JP2007069114A - 薄膜の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 スピンコート法により基板上に薄膜を形成するに際し、滴下する高分子溶液に新たな成分を添加する必要がなく、しかも簡易な操作でストリエーションの発生を抑制する方法を提供する。
【解決手段】 本発明の薄膜の形成方法は、スピンコート法により基板上にポリマー溶液を適用して薄膜を形成する方法において、基板にポリマー溶液を供給する直前に該ポリマー溶液にせん断を付与することを特徴とする。ポリマー溶液として、極性基を有するモノマー単位を少なくとも含むポリマーの溶液を用いることができる。せん断の付与手段として、例えば、超音波、振盪、撹拌及び細管内の通過から選択された少なくとも1つの手段が挙げられる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、スピンコート法により基板上にポリマー溶液を適用して薄膜(レジスト膜等)を形成する方法に関する。
基板(ウエハ)上に薄膜を形成する際、薄膜の表面平滑性は重要である。特に感光レジスト膜を形成する場合には、レジスト材料の膜厚分布がパターン寸法の精度を決定することから、膜厚の均一性はとりわけ重要である。厚みの均一な薄膜を形成する方法の一つとしてスピンコート法が挙げられる。スピンコート法では、一般に、回転させた基板表面の中心上方からポリマー溶液(液状感光レジスト材料等)を滴下し、遠心力の作用によりポリマー溶液を基板の中心から周辺へと分散させ、基板の表面全体に薄膜を形成する。しかし、スピンコート法では、ポリマー溶液が基板上を拡がり薄膜を形成する際に、ストリエーションと称される線状の模様(線条;皺)が発生し、表面の平滑性を低下させるという問題がある。ストリエーションは、ポリマー溶液中や基板上にほこり等の異物が存在する場合、基板であるウエハとスピンコートで用いられるポリマー溶液との親和性が悪い場合に発生しやすいと言われている。
このようなストリエーションを抑制するため、従来、ポリマー溶液中へのストリエーション抑止剤の添加(特許文献1、2等)、ウエハ上へのポリマー溶液の添加方法の工夫(特許文献3等)といった手法が採られている。しかし、これらの方法は、本来不必要な成分をポリマー溶液に添加する必要があったり、装置や操作が煩雑になるという欠点を有している。
特表2001−506769号公報 特表2004−504430号公報 特許第3109800号公報
本発明の目的は、スピンコート法によりウエハ上に薄膜を形成するに際し、滴下するポリマー溶液に新たな成分を添加する必要がなく、しかも簡易な操作でストリエーションの発生を抑制する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、ストリエーションの発生には、ポリマー溶液とウエハとの親和性のほかに、ポリマー溶液中のポリマーのゆるやかな凝集が大きな影響を及ぼすこと、このようなポリマー同士の凝集を解くためには塗布の直前にポリマー溶液にせん断を付与することが有効であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものである。
なお、ここでいうゆるやかな凝集とは共有結合のような一旦形成されると簡便な方法では開裂させることが困難な結合により形成される集合体ではなく、水素結合やファンデアワールス力、静電的相互作用、疎水性相互作用のような非結合力により形成される凝集のことを言う。このような凝集は溶液を静置しておくとゆるやかな凝集を形成するが、外部からの作用により、それほど大きくない力により凝集を解くことが可能である。
すなわち、本発明は、スピンコート法により基板上にポリマー溶液を適用して薄膜を形成する方法において、基板にポリマー溶液を供給する直前に該ポリマー溶液にせん断を付与することを特徴とする薄膜の形成方法を提供する。
ポリマー溶液として、極性基を有するモノマー単位を少なくとも含むポリマーの溶液を用いることができる。せん断の付与手段として、例えば、超音波、振盪、撹拌及び細管内の通過から選択された少なくとも1つの手段が挙げられる。上記方法は、ポジ型レジストとして利用する薄膜を形成する場合に特に効果的である。また、ポジ型レジストの線源として、例えば、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線、電子線などを使用する場合に特に有用である。
本発明によれば、スピンコート法により基板上に薄膜を形成するに際し、適用するポリマー溶液に新たな成分を添加することなく、簡易な手段で薄膜上のストリエーションの発生を抑制でき、均一な厚みを有する薄膜を得ることができる。
本発明の方法は、液晶表示装置の誘電体多層膜、有機発光ダイオードの薄膜トランジスタ、防曇性薄膜、反射防止性透明導電膜、層間絶縁膜、カラーフィルター、レジスト膜の形成等の薄膜の均一性が求められる用途に有効である。中でも、半導体等のレジストとして利用する薄膜を形成する場合に特に有効である。そのなかでも、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線、電子線等の線源を用いる、より線幅(ラインアンドスペース)が狭く、薄膜の薄さとそれに伴う薄膜の均一性が求められる場合により効果を発揮する。
本発明では、スピンコート法により基板上にポリマー溶液を適用して薄膜を形成する方法において、該基板にポリマー溶液を供給する直前に該ポリマー溶液にせん断を付与する。基板(ウエハ)としては特に限定されず、シリコンウエハ、透明ガラス電極、半導体薄膜、アクリル・ポリカーボネートといった高分子基板等が挙げられる。また、これらの基板にフィルムを貼り合わせた積層体も基板に含まれる。基板の代表的な例としてシリコンウエハが挙げられる。
基板上に適用するポリマー溶液としては、薄膜を形成可能なポリマー溶液であればよく、例えば、レジスト膜を形成するためのレジスト組成物、カラーフィルターに用いられる色素、あるいはポリマーと混合した色素を含む溶液等が挙げられる。ポリマー溶液として、どのような構造を有するポリマーの溶液に対しても適用可能であるが、本発明は、比較的結合力が強い水素結合等を形成しやすい極性基を有するモノマー単位を含むポリマーの溶液に対してより効果的である。
前記レジスト組成物におけるレジスト材料(レジスト成分)は、特に限定されず、従来周知或いは公知のポジ型或いはネガ型レジスト等の何れのものでもよい。ポジ型レジスト材料として、例えば、キノンジアジド系感光剤とアルカリ可溶性樹脂とからなるもの、化学増幅型レジスト材料などが挙げられる。ネガ型レジスト材料としては、例えば、ポリケイ皮酸ビニル等の感光性基を有する高分子化合物を含むもの、芳香族アジド化合物を含有するもの、環化ゴムとビスアジド化合物からなるレジスト等のアジド化合物を含有するもの、ジアゾ樹脂を含むもの、付加重合性不飽和化合物を含む光重合性組成物、アルカリ可溶樹脂と架橋剤、酸発生剤からなる化学増幅型ネガレジスト材料などが挙げられる。本発明では、これらの中でも特にポジ型レジスト材料が好ましい。
ポジ型レジスト材料のうち、前記キノンジアジド系感光剤とアルカリ可溶性樹脂とからなるレジスト材料において、キノンジアジド系感光剤の例としては、例えば、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸、これらのスルホン酸のエステル又はアミド等が挙げられる。スルホン酸のエステル又はアミド化合物は、該当するキノンジアジドスルホン酸又はキノンジアジドスルホニルクロリドと、水酸基を有する化合物又はアミノ基を有する化合物との縮合反応により得られる。水酸基を有する化合物としては、例えば、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フェノール、ナフトール、p−メトキシフェノール、ビスフェノールA、ピロカテコール、ピロガロール、ピロガロールメチルエーテル、没食子酸、α,α′,α″−トリス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼン、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン等が、またアミノ基を有する化合物としては、例えば、アニリン,p−アミノジフェニルアミン等が挙げられる。また、キノンジアジドスルホン酸エステルとして、フェノール類とアルデヒド類又はケトン類との重縮合物とキノンジアジドスルホン酸とのエステルを用いることもできる。これらキノンジアジド系感光剤は、単独で或いは2種以上の混合物として用いることができる。
一方、アルカリ可溶性樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、ポリビニルアルコール、アクリル酸又はメタクリル酸の共重合体等が挙げられる。ノボラック樹脂としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、キシレノール、トリメチルフェノール、t−ブチルフェノール、エチルフェノール、2−ナフトール、1,3−ジヒドロキシナフタレン等のフェノール類の1種又は2種以上と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等のアルデヒド類との縮重合生成物が挙げられる。これらノボラック樹脂等のアルカリ可溶性樹脂は、必要に応じ2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに皮膜形成性等の改善のため、他の樹脂を添加することもできる。
上記キノンジアジド系感光剤とアルカリ可溶性樹脂との使用割合は、感光剤及びアルカリ可溶性樹脂の種類により異なり、一般的には重量比で1:1〜1:20の範囲が好ましいが、これに限定されるものではない。
本発明では、前記ポジ型レジスト材料として化学増幅型レジスト材料を用いる場合に特に有用である。化学増幅型レジストは、放射線照射により酸を発生させ、この酸の触媒作用による化学変化により放射線照射部分の現像液に対する溶解性を変化させてパターンを形成するものである。化学増幅型レジスト材料は、一般に、放射線照射により酸を発生させる酸発生剤と、酸の存在下に分解しフェノール性水酸基やカルボキシル基等のアルカリ可溶性基が生成する酸感応性基含有樹脂(フォトレジスト用ポリマー)とで構成される。
上記放射線照射により酸を発生させる酸発生剤としては、露光により効率よく酸を生成する慣用乃至公知の化合物、例えば、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩(例えば、ジフェニルヨードヘキサフルオロホスフェートなど)、スルホニウム塩(例えば、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホネートなど)、スルホン酸エステル[例えば、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、1,2,3−トリスルホニルオキシメチルベンゼン、1,3−ジニトロ−2−(4−フェニルスルホニルオキシメチル)ベンゼン、1−フェニル−1−(4−メチルフェニルスルホニルオキシメチル)−1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルメタンなど]、オキサチアゾール誘導体、s−トリアジン誘導体、ジスルホン誘導体(ジフェニルジスルホンなど)、イミド化合物、オキシムスルホネート、ジアゾナフトキノン、ベンゾイントシレートなどを使用できる。これらの酸発生剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
酸発生剤の使用量は、放射線照射により生成する酸の強度やポリマー(フォトレジスト用ポリマー)における各繰り返し単位の比率などに応じて適宜選択でき、例えば、ポリマー100重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度の範囲から選択できる。
前記酸感応性基含有樹脂の代表的な例として、酸によりアルカリ可溶性となる基を有する単量体(「単量体a」と称する場合がある)と、極性基含有脂環式骨格を含む基を有する単量体(「単量体b」と称する場合がある)とを少なくとも含む単量体混合物を重合して得られるポリマー(共重合体)が挙げられる。このような極性基を有するモノマー単位を少なくとも含むポリマーの溶液は、一旦溶媒に溶解しても、時間の経過とともにポリマー同士が凝集するためか、スピンコート法によりウエハ上に滴下して薄膜を形成する際にストリエーションが発生しやすくなる。従って、本発明では、このような極性基を有するモノマー単位を少なくとも含むポリマーの溶液を用いてスピンコート法により薄膜を形成する場合に特に有用性が高い。なお、上記極性基としては、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、オキソ基、エステル基(−COO−;置換オキシカルボニル基)、アミノ基、アミド基(−CONH−;置換若しくは無置換カルバモイル基)などが挙げられる。
前記単量体aとしては、重合により樹脂に導入された際に、露光によって光酸発生剤から発生する酸の作用により一部分が脱離してアルカリ現像液に対して可溶性を示す基を持つ重合性化合物(酸脱離性基を有する単量体)であれば特に限定されないが、その代表的な例として、下記式(1a)、(1b)、(1c)、(1d)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007069114
(式中、環Zは置換基を有していてもよい炭素数6〜20の脂環式炭化水素環を示す。Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R1〜R3は、同一又は異なって、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R4は環Zに結合している置換基であって、同一又は異なって、オキソ基、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。但し、n個のR4のうち少なくとも1つは、−COORa基を示す。前記Raは置換基を有していてもよい第3級炭化水素基、テトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基、又はオキセパニル基を示す。nは1〜3の整数を示す。R5、R6は、同一又は異なって、水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R7は水素原子又は有機基を示す。R5、R6、R7のうち少なくとも2つが互いに結合して隣接する原子とともに環を形成していてもよい)
式(1a)〜(1d)中、環Zにおける炭素数6〜20の脂環式炭化水素環は単環であっても、縮合環や橋かけ環等の多環であってもよい。代表的な脂環式炭化水素環として、例えば、シクロヘキサン環、シクロオクタン環、シクロデカン環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、パーヒドロインデン環、デカリン環、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、トリシクロ[4.2.2.12,5]ウンデカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環などが挙げられる。脂環式炭化水素環には、メチル基等のアルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、塩素原子等のハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、オキソ基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基などの置換基を有していてもよい。環Zは例えばアダマンタン環等の多環の脂環式炭化水素環(橋かけ環式炭化水素環)であるのが好ましい。
式(1a)〜(1d)中のR、並びに式(1a)、(1b)、(1d)中のR1〜R3、R5、R6における置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素1〜6のアルキル基;トリフルオロメチル基等の炭素1〜6のハロアルキル基などが挙げられる。Rとしては、水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基が好ましく、特に水素原子又はメチル基が好ましい。式(1c)中、R4におけるアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素1〜20程度のアルキル基が挙げられる。R4における保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1-4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COORb基などが挙げられる。前記Rbは水素原子又はアルキル基を示し、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜6のアルキル基などが挙げられる。R4において、−COORa基のRaにおける第3級炭化水素基としては、例えば、t−ブチル、t−アミル、2−メチル−2−アダマンチル、(1−メチル−1−アダマンチル)エチル基などが挙げられる。テトラヒドロフラニル基には2−テトラヒドロフラニル基が、テトラヒドロピラニル基には2−テトラヒドロピラニル基が、オキセパニル基には2−オキセパニル基が含まれる。
7における有機基としては、炭化水素基及び/又は複素環式基を含有する基が挙げられる。炭化水素基には脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基及びこれらが2以上結合した基が含まれる。脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル基等の直鎖状または分岐鎖状のアルキル基(C1-8アルキル基等);アリル基等の直鎖状または分岐鎖状のアルケニル基(C2-8アルケニル基等);プロピニル基等の直鎖状または分岐鎖状のアルキニル基(C2-8アルキニル基等)などが挙げられる。脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基(3〜8員シクロアルキル基等);シクロペンテニル、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基(3〜8員シクロアルケニル基等);アダマンチル、ノルボルニル基等の橋架け炭素環式基(C4-20橋架け炭素環式基等)などが挙げられる。芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル、ナフチル基等のC6-14芳香族炭化水素基などが挙げられる。脂肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合した基としては、ベンジル、2−フェニルエチル基などが挙げられる。これらの炭化水素基は、アルキル基(C1-4アルキル基等)、ハロアルキル基(C1-4ハロアルキル基等)、ハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシメチル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、オキソ基などの置換基を有していてもよい。保護基としては有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
前記複素環式基としては、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を含む複素環式基が挙げられる。
好ましい有機基として、C1-8アルキル基、環式骨格を含む有機基等が挙げられる。前記環式骨格を構成する「環」には、単環又は多環の非芳香族性又は芳香族性の炭素環又は複素環が含まれる。なかでも、単環又は多環の非芳香族性炭素環、ラクトン環(非芳香族性炭素環が縮合していてもよい)が特に好ましい。単環の非芳香族性炭素環として、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などの3〜15員程度のシクロアルカン環などが挙げられる。
多環の非芳香族性炭素環(橋架け炭素環)として、例えば、アダマンタン環;ノルボルナン環、ノルボルネン環、ボルナン環、イソボルナン環、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン環、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン環等のノルボルナン環又はノルボルネン環を含む環;パーヒドロインデン環、デカリン環(パーヒドロナフタレン環)、パーヒドロフルオレン環(トリシクロ[7.4.0.03,8]トリデカン環)、パーヒドロアントラセン環などの多環の芳香族縮合環が水素添加された環(好ましくは完全水素添加された環);トリシクロ[4.2.2.12,5]ウンデカン環などの2環系、3環系、4環系などの橋架け炭素環(例えば、炭素数6〜20程度の橋架け炭素環)などが挙げられる。前記ラクトン環として、例えば、γ−ブチロラクトン環、4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン環、4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン環、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン環などが挙げられる。
前記環式骨格を構成する環は、メチル基等のアルキル基(例えば、C1-4アルキル基など)、トリフルオロメチル基などのハロアルキル基(例えば、C1-4ハロアルキル基など)、塩素原子やフッ素原子等のハロゲン原子、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいメルカプト基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基、保護基で保護されていてもよいアミノ基、保護基で保護されていてもよいスルホン酸基などの置換基を有していてもよい。保護基としては有機合成の分野で慣用の保護基を使用できる。
前記環式骨格を構成する環は、式(1d)中に示される酸素原子(R7の隣接位の酸素原子)と直接結合していてもよく、連結基を介して結合していてもよい。連結基としては、メチレン、メチルメチレン、ジメチルメチレン、エチレン、プロピレン、トリメチレン基などの直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基;カルボニル基;酸素原子(エーテル結合;−O−);オキシカルボニル基(エステル結合;−COO−);アミノカルボニル基(アミド結合;−CONH−);及びこれらが複数個結合した基などが挙げられる。
5、R6、R7のうち少なくとも2つは、互いに結合して隣接する原子とともに環を形成していてもよい。該環としては、例えば、シクロプロパン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環などのシクロアルカン環;テトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、オキセパン環などの含酸素環;橋架け環などが挙げられる。
式(1a)〜(1d)で表される化合物には、それぞれ立体異性体が存在しうるが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
式(1a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-1]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-2]1−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-3]5−ヒドロキシ−2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH3、Z=5位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-4]2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(R=H又はCH3、R1=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
式(1b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-5]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=アダマンタン環)
[1-6]1−ヒドロキシ−3−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH3、Z=1位にヒドロキシル基を有するアダマンタン環)
[1-7]1−(1−エチル−1−(メタ)アクリロイルオキシプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
[1-8]1−(1−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチルプロピル)アダマンタン(R=H又はCH3、R2=CH3、R3=CH2CH3、Z=アダマンタン環)
式(1c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-9]1−t−ブトキシカルボニル−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=t−ブトキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
[1-10]1−(2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル)−3−(メタ)アクリロイルオキシアダマンタン(R=H又はCH3、R4=2−テトラヒドロピラニルオキシカルボニル基、n=1、Z=アダマンタン環)
式(1d)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[1-11]1−アダマンチルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−アダマンチル基)
[1-12]1−アダマンチルメチルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−アダマンチルメチル基)
[1-13]2−(1−アダマンチルエチル)オキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−アダマンチルエチル基)
[1-14]1−ボルニルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=1−ボルニル基)
[1-15]2−ノルボルニルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5=CH3、R6=H、R7=2−ノルボルニル基)
[1-16]2−テトラヒドロピラニル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5とR7が結合して式中の炭素原子及び酸素原子とともに6員環を形成、R6=H)
[1-17]2−テトラヒドロフラニル(メタ)アクリレート(R=H又はCH3、R5とR7が結合して式中の炭素原子及び酸素原子とともに5員環を形成、R6=H)
上記式(1d)で表される化合物は、例えば、対応するビニルエーテル化合物と(メタ)アクリル酸とを酸触媒を用いた慣用の方法で反応させることにより得ることができる。例えば、1−アダマンチルオキシ−1−エチル(メタ)アクリレートは、1−アダマンチル−ビニル−エーテルと(メタ)アクリル酸とを酸触媒の存在下で反応させることにより製造できる。
また、単量体aとして、エステル結合を構成する酸素原子がラクトン環のβ位に結合し且つラクトン環のα位に少なくとも1つの水素原子を有する、ラクトン環を含む(メタ)アクリル酸エステルなどを用いることも可能である。前記酸によりアルカリ可溶性となる基を有する単量体は1種又は2種以上組み合わせて使用できる。
前記極性基含有脂環式骨格を含む基を有する単量体(単量体b)には、例えば、(1)ラクトン環を含有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基[ラクトン環と単環又は多環(橋かけ環)の脂環式炭素環とが縮合した構造を有する基等]がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステル(単量体b1)、(2)ヒドロキシル基、カルボキシル基、オキソ基などの極性基を有する炭素数6〜20の脂環式炭化水素基(特に、橋かけ環式炭化水素基)がエステル結合を構成する酸素原子に結合している(メタ)アクリル酸エステル(単量体b2)などが含まれる。
単量体bの代表的な例として、下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)、及び(2e)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2007069114
(式中、Rは水素原子又は置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を示す。R8〜R10は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示し、V1〜V3は、同一又は異なって、−CH2−、−CO−又は−COO−を示す。但し、(i)V1〜V3のうち少なくとも1つは−CO−若しくは−COO−であるか、又は(ii)R8〜R10のうち少なくとも1つは、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、又は保護基で保護されていてもよいカルボキシル基である。R11〜R15は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R16〜R24は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。R25〜R33は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基、保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基、保護基で保護されていてもよいカルボキシル基を示す。pは0又は1、qは1又は2を示す)
単量体bは、重合により樹脂に導入された際、極性基によりシリコンウエハーなどの基板に対する密着性を付与すると共に、脂環式骨格によりドライエッチング耐性を付与する。単量体bは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。単量体bとして単量体b1と単量体b2とを組み合わせて使用すると、基板密着性、ドライエッチング耐性、レジスト溶剤に対する溶解性等の特性をバランスよく具備する樹脂が得られるだけでなく、重合時における均質反応性にも優れる(分子量や分子構造において均一性の高いポリマーが生成する)という大きな利点が得られる。
式(2a)〜(2e)中のRは前記(1a)〜(1d)中のRと同様である。式(2a)〜(2e)中、R8〜R33におけるアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル基などの直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜13のアルキル基等が挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基としては、例えば、ヒドロキシル基、置換オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等のC1-4アルコキシ基など)などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいヒドロキシアルキル基としては、前記保護基で保護されていてもよいヒドロキシル基が炭素数1〜6のアルキレン基を介して結合している基などが挙げられる。保護基で保護されていてもよいカルボキシル基としては、−COORb基などが挙げられる。Rbは前記と同様である。
式(2a)〜(2e)で表される化合物には、それぞれ立体異性体が存在しうるが、それらは単独で又は2種以上の混合物として使用できる。
式(2a)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-1]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.3.1.13,8]ウンデカン−5−オン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V2=−CO−O−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V1=V3=−CH2−)
[2-2]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,8−ジオン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V1=−CO−O−(左側がR8の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-3]1−(メタ)アクリロイルオキシ−4,8−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−5,7−ジオン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V1=−O−CO−(左側がR8の結合している炭素原子側)、V2=−CO−O−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-4]1−(メタ)アクリロイルオキシ−5,7−ジオキサトリシクロ[4.4.1.13,9]ドデカン−4,8−ジオン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=H、V1=−CO−O−(左側がR8の結合している炭素原子側)、V2=−O−CO−(左側がR9の結合している炭素原子側)、V3=−CH2−)
[2-5]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=OH、R9=R10=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-6]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=R9=OH、R10=H、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-7]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3,5,7−トリヒドロキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=R9=R10=OH、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-8]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−5,7−ジメチルアダマンタン(R=H又はCH3、R8=OH、R9=R10=CH3、V1=V2=V3=−CH2−)
[2-9]1−(メタ)アクリロイルオキシ−3−カルボキシアダマンタン(R=H又はCH3、R8=COOH、R9=R10=H、V1=V2=V3=−CH2−)
上記式(2a)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2b)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-10]5−(メタ)アクリロイルオキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(=5−(メタ)アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン)(R=H又はCH3、R11=R12=R13=R14=R15=H)
[2-11]5−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=CH3、R12=R13=R14=R15=H)
[2-12]5−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R12=CH3、R11=R13=R14=R15=H)
[2-13]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メチル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R13=CH3、R11=R12=R14=R15=H)
[2-14]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−カルボキシ−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=COOH)
[2-15]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−メトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=メトキシカルボニル基)
[2-16]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−エトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=エトキシカルボニル基)
[2-17]5−(メタ)アクリロイルオキシ−9−t−ブトキシカルボニル−3−オキサトリシクロ[4.2.1.04,8]ノナン−2−オン(R=H又はCH3、R11=R12=R14=R15=H、R13=t−ブトキシカルボニル基)
上記式(2b)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って、反応させることにより得ることができる。なお、その際に原料として用いる環式アルコール誘導体は、例えば、対応する5−ノルボルネン−2−カルボン酸誘導体又はそのエステルを過酸(過酢酸、m−クロロ過安息香酸など)又は過酸化物(過酸化水素、過酸化水素+酸化タングステンやタングステン酸などの金属化合物)と反応(エポキシ化及び環化反応)させることにより得ることができる。
式(2c)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-18]8−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3
[2-19]9−(メタ)アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−5−オン(R=H又はCH3
上記式(2c)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
式(2d)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-20]4−(メタ)アクリロイルオキシ−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R16=R17=R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H)
[2-21]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R17=R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H、R16=CH3
[2-22]4−(メタ)アクリロイルオキシ−5−メチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R16=R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H、R17=CH3
[2-23]4−(メタ)アクリロイルオキシ−4,5−ジメチル−6−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−7−オン(R=H又はCH3、R18=R19=R20=R21=R22=R23=R24=H、R16=R17=CH3
式(2e)で表される化合物の代表的な例として下記化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
[2-24]6−(メタ)アクリロイルオキシ−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R25=R26=R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H)
[2-25]6−(メタ)アクリロイルオキシ−6−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R25=R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H、R26=CH3
[2-26]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1−メチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R26=R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H、R25=CH3
[2-27]6−(メタ)アクリロイルオキシ−1,6−ジメチル−2−オキサビシクロ[2.2.2]オクタン−3−オン(R=H又はCH3、R27=R28=R29=R30=R31=R32=R33=H、R25=R26=CH3
上記式(2d)及び(2e)で表される化合物は、対応する環式アルコール誘導体と(メタ)アクリル酸又はその反応性誘導体とを、酸触媒やエステル交換触媒、塩基等を用いた慣用のエステル化法に従って反応させることにより得ることができる。
前記酸感応性基含有樹脂は、アルカリ可溶性(酸脱離性)、基板密着性、ドライエッチング耐性、レジスト溶剤への溶解性などの特性を損なわない範囲で、前記単量体a及びb以外の単量体に対応する構造単位を有していてもよい。前記単量体a及びb以外の単量体としては、単量体a及び単量体bと共重合可能な単量体であって、且つレジスト特性を損なわないようなものであれば特に限定されない。例えば、(メタ)アクリル酸又はその誘導体、マレイン酸又はその誘導体、フマル酸又はその誘導体、環状オレフィン類、ヒドロキシスチレン、ヒドロキシ−α−メチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン、ビニル安息香酸、カルボキシメチルスチレン、カルボキシメトキシスチレンなどが挙げられる。前記(メタ)アクリル酸又はその誘導体としては、例えば、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−α−メチル−γ−ブチロラクトン、α−(メタ)アクリロイルオキシ−γ,γ−ジメチル−γ−ブチロラクトン等の、ラクトン環(γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環など)を有する(メタ)アクリル酸エステルなどが挙げられる。このラクトン環を有する(メタ)アクリル酸エステルは、ポリマーに基板密着性を付与しうる。
単量体aの使用量は、単量体総量に対して、例えば5〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、さらに好ましくは20〜70モル%である。単量体aの使用量が5モル%未満の場合には、得られる樹脂をフォトレジスト用樹脂として用いた場合、アルカリ現像の際のレジスト膜の溶解性が不十分となり、解像度が低下し、微細なパターンを精度よく形成することが困難となる。また、単量体aの使用量が90モル%を超える場合には、得られる樹脂をフォトレジスト用樹脂として用いた場合、基板密着性やドライエッチング耐性が低下し、現像によりパターンが剥がれて残らないという問題が起こりやすい。
単量体bの使用量は、例えば10〜95モル%、好ましくは20〜90モル%、さらに好ましくは30〜80モル%である。単量体bの使用量が10モル%未満の場合には、樹脂をフォトレジスト用樹脂として用いた場合に基板密着性やドライエッチング耐性が低下しやすくなり、95モル%を超えるとアルカリ可溶性単位の導入量が少なくなることから、アルカリ現像の際のレジスト膜の溶解性が不十分になりやすい。単量体bとして単量体b1と単量体b2とを組み合わせる場合、両者の割合は特に限定されないが、一般には前者/後者(モル比)=5/95〜95/5、好ましくは10/90〜90/10、さらに好ましくは30/70〜70/30程度である。
前記酸感応性基含有樹脂は、単量体混合物を溶液重合、塊状重合、懸濁重合、塊状−懸濁重合、乳化重合などの慣用の重合法に付すことにより得ることができる。特に溶液重合が好ましく、溶液重合のなかでも滴下重合が好ましい。
本発明において、スピンコート法によりウエハ上に適用するポリマー溶液は、ポリマー(フォトレジスト用ポリマー等)と溶媒(レジスト用溶剤等)とからなり、必要に応じて各種添加剤を含んでいる。ポリマー溶液中のポリマー濃度は、例えば3〜50重量%、好ましくは5〜30重量%程度である。
前記溶媒としては、例えば、グリコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、アミド系溶媒、スルホキシド系溶媒、1価アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒、水、これらの混合溶媒などが挙げられる。グリコール系溶媒には、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのプロピレングリコール系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどのエチレングリコール系溶媒などが含まれる。エステル系溶媒には、乳酸エチルなどの乳酸エステル系溶媒;3−メトキシプロピオン酸メチルなどのプロピオン酸エステル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどの酢酸エステル系溶媒などが挙げられる。ケトン系溶媒には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノンなどが含まれる。エーテル系溶媒には、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどが含まれる。アミド系溶媒には、N,N−ジメチルホルムアミドなどが含まれる。スルホキシド系溶媒には、ジメチルスルホキシドなどが含まれる。1価アルコール系溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが含まれる。炭化水素系溶媒には、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンなどが含まれる。
好ましい溶媒には、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコール系溶媒、乳酸エチルなどのエステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトンなどのケトン系溶媒及びこれらの混合溶媒が含まれる。特に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート単独溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶媒、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートと乳酸エチルとの混合溶媒などの、少なくともプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを含む溶媒が好ましい。
本発明では、ウエハにポリマー溶液を供給する直前(例えば、供給する5時間以内、好ましくは2時間以内、さらに好ましくは30分以内)に、該ポリマー溶液にせん断を付与する。せん断の付与手段としては、特に限定されないが、例えば、超音波、振盪、撹拌、細管内の通過等が挙げられる。例えば、工業的なプロセスとしては貯槽内に超音波振動子を設置して、使用の直前に超音波振動によりせん断を付与する方法が、また小型の容器に充填した溶液を強く振盪し、振盪後短時間内に使用する方法が、また撹拌翼を有する貯槽を設置して、使用の直前に撹拌翼を回転させてせん断を付与する方法が、さらに液を供給する際に、細管内を高速で通過させる方法等が挙げられる。超音波振動子を用いる場合は、発振周波数が10〜200kHzの範囲、出力は10〜1000Wの装置を用いることが好ましい。また、撹拌翼を用いる場合は撹拌翼と容器の間のシェアレートが10〜10000(1/s)、好ましくは50〜5000(1/s)の範囲に入っていることが好ましい。細管内を高速で通過させる場合、細管の径が太ければ線速を早くする必要があり、細管の径が細ければ線速が遅くなっても構わない。溶液中のポリマー鎖に対して均一にせん断を付与できる方法であればその手法は問わない。細管内を高速で通過させる方法として、例えば、微細なメッシュ径(例えば5μm以下、好ましくは2μm以下)のフィルターを通過させる方法などが挙げられる。ポリマー溶液に付与するせん断の大きさは、用いるポリマーの種類、結合の強さ等により異なる。結合の強いポリマーの場合は大きなせん断を付与する必要があり、結合が弱いポリマーの場合は小さなせん断の付与でよい。但し、必要以上にせん断を付与するとポリマー鎖自身が切断してしまうので、せん断の付与の前後でGPC等の方法によりポリマーの分子量を確認し、そのポリマーに対して最適なせん断強度の確認を行うことが好ましい。また、ポリマー溶液にせん断を付与する時間は、せん断の付与方法により異なる。超音波のように系に均一にせん断を付与しにくいものであれば系内に十分せん断が付与されるように、例えば10秒以上、好ましくは20秒以上、さらに好ましくは30秒以上せん断を付与するのが望ましい。また、微細なメッシュ径のフィルターを通過させる場合には均一にせん断が付与されやすいので、せん断付与時間は、例えば1秒以上、好ましくは2秒以上、さらに好ましくは3秒以上である。ポリマー溶液へのせん断の付与は室温で行ってもよく、加熱下又は冷却下で行ってもよい。
ポリマー溶液を基板(ウエハ)上に適用する方法、及びスピンコートによる薄膜の形成方法は、慣用の方法により行うことができる。薄膜の厚み(乾燥後又はプリベーク後の厚み)は、目的に応じて適宜設定できるが、一般には0.01〜1000μm、好ましくは0.02〜20μm、さらに好ましくは0.03〜2μm程度である。
基板は特に表面処理等を施すことなくスピンコートに供することが可能であるが、より平滑な薄膜を得るためには基板表面とポリマー溶液の親水性若しくは疎水性を揃えた方が好ましい。基板表面とポリマー溶液の親水性若しくは疎水性を揃えるため、基板表面を化学処理して極性を制御することも可能である。例えば、シリコンウエハの表面をジシラザン等の蒸気に曝して表面の極性を変更することによりより平滑な薄膜を得ることができる。
薄膜形成後、一般に、乾燥又はプリベークにより溶媒を除去する。半導体等のレジストの場合、プリベーク後に、所定のマスクを介して光線を露光して(又は、さらに露光後ベークを行い)潜像パターンを形成し、次いで現像することにより所望のパターンが形成される。現像後、必要があれば反射防止膜等の除去のためガスプラズマ等による乾式エッチングが行なわれる。
乾燥又はプリベーク温度は、溶剤やレジストの種類により異なるが、通常30〜200℃、好ましくは50〜150℃程度である。露光には、種々の波長の光線、例えば、紫外線、X線などが利用でき、半導体レジスト用では、通常、g線、i線、エキシマレーザー(例えば、XeCl、KrF、KrCl、ArF、ArClなど)、F2レーザー、軟X線、電子線などが使用される。ポジ型レジストとして利用する薄膜を形成する場合、該ポジ型レジストの線源としてKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線、電子線を用いる場合は、一般に加工される線幅が大変細いために薄膜の表面凹凸が線のエッジの直線性に影響を及ぼしやすくなるが、本発明によれば、表面凹凸を低減することができるために、均一な幅を持つ像を得ることができる。従って、本発明は、前記線源としてKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線、電子線を用いる場合に特に有用である。
上記レジストの現像は、通常現像液を用い、露光域と未露光域の溶剤に対する溶解性又はアルカリ溶液に対する溶解性の差を利用して行われる。アルカリ溶液(アルカリ性現像液)としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム等の無機アルカリ類、アンモニア、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、ベンジルアミン等のアミン類、ホルムアミド等のアミド類、水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリン等の第4級アンモニウム塩類、ピロール、ピペラジン等の含窒素複素環化合物等を溶解した水溶液又は水性溶液が用いられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
製造例1
下記構造のフォトレジスト用ポリマーの製造
Figure 2007069114
還流管、撹拌子、三方コックを備えた丸底フラスコに、窒素雰囲気下、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)26g、及びプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)6gを入れて、温度を75℃に保ち、撹拌しながら、(A)1−メタクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン16.64g、(B)1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン43.27g、(C)5−アクリロイルオキシ−2,6−ノルボルナンカルボラクトン20.61g[単量体組成比(モル比) (A):(B):(C)=20:50:30]、及びジメチル−2,2´−アゾビスイソブチレート(重合開始剤;和光純薬工業製、商品名「V−601」)8.0g、PGMEA230g、PGME58gを混合した単量体溶液を6時間かけて一定速度で滴下した。重合反応終了後、得られた反応液(重合ドープ)を孔径0.1μmのフィルターで濾過した後、該反応液の10倍量のヘキサン−酢酸エチル混合液[ヘキサン:酢酸エチル=9:1(体積比、25℃)]中に撹拌しながら滴下し、生じた沈殿物を濾別した。回収した沈殿物を減圧乾燥後、再度、PGMEA256g、及びPGME64gの混合溶媒(重量比8:2)に溶解させ、上述のヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒を用いた沈殿精製操作を繰り返すことにより、所望の樹脂(ポリマー)を64g得た。得られたポリマーをGPC分析したところ、Mw(重量平均分子量)が8900、分散度(Mw/Mn)が1.9であった(Mn:数平均分子量)。
実施例1
製造例1で得られたポリマー12重量部をPGMEA/PGME=6/4混合溶媒88重量部に溶解し、これにトリフェニルスルホニウム=トリフルオロメタンスルホナート0.65重量部を添加して均一溶液とした。この均一溶液を超音波処理装置(Iuchi製、商品名「US−3」、発振周波数38kHz、高周波電力150W)で5分間処理した後、直ちに滅菌シリンジを用いて、4インチのシリコンウエハ上に約0.7mlを滴下した。ウエハを500rpmで5秒、3000rpmで30秒間回転させた後、120℃で約1分間ベークを行った。ウエハ表面を目視で観察したが特にストリエーションは観察されなかった。また、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて薄膜表面を走査したが特に表面凹凸は確認されなかった。
実施例2
均一溶液を超音波処理装置で5分間処理する代わりに、均一溶液を10mlのサンプル瓶に充填し、1分間強く手で振った他は実施例1と同様の方法で薄膜を形成した。ウエハ表面を目視で観察したが特にストリエーションは観察されなかった。また、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて薄膜表面を走査したが特に表面凹凸は確認されなかった。
実施例3
均一溶液を5℃の冷蔵庫に1ヶ月間保管した後に取り出し、超音波処理装置(Iuchi製、商品名「US−3」、発振周波数38kHz、高周波電力150W)で5分間処理した後、直ちに滅菌シリンジを用いて、4インチのシリコンウエハ上に約0.7mlを滴下した他は実施例1と同様の方法で薄膜を形成した。ウエハ表面を目視で観察したが特にストリエーションは観察されなかった。また、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて薄膜表面を走査したが特に表面凹凸は確認されなかった。
実施例4
均一溶液を超音波処理装置で5分間処理する代わりに、均一溶液を1Lのセパラブルフラスコに投入し、アンカー型撹拌翼(外周部の直径100mm、フラスコ内壁とのクリアランス10mm)を用いて200rpm(撹拌翼の外周とフラスコ内壁のシェアレート104(1/sec))で20分間撹拌して得た溶液を用いた他は実施例1と同様の方法で薄膜を形成した。ウエハ表面を目視で観察したが特にストリエーションは観察されなかった。また、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて薄膜表面を走査したが特に表面凹凸は確認されなかった。
比較例1
実施例1の均一溶液を5℃で1ヶ月間保管した後に、特に処理することなく、実施例1と同様の方法で薄膜を形成した。ウエハ表面を目視で観察したところ、ウエハの中心から放射状に多数の線状の模様が観察された。また、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて薄膜表面を走査したところ、高さ約25nm、繰り返し周期約40μmの線条の構造が確認された。
比較例2
実施例2の振盪した溶液を1週間室温で静置した後に、特に処理することなく、実施例1と同様の方法で薄膜を形成した。ウエハ表面を目視で観察したところ、ウエハの中心から放射状に多数の線状の模様が観察された。また、AFM(原子間力顕微鏡)を用いて薄膜表面を走査したところ、高さ約25nm、繰り返し周期約40μmの線条の構造が確認された。

Claims (5)

  1. スピンコート法により基板上にポリマー溶液を適用して薄膜を形成する方法において、基板にポリマー溶液を供給する直前に該ポリマー溶液にせん断を付与することを特徴とする薄膜の形成方法。
  2. ポリマー溶液が、極性基を有するモノマー単位を少なくとも含むポリマーの溶液である請求項1記載の薄膜の形成方法。
  3. せん断の付与手段が、超音波、振盪、撹拌及び細管内の通過から選択された少なくとも1つの手段である請求項1記載の薄膜の形成方法。
  4. ポジ型レジストとして利用する薄膜を形成する請求項1記載の薄膜の形成方法。
  5. ポジ型レジストの線源が、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、極紫外線又は電子線である請求項4記載の薄膜の形成方法。
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