JP2007069343A - マススプリング系の製造方法、マススプリング系、加速度系および慣性計測装置 - Google Patents
マススプリング系の製造方法、マススプリング系、加速度系および慣性計測装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】質量要素及びばねを含むマイクロメカニカルマススプリング系を製造する方法が提供されること。
【解決手段】基板が設けられ、基板は、ばねが形成されるセクションを画定するようにエッチングされる。表面層が基板の表面上に形成される。次いで、表面層からばねを形成するようにエッチングが行われ、さらなるエッチングにより、基板から質量要素及びばねが分離される。本方法に従って製造されるマイクロメカニカルマススプリング系を含む装置も提供される。
【選択図】図6
【解決手段】基板が設けられ、基板は、ばねが形成されるセクションを画定するようにエッチングされる。表面層が基板の表面上に形成される。次いで、表面層からばねを形成するようにエッチングが行われ、さらなるエッチングにより、基板から質量要素及びばねが分離される。本方法に従って製造されるマイクロメカニカルマススプリング系を含む装置も提供される。
【選択図】図6
Description
本発明は、マススプリング系の製造方法、マススプリング系、加速度系および慣性計測装置に関する。より詳しくは、マイクロメカニカルマススプリング系をバルクエッチング並びにバルクマイクロマシンニング及び/又は表面マイクロマシンニング技術を用いて製造する方法、この方法により製造されるマススプリング系、このマススプリング系を利用する加速度系および慣性計測装置に関する。
微小電気機械システム(マイクロメカニカルシステム、MEMS)は、角速度センサ及び多軸加速度計等の慣性装置の製造において益々重要になっている。このような装置においては、マイクロメカニカル構造として、微少なダイヤフラムや、ばね要素を含むマススプリング系等が使用されることが多くなってきており、これらの構造を用いて、面外力(out-of-plane forces)を加えたときに構造の面内運動を得るようになっている。これらの構造の製造方法は概して、バルクマイクロマシンニング技術を含む。
このような方法を用いる既知の装置は、(100)シリコンのフルウエハ厚を用いて、例えばウエハの両側からエッチングすることによって(111)表面に沿ってばねを画定することにより実現される。この結果、通常、厚みが30ミクロンよりも厚く大きな広がりを有するばねが得られ、その結果、チップサイズが大きくなる。これらの方法では、このようなばねの寸法を縮小するのに制限があるため、チップサイズ及び製造コストの改善には限界がある。
さらに、ばねを製造する従来技術の方法は、ばねの厚みを形成するための、pn接合部に対するエッチストップ技術、非対照的な特徴を形成するための浅いウェットエッチング、及び製造基板からばねを分離するためのドライエッチングを組み合わせて用い、チップサイズを縮小することを目的としていた。このような方法は、10〜20ミクロンの範囲の実効厚、及び非対称カットを含む約5ミクロンの縮小幅を有するばねを作成することができる。
かかる方法を用いる既知の装置には、2軸加速度計及び3軸加速度計、並びに角振動数及び角速度を測定する装置等、単結晶材料を用いて力成分を測定する装置を含まれ、特許文献1、2などが知られている。
上述のように、ばね等のマイクロメカニカル構造の製造方法には限界が目下存在するため、関連業界では、マイクロメカニカル慣性装置のチップサイズを費用効果的に縮小できるよう、より薄い構造を製造することが必要とされている。
本発明は、サブミクロン値に縮小した厚み及び1ミクロン以上の範囲の対応する幅を有するばねを構成要素とするマススプリング系を、効率的且つ効果的な製造方法で形成できる代替的な製造方法を提供することによって、上述の問題を克服しようとするものである。
本発明によれば、質量要素及びばね要素とを含むマイクロメカニカルマススプリング系を製造する方法であって、
基板を設ける工程と、
基板に質量要素を形成する工程と、
エッチングにより基板にばね要素が形成されるセクションを画定する工程と、
基板の表面上に表面層を形成する工程と、
エッチングにより表面層からばね要素を形成する工程と、
エッチングにより基板から質量要素及びばねとを分離する工程と
を含む、マイクロメカニカルマススプリング系を製造する方法が提供される。
基板を設ける工程と、
基板に質量要素を形成する工程と、
エッチングにより基板にばね要素が形成されるセクションを画定する工程と、
基板の表面上に表面層を形成する工程と、
エッチングにより表面層からばね要素を形成する工程と、
エッチングにより基板から質量要素及びばねとを分離する工程と
を含む、マイクロメカニカルマススプリング系を製造する方法が提供される。
シリコンプロセス技術やフォトリソグラフィ法、薄膜形成法(蒸着、イオン注入(拡散)、表面堆積等も含む)、ドーピングプロセス(反対ドーピング(Opposite doping)を含む)及びエッチングプロセスなどの既存技術を用いることにより、本発明を実施すると、マススプリング系内にはるかに薄いばねが製造され、これにより、慣性装置の製造においてより融通がより図れるようになる。そのように製造された当該装置では、ばね等のマイクロメカニカル構造に面外力を加えるとマイクロメカニカル構造の面内運動が起こる。
本発明に従って製造されるマススプリング系はまた、容量性検出を含み得る2軸加速度計及び3軸加速度計、静電励磁及び容量性検出を用いる1軸角速度センサ及び2軸角速度センサ、一方が最大2つの軸を有するジャイロ及び最大3つの軸を有する加速計を有するとともに他方が3つの信号調整手段を有する2つのチップを備える容量性慣性計測装置(IMU)、並びに最大2つの軸を有するジャイロ及び最大3つの軸を有する加速度計を同じチップ上に備えた、完全な単一チップIMU等の用途に組み込んでもよい。
チップサイズの縮小により、複数の慣性装置を同じチップ上に配置することができるため、例えば車両へのチップの取り付けがしやすくなる。
このような装置はまた、面外力を加えると面内運動を得る特徴を利用する種々のタイプのアクチュエータを設計及び製造するのに用いることができる。例えば、マイクロバルブ、マイクロポンプ、マイクログリッパ、マイクロハンドル、マイクロバイオティクス等用の部品である。
次に、本発明の例を添付の図面を参照しながら説明する。
図1A〜図1Eは、バルクエッチング技術、及びpn接合部に対するエッチストップ技術を用いて、単結晶シリコン内に薄いばね4を製造する工程を示す図である。
図2A〜図2Eは、図1A〜図1Eの方法の技術の一部が用いられる、本発明によるマススプリング系の製造の一例を示す図である。
図3A〜図3Dは、ポリシリコン又は他の薄膜材料内に面外ばねを作成する製造工程を示す図である。
図4A〜図4Eは、図2A〜図2Eの方法の技術の一部が用いられる、本発明によるマススプリング系の製造の一例を示す図である。
図5A〜図5Eは、図2A〜図2Eの方法の技術の一部が用いられる、本発明によるマススプリング系の製造の他の例を示す図である。
図6は、本発明によるマススプリング系を1つのチップ上に組み込んだ、3軸加速度計と2軸角速度センサの組み合わせの一例を示す図である。
図1A〜図1Eは、バルクエッチング技術、及びpn接合部に対するエッチストップ技術を用いて、単結晶シリコン内に薄いばね4を製造する工程を示す図である。
図2A〜図2Eは、図1A〜図1Eの方法の技術の一部が用いられる、本発明によるマススプリング系の製造の一例を示す図である。
図3A〜図3Dは、ポリシリコン又は他の薄膜材料内に面外ばねを作成する製造工程を示す図である。
図4A〜図4Eは、図2A〜図2Eの方法の技術の一部が用いられる、本発明によるマススプリング系の製造の一例を示す図である。
図5A〜図5Eは、図2A〜図2Eの方法の技術の一部が用いられる、本発明によるマススプリング系の製造の他の例を示す図である。
図6は、本発明によるマススプリング系を1つのチップ上に組み込んだ、3軸加速度計と2軸角速度センサの組み合わせの一例を示す図である。
図1A〜図1Eを参照すると、本発明の一例による単結晶シリコン内にばね要素を構成するばねを製造する第1工程は、ばねをその上に形成するための基板1を設ける工程である。この例では、基板として(100)表面でのp型シリコンを使用したものを説明するが、他のシリコン基板を用いることもできる。単結晶又はシリコンオンインシュレータ基板を用いることもできる。
次に、異方性エッチング技術を用いて(111)表面内の基板1のセクションをエッチングし、図1Bに示すようにこの表面に沿って質量要素を構成する壁2を画定する。
図1Cは、基板1上でのドープ表面層3の形成を示す。n型表面層3をイオン注入及び拡散によって形成し、基板1上にエッチングされた(111)壁2にわたって延在させる。次いで、所望の非対称的な特徴及び厚みを有するばね4を形成するために、pn接合部に対するエッチストップ技術を用いて、表面層3を基板1から分離させる(図1D)。
最終的に、表面層3の残りからばね4を分離する(図1E)ことが必要である。これは、標準的なフォトリソグラフィ法、及び反応性イオンエッチング(RIE)等のドライエッチングによってなされて、ばね4の長さ及び幅が形成される。当該長さ及び幅は支持体フレームとして作用する(111)基板壁2によって形成される。これにより、サブミクロンからミクロンの範囲の厚み及び1ミクロン以上の範囲の幅を有するばね4が作成される。
図2A〜図2Eは、本発明による薄いばねを有するマススプリング系を製造する方法を示す。本方法は、図1A〜図1Eに関して上記で例示したのと同様のばね製造方法を組み入れている。
図2Aに示すように、p型(100)シリコンウエハ10の形態の基板がn型ドーパントでドープされて、マススプリング系の質量要素11及びフレーム12が形成される。異方性エッチングが行われ(図2B)、所望の角度でエッチングされた側壁14を有する1つ又は複数の溝13が例えば(111)シリコン表面内に形成される。図2Cは、ウエハである基板10上の浅いドープ表面層15の形成を示す。n型表面層15は、イオン注入及び拡散により形成され、基板10上にエッチングされた溝13の表面も含めて基板10全体の表面にわたって延在する。表面層15の厚みによって、形成すべきばねの厚みが決定される。図2Dは、作成されたpn接合部まで行われた、ウエハ裏側からのエレクトロメカニカル選択性エッチングの結果を示す。最終的に、例えばドライエッチング(図2E)によって完全なマススプリング系100がウエハの表側から分離されて、ばね16を有するマススプリング系100の製造が完了する。
図2Aに示すように、p型(100)シリコンウエハ10の形態の基板がn型ドーパントでドープされて、マススプリング系の質量要素11及びフレーム12が形成される。異方性エッチングが行われ(図2B)、所望の角度でエッチングされた側壁14を有する1つ又は複数の溝13が例えば(111)シリコン表面内に形成される。図2Cは、ウエハである基板10上の浅いドープ表面層15の形成を示す。n型表面層15は、イオン注入及び拡散により形成され、基板10上にエッチングされた溝13の表面も含めて基板10全体の表面にわたって延在する。表面層15の厚みによって、形成すべきばねの厚みが決定される。図2Dは、作成されたpn接合部まで行われた、ウエハ裏側からのエレクトロメカニカル選択性エッチングの結果を示す。最終的に、例えばドライエッチング(図2E)によって完全なマススプリング系100がウエハの表側から分離されて、ばね16を有するマススプリング系100の製造が完了する。
上述した方法は、異方性ウエットエッチング、イオン注入によるドーピング、pn接合部に対するエッチストップ、及びドライエッチング技術の組み合わせを用いて、単結晶シリコン内に薄いばねを作成する。説明したバルクマイクロマシンニング技術を他のプロセスと組み合わせて、本発明に従った完全なセンサチップ及び他のマイクロメカニカル慣性装置を形成することができる。
ばねの製造方法のさらなる例は図3A〜図3Dに示す。このような一連の工程を用いて、ポリシリコン又は他の形成された薄膜材料内に面外ばねを作成することができる。ここでもまた、(100)表面内にp型シリコン基板5を設けて、この基板のベース上にばねを形成する。基板5の(111)表面に沿って壁6を画定するように異方性エッチングが行われる(図3B)。
次に、図3Cに示すように、エッチングされた基板5上に犠牲層7が作成される。この犠牲層7は、熱酸化により、又は例えば基板5上に二酸化珪素を蒸着することによって形成されてもよい。犠牲層7は、熱成長した二酸化珪素、蒸着されたドープ又は未ドープ二酸化珪素、又は選択的に除去されることができるとともに表面層の蒸着温度に耐えることができる他の薄膜材料から成ることができる。次いで、例えばポリシリコン8などの弾性薄膜材料層が、犠牲層7上に堆積され(図3C)、当該弾性薄膜材料層から、ばね9が最終的に形成されることになる。
最終的に、図3Dに示すように、ポリシリコン層8及び犠牲層7がエッチングされて、ばね9が形成され、且つ基板5からマイクロメカニカル構造が分離される。
したがって、上記工程は、バルクエッチングと表面マイクロマシンニングの組み合わせを用いて、薄いばね等のマイクロメカニカル構造を作成する。本発明のこの例は、完全な単一チップ構造として2軸角速度センサ及び3軸加速度計を形成するように発展させることができる。
上記の方法は、(100)基板上の(111)表面に沿ったばねの実現に限定されず、基板表面の平面に対して種々の異なる角度でエッチングすることによって面外ばねも製造することができる。例えば、種々の異なる角度を等方性エッチング及びほぼ90°の深い垂直エッチングを用いて基板上に作成することができる。本発明によれば、後述するように、慣性装置用のマススプリング系等のマイクロメカニカル構造が、広範の幾何学形状を有して作られることができる。当該後半の幾何学形状は、このようなばねの製造工程中のフォトリソグラフィプロセスにおいて用いられるフォトリソグラフィマスクのパターンを設計することによって決定される。
図4A〜図4Eは、本発明による薄いばねを有するマススプリング系の他の製造方法を示す。本方法は、図2A〜図2Eに関して上記に例示したのと同様のばね製造方法を組み入れている。
図4Aに示すように、1つ又は複数の凹部21が基板20内にエッチングされ、犠牲層22が形成されてエッチングされる。質量要素23が犠牲層22及び/又は基板20上に形成され、必要に応じてエッチングされる(図4B)。次いで、例えばポリシリコンのばね材料層24が犠牲層22及び/又は質量要素23上に形成され(図4C)、次いで、このばね材料層24は、マススプリング系101のばね25を形成するようにエッチングされる(図4D)。最終的に、マススプリング系101は犠牲層22のエッチングにより分離される(図4E)。
図4Aに示すように、1つ又は複数の凹部21が基板20内にエッチングされ、犠牲層22が形成されてエッチングされる。質量要素23が犠牲層22及び/又は基板20上に形成され、必要に応じてエッチングされる(図4B)。次いで、例えばポリシリコンのばね材料層24が犠牲層22及び/又は質量要素23上に形成され(図4C)、次いで、このばね材料層24は、マススプリング系101のばね25を形成するようにエッチングされる(図4D)。最終的に、マススプリング系101は犠牲層22のエッチングにより分離される(図4E)。
図5は、本発明による薄いばねを有するマススプリング系のさらに他の製造方法を示す。この方法もまた、図2に関して上記に例示したのと同様のばね製造方法を組み入れている。この例では、基板30、絶縁層31、及びp型表面層32から成る、(100)表面内のシリコンオンインシュレータ(SOI)ウエハが設けられる(図5A)。1つ又は複数の溝33が基板の異方性エッチングによって設けられる。溝の側壁34の角度は、(111)表面内にあることができる。溝は基板内に質量要素35を画定し、ばねが製造されるべき領域を提供する。次いで、犠牲層36が基板及び質量要素の上に形成され(図5B)、エッチングされる(図5C)。次いで、ポリシリコン等の薄膜ばね材料37が犠牲層36上に堆積され(図5C)、次いで、ばね材料37の幾何学形状を決定するようにエッチングされる(図5D)。この例では、深い反応性イオンエッチングを用いて、基板30、絶縁層31の裏側をエッチングする。このエッチングは、表面層32に対してストップする(図5E)。最終的に、表面層32を適宜エッチングし、犠牲層36を除去して、薄いばね38を含むマススプリング系102が得られる(図5E)。
基板上で初めに異方性エッチングを行う代わりに、曲面要素が得られる等方性ウエットエッチングを用いることができるか、又はRIEドライエッチングを用いて基板及び質量要素の表面平面とばね要素の表面平面との間に他の角度を画定することができる。
本発明は前述したマススプリング系を加速時計あるいは角速度センサとして利用することができる。さらに、これらに限らず、2軸ジャイロ及び3軸加速度計を加えて、慣性計測装置として構成してもよい。さらに信号調整手段を有する第2チップを加えて、慣性計測装置として構成してもよい。
図6は、単一の慣性計測装置(IMU)チップ39上に3軸加速度計及び2軸角速度センサの組み合わせを設ける、本発明の実施態様の一例を示す。この例では、質量要素40及びばね41が単一のフレーム42上に設けられ、マススプリング系103が構成される。本発明によるマススプリング系103はユーザの要件に応じて種々の組み合わせで設けることができ、このような系の単一チップ上への集積により、より小さく信頼性の高い装置を製造することができる。
ポリシリコンに代わる薄膜材料、例えば、窒化珪素等の弾性強誘導体、ポリシリコンゲルマニウム又はシリコンカーボン、シリコンカーバイド、ダイヤモンドライクカーボン等の他の半導体材料、及びばね材料として良好に機能する種々の金属膜又は絶縁膜、Mo、W、Ti、及びNi等の弾性薄膜材料、並びに形状記憶合金TiNiを含む合金等を本発明において用いることができる。
したがって、本発明は、以前の既知の方法によって得られるばねよりもかなり薄いばねを構成要素とするマイクロメカニカルマススプリング系を作成する効率的な方法を提供する。これにより、より小さく、より小型で、より安価な、角速度センサ及び多軸加速度計等のマイクロメカニカル装置を、必要に応じて、面外力を加えたときに面内運動が得られるようにする質量要素及びばね要素を有して形成することができる。
本発明は、慣性装置として使用するマイクロメカニカルマススプリング系の製造に利用できる。
1、5、10、20、30 基板
2、6 壁
3、15 、32 表面層
4、9、16、25、38、41 ばね要素であるばね
7、22、36 犠牲層
8 ポリシリコン層
11、23、35、40 質量要素
12、42 フレーム
13、33 溝
14、34 側壁
21 凹部
24 材料層
31 絶縁層
37 ばね材料
39 チップ
100、101、102、103 マイクロメカニカルマススプリング系であるマススプリング系
2、6 壁
3、15 、32 表面層
4、9、16、25、38、41 ばね要素であるばね
7、22、36 犠牲層
8 ポリシリコン層
11、23、35、40 質量要素
12、42 フレーム
13、33 溝
14、34 側壁
21 凹部
24 材料層
31 絶縁層
37 ばね材料
39 チップ
100、101、102、103 マイクロメカニカルマススプリング系であるマススプリング系
Claims (16)
- 質量要素とばね要素とを含むマイクロメカニカルマススプリング系を製造するためのマイクロメカニカルマススプリング系の方法であって、
基板を設ける工程と、
前記基板に前記質量要素を形成する工程と、
エッチングにより前記基板に前記ばね要素が形成されるセクションを画定する工程と、
前記基板の表面上に表面層を形成する工程と、
エッチングにより前記表面層から前記ばね要素を形成する工程と、
エッチングにより前記基板から前記質量要素と前記ばね要素とを分離する工程と、
を含む
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1に記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
前記基板はシリコン基板であり、このシリコン基板は(100)表面を有する
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1又は請求項2に記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
前記基板はシリコン基板であり、このシリコン基板は(111)表面を画定するように異方性エッチングされる
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
さらに前記基板の表面をドープする工程を含み、
この工程は、イオン注入又は表面堆積により前記基板の表面をドープするとともに、反対ドーピングにより前記表面層を形成することを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項4に記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
前記ばねの非対称形状を形成するように、pn接合部に対するエッチストップ技術を行う工程をさらに含む
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
さらにドライエッチングにより前記表面層の残りから前記ばねを分離する工程を含む
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
前記表面層は単結晶シリコンから形成される
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
さらに前記基板と前記表面層との間に熱酸化により犠牲層を形成する工程を含む
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
さらに前記基板上に材料堆積により犠牲層を形成する工程を含む
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項8又は請求項9に記載のマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法において、
前記表面層はポリシリコン、SiC、Ti、Ni、又はTiNiの1つから形成される
ことを特徴とするマイクロメカニカルマススプリング系の製造方法。 - 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の方法に従って製造されるマススプリング系。
- 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の方法に従って製造されるマススプリング系を構成要素とする2軸又は3軸の加速度計。
- 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の方法に従って製造されるマススプリング系を構成要素とする角速度センサ。
- 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の方法に従って製造される1つ又は複数のマススプリング系を構成要素とする慣性計測装置。
- 請求項14に記載の慣性計測装置において、
2軸ジャイロ及び3軸加速度計をさらに備えるチップを備える
ことを特徴とする慣性計測装置。 - 請求項15に記載の慣性計測装置において、
信号調整手段を有する第2チップをさらに備える
ことを特徴とする慣性計測装置。
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Country | Link |
---|---|
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