JP2007061866A - 複合鋳鉄部材の製造方法 - Google Patents

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登志成 山崎
Takamitsu Yamamoto
隆光 山本
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Abstract

【課題】 鋳鉄に対して非鉄金属材料を高強度で一体に積層することができ、工数及びコストもかからず製造可能な複合鋳鉄部材の製造方法を提供する。
【解決手段】 所定の鋳型により鋳鉄部であるシリンダブロック本体10を鋳造し、この鋳鉄製シリンダブロック本体10の表面のカーボンを除去する脱炭処理を高温の酸素雰囲気中で行う。この脱炭処理を行った脱炭層の表面の酸化物を、フラックス12中に溶融させ、この後、非鉄金属材料の溶湯を脱炭層表面に流し込んで、銅合金14等の非鉄金属材料の銅合金層15をシリンダブロック本体10と一体に形成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、シリンダブロックとその内壁面のライナー等から成る複合金属材料であって、特に鋳鉄を基材とする複合鋳鉄部材の製造方法に関する。
従来、クロムモリブデン鋼で造られた油圧装置等のシリンダブロックは、ピストンの摺動性を高めるためにその内面にしばしば銅合金が張り付けられる。銅合金の張り付けには、特許文献1に開示されているように、まず、クロムモリブデン鋼等のシリンダブロック本体を機械加工によって製造する。その後、フラックスを詰め込んで高温に保持して溶融銅合金を流し込むと、溶融フラックスは溶融銅合金に置き換えられる。これを冷却すれば、鋼と銅合金の強固な接合が得られる。
しかし、機械加工により製造されたシリンダブロック本体は、その構造が複雑であるため製造に多くの時間と労力を要する。これを鋳物で製造することができれば大幅なコスト低減が期待できる。
そこで、特許文献2に開示されているように、砂鉄中で鋳鉄製シリンダブロック本体を熱処理し、銅合金でライニングするものが本願発明者により提案されている。
特開平10−277725号公報 特開2004−360031号公報
しかし、特許文献2に開示された技術は、砂鉄を使うことによりコストがかかるものである。また、使用後に砂鉄を鋳鉄のシリンダ等の中から除去する作業が必要であり、使用済みの砂鉄の廃棄処理も必要であり、この点からも工数及びコストアップとなるものであった。
この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑みてなされたものであり、鋳鉄に対して非鉄金属材料を高強度で一体に積層することができ、工数及びコストもかからず製造可能な複合鋳鉄部材の製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、所定の鋳型により鋳鉄部を鋳造し、この鋳鉄部の表面のカーボンを除去する脱炭処理を高温の酸素雰囲気中で行い、この脱炭処理を行った脱炭層の表面の酸化物をフラックス中に溶融させ、この後、非鉄金属材料の溶湯を前記脱炭層表面に流し込んで、非鉄金属材料層を前記鋳鉄部と一体に形成する複合鋳鉄部材の製造方法である。
上記鋳鉄部はシリンダブロック本体であり、このシリンダブロック本体の内壁面に、前記非鉄金属材料層を積層させるものである。前記非鉄金属材料は銅合金である。
さらに、前記脱炭処理は、空気中で前記鋳鉄部を約900〜1000℃に加熱して、前記鋳鉄部のカーボンを酸化させ除去するものである。
この発明の複合鋳鉄部材の製造方法によれば、シリンダブロック等の材料を鋳鉄により鋳造することができ、製造工程も簡易であり、コストが安価である。しかも鋳鉄部の表面を脱炭して非鉄金属材料層を積層しているので、鋳鉄部と非鉄金属材料層の接合部分の接合強度が極めて高く、容易に分離することがない。特に、脱炭処理は、上記従来の技術と比較して、砂鉄を使わない分だけコスト低減が可能であり、使用後の砂鉄をシリンダの中から除去する作業も不要である。また、使用済みの砂鉄の廃棄処理が不要であり、作業の工数及びコストの増加が無いものである。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1、図2は、この発明の第一実施形態について示したものであり、この実施形態の複合鋳鉄部材は、シリンダブロック16についてのものである。シリンダブロック16は、図1(f)に示すように、カーボンを含んだ鋳鉄部である鋳鉄製シリンダブロック本体10を有し、このシリンダブロック本体10のシリンダ筒10aの内壁表面に脱炭層が形成され、この脱炭層に接合して一体に積層された非鉄金属材料層である銅合金層15を備えたものである。銅合金層15としては、ここではCuに、Snが12.65wt%、Pbが8.61wt%、Niが1.71wt%含まれるものを用いた。その外、黄銅、青銅、リン青銅、鉛青銅、アルミニウム青銅等の合金でも良い。
次に、この実施形態の複合鋳鉄部品の製造方法について、以下に説明する。まず、図1(a)に示す鋳鉄製シリンダブロック本体10を、大気中930℃で30分加熱する。すると、図1(b)のように、その表面には約0.1μmの表面酸化層11が形成され、その奥には約0.2μmの脱炭層が形成される。この後、図1(c)に示すように、シリンダ穴の中にフラックス12として無水硼砂を詰め、これを930℃に加熱する。するとフラックス12は溶融し、鋳鉄製シリンダブロック本体10のシリンダ筒10a内壁の酸化層は、フラックス12中に溶け込む。その後、図1(d)のように1200℃に加熱溶融した銅合金13を流し込むと、シリンダ中のフラックス12は、それよりも比重の大きな溶融銅合金13に置き換えられる。これを冷却すると図1(e)のように、固化した銅合金14が埋め込まれたシリンダブロック16ができあがる。その後、切削加工によって所定の厚みを残して銅合金14をくり抜けば、図1(f)に示すように、銅合金層15が張り付けられたシリンダブロック16ができあがる。
この発明の実施形態によって接合された鋳鉄と銅合金の接合を含む試験片20を引っ張り試験にかけたところ、図2に示す写真の通りの結果が得られた。即ち、3枚の接合試験片20は、長さ45mmで中央部の長さ15mmの部分が銅合金14であり、試験片20はいずれも中央部の銅合金14の部分で破断していた。このことから、この実施形態による鋳鉄製シリンダブロック本体10と銅合金14の接合は十分な強度を有することが分かった。
この実施形態の複合鋳鉄部材の製造方法によれば、シリンダブロック本体10を鋳鉄により鋳造することができ、製造が容易で、コストが安価であり、しかもシリンダ筒10a内壁面に非鉄金属材料層である銅合金層15を積層しても、その積層箇所の接合強度が高く、非鉄金属材料層が剥がれることがない。この接合強度は、試験片20による上記引っ張り試験により、複数の試験片とも接合部分での破断は生じず、銅合金の箇所が破断したことから、この鋳鉄部分と銅合金部分の接合箇所は、銅合金自体の強度よりも高いことがわかった。
次に、この発明の第二実施形態について、図3を基にして説明する。ここで、上記実施形態と同様の構成は同一符号を付して説明を省略する。この実施形態の複合鋳鉄部材もシリンダブロックについてのもので、この実施形態のシリンダブロック22は、中心に形成され径の大きい中心穴21と、その周囲に11個形成されたシリンダ穴23とを備え、シリンダ穴23の内壁面には非鉄金属材料である銅合金層15が形成されている。
この実施形態のシリンダブロック22の製造方法も、まず、図3(a)の鋳鉄製シリンダブロック本体10を大気中930℃で30分加熱し、図3(b)のように、その表面に約0.1μmの表面酸化層11を形成し、その奥に約0.2μmの脱炭層を形成する。この後、図3(c)に示すように、シリンダ穴23の中にフラックス12を詰め、これを930℃に加熱する。するとフラックス12は溶融し、鋳鉄製シリンダブロック本体10の、シリンダ穴23の内壁の酸化層はフラックス12中に溶け込む。その後、図3(d)のように1200℃に加熱溶融した銅合金13を、シリンダ穴23の中へ流し込む。シリンダ穴23中のフラックス12は、それよりも比重の大きな溶融銅合金13に置き換えられる。これを冷却すると図3(e)のように、固化した銅合金14が、シリンダ穴23の中に埋め込まれたシリンダブロック22ができあがる。その後、切削加工によって、シリンダ穴23の中を所定の厚みを残して銅合金をくり抜けば、図3(f)に示すように、銅合金層15が張り付けられたシリンダブロック16ができあがる。
この実施形態の複合鋳鉄部材の製造方法も上記実施形態と同様の効果を有し、特に、多数のシリンダ穴23の形成を、鋳造による鋳鉄で簡単に形成することができ、シリンダ穴23内の非鉄金属材料の銅合金層15も、簡単に強固に形成することができる。
なお、この発明の複合鋳鉄部材は、上記実施形態に限定されるものではなく、シリンダブロック以外の鋳造製品に非鉄金属の層を形成するものに広く利用できるものである。また、複合鋳鉄部材は、上記実施形態に限定されるものではなく、鋳鉄はねずみ鋳鉄や、球場黒煙鋳鉄を含む。さらに、非鉄金属材料は、黄銅、青銅、リン青銅、鉛青銅、アルミニウム青銅等の合金でも良く、鋳鉄と適宜の非鉄金属材料との複合材料に適宜利用することができる。
この発明の第一実施形態の複合鋳鉄部材の製造工程を示す概略斜視図である。 この実施形態の複合鋳鉄部材の引っ張り試験を行った結果を示す写真である。 この発明の第二実施形態の複合鋳鉄部材の製造工程を示す概略斜視図である。
符号の説明
10 鋳鉄製シリンダブロック本体
12 フラックス
14 銅合金
15 銅合金層
16 シリンダブロック

Claims (4)

  1. 所定の鋳型により鋳鉄部を鋳造し、この鋳鉄部の表面のカーボンを除去する脱炭処理を高温の酸素雰囲気中で行い、この脱炭処理を行った脱炭層の表面の酸化物をフラックス中に溶融させ、この後、非鉄金属材料の溶湯を前記脱炭層表面に流し込んで、非鉄金属材料層を前記鋳鉄部と一体に形成する複合鋳鉄部材の製造方法。
  2. 上記鋳鉄部はシリンダブロック本体であり、このシリンダブロック本体の内壁面に、前記非鉄金属材料層を積層させることを特徴とする請求1記載の複合鋳鉄部材。
  3. 前記非鉄金属材料は銅合金であることを特徴とする請求項1または2記載の複合鋳鉄部材。
  4. 前記脱炭処理は、空気中で前記鋳鉄部を約900〜1000℃に加熱して、前記鋳鉄部のカーボンを酸化させ除去する請求項1,2または3記載の複合鋳鉄部材の製造方法。

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102179501A (zh) * 2011-04-26 2011-09-14 江苏大学 一种制备TiC/Al3Ti金属间化合物基表面复合涂层的方法
CN105642867A (zh) * 2014-11-28 2016-06-08 财团法人金属工业研究发展中心 具有复合结构的积层制品的制造方法及其制品
JP2018145505A (ja) * 2017-03-08 2018-09-20 大同メタル工業株式会社 摺動材料及びその製造方法、並びに摺動部材及び軸受装置
CN111102185A (zh) * 2019-11-26 2020-05-05 中船重工重庆液压机电有限公司 用于轴向变量柱塞泵的双金属缸体、摩擦副及加工方法

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