JP2007070170A - 石、タイル、又はレンガの表面処理方法及び該表面処理を施した石、タイル、又はレンガ - Google Patents

石、タイル、又はレンガの表面処理方法及び該表面処理を施した石、タイル、又はレンガ Download PDF

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Abstract

【課題】 UVC塗料或いはEBC塗料を用いながらも、質感の変化をもたらすこと無く、石、タイル、又はレンガの表面の汚れを防止することができる石、タイル、又はレンガの表面処理方法を提供する。
【解決手段】石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布する工程と、前記石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取る工程と、前記紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取った石、タイル、又はレンガの表面に紫外線又は電子線を照射する工程とを有する。

Description

本発明は、石、タイル、又はレンガの表面防汚技術に関する。
近年、紫外線や電子線のエネルギーによって塗幕を硬化乾燥させる技術が実用化され、かかる技術に用いられる塗料を紫外線硬化型塗料[UVC(Ultra Violet Curingの略)塗料]或いは電子線硬化型塗料[EBC(Electron Beam Curingの略)塗料]と呼んでいる。即ち、UVC塗料とは、紫外線を照射することによって、瞬時に乾燥し、液体から固体へと変化する樹脂を使った塗料のことであり、厚塗りができ、普通の塗装より硬く、光沢があるので、鏡面仕上げに適している。また、傷がつきにくく、防汚性にも優れているので、テーブルの甲板や、フローリングなどにも用いられ、最近では、建材等の表面処理方法として広く用いられている。一方、EBC塗料とは、電子線を照射することによって、瞬時に乾燥し、液体から固体へと変化する樹脂を使った塗料のことであり、電子線は透過性が高く比較的厚い皮膜の硬化に適しているため、塗料の高速乾燥や材質の表面加工が要求される場合に利用し易い。尚、UVC塗装とEBC塗装は、エネルギー効率が良く、環境に優しい技術として今後の普及が望まれている。
一方、従来、例えば、墓石などの天然石は、表面からの吸水性があり、長期間屋外で使用されると藻類、その他汚れが表面から侵食して付着する。その結果、洗浄しても染み込んでいるために汚れが取れなくなってしまう。また、これらの原因によって、墓石などの石碑は、苔やカビが生えて、美観が損なわれ、例えば、お墓参りは年間に数回しかしないため、その都度墓石の清掃をタワシなどで実施している現状がある。また、レンガは、家屋や外塀等の材料として使用されることが多いが、表面からの吸水性があり、天然石同様に、長期間屋外で使用されると藻類、その他汚れが表面から侵食して付着するため、洗浄しても染み込んでいるために汚れが取れなくなってしまう。更に、これらの原因によって、家屋や外塀等は、苔やカビが生えて、美観が損なわれてしまう。
ところで、紫外線硬化型塗料(例えば、特許文献1参照)或いは電子線硬化型塗料(例えば、特許文献2参照)を建材等に塗布することで、建材等の表面に光沢を出し、或いは、表面をキズ等から保護する方法は提案されているが、墓石などの石やレンガ等に表面加工し、落書き防止等の防汚機能を付与させたものはまだ無く、墓石などに光触媒を用いて藻類、苔、カビ類の付着防止による防汚性能を付与させる技術が提案されているに過ぎない(例えば、特許文献3参照)。
特開2005−036152号公報 特開2003−278364号公報 特開2002−338374号公報
例えば、上述したUVC塗料或いはEBC塗料を建材等の表面処理方法として用いる場合には、これら塗料を塗布すると建材等の表面に光沢等が現出し、その質感が変化するが、UVC塗装或いはEBC塗装の狙いのひとつにかかる質感の変化を得ることがあるので、問題は無い。
しかしながら、これら塗料を、例えば、天然石材を用いる墓石などの用途に用いる場合には、その表面に光沢等が現出すると、厳粛さが得られず、墓石等の用途にそぐわない場合がある。このため、傷がつきにくく、防汚性にも優れているという長所を有しながらも、UVC塗装或いはEBC塗装を墓石などの表面防汚技術として活用できないという問題があった。
本発明は、上記のような課題に鑑みなされたものであり、その目的は、UVC塗料或いはEBC塗料を用いながらも、質感の変化をもたらすこと無く、石、タイル、又はレンガの表面の汚れを防止することができる石、タイル、又はレンガの表面処理方法を提供することにある。
上記目的達成のため、本発明の表面処理方法は、石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取った上で、石、タイル、又はレンガの表面に紫外線又は電子線を照射するようにしている。
即ち、本発明の一様相によれば、石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布する工程と、前記石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取る工程と、前記紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取った石、タイル、又はレンガの表面に紫外線又は電子線を照射する工程と、を有することを特徴とする石、タイル、又はレンガの表面処理方法が得られる。
かかる構成によれば、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布した後拭き取る工程を有し、この拭き取る工程を経てから、紫外線又は電子線を照射するので、石、タイル、又はレンガの表面の質感を変化させずに、優れた汚れ防止効果が得られる。
従って、紫外線硬化型塗装又は電子線硬化型塗装を墓石などの表面防汚技術として利用することができる。
尚、前記石、タイル、又はレンガは、 吸水性を有するものであるのが望ましい。
かかる構成によれば、石、タイル、又はレンガが吸水性を有するので、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料が良く染み込み、より高い汚れ防止効果が得られる。
また、前記紫外線硬化型塗料及び電子線硬化型塗料は、有機溶剤を含まないものであるのが望ましい。
かかる構成によれば、使用する紫外線硬化型塗料及び電子線硬化型塗料が有機溶剤を含んでいないので、人体、環境にもやさしいという利点が得られる。従って、本発明の表面処理方法を使用できる範囲・場所も広くなる。
更に、前記石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布する工程を実行した後、2秒乃至10分間経過してから前記紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取る工程を開始するのが好適である。
かかる構成によれば、石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料が十分に染み込んだ後に拭き取ることが可能となるので、安定した汚れ防止効果が得られる。また、2秒乃至10分間とすることで、石、タイル、又はレンガの材質や表面構造に応じた柔軟な処理が可能となる。
本発明の他の様相によれば、上記表面処理方法を施したことを特徴とする石、タイル、又はレンガが得られる。
[第一実施形態]
本発明の一実施形態に係る石、タイル、又はレンガの表面処理方法について、図面を参照して説明する。本実施形態では、UVC塗料を用いて、石、タイル、又はレンガの表面処理を行った。
ここで、本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法に用いるUVC塗料の組成を示す。
本実施形態で用いるUV塗料は、必須成分として、重合性二重結合を持ったアクリル系オリゴマー、重厚性アクリル系モノマー、光重合開始剤を含んでいる。また、添加剤として、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤を含んでいる。尚、本実施形態で用いるUV塗料は、有機溶剤を含んでおらず、溶剤としては水を用いている。尚、本実施形態で用いるUV塗料は、顔料等を含まない透明塗料のものであるが、顔料等として、体質顔料、ツヤ消し剤、着色顔料等を含んでも良い。
本実施形態で用いるUV塗料は、紫外線が照射されると光重合開始剤がこれを吸収する。光重合開始剤は紫外線のエネルギーを取り入れラジカルに変化する。ラジカルはモノマーやオリゴマーに働きかけラジカル重合という反応を経過して液状の材料が固形の塗料に転換する。ラジカル重合はきわめて短時間に進行するためUV塗料の乾燥が速い。
即ち、一般に、UV塗料は、乾燥時間が速いため作業性・生産性の向上が図れ、また、塗装表面を硬くできる(ハードコート)という長所を有する一方、塗料コストが比較的高く、また、有機溶剤を含むものでは、環境上の問題と発火等の危険もあるという短所も有している。
さて、本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法は、石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料を塗布する工程と、前記石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料を拭き取る工程と、前記紫外線硬化型塗料を拭き取った石、タイル、又はレンガの表面に紫外線を照射する工程とを有することを特徴とする。尚、本実施形態の表面処理方法が適用される石、タイル、又はレンガは吸水性を有するものが好適である。また、前記石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料を塗布する工程を実行した後、2秒乃至10分間経過してから前記紫外線硬化型塗料を拭き取る工程を開始することを特徴とする。
ここで、本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法においては、紫外線照射装置を用いて石、タイル、又はレンガの表面に紫外線を照射する。紫外線照射装置は、UV塗装に適用可能なものであれば、特に限定されない。一般には、UV塗装では、200乃至380nmの紫外線と、450nmまでの可視光線の一部が使用されている。
[実施例]
本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法の施工手順について説明する。本実施例では、天然大理石に施工した例を示す。即ち、図1乃至図12に示すように、1枚の平板状の天然大理石の表面にT字型にテープを貼り、テープにより区分けされる手前側(下側)の2つの領域を施工領域と無施工領域としてそれぞれ用いるようにした。
まず、図1(a)に示すように、天然大理石のテープにより区分けされる手前側(下側)の2つの領域のうち、右側半分の領域(施工領域)の表面に、紫外線硬化型塗料を塗布する。ここでは、ハケを用いて適量を塗布し、染み込ませるようにした。次に、図1(b)に示すように、紫外線硬化型塗料を塗布した右側半分の領域(施工領域)の表面を拭き取る。即ち、天然大理石の表面に塗布した紫外線硬化型塗料を布を用いて拭き取るようにした。続いて、図2(c)に示すように、紫外線照射装置を用いて天然大理石の施工領域の表面に紫外線を照射して、拭き取りによっても残った紫外線硬化型塗料の薄膜を硬化させる。本実施例では、約2秒で硬化した。紫外線照射後の本実施形態の表面処理の施工が完成した状態の写真を図2(d)に示す。塗布した紫外線硬化型塗料を拭き取った後で紫外線を照射することによって、図2(d)に示すように、天然大理石の表面の質感は、右側半分の領域(施工領域)と左側半分の領域(無施工領域)とで変わらなくなる。即ち、紫外線硬化型塗料を塗布し紫外線を照射して硬化させると、施工対象物の表面に光沢等が現出し、その質感が変化するが、かかる質感の変化が望ましくない対象物の場合において、汚れ防止効果を得ることができる。
[汚れ除去試験]
本発明の効果を確認するため、汚れ除去試験を行った。試験結果を写真として図3乃至図12に示す。
即ち、上述したように表面処理を施した天然大理石の施工領域と無施工領域とに、図3(a)乃至(d)に示すように、それぞれ油性マジックで落書きをした後、洗剤を塗布してから布で拭き取り、それぞれの落書きの除去の程度を肉眼で観察した。
まず、図4に示すように、油性マジックの落書きは、天然大理石の施工領域と無施工領域とに、それぞれ3か所ずつ、同様の落書きを同程度の筆圧で行うようにした。
次に、図5に示すように、それぞれ油性マジックの落書き部分に施工領域と無施工領域とで略同量の洗剤を塗布した。
更に、図6及び図7に示すように、それぞれ無施工領域と施工領域における油性マジックの落書きを塗布した洗剤と共に拭き取った。この際、同程度の強さで拭き取るようにした。
以上の結果、図3(d)に示すように、天然大理石の無施行領域では、油性マジックの落書きの痕跡が残ってしまうのに対し、本実施形態の表面処理を施工した領域では、油性マジックの落書きは完全に除去され、その痕跡は全く残らない。図8に、拡大写真を示す。図8に示すように、無施行領域では、油性マジックによる3か所の落書きすべての痕跡が残ったのに対し、施工領域では、油性マジックによる3か所の落書きはすべて完全に除去され、その痕跡は全く残らなかった。
本発明の効果の確認の精度を高めるため、更に2例について、それぞれ本実施形態の表面処理を行い、且つ施工領域と無施工領域とに全く同様の方法で落書き除去効果の試験を行った。
第2例目の施工領域の表面に塗布した紫外線硬化型塗料を布を用いて拭き取った後に紫外線を照射して表面処理の施工が完成した状態の写真を図9に示す。塗布した紫外線硬化型塗料を拭き取った後で紫外線を照射することによって、図9に示すように、天然大理石の表面の質感は、右側半分の領域(施工領域)と左側半分の領域(無施工領域)とで全く変わらない。この第2例目の無施工領域と施工領域における油性マジックの落書きを塗布した洗剤と共に拭き取った状態の写真を図10に示す。図10に示すように、無施行領域では、油性マジックによる3か所の落書きすべての痕跡が残ったのに対し、施工領域では、油性マジックによる3か所の落書きはすべて完全に除去され、その痕跡は全く残らなかった。
第3例目の施工領域の表面に塗布した紫外線硬化型塗料を布を用いて拭き取った後に紫外線を照射して表面処理の施工が完成した状態の写真を図11に示す。塗布した紫外線硬化型塗料を拭き取った後で紫外線を照射することによって、図11に示すように、天然大理石の表面の質感は、右側半分の領域(施工領域)と左側半分の領域(無施工領域)とで全く変わらない。この第3例目の無施工領域と施工領域における油性マジックの落書きを塗布した洗剤と共に拭き取った状態の写真を図12に示す。図12に示すように、無施行領域では、油性マジックによる3か所の落書きすべての痕跡が残ったのに対し、施工領域では、油性マジックによる3か所の落書きはすべて完全に除去され、その痕跡は全く残らなかった。
[第二実施形態]
以上の実施形態では、UVC塗料を用いて、石、タイル、又はレンガの表面処理を行う例について述べたが、本発明の石、タイル、又はレンガの表面処理方法は、EBC塗料を用いて行うことも可能である。かかる本発明の他の実施形態について簡単に述べる。
本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法においては、石、タイル、又はレンガの表面に、電子線硬化型塗料を塗布する工程と、前記石、タイル、又はレンガの表面に塗布した電子線硬化型塗料を拭き取る工程と、前記電子線硬化型塗料を拭き取った石、タイル、又はレンガの表面に電子線を照射する工程とを有することを特徴とする。尚、本実施形態の表面処理方法が適用される石、タイル、又はレンガは吸水性を有するものが好適である。また、前記石、タイル、又はレンガの表面に、電子線硬化型塗料を塗布する工程を実行した後、2秒乃至10分間経過してから前記電子線硬化型塗料を拭き取る工程を開始することを特徴とする。
ここで、本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法においては、電子線照射装置を用いて石、タイル、又はレンガの表面に電子線を照射する。電子線照射装置は、EBC塗装に適用可能なものであれば、特に限定されない。EBC塗装は、一般に、床材等に電子線硬化型樹脂を含浸させて電子線の照射により硬化させる塗装方法である。電子線硬化の仕組みは、チタン箔やアルミ箔に向かって照射された電子線が2次電子を放出し、この2次電子が樹脂等に照射され、樹脂中におけるラジカル重合を瞬間的に完了させるものである。電子線硬化型樹脂は、希釈剤として使用されるものが、それ自身が反応して硬化物となるモノマーを使用することができるため、完全無溶剤の樹脂設計が可能であり、最近、非常に注目を集めている技術の一つである。尚、完全無溶剤の樹脂設計が可能な方法の一つとして、上述した紫外線硬化があり、この紫外線硬化と電子線硬化との大きな違いは、紫外線硬化の場合、UVランプを使用して硬化させるために、光の届かない例えば単板中に含浸させた樹脂が硬化できないだけではなく、顔料系等の光の透過し難い混合物を混ぜた樹脂についても硬化し難いという問題点がある。これに対し、電子線硬化は、2次電子の照射によるラジカル重合のため、照射する電子線の電圧を変えることにより、対象物の表面より、任意の厚みにある樹脂を硬化させることができ、例えば木質薄単板中の樹脂を硬化させることができる。しかし、電子線硬化に必要な電子線照射設備は非常に大掛かりな設備のため、一般的には、最大でも300keV程度の低エネルギー型電子線照射装置が使用されるのが一般的である。
EBC塗料の主要組成である電子線硬化型の樹脂としては、例えば、オリゴマーとして、ポリエステルアタリレート、エポキシアタリレート又はウレタンアタリレート及びこれらの変性物、又はこれらのアタリレートとシリコンアタリレートの混合物等を使用することができる。架橋剤として、多官能性アタリレートモノマー又は多官能性メタクリレートモノマーを適宜添加することも可能である。希釈剤は、オリゴマー及び架橋剤の混合物の粘度が高い場合に添加すれば良い。希釈剤としては、単官能性アタリレートモノマー又は単官能性メタクリレートモノマー又は多官能性メタクリレートモノマーを使用することができる。尚、電子線硬化の際の電子線照射量は、例えば、加速電圧300keV・照射線量1乃至5Mradとすることができる。
[実施例]
本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法の施工手順は、上述した第一の実施形態のものと略同様である。即ち、例えば、天然大理石の表面に、電子線硬化型塗料をハケ等を用いて適量塗布して染み込ませた後、その表面を布等を用いて拭き取る。続いて、電子線照射装置を用いて天然大理石の表面に電子線を照射して、拭き取りによっても残った電子線硬化型塗料の薄膜を硬化させる。塗布した電子線硬化型塗料を拭き取った後で電子線を照射することによって、天然大理石の表面の質感は施工前と変わらなくなる。即ち、電子線硬化型塗料を塗布し電子線を照射して硬化させると、施工対象物の表面に光沢等が現出し、その質感が変化するが、かかる質感の変化が望ましくない対象物の場合において、汚れ防止効果を得ることができる。
[汚れ除去試験]
本実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法においても、上述した紫外線硬化型塗料を用いる実施例と同様に、汚れ除去試験を行ってみたところ、略同様の好結果が得られた。
以上第一及び第二の実施形態に関して述べたように、本発明の石、タイル、又はレンガの表面処理方法によれば、UVC塗料或いはEBC塗料を天然大理石等の表面処理に用いても、これら塗料を塗布した後拭き取る工程を有し、この拭き取る工程を経てから、紫外線又は電子線を照射するので、天然大理石等の表面の質感を変化させずに、優れた汚れ防止効果が得られる。従って、UVC塗装或いはEBC塗装を墓石などの表面防汚技術として活用することができ、UVC塗料或いはEBC塗料を、かかる天然石材(天然のままの質感で利用するのが望ましい石材)の表面防汚技術に用いる途を切り開いたという意味で、新規且つ有用な産業上の利用性をもたらすものである。
尚、上述した紫外線硬化型塗料を用いる実施形態及び電子線硬化型塗料を用いる実施形態は、共に、塗料には有機溶剤を含んでいないので、人体、環境にもやさしいという利点も得られる。
なお、以上に述べた実施形態は、本発明の実施の一例であり。本発明の範囲はこれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載した範囲内で、他の様々な実施形態に適用可能である。例えば、上記の実施形態の表面処理方法では、石、タイル、又はレンガの表面に紫外線硬化型塗料を塗布し、拭き取った上で、表面に紫外線を照射するようにし、或いは、石、タイル、又はレンガの表面に電子線硬化型塗料を塗布し、拭き取った上で、表面に電子線を照射するようにした。しかしながら、石、タイル、又はレンガの表面に紫外線硬化型塗料を塗布し、拭き取った上で、表面に電子線を照射するようにしても良いし、反対に、石、タイル、又はレンガの表面に電子線硬化型塗料を塗布し、拭き取った上で、表面に紫外線を照射するようにしても良い。これらの場合、照射時間等を調整する必要はあるが、略同様に、質感の変化をもたらすこと無く、石、タイル、又はレンガの表面の汚れを防止することができる。
また、以上に述べた実施形態では、天然の大理石を例として述べたが、大理石に限らず、例えば、墓石に多く用いられる御影石でも、同様の優れた効果が得られる。
尚、以上に述べた実施形態では、天然大理石等の表面の質感を変化させずに優れた汚れ防止効果を得るために、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布した後拭き取る工程を有し、この拭き取る工程を経てから、紫外線又は電子線を照射するようにしたが、例えば、天然大理石等の表面の質感を変化させない程度に極めて薄く紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布するようにして、拭き取る工程を経ないで紫外線又は電子線を照射するようにすることも考えられる。但し、実用上は、上記実施形態のように、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布した後拭き取るようにするのが、塗料を塗布するのも容易であり、且つ、天然大理石等の表面に均一な薄膜を形成し易いと考えられる。また、布等で拭き取る工程で、天然大理石等の表面に塗った紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料が、布等により押し付けられることで天然大理石等の表面の微細な孔(割れ目、クラック)に入り込み易くなる。この結果、優れた汚れ防止効果が得られるものと解される。
石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取った上で、石、タイル、又はレンガの表面に紫外線又は電子線を照射する構成であれば、例えば、天然石に限らず、人口石にも適用可能であり、タイルやレンガの種類や色等も問わず適用可能である。
本発明の第一の実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法の施工手順を説明するための図である。 本発明の第一の実施形態の石、タイル、又はレンガの表面処理方法の施工手順を説明するための図である。 本発明の第一の実施形態の汚れ除去試験の実施方法を説明するための図である。 図3に示した汚れ除去試験における油性マジックの落書きの仕方を説明するための図である。 図3に示した汚れ除去試験における油性マジックの落書き部分への洗剤の塗布の仕方を説明するための図である。 図3に示した汚れ除去試験における油性マジックの落書きと共に洗剤を拭き取る方法を説明するための図である。 図3に示した汚れ除去試験における油性マジックの落書きと共に洗剤を拭き取る方法を説明するための図である。 図3に示した汚れ除去試験における油性マジックの落書きの痕跡状況を示す図である。 本発明の第一の実施形態における第2例目の施工領域の表面に塗布した紫外線硬化型塗料を布を用いて拭き取った状態を示す図である。 本発明の第一の実施形態における第2例目の汚れ除去試験における油性マジックの落書きの痕跡状況を示す図である。 本発明の第一の実施形態における第3例目の施工領域の表面に塗布した紫外線硬化型塗料を布を用いて拭き取った状態を示す図である。 本発明の第一の実施形態における第3例目の汚れ除去試験における油性マジックの落書きの痕跡状況を示す図である。

Claims (5)

  1. 石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布する工程と、
    前記石、タイル、又はレンガの表面に塗布した紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取る工程と、
    前記紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取った石、タイル、又はレンガの表面に紫外線又は電子線を照射する工程と、
    を有することを特徴とする石、タイル、又はレンガの表面処理方法。
  2. 前記石、タイル、又はレンガは、 吸水性を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の石、タイル、又はレンガの表面処理方法。
  3. 前記紫外線硬化型塗料及び電子線硬化型塗料は、有機溶剤を含まないものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の石、タイル、又はレンガの表面処理方法。
  4. 前記石、タイル、又はレンガの表面に、紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を塗布する工程を実行した後、2秒乃至10分間経過してから前記紫外線硬化型塗料又は電子線硬化型塗料を拭き取る工程を開始することを特徴とする請求項1乃至3に記載の石、タイル、又はレンガの表面処理方法。
  5. 請求項1乃至4に記載の表面処理方法を施したことを特徴とする石、タイル、又はレンガ。
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