JP2007063703A - 皮膜毛の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】はげの特性に合致する全く新しい概念のかつらの一種である皮膜毛を機械で迅速かつ低廉に製造する方法を供する。
【解決手段】顧客のはげの形状の輪郭線13が写し取られた透明フィルムからなる型取り紙1をコンピュータの画面12上に載置し、該顧客のはげの形状の輪郭線13上に指定点a〜xを複数設定する。上記指定点のうちの一を基点aとし、他の指定点b〜xを上記基点からの一定方向回りの角度y°及び原点からの距離Lにより特定する。上記により特定された各指定点及び上記基点に基づき顧客のはげの形状の輪郭をコンピュータの画面上に描いて顧客パターン14を形成する。次いで上記顧客パターン14を予め定められた一又は複数のブロック領域8に区画し、上記特定のブロック領域8について予め定められた色の植毛材を指定する。
【選択図】図24

Description

本願発明は部分的に又は全面的に生じているはげを補修するために用いるかつらに関し、とくに皮膜毛の製造方法に関する。
「皮膜毛」という概念は出願人が提案する全く新しいタイプのかつらの一種であり、極薄の透湿性皮膜に植え付けられた植毛材を頭皮等の皮膚に直接貼付するものである。
はげは各個人、生成箇所、人種等によりその形状等が種々であり、同じものはないと言われている。
しかしながら、従来のかつらはこのようなはげの特性を無視し、例えばだ円形状に一様につくられたピースをはげを含む頭部等全体に装着していた。
よって自毛があり隠す必要のないところまでかつらを装着するという妙な具合になっていた。
これを回避しできるだけはげの部分にのみかつらを適用するには手植え方式をとらざるを得なかった。これは、かつらの植毛材を一本々々残っている自毛に結着するなどして行なう方式であり、当然膨大なコストと時間がかかり、しかも自毛への負担がかかるという欠点があった。
また自毛の残数が少ない部位又は自毛のない部位にかつらの植毛材を適用することは不可能であった。
本願発明ははげの形状とはげの環境が各人によって異なるというはげの特性に着目し、はげの特性に合致した皮膜毛の製造方法を供することを目的とする。
本願発明の他の目的は、上記皮膜毛を機械化により迅速かつ低コストで製造することである。
本願発明のさらに他の目的は、自毛の残数が少ない部位又は自毛のない部位にも適用できる皮膜毛を製造することである。
上記目的達成のため、本願発明による皮膜毛の製造方法は、顧客のはげの形状の輪郭線が写し取られた透明フィルムからなる型取り紙をコンピュータの画面上に載置し、該顧客のはげの形状の輪郭線上に指定点を複数設定し、上記指定点のうちの一を基点とし、他の指定点を上記基点からの一定方向回りの角度及び原点からの距離により特定し、上記により特定された各指定点及び上記基点に基づき顧客のはげの形状の輪郭をコンピュータの画面上に描いて顧客パターンを形成し、上記顧客パターンを予め定められた一又は複数のブロック領域に区画し、上記特定のブロック領域について予め定められた色の植毛材を指定することを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記コンピュータの画面に表示される目盛が実寸の大きさに形成されることを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域は上記顧客パターンを垂直方向に区画して形成されることを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域は上記顧客パターンを水平方向に区画して形成されることを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域は上記顧客パターンを垂直及び水平方向に区画して形成されることを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記植毛材の色は単一であることを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記植毛材の色は複数色の混合であることを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域ごとに上記植毛材の色を指定することを特徴とする。
また、請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記軸線は隣接間が等間隔であることを特徴とする。
本願発明によれば、いわゆるかつらの機械生産を可能とするから、量産により、使い捨てとすることができる低コストのかつら(皮膜毛)を迅速に製造することができる。
機械生産された皮膜毛は、はげの特性を把握して個々のはげに必要最低限の補修部となるよう製作されているから、自毛が欠けた部分のみに適用することができ、従来のように自毛の上に帽子の如くかつらを装着する必要がなくなる。よって着用者の使用上の不安心理等を払拭する。
機械生産された皮膜毛をはげの部分に直接適用することができるから、自毛にかかる負担が全くない。また自毛結着のための膨大な手間と時間が不要となる。
機械生産された皮膜毛をはげの部分に直接適用することができるから、自毛のないところ例えば火傷や怪我の部位、無毛症における陰部にも適用でき、適用部位を選ばない。
次に、実施の形態を示す図面に基づき本願発明をさらに詳しく説明する。なお、便宜上同一の機能を奏する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
本願発明による皮膜毛は、20乃至30ミクロン(μ)程度のポリウレタン製の極薄のシートからなるベース(図示省略)に、アクリル繊維からなる植毛材(図示省略)を例えばV字状に植え付けてなる。なお、上記ベースは伸縮性のある無色透明の平面状シートであり、その厚さは人皮の角質層が通常20乃至30ミクロン(μ)程度であるため、同程度の厚さとされる。
本願発明はかかる植毛材の植え付けをどのような色彩のものをどのような範囲で行なうかについての提案である。具体的には、図1Aに示すように、型取り(S1)、位置合わせ(S2)、数値入力処理(S3)、コンピュータ処理(S4)、データ転送(S5)、実行(S6)の各工程を経る。以下詳しく述べる。
第1工程(はげの形状の型取り)
皮膜毛の製造はまず型取り(S1)から始まる。これは例えば頭部にはげがある場合、作業者が頭部に図2に示す透明フィルムからなる型取り紙1を当て、はげの形状の輪郭線3を型取り紙1に写し取る(S1)。
第2工程(はげの形状の数値化)
上記輪郭線3を図3に示す台紙5に位置合わせし、はげの形状を数値化する(S2)。この位置合わせは作業員により、図4に示すように、台紙5に表示された放射状の軸線7にはげの輪郭線3の頂点部3a〜3qを合致させて行なう。この際、できるだけ多くの頂点部を軸線7に合致させるようにするのが望ましい。図示実施例ははげの輪郭線3が正円の場合である。
ここで図3に基づき皮膜毛製造用の台紙について説明する。5は台紙であり、表面に軸線7が放射状に表示されるとともに、各軸線7にはA〜Qの符号及び目盛が付される。上記目盛は各軸線7の交点を原点Oとし、該原点Oからの距離を1mm間隔毎に表示してある。上記台紙5上にはげの輪郭線3を位置合わせするには、透明フィルムからなる型取り紙1に写し取られたはげの輪郭線3の頂点部をいずれかの軸線7上に合致させるようにする。図4の実施例ははげの形状が正円の場合であるから、頂点部3aを軸線7A上に、頂点部3bを軸線7B上にというように、以下同様にして頂点部3qを軸線7Q上にとる。
第3工程(数値入力処理)
上記合致点における軸線7の目盛の値を当該軸線7に付された符号A〜Qとともに作業員により図示しないコンピュータに入力する(S3)。上記入力の際はげの環境をも入力する。
上記はげの環境ははげの存在する周囲に残存する自毛の量、密度、色、流れ等を参酌しブロック領域8ごとに指定する。上記ブロック領域8ははげの輪郭線3で囲まれた領域の範囲を適宜数に分割して形成する。
第4工程(コンピュータ処理)
次いで、隣接する上記合致点の間を、図示しないコンピュータに内蔵されたプログラムにより、予め定められた曲線になるようコンピュータ処理する(S4)。
第5工程(データ転送)
図示しないコンピュータ画面にてかつらの試行状態を作業員が確認後、第3工程の入力データを図示しないマシンに転送する(S5)。
第6工程(実行)
転送されたデータに基づき図示しないマシンにおいて植え付け動作が実行される(S6)。
ここでステップ3の「数値入力処理」を図1B及び図5以下に基づき詳しく述べる。
まず、図示しないコンピュータの表示装置に図5に示す「目録データ」画面が表示されるので、所要の目録データを入力する(S31)。
入力項目としては、例えば、「会員番号」「会員氏名」(漢字、カナ、アルファベット)、「性別」「生年月日」「現住所」「電話番号」「メモ」「製作個数」「依頼元支店」「納品先支店」「担当者コード」「依頼担当者」「注文日」「納品日」「製品番号」等である。
上記目録データは、図示しないコンピュータに入力終了後一旦登録ボタンをクリックして登録され、次に述べる作画作業をするたびに呼び出して使用される。
(1)パターン設定
まず、図示しないコンピュータの表示装置の画面に、図6に示す標準パターン10を表示させ、はげの形状により「定型作画」又は「点描作画」を選択する。この標準パターン10は、円10aと、該円10aの中心点(原点)Oを通る複数の放射状の軸線P01乃至P16とからなる。円10aとなっているのは各軸線P01乃至P16に経験上得られた基準値を予め入力してあることによる。上記軸線P01乃至P16は隣接間が等間隔となっている。図6は「定型作画」を選択し(S32)、軸線を示す「骨格数」を例えば「16本」とする場合である。ここで「パターン設定」を選択し(S33)、以下の要領に従がい特定の顧客パターン11を設定する。
まず、「パターン設定」の選択により図7の画面となるので、この画面によりA軸(P01)からQ軸(P16)までの各数値を図7の入力画面に表示される当該軸線の入力ボックスに入力する。このとき画面右上の「現在操作位置」には現在の操作作業の番号が表示され、「パターン設定」作業を示す「1」と表示される。上記第2工程の「はげの形状の数値化」ステップにより、例えば図4の例の場合次の数値が得られている。この場合の数値は各軸線上における中心点(原点)Oからの距離(単位mm)となっている。
P01(OA)=40
P02(OB)=40
P03(OC)=40
P04(OD)=40
P05(OE)=40
P06(OF)=40
P07(OG)=40
P08(OH)=40
P09(OI)=40
P10(OJ)=40
P11(OK)=40
P12(OL)=40
P13(OM)=40
P14(ON)=40
P15(OP)=40
P16(OQ)=40
(2)曲線輪郭の修正
(1)において作画されたはげの形状曲線が「滑らかさ」に欠けた顧客パターン11aとなる場合がある。この場合は「曲線輪郭の修正」を行なう(S34)。例えばはげの形状が図示実施例のように正円の場合において図8の如きに作画されたときは、矢印A、Bで示す部分の曲線輪郭が「滑らかさ」に欠けるので修正する必要がある。この場合は、軸線の本数即ち「骨格数」を例えば「32本」に増加させる(図9にP01乃至P32にて示す)。このとき画面右上の「現在操作位置」には「曲線輪郭」作業を示す「2」と表示される。図9はかかる場合を示す。この画面において、例えば半径「40」mmの正円を描くべきところ「39」mmの数値が入力されているときは、その箇所の数値を「40」mmに変更する。このように「骨格数」を変更することにより「パターン設定」「曲線輪郭」の各作業を必要な回数駆使して滑らかな図形を得る。図10は修正された作画画面を示す。かくして特定の顧客パターン11が設定される。
(3)色混合設定
「パターン設定」又は「曲線輪郭」作業後「色混合設定」ボタンを押すと、図11の画面(「色混合」の標準比)が表示されるので、ここで植え付けられる植毛材の色をブロック領域ごとに指定する(S35)。このとき画面右上の「現在操作位置」には「色混合設定」作業を示す「3」と表示される。例えばブロック領域ナンバー「1」の植毛材の長さを「380」mm固定とし、「カラーチャート」は「1」の如く入力する。
「カラーチャート」は、植毛材となる原系のカラー番号及びその混合比率が製品のカラー番号「#1」「#2」「#3」「#4」「#5」「#6」「#7」「#8」「#9」「#10」ごとに定められているので(図27)、これにより指定する。例えば「カラーチャート3」の植毛材はa色40%、b色40%、c色20%と配分されている。
図11において、「ボビン選択&色混合比率」の「1」乃至「7」の表示は植毛材を供給するボビンのポジションの番号であり、例えば黒一色のときは「6番ボビン」に黒色を表す「a」と入力し他に「*」を入力すると、「6番ボビン」に「100」(%)と表示される。
「混合方法」は「繰り返し」などと入力する。「ブロック設定情報」を確認後、変更のない場合は「閉じる」のコマンドボタンを押す。
「色混合」の標準比に変更を加えるときは、変更したい「カラーチャート」例えば「5」を選択して「ENTER」キーを押す(図12)。すると図13の画面となる。この画面の「色混合比」は、図27に示すように、当初、標準の「1番ボビン」にb色「50%」「2番ボビン」にc色「40%」「3番ボビン」にd色「10%」となっている。ここに白髪を「5%」混合させたいときは、白糸用の「7番ボビン」に「5」と入力する。しかる後「ENTER」キーを押すと図14に示すように、「1番ボビン48%」「2番ボビン38%」「3番ボビン9%」と各ボビンの比率が按分される。
図15はブロック領域ごとに植毛材の色が異なる設定方法を示す。図はブロック領域数が「4」個の場合を例示する。この場合、ブロック領域を示す「ブロック領域No.」に順次「1」乃至「4」と入力し、各ブロック領域ごとに「ブロック領域設定情報」に示すように色混合比を設定する。図示はブロック領域No.1乃至3の設定が終了し、ブロック領域No.「4」の設定をしているところを示す。かくしてブロック領域の色混合比が設定される。即ち、ブロック領域1に植え付けられる植毛材は黒一色の色混合なしで縛り返す。ブロック領域2に植え付けられる植毛材はカラーチャート5の変形であるb色48%、c色38%、d色9%及び白色5%の色混合で縛り返す。ブロック領域3に植え付けられる植毛材はカラーチャート7のb色20%、c色40%、d色20%及びe色20%の色混合で縛り返す。ブロック領域4に植え付けられる植毛材はカラーチャート8のb色10%、c色30%、d色30%、e色20%及びf色10%の色混合で縛り返す。
「ブロック領域」には作図の便宜上画面に色彩が施される。この「ブロック領域」の色彩は植毛材の色とは関係がない。図示例ではブロック領域1(図18に示すブロック領域8a)の色は赤色、同2(同8b)は黄色、同3(同8c)は青色、同4(同8d)はピンク色となっている。ブロック領域1の色は固定されているが、ブロック領域2以降は例えば25色の中から選択することができる。
(4)メッシュ作成
「色混合設定」の終了後「メッシュ作成」ボタンを押すと、図16の画面が表示され、この画面により「メッシュ作成」をする(S36)。このとき画面右上の「現在操作位置」には「メッシュ作成」作業を示す「4」と表示される。「メッシュ作成」というのは上記により作画された特定の顧客パターン11をコンピュータが認識するステップである。コンピュータが特定の顧客パターン11を認識すると、コンピュータ画面上に当該顧客パターン11の画像を格子状に表示し認識したことを表わす。ここで「メッシュ作成」ボタンをクリックすると、図形の大きさと植毛密度に比例したメッシュ作成時間の経過後に下部ステータスバーに、「「メッシュ作成」「メッシュ作成が終了しました。マウス右クリックでブロック領域を指定後ブロック領域確定をして下さい。」とのメッセージが表示される(図17)。この場合、ブロック領域8の面積を求めるまでに約20秒を要する。
「メッシュ作成終了」画面(図17)において、画面の下部ステータスバーに「植毛密度」「生際乱調度」「生際深さ」「曖昧開始位置」「濃度傾斜」等が指定条件になっているか確認する。これらの条件項目の指定は図7の画面で行なう。
ここで「植毛密度」とは、作画された顧客パターン11に対する単位面積、例えば1cm2当たりの植毛材の密度をいう。「植毛密度」の数値によって植毛材をベースに植え付けるためのX軸及びY軸方向に移動する移動テーブル(図示省略)の移動量が決定される。
「生際乱調度」とは、顧客パターン11の生際(毛髪その他の毛の生え始めている部分)を植毛密度100%の部分に対して間引く度合いをいう。これはコンピュータに内蔵する所定の乱数発生関数に基づいて行なう。例えば生際乱調度を「2」ショット以内に設定したときは、植毛針(図示省略)ははげの形状により決められた生際から2ショットの範囲で移動テーブル(図示省略)のX軸上を左方から右方へY軸方向にジグザグに移動する。
「生際深さ」とは、顧客パターン11の生際から指定されたショット以降をダブル縫いをする位置をいう。例えば生際深さを「5」ショットと指定すると、6ショット目以降がダブル縫いとなる。ここで「ダブル縫い」とは、2本の植毛材を1個の針孔より植え付けることを言い、V字状の植毛の場合は同時に4本分の植え付けとなる。
「曖昧開始位置」とは、顧客パターン11についてシングル縫いの領域からダブル縫いの領域に徐々に移行するための開始位置をいい、ダブル縫いを確率的に行なう。例えば、生際深さを「8」、曖昧開始位置を「1」とすればライン数は8本となる。
「濃度傾斜」とは、顧客パターン11の生際と相似する曖昧開始位置のライン上に所定の確率でダブル縫いをすることをいう。これにより徐々に植毛密度が大となり、より自然な感じの植毛となる。例えば、濃度傾斜30%、曖昧開始位置「3」とすると、3ショット目が30%のダブル縫い、4ショット目が60%のダブル縫い、5ショット目が90%のダブル縫いのごとく、30%のn倍でダブル縫いの率を大とし、6ショット目はダブル縫い100%とする。
(5)ブロック領域の指定
上記確認後、画面のガイドに従いブロック領域No.1から同No.4まで順次指定を開始する(S37、図18)。このとき画面右上の「現在操作位置」には「ブロック領域指定」作業を示す「5」と表示される。図18においてブロック領域8a乃至8dは図15等で述べたブロック領域1乃至4を示す。ブロック領域8a乃至8dの指定において、各ブロック領域の境界が重なってもよい。その場合は後指定のブロック領域が優先される。
全てのブロック領域の指定が終了すると、図19の「ブロック指定−完了」画面が表示されるので、これを確認する。確認した場合は「OK」ボタンを押す。
(6)コピー
上記ステップ終了後「ホストへ転送」を選択してデータをホストコンピュータに転送する。この際、歩留まりを上げ効率向上のために必要に応じ、「コピー」作業がなされる(S38、図20)。即ち「コピー」を選択して作画された顧客パターン11を左上に移動し、「実行」ボタンを押すことにより、図21に示すように左上、左下、右上、右下の順にコピーを実行していく。コピーが完了すると、下部ステータスバーに、製品1個あたりの打点数と製作所要時間が表示される。
(7)ブロック領域確定
図22はかくして完了した「ブロック領域確定−完了」画面である。このとき画面右上の「現在操作位置」には「ブロック領域確定−完了」作業を示す「6」と表示される。なお、図21乃至図22において枠外に表示される「打点数」「製作所要時間」はいずれも単品当たりの数値である。
(8)全データのファイル構成
かくして確定された全データのファイル構成は例えば図23の通りである。
確定したデータは「製品データ転送」画面(図示省略)で確認した後、図示しないマシンに転送される(S5)。上記データ転送が完了すると、図示を省略する「製品データ転送」画面が図示しないコンピュータの表示装置に表示される。
かくして図示しないマシンにおいて植え付け動作が実行される(S6)。マシン(図示省略)においては、例えばポリウレタンシートの如く収縮性のあるベースに、例えば断面を「8」字状の楕円形に特殊処理された長径80ミクロン(μ)のポリエステル繊維からなる植毛材を植え付ける。この植え付けが上記した設定条件に基づき制御されるのである。植毛材を植え付けた部分を接着剤により固定した後、裏面全面に人体に接着するための粘着面が形成される。この粘着面により頭部等の人体のあらゆる部位に直接貼着することができるのである。この皮膜毛は使用後使い捨てとされる。なお、マシンの機構及び動作の一例は例えば特許第3552095号、国際公開番号WO 2004/089135に詳述してある。
図24はステップ32において「点描作画」を選択したとき、図示しないコンピュータの表示装置に表示される画面12である。「点描作画」は、まず顧客のはげの形状の輪郭線13が写し取られた透明フィルムからなる型取り紙1をコンピュータの画面上に載置する。「点描作画」の画面12には軸線A乃至Q及び原点Oからの距離を1mm間隔ごとに表示した目盛(図示省略)が実寸の大きさに付されている。次に上記画面12において、顧客のはげの形状の輪郭線13上に指定点a乃至xを複数設定する。上記指定点a乃至xのうち一を基点aとし、他の指定点b乃至xを上記基点aからの一定方向回りの角度y°及び原点Oからの距離Lにより特定する。上記により特定された各指定点b乃至x及び基点aは、図示しないコンピュータに内蔵されたプログラムにより制御され特定の顧客パターン14(図25に示す)としてコンピュータの画面上に描かれる。
上記において、指定点a乃至xは任意にとることが可能である。しかし、図24に示すように、指定点a乃至xは方向変更するような部位に設定するのが望ましい。指定点の特定は、例えば指定点lの場合、基点aから時計回りに角度y°移行し、かつ原点Oから距離Lまで離間したところである。
図25はこのようにして特定された指定点により、「パターン設定」(S33)及び「曲線輪部の修正」(S34)を繰返して特定の顧客パターン14を作画した画面である。その余のステップは前記した「定型作画」と同様である。
「点描作画」の場合、図示しないコンピュータの表示装置に表示される画面には必ずしも原点Oと原点Oを通る複数の放射状の軸線P01乃至P16とを表示しておく必要はないが、上記を表示しておいてもよい。後者の場合は指定点の特定がし易くなる利点がある。軸線P01乃至P16を表示する場合は、必ずしも軸線間を等間隔にする必要はない。
上記点描作画は、指定点を任意にとることができるから、例えば馬蹄形状等尖端がある異形のはげの形状に一層適応する。一方、前記した定型作画は円形等曲線の多いはげの形状に一層適応する。
このように本願発明ははげの形状により上記作画態様を選択することができる。
上記実施の形態によりはげの特性に合致したかつらとすることができるのは次の理由による。まず、はげの形状曲線につき、頂点部を放射状の軸線7によりデジタル的に特定するため、はげの部分だけに使用する製品を正確に作製することができることによる。第2に、各軸線7の合致点間をコンピュータ処理することにより予め定められた曲線とするため、はげの形状を示す輪郭線3に非常に近似した形状の皮膜毛ピースを作製することができることによる。けだし、経験上、はげは鋭角的な部分を有しないことが殆どだからである。第3に、はげの環境をブロック領域8ごとに指定して残存する自毛の量、色、流れ等に合うようにするため、残存する自毛に馴染み、より自然な感じを与えるかつら即ち皮膜毛を作製することができることによる。
このように上記実施の形態によれば、「はげの形状」及び「はげの環境」をデジタル的に把えるから、1つ々々異なるはげの特性に合致する皮膜毛ピースを規則性のある画一的な機械製造により量産するにもかかわらず、1つ々々オーダメードにより作製したのと同等なより自然な感じを与えるかつら即ち皮膜毛として製造することができる。
またはげの形状を放射状に表示された2次元の軸線上において把えるから、複雑な形状のはげにも柔軟に対応することができる。
またはげの環境をブロック領域8ごとに指定するので、それぞれの環境に合致した皮膜毛を単一製品において実現することができる。
よって、いわゆるかつらの機械生産を可能とするから、量産により使い捨てとすることができる低コストのかつら(皮膜毛)を迅速に製造することができる。
また自毛が欠けた部分のみに適用することができ、従来のように自毛の上に帽子の如くかつらを装着する必要がなくなる。よって着用者の使用上の不安心理等を払拭する。
また機械生産された皮膜毛をはげの部分に直接適用することができるから、自毛にかかる負担が全くない。また自毛結着のための膨大な手間と時間が不要となる。
機械生産された皮膜毛をはげの部分に直接適用することができるから、自毛のないところ例えば火傷や怪我の部位、無毛症における陰部にも適用でき、適用部位を選ばない。
本願発明は上記した実施の形態に限定されない。例えば、本願発明ははげの形状により上記作画態様を選択することができる。よって本願発明はあらゆる形状のはげに対応することができる。
はげの環境の特定は、はげの存在する周囲に残存する自毛の量、色、流れ等の全部又は一部の対比において特定の顧客パターン11のブロック領域8ごとに指定することができる。例えば図18に示すようにブロック領域8を垂直方向に区画してもよいし、反対に水平方向(図示省略)に区画してもよい。また、図26に示すように、ブロック領域8a乃至8dを垂直及び水平方向に区画することもできる。ブロック領域の分割個数は任意である。また標準パターンは他の閉曲線、例えば楕円であってもよい。
台紙5に表示される軸線7及びブロック領域8の個数は16本及び16個以上であってもよく、細分化する程望ましい。
型取り工程は、写真によりはげの形状を写し取ることができる。この際デジタルカメラを用いれば、はげの形状のデータを直接コンピュータに取り込むことができる。よってコンピュータの画面上に図3のような台紙画面を表示させ、この台紙画面上において写し取ったデジタル情報を用いて直接はげの形状曲線の頂点部の位置合わせをすることができる。
上記において非デジタル写真又は図示例のような紙情報による型取りであっても、スキャニング技術を用いることにより台紙画面上に寸法データを取り込むことができる。
本明細書において「はげ」には無毛部位だけでなく、自毛の残数が少ない部位も含んだ意味で用いている。
本願発明はいわゆるかつらの製造に活用することができる。とくに使い捨てとすることができる低コストの皮膜毛を製造するのに活用することができる。
Aは本願発明による皮膜毛の製造方法の実施の形態を示すメインステップのフロー図、Bは同サブステップのフロー図である。 型取りをした型取り紙の実施例を示す図である。 本願発明による皮膜毛製造用台紙の実施の形態を示す図である。 位置合わせをした台紙の実施例を示す図である。 製品データ作画(目録データ)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画のコンピュータ入力画面(標準パターン)を示す図である。 製品データ作画(定型作画)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(定型作画)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(定型作画)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(定型作画)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(色混合設定)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(色混合設定)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(色混合設定)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(色混合設定)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(色混合設定)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(メッシュ作成−開始)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(メッシュ作成−完了)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(ブロック領域指定−開始)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(ブロック領域指定−完了)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(コピー)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(コピー−完了)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(ブロック領域確定−完了)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(全データのファイル構成)のコンピュータ画面を示す図である。 製品データ作画(点描作画)のコンピュータ入力画面を示す図である。 製品データ作画(点描作画)のコンピュータ入力画面を示す図である。 ブロック領域の他の指定をするコンピュータ入力画面の要部を示す図である。 カラーチャート配分表の実施例を示す図である。
符号の説明
1 型取り紙
3 輪郭線
3a 頂点部
3b 頂点部
3c 頂点部
3d 頂点部
3e 頂点部
3f 頂点部
3g 頂点部
3h 頂点部
3i 頂点部
3j 頂点部
3k 頂点部
3l 頂点部
3m 頂点部
3n 頂点部
3p 頂点部
3q 頂点部
5 台紙
7 軸線
8 ブロック領域
10 標準パターン
10a 円
11 顧客パターン
11a 顧客パターン
12 点描作画画面
13 輪郭線
14 顧客パターン

Claims (9)

  1. 顧客のはげの形状の輪郭線が写し取られた透明フィルムからなる型取り紙をコンピュータの画面上に載置し、該顧客のはげの形状の輪郭線上に指定点を複数設定し、上記指定点のうちの一を基点とし、他の指定点を上記基点からの一定方向回りの角度及び原点からの距離により特定し、上記により特定された各指定点及び上記基点に基づき顧客のはげの形状の輪郭をコンピュータの画面上に描いて顧客パターンを形成し、上記顧客パターンを予め定められた一又は複数のブロック領域に区画し、上記特定のブロック領域について予め定められた色の植毛材を指定することを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  2. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記コンピュータの画面に表示される目盛が実寸の大きさに形成されることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  3. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域は上記顧客パターンを垂直方向に区画して形成されることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  4. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域は上記顧客パターンを水平方向に区画して形成されることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  5. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域は上記顧客パターンを垂直及び水平方向に区画して形成されることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  6. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記植毛材の色は単一であることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  7. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記植毛材の色は複数色の混合であることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  8. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記ブロック領域ごとに上記植毛材の色を指定することを特徴とする皮膜毛の製造方法。
  9. 請求項1記載の皮膜毛の製造方法において、上記軸線は隣接間が等間隔であることを特徴とする皮膜毛の製造方法。
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