JP2007068621A - ネイルシール及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 最大厚みが1.1mm以上のゴム弾性を有する非発泡のゴムからなる立体模様の底面に粘着剤層が設けられているネイルシールとする。さらに、立体模様の厚みが1.1mm以上の部分の側面における底面から厚み1.1mmまでの側面と底面の角度が70度以上であるネイルシールとする。また、液状のゴムをキャスト成形型枠に入れて加熱し硬化させてゴム弾性を有する非発泡のゴムからなる立体模様を成形し、粘着剤層が積層されている剥離フィルムの粘着剤層の表面に、該立体模様の底面を密着させるネイルシールの製造方法。
【選択図】 図2
Description
ネイルアートを短時間に簡便に施すものとして、基材フィルムに図柄を印刷し、基材フィルムの裏面に接着剤層を設けたネイルシールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
ネイルシールの図柄を印刷で形成する方法で、立体模様を形成するために、印刷インキを発泡性ゴムを含む印刷インキにして、印刷後加熱し発泡させることが行われている。
しかし、この印刷方式では、印刷層を厚くするには限度があり、発泡性ゴムを発泡させても、発泡後の立体模様の厚みを1mm以上に大きくすることは出来なかった。しかも、1回の印刷では均一の厚みの立体模様しか形成できず、また、2回以上の複数回印刷して、部分的に印刷の厚みを変えた場合でも、印刷が煩雑になるだけでなく、発泡した立体模様は、細かい形状を表現することができず、さらに、発泡表面が凹凸形状になるので、意匠性が劣るものしか成形することができなかった。さらに、発泡体であるが故に、透明にすることができず、透明感のある意匠性を与えることはできなかった。
また、本発明は、上記ネイルシールにおいて、立体模様が、立体模様の底面から厚み1.1mmまでの側面と底面の角度が70度以上である側面を有するネイルシールを提供するものである。
本発明は、液状のゴムをキャスト成形型枠に入れて加熱し硬化させてゴム弾性を有する非発泡のゴムからなる立体模様を成形し、粘着剤層が積層されている剥離フィルムの粘着剤層の表面に、該立体模様の底面を密着させることを特徴とするネイルシールの製造方法を提供するものである。
立体模様の最大厚みは、1.1mm以上であればよいが、1.3mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましく、1.8mm以上がさらに好ましい。立体模様の最大厚みの上限は特に制限ないが、通常5mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、2.8mm以下がさらに好ましく、2.5mm以下が特に好ましい。
立体模様は、厚みが1.1mm以上である部分の幅方向の面積が、幅方向の最大外周で囲まれる面積の60%以上であることが好ましく、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、特に好ましくは90%以上である。このように、立体模様が厚いと重量感が出て、見た目に豪華な感じを与えることができる。
なお、側面と底面の角度は、90度を超えても差し支えないが、キャスト成形により立体模様を成形する場合は、95度以下が好ましく、90度以下がより好ましい。
立体模様の幅方向の大きさは、爪の大きさよりも小さいものが好ましく、通常幅が0.5〜15mmのものがより好ましく、1〜10mmのものがさらに好ましい。
立体模様は、ゴム弾性を有する非発泡のゴムからなる。使用できるゴムとしては、種々のゴムが挙げられるが、例えば、ウレタンゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンターポリマーゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロブチルゴム、クロロプレンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、塩化ビニルゴムなどの各種ゴム、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマーなどの各種熱可塑性エラストマーが挙げられ、シリコーンゴム、塩化ビニルゴムが好ましく、塩化ビニルゴムが特に好ましい。これらのゴムは、主剤のゴム成分と硬化剤又は加硫剤、さらに必要に応じて加硫促進剤や可塑剤、滑剤などを適宜配合することができる。
可塑剤としては、フタル酸ジブチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジメチルシクロヘキシル、フタル酸ジフェニル、フタル酸オクチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸オクチルデシル、フタル酸イソノニル、フタル酸ラウリル、フタル酸ミリスチリル、フタル酸とグリコール又はグリセリンとの重縮合物、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸とグリコール又はグリセリンとの重縮合物、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸とグリコール又はグリセリンとの重縮合物、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸とグリコール又はグリセリンとの重縮合物、トリメリット酸トリオクチル、トリメリット酸トリノニル、トリメリット酸トリデシル、エポキシ脂肪酸エステルなどのカルボン酸エステル系可塑剤、リン酸トリクレジル、リン酸トリクシレニルなどのリン酸エステル系可塑剤、塩素化パラフィンなどが挙げられる。可塑剤の含有量は、通常のゴムに含まれる含有量であればよく、通常ゴム100質量部に対して10〜200質量部であればよい。
さらに、本発明のネイルシールにおいては、透明な立体模様の表面を、面角度の異なる平面を複数設けたカット面にすることにより、宝石のようなキラキラ輝く状態にすることができる。これにより、意匠性が極めて優れたものにすることができる。立体模様の表面に設ける面角度の異なる平面の数は、2以上の複数であればよいが、好ましくは4個以上であり、より好ましくは6個以上であり、更に好ましくは8個以上であり、特に好ましくは10個以上である。面角度の異なる平面の数の上限は、特に制限ないが、通常は50個以下が好ましい。
非発泡のゴムからなる立体模様は、その反撥弾性が20〜90%であることが好ましい。
また、非発泡のゴムからなる立体模様は、硬さが20〜100であることが好ましい。これらの反発弾性及び硬さにすることにより、衝撃に強く、剥がれ難いネイルシールにすることができる。
粘着剤層が設けられる立体模様の底面は、平面であることが好ましい。粘着剤層は、立体模様の底面に粘着剤を塗布することにより、又は粘着剤層付き剥離フィルムを貼り付けることにより設けてもよいし、基材フィルムの両面にそれぞれ粘着剤層が形成された両面粘着テープを貼り付けることにより設けてもよい。
本発明のネイルシールにおいては、接着剤層の表面に剥離フィルムが積層されていることが好ましい。剥離フィルムとしては、いずれのものを使用してもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレートなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙等の各種紙材を基材とし、この基材の表面に、必要により剥離処理が施されたものを用いることができる。剥離処理の代表例としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤よりなる剥離剤層の形成が挙げられる。 剥離フィルムの厚みは、特に制限されず、適宜選定すればよい。
ネイルシールの製造方法の具体例としては、例えば、液状のゴムをキャスト成形型枠に入れて加熱し硬化させてゴム弾性を有する立体模様を成形し、粘着剤層が積層されている剥離フィルムの粘着剤層の表面に、該立体模様の底面を密着させるネイルシールの製造方法が挙げられる。キャスト成形型枠は、鉄などの金属製のものが好ましい。 型枠には、立体模様の形状に相当する穴が設けられている。この穴は、1個設けてもよいし、2個以上設けてもよい。作業効率から言えば、この穴は多い程好ましい。
加熱温度は、特に制限ないが、通常50〜300℃が好ましい。加熱時間は、ゴムの種類に応じて適宜選定すればよいが、10秒〜5分間が好ましい。塩化ビニルゴムの場合、10〜40秒間が特に好ましい。液状シリコーンゴムの場合、加熱温度を低めに設定し、加熱温度を1〜5分間程度にすればよい。
加熱により、液状ゴムは硬化して立体模様を形成することができる。
片面にシリコーン剥離剤が塗布された剥離シート(無色透明なポリエチレンテレフタレートフィルム、厚さ50μm)の剥離剤層の表面に、アクリル系粘着剤を塗布し、乾燥して厚さ5μmの粘着剤層を形成し、粘着剤層付き剥離シートを用意した。次に、図3に示す断面形状を有するリボン形状の穴が50個空けられている鋼鉄製のキャスト成形型枠に、加硫剤、フタル酸系可塑剤及び赤色顔料を含有した液状の塩化ビニルゴム(透明なピンク色)を室温で注入し、その型枠を加熱して150℃で20秒間保持して液状の塩化ビニルゴムを硬化させた。その後、型枠を冷却し、前記粘着剤層付き剥離シートの粘着剤層面を型枠の表面に押し当てて、粘着剤層付き剥離フィルムを硬化した立体模様の底面に貼り付けた後、剥離フィルムを引き上げて剥離フィルムに立体模様が貼り付いた状態で、型枠から取り出した。
立体模様に、ラメ(平均粒径0.05mm)を5質量%含有させた以外は、実施例1と同様にして、ネイルシールを作成した。得られた立体模様は、キラキラ輝きをしていた。
上記実施例で得られたネイルシールを用いて、爪に立体模様を容易に簡便に形成することができた。
立体模様の表面に、面角度の異なる5角形の平面が16個形成された形状にした以外は、実施例1と同様にして、ネイルシールを作成した。面角度の異なる隣同士の平面が挟む角度は110度であった。得られた立体模様は、キラキラ宝石のような輝きをしていた。
上記実施例で得られたネイルシールを用いて、爪に立体模様を容易に簡便に形成することができた。
2 粘着剤層
3 剥離フィルム
4 キャスト成形型枠
A 結び目突起
B 穴部
a 立体模様の側面
b 立体模様の角部
Claims (4)
- 最大厚みが1.1mm以上のゴム弾性を有する非発泡のゴムからなる立体模様の底面に粘着剤層が設けられていることを特徴とするネイルシール。
- 立体模様が、立体模様の底面から厚み1.1mmまでの側面と底面の角度が70度以上である側面を有する請求項1記載のネイルシール。
- 接着剤層の表面に剥離フィルムが積層されている請求項1又は2に記載のネイルシール。
- 液状のゴムをキャスト成形型枠に入れて加熱し硬化させてゴム弾性を有する非発泡のゴムからなる立体模様を成形し、粘着剤層が積層されている剥離フィルムの粘着剤層の表面に、該立体模様の底面を密着させることを特徴とするネイルシールの製造方法。
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JP2005256251A JP2007068621A (ja) | 2005-09-05 | 2005-09-05 | ネイルシール及びその製造方法 |
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