JP2008137368A - 人体付着用装飾シート及びその製造方法 - Google Patents

人体付着用装飾シート及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ耐久性の高い人体付着用装飾シート、及びその製造方法を提供せんとする。
【解決手段】軟質のシリコーン系成形体からなり、粘着性を有して人体皮膚に付着する付着層2と、弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなり、前記付着層2の上面側に積層される被覆層3とより構成され、被覆層3は透明または半透明で光光透過性を有し、付着層2と被覆層3の間の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製またはポリプロピレン(PP)シート等の合成樹脂製の装飾シート体40が介装され、該装飾シート体40が光透過性を有する前記被覆層3を通して表面側から見える装飾部4として機能する。
【選択図】図2

Description

本発明は、人体の顔や、腕、その他の部位に付着させて用いる人体付着用装飾シート及びその製造方法に関する。
サッカーやオリンピックの観戦者が、顔や腕に国旗等をペインティングしたり、テーマパークでキャラクターのデザインを顔等にペインティングすることが行なわれているが、これらペインティングは一度消してしまうと再度、観戦の際にペインティングしてもらう必要があり、近年、再使用可能なようにこれらデザイン等の装飾を施したシールが種々提案されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特許文献1には、自然光下でも再生可能なホログラムを人体の一部に付着させて人目を引きやすくするものとして、少なくとも自然光によって記録像が再生可能なリップマンホログラム層と、そのリップマンホログラム層を人体に付着させる粘着層とからなるホログラムシール10を人体の顔F等に粘着層により貼り付けるものが提案されている。
また、特許文献2には、立体感を有する身体貼着用装飾体の製造法として、装飾体の形状に対応する透かし部を有するスクリーン型を用いて離型シートの離型面上に自然乾燥型粘着剤を捺染して粘着層を形成する工程であって、該スクリーン型のメッシュ密度は120以下である工程と、該装飾体の図柄に対応する透かし部を有するスクリーン型を用いて、水性伸縮性樹脂を含む捺染剤を該粘着層上に捺染することで本体層を形成する工程であって、該スクリーン型のメッシュ密度は150以下であり、該捺染剤は常温で30000センチポアズから200000センチポアズの粘度を有しており、該本体層の厚さは80μm以上である工程と、該本体層を蒸発乾燥処理する工程からなる製造方法が提案されている。
また、特許文献3には、身体の一部に貼るシールであって、多色の図柄印刷層が明確に現出できるようにしたものであり、白色系で半透明のマスキング層の外面側に、第1接着剤層ついで剥離フィルムを積層し、マスキング層の裏面側に多色の図柄印刷層、第2接着剤層ついで台紙を積層する。剥離フィルムを剥いで第1接着剤層でシール全体を身体の一部に貼り、その後に、台紙を剥ぎ取る。これで図柄印刷層がマスキング層を背景にして現出するようにするものが提案されている。
しかし、これらは何れも複雑な構造、とくに積層構造を有しており、コストが嵩むとともに、使用により何度も皮膚に貼り付け/取り外しを繰り返すうちに、層の間に剥がれが生じる可能性が高く、耐久性に問題がある。
特開2000−6588号公報 特開2005−119091号公報 実用新案登録第3021171号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、コストを抑えつつ耐久性の高く、更に皮膚に対する装着感に優れた人体付着用装飾シート、及びその製造方法を提供する点にある。
本発明は、前述の課題解決のために、軟質のシリコーン系成形体からなり、粘着性を有して人体皮膚に付着する付着層と、弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなり、前記付着層の上面側に積層される被覆層とより構成したことを特徴とする人体付着用装飾シートを構成した。シリコーン系成形体はシリコーンポリマーの成形体であり、一般に弾性率が105N/m2より高いシリコーンゴムや低いシリコーンゲルが含まれる。
ここで、前記被覆層が光透過性を有するとともに、前記付着層と前記被覆層の間の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製または合成樹脂製の装飾シート体を介装し、これにより装飾性をもたせたものが好ましい。
また、前記被覆層が光透過性を有するとともに、前記被覆層の下面側に転写印刷による装飾部を形成したものが好ましい。
さらに、前記付着層のシリコーン系成形体及び前記被覆層のシリコーン系成形体が、いずれも硬化条件の異なるシリコーンゲル成形体であるものが好ましい。
また、前記付着層のJIS−A硬度が3〜4度であり、且つ前記被覆層のJIS−A硬度が14〜16度であるものが好ましい。
また、シート周辺部を、上面側を略テーパー状に傾斜させることにより外側に向けて次第に薄肉となる形状に構成したものが好ましい。
また、前記付着層内部、前記被覆層内部または前記付着層と前記被覆層の間に、ICタグを組み込んだものが好ましい。
また、本発明は、軟質のシリコーン系成形体からなり、粘着性を有して人体皮膚に付着する付着層と、弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなり、前記付着層の上面側に積層される被覆層とより構成される人体付着用装飾シートの製造方法であって、前記被覆層を構成する硬質のシリコーン系成形体を成形し、前記硬質のシリコーン系成形体が半硬化状態のうちに、その上に前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形してなることを特徴とする人体付着用装飾シートの製造方法をも提供する。
ここで、前記軟質のシリコーン系成形体を成形する前に、前記半硬化状態の硬質のシリコーン系成形体の上の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製または合成樹脂製の装飾シート体を載せ、その上から前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形することにより、装飾性をもたせることが好ましい。
また、前記半硬化状態の硬質のシリコーン系成形体の上に、超軟水に電荷を付与したものを塗布したうえで、前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形することが好ましい。
以上にしてなる本願発明によれば、皮膚に対して害の少ない軟質のシリコーン系成形体からなる付着層が皮膚に対して確実に付着し、容易に剥がれ落ちたりすることを防止するとともに、その上に積層される被覆層が、弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなるので、付着層のような粘着性はなく、埃等の付着による汚れ等を未然に防止できるとともに、弾性を有することからシート全体としての屈曲性があることから、皮膚に付着させた状態で体を動かすことにより皮膚に大きな変形が生じても(例えば顔の皮膚が笑ったり叫んだ場合に大きく変形しても)、その変形に追従して屈曲し、皮膚との密着性が維持され、皮膚に対する良好な付着性並びに優れた装着感を得ることができる。
また、付着層とその上に積層される被覆層が同じシリコーン系成形体からなるので、積層成形時の相溶性に優れ、相互の接合強度が優れたものとなり、何度も使用を繰り返しても層間の剥離が生じず、耐久性に優れた装飾シールを提供することができる。
また、被覆層が光透過性を有するとともに、付着層と被覆層の間の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製または合成樹脂製の装飾シート体を介装し、これにより装飾性をもたせたものや、被覆層が光透過性を有するとともに、前記被覆層の下面側に転写印刷による装飾部を形成したりすることにより、コストを掛けることなく容易に装飾を施すことができると同時に、表面に印刷等するものに比べて、装飾が劣化することもなく耐久性に優れた装飾部を構成できる。光透過性には無色透明以外に有色透明等の半透明も含む。
また、前記付着層のシリコーン系成形体及び前記被覆層のシリコーン系成形体が、いずれも硬化条件の異なるシリコーンゲル成形体であるので、これらシリコーンゲル成形体は、例えばバストトップカバーとしても使用され、軟質の付着層については皮膚に対する付着性が良好であり、硬質の被覆層については良好なゴム弾性を発揮でき、装着感に優れたものが提供できる。また、上記した相溶性にも優れ、層間の接合強度が大きく、耐久性に優れたものが提供できる。
具体的には、付着層のJIS−A硬度が3〜4度であり、且つ被覆層のJIS−A硬度が14〜16度であるので、付着層の皮膚に対する付着性や被覆層のゴム弾性を極めて良好にすることができる。
また、シート周辺部を、上面側を略テーパー状に傾斜させることにより外側に向けて次第に薄肉となる形状に構成したので、顔の表情の変化等により付着している皮膚表面が大きく変動しても、薄肉形状の部分が容易に変形して皮膚の変動に追従し、シート周辺部からの剥がれを防止して付着性を向上することができる。
また、付着層内部、被覆層内部または付着層と被覆層の間に、ICタグを組み込んだので、該ICタグに情報を保持することにより、例えばオリンピック会場やサッカー会場などのゲートを通過する際の認証タグとして利用できる。
また、被覆層を構成する硬質のシリコーン系成形体を成形し、硬質のシリコーン系成形体が半硬化状態のうちに、その上に前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形したので、優れた相溶性を発揮させ、相互の接合強度を向上させることができる。
また、軟質のシリコーン系成形体を成形する前に、前記半硬化状態の硬質のシリコーン系成形体の上の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製または合成樹脂製の装飾シート体を載せ、その上から前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形することにより、優れた装飾性を有するシートをコストを抑えつつ効率よく製造することができる。
また、半硬化状態の硬質のシリコーン系成形体の上に、超軟水に電荷を付与したものを塗布したうえで、前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形したので、相溶性を更に向上させて接合強度の向上を図ることができる。超軟水は軟水からカルシウムイオンを除去する処理を行なったものであり、電荷の付与は超軟水に交流や直流の電流を印加して行なわれる。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明に係る人体付着用装飾シート1を示す斜視図であり、図1〜6は代表的実施形態を示し、図中符号1は人体付着用装飾シート、2は付着層、3は被覆層、4は装飾部、40は装飾シート体をそれぞれ示している。
本発明の人体付着用装飾シート1は、図1及び図2に示すように、軟質のシリコーン系成形体からなり、粘着性を有して人体皮膚に付着する付着層2と、弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなり、前記付着層2の上面側に積層される被覆層3とより構成されている。
より詳しくは、前記被覆層3は透明または半透明で光透過性を有するとともに、前記付着層2と前記被覆層3の間の周縁部を除く所定部位には、紙、布を含む繊維製またはポリプロピレン(PP)シート等の合成樹脂製の装飾シート体40が介装され、該装飾シート体40が光透過性を有する前記被覆層3を通して表面側から見える装飾部4として機能し、装飾シート1に装飾性が付与されている。
本実施形態では、このように装飾シート体40を介装することにより装飾性を持たせているのであるが、付着層2や被覆層3に顔料や染料を混入させて色を付け、装飾性を持たせたり、後述するように被覆層3の下面側(内面側)に印刷を施して装飾部4を形成したり、被覆層3の上にさらに模様等を施したり、装飾性を付与するための第三の層、第四の層など、同じくシリコーン系の組成物又は他の組成物からなる複数の層を更に積層するように構成しても良い。
本発明の人体付着用装飾シート1は、粘着性を有する付着層2が人体皮膚に付着するため、図6に示すように、例えば人体の顔や、腕、その他の部位に好適に付着するとともに、何度も使用することができ、従来のペイントのように一度落とすと再度描いてもらう必要があるといったことなく、使用が便利なシートであり、外側からは上記したように光透過性の被覆層3を通じて内部に挟持させた装飾シート体40が見え、従来のペイントと同様、各種のデコレーションを施すことが可能なシートとして構成されている。具体的にはサッカーやオリンピックの観戦者のボディペインティングのシールや、腕等に刺青を模したシールを貼るタトゥシールとして好適に用いることができる。
本実施形態では、付着層2のシリコーン系成形体と被覆層3のシリコーン系成形体は、いずれも硬化条件が異なるシリコーンゲル成形体で構成されている。シリコーンゲルとしては、加熱硬化型や常温硬化型、縮合硬化型、付加硬化型など、従来から公知の種々の材料を用いることができる。本実施形態では、このように付着層2と被覆層3を同種のシリコーン系組成物を用いて積層成形することにより接合強度が向上し、特に、後述するように被覆層3が半硬化状態のうちに付着層2を成形することで、同組成物間の相溶性により接合強度がさらに向上した。
被覆層3は、付着層2のように皮膚に付着する粘着性まで必要なく、埃等の付着を防止するべく、粘着性はより低くなるように設定され、ただし顔等の変形に追従して剥がれ等を生じさせない程度の弾性を有していることが必要である。具体的には、スプリング試験機A型で測定される付着層2のJIS−A硬度は好ましくは3〜4度に設定されるのに対し、被覆層3のJIS−A硬度は好ましくは14〜16度、より好ましくは15度に設定されている。また、付着層2の粘着性(接着強度、粘着度)は、JIS Z 0237に準拠した180度引き剥がし測定法(平均値)で、6〜9N/25mm、より好ましくは7〜8N/25mm、更に好ましくは7.5N/25mmに設定される。これにより人体の皮膚に対する優れた付着性が得られる。
例えばシリコーンゲルとして付加反応硬化型の液状シリコーンゲルを用いて成形する場合、硬化剤、すなわち架橋剤の混合比を異なるものとして、付着層2は軟質にし、被覆層3は硬質に成形する。このような付加反応硬化型の液状シリコーンゲルとしては、例えば、旭化成ワッカーシリコーン株式会社「WACKER SilGel 612 A+B」など、皮膚に対して安全性の高いものを用いることが好ましい。なお、被覆層3について、シリコーンゲル成形体の代わりに、シリコーンゴム成形体としてもよい。
本実施形態の人体付着用装飾シート1は、前記付着層2と被覆層3とその間に介装される装飾シート体40とからなり、全体として平板状に複層形成したものであるが、一部又は全体を上面側に隆起させて立体形状からなる装飾部を形成することも可能である。この場合、被覆層3をこのような立体形状に積層したり、装飾シート体40を立体的なものとすることなど、種々の形態が採用できる。
また、本実施形態では、図2の断面図からも分かるように、シート周辺部10に、上面側が略テーパー状に傾斜して外側に向けて次第に薄肉となるフランジ部7が形成されており、顔の表情の変化により付着している皮膚表面が大きく変動しても、薄肉のフランジ部7が容易に変形することにより当該変動に追従し、シート周辺部10から剥がれてくることを防止する機能を奏している。なお、本例では上面側を略テーパー状に傾斜させているが、シート周辺部10の下端から略直角に水平に突出した薄肉フランジ部を形成したものでも良い。
以下、図3に基づき、人体付着用装飾シート1の製造方法について説明する。
図中(a)に示すように、まず被覆層3を構成する硬質のシリコーン系成形体を成形型60、61を用いて成形する。用いるシリコーン系組成物によっては、室温で硬化させればよいものもあるが、加熱が必要な組成物を用いて成形する場合には、ヒータ内蔵の成形型を用いたり、熱風循環式オーブンに入れる等すればよい。
次に、被覆層3が完全に硬化する前の半硬化状態(架橋が十分でない状態)のうちに上側の成形型61を取り外し、成形体の上(図2では下面側)の周縁部を除く所定部位に、図中(b)に示すように、装飾部4を構成する装飾シート体40を載せるとともに、電荷を付与した超軟水5を塗布する。この超軟水5の存在により、後から積層成形する付着層2との相溶性が増し、相互の接合強度が向上する。
次に、同じく被覆層3が半硬化状態のうちに、図中(c)に示すように、その成形体の上に成形型62を用いて付着層2を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形する。そして、所定時間かけて硬化させた後、成形型60、62を開いて図中(d)に示すように成形品である装飾シート1を取り出す。
なお、変形例として、図4に示すように、上記装飾シート体40を載せる代わりに、或いは載せるとともに、成形された被覆層3の上(図2では下面側)に転写印刷によりデコレーション模様等を印刷した印刷部41を形成して装飾部4を構成することも好ましい例である。
また、他の変形例として、人体付着用装飾シート1にICタグ6を組み込ませ、例えばオリンピック会場やサッカー会場などのゲートを通過する際に認証できるように構成したものも好ましい。このようなICタグ6は、図5に示すように、上記の装飾シート体40と同様、付着層2と被覆層3の間に介装することが好ましく、特に、図示しないが装飾シート体40や印刷部41の下に隠すように装着することが好ましい。これによりICタグ6が被覆層3を通じて外部から見えることがなく、装飾性を損なうといった問題を未然に防止することが可能となる。
なお、このように付着層2と被覆層3の間に介装する以外に、付着層2または被覆層3の内部に成形時に埋め込むことも好ましい。この場合、上記と同様、装飾性を損なわないようにすべく、付着層2のうちの装飾シート体40や印刷部41で隠れる部分に埋め込むことが好ましい。ICタグとしては、無線タグとして知られるRFIDタグなど、種々のものを利用できる。また、ICタグと同様、宝石等を埋め込んで装飾性を出すことも好ましい実施例である。
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
次に、本発明の人体付着用装飾シートの実施例1について、皮膚に対する貼り付け及び取り外しを繰り返し、主に付着層2と被覆層3の接合部分について耐久性を試験した結果を説明する。
実施例1の人体付着用装飾シートは、付着層、被覆層ともに、旭化成ワッカーシリコーン株式会社「WACKER SilGel 612 A+B」を用いて積層成形したものであり、A液とB液の混合比は、被覆層が2:1、付着層が1.2:1とし、図1に示すような布製の装飾シート体を介装し、上記電荷を付与した超軟水を用いて作成した。結果、100回の貼り/剥がしを繰り返しても、付着層と被覆層相互の剥がれやその他の破損が見られず、十分な耐久性を有していることが確認できた。
次に、電荷を付与した超軟水を用いることによる接合強度の向上を確認する試験を行なった。なお、本試験では2層とも被覆層と同じ硬質のシリコーン系成形体(旭化成ワッカーシリコーン株式会社「WACKER SilGel 612 A+B」、A液とB液の混合比2:1で成形したもの)とし、積層成形時に上記超軟水を用いたものと用いなかったもののサンプルをそれぞれ作成し、剥離強度を比較した。
2層とも厚さ5mm(合計厚さ10mm)で縦30mm、横40mmの長方形状の積層シートを作成し、間には布等を介装しなかった。そして、縦辺の層の境界部に裂け目を作り、一方を固定し、他方をバネ秤で引張り、分離し始めるときの荷重を測定した。
結果、電荷を付与した超軟水を使用しないで成形したサンプルが1.7kgで分離開始し、その荷重のままで完全に分離したのに対し、上記超軟水を使用したサンプルでは、4.0kgで分離開始し、完全分離に至らなかった。これにより、上記電荷を付与した超軟水を用いることにより相互の接合強度が増大し、耐久性が向上することが分かる。
本発明の実施形態に係る人体付着用装飾シートを示す斜視図。 同じく人体付着用装飾シートを示す断面図。 同じく人体付着用装飾シートの製造手順を示す説明図。 同じく人体付着用装飾シートの変形例を示す要部の断面図。 同じく人体付着用装飾シートの他の変形例を示す要部の断面図。 同じく人体付着用装飾シートの使用状態を示す説明図。
符号の説明
1 人体付着用装飾シート
2 付着層
3 被覆層
4 装飾部
5 超軟水
6 タグ
7 フランジ部
10 シート周辺部
40 装飾シート体
41 印刷部
60,61,62 成形型

Claims (10)

  1. 軟質のシリコーン系成形体からなり、粘着性を有して人体皮膚に付着する付着層と、
    弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなり、前記付着層の上面側に積層される被覆層と、
    より構成したことを特徴とする人体付着用装飾シート。
  2. 前記被覆層が光透過性を有するとともに、前記付着層と前記被覆層の間の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製または合成樹脂製の装飾シート体を介装し、これにより装飾性をもたせてなる請求項1記載の人体付着用装飾シート。
  3. 前記被覆層が光透過性を有するとともに、前記被覆層の下面側に転写印刷による装飾部を形成してなる請求項1又は2記載の人体付着用装飾シート。
  4. 前記付着層のシリコーン系成形体及び前記被覆層のシリコーン系成形体が、いずれも硬化条件の異なるシリコーンゲル成形体である請求項1〜3の何れか1項に記載の人体付着用装飾シート。
  5. 前記付着層のJIS−A硬度が3〜4度であり、且つ前記被覆層のJIS−A硬度が14〜16度である請求項1〜4の何れか1項に記載の人体付着用装飾シート。
  6. シート周辺部を、上面側を略テーパー状に傾斜させることにより外側に向けて次第に薄肉となる形状に構成してなる請求項1〜5の何れか1項に記載の人体付着用装飾シート。
  7. 前記付着層内部、前記被覆層内部または前記付着層と前記被覆層の間に、ICタグを組み込んでなる請求項1〜6の何れか1項に記載の人体付着用装飾シート。
  8. 軟質のシリコーン系成形体からなり、粘着性を有して人体皮膚に付着する付着層と、弾性を有する硬質のシリコーン系成形体からなり、前記付着層の上面側に積層される被覆層とより構成される人体付着用装飾シートの製造方法であって、前記被覆層を構成する硬質のシリコーン系成形体を成形し、前記硬質のシリコーン系成形体が半硬化状態のうちに、その上に前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形してなることを特徴とする人体付着用装飾シートの製造方法。
  9. 前記軟質のシリコーン系成形体を成形する前に、前記半硬化状態の硬質のシリコーン系成形体の上の周縁部を除く所定部位に、紙、布を含む繊維製または合成樹脂製の装飾シート体を載せ、その上から前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形することにより、装飾性をもたせてなる請求項8記載の人体付着用装飾シートの製造方法。
  10. 前記半硬化状態の硬質のシリコーン系成形体の上に、超軟水に電荷を付与したものを塗布したうえで、前記付着層を構成する軟質のシリコーン系成形体を積層成形してなる請求項8又は9記載の人体付着用装飾シートの製造方法。
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