JP2007061549A - 消臭剤及び消臭処理物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、バーミュキュライト、フッ素四珪素雲母等のインターカレーション能を有する層状化合物と、ゼオライトを含有する消臭剤、及び該消臭剤で処理した繊維製品。
Description
一方、ゼオライトは、結晶中に存在する陽イオンによる静電場の働きにより臭気発生物質であるアミン類、含硫黄化合物、アルデヒド類、有機酸、低級脂肪酸、ケトン類、インドール類、アンモニアなど広範囲な悪臭に対して高い消臭効果を有しており、また活性炭や金属錯体とは異なり一般に白色物質であることから、繊維等への応用が期待されている。また、ゼオライトの中でもSiO2/Al2O3モル比が30以上のものは疎水性ゼオライトと呼ばれ、高湿度環境下でも水分を吸着することなく、安定的に有機酸、アルデヒド類、トルエン等の揮発性有機化合物を吸着できる材料として繊維製品への応用が提案されている(特許文献3)。
しかし、ゼオライトを繊維に配合した場合、繊維または繊維処理材中に含まれる微量の有機成分(残留モノマー、樹脂添加剤、油剤、帯電防止剤、染料等)がゼオライト粒子に吸着または付着することでゼオライトの空隙を塞いでしまい、本来ゼオライトの持つ高い消臭能力を十分に発揮することができないという問題を抱えていた。特に、繊維表面にゼオライトをコーティングで後加工する場合は、バインダー中の残留モノマーや、油剤、染料などの繊維処理材の影響を特に受けやすい。
本発明の他の目的は、上記消臭剤により処理され、消臭能に優れた物品、例えば、繊維製品を提供することである。
本発明は以下に示す消臭剤及び繊維製品を提供するものである。
(1)インターカレーション能を有する層状化合物とゼオライトを含有する消臭剤。
(2)インターカレーション能を有する層状化合物が、0.75〜15nm層間容積が0.1cm3/g以上、かつ7.5〜7500nm層間容積が0.5cm3/g以上である上記1記載の消臭剤。
(3)インターカレーション能を有する層状化合物をゼオライトに対して10〜500質量%含有する上記1または2記載の消臭剤。
(4)上記1〜3のいずれか1項記載の消臭剤により処理された物品。
(5)繊維製品である上記4記載の物品。
ゼオライトとともにインターカレーション能を有する層状化合物を配合した本発明の消臭剤の消臭力低下抑制のメカニズムは明確ではないが、以下のようなことが考えられる。つまり、インターカレーション能を有する層状化合物はゼオライトと同様に極性分子や分極性分子を吸着する能力を有しているが、ゼオライトのような限定された細孔径ではなく、比較的自由に変化することができる層状構造を有しているため、ゼオライトとは異なり色素、蛍光染料、油剤、糊剤など比較的分子量の大きい有機分子でも吸着することが可能である。そのため、ゼオライトの細孔を塞いでしまうような比較的分子量の大きな有機物までインターカレーション能を有する層状化合物が吸着し、加工時におけるゼオライトの吸着能低下を軽減することが可能となる。尚、インターカレーション能を有する層状化合物自身もある程度の消臭性能を示すといわれているが、本実施例に記載されているように、その程度は極めて低く、殆ど消臭力を示していないことから、インターカレーション能を有する層状化合物は単なる消臭剤として機能しているものではないと考えられる。
このような化合物の具体例としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、バーミュキュライト、白雲母、金雲母、フッ素四珪素雲母、カオリナイト、セピオライト、カネマイト、マガディアイト、トバモライト、フライポンタイト等の層状ケイ酸塩、リン酸ジルコニウム、リン酸チタン、リン酸アルミニウムなどの層状リン酸塩、グラファイトなどの層状炭素化合物、層状チタン酸塩、層状ウラン酸塩、層状バナジン酸塩、層状ニオブ酸塩、層状タングステン酸塩、層状モリブデン酸塩、ハイドロタルサイトなどの層状水酸化物が挙げられる。またそれぞれの層間にカチオン界面活性剤やアニオン界面活性剤などの有機成分を担持させた有機変性層状化合物も本発明に使用できる。
0.75〜15nm層間容積とは、BET式窒素ガス吸着法による測定値である。BET式窒素ガス吸着法は、被験粒子の表面に吸着占有面積がわかる窒素ガスを吸着させる。吸着した窒素ガスが何層も吸着すると層間中にガス分子が凝集する。この窒素ガス分子の凝縮量から被験粒子の層間容積を測定する方法で、島津製作所製トライスター3000装置などで測定できる。
上記の条件に適合したインターカレーション能を有する層状化合物としては、例えば、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト、バーミュキュライト、フッ素四珪素雲母がある。
層状化合物において層間隙は、極性溶媒や無極性溶媒などを吸収させた層状化合物のC軸方向における層間の隙間であり、X線回折法または透過型電子顕微鏡により測定することが可能である。X線回折法の場合、(001)面のX線回折角(2θ)のピークから層間距離(長さ)を求め、その数値から骨格層の厚み(長さ)を減算した数値が層間隙である。
本発明の消臭剤に使用するにインターカレーション能を有する層状化合物は、5Å以上の層間隙を有するものであることが好ましい。尚、骨格層の厚みは、各層状化合物により異なるが、モンモリロナイトやヘクトナイト等の2:1型の層状ケイ酸塩は9Åである。
本発明品の膨潤力の測定条件は、被験試料に水を入れて膨潤後の容積を読みとる。
本発明に使用するインターカレーション能を有する層状化合物の粒子径は、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは20μm以下である。
本発明に使用するゼオライトの粒子径は、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
バインダーとしては各基材に適した素材のものを適宜選択することができる。繊維加工には水系エマルジョンタイプであるエチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレンアクリレート共重合樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、セルロース系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂などが挙げられる。
バインダーの使用量は目的により異なるが、本発明の消臭剤100質量部に対して、通常は20〜400質量部、好ましくは50〜250質量部である。
本発明の消臭剤には、光触媒、空気触媒、酸化・還元触媒などを併用することができる。
本発明の消臭剤は、消臭能が要求される各種の物品の消臭に使用できる。このような物品としては、繊維製品(衣料、下着、インテリア品など)、寝装具製品(ベッド中綿、シーツ、枕カバー、枕中綿など)、自動車内装品(シートカバー、フロアカーペット、ヘッドライナー、ドアトリム、トランクライナーなど)、建築材料製品(壁材、床材、天井材、畳など)が挙げられる。
本発明の消臭剤の使用量は、目的、被処理物品の使用環境等により異なるが、被処理物品がシート状である場合には1m2あたり好ましくは0.1〜15g、さらに好ましくは1〜5gが適当である。また、被処理物品が非シート状である場合は1m3あたり、好ましくは0.5〜50g、さらに好ましくは5〜15gが適当である。
ゼオライトとインターカレーション能を有する層状化合物を所定量混ぜて、常温下ボールミルで2時間混合した。各実施例の詳細な調製条件を表1に示す。
これに対して実施例2においてゼオライトのみを使用した比較例1では、残留ガス濃度が100%であり、消臭効果は全く認められず、実施例2において層状化合物のみを使用した比較例2、及び比較例1においてゼオライトの量を2倍にした比較例3では、残留ガス濃度がそれぞれ95%及び90%であり、消臭効果が殆どないことがわかる。
以上の結果は、ゼオライトと層状化合物を併用した本発明の消臭効果が顕著に優れていることを明瞭に示している。
Claims (5)
- インターカレーション能を有する層状化合物とゼオライトを含有する消臭剤。
- インターカレーション能を有する層状化合物が、0.75〜15nm層間容積が0.1cm3/g以上、かつ7.5〜7500nm層間容積が0.5cm3/g以上である請求項1記載の消臭剤。
- インターカレーション能を有する層状化合物をゼオライトに対して10〜500質量%含有する請求項1または2記載の消臭剤。
- 請求項1〜3のいずれか1項記載の消臭剤により処理された物品。
- 繊維製品である請求項4記載の物品。
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