JP2007067036A - 真空処理装置 - Google Patents

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真一 磯崎
Seiichiro Sugano
誠一郎 菅野
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秀樹 木原
Hiroo Kitada
裕穂 北田
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Abstract

【課題】プラズマで処理中のウエハの温度分布を応答性良く変化させることが出来るヒ−タ内臓の静電吸着装置を低コストで提供し、なおかつエッチング条件毎にウエハ面内のCDのバラツキを抑え均一なエッチングを実現する静電吸着装置を提供する。
【解決手段】静電吸着装置の基材に溶射法によりセラミックス製の膜21を形成し、セラミックス製の膜表面に溶射法により静電吸着のための電極膜33,34を形成し、なおかつ溶射法によりリング状のヒ−タ膜22を電極膜34の半径方向の間に形成し、前記セラミックス製の膜21、電極膜33,34及びヒ−タ膜22の上面に溶射法によりセラミックス製の膜21を形成する。
【選択図】図2B

Description

本発明は、半導体ウエハ等の基板状の処理対象である試料を真空状態で処理する装置に係り、特に、試料を真空容器内でプラズマを用いて連続的に処理する真空処理装置に関する。
近年、半導体素子の高精度、高密度化の要求から、半導体ウエハに形成する回路パタ−ンについて、より微細で高精度な加工が求められている。微細で高精度な加工を得るためには異方性形状を実現する必要がある。
例えば、プラズマを用いてウエハをエッチングする場合には、通常、ウエハにバイアス電圧を印加し、電界によってイオンを加速して垂直方向に引き込んで異方性を実現している。この時のウエハにはバイアス電圧印加による入熱を伴うため、ウエハ温度が上昇する。
ウエハ温度とエッチング中に側壁に付着する反応性生物の付着率には密接な関係があり、最終的に得られるウエハの回路パタ−ンの線幅(CD)はエッチング中の側壁に付着する反応生成物の再付着に大きな影響を受けるため、ウエハ温度の適切な管理が出来ないと、再現性のない不均一な処理形状となってしまう。また、反応生成物の分布はウエハの中心付近にくらべて外周付近で密度が低い傾向があるために、ウエハ面内で均一な処理形状を得るためには積極的にウエハの温度分布を管理する必要がある。また、ウエハ上の反応性生物の密度分布はエッチング条件によっても変化するため、反射防止膜とポリシリコンを連続処理する場合のような一つの処理中にエッチング条件が変化する時には、条件に応じて最適な温度分布に変化させる必要がある。
ところが従来は、ウエハの平均的な温度分布を管理するために、ウエハステージとなる静電吸着装置をサーキュレータから排出される冷媒で一定温度に温調し、ウエハと静電吸着装置間にヘリウムなどの伝熱性ガスを導入して熱伝達を確保して管理するのが一般的である。この方式は、冷媒の熱容量が大きいためにプラズマからの入熱量が大きい場合にもウエハ温度が急激に上昇することが無く、温度が比較的安定しているメリットはあるものの、上述したように条件に応じてウエハ温度を応答性よく変化させることには不向きである。
例えば、複数枚のウエハを連続的に処理している際のウエハ温度の上昇を管理することによりCDの変動を低減する方法が提案されているが、その一例として、ウエハを積載している電極の内部に循環させる冷媒の流量をウエハごとに調節する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−203905号公報
上記従来技術は、ウエハ面内の温度分布を適切に調節することに対しては配慮がなされておらず、特に反射防止膜とポリシリコンを連続処理する場合のような一つの処理中にエッチング条件が変化する場合、すなわち各エッチング条件で最適なウエハ面内温度分布を実現する必要がある場合に問題があった。
すなわち、各膜層において適切なエッチング条件に応じてウエハ面内の温度の分布を短時間で適切なものに切替える上で必要な構成について十分な考慮がされていなかった。さらに、上記温度の分布を精度良く適正に切替えて形成する構成について考慮が十分でなく、ウエハの処理の効率を損なっていた。
本発明の第一の目的は、静電吸着装置の面内温度分布を各エッチング条件毎に応答性良く変化させることが出来るようにし、均一にバイアス電圧をウエハに印加出来るようにした静電吸着装置を低コストで提供することである。
本発明の第二の目的は、各エッチング条件毎に最適な静電吸着装置の面内温度分布を細かく調整出来るようにした静電吸着装置を提供することである。
本発明の第三の目的は、ヒ−タの消費電力を抑えることができ、静電吸着装置に冷媒を排出しているサ−キュレ−タの熱負荷を低減できるようにした静電吸着装置を提供することである。
上記第一の目的は、該静電吸着装置の基材に溶射法によりセラミックス製の膜を形成し、セラミックス製の膜表面に溶射法により静電吸着のための電極膜を形成し、なおかつ溶射法によりリング状のヒ−タ膜を該電極膜の半径方向の間に形成し、前記セラミックス製の膜、電極膜及びヒ−タ膜の上面に溶射法によりセラミックス製の膜を形成した構造とすることにより達成される。
上記第二の目的は、該静電吸着装置にヒ−タ膜を半径方向に内外複数設けた構造とすることで達成される。
上記第三の目的は、該静電吸着装置の基材に真空断熱層を形成し、真空断熱層の半径方向に対して内外にヒ−タ膜を設けた構造とすることにより達成される。
本発明によれば、溶射によりヒータを埋め込んだ静電吸着装置を提供できるので、焼結体セラミックスに比べ製造コストを低減することができる。また、本発明によれば、溶射によりウエハ近傍に埋め込んだヒ−タの制御によって、応答性良くウエハ面内の温度分布を制御でき、なおかつエッチング条件ごとにウエハ面内の温度分布を変化させることが出来る。さらに本発明によれば、ヒ−タの消費電力を抑え、サ−キュレ−タの熱負荷を低減することができる。
図1〜3は本発明の第一の実施例であり、有磁場マイクロ波プラズマ処理装置に適用した例を示す。
図1は、本発明の第一の実施例になる真空処理装置の要部縦断面図を含む、全体的なシステム構成図である。図2(図2B、図2B)は、図1に示す実施例に用いられる試料台の構成の概略を示す図であり、図2Aは図2BのA−A断面図、図2Bは試料台の縦断面図及び関連する制御システムを示す図である。図3は、図2に示す試料台のヒータの給電部の拡大図である。
まず、図1を用いて第1の実施例の構成を説明する。本実施例に係る真空処理装置は、真空処理室ユニット3上部に石英窓14を設置し、真空処理室1内に静電吸着装置8を用いてウエハ9を保持する。この静電吸着装置8に本発明の静電吸着装置を適用しているが、詳細は後述する。
まず、真空処理室1内に処理ガス導入管13を通して処理ガスを導入する。処理ガスは、マイクロ波発振器19で発生し導波管4を通って導入されるマイクロ波5と、真空処理室ユニット3の周りに取り付けられたコイル6の磁場との相互作用によりプラズマ7となっている。このプラズマにウエハがさらされることにより処理(ここではエッチング処理)が行われるが、特にイオンの入射を制御してエッチング状態を制御するのがコンデンサ18を介して接続された高周波電源10である。静電吸着装置への電圧の印加は直流電源11によりおこなわれる。なお、17は高周波成分の流れ込みを防止するコイルである。12は真空ポンプであり、バルブ15の開度調節により処理室内の圧力を一定に保っている。静電吸着装置8に設けられたヒータ膜が導通材によりコイル27及び直流電源28に連結されており、このヒータ膜へ電力が供給される。
なお、高周波電源10、直流電源11、真空ポンプ12、コイル6、マイクロ波発振器19、処理ガス供給管13上に設けられた開閉バルブ13’及び直流電源28は制御装置110と連結され、この制御装置110によりこれらの動作状態がモニタ、監視されてその信号が受信されるとともに、これらに対して動作の指令が発信される。つまり、この制御装置110により、本実施例の真空処理装置の各部の動作が調節される。
次に本実施例に用いられる静電吸着装置8について図2,3を用いて詳細に説明する。静電吸着装置8は、処理対象の試料であるウエハ9をその上面に載置して保持する試料台であり、その主要な構成部材の基材2の材質は導電性のある金属製の部材となっている。また、この基材2内にはその内側を熱交換媒体である冷媒が通流する冷媒溝31,32がその中央側部分と外周側部分とに設けてあり、それぞれ異なる温度の冷媒が内部を循環して基材2または試料台である静電吸着装置8の温度を中央側と外周側とで適切な温度となるように調節している。静電吸着電極膜33、34はコイル17A,17Bを介して直流電源11A,11Bに接続されている。
この冷媒溝31,32を通った冷媒は各々が冷媒温度調節器201を通り所定の温度となるように調節されて、再度冷媒溝31,32に戻るように循環している。この冷媒温度調節器201も、上記高周波電源10、静電吸着用直流電源11A,11B、ヒータ電源28等と同様に制御装置110と連結されてその動作がモニタされるとともに指令を受けてその動作が調節される。
このような構成の真空処理装置の真空処理室1内では、処理に応じて形成された反応生成物の密度がウエハ9上の中心付近と外周付近で異なり、外周付近の密度が低い傾向になる場合がある。そのため、ウエハ面内の温度分布を均一とした場合、外周付近のCDが細くなる傾向がある。そこで本実施例では、内周側冷媒溝31の冷媒温度と比べて、外周側冷媒溝32の冷媒温度を低く設定している。
この基材2の表面には、電気的な絶縁を目的とした高抵抗アルミナ膜20が溶射されて配置されている。そして、この高抵抗アルミナ膜20の表面には、導電性のある材質、例えばタングステン、Ni等の静電吸着電極膜33、34が適切なマスクにより所定の形状となるよう溶射されて配置されている。
また、この静電吸着電極膜34の半径方向の間に導電性のある材質、例えばタングステン、Ni等のヒ−タ膜22が溶射されている。これら静電吸着膜34は略リング状の形状を有し、中央側の静電吸着膜33は略円形状を有している。静電吸着装置8の半径方向について外周側の静電吸着膜34の内側に配置されたヒータ膜22は略リング形状を有してその内周側、外周側が静電吸着膜34により囲まれている。
さらに、基材2、高抵抗アルミナ膜20、ヒ−タ膜22、静電吸着電極膜33,34の表面を覆うように、静電吸着膜となる高抵抗セラミックス膜21が溶射されて配置され、ウエハ9がその上面に載置されるウエハ載置面が形成されている。この高抵抗セラミックス膜21上にウエハを配置して、上記静電吸着膜33,34に電力が供給され、ウエハ9に挟まれた高抵抗セラミックス膜21内に静電気による静電吸着力を発生させてウエハ9の保持を実施する。
ここで、上記ヒ−タ膜22は、静電吸着電極膜34の内側でこれに囲まれるようにその間に設けられているため、ウエハ外周部を静電吸着電極34による吸着力により静電吸着装置8の方向にウエハ9を押圧してHeガスのリ−クを抑制することができる。さらには、よりウエハ近傍にヒ−タ膜を配置することで温度変化の応答性をよくすることができる。
本実施例の静電吸着では、静電吸着電極膜33、34のそれぞれに異符号の電位を与えることで静電吸着膜に異符号の電荷が誘起され静電吸着力が発生し吸着する。これにより、基材2に形成された温度分布に合わせ、ウエハを冷却できる。
しかし、処理室圧力は数Pa程度に減圧されているためこのままでは熱伝達が不十分である。そのため、基材2に貫通穴30を設け、Heなどの伝熱ガスを導入することで、ウエハと静電吸着膜間の熱伝達を確保している。詳しくは本実施例では述べないが、伝熱ガスの圧力損失を極力抑え、ウエハ裏面全体にいきわたるように貫通穴30を配置し、静電吸着膜表面に溝パタ−ンを形成している。
また、静電吸着膜33,34への電力の供給は、基材2及び高抵抗アルミナ膜20に形成された孔の内部を通した導通材によりそれぞれコイル17A,17B、さらには直流電源11A,11Bとに連結されている。ヒータ膜22も同様に基材2及び高抵抗アルミナ膜20に形成された孔の内部を通した導通材によりコイル27及び直流電源28に連結されて、電力が供給される。
このような、ヒ−タへの給電は図3に示すように基材2と高抵抗アルミナ膜20に設けた貫通穴16から行う。本実施例では、基材2に貫通穴16を設けておき、この貫通穴16に電気的な絶縁をとるためのセラミックスパイプ35を埋め込み、このセラミックスパイプ35の先端には導電性のある材質、例えばTi等のソケット24を埋め込んでいる。このソケット24はヒ−タ膜と電気的に導通が取れるように配置しておき、この上にヒ−タ膜22を溶射している。ここでソケット24と交流もしくは直流のヒ−タ電源28にケ−ブルで接続されたプラグ25とを接続すれば、ヒ−タに給電することが可能である。コイル27はヒ−タ電源28に高周波電圧が流れ込むのを防止するフィルタである。また基材2には、ウエハにバイアス電圧を印加してプラズマ中のイオンを引き込んで異方性のエッチングを行なうための高周波電源10が接続してある。
本実施例の効果を説明するために、比較例として、ヒ−タを動作させないでエッチングを実施した場合のウエハ面内のCDシフト量を図4に示す。この図からウエハ外周でのCDシフト量が小さく、すなわち中心付近に比較してCDが太くなる傾向があることがわかる。
そこで、本実施例のヒ−タを動作させて外周の温度を上昇させてエッチングした場合のウエハ面内のCDシフト量を、図5に示す。この図から、外周付近の温度を上げたことにより、ウエハ外周部での反応生成物の付着率が低下し、結果的にCDが細くなり、ウエハ面内でCDシフト量が均一化したことがわかる。
次に、各エッチング条件毎にヒ−タを動作させないでエッチングした場合と本発明のヒ−タを動作させてエッチングした場合の結果を、図6に示す。本実施例は、レジストマスク(P・R)を用いて反射防止膜(BARC)、ポリシリコン(poly)の異なる膜を引き続いて処理する場合について説明する。
通常、このような膜の場合は、BARCは塩素と酸素の混合ガス、ポリシリコンは塩素、酸素、及び臭化水素の混合ガスによりエッチングする。図中、中央の膜構造を示す模式図の左側にはヒ−タを動作させない従来技術によるエッチングを行う場合のCDシフト量を示す。右側は、本実施例においてエッチングを行う場合のCDシフト量を示す。図6の(a)は、処理を開始する前の初期状態を示し、(b)は上方の膜であるBARCをエッチング処理する場合を示す。さらに、(c)は、下方の膜であるポリシリコンをエッチング処理する場合を示したものである。
この図に示すように、従来技術では、BARCの処理を行った場合、図6の(b)の通り、その処理後の形状はウエハ外周付近でのCDシフト量が中心付近に比較して小さい、すなわち相対的に太くなることがわかる。また、ポリシリコン膜の処理の場合には、図6の(c)の通り、処理後の形状は、BARCとは逆に、ウエハ外周付近でのCDシフト量が大きい、すなわち相対的に細くなることが分かる。
結局、BARCとポリシリコンのエッチングのト−タルでのCDシフト量は外周付近で小さい、すなわち外周付近のCDが太い結果となった。
そこで、本実施例では図6の(b)の通り、BARCエッチングの際には外周に埋め込んだヒ−タに50Wの電力を投入し、外周温度を上げた。その結果、本実施例では外周付近の反応生成物の付着率が低下し、外周のCDシフト量が低減された。また、ポリシリコンエッチングの際には、図6の(c)の通り、ヒ−タへ投入する電力を10Wに抑え、外周付近での温度を下げた、その結果、最終的に得られたCDの面内分布が均一化されたことが分かる。
このように、本実施例では静電吸着装置を構成している基材とヒ−タ、静電吸着電極間の絶縁物、ヒ−タ、静電吸着電極および静電吸着膜をすべて安価な溶射法により製作しており、製造コストの低いヒ−タ内臓の静電吸着装置を提供することが出来る。また、ヒータ膜を静電吸着電極の半径方向の間に配置したことで、ヒータをウエハ近傍に設けることができ応答性良く面内温度分布を変化することが期待出来る。基材とウエハ間の溶射膜の薄膜化及びインピ−ダンスの均一化によるウエハ面内のバイアス電圧の均一化を期待出来る。
さらに処理中のエッチング条件の変更に伴い、ウエハ外周に埋め込んだヒ−タの電力を調整してやれば、各エッチング条件の反応生成物の密度分布や付着率を制御することができ、結果的にウエハ面内で均一なCD分布を得る静電吸着装置を提供することが出来る。
次に本発明の第二の実施例について図7を用いて説明する。図7(図7A、図7B)は、第二の実施例に用いられる試料台の構成の概略を示す図であり、図7Aは図7BのA−A断面図、図7Bは試料台の縦断面図及び関連する制御システムを示す図である。本実施例が、第一の実施例と異なる点は、基材2の冷媒溝31と冷媒溝32の間に真空断熱層29を設けていることにある。さらにヒ−タ膜を複数、例えばヒ−タ膜22、23のように、静電吸着装置8の半径方向について真空断熱層29の外周側と中央側とに少なくとも1系統ずつのヒ−タ膜22,23を配置した点である。なお、28Aは第一のヒ−タ電源、28Bは第二のヒ−タ電源である。本実施例では冷媒溝31と冷媒溝32の間に真空断熱層29を設けたことで、冷媒溝31と冷媒溝32に循環させている異なる温度の冷媒間の熱移動を低減して、冷媒を排出しているサ−キュレ−タの熱負荷を低減している。さらに、真空断熱層29の半径方向の内外に複数のヒ−タを設けることで、ヒ−タ22,23の消費電力を抑えることができ、温度変化の応答性が向上され、さらによりウエハ面内の温度分布を細かく調節することが出来る。
本実施例の効果を説明するために、ヒ−タ膜を1系統配置した場合とヒ−タ膜を2系統及び真空断熱層を配置した場合のウエハ面内温度分布を図8(図8A、図8B)に示す。まずヒ−タ1系統とヒ−タ2系統の温調性について述べるが、冷媒溝31、32の温度をポリシリコン膜の処理を行う際の理想的な温度分布に合わせ、BARCを処理する適正な温度分布となるように温度分布を調節している。この際、ヒ−タ1系統時にはヒ−タに500W、ヒ−タ2系統時にはヒ−タ内/外に200W/500Wを投入している。
この結果を見ると、図8Aの(a)に示すように、1系統ではヒ−タ電力投入5sec後半径方向80から100mmでBARCの理想温度に対して図示のような温度分布となった。次に、2系統のヒータ膜を用いた場合は、図8Aの(b)に示すように、1ヒ−タ電力投入3sec後に1系統の場合よりもよりBARCの理想的温度分布に近い温度分布を得ることができた。
以上の通り、ヒ−タを2系統にすることで、応答性良くウエハ面内の温度分布を細かく調整出来ることが確認された。ただし、ヒ−タの投入電力の増加が懸念されるので、次にヒ−タ2系統+真空断熱層を設けた場合の結果について述べる。実際のエッチングはBARCからポリシリコン膜と連続処理されるため、本実施例では、ポリシリコンの理想温度より若干低めに基材の温度を合わせる。そしてBARC処理時には、図8Bの(a)に示すように、ヒ−タ内/外に0W/200Wを投入する。BARC処理からポリシリコン膜の処理までの間は、ヒ−タOFFしておき、ポリシリコン膜の処理開始と同時に、図8Bの(b)に示すように、ヒ−タ内/外に0W/50Wを投入した。その結果、真空断熱層を設けたことで、少ないヒ−タ電力でBARC、ポリシリコン膜共に理想的な温度分布を実現出来た。
次に、図9を用いて上記実施例に示した真空処理装置によるウエハ9の処理の流れを説明する。図9は、図1または図7に示す実施例に係る真空処理装置のウエハの処理の際の動作の流れを示すフローチャートである。この図において、ウエハ9の表面には、図6に示すものと同等の膜構造、上からフォトレジスト膜、BARC、ポリシリコン膜、酸化膜、シリコン基板層となる構成が配置されており、この膜構造をエッチング処理する場合について、動作の流れが示されている。
図9において、ウエハ9の処理を開始する場合、まず、ウエハ9を載置するための試料台である静電吸着装置8の温度分布等の初期状態、条件が設定される(ステップ901)。この際、真空処理装置に備えられた、または通信手段等で通信可能な遠隔の箇所に配置されたハードディスク等の記憶装置に記録されたデータベース916内のデータから、適切な設定条件が読み出されて真空処理装置の制御装置110で受信されて真空処理装置の動作の設定がされる。この設定がなされた後、ウエハ9が真空処理室1内に搬入されて静電吸着装置8上の載置面上に載置される(ステップ902)。
この状態で、上記データベース916内のデータから、BARCの処理に適したレシピや静電吸着装置8内の冷媒温度、Heガス圧力、バイアス電力等の処理室内の条件が読み出しされ、この条件応じて真空処理装置の動作が制御装置110により調節される(ステップ903)。例えば、適切なウエハ9の温度分布となるようにヒータ22へ電力を通電して加熱される。
次に、真空処理室1内に処理用ガスが導入され(ステップ904)、図1に示すマイクロ波発信器19やコイル6からの電界、磁界を用いて前記処理ガスが励起されてプラズマが点火、形成され安定化され(ステップ905)、BARCのエッチング処理が開始される(ステップ906)。図1の実施例の真空処理装置に配置された図示しない終点判定装置により、BARCの処理の終点への到達が監視されており(ステップ907)、到達されていないと判定された場合には、ステップ906へ戻り、終点到達したと判定された場合には、ステップ908に進みエッチング処理が停止される。
次に、下層であるポリシリコン膜の処理に適したレシピや処理室内の動作条件がデータベース916から読み出されて制御装置110で受信され、真空処理装置の動作条件がポリシリコン膜の処理に適した条件に設定される(ステップ909)。この際、上記実施例のように、ヒータ膜22等に供給される電力の大きさが調節されウエハ9の温度分布が変更されて設定される。例えば、ヒータ膜22への給電が停止され、静電吸着装置8またはウエハ9の温度の分布が初期の状態へ急激に変化して、短時間で設定が行われる。
この状態で、真空処理室1内にガスが導入され(ステップ910)、プラズマが形成され(ステップ911)、ポリシリコン膜のエッチングが開始される(912)。ステップ907と同様に、ポリシリコン膜の場合も終点判定装置により終点への到達が監視されており(ステップ913)、終点に到達したと判定されるまで処理がステップ912に戻り持続される。ポリシリコン膜の終点に到達したと判定されると、ステップ914においてエッチングが停止されて、静電吸着膜33,34の吸着力の解除、除電が行われてウエハ9が静電吸着装置8から引き離され搬出される(ステップ915)。ウエハ9の搬出後は、別のウエハの処理が行われる場合にスタートに戻り処理が続けられ、その他の場合には、待機状態となる。
以上の通り、連続的に上下に配置された複数の膜層を有する層構造を処理する際、試料載置面を構成する誘電体製の膜内に配置されたヒータ膜、特に、静電吸着膜の間に配置されて囲まれたヒータ膜への電力の調節により、短時間で精度良く温度分布を変更でき、複数膜の処理の際の効率を向上させ、真空処理装置の稼働効率を大きく向上させることができる。
第一の実施例の静電吸着装置の詳細な断面図である。 図2BのA−A断面を示す図である。 図1の試料台の縦断面図及び関連する制御システムを示す図である。 静電吸着装置のヒータの給電部の拡大図である。 従来技術のヒ−タを動作させないでエッチングした場合のウエハ面内CDシフト量を示す図である。 本発明のヒ−タを動作させてエッチングした場合のウエハ面内CDシフト量を示す図である。 各エッチング条件毎の従来技術及び本発明のCD変動量の比較図である。 第二の実施例の静電吸着装置の詳細な断面図であり、図7BのA−A断面図である。 第二の実施例に用いられる試料台の構成の概略を示す図であり、試料台の縦断面図及び関連する制御システムを示す図である。 第二の実施例の効果を示した図であり、(a)はヒータ1系統の場合のウエハ面内温度分布を示示す図である。 第二の実施例の効果を示した図であり、(a)及び(b)共に、ヒータ2系統+真空断熱層有りの場合のウエハ面内温度分布を示す図である。 図1または図7に示す実施例に係る真空処理装置のウエハの処理の際の動作の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1:真空処理室
2: 基材
3:真空処理室ユニット
4:導波管
5:マイクロ波
6:コイル
7:プラズマ
8:静電吸着装置
9:ウエハ
10:高周波電源
11:直流電源
12:真空ポンプ
13:処理ガス
14:石英窓
15:バルブ
16:貫通穴
17:コイル
18:コンデンサ
19:マイクロ波発振器
20:高抵抗アルミナ膜
21:高抵抗セラミックス膜
22:ヒータ膜
23:ヒータ膜
24:ソケット
25:プラグ
27:コイル
28:ヒ−タ電源
29:真空断熱層
30:貫通穴
31:冷媒溝
32:冷媒溝
33:静電吸着電極膜A
34:静電吸着電極膜B
35:セラミックスパイプ。

Claims (6)

  1. 内部が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された試料台と、前記試料台に設けられ半導体ウエハを保持する静電吸着装置とを有し、前記試料台上方にプラズマを形成して前記半導体ウエハをエッチング処理する真空処理装置において、
    該静電吸着装置は、導電牲のある基材上に第一の誘電体膜が形成され、該第一の誘電体膜の表面上に静電吸着のための略リング状の電極膜が複数個同心円状に離間して形成され、該電極膜の半径方向の間にリング状のヒータ膜が形成され、前記電極膜及びヒータ膜の上面に第二の誘電体膜が形成されていることを特徴とする真空処理装置。
  2. 内部が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された試料台と、前記試料台に設けられ半導体ウエハを保持する静電吸着装置とを有し、前記試料台上方にプラズマを形成して前記半導体ウエハをエッチング処理する真空処理装置において、
    該静電吸着装置は、導電牲のある基材上に溶射法により第一のセラミックス製の膜が形成され、該セラミックス製の膜表面に溶射法により静電吸着のための電極膜が複数個同心円状に離間して形成され、該電極膜の半径方向の間に溶射法によりリング状のヒータ膜が形成され、前記電極膜及びヒータ膜の上面に溶射法により第二のセラミックス製の膜が形成されていることを特徴とする真空処理装置。
  3. 請求項2に記載の真空処理装置において、前記静電吸着装置は、半径方向に離間して設けられた複数の前記ヒータ膜を有することを特徴とする真空処理装置。
  4. 請求項3に記載の真空処理装置において、前記静電吸着装置は、前記第一のセラミックス製の膜の下方の前記基材に形成された真空断熱層を有し、該真空断熱層に対応する位置の半径方向内側及び外側に前記ヒータ膜を設けたことを特徴とする真空処理装置。
  5. 内部が減圧される真空容器と、この真空容器内に配置された試料台と、前記試料台に設けられ半導体ウエハを保持する静電吸着装置とを有し、前記試料台上方にプラズマを形成して前記半導体ウエハをエッチング処理する真空処理装置において、
    該静電吸着装置は、導電牲のある基材上に第一の誘電体膜が形成され、該第一の誘電体膜の表面上に静電吸着のための略リング状の電極膜が複数個同心円状に離間して形成され、該電極膜の半径方向の間にリング状のヒータ膜が形成され、前記電極膜及びヒータ膜の上面に第二の誘電体膜が形成されており、
    前記ヒータ膜に電力を供給するヒータ電源と、
    前記供給電力を制御するコントローラとを備えている、ことを特徴とする真空処理装置。
  6. 請求項5に記載の真空処理装置において、
    前記ヒータ電源の制御によって、前記半導体ウエハ面内の温度分布を制御する、ことを特徴とする真空処理装置。
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