JP2007067766A - 電波吸収体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 有料道路の料金所に設けられたETC用レーンが隣接している場合には、一方のレーンを通過する車両の識別用電波が他方のレーンにおけるETCでも捕捉されて誤作動を生じるおそれがあることに鑑みて、一方のレーンの識別用電波が他方のレーンのETCに到達しなようにするとともに、剛性の高い電波吸収体を提供する。
【解決手段】 GFRPにカーボンの粉粒体を含有させたグレーチング状に形成された2枚の吸収体主体2で、ステンレスの線材の金網等からなる網目状の電波遮蔽機能材3を挟持して電波吸収体1を製作する。この電波吸収体1は、グレーチング状に形成された吸収体主体2によって適宜な剛性を備えていて、簡単な支持構造でETC用レーンLの区画部に起立させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 GFRPにカーボンの粉粒体を含有させたグレーチング状に形成された2枚の吸収体主体2で、ステンレスの線材の金網等からなる網目状の電波遮蔽機能材3を挟持して電波吸収体1を製作する。この電波吸収体1は、グレーチング状に形成された吸収体主体2によって適宜な剛性を備えていて、簡単な支持構造でETC用レーンLの区画部に起立させることができる。
【選択図】 図1
Description
この発明は、特に、複数の種類の識別用電波が隣接した領域に存在する場合に、隣接する識別用電波を遮蔽して該当する識別用電波を確実に捕捉することができるよう、隣接した領域を区画するよう配するのに適した電波吸収体に関する。
例えば、有料道路の料金所での渋滞緩和や現金不要による決済を行うシステムとして、自動料金収受システム(ETC:Electronic Toll Collection System)がある。これは、料金を収受するために車両が通過するレーンに設置された検出用電波を発するアンテナと専用のETC用の車載器との間で通信を行うことにより、車載器を備えた車両を識別するものである。
ETCの普及には目覚ましいものがあり、普及が進むにつれて一つの料金所におけるETC用のレーン数が増加する。レーン数の増加によりETC用レーンが隣接して設けられることになるため、隣接するレーンにおける識別用電波を受信してしまうおそれが生じることになり、ETC装置が誤作動するおそれが生じる。このため、一のレーンの識別用電波とこれに隣接する他のレーンの識別用電波とを遮蔽する必要が生じる。
識別用電波を遮蔽するためには、各レーン間に遮蔽板を設置することがあり、この遮蔽板に電波吸収体が用いられる。この種の電波吸収体として、例えば、特許文献1に開示された自動料金収受システム用電磁波吸収防音壁や、特許文献2に開示された路面用電波吸収体、特許文献3に開示された電磁波吸収材等がある。
特許文献1に開示された電磁波吸収防音壁は、開口率が50〜90%で多数の開口を有した保護部材層(A層)と、密度30kg/m3以上の吸音層(B層)と、体積固有抵抗値1×104〜1×1010Ωcmの半導電性発泡層からなる電磁波マッチング層(C層)と、体積固有抵抗値1×101〜1×103Ωcmの導電層からなる電磁波吸収層(D層)と、電磁波反射層(E層)とを順次積層する。B層が30〜100mm、C層が2〜20mm、D層が5〜50mmの厚みで、C層/(C層+D層)の厚み比が0.1〜0.7、(A層+B層)/(C層+D層)の厚み比が1〜3とした構成とされたものである。
また、特許文献2に開示された路面用電波吸収体は、路面に設置されて路面に達した電波を吸収するものであるが、電波を吸収する電波吸収層と、この電波吸収層における電波の到来側とは反対側に配置され、電波を反射する電波反射体と、路面の強度を確保するための路面材からなり、電波吸収層における電波到来側とは反対側に配置される基盤層とを備え、電波吸収層は、粒子状もしくは粉末状の電波吸収素材と、粒子状もしくは粉末状の骨材と、電波吸収素材および骨材をつなぎ止めるバインダーとを含むもので構成されたものである。
また、特許文献3に開示された電磁波吸収材は、樹脂中に、前記樹脂100重量部に対してカーボンブラックを5〜10重量部及び気相成長炭素繊維を1〜10重量部の割合で配合した樹脂組成物を成形してなるものである。
電波吸収材としては、特許文献3に開示されたものを代表として種々のものが開発されており、この種の電波吸収材を用いて遮蔽板が構成されている。例えば、特許文献1に開示されている電磁波吸収防音壁と同様に板状に形成されて、料金所における各レーンを区画するように配設されることになる。
しかしながら、引用文献1に開示された電磁波吸収防音壁では、この電磁波吸収防音壁自体では十分な剛性を備えるものではなく、これを保持するためのフレームや鉄骨等で補強する構造とされている。このため、電磁波吸収防音板の厚さや重量が大きくなるとともに、材料コストが大きくなって、設置コストを増大させている。しかも、補強部材に入射した電波は反射してしまうから、電波を減衰させることができないおそれがある。また、この電波吸収防音壁は、板材からなる複数の層が重ね合わされた構造であるため遮光性があり、隣接するレーン等を視認することができず、各レーンに車両が存する場合には、これら車両が各レーンから同時に出た場合には、お互いに隣の車両を確認することが遅れてしまうおそれがある。また、板状の複数の層が重ね合わされている構造であるため、通風性が損なわれてしまっている。
そこで、この発明は、近隣から発せられた電波の影響を受けることを防止するとともに、光透過性を備えて視認性を確保し、通風性を具備し、しかも、それ自体で十分な剛性を備えて補強構造を必要とすることのない電波吸収体を提供することを目的としている。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る電波吸収体は、複数の識別用電波が伝搬している領域で、これら複数の識別用電波が互いの領域に伝搬することを防止する電波吸収体において、到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材を、合成樹脂にカーボンを含有させて、グレーチング状に形成した吸収体主体で挟持したことを特徴としている。
一の領域で発せられてこの電波吸収体に到達した識別用電波が前記吸収体主体に入射すると、該識別用電波が吸収される。この吸収体主体は、円形や多角形、不定形等の適宜な形状の筒状形を組み合わせて連続させて平板状としたグレーチング状に形成されているものである。しかも、この空間部の底部には前記電波遮蔽機能材が配されているので、一方の吸収体主体に入射した電波が、該電波遮蔽機能材の反到来側、すなわち他方の吸収体主体の側に抜け出すことがない。
また、請求項2の発明に係る電波吸収体は、識別用電波が伝搬している領域で、該識別用電波が伝搬することを防止する電波吸収体において、到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材と、合成樹脂にカーボンを含有させて、グレーチング状に形成した吸収体主体とを重ね合わせ、前記識別用電波の到来側に前記吸収体主体を配することを特徴としている。
すなわち、前記吸収体主体と電波遮蔽機能材との2層構造としたものであり、電波の影響を受けることを防止する必要がある領域、例えば医療用機器等が配されている室を、室外の電波から遮蔽する場合に、電波遮蔽機能材を領域側に、吸収体主体を該領域の外側に向けて配することにより、当該領域に不純な電波が侵入することが防止される。あるいは、高速道路と一般道路とが隣接している場所のフェンスとして利用する。
また、請求項3の発明は、前記電波遮蔽機能材を、網目状に形成してあることを特徴としている。
電波遮蔽機能材は、板状のものであっても構わないが、特に網目状のものとしたものである。網目状とするためには、例えば線材を編むことにより形成されたもの、あるいはパンチングメタルのように板材に多数の透孔が形成されたものでよい。
また、請求項4の発明に係る電波吸収体は、対応する周波数帯域に応じた量のカーボンを合成樹脂に含有させて、該周波数帯域の電波を吸収する電波吸収体において、前記電波吸収体の吸収体主体を、適宜な肉厚の桟を組み合わせた多数の多角形の筒形を組み合わせたグレーチング状としたことを特徴としている。
吸収体主体は、前述したように円形やその他の形状の筒形状を組み合わせたグレーチング状のものとすることができるが、特に、例えば正方形や長方形、正六角形その他の多角形の筒形を組み合わせてグレーチング状としたものである。
また、請求項5の発明に係る電波吸収体は、前記吸収体主体を、ガラス繊維強化プラスチックにカーボンを含有させて構成したことを特徴としている。
カーボンを含有させるためには、吸収体主体を成形する材料にカーボンの粉粒体等を混合させて成形加工を行うことになる。このため、母材としては合成樹脂が適しており、特に強度や剛性を必要とする場合に、ガラス繊維強化プラスチックを利用するものである。
この発明に係る電波吸収体によれば、前記吸収体主体によって入射された電波が吸収されると共に、吸収体主体に入射した電波は該吸収体主体により挟持されている電波遮蔽機能材によって遮蔽されて、該電波遮蔽機能材の反対側に抜け出ることがない。したがって、例えば、有料道路の料金所において隣接するレーンの間にこの電波吸収材を配設すれば、これら隣接するレーンをETC用レーンとした場合であっても互いに識別用電波が影響を及ぼさず、誤作動を防止できる。
また、請求項2の発明に係る電波吸収体によれば、該電波吸収体を挟んで一方の側から他方の側へ電波が侵入することを防止でき、特に電波の侵入を防止したい領域を確保する場合に適した電波吸収体とすることができる。
また、請求項3の発明に係る電波吸収体によれば、グレーチング状の吸収体主体と網目状の電波遮蔽機能材とを重ねた構造としてあるから、通風性が確保され、光透過性を備えて視認性が確保される。
また、請求項4の発明に係る電波吸収体によれば、吸収体主体を多角形とすることにより、同一形状が繰り返された構造とすることができて、成形を簡便に行えると共に、成形のための金型の構造が簡単となって製造コストを抑制することができる。
また、請求項5の発明に係る電波吸収体によれば、ガラス繊維強化プラスチックが適宜な強度と剛性とを備えているから、該電波吸収体に大掛かりな補強部材等を設けることなく、該電波吸収体自体で自立させることができる。したがって、任意の場所に容易に設置できる。また、大掛かりな支柱等の補強部材が用いられた場合には該補強部材等で電波が反射して散乱するおそれがあるが、大掛かりな補強部材等を要しないため、電波が不用意に散乱することを極力防止できる。
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る電波吸収体を具体的に説明する。
図1はこの発明に係る電波吸収体1の構造を示す分解斜視図であり、この電波吸収体1は、2枚の吸収体主体2と1枚の電波遮蔽機能材3とから構成されている。吸収体主体2は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP:glass fiber reinforced plastics)にカーボンの粉粒体を含有させた素材により、いわゆるグレーチング状に形成されている。すなわち、適宜本数の縦桟2aと適宜本数の横桟2bとが格子状に組み合わされている。なお、本実施形態では、縦桟2aと横桟2bのそれぞれについて、中心間距離が約40mmの正方形とされ、またこれら縦桟2aと横桟2bの奥行き方向の幅員は20〜40mmとしてある。さらに、この吸収体主体2を成形加工する場合に脱型する必要があるから、縦桟2aと横桟2bはいずれも断面台形状に形成されており、該台形の底がそれぞれ7mmと5mmとしてある。
また、前記電波遮蔽機能材3は、ステンレス製の線材等を網目状に組み合わせた金網等が用いられる。
そして、前記電波遮蔽機能材3を前記吸収体主体2で挟持した3層構造とする。なお、挟持させた状態でこれら吸収体主体2と電波遮蔽機能材3とが容易に分離しないように、例えば、電波遮蔽機能材3を挟持している両側の吸収体主体2を連結手段を用いて連結する。
図2は有料道路の料金所を示す斜視図で、ETCが設けられているレーンLを示すものである。レーンLは車線分離帯11によって区画されており、ETC用の車載器10aが搭載された車両10はこのレーンLを通過する。前記電波吸収体1は、車線分離帯11に該レーンLに沿って設置される。この電波吸収体1を設置する際には、前述したように、吸収体主体2が適宜な幅員でグレーチング状に形成されているため、この電波吸収体1自体で適宜な剛性を備えて自立した状態を保つことができる。このため、最小個数の支柱12を設けてこの電波吸収体1を支持させることができる。
前記車載器10aは、この車載器10aが搭載された車両10を識別することができる識別用電波を発信することができ、前記レーンLにはこの識別用電波を受信する固定アンテナ13が設けられている。なお、固定アンテナ13は、レーンLに車両10が進入したことを検知する進入確認用の固定アンテナ13aと当該車両10が通過したことを確認する通過確認用の固定アンテナ13bとが設けられている。
上述のように、有料道路の料金所のレーンLを区画する状態にこの発明の実施形態に係る電波吸収体1を設置すると、前記車載器10aから発せられた識別用電波の一部はこの電波吸収体1に到達する。電波吸収体1に到達した電波は、前記吸収体主体2に入射して吸収される。また、吸収体主体2を通過しようとする電波は前記電波遮蔽機能材3に入射するが、この電波遮蔽機能材3によって遮蔽される。このため、電波吸収体1の一方の側から入射した電波が他方の側に抜け出ることがない。したがって、隣接するレーンL間における電波の混信が防止できて、ETCの誤作動を防止できる。
以上に説明した実施形態では、吸収体主体2を縦桟2aと横桟2bとを組み合わせて、これらにより形成される空間部Sが正方形となるものとして説明したが、減衰させるべき周波数帯域の電波に応じて効率よく減衰させられる形状とすればよく、図3に示すように、この空間部Sが正六角形や他の形状の多角形となるものであっても構わない。
また、本実施形態では、有料道路の料金所のETC用レーンLにおける電波の混信を防止する場合に用いる電波吸収体について説明した。ETCで使用される電波は4〜6GHzであり、この周波数帯域に対しては、重量比で1〜5%のカーボンを含有する組成として該電波吸収体を製作することが好ましい。他方、他の周波数帯域における電波では、その周波数の電波を吸収できるカーボン含有量として製作すればよい。
また、本実施形態では、ETC用レーンLの区画壁として利用した場合について説明したため、前記電波遮蔽機能材3を吸収体主体2で挟持する構造として説明したが、例えば、高速道路と一般道とが隣接している場所のフェンスとして利用したり、携帯電話から発せられる電波を遮断する必要がある病院の室などでは、吸収体主体2と電波遮蔽機能材3とを重ね合わせた2層構造とし、室の外側壁面に吸収体主体2が配されるようにすることも可能である。
この発明に係る電波吸収体では、吸収体主体をグレーチング状に形成してあるため、電波吸収体に十分な剛性を備えさせることができ、しかも通風性や光透過性を確保できるから、有料道路の料金所に設置されるETC用レーンを区画する壁体として利用できる。
1 電波吸収体
2 吸収体主体
2a 縦桟
2b 横桟
3 電波遮蔽機能材
10 車両
11 車線分離帯
12 支柱
13 固定アンテナ
L レーン
S 空間部
2 吸収体主体
2a 縦桟
2b 横桟
3 電波遮蔽機能材
10 車両
11 車線分離帯
12 支柱
13 固定アンテナ
L レーン
S 空間部
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る電波吸収体は、複数の識別用電波が伝搬している領域で、これら複数の識別用電波が互いの領域に伝搬することを防止する電波吸収体において、到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材を、合成樹脂にカーボンを含有させて、型成形によりグレーチング状に加工して形成した吸収体主体で挟持したことを特徴としている。
また、請求項2の発明に係る電波吸収体は、識別用電波が伝搬している領域で、該識別用電波が伝搬することを防止する電波吸収体において、到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材と、合成樹脂にカーボンを含有させて、型成形によりグレーチング状に加工して形成した吸収体主体とを重ね合わせ、前記識別用電波の到来側に前記吸収体主体を配することを特徴としている。
また、請求項4の発明に係る電波吸収体は、対応する周波数帯域に応じた量のカーボンを合成樹脂に含有させて、該周波数帯域の電波を吸収する電波吸収体において、前記電波吸収体の吸収体主体を、適宜な肉厚の桟を組み合わせた多数の多角形の筒形を組み合わせたグレーチング状に型成形により加工して形成したことを特徴としている。
この発明に係る電波吸収体によれば、前記吸収体主体によって入射された電波が吸収されると共に、吸収体主体に入射した電波は該吸収体主体により挟持されている電波遮蔽機能材によって遮蔽されて、該電波遮蔽機能材の反対側に抜け出ることがない。したがって、例えば、有料道路の料金所において隣接するレーンの間にこの電波吸収材を配設すれば、これら隣接するレーンをETC用レーンとした場合であっても互いに識別用電波が影響を及ぼさず、誤作動を防止できる。しかも、型成形により加工するようにしたから、適宜な肉厚のものとすることができことにより、十分な剛性を備えさせて、この電波吸収体自在で自立させることができ、大掛かりな支持構造を要せずに設置することができる。
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る電波吸収体は、複数の識別用電波が伝搬している領域で、これら複数の識別用電波が互いの領域に伝搬することを防止する電波吸収体において、複数の識別用電波が伝搬して隣接するETCレーン間に設置され、これら複数の識別用電波が互いのETCレーンに伝搬することを防止する電波吸収体において、到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材と、前記電波遮蔽機能材を挟持する吸収体主体とからなり、前記電波遮蔽機能材を網目状に形成し、前記吸収体主体を、前記ETCレーンで用いられる識別用電波の周波数帯域に応じて重量比で1〜5%のカーボンをガラス繊維強化プラスチックに含有させ、型成形により奥行き方向の長さを20mm〜40mmとしたグレーチング状であって、このグレーチング状を形成する桟の断面形状が、奥行き方向の一端部の厚さを7mm、他端部の厚さを5mmとした台形に形成したことを特徴としている。
また、電波遮蔽機能材は、板状のものであっても構わないが、特に網目状のものとしたものである。網目状とするためには、例えば線材を編むことにより形成されたもの、あるいはパンチングメタルのように板材に多数の透孔が形成されたものでよい。
また、カーボンを含有させるためには、吸収体主体を成形する材料にカーボンの粉粒体等を混合させて成形加工を行うことになる。このため、母材としては合成樹脂が適しており、特に強度や剛性に優れた、ガラス繊維強化プラスチックを利用するものである。
さらに、グレーチング状にする加工方法として型成型によるもので、奥行きを20〜40mmとし、グレーチング状とする桟の肉厚を一端部で7mm、他端部で5mmとして断面形状を台形とすることにより、成型用金型への樹脂材料の充填を円滑に行えるようにすると共に、型開きを容易に行えるようにしたものである。
また、請求項2の発明に係る電波吸収体は、識別用電波が伝搬している領域で、該識別用電波が伝搬することを防止する電波吸収体において、到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材と、前記電波遮蔽機能材に重ね合わせた吸収体主体とからなり、前記電波遮蔽機能材を網目状に形成して、前記吸収体主体の前記識別用電波の到来側に配し、前記吸収体主体を、前記識別用電波の周波数帯域に応じて重量比で1〜5%のカーボンをガラス繊維強化プラスチックに含有させ、型成形により奥行き方向の長さを20mm〜40mmとしたグレーチング状であって、このグレーチング状を形成する桟の断面形状が、奥行き方向の一端部の厚さを7mm、他端部の厚さを5mmとした台形に形成したことを特徴としている。
すなわち、前記吸収体主体と電波遮蔽機能材との2層構造としたものであり、電波の影響を受けることを防止する必要がある領域、例えば医療用機器等が配されている室を、室外の電波から遮蔽する場合に、電波遮蔽機能材を領域側に、吸収体主体を該領域の外側に向けて配することにより、当該領域に不純な電波が侵入することが防止される。あるいは、高速道路と一般道路とが隣接している場所のフェンスとして利用する。
この発明に係る電波吸収体によれば、前記吸収体主体によって入射された電波が吸収されると共に、吸収体主体に入射した電波は該吸収体主体により挟持されている電波遮蔽機能材によって遮蔽されて、該電波遮蔽機能材の反対側に抜け出ることがない。したがって、例えば、有料道路の料金所において隣接するレーンの間にこの電波吸収材を配設すれば、これら隣接するレーンをETC用レーンとした場合であっても互いに識別用電波が影響を及ぼさず、誤作動を防止できる。しかも、型成形により加工するようにしたので、適宜な肉厚のものとすることができることになり、十分な剛性を備えさせて、この電波吸収体自在で自立させることができ、大掛かりな支持構造を要せずに設置することができる。特に、ガラス繊維強化プラスチックが適宜な強度と剛性とを備えているから、該電波吸収体自体で確実に自立させることができる。したがって、設置の自由度が増加し、任意の場所に容易に設置できる。また、大掛かりな支柱等の補強部材が用いられた場合には該補強部材等で電波が反射して散乱するおそれがあるが、大掛かりな補強部材等を要しないため、電波が不用意に散乱することを極力防止できる。さらに、グレーチング状の吸収体主体と網目状の電波遮蔽機能材とを重ねた構造としてあるから、通風性が確保され、光透過性を備えて視認性が確保される。
Claims (5)
- 複数の識別用電波が伝搬している領域で、これら複数の識別用電波が互いの領域に伝搬することを防止する電波吸収体において、
到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材を、合成樹脂にカーボンを含有させて、グレーチング状に形成した吸収体主体で挟持したことを特徴とする電波吸収体。 - 識別用電波が伝搬している領域で、該識別用電波が伝搬することを防止する電波吸収体において、
到来した前記識別用電波を反到来側に通過することを防止する電波遮蔽機能材と、合成樹脂にカーボンを含有させて、グレーチング状に形成した吸収体主体とを重ね合わせ、前記識別用電波の到来側に前記吸収体主体を配することを特徴とする電波吸収体。 - 前記電波遮蔽機能材を、網目状に形成してあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電波吸収体。
- 対応する周波数帯域に応じた量のカーボンを合成樹脂に含有させて、該周波数帯域の電波を吸収する電波吸収体において、
前記電波吸収体の吸収体主体を、適宜な肉厚の桟を組み合わせた多数の多角形の筒形を組み合わせたグレーチング状としたことを特徴とする電波吸収体。 - 前記吸収体主体を、ガラス繊維強化プラスチックにカーボンを含有させて構成したことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の電波吸収体。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9385387B2 (en) | 2009-08-12 | 2016-07-05 | W. L. Gore & Associates, Co, Ltd. | Method for manufacturing reinforced membrane electrode assembly and reinforced membrane electrode assembly |
CN110071372A (zh) * | 2019-03-11 | 2019-07-30 | 江苏大学 | 一种超材料全吸收柔性太赫兹吸波器及其制备方法 |
JP2022045551A (ja) * | 2020-09-09 | 2022-03-22 | 小岩金網株式会社 | メッシュ板状体及び電磁波遮蔽設備 |
-
2005
- 2005-08-31 JP JP2005250542A patent/JP2007067766A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070417 |