JP2007063294A - 2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法 - Google Patents

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勝正 原田
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Hiroyuki Oda
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Abstract

【課題】本発明は、簡便な方法にて2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体から2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造することが出来る、工業的に好適な2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明の課題は、金属アルコキシドの存在下、2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体に、2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法によって解決される。
【選択図】なし

Description

本発明は、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から、簡便な方法で2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造する方法に関する。2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体は、医薬・農薬等の合成中間体として有用な化合物である。
従来、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造する方法としては、水素化ナトリウムの存在下、ジメチルスルホキシド中で、2,4−ジハロゲノニトロベンゼンにマロン酸ジメチルを反応させて2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルを合成する方法が開示されている(Synthesis,1993,51)。しかしながら、この方法では発火性が高い水素化ナトリウムを用いていることや反応により水素ガスが発生するため煩雑な操作が必要となり、工業的製法としては問題があった。
Synthesis,1993,51
本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡便な方法にて2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造することが出来る、工業的に好適な2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法を提供するものである。
本発明の課題は、金属アルコキシドの存在下、一般式(1)
Figure 2007063294
(式中、R、R及びRは、反応に関与しない基を示し、X及びXは、ハロゲン原子を示す。)
で示される2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に、一般式(2)
Figure 2007063294
(式中、Rは、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基又はシアノ基を示し、Rは、反応に関与しない基を示す。)
で示される2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、一般式(3)
Figure 2007063294
(式中、R、R、R、R、R及びXは、前記と同義である。)
で示される2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法によって解決される。
本発明により、簡便な方法にて2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造することが出来る、工業的に好適な2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用する2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、R、R及びRは、反応に関与しない基であり、具体的には、水素原子;ハロゲン原子;置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、各種異性体を含む。
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。これらのシクロアルキル基は、各種異性体も含む。
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等が挙げられる。これらのアラルキル基は、各種異性体を含む。
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。これらのアリール基は、各種異性体を含む。
前記アルコキシ基としては、特に炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。これらのアルコキシ基は、各種異性体を含む。
前記アリールオキシ基としては、特に炭素数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基等が挙げられる。これらのアリールオキシ基は、各種異性体を含む。
前記のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基の中から選ばれる少なくとも一つが挙げられる。
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基が挙げられる。
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基が挙げられる。
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
又、一般式(1)において、X及びXは、ハロゲン原子を示し、フツ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本発明の反応において使用する2−モノ置換酢酸エステル誘導体は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、Rは、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基;シアノ基が挙げられる。これらの基は、各種異性体も含む。Rは、反応に関与しない基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;フェニル基等のアリール基が挙げられる。これらの基は各種異性体も含む。
前記2−モノ置換酢酸エステル誘導体の使用量は、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に対して、好ましくは1.0〜5.0倍モル、更に好ましくは1.2〜3.0倍モルである。
本発明の反応において使用する金属アルコキシドの金属原子としては、例えば、理化学辞典第4版(岩波書店出版)に記載されている、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子等の1A族原子;マグネシウム原子、カルシウム原子等の2A族原子;アルミニウム等の3B族原子が挙げられる。
前記金属アルコキシドとしては、例えば、リチウムメトキシド、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等の1A族金属アルコキシド;マグネシウムメトキシド、カルシウムメトキシド等の2A族金属アルコキシド;アルミニウムイソプロポキシド等の3B族金属アルコキシドが使用される。
前記金属アルコキシドの使用量は、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に対して、好ましくは1.0〜5.0倍モル、更に好ましくは1.2〜3.0倍モルである。これら金属アルコキシドは、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
本発明の反応で使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、好ましくは脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ジメチルスルホキシド、更に好ましくはシクロヘキサン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが使用される。
前記有機溶媒の使用量は、反応溶液の均一性や撹拌性により適宜調節するが、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に対して、好ましくは1〜50重量倍、更に好ましくは1.5〜20重量倍である。これら有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
本発明の反応は、例えば、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体、2−モノ置換酢酸エステル誘導体、金属アルコキシド及び有機溶媒を混合して反応させるが、本発明の好ましい態様としては、2−モノ置換酢酸エステル誘導体、金属アルコキシド及び有機溶媒を混合し、好ましくは20〜140℃、更に好ましくは30〜120℃にて(必要ならば、0.001〜0.1MPaの圧力下で生成するアルコールを、単蒸留又は共沸蒸留によって除去した後、又は除去しつつ)、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体を添加して反応させるものである。
本発明の反応によって得られた目的とする2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体は、例えば、反応終了後に、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的な方法によって分離・精製される。
なお、一般式(4)
Figure 2007063294
(式中、R、R、R、R、R及びXは、前記と同義である。)
で示される2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−アシル酢酸エステル誘導体、及び一般式(5)
Figure 2007063294
(式中、R、R、R、R及びXは、前記と同義である。)
で示される2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸エステル誘導体は新規な化合物である。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
実施例1
撹拌装置、温度計、蒸留装置及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、ナトリウムメトキシド3.40g(62.9mmol)及びジメチルスルホキシド30mlを加え、次いで、室温で撹拌しながら、純度98%のマロン酸ジメチル8.48g(62.9mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下した。更に、シクロヘキサン10mlを加え、100〜105℃まで昇温後、生成するメタノールをシクロヘキサンと共に共沸蒸留(留去)した。この操作(メタノールの留去)を2回繰り返した後、70℃まで冷却し、純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.10g(31.4mmol)を10分間かけてゆるやかに滴下し、70〜80℃にて1時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、トルエン100mlを加え、撹拌しながら6mol/l塩酸5.25ml(31.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水50ml、飽和食塩水50mlの順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、白色結晶として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチル5.60gを得た(単離収率64%)。
2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルの物性値は以下の通りであった。
EI-MS(m/e);225(M-N02)、CI-MS(m/e);272(M+1)
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));3.82(6H,s),5.40(1H,s),7.20〜7.35(2H,m)、8.1〜8.2(lH,m)
実施例2
撹拌装置、温度計、蒸留装置及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、ナトリウムメトキシド11.0g(0.2mol)及びジメチルスルホキシド30mlを加え、撹拌しながら110〜120℃まで昇温し、次いで、純度98%のマロン酸ジメチル27.0g(0.2mol)を30分間かけてゆるやかに滴下し、0.010〜0.013MPaの減圧下でメタノールを除去しながら2時間撹拌した。引き続き、同圧力下で100℃まで冷却し、純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン16.2g(0.1mol)を30分間かけてゆるやかに滴下し、更に、同圧力、同温度にて1時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、トルエン100mlを加え、撹拌しながら5mol/l塩酸40ml(0.2mol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水50ml、飽和食塩水50mlの順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。この有機層を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが20.6g(収率76%)生成していた。
実施例3
撹拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、ナトリウムメトキシド3.40g(62.9mmol)及びジメチルスルホキシド20mlを加え、次いで、室温で撹拌しながら、純度99%のマロン酸ジメチル8.31g(62.3mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下した。20℃まで冷却した後、2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.10g(31.4mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下し、80℃まで昇温して1時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、撹拌しながら6mmol/l塩酸5.25ml(31.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水30ml、飽和食塩水30mlの順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル:9:1(容量比))で精製し、白色結晶として、純度97.2%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチル6.55gを得た(単離収率75%)。
実施例4
実施例1と同様な装置に、アルゴン雰囲気下、ナトリウムメトキシド3.40g(62.9mmol)及びジメチルスルホキシド30mlを加え、次いで、室温で撹拌しながら、純度99%のシアノ酢酸メチル6.30g(62.9mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下した。更に、シクロヘキサン10mlを加え、100〜105℃まで昇温後、生成するメタノールをシクロヘキサンと共に留去(共沸蒸留)した。この操作(メタノールの留去)を2回繰り返した後、室温まで冷却し、純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.10g(41.9mmol)を、30〜40℃に保ちながら10分間かけてゆるやかに滴下し、75℃まで昇温し1時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、撹拌しながら6mol/l塩酸5.25ml(31.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水50ml、飽和食塩水50mlの順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、黄色油状物として、純度97%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチル5.48gを得た(単離収率71%)。
2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチルは、以下の物性値を有する新規な化合物である。
EI-MS(m/e);192(M-N02)、CI-MS(m/e);239(M+1)
FT-IR(液膜法,cm-1); 3300〜2800、2255、1758、1594、1533、1347、1262、1222
1H-NMR(CDC13,δ(ppm));3.88(3H,s)、5.71(lH,s)、7.3〜7.4(1H,m)、7.45〜7.55(1H,m)、8.3〜8.4(1H,m)
実施例5
実施例3と同様な装置に、アルゴン雰囲気下、カリウムt−ブトキシド6.98g(62.2mmol)及びジメチルスルホキシド15mlを加え、次いで、氷冷下で撹拌しながら、純度99%のアセト酢酸メチル7.30ml(62.2mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下した。25〜30℃まで昇温し、15分間撹拌した後、純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.8mmol)を10分間かけてゆるやかに滴下し、40〜45℃にて15分間、更に、50〜55℃に昇温して1.5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、撹拌しながら6mol/l塩酸5.13ml(30.7mmol)及び水20mlをゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、飽和食塩水30mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:トルエン)で精製し、黄色油状物として、純度92%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチル6.40gを得た(単離収率75%、ケト型:エノール型=1:6.5)。
2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチルは、以下の物性値を有する新規な化合物である。
EI-MS(m/e);213(M-CH2CO)、CI-MS(m/e);256(M+1)
FT-IR(液膜法、cm-1);3400〜2300、1736、1655、1619、1527、1445、1347、1280、1250、1066、884、836
1H-NMR(CDC13,δ(ppm));
ケト型:2.42(3H,s)、3.81(3H,s)、5.43(1H,s)、7.10〜8.25(3H,m)
エノール型:1.87(3H,s)、3.65(3H,s)、6.95〜7.05(1H,m)、7.l0〜7.25(1H,m)、8.05〜8.20(1H,m)、12.90(1H,s)
実施例6
撹拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、ナトリウムメトキシド2.79g(51.6mmol)及びジメチルスルホキシド15mlを加え、次いで、室温で撹拌しながら、純度99%のシアノ酢酸メチル5.16g(51.6mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下した。更に、室温で、純度98%の2,4−ジクロロニトロベンゼン5.00g(25.8mmol)をゆるやかに滴下し、40〜48℃で10分間、65℃で2時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、撹拌しながら6mol/l塩酸4.30ml(25.7mmol)及び水20mlをゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、飽和食塩水50mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、帯黄色結晶として、純度99%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチル6.11gを得た(単離収率92%)。
2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチルは、以下の物性値を有する新規な化合物である。
融点;98〜100℃
EI-MS(m/e);210,208(M-N02)、CI-MS(m/e);257,255(M+1)
元素分析;炭素47.17%、水素2.73%、窒素10.98%
(理論値(C10H7N2O4Cl);炭素47.17%、水素2.77%、窒素11.00%)
FT-IR(KBr法、cm-1);3200〜2800、2247、1764、1575、1524、1342、1270、1220、850
1H-NMR(CDC13,δ(ppm));3.88(3H,s)、5.68(1H,s)、7.62(1H,dd,J=2.2,8.8Hz)、7.77(1H,d,J=2.2Hz)、8,21(1H,d,J=8.8Hz)
実施例7
撹拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、カリウムt−ブトキシド6.98g(62.2mmol)及びジメチルスルホキシド15mlを加え、次いで、水冷下で撹拌しながら、純度99%のアセト酢酸メチル7.30g(62.2mmol)を5分間かけてゆるやかに滴下した。25〜30℃まで昇温し、15分間撹拌した後、純度99%の2,4−ジクロロニトロベンゼン5.97g(30.8mmol)を加え、65〜70℃にて3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、撹拌しながら6mol/l塩酸5.13ml(30.7mmol)及び水20mlをゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水30mlの順で洗浄し、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:トルエン)で精製し、黄色油状物として、純度95%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチル6.40gを得た(単離収率73%、ケト型:エノール型=1:8.5)。
2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチルは、以下の物性値を有する新規な化合物である。
EI-MS(m/e);231(M-CH2CO)、CI-MS(m/e);274,272(M+1)
FT-IR(液膜法、cm-1);3400〜2500、1659、1618、1526、1444、1346、1266、1227、858、836
1H-NMR(CDCl3,δ(ppm));
ケト型:2.42(3H,s)、3.81(3H,s)、5.34(lH,s)、7.4〜8.2(3H,m)
エノール型:1.87(3H,s)、3.65(3H,s)、7.30(1H,d,J=2,2Hz)、7.46(1H,dd,J=2.2,8.8Hz)、7.98(1H,d,J=8.8Hz)、12.90(1H,s)

Claims (4)

  1. 金属アルコキシドの存在下、一般式(1)
    Figure 2007063294

    (式中、R、R及びRは、反応に関与しない基を示し、X及びXは、塩素原子を示す。)
    で示される2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体に、一般式(2)
    Figure 2007063294

    (式中、Rは、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基又はシアノ基を示し、Rは、反応に関与しない基を示す。)
    で示される2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、一般式(3)
    Figure 2007063294

    (式中、R、R、R、R、R及びXは、前記と同義である。)
    で示される2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法。
  2. 金属アルコキシドの金属原子が、1A族原子、2A族原子又は3B族原子である請求項1記載の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製法。
  3. 一般式(4)
    Figure 2007063294

    (式中、R、R、R、R及びXは、前記と同義であり、Rは、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を示す。)
    で示される2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−アシル酢酸エステル誘導体。
  4. 一般式(5)
    Figure 2007063294

    (式中、R、R、R、R及びXは、前記と同義である。)
    で示される2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸エステル誘導体。
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