JP2007070362A - 2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、簡便な方法にて2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体から2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造することが出来る、工業的に好適な2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の課題は、金属無機酸塩の存在下、2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体に、2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法によって解決される。
【選択図】なし
【解決手段】 本発明の課題は、金属無機酸塩の存在下、2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体に、2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法によって解決される。
【選択図】なし
Description
本発明は、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から、簡便な方法で2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造する方法に関する。2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体は、医薬・農薬等の合成中間体として有用な化合物である。
従来、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造する方法としては、水素化ナトリウムの存在下、ジメチルスルホキシド中で、2,4−ジハロゲノニトロベンゼンにマロン酸ジメチルを反応させて2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルを合成する方法が開示されている(Synthesis,1993,51)。しかしながら、この方法では発火性が高い水素化ナトリウムを用いていることや反応により水素ガスが発生するため煩雑な操作が必要となり、工業的製法としては問題があった。
Synthesis,1993,51
Synthesis,1993,51
本発明の課題は、上記問題点を解決し、簡便な方法にて2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造することが出来る、工業的に好適な2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法を提供するものである。
本発明の課題は、金属無機酸塩の存在下、一般式(1)
(式中、R1、R2及びR3は、反応に関与しない基を示し、X1及びX2は、ハロゲン原子を示す。)
で示される2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に、一般式(2)
で示される2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に、一般式(2)
(式中、R4は、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基又はシアノ基を示し、R5は、反応に関与しない基を示す。)
で示される2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、一般式(3)
で示される2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、一般式(3)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びX2は、前記と同義である。)
で示される2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法によって解決される。
で示される2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法によって解決される。
本発明により、簡便な方法にて2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体から2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体を製造することが出来る、工業的に好適な2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法を提供することが出来る。
本発明の反応において使用する2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体は、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、R1、R2及びR3は、反応に関与しない基であり、具体的には、水素原子;ハロゲン原子;置換基を有していても良い、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基を示す。
前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
前記アルキル基としては、特に炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等が挙げられる。これらのアルキル基は、各種異性体を含む。
前記シクロアルキル基としては、特に炭素数3〜7のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。これらのシクロアルキル基は、各種異性体も含む。
前記アラルキル基としては、特に炭素数7〜10のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、フェニルブチル基等が挙げられる。これらのアラルキル基は、各種異性体を含む。
前記アリール基としては、特に炭素数6〜14のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントラニル基等が挙げられる。これらのアリール基は、各種異性体を含む。
前記アルコキシ基としては、特に炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。これらのアルコキシ基は、各種異性体を含む。
前記アリールオキシ基としては、特に炭素数6〜14のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基、トリルオキシ基等が挙げられる。これらのアリールオキシ基は、各種異性体を含む。
前記のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基又はアリールオキシ基は、置換基を有していても良い。その置換基としては、炭素原子を介して出来る置換基、酸素原子を介して出来る置換基、窒素原子を介して出来る置換基の中から選ばれる少なくとも一つが挙げられる。
前記炭素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;フェニル基等のアリール基;シアノ基が挙げられる。
前記酸素原子を介して出来る置換基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基等のアリールオキシ基;アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシルオキシ基が挙げられる。
前記窒素原子を介して出来る置換基としては、例えば、ニトロ基;アミノ基が挙げられる。
又、一般式(1)において、X1及びX2は、ハロゲン原子を示し、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本発明の反応において使用する2−モノ置換酢酸エステル誘導体は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、R4は、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;ベンジルオキシカルボニル基等のアラルキルオキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等のアシル基;シアノ基が挙げられる。これらの基は、各種異性体も含む。R5は、反応に関与しない基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;ベンジル基等のアラルキル基;フェニル基等のアリール基を示す。
前記2−モノ置換酢酸エステル誘導体の使用量は、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に対して、好ましくは1.0〜5.0倍モル、更に好ましくは1.2〜3.0倍モルである。
本発明の反応において使用する金属無機酸塩の金属原子としては、例えば、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子等のアルカリ金属原子;マグネシウム原子、カルシウム原子等のアルカリ土類金属原子が挙げられるが、好ましくはアルカリ金属原子、更に好ましくはナトリウム原子、カリウム原子である。
本発明の反応において使用する金属無機酸塩の無機酸としては、例えば、炭酸、燐酸等が挙げられるが、好ましくは炭酸である。
前記金属無機酸塩としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシム、炭酸カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウムが挙げられるが、好ましくは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが使用される。
前記金属無機酸塩の使用量は、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に対して、好ましくは1.0〜5.0倍モル、更に好ましくは1.2〜3.0倍モルである。これら金属アルコキシドは、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
本発明の反応で使用する有機溶媒としては、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等のアミド類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等が挙げられるが、好ましくは脂肪族炭化水素類、芳香族炭化水素類、アミド類、ニトリル類、ジメチルスルホキシド、更に好ましくはシクロへキサン、トルエン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミドが使用される。
前記有機溶媒の使用量は、反応溶液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体に対して、好ましくは1〜50重量倍、更に好ましくは1.5〜20重量倍である。これら有機溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
本発明の反応は、例えば、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体、2−モノ置換酢酸エステル誘導体、金属無機酸塩及び有機溶媒を混合して反応させるが、本発明の好ましい態様としては、2−モノ置換酢酸エステル誘導体、金属無機酸塩及び有機溶媒を混合し、好ましくは20〜140℃、更に好ましくは40〜120℃にて、2,4−ジハロゲノニトロベンゼン誘導体を添加して反応させるものである。また、クラウンエーテルやポリエチレングリコール等を添加して、反応を促進させることも出来る。
本発明の反応によって得られた目的とする2−(5−ハロゲノ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体は、例えば、反応終了後に、カラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の一般的な方法によって分離・精製される。
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
実施例1
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム6.51g(47.2mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のマロン酸ジメチル6.24g(46.7mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.8mmol)を加え、攪拌しながら、室温にて1時間、更に70℃まで昇温して5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸10.5ml(62.8mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水50mlを加えた後に有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水20mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、白色結晶として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチル6.22gを得た(単離収率73%)。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム6.51g(47.2mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のマロン酸ジメチル6.24g(46.7mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.8mmol)を加え、攪拌しながら、室温にて1時間、更に70℃まで昇温して5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸10.5ml(62.8mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水50mlを加えた後に有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水20mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、白色結晶として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチル6.22gを得た(単離収率73%)。
実施例2
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム8.29g(60.0mmol)、アセトニトリル30ml、純度99%のマロン酸ジメチル8.09g(60.0mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.0mmol)を加え、攪拌しながら、70℃で10時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、トルエン50mlを加え、攪拌しながら12mol/l塩酸7.5ml(90mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水20mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、この有機層を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが6.61g(反応収率81%)生成していた。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム8.29g(60.0mmol)、アセトニトリル30ml、純度99%のマロン酸ジメチル8.09g(60.0mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.0mmol)を加え、攪拌しながら、70℃で10時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、トルエン50mlを加え、攪拌しながら12mol/l塩酸7.5ml(90mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水20mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、この有機層を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが6.61g(反応収率81%)生成していた。
実施例3
実施例2において、有機溶媒をテトラヒドロフランに変えたこと以外は、実施例2と同様に反応を行った。その結果、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが6.65g(反応収率82%)生成していた。
実施例2において、有機溶媒をテトラヒドロフランに変えたこと以外は、実施例2と同様に反応を行った。その結果、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが6.65g(反応収率82%)生成していた。
実施例4
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム55.3g(0.40mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200ml、純度98%のマロン酸ジメチル54.0g(0.40mol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン32.5g(0.20mmol)を加え、攪拌しながら、70℃で3時間反応応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、トルエン160mlを加え、攪拌しながら12mol/l塩酸50ml(0.60mol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水50ml、飽和食塩水50mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、この有機層を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが45.3g(反応収率84%)生成していた。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積500mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム55.3g(0.40mol)、N,N−ジメチルホルムアミド200ml、純度98%のマロン酸ジメチル54.0g(0.40mol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン32.5g(0.20mmol)を加え、攪拌しながら、70℃で3時間反応応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、トルエン160mlを加え、攪拌しながら12mol/l塩酸50ml(0.60mol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水50ml、飽和食塩水50mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、この有機層を高速液体クロマトグラフィーで分析(絶対定量法)したところ、2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)マロン酸ジメチルが45.3g(反応収率84%)生成していた。
実施例5
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム3.03g(21.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド5.0ml、純度99%のシアノ酢酸メチル2.17g(21.7mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン1.45g(8.94mmol)を加え、攪拌しながら、60℃で6時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル50mlを加え、攪拌しながら12mol/l塩酸2.9ml(34.8mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水30mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:トルエン)で精製し、黄色油状物として、純度99%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチル1.81gを得た(単離収率84%)。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム3.03g(21.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド5.0ml、純度99%のシアノ酢酸メチル2.17g(21.7mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン1.45g(8.94mmol)を加え、攪拌しながら、60℃で6時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル50mlを加え、攪拌しながら12mol/l塩酸2.9ml(34.8mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水30mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:トルエン)で精製し、黄色油状物として、純度99%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチル1.81gを得た(単離収率84%)。
実施例6
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム8.68g(62.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のアセト酢酸メチル7.30g(62.2mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.8mmol)を加え、攪拌しながら、25℃で5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸15.7ml(94.2mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水50mlを加えた後に有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水30mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、黄色油状物として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチル6.08gを得た(単離収率76%)。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積100mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム8.68g(62.9mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のアセト酢酸メチル7.30g(62.2mmol)及び純度98%の2,4−ジフルオロニトロベンゼン5.00g(30.8mmol)を加え、攪拌しながら、25℃で5時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸15.7ml(94.2mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水50mlを加えた後に有機層を分離し、水20ml、飽和食塩水30mlの順で洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容量比))で精製し、黄色油状物として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−フルオロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチル6.08gを得た(単離収率76%)。
実施例7
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム7.13g(51.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のシアノ酢酸メチル5.06g(50.6mmol)及び純度99%の2,4−ジクロロニトロベンゼン5.00g(25.8mmol)を加え、攪拌しながら、45℃で4時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸12.9ml(77.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水50mlを加えた後に有機層を分離し、飽和食塩水50mlで洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=20:1(容量比))で精製し、白色結晶として、純度95%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチル5.76gを得た(単離収率83%)。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム7.13g(51.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のシアノ酢酸メチル5.06g(50.6mmol)及び純度99%の2,4−ジクロロニトロベンゼン5.00g(25.8mmol)を加え、攪拌しながら、45℃で4時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸12.9ml(77.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水50mlを加えた後に有機層を分離し、飽和食塩水50mlで洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=20:1(容量比))で精製し、白色結晶として、純度95%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−シアノ酢酸メチル5.76gを得た(単離収率83%)。
実施例8
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム7.13g(51.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のアセト酢酸メチル6.05g(51.6mmol)及び純度99%の2,4−ジクロロニトロベンゼン5.00g(25.8mmol)を加え、攪拌しながら、70℃で3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸12.9ml(77.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水30mlを加えた後に有機層を分離し、飽和食塩水30mlで洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=40:1(容量比))で精製し、黄色油状物として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチル4.33gを得た(単離収率61%)。
攪拌装置、温度計、還流冷却器及び滴下漏斗を備えた内容積200mlのガラス製フラスコに、アルゴン雰囲気下、炭酸カリウム7.13g(51.6mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド20ml、純度99%のアセト酢酸メチル6.05g(51.6mmol)及び純度99%の2,4−ジクロロニトロベンゼン5.00g(25.8mmol)を加え、攪拌しながら、70℃で3時間反応させた。反応終了後、室温まで冷却した後、酢酸エチル100mlを加え、攪拌しながら6mol/l塩酸12.9ml(77.4mmol)をゆるやかに滴下した。次いで、水30mlを加えた後に有機層を分離し、飽和食塩水30mlで洗浄して、無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた。濾過後、減圧下で濃縮し、得られた濃縮液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Daisogel 1002W、展開溶媒:ヘキサン:酢酸エチル=40:1(容量比))で精製し、黄色油状物として、純度98%(高速液体クロマトグラフィーの面積百分率)の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−アセト酢酸メチル4.33gを得た(単離収率61%)。
Claims (3)
- 金属無機酸塩の存在下、一般式(1)
(式中、R1、R2及びR3は、反応に関与しない基を示し、X1及びX2は、塩素原子を示す。)
で示される2,4−ジクロロニトロベンゼン誘導体に、一般式(2)
(式中、R4は、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基又はシアノ基を示し、R5は、反応に関与しない基を示す。)
で示される2−モノ置換酢酸エステル誘導体を有機溶媒中で反応させることを特徴とする、一般式(3)
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びX2は、前記と同義である。)
で示される2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法。 - 金属無機酸塩の金属原子が、アルカリ金属原子又はアルカリ土類金属原子である請求項1記載の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法。
- 金属無機酸塩の無機酸が、炭酸である請求項1記載の2−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−2−置換酢酸エステル誘導体の製造法。
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JPH11228500A (ja) * | 1998-02-17 | 1999-08-24 | Showa Kako Kk | メチン誘導体の製造方法 |
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