JP2007068525A - Pqqgdhの反応阻害を抑制する組成物 - Google Patents

Pqqgdhの反応阻害を抑制する組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】改変型PQQGDHを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法を提供する。
【解決手段】改変型PQQGDHを反応させる工程を含むグルコース測定において、改変型PQQGDHを、コハク酸、グルタル酸、マロン酸、リンゴ酸、フタル酸、2−ケトグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アジピン酸、及びクエン酸アジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類の存在下で反応させる工程を含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(以下、ピロロキノリンキノンをPQQ、グルコースデヒドロゲナーゼをGDH、ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼをPQQGDHともそれぞれ記載する。)を反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制させる方法、該高濃度のグルコースに対する反応阻害が抑制したグルコース測定用組成物、グルコースセンサー、ならびに、それらの製造方法に関する。
ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素(本願では、PQQGDHとも記載する。)は、ピロロキノリンキノン(PQQ)を補酵素とするグルコース脱水素酵素(GDH)である。グルコースを酸化してグルコノラクトンを生成する反応を触媒するから、血糖の測定に用いることができる。血中グルコース濃度は、糖尿病の重要なマーカーとして臨床診断上きわめて重要な指標である。現在、血中グルコース濃度の測定はバイオセンサーを用いる方法が主流となっているが、血中グルコース濃度の測定に使用される酵素としてピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素が注目されている。このようなPQQGDHとして例えば、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter
baumannii) NCIMB11517株が、ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素を産生することを見出し,遺伝子のクローニングならびに高発現系を構築した事例(たとえば、特許文献1を参照。)などが開示されている。
特開平11−243949号公報
ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素は、D−グルコースを酸化してD−グルコノ−1,5−ラクトンを生成する反応を触媒する点、及び反応系の溶存酸素の影響を受けず、補酵素添加を必要としない酵素特性を有する点より、血糖の生化学診断薬はもちろん血糖センサー等幅広い用途が期待される反面、センサーへの適用検討にあたっては感度低下の問題の指摘があった。
本発明者らは上記課題を解決するため、その原因について鋭意研究したところ、一般的に血糖センサーで電子のメディエーターとして使用されるフェリシアン化物イオンに対する反応性が低いことがわかった。
我々はこの点についてさらに検討を加え、フェリシアン化物イオンに対して反応性が低い原因は、バッファー条件が中性付近で反応阻害の影響を受けているためであることを明らかにした。
これまでPQQGDHの反応阻害を回避する方策に関する報告としては特許文献1があり、その中では遺伝子レベルでのPQQGDH改変手段を用いた検討が報告されている(例えば特許文献2を参照。)が、その反応阻害のメカニズムについては開示も示唆もされておらず、測定反応条件の観点から反応阻害を解決する手段については、その可能性にすら触れられていなかった。
WO03/106668
本発明者らは、過去の方策とは異なる視点から、より簡便な反応阻害の回避策を探ることとし、さらなる鋭意研究を実施した結果、グルコース測定反応系の組成物を改良するこ
とによりPQQGDHの反応阻害を回避することができることを明らかにし、遂に本発明を完成するに到った。即ち本発明は、
[項1]
アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定方法において、該改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類の存在下で反応させる工程を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項2]
100mM以上のグルコースを含有する改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ反応系において、反応阻害の抑制効果が見られる、項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項3]
アミノ酸がリジンであり、および/または、塩類が塩化カリウムであって、これらの群より選ばれる少なくとも1種類の化合物が含有する、項1、2のいずれかに記載の改変型
ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項4]
アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼが、対応する野生型酵素と比較してマルトース作用性の低下したピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼである、項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項5]
改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程が、アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを含むグルコース測定用試薬組成物においてなされることを含む、項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項6]
グルコース測定用組成物がグルコースアッセイキットに含まれる形態をとることを含む、項5に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項7]
改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程が、アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを含み、かつ、少なくとも作用極と対極からなる電極を含むグルコースセンサーにおいてなされることを含む、項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項8]
グルコースセンサーにおける反応が、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを含む反応溶液に電圧を印加し、メディエーターの酸化電流を測定してなる、項7に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
[項9]
アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、および、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコース測定用組成物において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコース測定用組成物。
[項10]
アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、および、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコースセンサーにおいて高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコースセンサー。
[項11]
コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類を含有させる工程を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコース測定用組成物において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコース測定用組成物の製造方法。
[項12]
コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類をを含有させる工程を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコースセンサーにおいて高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコースセンサーの製造方法。
である。
本発明による反応阻害を抑制する組成物は、グルコース測定試薬、グルコースアッセイキット及びグルコースセンサーでの高濃度グルコース測定を可能にする。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいう反応阻害とは、測定対象であるサンプルのグルコース(基質)濃度を上げていった際に、一定濃度を境に反応速度が低下する現象をさす。種々のグルコース濃度のサンプルを測定した場合、反応速度が低下する直前のグルコース濃度を「反応阻害が起こらない最高濃度」とみなす。
また、「反応阻害を抑制する」とは、「反応阻害が起こらない最高濃度」を上げることであるが、実際的には、正常血糖値(グルコース濃度)が5mM(90mg/dl)程度、高血糖値が10mM(180mg/dl)程度であることから判断して、それらより有意に高値である30mM(540mg/dl)まで反応阻害が認められなければ(すなわち「反応阻害が起こらない最高濃度」が30mM以上であれば)実用上十分である。100mMまで反応阻害が認められなければさらに好ましい。
本発明でいう、「高濃度のグルコースに対する反応阻害の抑制」とは、グルコース濃度5mM以下までの濃度範囲において、上記反応阻害がおこらないことを指す。好ましくはグルコース濃度10mM以下、さらに好ましくはグルコース濃度30mM以下、最も好ましくは100mM以下までの濃度範囲において、上記反応阻害がおこらないことを指す。
本発明の方法に適用することができるPQQGDHは、ピロロキノリンキノンを補酵素として配位し、D−グルコースを酸化してD−グルコノ−1,5−ラクトンを生成するという反応を触媒する酵素(EC1.1.5.2(旧EC1.1.99.17))であり、由来や構造に関しては特に限定するものではない。
好ましくは、野生型PQQGDHのアミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼに適用される。ここでアミノ酸配列の改変とは、遺伝子工学的手法により元来のアミノ酸配列に少なくとも1以上のアミノ酸残基の置換・挿入・欠失を実施することをいう。中でも、かかるアミノ酸配列の改変を施すことによって、対応する野生型酵素と比較してマルトースへの作用性が低下した改変型PQQGDHを用いるのが好ましい。
本発明に用いる改変型PQQGDHは、例えば、野生型PQQGDHをコードする遺伝子を取得し、次いでそれを改変して改変型PQQGDHをコードするポリヌクレオチドを構築し、次いで当該ポリペプチドを適当な発現系において発現させることによって作製されうる。
本発明に用いる改変型PQQGDHの改変の基になる野生型のPQQGDHとしては、由来は特に限定されない。例えば微生物では、アシネトバクター・バウマンニ(Acinetobacter baumannii)(例えば、特許文献1を参照。)、アシネトバクター・カルコアセティカス(Acinetobacter calcoaceticus)(例えば、非特許文献1および2を参照。)、シュードモナス・エルギノサ(Pseudomonasaeruginosa)、シュードモナス・プチダ(Pseudomonas putida)、シュードモナス・フルオレッセンス(Pseudomonas fluorescens)、グルコノバクター・オキシダンス(Gluconobacter oxydans)(例えば、非特許文献3を参照。)等の酸化細菌やアグロバクテリウム・ラジオバクター(Agrobacteriumradiobacter)、エシェリヒア・コリ(Escherichia coli)(例えば、非特許文献4を参照。)、クレブシーラ・エーロジーンズ(Klebsiella aerogenes)等の腸内細菌、ブルクホルデリア・セパシア(Burkhorderia cepacia)などを挙げることができる。
A.M.Cleton−Jansenら、J.Bacteriol.,170,2121(1988) Mol.Gen.Genet.,217,430(1989) Mol.Gen.Genet.,229,206(1991) A.M.Cleton−Jansenら、J.Bacteriol.,172,6308(1990)
上記のうち好ましいのは、アシネトバクター属由来のPQQGDHである。これらは可溶型酵素であり水系において易溶である。さらに好ましいのは、アシネトバクター・カルコアセティカスもしくはアシネトバクター・バウマンニのいずれかに由来するPQQGDHである。さらにより好ましいのは、アシネトバクター・バウマンニ NCIMB 11517株由来(例えば、特許文献1を参照。)、アシネトバクター・カルコアセティカス
LMD79.41株由来(例えば、非特許文献1および2を参照。)、もしくは、アシネトバクター・カルコアセティカス IFO 12552株(例えば、特許文献3を参照。)のPQQGDHである。もっとも好ましいのは、アシネトバクター・バウマンニ NCIMB 11517株由来のPQQGDHである。なお、アシネトバクター・バウマンニNCIMB11517株は、分類当初はAcinetobacter calcoaceticusとされていた。
特開2004−173538
これらはいずれも、アミノ酸配列、遺伝子配列が公知であるか、酵素の精製法が確立されていてその理化学的性質も明らかになっているものであり、このような知見を基に、当業者であれば改変型PQQGDHを容易に作製することができる。
このような改変は当該技術分野における公知技術を用いて当業者であれば容易に実施することが出来る。例えば、蛋白質に部位特異的変異を導入するために当該蛋白質をコードする遺伝子の塩基配列を置換または挿入するための種々の方法が、Sambrookら著、Molecular Cloning; A Laboratory Manual 第2版(1989)Cold Spring Harbor Laboratory Press,New Yorkに記載されている。
本発明の方法に適用することができるPQQGDHは、グルコースデヒドロゲナーゼ活性を有する限り、上記に例示されたものにさらに他のアミノ酸残基の一部が欠失または置換されていてもよく、また他のアミノ酸残基が付加されていてもよい。
例えば、上記のPQQGDHを生産する天然の微生物、あるいは、天然のPQQGDHをコードする遺伝子をそのまま、あるいは、変異させてから、発現用ベクター(多くのものが当該技術分野において知られている。例えばプラスミド。)に挿入し、適当な宿主(多くのものが当該技術分野において知られている。例えば大腸菌。)に形質転換させた形質転換体を培養し、培養液から遠心分離などで菌体を回収した後、菌体を機械的方法またはリゾチームなどの酵素的方法で破壊し、また、必要に応じてEDTAなどのキレート剤や界面活性剤等を添加して可溶化し、PQQGDHを含む水溶性画分を得ることができる。または適当な宿主ベクター系を用いることにより、発現したPQQGDHを直接培養液中に分泌させることが出来る。
上記のようにして得られたPQQGDH含有溶液を、例えば減圧濃縮、膜濃縮、さらに硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムなどの塩析処理、あるいは親水性有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、アセトンなどによる分別沈殿法により沈殿せしめればよい。また、加熱処理や等電点処理も有効な精製手段である。また、吸着剤あるいはゲルろ過剤などによるゲルろ過、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティクロマトグラフィーを行うことにより、精製されたPQQGDHを得ることができる。該精製酵素標品は、電気泳動(SDS−PAGE)的に単一のバンドを示す程度に純化されていることが好ましい。
上記工程と前後して、全GDH酵素タンパク質に対するホロ型PQQGDHの割合を向上させるために、好ましくは25〜50℃、より好ましくは30〜45℃の加熱処理を行っても良い。
本発明におけるPQQGDHの濃度は特に制約がない。
PQQGDHの酵素活性は以下の方法により測定できる。
PQQGDH酵素活性の測定方法
(1)測定原理
D−グルコース+PMS+PQQGDH → D−グルコノ−1,5−ラクトン + PMS(red)
2PMS(red) + NTB → 2PMS + ジホルマザン
フェナジンメトサルフェート(PMS)(red)によるニトロテトラゾリウムブルー(NTB)の還元により形成されたジホルマザンの存在は、570nmで分光光度法により測定した。
(2)単位の定義
1単位は、以下に記載の条件下で1分当たりジホルマザンを0.5ミリモル形成させるPQQGDHの酵素量をいう。
(3)方法
試薬
A.D−グルコース溶液:0.5M(0.9g D−グルコース(分子量180.16)/10ml H2O)
B.PIPES−NaOH緩衝液, pH6.5:50mM(60mLの水中に懸濁した1.51gのPIPES(分子量302.36)を、5N NaOHに溶解し、2.2mlの10% Triton X−100を加える。5N NaOHを用いて25℃でpHを6.5±0.05に調整し、水を加えて100mlとした。)
C.PMS溶液:3.0mM(9.19mgのフェナジンメトサルフェート(分子量817.65)/10mlH2O)
D.NTB溶液:6.6mM(53.96mgのニトロテトラゾリウムブルー(分子量817.65)/10mlH2O)
E.酵素希釈液:1mM CaCl2, 0.1% Triton X−100, 0.1% BSAを含む50mM PIPES−NaOH緩衝液(pH6.5)
手順
遮光ビンに以下の反応混合物を調製し、氷上で貯蔵した(用時調製)
1.8ml D−グルコース溶液 (A)
24.6ml PIPES−NaOH緩衝液(pH6.5) (B)
2.0ml PMS溶液 (C)
1.0ml NTB溶液 (D)

上記アッセイ混合物中の濃度は次のとおり。
PIPES緩衝液 42mM
D−グルコース 30mM
PMS 0.20mM
NTB 0.22mM

3.0mlの反応混合液を試験管(プラスチック製)に入れ、37℃で5分間予備加温した。
0.1mlの酵素溶液を加え、穏やかに反転して混合した。
570nmでの水に対する吸光度の増加を37℃に維持しながら分光光度計で4〜5分間記録し、曲線の初期直線部分からの1分当たりのΔODを計算した(ODテスト)。
同時に、酵素溶液に代えて酵素希釈液(E)加えることを除いては同一の方法を繰り返し、ブランク(ΔODブランク)を測定した。
アッセイの直前に氷冷した酵素希釈液(E)で酵素粉末を溶解し、同一の緩衝液で0.1−0.8U/mlに希釈した(該酵素の接着性のためにプラスチックチューブの使用が好ましい)。
計算
活性を以下の式を用いて計算する:
U/ml={ΔOD/min(ΔODテスト− ΔODブランク)×Vt×df}/(20.1×1.0×Vs)
U/mg=(U/ml)×1/C
Vt:総体積(3.1ml)
Vs:サンプル体積(1.0ml)
20.1:ジホルマザンの1/2ミリモル分子吸光係数
1.0:光路長(cm)
df:希釈係数
C:溶液中の酵素濃度(c mg/ml)
本発明の改変型PQQGDHを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法において、PQQGDHと共存させる物質としては、コハク酸、グルタル酸、マロン酸、リンゴ酸、フタル酸、2−ケトグルタル酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アジピン酸、及びクエン酸からなる群より選ばれる物質のうち少なくとも1種類である。これらの共通する特徴は、ジカ
ルボン酸ということである。
本発明の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法にはさらにバッファー成分、界面活性剤、PQQGDHの活性および安定性を最大限発揮させるための金属塩、親水性ポリマー及び各種安定化剤等を含んでいてもよい。バッファー成分としては特に限定しないが、例えば、リン酸カリウム塩、リン酸ナトリウム塩、PIPESやMESなどのGOODの緩衝剤、酢酸、グリシン、ホウ酸等を挙げることができる。また界面活性剤は特に限定しないが、各種Triton、Tween、胆汁酸、SDS等を挙げることができる。また、金属塩としては活性中心に結合することが知られているカルシウムを含む化合物がより好適である。安定化剤としては例えば牛血清アルブミン・卵白アルブミン等のタンパク質、グルタミン・リジン及びグルタミン酸に代表されるアミノ酸等を挙げることができる。
本発明の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法に含まれる、ジカルボン酸あるいはアミノ酸あるいは塩類の含有量は、基質特異性の向上に効果がある範囲であればよく、特に限定しないが、0.001%以上であり、より好ましくは0.002%以上である。
本発明の方法においては測定時のpHは中性である。pHが中性とは7.0±1.0を指し特に限定されないが、本発明において好ましい範囲はpH6.5〜7.5である。
また、本発明は、上記グルコース定量用組成物にさらに各種メディエーターを添加し測定を行うグルコース定量方法を包含する。使用可能なメディエーターの例は上述のとおりである。
本発明の定量方法においてはグルコースの定量はメディエーターあるいは発色試薬の発色・減色に起因する特定波長の吸光度の増減を指標とする、いわゆる比色法を採用することもでき、あるいは反応溶液に電圧を印加しメディエーターの酸化電流値を元に定量することもできる。
本発明におけるグルコース定量方法においては、検体中のグルコースすべてをPQQGDHと反応させた後に蓄積された還元型メディエーターを定量する、いわゆるエンドポイント測定を行ってもよく、また基質であるグルコース濃度依存的なPQQGDH酵素活性を測定する、いわゆるレート測定を行ってもよい。
本発明のグルコース定量用組成物およびグルコース定量方法は、より具体的には以下の形態をとることができる。
本発明の方法において測定時には、種々のバッファーを用いることが出来る。そのようなバッファーとしては、pHを中性に保つことができる緩衝能を持つものであれば特に限定されない。一般に使用することができるバッファー種としては、トリス塩酸、ホウ酸、リン酸、酢酸、クエン酸、コハク酸、フタル酸、マレイン酸、グリシン及びそれらの塩な
どやMES、Bis−Tris、ADA、PIPES、ACES、MOPSO、BES、MOPS、TES、HEPES等のグット緩衝液などがあげられる。
カルシウムと不溶性の塩を形成しない緩衝液が好ましい。
これらのうち1種のみを適用してもよいし、2種以上を用いてもよい。さらには上記以外を含む1種以上の複合組成であってもよい。
また、これらの添加濃度としては、緩衝能を持つ範囲であれば特に限定されないが、好ましい上限は100mM以下、より好ましくは50mM以下である。好ましい下限は5mM以上である。
凍結乾燥物中においては緩衝剤の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1%(重量比)以上、特に好ましくは0.1〜30%(重量比)の範囲で使用される。
これらは、種々の市販の試薬を用いることが出来る。
これらのバッファーは測定時に添加してもよいし、後記するグルコース測定用試薬、グルコースアッセイキットあるいはグルコースセンサーを作製するときに予め含有させておくこともできる。なお、その際には、液体状態、乾燥状態などの形態は問われず、測定時に機能するようにしておけばよい。
本発明の効果は、メディエーターを含む系においてより顕著なものとなる。本発明の方法に適用できるメディエーターは特に限定されないが、フェナジンメトサルフェート(PMS)と2,6−ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)との組み合わせ、PMSとニトロブルーテトラゾリウム(NBT)との組み合わせ、DCPIP単独、フェリシアン化物イオン(化合物としてはフェリシアン化カリウムなど)単独、フェロセン単独などが挙げられる。中でもフェリシアン化物イオン(化合物としてはフェリシアン化カリウムなど)が好ましい。
これらの各メディエーターは感度に様々な違いが存在するするために、添加濃度を一律に規定する必要性はないが、一般的には1mM以上の添加が望ましい。
これらのメディエーターは測定時に添加してもよいし、後記するグルコース測定用試薬、グルコースアッセイキットあるいはグルコースセンサーを作製するときに予め含有させておくこともできる。なお、その際には、液体状態、乾燥状態などの形態は問われず、測定時に反応時に解離してイオンの状態になるようにしておけばよい。
本発明においてはさらに必要に応じて種々の成分を共存させることが出来る。例えば、界面活性剤、安定化剤、賦形剤などを添加しても良い。
例えば、カルシウムイオンまたはカルシウム塩を含有させることにより、PQQGDHを安定化させることができる。カルシウム塩としては、塩化カルシウムまたは酢酸カルシウムもしくはクエン酸カルシウム等の無機酸または有機酸のカルシウム塩などが例示される。また、水性組成物において、カルシウムイオンの含有量は、1×10−4〜1×10−2Mであることが好ましい。
カルシウムイオンまたはカルシウム塩を含有させることによる安定化効果は、グルタミン酸、グルタミンおよびリジンからなる群から選択されたアミノ酸を含有させることにより、さらに向上する。グルタミン酸、グルタミンおよびリジンからなる群から選択されるアミノ酸は、1種または2種以上であってもよい。ここにさらに牛血清アルブミン(BSA)、卵白アルブミン(OVA)を含有させてもよい。
あるいは、(1)アスパラギン酸、グルタミン酸、α−ケトグルタル酸、リンゴ酸、α−ケトグルコン酸、α−サイクロデキストリンおよびそれらの塩からなる群から選ばれた
1種または2種以上の化合物および(2)アルブミンを共存せしめることにより、PQQGDHを安定化することができる。
本発明においては以下の種々の方法によりグルコースを測定することができる。
本発明のグルコース測定用試薬、グルコースアッセイキット、グルコースセンサーは、液状(水溶液、懸濁液等)、真空乾燥やスプレードライなどにより粉末化したもの、凍結乾燥など種々の形態をとることができる。凍結乾燥法としては、特に制限されるものではなく常法に従って行えばよい。本発明の酵素を含む組成物は凍結乾燥物に限られず、凍結乾燥物を再溶解した溶液状態であってもよい。
以下、本発明を実施例に基づきより詳細に説明するが、本発明は実施例によって限定されることはない。
実施例1
グルコース測定系を用いた基質特異性の確認
測定原理
PQQGDH
D−グルコース+フェリシアン化物イオン→
D−グルコノ−1,5−ラクトン + フェロシアン化物イオンD−グルコースの部分を他の糖類に変更して、それぞれの基質に対する特異性を測定する。フェリシアン化物イオンの還元により生じたフェロシアン化物イオンの存在は、分光光度法により波長420nmでの吸光度の減少を測定することで確認した。

(2)方法
試薬
A.各種緩衝液, フタル酸−NaOH緩衝液pH7.0:50mM(60mLの水に1.02gのフタル酸水素カリウム(分子量204.22)を溶解し、2.2mlの10%
Triton X−100を加える。更に、5N NaOHを用いて25℃でpHを7.0±0.05に調整し、水を加えて100mlとした。グルタル酸−NaOH緩衝液pH7.0もフタル酸−NaOH緩衝液の時と同様の方法で作製した。リン酸カリウム緩衝液pH7.0においても、同濃度のTriton X−100となるように添加した。)B.フェリシアン化カリウム溶液:50mM(0.165g フェリシアン化カリウム(分子量329.25)を 10ml 蒸留水にて溶解した)
C.PQQGDH溶液:1000U/ml(約10mg PQQGDH(東洋紡績社製:GLD−331)を蒸留水10mlに溶解した)

サンプル
D−グルコース溶液:各々150,300,600,900,1200及び1500mMの各濃度(270g D−グルコース(分子量180.16)/1000mlH2Oにて
調製した1500mMグルコース溶液を基準にして、1/10,2/10,4/10,6/10,8/10水希釈して作成した。)

手順
1.遮光ビンに以下の反応混合物を調製し、氷上で貯蔵した(用時調製)
49.6ml 各種緩衝液(pH7.0) (A)
4.0ml フェリシアン化カリウム溶液 (B)
5.6ml (C)
2. 3.0mlの反応混合液を試験管(プラスチック製)に入れ、37℃で5分間予備加温した。
3. 0.1mlのグルコース溶液を加え、穏やかに混合した。
4. 420nmでの水に対する吸光度の減少を37℃に維持しながら分光光度計で1〜3分間記録し、曲線の初期直線部分からの1分間当たりのΔODを計算した(ΔODテスト)。同時に、グルコース溶液に代えて蒸留水を加えることを除いては同一の方法を実施し、ブランク(ΔODブランク)を測定した。
上記操作を、各150mM〜1500mMの各濃度のグルコース溶液を用いて実施した。
計算
ΔOD/min(ΔODテスト − ΔODブランク)を算出することにより、単位時間当たりの吸光度変化を求めた。
グラフの横軸に反応液中のグルコース濃度、縦軸に各グルコース濃度に対応するΔOD/minをプロットする。
フタル酸−NaOH緩衝液で測定した結果を図1に、グルタル酸−NaOH緩衝液で測
定した結果を図7に、リン酸カリウム緩衝液で測定した結果を図13に示す。
実施例2
各種化合物によるPQQGDH反応阻害の抑制効果の検討
実施例1のPQQGDH反応系において、最終濃度が各種グラフの凡例の数字(%)となるように各種グラフのタイトルに記載の化合物を添加して、同様にグルコース濃度と活性値(ΔOD/min)の関係を調べた。フタル酸−NaOH緩衝液をベースとした測定結果を図2〜6、グルタル酸−NaOH緩衝液をベースとした測定結果を図8〜12、リン酸カリウム緩衝液をベースとした測定結果を図14〜16に示す。
実施例3
グルコース電極での測定
乳鉢上においてカーボングラファイト0.5gと流動パラフィン0.3mLを乳棒でよく練り、カーボンペーストとした。このカーボンペーストを白金電極上に塗りこみ、その上にPQQGDH溶液(東洋紡製GLD−331、2,000U/mL)10μLをのせ、室温で30分風乾した。この電極に分子量8,000カットのセルロース製半透膜を被せてOリングで半透膜を固定し、グルコース電極とした。このグルコース電極は、測定に使用するバッファーに30分以上浸したのち使用した。使用バッファーとして、50mMリン酸カリウムバッファー(pH7.0であり0.1%トリトンX−100と1mMCaCl2を含む。バッファーA)と、このバッファーAにさらに1%のピメリン酸を溶解したもの(バッファーB)、そして50mMのグルタル酸(pH7.0であり、0.1%トリトンX−100と1mMCaCl2を含む。バッファーC)と、このバッファーCに
さらに1%のコハク酸を溶解したもの(バッファーD)の計4種類を調製した。これら4種の溶液にメディエーターとしてそれぞれ終濃度0.1Mとなるようフェリシアン化カリウムを溶解し、反応液とした。まず、反応液20mLを25℃でインキュベートし、ここに上記グルコース電極と、対極・参照極を浸し、+0.35Vの電圧を印加した。約5分後に応答電流値が安定したのを確認し、ここにD−グルコース溶液を添加して応答電流値の上昇をモニタリングした。D−グルコースを添加後に電流値が上昇し定常値に落ち着くまでの上昇度を応答値とした。各使用バッファーごとにD−グルコース濃度が40mM、30mM、20mM、10mM、5mMにおける測定値をプロットした結果を図17に示す。ここで、理論値とは5mMにおける測定値を元にD−グルコース量と測定値が比例しているとして算出される各濃度での応答値を指し、図中では直線で示している。それぞれリン酸、グルタル酸単独の溶媒に比してピメリン酸、コハク酸を添加した場合の方が応答値の直線性に優れ、特に30mM以上のグルコース濃度における実測応答値が比較的理論値に近くなっている。これは、本発明により基質阻害を回避した結果としてグルコース高濃度領域での直線性がより良好になったものと考えられる。
本発明の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法を用いることにより、グルコース測定試薬、グルコースアッセイキット及びグルコースセンサでの測定精度を向上することができる。
PQQGDHのフタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のコハク酸を添加した場合におけるPQQGDHのフタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のピメリン酸を添加した場合におけるPQQGDHのフタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度の塩化カリウムを添加した場合におけるPQQGDHのフタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のマロン酸を添加した場合におけるPQQGDHのフタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のL−リジン塩酸塩を添加した場合におけるPQQGDHのフタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 PQQGDHのグルタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のコハク酸を添加した場合におけるPQQGDHのグルタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のピメリン酸を添加した場合におけるPQQGDHのグルタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のグルタル酸を添加した場合におけるPQQGDHのグルタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のDL−リンゴ酸を添加した場合におけるPQQGDHのグルタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のアジピン酸を添加した場合におけるPQQGDHのグルタル酸−NaOH緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 PQQGDHのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のコハク酸を添加した場合におけるPQQGDHのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度のピメリン酸を添加した場合におけるPQQGDHのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 所定濃度の3,3−ジメチルグルタル酸を添加した場合におけるPQQGDHのリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)における基質濃度と反応速度の関係 バッファーA〜Dを反応液として用いた場合のグルコース電極におけるグルコース濃度と応答値の関係

Claims (12)

  1. アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定方法において、該改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類の存在下で反応させる工程を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  2. 100mM以上のグルコースを含有する改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ反応系において、反応阻害の抑制効果が見られる、請求項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  3. アミノ酸がリジンであり、および/または、塩類が塩化カリウムであって、これらの群より選ばれる少なくとも1種類の化合物が含有する、請求項1、2のいずれかに記載の改
    変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  4. アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼが、対応する野生型酵素と比較してマルトース作用性の低下したピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼである、請求項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  5. 改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程が、アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを含むグルコース測定用試薬組成物においてなされることを含む、請求項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  6. グルコース測定用組成物がグルコースアッセイキットに含まれる形態をとることを含む、請求項5に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  7. 改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程が、アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを含み、かつ、少なくとも作用極と対極からなる電極を含むグルコースセンサーにおいてなされることを含む、請求項1に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  8. グルコースセンサーにおける反応が、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを含む反応溶液に電圧を印加し、メディエーターの酸化電流を測定してなる、請求項7に記載の改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを反応させる工程を含むグルコース測定において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制する方法。
  9. アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、および、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコース測定用組成物において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコース測定用組成物。
  10. アミノ酸配列の改変を施した改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼ、および、コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコースセンサーにおいて高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコースセンサー。
  11. コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類を含有させる工程を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコース測定用組成物において高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコース測定用組成物の製造方法。
  12. コハク酸、マロン酸、グルタル酸、リンゴ酸、3,3−ジメチルグルタル酸、ピメリン酸、及びアジピン酸からなる群より選ばれるいずれか1つ以上、アミノ酸、および/または、塩類をを含有させる工程を含む、改変型ピロロキノリンキノン依存性グルコースデヒドロゲナーゼを用いたグルコースセンサーにおいて高濃度のグルコースに対する反応阻害を抑制したグルコースセンサーの製造方法。
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