JP2007062574A - 作業車のキャビン用空調構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 キャビン1内のルーフ部7に、空調用のダクト15と、空気に調整を加え空調ダクト15にその調整済み空気を送り込む空調ユニットAとを配置する。空調ユニットAの機体前方側で機体左右側方位置に、夫々空調ダクト15B、15Bを配置してある。
【選択図】 図3
Description
また、空調ユニットがルーフ部の機体前方側に位置し、ルーフ部左右両側方に複数の吹出口を形成した空調ダクトを配置し、その空調ユニットからの空調済み空気を空調ダクトの吹出口から吹き出させて涼風を運転者等に送る構成を採っていた。しかし、空調ユニットから運転者に対応した吹出口まではかなり離れた位置にあるので、空気を送り出す送風抵抗が大きくなり、運転者に対して十分な涼風を送れないことがあった。
しかも、空調ダクトにおける空調ユニットの存在側に近い吹出口より吹き出した涼風を運転席に着座した運転者に作用させることができる。これによって、空調ユニットに近く送風抵抗の少ない吹出口から吹き出した涼風を運転者に十分作用させることができる。したがって、空調ユニットを空調用ダクトの後方に配置するだけの改良を施すだけで、運転者に作用させる涼風量の拡大を図ることができる。
前記空調ユニットの機体前方側で機体左右方向中間位置に、主空調ダクトを機体前後向姿勢で配置するとともに、前記主空調ダクトから左右方向に向けて枝空調ダクトを配置してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
しかも、空調ダクトの構成として、機体左右方向中間位置に、主空調ダクトを機体前後向姿勢で配置することによって、左右両側方に夫々空調ダクトを配置する場合に比べて、空調ユニットから送り出される調整済み空気を一旦二つに分割する必要がなく、調整済み空気の全量を主空調ダクトに送り込むことができ、それだけ、送出圧の圧力低下を抑えて送り込むことができる。そして、主空調ダクトにおける空調ユニットの存在側に近い吹出口より吹き出した涼風を運転席の運転者に作用させることができる。これによって、空調ユニットに近く送風抵抗の少ない吹出口から吹き出した涼風を運転者に十分作用させることができる。したがって、空調ユニット位置を後方に配置するだけの改良を施すだけで、運転者に作用させる涼風量の拡大を図ることができる。
前記空調ユニットの機体前方側に、前記キャビンの左右側端又はその近傍に至る広幅のもので、かつ、前記キャビンの前端又はその近傍に至る長い空調ダクトを配置してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
しかも、空調ダクトの構成として、前記キャビンの左右側端又はその近傍に至る広幅のもので、かつ、前記キャビンの前端又はその近傍に至る長い空調ダクト、つまり、ルーフ部の全面又は略全面を空調ダクトに形成することができた。これによって、空調ユニットの存在側に近い位置に運転者に涼風を送る為の吹出口を設けて、吹き出した涼風を運転席の運転者に十分に作用させることができる。しかも、ルーフ部の全面に亘ってダクトを形成してあるので、任意の位置に吹出口を設けることができ、運転者以外の同乗者の着座位置に合わせて吹出口を設けることができ、着座位置に合わせた吹出口の形成位置の自由度が高い。
ルーフ部7にはキャビン1内を空調する空調ユニットAが配置してある。
以後、空調ユニットAの取り付け形態の違いに応じて説明していく。まず、第1実施形態として、図2及び図3に示すように、空調ユニットAが、枠組みフレームBを構成すべく縦向きフレーム2の上面に亘って設けてある環状のアッパーフレーム6の後端部の上方側に位置する状態で配置されているものについて説明する。ここに、環状のアッパーフレーム6におけるフード部7における後部に位置する後フレーム部分6Bを横フレームと称する。
図3に示すように、支持フレーム6Cの上面に左右一対のブラケット16,16が前後向き姿勢で取り付けられるとともに、前記ユニットケース24で囲まれた空調ユニットAが左右のブラケット16,16上にボルトで載置固定されている。
図3〜図5に示すように、ルーフ部7は、アウトルーフ部13とインナールーフ部14とからなり、夫々、アッパーフレーム6に取付支持されている。インナールーフ部14は、樹脂の一体成形品であり、運転席12の上方に位置する後半部は下向きに膨出した下り天井部に形成してあり、この下り天井部に空調ユニットAを収納してある。
外気導入口13Bから取り入れた外気は、アウトルーフ部13の二重壁内に形成した外気導入ダクトとしての連通路bを通して機体前方側に誘導され、前記連通路bの機体前方側に形成した外気供給口13Cより後記する空調ユニットAへ通ずる空間aに吹き出すべく構成されている。
エバポレータ20の右側方には前記した外気供給口13Cより取り込んだ外気をエバポレータ20とヒータ21に向けて送り込むシロッコファン23が設けられてある。
弁機構としては、揺動式のものではなく、スライド式のものでもよい。また、図示はしていないが、弁機構を操作する切換操作レバーが運転席12の上方近傍まで立ち下げて設けてある。
次に、第2実施形態として、図6に示すように、空調ユニットAが、環状のアッパーフレーム6の後端部より機体前方側に位置する状態で配置されているものについて説明する。
図4に示すように、エバポレータ20の両端より前記したように後空調ダクト部15Aが延出され、その後空調ダクト部15Aの両側端から機体前部に向けて横空調ダクト15B、15Bを延出してあり、第1実施形態と同様に、調整済み空気がキャビン1内に吹出供給されるのである。
次に、第3実施形態として、空調ユニットAが、図8に示すように、横フレームとしての後部フレーム部分6Bに形成した吊り下げフレーム部分6Dの下方に配置されているものについて説明する。
空調ユニットAを取り付ける枠組みフレームBの構成について説明すると、図8及び図9に示すように、環状のアッパフレーム6における前後向きフレーム部分6Aと後部フレーム部分6Bとの接続曲がり部分に左右の縦向きフレーム2、2を立設して後サイドウインド4の窓枠に兼用するとともに、両縦向きフレーム2、2に渡ってかつ後部フレーム部分6Bより一段上がった高さ位置に吊り下げフレーム部分6Dを架設してある。
図9に示すように、吊り下げフレーム部分6Dの下面に左右一対のブラケット27を前後向き姿勢で取り付けるとともに、ユニットケース24で囲まれた空調ユニットAを左右のブラケット27,27にボルトで固定するように構成してある。
図4に示すように、エバポレータ20の両端より前記したように、後空調ダクト部15Aが延出され、その後空調ダクト部15Aの両側端から機体前部に向けて横空調ダクト15B、15Bを延出してあり、第2実施形態と同様に、調整済み空気がキャビン1内に吹出供給されるのである。
次に、第4実施形態として、空調ユニットAが、図10に示すように、横フレームとしての後部フレーム部分6Bの更に後方に配置されているものについて説明する。
空調ユニットAを取り付ける枠組みフレームBの構成について説明すると、図10及び図11に示すように、環状のアッパフレーム6における前後向きフレーム部分6Aと後部フレーム部分6Bとの接続曲がり部分に左右の縦向きフレーム2、2を立設して後サイドウインド4の窓枠に兼用する。
図11に示すように、後部フレーム部分6Bに取り付けた空調ユニットAを囲むように、後部カバー28をその後部フレーム部分6Bに取り付けて設けるとともに、後部フレーム部分6Bに支持する状態でアウトルーフ部13を設け、後部カバー28に支持する状態でインナールーフ部14を配置してある。
図4に示すように、エバポレータ20の前方に、後空調ダクト部15Aが配置され、その後空調ダクト部15Aの両側端から機体前部に向けて横空調ダクト15B、15Bを延出してあり、第1から3の実施形態と同様に、調整済み空気がキャビン1内に吹出供給されるのである。
インナールーフ部14と後部カバー部28との接続部位の下面には後面ウインド5が支持されており、後方側への張出しを抑えて、図示はしていないが、耕耘装置等を支持するリンク機構等との干渉を回避する構成を採ってある。
以下に、記載する別実施構造については、上記した第1実施形態から第4実施形態に適用するものとする。
(1)空調ダクト15の別実施構造について説明する。ここでは、キャビン1内のルーフ部7の左右中央にダクト15を配置するものについて説明する。図12に示すように、エバポレータ20とシロッコファン23とはユニットケース24によって囲まれており、ユニットケース24に連続する状態でエバポレータ20の両側端から機体前方側に向けて、空調ユニットAからの空調済み空気を左右横側端に誘導する横向き姿勢の後空調ダクト15Aを設けてあるとともに、後空調ダクト15Aの左右中心部より前方に向けて主空調ダクトとしての中央空調ダクト15Eが延出してある。
図12に示すように、中央空調ダクト15Eには、前後中間位置に左右向きに張出す枝空調ダクトとしての左右の中間枝空調ダクト15F、15Fが設けてあり、中間枝空調ダクト15Fの更に前方側に左右一杯に広がる前空調ダクト15G、15Gが設けてある。左右の中間枝空調ダクト15F、15Fには、夫々、吹出口15f、15fが設けられており、吹出口15f、15fは、後ろ向きに空調風を吹き出して運転者の顔近くに適量の涼風を送る位置取りを行っている。一方、前空調ダクト15G、15Gには、キャビン1の前面ウインド25に向けて空調風を吹き出す前下向きの前吹出口15a、15aが設けられており、その前吹出口15a、15aの後方にドアガラスに向けてデフロスト風を吹き出す吹出口15dが設けられている。
図12に示すように、後空調ダクト15Aの両側端より後方側に向けて枝ダクト15C、15Cが延出してあり、延出端に後サイドウインド4、後面ウインド5に空調風を吹き出す吹出口15c、15cが設けてある。
図13に示すように、全面空調ダクト15Hには、前後中間位置に、吹出口15f、15fが設けられており、吹出口15f、15fは、後ろ向きに空調風を吹き出して運転者の顔近くに適量の涼風を送る位置に設けられている。一方、キャビン1内には、キャビン1の前面ウインド25に向けて空調風を吹き出す前下向きの吹出口15a、15aが設けられており、その吹出口15a、15aの後方にドアガラスに向けてデフロスト風を吹き出す吹出口15d、15dが設けられている。
図13に示すように、全面空調ダクト15Hの両側端に、後サイドウインド4、ドアガラス等に空調風を吹き出す吹出口15b、15bが設けてある。このように略全面に亘って空調ダクト15を設置することによって、任意の位置に吹出口を設けることができる利点がある。
このような構成を採る全面ダクト15Hに外部空気を導入する構造としては、図13及び図14に示すように、アウタールーフ部13の機体横側方側に張出した庇部13Eに外気導入口13Bを形成して構築してある。
したがって、図15に示すように、前後向きフレーム部分6Aの内向き面に空調済み空気の吹出口6a、6aを設けて、アッパフレーム6を空調ダクトに兼用したので、別個に空調ダクトを構成する必要はない。
空調ユニットAを支持する形態は、第1実施形態と同様である。
図17(イ)(ロ)に示すように、前支柱2,2を上端部分2A,2Aが後傾姿勢となるように曲げ加工を施して、前支柱2,2を下端部分に比べて後端部分2Aが機体後方側に位置するように構成し、その前支柱2,2の上端同士に亘って前上フレーム部分6Eを架設し、前上フレーム部分6Eと左右前向きフレーム部分6A、6Aとを同一高さ位置に設定してある。
このような構成によって、前上フレーム部分6Eを前支柱2,2の下端部に比べて後方に位置させることができ、運転操縦者の見上げ視界を広角にできて上方まで視認することが容易になる。
7 ルーフ部
15 空調用のダクト
15B 横空調ダクト
15E 主空調ダクト
15F 枝空調ダクト
15H 全面空調ダクト
A 空調ユニット
Claims (3)
- キャビン内のルーフ部に、空調用のダクトと、空気に調整を加え前記空調ダクトにその調整済み空気を送り込む空調ユニットとを配置してある作業車のキャビン用空調構造であって、
前記空調ユニットの機体前方側で機体左右側方位置に、夫々前記空調ダクトを配置してある作業車のキャビン用空調構造。 - キャビン内のルーフ部に、空調用のダクトと、空気に調整を加え前記空調ダクトにその調整済み空気を送り込む空調ユニットとを配置してある作業車のキャビン用空調構造であって、
前記空調ユニットの機体前方側で機体左右方向中間位置に、主空調ダクトを機体前後向姿勢で配置するとともに、前記主空調ダクトから左右方向に向けて枝空調ダクトを配置してある作業車のキャビン用空調構造。 - キャビン内のルーフ部に、空調用のダクトと、空気に調整を加え前記空調ダクトにその調整済み空気を送り込む空調ユニットとを配置してある作業車のキャビン用空調構造であって、
前記空調ユニットの機体前方側に、前記キャビンの左右側端又はその近傍に至る広幅のもので、かつ、前記キャビンの前端又はその近傍に至る長い空調ダクトを配置してある作業車のキャビン用空調構造。
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