JP2007068885A - 電動チューリップ - Google Patents
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Abstract
【構成】 左右の翼片(4a,4b)とこれを開閉操作するソレノイド(21)との間にあってプランジャ(23)の伸縮動を揺動運動に変換し、更に前記左右の翼片の回動運動に変換する左右の揺動連動部材(22a,22b)を固定支軸に個別に軸承する。一方、この両揺動連動部材と前記プランジャに軸承する連結軸(29)とを緩く嵌り合う関係で連結し、この連結部分に空隙を形成する。この連結状態において前記いずれか一方の翼片が回動不能の状態になったとき、その揺動連動部材を停止させたまま前記空隙を利用して前記連結軸(29)を傾けて前記プランジャ(23)の伸縮動を可能にし、他方の揺動連動部材を揺動して他方の翼片を回動させる。
【選択図】 図22
Description
そして、このとき左右の翼片は1つのソレノイドによって駆動するようにしてあり、ソレノイドの伸縮動によって同時に2つの翼片が開閉動するようにしてある。
また、ソレノイドと左右の翼片との間に、前記揺動連動部材に相当する回動部材と、この回動部材に連動部材を組付け構成した駆動力伝達機構を介挿して一方の翼片の回動が拘束されたとき、上記連動部材を回転させて他方の翼片の回動を確保するようにしたものが、例えば特許文献2によって提示されている。
ことに本発明は、ソレノイドと左右の両翼片との間に特別の部品を組入れることなく、一方の翼片に生じた不具合を他方の翼片に直接伝えるのを回避し、回動が自由な翼片を単独で回動することができるようにして一方の翼片に生じた不具合によって左右の翼片が同時に回動不能に陥るのを回避するようにした電動チューリップを提供しようとするものである。
このとき、前記揺動連動部材を介して前記左右の翼片を閉塞姿勢に保持することにしてあり、次に開放指示があったとき前記ソレノイドを励磁してプランジャを前記ばねに抗して引込み収縮させ、上記揺動連動部材の揺動を介して閉塞する左右の翼片をそれぞれ外に向けて回動し、開放することになる。
そして、この揺動連動部材による翼片に対する作用が止まった後は、前記ピン連結受部と連結ピンとの空隙が有効に作用して単独に翼片は回動し、自らの回動規制によって開放又は閉塞姿勢の位置に達することになる。
この状態において、開放の指示を受け、ソレノイドが励磁すると、ばねに抗してプランジャが収縮し、揺動連動部材の一方の揺動端を引き付けて固定支軸を支点に揺動させ、他方の揺動端に設けるピン連結受部を跳ね上げることになる。そして、この動きにより連動ピンを押上げて支軸を支点に左右の翼片をそれぞれ外に向けて回動させることになる。そして、ストッパに当接することで両翼片は開放姿勢を保持し、打球の飛入を可能にすることになる。
このソレノイドの励、失磁の繰り返しによって左右の翼片は開閉動を繰り返すことになるが、この開閉動の間に一方の翼片が、例えば近傍の障害釘との間に打球を噛み込む等して回動が止められると、例えば開放指示を受けてソレノイドが励磁し、プランジャが収縮する際に、一方の翼片の回動が止められると、連動ピンと揺動連動部材とを介して連結するプランジャはこれに連動して収縮が止められることになる。
本発明においては、このときプランジャと揺動連動部材とを連結する連結軸が、これを挿通する揺動連動部材の軸連結部に対して緩く挿通し、この両者の間に空隙をもつことから、揺動が止まった揺動端に連結した一方の軸端を停止位置に残して上記連結軸を斜めに捻った状態でプランジャの引き込みを許すことになる。この結果、他方の軸端をこの引き込みに伴わせて後退させることができ、他方の揺動連動部材をそのまま揺動して回動が自由な他方の翼片を開放方向に回動させることになるのである。
また、捩れを円滑にする上で上記連結軸を軸承するプランジャの軸受部として形成される挿通孔の孔径を連結軸の軸径より大径にして緩く軸承するようにすることで揺動連動部材との連結と同様の効果を奏し、この捩れを更に容易なものにしてプランジャの動きを容易にし、回動が自由な状態にある他方の翼片の開閉動を更に自由なものとすることができる。
図1は、翼片が閉塞姿勢にある本発明に係る電動チューリップの正面図で、図2は同じく閉塞姿勢にある平面図、図3は同じく閉塞姿勢にある右側面図で、図4は図2のA−A線に沿った縦断右側面図、図5は図2のB−B線に沿った縦断右側面図、図6は同じくC−C線に沿った縦断正面図であり、図7は前面側から見た分解斜視図、図8は背面側から見た分解斜視図である。
この囲み枠2を固定する際に上記飾り板9の背面から後方に向けて水平に植設する支軸5,5に左右の翼片4a,4bに設ける軸孔11,11を通し、これを回動自由に組付け、その後この支軸5,5の後端を取付基板1に設ける穴部12,12に突き入れることで、この囲み枠2の内側に翼片4a,4bを取付けるようにしてある。
両翼片4a,4bが上記閉塞姿勢から図11乃至図18に示すように支軸5,5を支点
にその上端を左右方向に傾倒させ、開放姿勢に転じたとき、両翼片の外面16a,16b側の下端部に形成する段部17a,17bを前記底板8の左右の縁部に設けるストッパ18,18に衝合させて回動が規制されるようにしてある。
この翼片の間を通して飛入した球は、底板8の中央部に形成する内部に孤状の誘導板を備える誘導部19を通して前記入賞口3に誘導され、更に取付基板1の背面から延設する樋20を通して図示しない遊技盤の背後に形成するセーフ球集合室へと導かれることになる。
上記ソレノイド21は、金属板をU字形に曲成した取付板24に嵌め付け、下から通すビス25によってこの取付板に固定し、上記プランジャ23の先端を左右の板部24a,24bの間から突き出すようにしてある。
この取付板24を介して取付基板1に組付けられるソレノイド21は、前方に向けて突き出すプランジャ23の先端部に横向きに貫通孔23aを穿ち、これに連結軸29を貫通させる一方、この連結軸29の左右両端を前記左右の揺動連動部材22a,22bのそれぞれ一方の揺動腕の端部に軸承してプランジャ23と左右の揺動連動部材22a,22bとをこの連結軸を介して連結させている。
上記固定支軸31は、ソレノイド21の取付板24に左右の揺動連動部材22a,22bを軸承するためのものであり、取付板24の左右の板部24a,24bの下縁から垂設する軸受片32,32に穿つ軸受孔33,33にワッシャ34,34を介して軸承させ、この軸の左右に突き出す両端部に前記左右の揺動連動部材22a,22bの軸受孔30,30を通すことによって組付けてある。
上記空隙aは、プランジャ23に対して連結軸29がその挿通する向を変えられるようにするためのものである。尚、ここでは上記連結軸29を貫通させる前記プランジャ23の貫通孔23aについてもその口径を連結軸の軸径より大径に形成して緩く貫通させ、孔の内壁との間に空隙bを確保している。そして、プランジャに対し連結軸の抜け止めのため貫通孔23aを抜出た両側にワッシャを噛ませている。
実際の組立に当っては、最初にソレノイド21を組付け、これをビス25で固定し、その後コアに前後方向に向けて形成する挿通孔38に連結軸29を組付けたプランジャ23を差入れ、摺動自由に組付けることになる。このとき、上記プランジャ23には励磁による引き込み時に圧縮し、反発させる付勢用のコイルばね39を巻装し、その後、上記取付板24の軸受片32,32に形成する孔33,33に固定支軸31を通してこれを軸承させることになる。
以上の組付けによって、取付板24を介してソレノイド21と2つの揺動連動部材22a,22bとが一つに組合ったところで前記左右の翼片42,42を組付けた取付基板1の背面部に組付けることになる。
この状態におけるソレノイド21は、失磁状態にあり、プランジャ23はばね39の伸長によって挿通孔38から伸び出し、揺動連動部材22a,22bの後部分において起立する一方の揺動腕を前方(取付基板1側)に押し出し、固定支軸31を支点にして他方の揺動腕を押下げ、各連結片36を下向きに押し下げることになる。
このとき、揺動連動部材22a,22bの各起立する揺動腕は、それぞれ取付板24の取付片25a,25bの各背面に当接して、これをストッパとして前方への揺動を止めることになる。
このとき、前記連動ピン37a,37bは前記透孔40,40の下端側の縁に当接しないように両者間に空隙が設けられる。
図6及び図9は、この翼片4a,4bが起立する閉塞姿勢を示しており、両翼片は各内面13a,13aの下端の段部14a,14bを囲み枠2のストッパ15に衝合させて姿勢を保つことになる。
上述の空隙41は、ソレノイド21のプランジャ23の伸長時に揺動連動部材22a,22bの揺動腕が取付板の取付片25a,25bに当接する規制位置と、前記翼片4a,4bの段部14a,14bがストッパ15,15に当接し回動を規制される位置との差によって形成されるもので、この空隙41によって翼片が閉塞姿勢に変換し、実際に停止する時点において各連動ピン37a,37bは連結片36からの押付けから釈放される。そして、ソレノイド21による直接的な押付けから開放されることになるのである。
従って、このソレノイドの励磁に伴って、前記翼片4a,4bは支軸5,5を支点に上端を外に向けて回動することになり、段部17a,17bをストッパ18,18に当接したところで停止することになる。
このソレノイド21の励磁によって開放姿勢に変換するとき、引き込まれるプランジャ23は後端を挿通孔38の後壁38aに衝合させて停止し、この停止によって揺動連動部材22a,22bの揺動を止め、連結受部36の片36bによる連動ピン37a,37bの押上げを止めることになる。つまり、上記揺動連動部材22a,22bは翼片4a,4bの開放作動時にはプランジャ23の後退を阻止する後壁38aをストッパとして開放方向の揺動を止めることになるのである。
勿論、この実施形態では重心位置gが外側に移動した直後はまだ前記ピン連結受部36,36による連動ピン37a,37bの押上が続くようにしてあり、これによって左右の揺動連動部材22a,22bは規制停止される直前まで強制回動を受けることになっている。
この空隙42は、前記空隙41が位置を変えたものものであるが、揺動連動部材22aの開放作動時の停止位置、つまりプランジャ23の後退停止位置と、翼片4aの段部17aがストッパ18に衝合し回動を停止する位置の差から作られるもので、この空隙によって翼片4aは停止する時点においてソレノイド21による開放動作から釈放され、単独で停止することになる。
この電動チューリップは一般に使用されているものと同様に、前述したように通常はソレノイド21を失磁させた状態におかれ、ばね39の作用でプランジャ23を伸ばして揺動連動部材22a,22bの連結片36を下げ、翼片4a,4bを起立させて閉塞した姿勢を保つことになる。このため、この実施形態では電動チューリップには飛入球誘導口6に飛入した球だけが翼片4a,4b間を通して入賞口3に入ることになる。
また、この翼片を開放姿勢に変換させるに当っては、プランジャ23の後端を挿通孔38の後壁38aに衝合させ、これをストッパとして同じく揺動連動部材の揺動を停止させることになり、これにより上記揺動連動部材22a,22bは単独で揺動範囲を規制することになる。
次に、この状態において上記いずれか一方の翼片が前述したように球噛みによってその回動が阻止されることになると、つまり例えば右方の翼片4bが障害釘(図示せず)との間に打球を噛み込んで回動が阻止されることになると、連動する関係にある右方の揺動連動部材22bの揺動が止まり、更にこれに連結軸29を介して連結するプランジャ23が止まることになり、この結果、左方の揺動連動部材22aの揺動を止め、左方の翼片4aの回動も止めることになる。
尚、前記説明したように、左右の翼片4a,4bを回動させるに当って支軸5,5に対しその重心位置を左右に振ることによって姿勢位置を変換し、更に揺動連動部材のピン連結受部36と翼片の連結ピン37との間に前記した空隙41,42が用意される場合は、前記異常時において連結軸29の傾動が小さくあってもこの動きを補足して確実な開閉姿勢えの変換を達成させることになるので有効である。
2 囲み枠
3 入賞口
4a,4b 左右の翼片
5 支軸
14a,14b 段部
15 ストッパ
17a,17b 段部
18 ストッパ
21 ソレノイド
22a,22b 揺動連動部材
23 プランジャ
23a プランジャに形成する連結軸を連結するための貫通孔
24 ソレノイドの取付板
25a,25b 取付片
29 連結軸
31 揺動連動部材を支持する固定支軸
35 連結軸を連結するため揺動連動部材の一方の揺動端に形成した軸連結部としての孔
36 揺動連動部材の他方の揺動端に形成したピン連結受部
36a 押上片
36b 押下片
37a,37b 翼片の背面部に突設する連動ピン
38 プランジャを挿通するためのソレノイドの挿通孔
38a 挿通孔の後壁
39 ばね
40 孤状の透孔
41,42 ピン連結受部の押下片及び突上片と連動ピンとの間に形成される空隙
a 揺動連動部材の軸連結部と連結軸との間に形成される空隙
b プランジャの貫通孔と連結軸との間に形成される空隙
Claims (4)
- 取付基板と、該取付基板に開設する入賞口の左右に立設する支軸を支点にして起立した閉塞姿勢と左右方向に傾倒した開放姿勢とに変換する左右の翼片と、前記取付基板の背面側にあって前記翼片を開閉指示に従ってプランジャを伸縮動させるソレノイドと、該ソレノイドのプランジャと前記左右の翼片との間に個別に介在する左右の揺動連動部材と、を有する電動チューリップにあって、前記左右の揺動連動部材は横設する固定支軸にそれぞれ軸承し、両揺動端を揺動自由に支持すると共に、それぞれ一方の揺動端には軸連結部を設けて前記プランジャの先端部に軸承する連結軸を所要の空隙を設けて遊嵌し連結せしめる一方、他方の揺動端には押上片と押下片を対向して備えるピン連結受部を形成し、該ピン連結受部に前記翼片の背面部から突設する連動ピンをそれぞれ滑合して前記ソレノイドと前記左右の翼片との間に該左右の揺動連動部材を双方独立した状態で配置し、常時は前記プランジャの伸縮動に伴わせて両揺動連動部材を同期連動させ、また前記いずれか一方の翼片が回動不能となったとき、前記揺動連動部材の軸連結部と前記プランジャの連結軸間の空隙を利用して該連結軸を傾け、揺動が自由である一方の揺動連動部材を揺動させて他方の翼片を回動可能にしたことを特徴とする電動チューリップ。
- 請求項1の記載において、プランジャに軸承される連結軸はプランジャに形成する貫通孔に空隙を確保して緩く貫通させ軸承支持して、一方の揺動連動部材の揺動が停止したとき、該揺動連動部材に連結する一方の軸端を停止位置に残して前記貫通孔を支点に傾け、他方の軸端に連結する他方の揺動連動部材の揺動を可能にしてなることを特徴とする電動チューリップ。
- 請求項1又は2の記載において、左右の翼片は支軸の軸承位置より上方に重心を設置して回動操作時に該重心位置を前記支軸を中心に左右に移動させると共に、該重心位置の移動による閉塞時と開放時にはそれぞれ回動範囲を規制するストッパーに衝突させて閉塞姿勢と開放姿勢を保持し、また左右の揺動連動部材は前記閉塞時と開放時に合せて衝合し揺動範囲を規制するストッパーを備え、前記翼片の回動範囲と前記揺動連動部材の揺動範囲を個別に規制すると共に、該揺動連動部材の揺動範囲を前記翼片の回動範囲より狭く設定する一方、前記翼片の連動ピンと前記揺動連動部材のピン連結受部との間に所要の空隙を設け、翼片が前記回動範囲を規制する前記ストッパーに衝合する際、前記空隙によって前記ピン連結受部と前記連結ピンとの直接的な接触を回避してなることを特徴とした電動チューリップ。
- 請求項1ないし3の記載において、ソレノイドのプランジャはソレノイドのコア内部に形成する挿通孔の口径より小径に形成して挿通孔との間に所要の空隙を確保した状態で遊嵌し、一方の翼片の回動停止によって一方の揺動連動部材の揺動運動が停止したとき、他方の揺動連動部材との間に生じる歪を前記空隙により前記プランジャを回転させて吸収することを特徴とした電動チューリップ。
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