JP2007068885A - 電動チューリップ - Google Patents

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Abstract

【目的】 左右の翼片の一方が球噛み等にって回動不能となったとき、連動する関係にある他方の翼片の回動が止められないようにした電動チューリップを提供する。
【構成】 左右の翼片(4a,4b)とこれを開閉操作するソレノイド(21)との間にあってプランジャ(23)の伸縮動を揺動運動に変換し、更に前記左右の翼片の回動運動に変換する左右の揺動連動部材(22a,22b)を固定支軸に個別に軸承する。一方、この両揺動連動部材と前記プランジャに軸承する連結軸(29)とを緩く嵌り合う関係で連結し、この連結部分に空隙を形成する。この連結状態において前記いずれか一方の翼片が回動不能の状態になったとき、その揺動連動部材を停止させたまま前記空隙を利用して前記連結軸(29)を傾けて前記プランジャ(23)の伸縮動を可能にし、他方の揺動連動部材を揺動して他方の翼片を回動させる。
【選択図】 図22

Description

本発明は、パチンコ遊技機に設置される電動チューリップに関する。
周知の様に、電動チューリップは取付基板の前面に開口する入賞口の左右に一対の開閉動する翼片を備え、常にはこの左右の翼片を起立した状態の閉塞姿勢に保持して、遊技盤を落下する打球の飛入を困難乃至不能にする一方、開放指示の信号を受けたとき、駆動源であるソレノイドを励磁してプランジャの引き込みを利用して前記翼片を左右方向に傾倒させ、開放姿勢に変換させて打球の飛入を可能にし、左右に向けて広く開くのを利用して打球の飛入を容易にし、短時間に多くの入賞球を受け入れられる構造になっている。
更に言えば、この電動チューリップは、ソレノイドのプランジャの伸縮動を翼片の左右方向の回動に変換するため、両者間に揺動連動部材を介挿しており、上記プランジャの伸縮動に伴わせてこの揺動連動部材を固定支軸を支点に上下方向に揺動させ、この揺動により翼片の背面に突設する連動ピンを上下方向に移動させて両翼片の先端部をその支軸を支点に左右方向に回動させ、開閉動するようにしてある。
そして、このとき左右の翼片は1つのソレノイドによって駆動するようにしてあり、ソレノイドの伸縮動によって同時に2つの翼片が開閉動するようにしてある。
この様にしてなる電動チューリップは、翼片が開閉動する際に、例えば閉塞姿勢から開放姿勢に変換する際に、回動途中の翼片とその近傍に植設される障害釘との間に打球を噛み込むことがあり、翼片の回動が止まり、開放姿勢への変換が止ることになる。この一方の翼片の回動の停止は同時に、ソレノイド及び揺動連動部材を介して他方の翼片と連動する関係にあることから、回動の自由な他方の翼片の回動を停止することになり、両翼片とも開放姿勢への変換ができなくなることになる。
この関係は、閉塞時にも同様であり、閉塞方向に回動する際に、例えば複数個の打球が翼片上に乗ったり、障害釘との間に球を噛み込んだりして一方の翼片が回動を止められると、これに伴って他方の翼片も回動を止めることになり、閉塞の指示を受けているにも関わらず、開放状態が継続することになり、正規の制御ができなくなる問題がある。
この翼片の球噛み等による開閉動の不具合は、左右の翼片を同時に作動させるため、1つのソレノイドとこのソレノイドの伸縮動を1つの揺動連動部材を使って翼片に伝達するように構成する結果発生するものであり、遊技者にとって不利益になることが多いので、その改善が望まれているが充分な解決策が提示されていないのが実情である。
従来これについて、一方の翼片に生じる開閉動不能によって、他方の翼片が開閉動不能に陥るのを解消する方法として、例えばソレノイドの伸縮動を翼片に伝える部材の先端に弾性体を備え、一方の翼片の回動が停止したとき、この翼片の突部と係合する上記弾性体を撓めて上記部材の揺動を許し、これにより他方の翼片の回動を可能にすることによって解消するものが、特許文献1によって提示されている。
また、ソレノイドと左右の翼片との間に、前記揺動連動部材に相当する回動部材と、この回動部材に連動部材を組付け構成した駆動力伝達機構を介挿して一方の翼片の回動が拘束されたとき、上記連動部材を回転させて他方の翼片の回動を確保するようにしたものが、例えば特許文献2によって提示されている。
特開2003−284833号公報。 特開2002−263280号公報。
既提案に係るこれらの発明は、並行する板体3a,3bに弾性体3a1,3b1を設けるもの(特許文献1)、回動部材74の先端に連動部材80を設けるもの(特許文献2)の違いがあるものの、いずれも揺動連動部材となる部品に対して更に他の部品を組付け、この付加する部品、つまり弾性体3a1,3b1や連動部材80の作用によって一方の翼片の回動不能状態を他方の翼片に影響しないようにしたものであるが、これらの部品は装置の性格から極めて細微な部品となり、精度も求められることからその製造、組立は極めて厄介なものとなる。また、使用頻度が高いものであることから耐久性が求められ、信頼性を得る上から製品単価が高くなる難点がある。
本発明は、上述の実情に鑑み左右の翼片のいずれか一方の翼片の回動が球噛み等によって停止したとき、この停止によって他方の翼片の回動が妨げられないように改善することを目的として開発されたものである。
ことに本発明は、ソレノイドと左右の両翼片との間に特別の部品を組入れることなく、一方の翼片に生じた不具合を他方の翼片に直接伝えるのを回避し、回動が自由な翼片を単独で回動することができるようにして一方の翼片に生じた不具合によって左右の翼片が同時に回動不能に陥るのを回避するようにした電動チューリップを提供しようとするものである。
本発明は、上記目的を達成するため、駆動源となるソレノイドのプランジャと、このプランジャの伸縮動、つまり直進的な往復運動を翼片の回動運動に変換して伝達する揺動連動部材との連結に改善を施し、正常時には左右の翼片を同時に開閉作動するようにして、一方の翼片が球噛み等によって回動不能な異常な状態となったときには、この翼片を止めたまま他方の翼片の回動を許して単独に開閉動するようにしたことにある。
更に詳述すると、本発明は取付基板と、該取付基板に開設する入賞口の左右に立設する支軸を支点にして起立した閉塞姿勢と左右方向に傾倒した開放姿勢とに変換する左右の翼片と、前記取付基板の背面側にあって前記翼片を開閉指示に従ってプランジャを伸縮動させるソレノイドと、該ソレノイドのプランジャと前記左右の翼片との間に個別に介在する左右の揺動連動部材と、を有する電動チューリップにあって、前記左右の揺動連動部材は横設する固定支軸にそれぞれ軸承し、両揺動端を揺動自由に支持すると共に、それぞれ一方の揺動端には軸連結部を設けて前記プランジャの先端部に軸承する連結軸を所要の空隙を設けて遊嵌し連結せしめる一方、他方の揺動端には押上片と押下片を対向して備えるピン連結受部を形成し、該ピン連結受部に前記翼片の背面部から突設する連動ピンをそれぞれ滑合して前記ソレノイドと前記左右の翼片との間に該左右の揺動連動部材を双方独立した状態で配置し、常時は前記プランジャの伸縮動に伴わせて両揺動連動部材を同期連動させ、また前記いずれか一方の翼片が回動不能となったとき、前記揺動連動部材の軸連結部と前記プランジャの連結軸間の空隙を利用して該連結軸を傾け、揺動が自由である一方の揺動連動部材を揺動させて他方の翼片を回動可能にしてなることを特徴とした電動チューリップを提供することにある。
また本発明は、上述記載の電動チューリップにおいて、前記プランジャに軸承される連結軸はプランジャに形成する貫通孔に空隙を確保して緩く貫通させ軸承支持して、一方の揺動連動部材の揺動が停止したとき、該揺動連動部材に連結する一方の軸端を停止位置に残して前記貫通孔を支点に傾け、他方の軸端に連結する他方の揺動連動部材の揺動を可能にしてなることを特徴とした電動チューリップを提供することにある。
また本発明は、前記左右の翼片は支軸の軸承位置より上方に重心を設置して回動操作時に該重心位置を前記支軸を中心に左右に移動させると共に、該重心位置の移動による閉塞時と開放時にはそれぞれ回動範囲を規制するストッパーに衝突させて閉塞姿勢と開放姿勢を保持し、また左右の揺動連動部材は前記閉塞時と開放時に合せて衝合し揺動範囲を規制するストッパーを備え、前記翼片の回動範囲と前記揺動連動部材の揺動範囲を個別に規制すると共に、該揺動連動部材の揺動範囲を前記翼片の回動範囲より狭く設定する一方、前記翼片の連動ピンと前記揺動連動部材のピン連結受部との間に所要の空隙を設け、翼片が前記回動範囲を規制する前記ストッパーに衝合する際、前記空隙によって前記ピン連結受部と前記連結ピンとの直接的な接触を回避してなることを特徴とした電動チューリップを提供することにある。
また更に本発明は、上記記載の電動チューリップにおいて、前記ソレノイドのプランジャはソレノイドのコア内部に形成する挿通孔の口径より小径に形成して挿通孔との間に所要の空隙を確保した状態で遊嵌し、一方の翼片の回動停止によって一方の揺動連動部材の揺動運動が停止したとき、他方の揺動連動部材との間に生じる歪を前記空隙により前記プランジャを回転させて吸収することを特徴とした電動チューリップを提供することにある。
ところで、本発明における前記電動チューリップは、駆動源となる前記ソレノイドを常には失磁状態におき、そのプランジャをソレノイドとの間に縮設するばねによって引出した状態に伸長させておくことになる。
このとき、前記揺動連動部材を介して前記左右の翼片を閉塞姿勢に保持することにしてあり、次に開放指示があったとき前記ソレノイドを励磁してプランジャを前記ばねに抗して引込み収縮させ、上記揺動連動部材の揺動を介して閉塞する左右の翼片をそれぞれ外に向けて回動し、開放することになる。
前記プランジャと揺動連動部材とは、連結軸を介して連結されることになり、上記プランジャの先端部にはこの連結軸を軸装する貫通孔を穿ってこれに連結軸を横向きに挿通し、軸着するようにしてある。そして、その両軸端を前記揺動連動部材のそれぞれの一方の揺動端に形成する軸連結部に挿通して連結するのである。
上記揺動連動部材は、長さの中央部を水平に横設する固定の支軸に軸承させることで両端が揺動自由となるよう支持してあり、前記一方の揺動端に設ける軸連結部は横向きに貫通する透孔として形成し、これに連結軸を遊嵌することで連結するようにしてある。この軸連結部は、透孔の口径を前記連結軸の軸径より大径に形成することで緩く嵌め付け、これにより軸連結部に挿通する連結軸が緩く貫いた状態となってこの軸の周面と軸連結部の内周面との間に空隙が設けられるようになっている。つまり、この両者はガタ付きを持った状態で連結されることになっている。
一方、前記揺動連動部材の他方の揺動端に形成される連結受部は、相互の間に所要の間隔を置いて上下に相対向する押上片と押下片とを有し、この上下の片の間に左右の翼片の各背面部から突出する連結ピンを受入れて相互に連結するようにしてある。尚、この連結受部は、実質的には断面C字形に形成することによって押上片と押下片が上下に向い合って設けられることになる。
上記翼片の背面部からそれぞれ突出する連結ピンは、その後端部を前記取付基板に形成する透孔を貫いて後方に突出し、前記連結受部の上下の片の間に滑合するようにして連結される。そして、この連結において、連結ピンは前記ピン連結受部が上昇位置、及び下降位置のいずれかにある場合にも押下片と押上片のいずれにも接触しない状態が保てるように上下の片との間に所要の空隙が確保されるようにしてある。
左右の翼片は、取付基板に対して支軸を支点に左右に回動して開閉さ、この開閉動に伴って重心位置を左右に移動させることにより閉塞及び開放姿勢を自重によって保持できるようにしてある。そのため、両翼片は重心を上記支軸の上方に置くと共に、この重心位置が起立した閉塞姿勢時には支軸の位置より内側に、そして開放姿勢時には外側に置いて支軸の直上を重心位置が通過することによって自重によりそれぞれの姿勢に向けて付勢されるようにしてある。
ところで、本発明では前記ソレノイドのプランジャのソレノイドに対する伸縮動を揺動連動部材の揺動を介して左右の翼片に伝える構造にしてあり、上記プランジャと揺動連動部材とを連結軸を介して回動自由に連結し、両者を関連付けプランジャの直線的運動を揺動連動部材の固定支軸を中心とした揺動運動に変換する構造にしてあるが、この揺動連動部材の揺動範囲の規制と、左右の翼片の回動範囲の規制とを個別にして、前記自重による翼片の開閉時の姿勢維持が円滑に行われるようにしている。
この関係を更に詳述すると、前記揺動連動部材は、その揺動範囲を直接的に規制するか、プランジャの伸縮動の範囲を規制することによって、或いは揺動範囲の一方の規制位置を揺動連動部材において、他方の規制位置をプランジャにおいてすることにより、実質的に揺動連動部材の揺動範囲を規制するのに対して、左右対をなす前記翼片はその回動範囲の規制をこの翼片を支持する取付基板との間で行うようにしているのである。
上記翼片は、実際には取付基板の前面に備えるポケット形の囲み枠の内側に前後方向に揃えて渡す支軸に回動自由に軸着し、この支軸を支点にして起立した閉塞姿勢と、左右方向に傾倒した開放姿勢との間を往復回動する構造を採るものとし、上記2つの姿勢は取付基板、若しくは取付基板の前面に備える前記囲み枠のいずれかに設ける2つのストッパとそれぞれ衝合させることによって保持するようにして、閉塞位置と開放位置との回動範囲をこの2ヶ所における衝合によって定め、規制点とすることになる。
そして更に、本発明は上記2つの独立した規制手段によって定まる規制範囲相互の間に規制範囲に大小の差を設け、この差によって翼片が閉塞姿勢又は開放姿勢に達してこれらの姿勢を保持するため停止する際に、その直前で前記ソレノイド側、つまり前記揺動連動部材による揺動を停止させ、この揺動連動部材を介して作用するソレノイドのプランジャの伸縮動から連動ピンの押付けを解放し、翼片に伝えられる負荷を解放してそれ以後の回動を翼片の自重に委ねることにしている。
尚、翼片は一方の停止位置から他方の停止位置に向けて回動する際、重心位置が支軸の直上を越えるまで付勢されると、その後は自重によって回動することから、揺動連動部材の回動範囲はこの翼片の重心が支軸の直上を越える位置を限度に定め、規制するようにするとよい。
そして、この揺動連動部材による翼片に対する作用が止まった後は、前記ピン連結受部と連結ピンとの空隙が有効に作用して単独に翼片は回動し、自らの回動規制によって開放又は閉塞姿勢の位置に達することになる。
さて、上述のように構成される本発明の電動チューリップは、常にはソレノイドを失磁させて縮設するばねによってプランジャを伸長させた状態に保ち、取付基板前面の左右の翼片を起立した閉塞姿勢に保持することになる。
この状態において、開放の指示を受け、ソレノイドが励磁すると、ばねに抗してプランジャが収縮し、揺動連動部材の一方の揺動端を引き付けて固定支軸を支点に揺動させ、他方の揺動端に設けるピン連結受部を跳ね上げることになる。そして、この動きにより連動ピンを押上げて支軸を支点に左右の翼片をそれぞれ外に向けて回動させることになる。そして、ストッパに当接することで両翼片は開放姿勢を保持し、打球の飛入を可能にすることになる。
この状態において再び閉塞指示を受けると、ソレノイドの失磁に伴ってばねの付勢によりプランジャが引き伸され、揺動連動部材が元に戻されて翼片を閉塞位置に戻すことになる。
このソレノイドの励、失磁の繰り返しによって左右の翼片は開閉動を繰り返すことになるが、この開閉動の間に一方の翼片が、例えば近傍の障害釘との間に打球を噛み込む等して回動が止められると、例えば開放指示を受けてソレノイドが励磁し、プランジャが収縮する際に、一方の翼片の回動が止められると、連動ピンと揺動連動部材とを介して連結するプランジャはこれに連動して収縮が止められることになる。
本発明においては、このときプランジャと揺動連動部材とを連結する連結軸が、これを挿通する揺動連動部材の軸連結部に対して緩く挿通し、この両者の間に空隙をもつことから、揺動が止まった揺動端に連結した一方の軸端を停止位置に残して上記連結軸を斜めに捻った状態でプランジャの引き込みを許すことになる。この結果、他方の軸端をこの引き込みに伴わせて後退させることができ、他方の揺動連動部材をそのまま揺動して回動が自由な他方の翼片を開放方向に回動させることになるのである。
つまり、翼片の一方が球噛み等によって回動が阻止され、開閉ができなくなったとき、プランジャに軸承される連結軸を介して連結される2つの揺動連動部材が、この連結軸を介して同期連動する関係にあることから他方の翼片も回動できなくなるが、本発明では上記連結軸がそれぞれの揺動連動部材の揺動端に設ける軸連結部に対して緩く嵌合し、連結状態が維持されることによって、一方の翼片の回動が阻止され、これに連結する揺動連結部材の揺動が止まった場合、プランジャに軸承した連結軸の左右の揺動連動部材に対する負荷の均衡が崩れることに伴って緩く連結した連結軸が緩く連結されていることによって捩れが許され、これによって軸の両端が前後に傾いて一方の揺動連動部材のみを揺動させ、これに連結する回動が自由な状態にある翼片を回動させることになるのである。
上記連結軸の捩れは、連結軸と揺動連動部材の軸連結部との緩い連結状態が作用して軸の両端が前後に位置ずれすることによって誘発されるが、このとき更にソレノイドに挿通するプランジャが回転することでこの捩れを助けられることになる。
また、捩れを円滑にする上で上記連結軸を軸承するプランジャの軸受部として形成される挿通孔の孔径を連結軸の軸径より大径にして緩く軸承するようにすることで揺動連動部材との連結と同様の効果を奏し、この捩れを更に容易なものにしてプランジャの動きを容易にし、回動が自由な状態にある他方の翼片の開閉動を更に自由なものとすることができる。
従って、上述の構成から本発明によれば、開閉動する左右の翼片の一方が球噛み等によって回動が不能になった場合、常にはプランジャの伸縮動に伴ってそれぞれの揺動連動部材の揺動によって連動する関係にある両翼片は、他方の翼片のみが連結軸の捩れによってその揺動連動部材の揺動が可能となり、回動が許される結果、単独で開閉動することになる。このため、例えば開放指示を受けて翼片が開放する際に、一方の翼片に起る障害によって他方の翼片の開放が阻止されることがなくなるので、開放時に受ける遊技者の不利益は最小限に止まることになる。勿論、上記翼片の回動停止は装置の故障によるものではないので、次の回動時に解消され、再び左右の翼片は連動する常態に復帰することになる。
そして、本発明はプランジャと左右の揺動連動部材とを連結する連結軸の連結状態を改良することによって他の部品等新たな構成要素を加えることなく実施例できることから製造性に優れ、又これに伴って故障の要因が増えることがないので耐久性に優れることになり、信頼性の高い製品を提供することができる。
次に、本発明を図示する実施の形態に従って詳述し、その特徴とするところを具体的に説明することにする。
図1は、翼片が閉塞姿勢にある本発明に係る電動チューリップの正面図で、図2は同じく閉塞姿勢にある平面図、図3は同じく閉塞姿勢にある右側面図で、図4は図2のA−A線に沿った縦断右側面図、図5は図2のB−B線に沿った縦断右側面図、図6は同じくC−C線に沿った縦断正面図であり、図7は前面側から見た分解斜視図、図8は背面側から見た分解斜視図である。
図面において、符号1は本発明に係る電動チューリップの取付基板であり、2はこの取付基板1の中央部に開設する入賞口3を囲むように取付基板の前面に設けたポケット形をなす囲み枠、4a,4bは上記入賞口3の両側から上記囲み枠2に向けて前後方向に並行に渡した一対の支軸5,5に回動自由に軸着した左右対称形をなす翼片であり、6は上記左右の翼片4a,4bの直上に位置するように取付基板1の前面に門形に突出し形成した飛入球の誘導口である。
取付基板1は、本発明電動チューリップを遊技盤に固定するために備えられるものであり、同時に電動チューリップの組立の基板ともなるものである。左右両側縁部には遊技盤(図示せず)にビス止めするための穴7,7が開設してある。
前記囲み枠2は、底板8とこの底板の前縁から起立する飾り板9によって構成してあり、内部に打球を十分受け入れられる空間を有し、前記取付基板1の背後から通すビス10を底板8に揉み込むことで基板1の前面に固定してある。
この囲み枠2を固定する際に上記飾り板9の背面から後方に向けて水平に植設する支軸5,5に左右の翼片4a,4bに設ける軸孔11,11を通し、これを回動自由に組付け、その後この支軸5,5の後端を取付基板1に設ける穴部12,12に突き入れることで、この囲み枠2の内側に翼片4a,4bを取付けるようにしてある。
左右の翼片4a,4bは、略パチンコ球1個分の間隔をおいて前記入賞口3を挟むようにして対向し、閉塞した姿勢においては平面状に形成した内面13a,13bを垂直状に起立して、両内面によって形成される空間が前記飛入球誘導口6の直下に臨み、この誘導口6を通して飛入する球のみが両翼片間に受け入れられて前記入賞口3に送り込めるようにしてある。
この両翼片4a,4bは、上記閉塞姿勢にあるとき、支軸5,5の下方に突き出す内面13a,13b側の下端段部14a,14bを前記囲み枠2の底板8上に設ける突起状のストッパ15に衝合させ、この方向への回動が規制されるようにしてあり、その一方この
両翼片4a,4bが上記閉塞姿勢から図11乃至図18に示すように支軸5,5を支点
にその上端を左右方向に傾倒させ、開放姿勢に転じたとき、両翼片の外面16a,16b側の下端部に形成する段部17a,17bを前記底板8の左右の縁部に設けるストッパ18,18に衝合させて回動が規制されるようにしてある。
開放姿勢に転じた左右の翼片4a,4bは、内面13a,13bを内向きに傾斜した状態に保持され、その結果、飛入球誘導口6を通して飛入する打球の外に、この誘導口6の外側を通して上記内面13a,13b上に落下する球を受け取り、これを入賞球とすることができるようにしてあり、打球の飛入を大幅に緩和することになる。
この翼片の間を通して飛入した球は、底板8の中央部に形成する内部に孤状の誘導板を備える誘導部19を通して前記入賞口3に誘導され、更に取付基板1の背面から延設する樋20を通して図示しない遊技盤の背後に形成するセーフ球集合室へと導かれることになる。
図中21は、翼片4a,4bを開閉駆動するためのソレノイドであり、22a,22bはソレノイド21のプランジャ23の直線的伸縮動を揺動運動に変え、前記翼片4a,4bを支軸5,5を支点にした回動運動に変える揺動連動部材であり、これらによって翼片4a,4bを駆動する駆動機構を構成している。
上記ソレノイド21は、金属板をU字形に曲成した取付板24に嵌め付け、下から通すビス25によってこの取付板に固定し、上記プランジャ23の先端を左右の板部24a,24bの間から突き出すようにしてある。
上記取付板24は、左右の板部24a,24bの各先端縁部から左右方向に取付片25a,25bを直角に延設し、この取付片を前記取付基板1の背面から突設する柱状の取付台26,26に当接し、片に開設する透孔27,27を通してビス28,28をねじ付けて取付基板1に取付けてある。
この取付板24を介して取付基板1に組付けられるソレノイド21は、前方に向けて突き出すプランジャ23の先端部に横向きに貫通孔23aを穿ち、これに連結軸29を貫通させる一方、この連結軸29の左右両端を前記左右の揺動連動部材22a,22bのそれぞれ一方の揺動腕の端部に軸承してプランジャ23と左右の揺動連動部材22a,22bとをこの連結軸を介して連結させている。
前記揺動連動部材22a,22bは、それぞれL字形に形成してあり、屈折する中央部に軸受孔30,30を開設し、この軸受孔に固定支軸31を挿通する。
上記固定支軸31は、ソレノイド21の取付板24に左右の揺動連動部材22a,22bを軸承するためのものであり、取付板24の左右の板部24a,24bの下縁から垂設する軸受片32,32に穿つ軸受孔33,33にワッシャ34,34を介して軸承させ、この軸の左右に突き出す両端部に前記左右の揺動連動部材22a,22bの軸受孔30,30を通すことによって組付けてある。
この揺動連動部材22a,22bは、起立する一方の揺動腕の端部に前記連結軸29を軸承する軸連結部となる孔35,35を有し、水平に突き出す他方の揺動腕の端部には押上げ部となる片36aと押下げ部となる片36bとを備えるピン連結受部36を有している。
連結軸29を受ける上記軸連結部の孔35,35は、連結軸29の軸径より口径を大きく形成して緩く挿通し、この孔の内壁との間に空隙aを確保するようにしてある。
上記空隙aは、プランジャ23に対して連結軸29がその挿通する向を変えられるようにするためのものである。尚、ここでは上記連結軸29を貫通させる前記プランジャ23の貫通孔23aについてもその口径を連結軸の軸径より大径に形成して緩く貫通させ、孔の内壁との間に空隙bを確保している。そして、プランジャに対し連結軸の抜け止めのため貫通孔23aを抜出た両側にワッシャを噛ませている。
この連結軸29と、連結軸を挿通する貫通孔23a、及び孔35,35との間に設けられる上記それぞれの空隙a,bは、後述するようにプランジャ23の伸縮動に当って一方の揺動連動部材の揺動に障害を受けたとき軸承の姿勢を変えて捩れた状態を作り、揺動が可能な他方の揺動連動部材の揺動を確保するためのものである。これについては後述することにする。
一方、前記揺動連動部材22a,22bの前記ピン連結受部36は、それぞれ前方に向けて開口する断面C字形に形成してあり、上下の片36a,36bの間に前記翼片4a,4bの背面から突き出す連動ピン37a,37bを受け入れ、これを滑合させる。
以上の様に、前記取付板24はソレノイド21を組付けると同時に、揺動連動部材22a,22bを組入れることによってこの両者の位置関係を一定に保ち、且つ一体化させることになる。
実際の組立に当っては、最初にソレノイド21を組付け、これをビス25で固定し、その後コアに前後方向に向けて形成する挿通孔38に連結軸29を組付けたプランジャ23を差入れ、摺動自由に組付けることになる。このとき、上記プランジャ23には励磁による引き込み時に圧縮し、反発させる付勢用のコイルばね39を巻装し、その後、上記取付板24の軸受片32,32に形成する孔33,33に固定支軸31を通してこれを軸承させることになる。
この様にした後、上記固定支軸31の両側から左右の揺動連動部材22a,22bを臨ませ、その軸受孔30,30に固定支軸31の軸端を差入れ、これを緩く軸承させ、次に一方の揺動腕の軸連結部の孔35,35に前記連結軸29の軸端を同じく緩く差入れ、揺動連動部材22a,22bとソレノイド21とを連結することになる。
以上の組付けによって、取付板24を介してソレノイド21と2つの揺動連動部材22a,22bとが一つに組合ったところで前記左右の翼片42,42を組付けた取付基板1の背面部に組付けることになる。
ところで、前記連動ピン37a,37bは、翼片4a,4bを合成樹脂を材料に成形する際に同一の素材によって一体に成形するものとしており、前記翼片を軸着するとき取付基板1に開設する孤状の透孔40,40を通して背面側に突き出すようにする。そして、前記前方に向けて水平に突き出す揺動連動部材22a,22bの各ピン連結受部36に臨ませ、上下の片36a,36bの間に突き入れて連結することになる。
図1から図6は、上記の如くして組立られる本発明に係る電動チューリップの完成状態を示しており、ここでは左右の翼片4a,4bを起立させ、入賞球の飛入が困難になる閉塞姿勢を示している。
この状態におけるソレノイド21は、失磁状態にあり、プランジャ23はばね39の伸長によって挿通孔38から伸び出し、揺動連動部材22a,22bの後部分において起立する一方の揺動腕を前方(取付基板1側)に押し出し、固定支軸31を支点にして他方の揺動腕を押下げ、各連結片36を下向きに押し下げることになる。
このとき、揺動連動部材22a,22bの各起立する揺動腕は、それぞれ取付板24の取付片25a,25bの各背面に当接して、これをストッパとして前方への揺動を止めることになる。
この連結片36が下向きになったとき、前記両連動ピン37a,37bは押下片36a,36aによって押下げられ、孤状の透孔40,40の下端側に位置することになり、支軸5,5を支点に回動する左右の翼片4a,4bを起立した閉塞姿勢に保持することになる。
このとき、前記連動ピン37a,37bは前記透孔40,40の下端側の縁に当接しないように両者間に空隙が設けられる。
図6及び図9は、この翼片4a,4bが起立する閉塞姿勢を示しており、両翼片は各内面13a,13aの下端の段部14a,14bを囲み枠2のストッパ15に衝合させて姿勢を保つことになる。
この状態における翼片4a,4bは重心位置gを回動支点となる支軸5,5の内側に置いて自重によって段部14a,14bを各ストッパ15に当接し、姿勢を単独で保つことになる(図9を参照)。また、前記連動ピン37a,37bとこれを押下げたピン連結受部の片36a,36aとは間に図5,図10に示したように空隙41を設けて直接的な接触が回避される。
上述の空隙41は、ソレノイド21のプランジャ23の伸長時に揺動連動部材22a,22bの揺動腕が取付板の取付片25a,25bに当接する規制位置と、前記翼片4a,4bの段部14a,14bがストッパ15,15に当接し回動を規制される位置との差によって形成されるもので、この空隙41によって翼片が閉塞姿勢に変換し、実際に停止する時点において各連動ピン37a,37bは連結片36からの押付けから釈放される。そして、ソレノイド21による直接的な押付けから開放されることになるのである。
次に、この状態において開放の信号を受けてソレノイド21が励磁し、プランジャ23が引き込まれると、揺動連動部材22a,22bが固定支軸31を支点に揺動し、前方に突き出す揺動腕を押し上げ、先端の連結片36が前記透孔40,40の下端側に位置する連動ピン37a,37bを上端側に向けて押上げることになる。
従って、このソレノイドの励磁に伴って、前記翼片4a,4bは支軸5,5を支点に上端を外に向けて回動することになり、段部17a,17bをストッパ18,18に当接したところで停止することになる。
図11乃至図18は、上記ソレノイド21が励磁して揺動連動部材22a,22bの連結受部36の跳ね上げに伴って両翼片4a,4bが外に向って回動した状態、つまり開放姿勢に変換した状態を示す。
このソレノイド21の励磁によって開放姿勢に変換するとき、引き込まれるプランジャ23は後端を挿通孔38の後壁38aに衝合させて停止し、この停止によって揺動連動部材22a,22bの揺動を止め、連結受部36の片36bによる連動ピン37a,37bの押上げを止めることになる。つまり、上記揺動連動部材22a,22bは翼片4a,4bの開放作動時にはプランジャ23の後退を阻止する後壁38aをストッパとして開放方向の揺動を止めることになるのである。
一方、ソレノイド21の励磁によって開放される翼片4a,4bは、連動ピン37a,37bの押上げによって外に向けて回動し、段部17a,17bを各ストッパ18,18に当接することによって停止し、開放姿勢に変換するが、このとき各翼片4a,4bの重心位置gが支軸5,5の直上を通過してそれぞれ外側に移動することになることから、この支軸5,5の直上を超えた時点で翼片は自動的に開放姿勢へと向うことになる。
勿論、この実施形態では重心位置gが外側に移動した直後はまだ前記ピン連結受部36,36による連動ピン37a,37bの押上が続くようにしてあり、これによって左右の揺動連動部材22a,22bは規制停止される直前まで強制回動を受けることになっている。
図14及び図18は、開放姿勢時におけるピン連結受部36と翼片4aの連動ピン37aの関係を示したもので(右方の翼片4bの連動ピン37bの場合も同じ。)、ピン連結受部36の押上片36bと連動ピン37aとの間には前述閉塞姿勢の場合と同様に空隙42が形成される。
この空隙42は、前記空隙41が位置を変えたものものであるが、揺動連動部材22aの開放作動時の停止位置、つまりプランジャ23の後退停止位置と、翼片4aの段部17aがストッパ18に衝合し回動を停止する位置の差から作られるもので、この空隙によって翼片4aは停止する時点においてソレノイド21による開放動作から釈放され、単独で停止することになる。
尚、本発明に係る電動チューリップは図示しないが、遊技盤への取付けは貫通する取付孔に前面側から嵌め入れ、取付基板1が盤の前面に当接したところで穴7にビスを通して止め付けることになる。
この電動チューリップは一般に使用されているものと同様に、前述したように通常はソレノイド21を失磁させた状態におかれ、ばね39の作用でプランジャ23を伸ばして揺動連動部材22a,22bの連結片36を下げ、翼片4a,4bを起立させて閉塞した姿勢を保つことになる。このため、この実施形態では電動チューリップには飛入球誘導口6に飛入した球だけが翼片4a,4b間を通して入賞口3に入ることになる。
上記の状態において、上記入賞口3への入賞球の飛入によって、或いはまた外部からの開放指示の信号を受けることによってソレノイド21が励磁すると、プランジャ23が挿通孔38内に引き込まれ、左右の揺動連動部材22a,22bの各連結片36,36が押上げられることになる。このため、閉塞時に下降した連動ピン37a,37bが跳上げられ、取付基板1の前面にある翼片4a,4bを外向けに回動して開放姿勢に変換することになる。
上記翼片4a,4bの開放姿勢は、図示するように打球の飛入が容易になることであり、次にこの状態においてソレノイドに閉塞指示の信号が入ると、失磁して圧縮したばね39の付勢によってプランジャ23が引き伸され、揺動連動部材22a,22bの揺動に伴ってピン連結受部36,36が下り、連動ピン37a,37bを押下げて翼片を起立した閉塞姿勢に変換することになる。
この一連の開閉動作の中で、前述したように本発明電動チューリップは、揺動連動部材22a,22bを含むソレノイド21側の駆動機構部側において、翼片4a,4bの閉塞時に、つまり閉塞姿勢に変換するに当って揺動連動部材22a,22bの各一方の揺動腕を取付板24の取付片25a,25bに衝合させることになり、これをストッパとして揺動運動を停止させることになる。
また、この翼片を開放姿勢に変換させるに当っては、プランジャ23の後端を挿通孔38の後壁38aに衝合させ、これをストッパとして同じく揺動連動部材の揺動を停止させることになり、これにより上記揺動連動部材22a,22bは単独で揺動範囲を規制することになる。
その一方、翼片4a,4bにおいて閉塞時には段部14a,14bをそれぞれストッパ15,15に衝合させ、閉塞姿勢を維持する一方、開放時には他の段部17a,17bをそれぞれストッパ18,18に衝合させ、開放姿勢を保って同じく翼片が単独で回動範囲を規制することになる。
つまり、前記翼片4a,4bを開閉動に当って、ソレノイド21による揺動連動部材22a,22bの作動(揺動)範囲の規制と、翼片側の作動(回動)範囲の規制とを個別にし、且つ上記揺動連動部材の作動範囲を翼片の作動範囲より小さく設定することにより揺動連動部材22a,22bが停止した後に、翼片4a,4bの作動が停止するようにしてあるのである。そして、それぞれの停止時にピン連結受部36の押上片36a、押下片36bと連動ピン37a,37bとの間にそれぞれ空隙41,42が形成されるようにして、この空隙により翼片4a,4bが停止する時にソレノイド21による強制的な押付けが回避できるようにしてあるのである。
従って、本発明電動チューリップは翼片の開閉時にソレノイド21による強い衝撃を受けることがなく、このためこのソレノイド21の動力を翼片に伝達する連動ピン37a,37bに従来電動チューリップにおいて求められた高い強度を要することがなくなることから、この連動ピンを翼片と同質の合成樹脂を材料にして一体成形したものをそのまま使用することが可能になっているのである。
この様にしてなる本発明電動チューリップは、ソレノイド21の駆動によって左右の翼片4a,4bを開閉動して閉塞姿勢と開放姿勢に変換することができるが、この姿勢変換の途中において例えば球噛み等によって一方の翼片の回動が止められると、連結軸29を介して連動する関係にある他方の翼片も自動的に止められることになるが、前述したように本発明における前記連結軸29は、プランジャ23に対して、また左右の揺動連動部材22a,22bの各一方の揺動端に対して緩く連結する構造にしてあることから、連結軸29がこれらの部材に対する連結状態を歪ませて左右の揺動連結部材に生ずる力の不均衡を吸収しながら回動が可能な翼片を回動させ、これを単独に開閉姿勢に変換することができるのである。
図19乃至図22は、この関係を詳述したものである。図19は連結軸29と揺動連動部材における一方の揺動端に形成する軸連結部の孔35との関係を明らかにした部分の拡大右側面図であり、また、図20はソレノイドを失磁させ、プランジャを伸長させた状態における正常時の連結軸29とプランジャ23及び揺動連動部材22a,22bとの関係を示した要部の拡大横断平面図であり、図21はソレノイドを励磁しプランジャを引き入れた状態の正常時の要部の拡大横断平面図であり、図22は同じくソレノイドを励磁してプランジャを引き入れた異常時における要部の拡大横断平面図ある。
正常時における本発明電動チューリップは、ばね39の付勢によってプランジャ23を伸長させ、連結軸29を押し出すことで左右の揺動連動部材の各一方の揺動端を取付片25a,25bの背面に当接させ、揺動を規制する。その一方、この状態で翼片4a,4bは閉塞姿勢に置かれることになる(図20を参照)。次に、この状態において開放指示に伴ってソレノイド21が励磁すると、ばね39を圧縮しながらプランジャ23を引き込んで連結軸29を引き付け(後退させ)、左右の揺動連結部材を固定支軸31を支点に揺動させ(図21)、前方に突出す他方の揺動端を跳ね上げてこれに伴わせて前記左右の翼片4a,4bを同時に回動させ、開放姿勢に変換させることになる。
通常時における上記プランジャ23の引き込みに伴う連結軸29の牽引は、この状態において左右の揺動連動部材22a,22bの負荷が均衡することから、連結部分が空隙を含んで緩く連結されるにも関わらず同時に起動し、左右一体的に連動することになる。従って、左右の翼片4a,4bを一緒に開放方向に回動することになる。
次に、この状態において上記いずれか一方の翼片が前述したように球噛みによってその回動が阻止されることになると、つまり例えば右方の翼片4bが障害釘(図示せず)との間に打球を噛み込んで回動が阻止されることになると、連動する関係にある右方の揺動連動部材22bの揺動が止まり、更にこれに連結軸29を介して連結するプランジャ23が止まることになり、この結果、左方の揺動連動部材22aの揺動を止め、左方の翼片4aの回動も止めることになる。
しかし、この拘束し合う関係の中にあって、本発明は前記連結軸29と左右の揺動連動部材22a,22bの軸連結部の孔35,35との嵌め合わせが緩く連結し、またこの連結軸29とプランジャ23の貫通孔23aとが緩く嵌ってそれぞれ空隙a,bを設ける構造になっていることから、上記右方の揺動連動部材22bの揺動が止まったとき、上記空隙a、そして、空隙bによってプランジャ23によって引き込まれる連結軸29は両端を前後に傾けて姿勢を捩りながら右端を残したまま左端を後退させ(図22を参照。)、これにより左方の揺動連動部材22aの揺動を許して回動が自由な状態にある左方の翼片4aを開放方向に回動させることになるのである。
この動作は、左方の翼片4aが回動不能となった場合も同様であり、この場合は右方の翼片4bのみを回動し、開放姿勢に変換することになる。勿論、翼片4a,4bの回動不能は閉塞時にも発生することであるが、この場合はばね39によって戻されるプランジャ23に対して揺動が止まった側の揺動連動部材に連結する連結軸29の端部を残して他端を揺動させ、一方の翼片を閉塞姿勢に変換することになる。
上記球噛み等にって回動が不能になった翼片は、使用の継続によって、通常の場合次の開閉作動によって衝撃を受けることで噛み込んだ球を外し、正常な動作に回復することになる。勿論、強固の場合には作業員が外すことになるが、この間少なくとも両翼片が開放したまま、或は閉塞したままの状態は回避されることになる。
尚、前記説明したように、左右の翼片4a,4bを回動させるに当って支軸5,5に対しその重心位置を左右に振ることによって姿勢位置を変換し、更に揺動連動部材のピン連結受部36と翼片の連結ピン37との間に前記した空隙41,42が用意される場合は、前記異常時において連結軸29の傾動が小さくあってもこの動きを補足して確実な開閉姿勢えの変換を達成させることになるので有効である。
また、上記異常時における連結軸29の傾動状態を補助するため、ソレノイド21の挿通孔38の口径をプランジャ23の軸径よりやや大径にして両者間に空隙を設けのようにすると、プランジャの伸縮時の連結軸の傾きがこの空隙によって更に助けられることから、停止される一方の揺動連動部材に対して他方の揺動連動部材の揺動を大きくすることができることになるので有効である。
本発明に係る電動チュウリップの閉塞姿勢における正面図。 本発明に係る電動チュウリップの閉塞姿勢における平面図。 本発明に係る電動チュウリップの閉塞姿勢における右側面図。 図2のA−A線断面図。 図2のB−B線断面図。 図2のC−C線断面図。 前面側から見た分解斜視図。 背面側から見た分解斜視図。 図6の円Dで囲んだ部分の拡大図。 図5の円Eで囲んだ部分の拡大図。 本発明に係る電動チュウリップ開放姿勢における正面図。 開放姿勢における平面図。 開放姿勢における右側面図。 図12のA−A線断面図。 図12のB−B線断面図。 図12のC−C線断面図。 図16の円D線で囲んだ部分の拡大図。 図15の円E線で囲んだ部分の拡大図である。 連結軸と揺動連動部材における一方の揺動端に形成する連結の孔との関係を明らかにした部分の拡大右側面図。 ソレノイドを失磁させ、プランジャを伸長させた状態における正常時の連結軸とプランジャ及び左右の揺動連動部材との関係を示した要部の拡大横断平面図。 ソレノイドを励磁しプランジャを引き入れた状態の正常時の要部の拡大横断平面図。 ソレノイドを励磁してプランジャを引き入れた異常時における要部の拡大横断平面図ある。
符号の説明
1 取付基板
2 囲み枠
3 入賞口
4a,4b 左右の翼片
5 支軸
14a,14b 段部
15 ストッパ
17a,17b 段部
18 ストッパ
21 ソレノイド
22a,22b 揺動連動部材
23 プランジャ
23a プランジャに形成する連結軸を連結するための貫通孔
24 ソレノイドの取付板
25a,25b 取付片
29 連結軸
31 揺動連動部材を支持する固定支軸
35 連結軸を連結するため揺動連動部材の一方の揺動端に形成した軸連結部としての孔
36 揺動連動部材の他方の揺動端に形成したピン連結受部
36a 押上片
36b 押下片
37a,37b 翼片の背面部に突設する連動ピン
38 プランジャを挿通するためのソレノイドの挿通孔
38a 挿通孔の後壁
39 ばね
40 孤状の透孔
41,42 ピン連結受部の押下片及び突上片と連動ピンとの間に形成される空隙
a 揺動連動部材の軸連結部と連結軸との間に形成される空隙
b プランジャの貫通孔と連結軸との間に形成される空隙

Claims (4)

  1. 取付基板と、該取付基板に開設する入賞口の左右に立設する支軸を支点にして起立した閉塞姿勢と左右方向に傾倒した開放姿勢とに変換する左右の翼片と、前記取付基板の背面側にあって前記翼片を開閉指示に従ってプランジャを伸縮動させるソレノイドと、該ソレノイドのプランジャと前記左右の翼片との間に個別に介在する左右の揺動連動部材と、を有する電動チューリップにあって、前記左右の揺動連動部材は横設する固定支軸にそれぞれ軸承し、両揺動端を揺動自由に支持すると共に、それぞれ一方の揺動端には軸連結部を設けて前記プランジャの先端部に軸承する連結軸を所要の空隙を設けて遊嵌し連結せしめる一方、他方の揺動端には押上片と押下片を対向して備えるピン連結受部を形成し、該ピン連結受部に前記翼片の背面部から突設する連動ピンをそれぞれ滑合して前記ソレノイドと前記左右の翼片との間に該左右の揺動連動部材を双方独立した状態で配置し、常時は前記プランジャの伸縮動に伴わせて両揺動連動部材を同期連動させ、また前記いずれか一方の翼片が回動不能となったとき、前記揺動連動部材の軸連結部と前記プランジャの連結軸間の空隙を利用して該連結軸を傾け、揺動が自由である一方の揺動連動部材を揺動させて他方の翼片を回動可能にしたことを特徴とする電動チューリップ。
  2. 請求項1の記載において、プランジャに軸承される連結軸はプランジャに形成する貫通孔に空隙を確保して緩く貫通させ軸承支持して、一方の揺動連動部材の揺動が停止したとき、該揺動連動部材に連結する一方の軸端を停止位置に残して前記貫通孔を支点に傾け、他方の軸端に連結する他方の揺動連動部材の揺動を可能にしてなることを特徴とする電動チューリップ。
  3. 請求項1又は2の記載において、左右の翼片は支軸の軸承位置より上方に重心を設置して回動操作時に該重心位置を前記支軸を中心に左右に移動させると共に、該重心位置の移動による閉塞時と開放時にはそれぞれ回動範囲を規制するストッパーに衝突させて閉塞姿勢と開放姿勢を保持し、また左右の揺動連動部材は前記閉塞時と開放時に合せて衝合し揺動範囲を規制するストッパーを備え、前記翼片の回動範囲と前記揺動連動部材の揺動範囲を個別に規制すると共に、該揺動連動部材の揺動範囲を前記翼片の回動範囲より狭く設定する一方、前記翼片の連動ピンと前記揺動連動部材のピン連結受部との間に所要の空隙を設け、翼片が前記回動範囲を規制する前記ストッパーに衝合する際、前記空隙によって前記ピン連結受部と前記連結ピンとの直接的な接触を回避してなることを特徴とした電動チューリップ。
  4. 請求項1ないし3の記載において、ソレノイドのプランジャはソレノイドのコア内部に形成する挿通孔の口径より小径に形成して挿通孔との間に所要の空隙を確保した状態で遊嵌し、一方の翼片の回動停止によって一方の揺動連動部材の揺動運動が停止したとき、他方の揺動連動部材との間に生じる歪を前記空隙により前記プランジャを回転させて吸収することを特徴とした電動チューリップ。
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