JP2007070499A - 光吸収色素溶液 - Google Patents

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Abstract

【課題】 経時安定性に優れた光吸収色素溶液を提供すること。
【解決手段】 下記一般式(1);
Figure 2007070499

(式中、RおよびRは、独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換基を有してもよいモルホリノ基、置換基を有してもよいピペリジノ基、置換基を有してもよいピロリジノ基、置換基を有してもよいチオモルホリノ基、置換基を有してもよいピペラジノ基または置換基を有してもよいフェニル基を示す。Mは、遷移金属原子を示す。)で表される置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体と、含フッ素化合物溶媒とを含有する光吸収色素溶液。
【選択図】なし

Description

本発明は、光吸収色素溶液に関する。さらに詳しくは、置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体と、含フッ素化合物溶媒とを含有する光吸収色素溶液に関する。
近年、光を吸収する成分を含む光吸収材が種々の分野で使用されている。例えば、主に近赤外線領域を吸収する光吸収材は、プラズマディスプレイパネル用近赤外線カットフィルム、半導体受光素子用の光学フィルター、省エネルギー用に熱線を遮断する近赤外線吸収フィルムや近赤外線吸収板、太陽光の選択的な利用を目的とする農業用近赤外線吸収フィルム、レーザー光等を用いる感光性平版印刷版および近赤外線の吸収熱を利用する記録媒体等として広く用いられている。また、主に可視光線領域を吸収する光吸収材は、例えば、プラズマディスプレイパネル、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンスディスプレイ、陰極管表示装置、蛍光表示管、電界放射型ディスプレイ等の画像表示装置における色純度を向上させるための光学フィルター等として使用されている。
上記した光吸収材においては、種々の色素が用いられているが、なかでも安価で入手の容易なシアニン系色素等の光吸収色素が多用されている。しかしながら、シアニン系色素を用いた光吸収材は経時的に吸収能が大きく低下するといった問題があるため、これを抑制するための方法として、置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体を含む光吸収色素が提案されている(特許文献1参照)。
ところが、近年、光吸収材の需要が増し、また今後の需要増が見込まれるなか、光吸収材の製造規模が大きくなり適用範囲が広まっている。それに伴い急な製造スケジュール変更や製品仕様変更への対応、多品種化への展開および製造コストの低減等といった要請から、原料の光吸収色素溶液の必要分だけをその都度、少量調製するのではなく、あらかじめ大量に準備しておき必要に応じて抜き出して使用する方法が採られるようになっている。その結果、光吸収材としての経時安定性の向上といった従来の要求に加えて、光吸収材を製造するために調製する光吸収色素溶液での保存安定性が重要視されている。例えば、光吸収色素を溶媒に溶解し、その光吸収色素溶液を基板に塗布し乾燥させて光吸収材を製造する場合において、光吸収色素溶液を長期保存した場合、当該光吸収色素の光吸収特性が経時的に大きく低下することから、溶液状態での経時安定性の向上に対する要望が高まっている。すなわち、経時劣化が軽微で、より長期間の保存が可能となる光吸収色素溶液が望まれている。
特開2004−285314号公報
本発明の課題は、光吸収能の経時的低下が軽微な光吸収色素溶液を提供することにある。
本発明は、下記に示す通りの光吸収色素溶液に関する。
項1.下記一般式(1);
Figure 2007070499
(式中、RおよびRは、独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換基を有してもよいモルホリノ基、置換基を有してもよいピペリジノ基、置換基を有してもよいピロリジノ基、置換基を有してもよいチオモルホリノ基、置換基を有してもよいピペラジノ基または置換基を有してもよいフェニル基を示す。Mは、遷移金属原子を示す。)で表される置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体と、含フッ素化合物溶媒とを含有する光吸収色素溶液。
項2.前記含フッ素化合物溶媒が、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールである項1に記載の光吸収色素溶液。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の光吸収色素溶液は、置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体と、含フッ素化合物溶媒とを含有するものである。
本発明に用いられる置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンは、下記一般式(1)で表される化合物である。
Figure 2007070499
一般式(1)中、RおよびRは、独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換基を有してもよいモルホリノ基、置換基を有してもよいピペリジノ基、置換基を有してもよいピロリジノ基、置換基を有してもよいチオモルホリノ基、置換基を有してもよいピペラジノ基または置換基を有してもよいフェニル基を、Mは、遷移金属原子を示す。
炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、n−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基およびイソヘキシル基等が挙げられる。
炭素数1〜8のアルキルアミノ基としては、例えば、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−イソプロピルアミノ基、N−n−プロピルアミノ基、N−n−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−メチルエチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−エチルイソプロピルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N,N−ジ−n−プロピルアミノ基およびN,N−ジ−n−ブチルアミノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいモルホリノ基としては、例えば、モルホリノ基、2−メチルモルホリノ基、3−メチルモルホリノ基、2−エチルモルホリノ基、2−n−プロピルモルホリノ基、3−n−ブチルモルホリノ基、2,3−ジメチルモルホリノ基、2,6−ジメチルモルホリノ基および2−フェニルモルホリノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいピペリジノ基としては、例えば、ピペリジノ基、2−メチルピペリジノ基、3−メチルピペリジノ基、4−メチルピペリジノ基、2−エチルピペリジノ基、4−n−プロピルピペリジノ基、3−n−ブチルピペリジノ基、2,4−ジメチルピペリジノ基、2,6−ジメチルピペリジノ基および4−フェニルピペリジノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいピロリジノ基としては、例えば、ピロリジノ基、2−メチルピロリジノ基、3−メチルピロリジノ基、2−エチルピロリジノ基、2−n−プロピルピロリジノ基、3−n−ブチルピロリジノ基、2,3−ジメチルピロリジノ基、2,5−ジメチルピロリジノ基および4−フェニルピロリジノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいチオモルホリノ基としては、例えば、チオモルホルノ基、2−メチルチオモルホリノ基、3−メチルチオモルホリノ基、2−エチルチオモルホリノ基、2−n−プロピルチオモルホリノ基、3−n−ブチルチオモルホリノ基、2,3−ジメチルチオモルホリノ基、2,6−ジメチルチオモルホリノ基および2−フェニルチオモルホリノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいピペラジノ基としては、例えば、ピペラジノ基、2−メチルピペラジノ基、3−メチルピペラジノ基、4−メチルピペラジノ基、2−エチルピペラジノ基、4−n−プロピルピペラジノ基、3−n−ブチルピペラジノ基、2,4−ジメチルピペラジノ基、2,6−ジメチルピペラジノ基、4−フェニルピペラジノ基および2−ピリミジルピペラジノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいフェニル基としては、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、4−エチルフェニル基、2−n−プロピルフェニル基、4−n−ブチルフェニル基、2−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2−クロロ−4−ブロモフェニル基、4−アミノフェニル基、2,4−ジアミノフェニル基、2,4−ジニトロフェニル基、2−アセチルフェニル基、4−アセチルフェニル基、2−ヒドロキシフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、2−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−メチルチオフェニル基および4−メチルチオフェニル基等が挙げられる。
前記一般式(1)において、有機溶媒への溶解性に優れている観点から、RおよびRは、独立して、N,N−ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基またはフェニル基であることが好ましい。
Mで表される遷移金属原子の具体例としては、ニッケル原子、銅原子、コバルト原子等が挙げられる。
本発明に用いられる前記置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンは、置換ベンゼンジチオール金属錯体から誘導される。該置換ベンゼンジチオール金属錯体は、例えば、特開平9−309886号公報や特開平10−45767号公報に開示されている方法と同様の方法で合成することができる。すなわち、まず置換ハロゲノベンゼンと水硫化ナトリウム等の水硫化物とを、硫黄および鉄粉の存在下、極性有機溶媒中で反応させ、置換ベンゼンジチオールの鉄錯体を形成させる。得られた置換ベンゼンジチオールの鉄錯体と遷移金属のハロゲン化物とを反応させ、次いで、アンモニウム塩またはホスホニウム塩と反応させることにより、置換ベンゼンジチオール金属錯体を得ることができる。
本発明に用いられるシアニン系色素カチオンは、特に限定されず、例えば、相当する市販のシアニン系色素を用いて、後述する対イオン結合体を製造する際に誘導されるものを用いることができる。
市販のシアニン系色素の具体例としては、シントン社の商品名ST798、エフ・イー・ダブリュ ケミカルズ社の商品名S0813および林原生物化学研究所の商品名NK−1538等を挙げることができる。
本発明に用いられる、置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体は、例えば、前記置換ベンゼンジチオール金属錯体とほぼ等モルの前記シアニン系色素とを、N,N−ジメチルホルムアミドやアセトニトリル等の有機溶媒に溶解し混合して反応させた後、前記置換ベンゼンジチオール金属錯体に由来するカチオンと前記シアニン系色素に由来するアニオン等のイオンを除去し、得られた結晶を乾燥させることにより製造することができる。
得られた反応液から置換ベンゼンジチオール金属錯体に由来するカチオンとシアニン系色素に由来するアニオンを除去する方法としては、例えば、置換ベンゼンジチオール金属錯体に由来するカチオンおよびシアニン系色素に由来するアニオン等のイオンは溶解し、目的物である対イオン結合体は溶解しない、水やメタノール等の溶媒を反応液に添加して、冷却し、対イオン結合体を析出させた後、濾過する方法を挙げることができる。また、これらのイオンを十分に除去する観点から、得られた対イオン結合体を再結晶することが望ましい。
本発明に用いられる含フッ素化合物溶媒は、特に制限されるものではないが、光吸収色素溶液を塗布して光吸収材を製造する際の、当該液組成の変動を抑える観点および塗布後の乾燥容易性の観点から、例えば、沸点が70℃〜200℃であるものが好ましい。
沸点が70℃〜200℃である含フッ素化合物溶媒としては、例えば、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール(沸点:110℃)、メチルパーフルオロオクタノレート(沸点:159℃)、1,1,2,2−テトラフルオロエチル−2,2,3,3−テトラフルオロプロピルエーテル(沸点:92℃)、パーフルオロオクタン(沸点:104℃)、ヘキサフルオロプロペントリマー(沸点:113℃)、2−フルオロフェノール(沸点:172℃)、2−フルオロアニソール(沸点:155℃)、4−フルオロベンゾトリフルオライド(沸点:105℃)および1,3−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼン(沸点:155℃)等を挙げることができる。これらの中でも、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールが好適に用いられる。これら含フッ素化合物溶媒はそれぞれ単独で、あるいは2種以上を併用して用いてもよい。
本発明の光吸収色素溶液に用いられる溶媒は、前記した含フッ素化合物溶媒を含むものである。例えば、本発明の光吸収色素溶液を用いて基板に塗布し乾燥させることにより光吸収材を製造する場合、通常、ポリカーボネート樹脂、酢酸セルロース、アクリル樹脂、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂等のバインダーを添加して用いるが、それらバインダーを溶解する等の目的で、さらにメチルエチルケトンおよびシクロペンタノン等のケトン類等の溶媒が添加されたものであってもよい。
本発明において、含フッ素化合物溶媒の使用量は、特に制限されるものではないが、光吸収色素溶液に用いられる溶媒の全量に対して、50体積%以上であることが好ましく、60体積%以上であることがさらに好ましい。また、本発明において、含フッ素化合物溶媒を含む溶媒の使用量は、特に制限されるものではないが、置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体100重量部に対して100〜1000000重量部であることが好ましく、500〜200000重量部であることがより好ましい。
また、本発明の光吸収色素溶液は、種々の色素、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含んでいてもよい。
本発明の光吸収色素溶液を製造する方法は、特に限定されず、例えば、置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体を、常温にて前記含フッ素化合物溶媒を含む溶媒に溶解するなどして製造することができる。
かくして得られた本発明の光吸収色素溶液を、ガラス製または樹脂製の基板上に塗布し、乾燥させて溶媒を除去することにより、板状、シート状またはフィルム状等の光吸収材を得ることができる。基板は、通常、透明部材が用いられ、例えば、樹脂製の基板であれば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂およびポリアクリレート樹脂等の透明性の高い樹脂を用いることが好ましい。なお、当該基板は、フレキシブルなものであっても、ハードなものであってもよい。
光吸収色素溶液の基板への塗布方法としては、例えば、ディップコート法、スピンコート法、ダイコート法、バーコート法、ロールコート法、スプレーコート法等が挙げられる。
本発明によれば、経時安定性に優れた光吸収色素溶液を提供することができる。
以下に実施例および比較例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
製造例1
4−(モルホリノスルホニル)−1,2−ジクロロベンゼン59.2g(0.2モル)に、N,N−ジメチルホルムアミド183gおよび70重量%水硫化ナトリウム水溶液33.6g(0.42モル)を加え、65℃で3時間反応させた。この溶液に、鉄粉5.9g(0.11モル)および硫黄末6.7g(0.21モル)を添加し、90〜95℃で6時間反応させた。この反応液に室温でメタノール1080gを加えた後、28重量%ナトリウムメチラート溶液77.2g(ナトリウムメチラートとして0.21モル)を添加して1時間攪拌し、塩化銅(II)2水和物17.0g(0.1モル)を添加して、さらに室温で3時間反応させた。次いで、この反応液にテトラブチルアンモニウムブロマイド32.2g(0.1モル)を添加し、室温で空気を吹き込みながら2時間反応させた。かくして得られた反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製することにより、前記一般式(1)中のRおよびRが、どちらもモルホリノ基であって、Mが銅原子である、緑色の置換ベンゼンジチオール金属錯体36.6gを得た。
製造例2
製造例1で得られた置換ベンゼンジチオール金属錯体8.8g(0.01モル)とシアニン系色素E1(シントン社の商品名;ST798)7.6g(0.01モル)とを、N,N−ジメチルホルムアミド500gに溶解、混合し、50℃に30分保持して反応させた。得られた反応液から不要なイオンを除去するため、メタノール600g、続いて水900gを加えて混合し、冷却、濾過した。この操作を2回繰り返した後、メタノール洗浄し乾燥して、対イオン結合体D1(下記の表1を参照)9.7gを得た。
製造例3
製造例2において、シアニン系色素E1の7.6g(0.01モル)に代えて、シアニン系色素E2(エフ・イー・ダブリュ ケミカルズ社の商品名;S0813)7.0g(0.01モル)を用いた以外は製造例2と同様にして、対イオン結合体D2(下記の表1を参照)11.2gを得た。
製造例4
製造例2において、シアニン系色素E1の7.6g(0.01モル)に代えて、シアニン系色素E3(林原生物化学研究所の商品名;NK−1538)6.4g(0.01モル)を用いた以外は製造例2と同様にして、対イオン結合体D3(下記の表1を参照)10.3gを得た。
Figure 2007070499
実施例1
対イオン結合体D1の0.14gおよびアクリル樹脂20gを、メチルエチルケトン47g(59ml)および2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール149g(100ml)の混合溶液に溶解・混合して、本発明の光吸収色素溶液を得た。
実施例2
実施例1において、対イオン結合体D1の0.14gに代えて、対イオン結合体D2の0.35gを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の光吸収色素溶液を得た。
実施例3
実施例1において、対イオン結合体D1の0.14gに代えて、対イオン結合体D3の0.14gを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明の光吸収色素溶液を得た。
比較例1
実施例1において、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール149g(100ml)に代えて、N,N−ジメチルホルアミド95g(100ml)を用いた以外は実施例1と同様にして、光吸収色素溶液を得た。
比較例2
実施例2において、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール149g(100ml)に代えて、N,N−ジメチルホルアミド95g(100ml)を用いた以外は実施例2と同様にして、光吸収色素溶液を得た。
比較例3
実施例3において、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール149g(100ml)に代えて、N,N−ジメチルホルアミド95g(100ml)を用いた以外は実施例3と同様にして、光吸収色素溶液を得た。
評価
実施例1〜3および比較例1〜3で得られた光吸収色素溶液について、光吸収能の経時的変化を調べるために、調製直後の光吸収色素溶液、および当該光吸収色素溶液を25℃の恒温槽内で2週間保存した後の光吸収色素溶液を用いて、それぞれポリエステルフィルム上にメイヤーバーで塗布し、80℃で乾燥して、膜厚10μmの光吸収材を作製し、分光光度計を用いてこれらの透過率を測定した。実施例1および比較例1で得られた光吸収色素溶液を用いて作製した光吸収材については測定波長が830nmでの透過率を、実施例2および比較例2で得られた光吸収色素溶液を用いて作製した光吸収材については測定波長が1060nmでの透過率を、そして実施例3および比較例3で得られた光吸収色素溶液を用いて作製した光吸収材については測定波長が505nmでの透過率をそれぞれ測定した。これらの結果を表2に示す。
Figure 2007070499
表2に示された結果から、実施例1〜3で得られた光吸収色素溶液を用いて製作した光吸収材の透過率の変化は、比較例1〜3で得られた光吸収色素溶液を用いたものに較べて非常に小さいことがわかる。即ち、実施例1〜3で得られた光吸収色素溶液は、優れて光吸収能の経時的低下が抑制されたものであることがわかる。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1);
    Figure 2007070499
    (式中、RおよびRは、独立して、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜8のアルキルアミノ基、置換基を有してもよいモルホリノ基、置換基を有してもよいピペリジノ基、置換基を有してもよいピロリジノ基、置換基を有してもよいチオモルホリノ基、置換基を有してもよいピペラジノ基または置換基を有してもよいフェニル基を示す。Mは、遷移金属原子を示す。)で表される置換ベンゼンジチオール金属錯体アニオンとシアニン系色素カチオンとの対イオン結合体と、含フッ素化合物溶媒とを含有する光吸収色素溶液。
  2. 前記含フッ素化合物溶媒が、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールである請求項1に記載の光吸収色素溶液。
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