加熱定着ローラ、87b 加圧定着ローラ、
88 除電布、89 操作パネル、90 センサ、90a 温湿度センサ、
92 給紙トレイ、93 紙移動路、94 給紙ローラ、
95 反転ユニット、95a ガイド、95b 搬送ローラ、
96 レジローラ、97 排紙ローラ、98 排紙トレイ、100 制御ユニット、
101 メインコントローラ、102 ユニットコントローラ、
112 インターフェース、113 画像メモリ、120 CPU、121 メモリ、
132 除電布電圧制御回路、133 二次転写ユニット制御回路、
133a 電圧検出部、133b 電圧調整部、141 シリアルインターフェイス、
142 本体側メモリ、143 入出力ポート、
700 画像形成システム、702 コンピュータ、704 表示装置
708 入力装置、708A キーボード、708B マウス、710 読取装置、
710A フレキシブルディスクドライブ装置、
710B CD−ROMドライブ装置、
795 アプリケーションプログラム、796 プリンタドライバ、
797 画像処理部、801 表示インターフェース部、
803 入力インターフェース部、805 ユーザインターフェース処理部、
AD 画像データ、COM 制御信号、PD 画像データ、P 紙

Claims (10)

  1. トナー像が形成されるトナー像形成体と、
    前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、
    前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、
    前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、
    前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記転写部に出力する電流は、定電流制御されており、
    前記印加する電圧を変更するための指令値は、電流を制御するための指令値であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記定着部は、前記媒体を挟持して搬送しつつ前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための一対の定着ローラを有し、
    前記転写部は、前記トナー像形成体との間に、前記媒体を挟持して搬送し、前記定着ローラより周速が速い転写ローラを有し、
    前記媒体が前記定着ローラに挟持された後には、前記転写部の電圧は所定の前記指令値に基づいて印加されることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記転写ローラと前記定着ローラとの間を搬送される前記媒体が沿わされるガイドを有し、
    前記コントローラは、前記媒体が前記ガイドに接触した後に前記指令値の変更を開始することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記ガイドは、前記媒体面と交差する方向に設けられた複数のリブにて構成され、前記媒体は、前記リブの先端側に沿わされて搬送され、
    前記リブの根元側には前記媒体を引き付けるために、電圧が印加される金属部材が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記除電部には電圧が印加されていることを特徴とする画像形成装置。
  7. トナー像が形成されるトナー像形成体と、
    前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、
    前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、
    前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、
    前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、
    を有し、
    前記転写部に流れる電流は、定電流制御されており、
    前記印加する電圧を変更するための指令値は、電流を制御するための指令値であり、
    前記定着部は、前記媒体を挟持して搬送しつつ前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための一対の定着ローラを有し、
    前記転写部は、前記トナー像形成体との間に、前記を挟持して搬送し、前記定着ローラより周速が速い転写ローラを有し、
    前記媒体が前記定着ローラに挟持された後には、前記転写部の電圧は所定の前記指令値に基づいて印加され、
    前記転写ローラと前記定着ローラとの間を搬送される前記媒体が沿わされるガイドを有し、
    前記コントローラは、前記媒体が前記ガイドに接触した後に前記指令値の変更を開始し、
    前記ガイドは、前記媒体面と交差する方向に設けられた複数のリブにて構成され、前記媒体は、前記リブの先端側に沿わされて搬送され、
    前記リブの根元側には前記媒体を引き付けるために、電圧が印加される金属部材が設けられており、
    前記除電部には電圧が印加されていることを特徴とする画像形成装置。
  8. トナー像が形成されるトナー像形成体と、
    前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、
    前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、
    前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、を有する画像形成装置に、
    前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更する機能を実現させるためのコンピュータプログラム。
  9. コンピュータ、及び、
    このコンピュータに接続され、
    トナー像が形成されるトナー像形成体と、
    前記トナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部と、
    前記媒体の搬送方向において前記転写部よりも下流側に配置され、前記媒体上の前記トナー像を該媒体に定着させるための定着部と、
    前記転写部と前記定着部との間に設けられ、前記媒体の電荷を取り除くための除電部と、
    前記転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、印加する電圧を変更するための指令値を段階的に変更するためのコントローラと、
    を有する画像形成装置、
    を有することをとくちょうとする画像形成システム。
  10. トナー像が形成されるトナー像形成体と対向するように設けられ、印加された電圧により前記トナー像形成体上の前記トナー像を媒体に転写するための転写部に印加する電圧の絶対値を高める際に、
    印加する電圧を変更するための指令値を、所定の値に設定するステップと、
    前記所定の値にて前記転写部に印加された電圧の絶対値より、高い絶対値の電圧となる前記指令値を設定するステップと、を有することを特徴とする画像形成方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021177213A (ja) * 2020-05-08 2021-11-11 沖電気工業株式会社 画像形成装置及び転写制御方法

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