JP2007067268A - トランス構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 事後的に巻数比をユーザの要求仕様に合わせて自由に変更することができるトランス構造を提供する。
【解決手段】 トランス1は、一次巻線体としての一次巻線30と、二次巻線体としての二次巻線25と、一次巻線30と二次巻線25とを組み合わせてなる巻線組立45を据え付ける台座2と、台座2に取付けられる連結金具40と、磁性部材からなるコア部材としてのコア102とから構成される。トランス1では、1〜数ターンずつ分割された複数の二次巻線25を連結金具40で連結してなる二次巻線25全体の巻数が当該二次側の巻数となる。当該二次巻線25全体の巻数は、予め様々な接続形態となるよう用意された連結金具40を必要に応じて付け替えるだけで自由に変更することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一次巻線と二次巻線とをコアに巻回してなり、出力を自由に取り出すことができるトランス構造に関する。
従来のトランス構造としては、特許文献1に開示されるインダクタンス素子がある。図17は、これを具体的に図示したものであるが、101は電源装置の入力側から出力側への電力伝送を行なうトランスで、これは磁性部材からなるコア102と、このコア102に電磁気的に結合する複数の一次巻線103および二次巻線104を備えて構成される。コア102は、断面がE形に形成された第1コア部材105と、断面がI形に形成された第2コア部材106とにより構成される。また、107はコア102を収容保持する合成樹脂製のコアホルダで、その底部にはプリント基板108の孔109に嵌合する弾性片110が一体的に設けられる。コア102は、中心部の円筒形状をなす主脚111と、この主脚111の両側にある一対の側脚112とを有し、これらの主脚111や側脚112の上面を形成する第1コア部材105のつき合わせ面113に、平板状の第2コア部材106をつき合わせることで、閉ざされた磁気回路が形成される。一方、一次巻線103は、合成樹脂からなる円板状のボビン体114と、このボビン体114に巻回される線材115とにより構成され、線材115は一対のフランジ116間に放射方向に拡径しながら渦巻き状に巻装される。また二次巻線104は、導電部材118をフィルム状の絶縁層119で覆うことで構成され、各二次巻線104の基端部は独立した出力側モジュール(図示せず)にそれぞれ接続固定される。
そして製造に際しては、予めボビン体114に線材115を巻装した一次巻線103を用意し、この一次巻線103の線材115の両端をプリント基板108の所定位置に半田付けして双方の電気的接続を図る。また、このプリント基板108の孔109にコアホルダ107の弾性片110を嵌合させ、プリント基板108上にコアホルダ107を取付け固定する。次いで、この一次巻線103およびコアホルダ107付きのプリント基板108を、プリント基板108と対向して配置される金属製の板状部材121にスペース(図示せず)を介在させた状態でねじ止めする。これらの各作業により、板状部材121に対するプリント基板108とトランス101のコアホルダ107との位置決め固定がそれぞれなされる。
次に、実質的なトランス101の製造工程に移行する。先ず、つき合わせ面113を上に向けた状態で、第1コア部材105をコアホルダ107に収容し、機構的に各々独立した一次巻線103と二次巻線104をコア102の主脚111に順次装着する。そして、第1コア部材105のつき合わせ面113を第2コア部材106につき合わせて、弾性ストッパー122の両端部をコアホルダ107の両側上部に係止することで、トランス101の全ての構成部品(コア102,一次巻線103および二次巻線104)がコアホルダ107に収容保持される。
特開2003−68532号公報
しかし、上記従来のトランス構造では、ユーザから要求される様々な出力電圧仕様にフレキシブルに対応することができないという問題があった。ユーザが要求する出力電圧仕様の一般的なものとしては、例えば、5V系,12V系,24V系,48V系などといった具合に様々な出力電圧仕様がある。従来のトランス構造では、その出力電圧仕様を変更するには、再度の巻線工程を経て一次巻線103と二次巻線104とを巻き直す必要があるため、一次巻線103と二次巻線104との巻数比がこれらの出力電圧仕様に適合するよう予め設計,製造され、出力電圧仕様が異なる複数種類のトランスを品揃えして対応していた。従って、製造工場や販売店において様々な種類のトランスを管理しなければならず、生産管理,在庫管理などが煩雑になるという問題があった。また、ユーザ側では、一度購入したトランスは同じ出力電圧仕様でしか使用できないため、装置の仕様変更などがあった場合には別仕様のトランスを購入する必要が生じる、又は他の装置に流用するなどができず不経済であった。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、事後的に巻数比をユーザの要求仕様に合わせて自由に変更することができるトランス構造を提供することを目的とする。
本発明における請求項1のトランス構造では、絶縁性を有する台座と、導体を巻回してなる複数の巻線体と、これらの巻線体を磁気的に結合するコア部材と、前記台座に取り付けられた前記巻線体の始端部と終端部と外部配線とから任意に選択されたものを電気的に接続する、前記台座に着脱自在の連結具とから構成されている。
本発明における請求項2のトランス構造では、分割ボビンを組み合わせてなり台座と巻装部とを有するボビンと、導体を巻回してなる複数の巻線体と、これらの巻線体を磁気的に結合するコア部材と、前記巻装部に巻装された前記巻線体の始端部と終端部と外部配線とから任意に選択されたものを電気的に接続する、着脱自在の連結具とから構成されている。
このようにすると、予め様々な接続形態となるよう用意された連結具を必要に応じて付け替えるだけで、複数の巻線体から構成される一次側又は二次側となる巻線体全体の巻数を自由に変更することができるため、所望の出力電圧仕様となるよう一次側巻線体と二次側巻線体との巻数比を調節することにより、当該二次側巻線体から任意の出力を取り出すことができる。
本発明における請求項3のトランス構造では、部品を実装可能な実装部を前記連結具に設けている。
このようにすると、連結具を回路配線として利用することにより、回路配線を極力短くすることができると共に、部品を実装するための基板を用いなくても回路形成することができる。
本発明における請求項4のトランス構造では、前記始端部又は前記終端部が接続される接続部と、この接続部と通電し、部品を実装可能な実装部とを前記台座に設けている。
このようにすると、トランスを構成する台座を部品を実装するための基板として利用することにより、回路配線を極力短くすることができると共に、基板を用いなくても回路形成することができる。
本発明における請求項5のトランス構造では、前記台座に前記巻線体の始端部と終端部とを接続する補助端子を設けている。
このようにすると、巻線体から複数の出力を取り出すことができる。
本発明における請求項6のトランス構造では、前記巻線体の一部を本体から離して引き回すための引回手段を設けている。
このようにすると、当該巻線体に例えばEMI対策部品などの外部部品を容易に取り付けることができる。
本発明における請求項7のトランス構造では、当該本体から離して引き回された巻線体により別のトランスを構成している。
このようにすると、当該巻線体を利用して例えばカレントトランスなどの別のトランスを本トランス構造に付加することができる。
本発明の請求項1,2によると、事後的に一次側と二次側との巻数比をユーザの要求仕様に合わせて自由に変更することができるトランス構造を提供することができる。
本発明の請求項3によると、連結具上に部品が実装可能となることにより、部品点数を削減することができると共に、配線パターンを極力短くしてノイズや発熱ロス等を低減することができる。
本発明の請求項4によると、台座上に部品が実装可能となることにより、部品点数を削減することができると共に、配線パターンを極力短くしてノイズや発熱ロス等を低減することができる。
本発明の請求項5によると、他出力のトランス構造とすることができる。
本発明の請求項6によると、外部部品を容易に取り付けることができる。
本発明の請求項7によると、別のトランスを本トランス構造に付加することができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるトランス構造の好ましい各実施例を説明する。なお、従来例と同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
図1は、第1実施例におけるトランス構造の分解斜視図であるが、一次巻線30を構成する線材115は省略している。トランス1は、主に、一次巻線体としての一次巻線30と、二次巻線体としての二次巻線25と、一次巻線30と二次巻線25とを組み合わせてなる巻線組立45を据え付ける台座2と、台座2に取付けられる連結金具40と、磁性部材からなるコア部材としてのコア102とから構成される。連結金具40及び巻線組立45については後述する。
一次巻線30は、貫通孔36を有する例えば樹脂などからなる筒状のボビン体31に線材115を巻回してなる。ボビン体31には、線材115がずれて抜け落ちないように両端に円環板状のフランジ32,33が形成されている。フランジ33は完全な円環状ではなく、一部が矩形になっており、この矩形部分の長手方向両端に一対の切り欠き34,34が一組ずつ左右対称となるよう形成されている。フランジ32はボビン体31の上端縁からやや下方に形成されているため、ボビン体31の上端がフランジ32から突出した円環突起35となっている。この円環突起35は複数のボビン体31を連結する嵌合部として設けられており、これに対応してフランジ33が形成されたボビン体31の下端内周には段違いに凹んだ被嵌合部37が形成されている。
二次巻線25は、例えばアルミなどの板状部材からなり、一部を欠いた非連続の円環状の巻回部26と、二次巻線25の始端部又は終端部となる一対の脚部28,28とから構成されている。脚部28,28は、巻回部26の両端から互いに平行かつ直線状となるように一放射方向に延出している。なお、巻回部26の中心孔27は、ボビン体31の円環突起35を嵌め込むことができる程度の大きさになっている。
台座2は、中央部が円形に膨らんだ長方形状の支持部3と、配線基台4とから構成され、これらが直行してL字形を成すように例えば樹脂などにより一体成形されている。支持部3は、巻線組立45を載置する円環板状の載置部5と、例えば半田付けなどにより図示しない基板に実装されて台座2ひいてはトランス1全体を支える直方体形状の実装脚部8,9とから構成されている。載置部5は、一次巻線30のフランジ32から上部を切り離したものと同様の構成となっており、その中心部には、貫通孔6の周囲を壁状に取り囲む円環突起7が形成されている。実装脚部8,9は、載置部5の両脇に対向した位置で面一となるよう載置部5と一体成形されており、実装脚部8の底面には実装端子12,12、実装脚部9の底面には実装端子11,11がそれぞれ突設されている。また、実装脚部9の側面には、支持部3の先端からその長手方向へ突出するように一対の接続部としての接続端子10,10が設けられている。この接続端子10,10は、実装端子11,11と実装脚部9内部で繋がっており、接続端子10,10と実装端子11,11とが通電するようになっている。実装端子11,11は、前記基板に半田付け接続されるため、接続端子10,10に一次巻線30を構成する線材115の始端部又は終端部となる端部115a,115aを予め半田付け接続しておけば、台座2を前記基板に実装するだけで、自ずと当該基板と一次巻線30との電気的接続が図られることとなり、線材115を別途基板に半田付け接続するユーザ側における手間を省き、トランス1の実装作業が簡単になる。
配線基台4は、矩形扁平板状であり、支持部3の実装脚部8上端部から垂直に立設されている。配線基台4には、二次巻線挿入孔20や、配線接続孔21や、金具取付孔22といった複数の孔が穿設されている。二次巻線挿入孔20は、二次巻線25の脚部28を挿入可能な長孔であり、脚部28,28の間隔に対応する一対の二次巻線挿入孔20,20がトランス1を構成する二次巻線25の数に合わせて並設される。本実施例では、二次巻線25が4個装着可能なように、支持部3に繋がる配線基台4の中央部に2×4行列で計8個の二次巻線挿入孔20が設けられている。配線接続孔21は、トランス1の二次側に接続される例えばバスバーなどの外部配線をネジ螺着する際に、当該ネジ頭を避けるための丸孔であり、本実施例では、二次巻線挿入孔20を挟んで左右に2つずつ計4箇所に設けられている。金具取付孔22は、後述する連結具としての連結金具40を配線基台4に装着する際に、連結金具40の係止片41を嵌合させる角穴であり、配線基台4全体にわたって複数点在している。
その他、断面がE形に形成された第1コア部材105と断面がI形に形成された第2コア部材106とにより構成された磁性部材からなるコア102と、ボビン体31の円環突起35を嵌め込むことができる大きさの中心孔38を有する円環フィルム状の絶縁シート39とを備えている。従来例と同様に、コア102は、中心部の円筒形状をなす主脚111と、この主脚111の両側にある一対の側脚112とを有し、これらの主脚111や側脚112の上面を形成する第1コア部材105のつき合わせ面113に、平板状の第2コア部材106をつき合わせることで、閉ざされた磁気回路が形成される。
次に、トランス1の組立て手順と共に連結金具40及び巻線組立45について説明する。
まず、一次巻線30の組立てについては、図2で示すように、複数のボビン体31(本実施例では3個)を連結し、巻線工程を経て当該ボビン体31に線材115を巻回する。ボビン体31の連結に際しては、一のボビン体31の円環突起35を、他のボビン体31の貫通孔36にフランジ33側から宛がい力を加え、被嵌合部37に嵌合させて連結する。このとき、各ボビン体31の切り欠き34を連ねるように各ボビン体31の方向を揃え、これらの切り欠き34に巻き終わった線材115を引っ掛けることにより、各ボビン体31間に跨る線材115を安定させる。
この一次巻線30に二次巻線25を装着することにより巻線組立45が完成する。図3は、台座2から取り外された状態の巻線組立45を示したものである。二次巻線25は一次巻線30を構成する各ボビン体31間に装着されており、各ボビン体31の円環突起35を二次巻線25の中心孔27に嵌挿することにより、各ボビン体31に巻回部26が巻装される。このとき、二次巻線25の脚部28,28は、ボビン体31の切り欠き34と反対側に位置する。また、二次巻線25は台座2にも装着される。まず二次巻線25の脚部28,28を配線基台4に設けられた二次巻線挿入孔20,20に挿入し、巻線組立45と同様に、支持部3の載置部5に設けられた円環突起7を二次巻線25の中心孔27に嵌挿して、載置部5に巻回部26が載置される。なお、本実施例では、巻線組立45に3つ、台座2に1つの二次巻線25が装着されている。
実質的なトランス1の組立て手順については、台座2に巻線組立45を取り付け、コア102を装着する。台座2に巻線組立45を取り付けるには、巻線組立45を構成する各二次巻線25の脚部28,28を、配線基台4に設けられた二次巻線挿入孔20,20にそれぞれ挿入し、載置部5の円環突起35を巻線組立45の最下部となるボビン体31の貫通孔36にフランジ33側から宛がい力を加え、被嵌合部37に嵌合させて連結する。このようにして、巻線組立45が載置部5に載置,固定される。その後、巻線組立45から延出した線材115を適当な長さで切断した後、その端部115a,115aを接続端子10,10に絡げて半田付け接続する。巻線組立45の最上部は導電性を有する二次巻線25が露出した状態であるため、巻回部26に絶縁シート39を取り付け覆うことで第2コア部材106との絶縁を確保する。絶縁シート39は、二次巻線25と同様に、ボビン体31の円環突起35に絶縁シート39の中心孔38を嵌挿して取付けられる。コア102は、つき合わせ面113を上に向けた状態で、第1コア部材105の主脚111を載置部5の下から貫通孔6に挿入し、主脚111が巻線組立45を貫通した状態で、第1コア部材105のつき合わせ面113を第2コア部材106につき合わせて、第1コア部材105と第2コア部材106とを例えば粘着テープなどで固定してトランス1が概ね完成する。
これに連結金具40を取付けたものが図4,5に示したものである。連結金具40は、配線基台4の巻線組立45と反対面から金具取付孔22に係止片41を嵌合させて取付けられている。以下、連結金具40について図6〜8を参照しながら詳しく説明する。図6は、トランス1の出力電圧が5V仕様のときの連結金具40の取付態様を示したものであり、同図では、連結金具40として、2つの略矩形状の1ターン用連結金具40aが、配線基台4を略二分するように形成されており、配線基台4に設けられた配線接続孔21とそれに隣接する二次巻線挿入孔20と同じ位置に、螺着孔42と二次巻線接続孔43が穿設されている。二次巻線接続孔43は二次巻線挿入孔20と略同寸法である。一方、螺着孔42は配線接続孔21よりも径が小さく、前記バスバーを螺着するためのネジ部44が挿通可能なようになっている。
1ターン用連結金具40aの二次巻線接続孔43に、二次巻線挿入孔から突出した二次巻線25の脚部28を挿通して配線基台4に取付け、例えば半田付けなどにより1ターン用連結金具40aと二次巻線25とを電気的に接続する。1ターン用連結金具40aにより、二次巻線25の片方の脚部28全部が外部配線と連結される、すなわちトランス1を構成する全ての二次巻線25が並列に接続されるため、当該二次巻線25全体の巻数は1ターンとなる。
図7は、トランス1の出力電圧が12V仕様のときの連結金具40の取付態様を示したものであり、同図では、連結金具40は、配線接続孔21に接続される外部配線(図示せず)と二次巻線25の片方の脚部28とを連結する外部配線連結金具40bと、2つの二次巻線25の脚部28をたすき掛けに連結する巻線間連結金具40cとから構成されている。これらにも、1ターン用連結金具40aと同様に、螺着孔42と二次巻線接続孔43とが必要な位置に設けられている。配線基台4には、1つの巻線間連結金具40cを挟んで2つの外部配線連結金具40bが横並びに一組取付けられ、さらにこれらもう一組が上下対称となるよう取付けられている。これらの連結金具40により、全体の巻数が2ターンとなる二次巻線25が2つ形成され、トランス1の二次側からは2つの出力を取り出すことができる。
図8は、トランス1の出力電圧が24V仕様のときの連結金具40の取付態様を示したものであり、同図では、連結金具40は、2つの外部配線連結金具40bと3つの巻線間連結金具40cとから構成されている。配線基台4には、2つの外部配線連結金具40bが対角線上に取り付けられ、その間に3つの巻線間連結金具40cが縦1列に並べて取付けられている。これらの連結金具40により、トランス1を構成する全ての二次巻線25が直列に接続されるため、当該二次巻線25全体の巻数は4ターンとなる。二次巻線25自体を螺旋構造にすることにより、同様の構成でさらに巻数を増やすことも可能である。具体的には、例えば、板状導体を螺旋状に複数回巻き回したものを二次巻線25としたり、プリント基板のベタパターンとスルーホールを利用して積層螺旋構造の導電パターンを形成することにより二次巻線25を構成したりするなどが考えられる。例えば、二次巻線25自体を2ターン巻き回したものを使用すれば、連結金具40が当該24V仕様と同様の取付態様であっても、二次巻線25の出力を48V仕様とすることができる。
このように、トランス1では、1〜数ターンずつ分割された複数の二次巻線25を連結金具40で連結してなる二次巻線25全体の巻数が、トランス1の出力電圧を決定する二次側の巻数となる。当該二次巻線25全体の巻数は、1ターン用連結金具40a,外部配線連結金具40b,巻線間連結金具40cのように、予め様々な接続形態となるよう用意された連結金具40を必要に応じて付け替えるだけで自由に変更することができる。従って、例えば5V系,12V系,24V系,48V系など所望の出力電圧仕様となるよう一次巻線30と二次巻線25の巻数比を調節することにより、当該二次巻線25から外部配線を介して任意の出力を取り出すことができる。また、連結金具40の接続形態によっては複数の出力(例えば図7では2出力)を取り出すこともできる。
ところで、大容量のスイッチング電源などに使用されるトランスでは、二次巻線に接続された整流・転流用のダイオードや平滑回路などの電気電子部品からなる二次側回路に大電流が流れ、ジュール熱による損失が発生する。このような問題に対して、現状では、トランスをプリント基板に実装するに際し、トランスの二次側接続端子と各電気電子部品との間を複数の配線パターンで接続して配線パターンの抵抗成分を低減して対処している。また、前記電気電子部品やこれらを実装するプリント基板の配線パターンが形成するループが大きいと、出力にノイズが重畳し易くなる。従って、高効率・低ノイズのスイッチング電源とするには、トランスの二次側回路を構成する配線パターンを極力短くする必要がある。
図9に示す変形例は、このような問題を考慮したものである。同図では、配線基台4に連結金具ユニット56が取付けられている。連結金具ユニット56は、図8と同様に配置された2つの外部配線連結金具40bと3つの巻線間連結金具40cと、2つの外部配線連結金具40b,40b間を架橋するように配置された実装用連結金具40dとの間隙及び周囲全体を絶縁性を有する樹脂55で固めることにより、配線基台4の形状に合わせて一体形成されている。
実装用連結金具40dは、2つの外部配線連結金具40b,40bに近接するよう形成されており、当該近接部分それぞれに電気電子部品を実装可能な実装部としてのスルーホール51,51が設けられている。これに対応して、各外部配線連結金具40bにも、電気電子部品を実装可能な実装部としてのスルーホール50が設けられている。もちろん、スルーホール50の代わりに表面実装用のランドを設けてもよい。これら、外部配線連結金具40bのスルーホール50と実装用連結金具40dのスルーホール51とが、それぞれ一対になっており、これらに前記電気電子部品としてのダイオード52のリードが挿入され、半田付け接続されている。実装用連結金具40dにも、外部配線連結金具40bと同様に、螺着孔42が必要な位置に設けられ、例えばバスバーなどの外部配線が螺着可能になっている。
本変形例では、連結金具ユニット56を基板に見立て、外部配線連結金具40b,実装用連結金具40dにスルーホール50,51を設けることにより、連結金具40を基板の配線パターンとして利用している。これにより、ダイオード52を実装するための基板を設ける必要がなく、二次側回路の配線パターンを極力短くすることができる。従って、部品点数を削減することができると共に、二次側回路の配線パターンを極力短くしてノイズや発熱ロス等を低減することができる。
一方、トランス1の一次側回路を構成する一次巻線30にも、例えばMOSFETなどのスイッチング素子やこれを制御するPWM制御ICなどの電気電子部品が接続される。一次側回路に関しても、二次側回路と同様に損失やノイズなどの問題があり、またコストや小型化などの面からも部品点数削減が望まれている。一次巻線30の端部115a,115aは、載置部5に設けられた接続端子10,10に半田付け接続されるため、接続端子10,10に電気的に接続された配線パターンや例えばスルーホールやランドなどの実装部(図示せず)を載置部5に形成して、一次側回路を構成するベアチップや表面実装ICを直接載置部5に実装できるよう構成すれば、これらの部品を実装するための基板を設ける必要がなく、一次側回路の配線パターンを極力短くすることができる。これにより、一次側回路に関しても、部品点数を削減することができると共に、配線パターンを極力短くしてノイズや発熱ロス等を低減することができる。
以上のように本実施例では、絶縁性を有する台座2と、導体を巻回してなる複数の巻線体としての一次巻線30,二次巻線25と、これらの一次巻線30,二次巻線25を磁気的に結合するコア部材としてのコア102と、台座2に取り付けられた二次巻線25の始端部と終端部とに相当する脚部28,28(又は線材115)と外部配線とから任意に選択されたものを電気的に接続する、台座2の配線基台4に着脱自在の連結具としての連結金具40(1ターン用連結金具40a,外部配線連結金具40b,巻線間連結金具40c)とからトランス1を構成している。
このようにすると、1ターン用連結金具40a,外部配線連結金具40b,巻線間連結金具40cのように予め様々な接続形態となるよう用意された連結金具40を必要に応じて付け替えることで、複数の二次巻線25から構成される二次巻線全体の巻数を自由に変更することができるため、所望の出力電圧仕様となるよう一次巻線30と二次巻線25との巻数比を調節することにより、当該二次巻線25から外部配線を介して任意の出力を取り出すことができる。従って、事後的に巻数比をユーザの要求仕様に合わせて自由に変更することができるトランス構造を提供することができる。
また本実施例のトランス1では、電気電子部品としてのダイオード52を実装可能な実装部としてのスルーホール50,51を連結金具40(外部配線連結金具40b,実装用連結金具40d)に設けている。
このようにすると、連結金具40を回路配線として利用することにより、回路配線を極力短くすることができると共に、ダイオード52を実装するための基板を用いなくても回路形成することができる。従って、連結金具40上にダイオード52などの電気電子部品が実装可能となることにより、部品点数を削減することができると共に、配線パターンを極力短くしてノイズや発熱ロス等を低減することができる。
さらに本実施例のトランス1では、一次巻線30の始端部又は終端部に相当する端部115a,115aが接続される接続部としての接続端子10,10と、この接続端子10,10と通電し、部品を実装可能な実装部としての例えばスルーホールやランドなどを台座2の載置部5に設けている。
このようにすると、トランス1を構成する台座2を電気電子部品を実装するための基板として利用することにより、回路配線を極力短くすることができると共に、基板を用いなくても回路形成することができる。従って、台座2上に電気電子部品が実装可能となることにより、部品点数を削減することができると共に、配線パターンを極力短くしてノイズや発熱ロス等を低減することができる。
図10は、第2実施例におけるトランス構造の分解斜視図であるが、一次巻線30を構成する線材115は省略している。トランス1は、主に、一次巻線体としての一次巻線30と、二次巻線体としての二次巻線25と、一次巻線30と二次巻線25とを巻装するボビン62と、ボビン62に取付けられる連結金具40と、磁性部材からなるコア部材としてのコア102とから構成される。連結金具40については後述する。
一次巻線30は、貫通孔36を有する例えば樹脂などからなる筒状のボビン体31に線材115を巻回してなる。ボビン体31には、線材115がずれて抜け落ちないように両端に円環板状のフランジ32,33が形成されている。フランジ32,33は完全な円環状ではなく、一部が矩形になっており、この矩形部分の長手方向両端に一対の切り欠き34,34が一組ずつ左右対称となるよう形成されている。また、前記矩形部分側となる貫通孔36の周壁(ボビン体31の内側)には、軸方向に沿って連続する凸条部61が形成されている。
二次巻線25は、例えばアルミなどの板状部材からなり、一部を欠いた非連続の円環状の巻回部26と、二次巻線25の始端部又は終端部となる一対の脚部28,28とから構成されている。脚部28,28は、巻回部26の両端から互いに平行かつ直線状となるように一放射方向に延出している。なお、巻回部26の中心孔27は、後述するボビン62の筒部65を挿通可能な程度の大きさになっており、中心孔27の円周部分の脚部28,28と反対側には、中心方向へ突出する突起部60が形成されている。
本実施例の二次巻線25も、第1実施例と同様に、板状導体を螺旋状に巻回したものとすることができる。具体的には、巻回部26の切欠き部分を偏奇させ、脚部28,28の代わりに脚部28aと短小の連結脚部28bとし、対向する2枚の二次巻線25における連結脚部28b同士が連結されるように形成すればよい。このとき、一の脚部28aと他の脚部28aが互い違いになり、その中央に脚部28aが位置する。このように形成された螺旋二次巻線25aは、二次巻線25の2枚分の代わりにボビン62に巻装することができる。その場合には、螺旋二次巻線25aを構成する2枚の巻回部26で一次巻線30が挟まれた状態でボビン62に巻装される。もちろん、絶縁シート等を利用して2枚の巻回部26を密着させて二次巻線25の1枚分の代わりとしてもよい。この場合には、螺旋二次巻線25aを用いることにより、実質的に二次巻線25を2ターンにしたと同様の作用,効果を奏する。
ボビン62は、2分割された分割ボビン62aと分割ボビン62bとを組み合わせて構成される。分割ボビン62a,62bとは略同じ形状であり、例えば実装上の制約等がなければ同一形状とすることもできる。すなわち、分割ボビン62a,62bを共通構造として製造コストを低く抑えることができる。分割ボビン62a,62bは、共通して、フランジ32,33と合同な形状となるフランジ部63と、例えば半田付けなどにより図示しない基板に実装されてフランジ部63ひいてはトランス1全体を支えるコの字状の台座68とから構成されている。
フランジ部63の中心部には、貫通孔64の周囲を壁状に取り囲む巻装部としての筒部65が内側へ向けて形成されている。この筒部65には、凸条部61及び突起部60を嵌挿するための案内溝66が形成されている。また、フランジ部63の上部には、線体115を受けてフランジ部63の径方向手前側へ導く溝状に巻線受け67がその外側面に突設されている。この巻線受け67の下方には、コア止部69が設けられる一方、貫通孔64を介してこれと対向する位置にも、コア止部69が台座68上方に設けられており、略三角形状に形成されたコア止部69,69がその頂点が上下に向かい合うよう設けられている。これらコア止部69,69は、第1コア部材105の形状に合わせて形成されたものであり、本実施例においては、第1コア部材105を構成する本体部材のくびれ部分にコア止部69,69が嵌合するようになっている。
台座68には、その中央内側にフランジ部63が立設されており、このフランジ部63を囲うように腕部80,80が台座68の両側からそれぞれ内側へ突出している。腕部80,80の先端面には、一の腕部80には嵌合突起81が、他の腕部80には嵌合穴82が設けられている。台座68の底面には、外部配線が配設された基板に半田付け可能な複数の実装端子70,70や連結金具40の位置決め穴73に挿嵌される複数の位置決め突起85が突設されている。分割ボビン62aでは、手前側となる台座68の端部及び腕部80の基部側面から外側へ突出した突出部80aが形成されている。突出部80aの先端面には、巻線係止溝76,76が形成され、これらに対応してその近傍の底面から一次側端子75,75が突設されている。一方、分割ボビン62bでは、手前側となる腕部80の基部側面が突出した突出部80bが形成されており、この底面から補助端子としてのタップ端子71,71が突設されている。また、当該突出部80bの底面には、タップ端子71,71間を通り、分割ボビン62bの腕部80底面を短手方向へ一直線に横断するように巻線案内溝86が設けられている。なお、分割ボビン62aと分割ボビン62bとを同一形状とする場合には、一の腕部80側に一次側端子75,75を設け、他の腕部80側にタップ端子71,71が設けられることとなる。
その他、本実施例では、同一形状の2つの第1コア部材105,105を組み合わせてコア102を構成している。すなわち、断面がE形に形成された一対の第1コア部材105,105のつき合わせ面113を互いにつき合わせることで、閉ざされた磁気回路を形成している。
次に、トランス1の組立て手順と共に連結金具40について説明する。
まず、一次巻線30の組立てについては、巻線工程を経て当該ボビン体31に線材115を巻回する。このとき、各ボビン体31の切り欠き34を連ねるように各ボビン体31の方向を揃え、これらの切り欠き34に巻き終わった線材115を引っ掛けることにより、各ボビン体31間に跨る線材115を安定させる。また、各ボビン体31間に二次巻線25を挟み込み、これらの貫通孔36及び中心孔27へ分割ボビン62a,62bの筒部65,65を両側から挟み込むように挿通させ、分割ボビン62a,62bの腕部80を互いにつき合わせる。このとき、筒部65に形成された案内溝66に、各ボビン体31の凸条部61及び各二次巻線25の突起部60が嵌挿されることにより、これらの回り止めとなる。そして、この腕部80の先端面に設けられた嵌合突起81と嵌合穴82とを嵌合させて、分割ボビン62aと分割ボビン62bとを組み合わせてなるボビン62を組立てる。ボビン体31から延出した線材115については、分割ボビン62aの巻線受け67を伝わせて、そこから突出部80aの先端に形成された巻線係止溝76,76へ垂下させる。後は、線材115を適当な長さで切断して、接続端子一次側端子75,75に絡げて半田付け接続する。巻線受け67と突出部80aにより一次巻線30の一部である線材115が本体から離れて引き回されているため、これらが引回手段に相当する。
この状態を示したものが図11である。当該組立て状態では、二次巻線25の脚部28,28が、台座68により囲繞されている。
コア102は、第1コア部材105,105の主脚111,111をボビン62の貫通孔64へ両側から挿入し、第1コア部材105,105のつき合わせ面113,113同士をつき合わせて、第1コア部材105,105を例えば粘着テープなどで固定してトランス1が概ね完成する。
その他、オプションとして、同期整流用補助タップ,例えばEMI対策部品などの外部部品,カレントトランスなどを設けることもできる。同期整流用補助タップに関しては、一次巻線30を構成する線材115とは別の線材をタップ端子71近傍のボビン体31に巻き回し、その両端を分割ボビン62bの腕部80底面に設けられた巻線案内溝86を通してタップ端子71,71にそれぞれ半田付けすればよい。EMI対策部品としては、例えばビーズコア,クランプコアなどがあるが、線材115を分割ボビン62aの巻線受け67と巻線係止溝76,76との間に張り渡しているため、当該線材115の引き回し部分にこれらのEMI対策部品を取り付けるスペースが確保され、容易に取り付けることができる。また、当該線材115の引き回し部分を利用して、カレントトランスを設けることもできる。この場合には、分割ボビン62aの突出部80aに例えばボビンや端子などのカレントトランス用の構成を設けることもできる。
最終的に連結金具40を取付けたものが図12に示したものである。連結金具40は、ボビン62の底面側から二次巻線25の脚部28,28に半田付けにより取付けられている。以下、連結金具40について図13〜15を参照しながら詳しく説明する。
図13は、トランス1の出力電圧が5V仕様のときの連結金具40の取付態様を示したものであり、同図では、連結金具40として、2つの略矩形状の1ターン用連結金具40aが、ボビン62底面を略二分するように形成されており、一列に並んだ二次巻線25の脚部28片側を挿入可能な長孔である二次巻線接続孔43と、ボビン62底面に設けられた位置決め穴73が穿設されている。二次巻線接続孔43は、二次巻線25の数に合わせて並設される。また、本実施例の連結金具40aでは、その長手方向端部からボビン62外部へ延出してから垂下する実装端子部72,72が設けられ、この実装端子部72,72は直接基板(外部配線)に半田付け実装されることとなる。ボビン62に連結金具40を取り付けた状態で、実装端子部72の端部がボビン62外部へ露出することにより、基板に実装された状態でも、当該実装部分がボビン62の下に隠れてしまわないため、上部から基板との半田付け状態を容易に確認することができる。
1ターン用連結金具40aの二次巻線接続孔43に二次巻線25の脚部28を挿通すると共に、位置決め穴73に位置決め突起85を挿嵌させて、1ターン用連結金具40aをボビン62に取付け、例えば半田付けなどにより1ターン用連結金具40aと二次巻線25とを電気的に接続する。この場合は、二次巻線25の巻数は全体として1ターンとなるが、前述のように、二次巻線25の代わりに螺旋二次巻線25aを使用すれば当該巻数を2ターンとして12V仕様にすることも可能である。
図14は、トランス1の出力電圧が12V仕様のときの連結金具40の取付態様を示したものであり、同図では、連結金具40は、実装端子部72を有し同じ列に並ぶ2つの二次巻線25の脚部28を1つ飛ばしに連結する跨ぎ連結金具40eと、異なる列に位置する2つの二次巻線25の脚部28をたすき掛けに連結する巻線間連結金具40cとから構成されている。これらにも、1ターン用連結金具40aと同様に、位置決め穴73と二次巻線接続孔43とが必要な位置に設けられている。ボビン62には、対角線上に2つの跨ぎ連結金具40eが取り付けられ、隣り合う二次巻線25のたすき掛け状態に残った脚部28に巻線間連結金具40cが計2つ取付けられている。これらの連結金具40により、全体の巻数が2ターンとなる二次巻線25が2つ形成され、これらが並列接続された状態となる。
図15は、トランス1の出力電圧が24V仕様のときの連結金具40の取付態様を示したものであり、同図では、連結金具40は、実装端子部72を有し対角となる1つの二次巻線25の脚部28に連結する2つの外部配線連結金具40bと3つの巻線間連結金具40cとから構成されている。ボビン62には、2つの外部配線連結金具40bが対角線上に取り付けられ、その間に3つの巻線間連結金具40cが縦1列に並べて取付けられている。これらの連結金具40により、トランス1を構成する全ての二次巻線25が直列に接続されるため、当該二次巻線25全体の巻数は4ターンとなる。第1実施例と同様に、例えば、二次巻線25自体を2ターン巻き回したものを使用すれば、連結金具40が先程の24V仕様と同様の取付態様であっても、二次巻線25の出力を48V仕様とすることができる。
以上のように本実施例では、分割ボビン62a,62bを組み合わせてなり台座68と巻装部としての筒部65とを有するボビン62と、導体を巻回してなる複数の巻線体としての一次巻線30,二次巻線25と、これらの一次巻線30,二次巻線25を磁気的に結合するコア部材としてのコア102と、筒部65に巻装された一次巻線30,二次巻線25の始端部と終端部とに相当する脚部28,28(又は線材115)と外部配線とから任意に選択されたものを電気的に接続する、着脱自在の連結具としての連結金具40(1ターン用連結金具40a,外部配線連結金具40b,巻線間連結金具40c,跨ぎ連結金具40e)とからトランス1を構成している。
このようにすると、予め様々な接続形態となるよう用意された連結具40を必要に応じて付け替えるだけで、複数の二次巻線25から構成される二次巻線全体の巻数を自由に変更することができるため、所望の出力電圧仕様となるよう一次巻線30と二次巻線25との巻数比を調節することにより、当該二次巻線25から任意の出力を取り出すことができる。
また本実施例のトランス1では、台座68に一次巻線30に巻き回された線材の始端部と終端部とを接続する補助端子としてのタップ端子71を設けている。
このようにすると、一次巻線30に巻き回された線材から複数の出力を取り出すことができる。
さらに本実施例のトランス1では、一次巻線30の一部である線材115を本体から離して引き回すための引回手段としての巻線受け67,突出部80aを設けている。
このようにすると、当該線材115に例えばEMI対策部品などの外部部品を容易に取り付けることができる。
また本実施例のトランス1では、当該本体から離して引き回された一次巻線30を構成する線材115により別のトランスを構成している。
このようにすると、当該線材115を利用して例えばカレントトランスなどの別のトランスをトランス1に付加することができる。
図16は、第3実施例におけるトランス構造を示したものである。本実施例では、ボビン62は分割しない一個ものとなっている。ボビン62は、底面に実装端子70,タップ端子71,一次側端子75が突設された矩形の台座68と、台座68から上方向に延びる筒部65とから構成される。一次巻線30は第2実施例と同様の構造であり、二次巻線25に関しても第2実施例で説明した螺旋二次巻線25aと略同様の構成となっている。すなわち、第3実施例では、第2実施例における一次巻線30及び二次巻線25と台座68との位置関係を変更して、一次巻線30及び二次巻線25を、第1実施例のように、台座68に縦に積み上げて載置したような構成となっている。なお、隣り合う螺旋二次巻線25aの巻回部26間には、両者を絶縁するために絶縁シート39を介在させている。
これに伴い、螺旋二次巻線25aの脚部28aを台座68へ垂下するように逆L字状に延ばしている。螺旋二次巻線25aを構成する脚部28a,28aは、巻回部26の接線方向に沿って互いに反対方向へ延出した後、垂下するように折り曲げられている。このとき、各脚部28aが接触しないように脚部28aの折り曲げ距離(脚部28aにおける基部から垂下部分までの距離)を下へ行くほど順次小さくしている。またコア102も、ボビン62に対して第1コア部材105,105を上下方向から挟み込むように取り付けられている。
そして、脚部28aの先端に図示しない連結金具40を取付けることにより、第1実施例及び第2実施例と同様に、螺旋二次巻線25aから任意の出力を取り出すことができる。
なお、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。二次巻線25のみでなく、一次巻線30も分割して構成し、二次巻線25の脚部28,28と同様に、連結金具40で一次巻線30の端部115a,115aを自由に繋ぎ換えて、当該巻数を変更できるように構成してもよい。
本発明の第1実施例におけるトランス構造を示す分解斜視図である。 同上、トランス構造の一次巻線を示す斜視図である。 同上、トランス構造の台座から巻線組立を取り外した状態を示す斜視図である。 同上、トランス構造の完成状態を示す斜視図である。 同上、トランス構造の完成状態を別の角度から見た斜視図である。 同上、トランス構造の二次巻線を1ターンに構成した状態を示す正面図である。 同上、トランス構造の二次巻線を2ターン2出力に構成した状態を示す正面図である。 同上、トランス構造の二次巻線を4ターンに構成した状態を示す正面図である。 同上、トランス構造の変形例を示す正面図である。 本発明の第2実施例におけるトランス構造を示す分解斜視図である。 同上、トランス構造のボビンを組立てた状態を示す斜視図である。 同上、トランス構造の完成状態を示す斜視図である。 同上、トランス構造の二次巻線を1ターンに構成した状態を示す正面図である。 同上、トランス構造の二次巻線を2ターンに構成した状態を示す正面図である。 同上、トランス構造の二次巻線を4ターンに構成した状態を示す正面図である。 本発明の第3実施例におけるトランス構造の完成状態を示す斜視図である。 従来例におけるトランス構造を示す分解斜視図である。
符号の説明
2 台座
4 配線基台(台座)
5 載置部(台座)
10 接続端子(接続部)
25 二次巻線(巻線体)
28 脚部(始端部,終端部)
30 一次巻線(巻線体)
40 連結金具(連結具)
40a 1ターン用連結金具(連結具)
40b 外部配線連結金具(連結具)
40c 巻線間連結金具(連結具)
40d 実装連結金具(連結具)
40e 跨ぎ連結金具(連結具)
50,51 スルーホール(実装部)
52 ダイオード(部品)
62 ボビン
62a,62b 分割ボビン
65 筒部(巻装部)
67 巻線受け(引回手段)
68 台座
71 タップ端子(補助端子)
80a 突出部(引回手段)
102 コア(コア部材)
115a 端部(始端部,終端部)

Claims (7)

  1. 絶縁性を有する台座と、導体を巻回してなる複数の巻線体と、これらの巻線体を磁気的に結合するコア部材と、前記台座に取り付けられた前記巻線体の始端部と終端部と外部配線とから任意に選択されたものを電気的に接続する、着脱自在の連結具とから構成されることを特徴とするトランス構造。
  2. 分割ボビンを組み合わせてなり台座と巻装部とを有するボビンと、導体を巻回してなる複数の巻線体と、これらの巻線体を磁気的に結合するコア部材と、前記巻装部に巻装された前記巻線体の始端部と終端部と外部配線とから任意に選択されたものを電気的に接続する、着脱自在の連結具とから構成されることを特徴とするトランス構造。
  3. 部品を実装可能な実装部を前記連結具に設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のトランス構造。
  4. 前記始端部又は前記終端部が接続される接続部と、この接続部と通電し、部品を実装可能な実装部とを前記台座に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のトランス構造。
  5. 前記台座に前記巻線体の始端部と終端部とを接続する補助端子を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のトランス構造。
  6. 前記巻線体の一部を本体から離して引き回すための引回手段を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のトランス構造。
  7. 当該本体から離して引き回された巻線体により別のトランスを構成したことを特徴とする請求項6記載のトランス構造。
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