JP2007060153A - 履歴付加装置、電子カメラ、および画像処理プログラム - Google Patents

履歴付加装置、電子カメラ、および画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 処理済み画像の利便性と、RAW画像の高画質処理を併せ持った新たな画像データ(履歴付き画像ファイル)の生成技術を提供する
【解決手段】 本発明の履歴付加装置は、画像処理部、および履歴付加部を備える。画像処理部は、入力画像に画像処理を複数段階にわたって施す。その処理過程によって、各段階の画像(複数の中間画像)と、複数段階の画像処理後の画像(処理済み画像)とを得る。履歴付加部は、処理済み画像を、複数の中間画像に戻すための複数の履歴情報をそれぞれ生成する。履歴付加部は、これら複数の履歴情報を処理済み画像に付加することにより、復元処理が可能な画像ファイル(以下『履歴付き画像ファイル』という)を生成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、履歴付き画像ファイルの生成技術に関する。
また、本発明は、この履歴付き画像ファイルを生成する電子カメラに関する。
また、本発明は、履歴付き画像ファイルから、画像処理前の画像を復元する画像処理プログラムに関する。
従来、電子カメラ内では、画像データに対して、色補間、色補正、ノイズ除去、または輪郭強調などの多様な画像処理が施される。このように生成される処理済み画像は、汎用性が高く、一般的な画像表示ソフトで開いてすぐに印刷できるなど、ユーザーにとって利便性の高い画像となる。
一方、従来の電子カメラにおいて、撮像素子の出力状態に近いRAW画像を生成するものも知られている。ユーザーは、このRAW画像に対して、事後的に高度な画像処理を施すことができる(画質の事後決定)。また、1つのRAW画像から、高精細印刷用に適した画像を生成しつつ、電子メール添付用に適した小画像を生成するなど、使用目的に合わせた適切な画像を作成することができる(複数目的利用)。さらに、RAW画像の形態で画像を保存しておくことにより、将来の高度な画像処理技術を適用することが可能になる。その結果、撮影時よりも優れた画質を将来的に得ることが可能になる(最新技術の適用)。
このように、処理済み画像には利便性が高いという利点があり、その一方で、RAW画像には高度な画像処理を柔軟に実施できるという利点がある。
従来の電子カメラでは、これら処理済み画像とRAW画像のいずれか一方を選択して、記録するものが知られている(例えば、特許文献1)。
また、従来の電子カメラとして、1回の撮影ごとに、このRAW画像と処理済み画像の両方を生成し、両方を独立に記録するもの(例えば、RAW+JPEG同時記録)も知られている。
特開2001−61067号公報
ところで、一旦完成した処理済み画像に対して、後から画像処理を追加実施する場合がある。例えば、ユーザーが、処理済み画像の仕上がり具合を観て、画質調整を加える場合がある。また例えば、プリンタなどの出力機器が、出力用途に最適化するために、処理済み画像に自動的に画質調整を加える場合もある。このような追加の画像処理により、例えば、下記のような画質劣化が生じる。
[例1]電子カメラ内で輪郭強調を実施した処理済み画像に対して、後からアンシャープマスクなどの高域強調処理を重ねることにより、高域の画像ノイズが増える。また、太いオーバーシュートやジャギーが生じるなどエッジ波形が劣化する。
[例2]電子カメラ内で彩度強調を強めに実施した処理済み画像に対して、後から特定色域の彩度強調を実施することにより、特定色域で色飽和が生じて自然な色合いが失われる。
[例3]電子カメラ内で色補間処理を実施した処理済み画像に対して、後から彩度強調を実施することにより、色補間時の偽色が強調される。
このような画質劣化を避けるためには、RAW画像の使用が有効である。しかしながら、このRAW画像は、そのまま印刷できないなど、処理済み画像よりも利便性の点で劣ってしまう。
ちなみに、RAW+JPEG同時記録によって、両ファイルの利点を得ることができる。しかしながら、RAW+JPEG同時記録では、2種類の画像ファイルを独立に記録するため、データ量が大きいといった問題が新たに生じてしまう。
そこで、本発明は、処理済み画像の利便性と、RAW画像の高画質処理とを併せ持った新たな画像データ(本発明では『履歴付き画像ファイル』という)の生成技術を提供することを目的とする。
《1》 本発明の履歴付加装置は、画像処理部、および履歴付加部を備える。
画像処理部は、入力画像に画像処理を複数段階にわたって施す。その処理過程において、各段階の画像(複数の中間画像)と、複数段階の画像処理後の画像(処理済み画像)とを得る。
履歴付加部は、処理済み画像を、複数の中間画像に戻すための複数の履歴情報を求める。履歴付加部は、これら複数の履歴情報を処理済み画像に付加することにより、復元処理が可能な画像ファイル(以下『履歴付き画像ファイル』という)を生成する。
なお好ましくは、処理済み画像を中間画像に戻すための履歴情報1つ分を、その中間画像へ段階的に至るための細分化された履歴情報から構成してもよい。この場合には、複数の中間画像に戻すための複数の履歴情報を、これら細分化された履歴情報の組み合わせ形式で冗長少なく履歴付き画像ファイルに格納することも可能になる。
《2》 本発明の電子カメラは、請求項2に記載の履歴付加装置と、被写体像を撮像して入力画像を生成する撮像部とを備える。この電子カメラは、入力画像を履歴付加装置で処理して、履歴付き画像ファイルを生成する機能を有する。
《3》 本発明の画像処理プログラムは、上記の履歴付加装置で生成された履歴付き画像ファイルをコンピュータで画像処理するための画像処理プログラムである。この画像処理プログラムは、コンピュータを、下記の入力処理部、選択部、復元処理部、および再画像処理部として機能させる。
まず、入力処理部は、履歴付き画像ファイル(処理済み画像と複数の履歴情報とを含む)を取得する。
選択部は、複数の履歴情報から1つを選択する。
復元処理部は、処理済み画像に、選択部で選択した履歴情報が示す復元処理を施し、復元画像を得る。
再画像処理部は、復元処理部によって得た復元画像に対して改めて画像処理を施して、再処理済み画像を生成する。
《4》 なお好ましくは、上記の画像処理プログラムにおいて、再画像処理部は、ユーザーから画像処理の変更指示を受ける機能を有する。この場合、選択部は、変更指示を受けた画像処理より前に戻すための履歴情報を選択することを特徴とする。さらに好ましくは、選択部は、変更指示を受けた画像処理の段階直前に戻すための履歴情報を選択する。
《5》 また好ましくは、上記の画像処理プログラムにおいて、再画像処理部は、再処理済み画像を、各段階の画像処理前の画像(複数の中間画像)へ戻すための複数の履歴情報を求める。再画像処理部は、複数の履歴情報を再処理済み画像に付加して、復元処理が可能な履歴付き画像ファイルを改めて生成する。
本発明の履歴付加装置は、履歴付き画像ファイルを生成する。
この履歴付き画像ファイルには、画像処理を済ませた処理済み画像が含まれる。この処理済み画像を取り出せば、画像処理済みであるために汎用の画像表示ソフトで開くなど、高い利便性が得られる。
さらに、この履歴付き画像ファイルには、複数の履歴情報が含まれる。これら複数の履歴情報を使用することで、処理済み画像を、画像処理前や途中段階の復元画像に戻すことができる。
これらの復元画像は、画像処理の影響が軽減された画像である。したがって、従来のRAW画像とほぼ同様の利点、例えば『画質の事後決定』や『複数目的利用』や『最新技術の適用』といった利点を得ることができる。特に、この復元画像に後から画像処理を追加実施した場合、画像処理の重複による余計な画質劣化を避け、良好な画質の画像を得ることができる。
さらに、本発明の履歴付き画像ファイルは、複数の履歴情報を含む。そのため、履歴情報を選択的に使用することで、画像処理を予め定められた複数の復元ポイントへ随意に戻すことが可能になる。
以上説明したように、本発明では、処理済み画像の利便性と、複数の復元ポイントへ随意に戻れるといった両方の長所を兼ね備えることが可能になる。
《電子カメラおよび履歴付加装置の実施形態》
[構成説明]
図1は、本実施形態の電子カメラ11(履歴付加装置を含む)の構成を示す図である。
図1において、電子カメラ11には、撮影レンズ12が装着される。この撮影レンズ12の像空間には、撮像素子13の受光面が配置される。この撮像素子13の受光面には、ベイヤ配列パターンのRGBカラーフィルタが配置され、ベイヤ配列パターンに色信号を配列したRAW画像が生成される。このRAW画像は、A/D変換部14を介してデジタル化された後、画像処理部15に入力される。
この画像処理部15の内部には、下記の処理ユニットが含まれる。
(1)補正部16・・RAW画像に対して、オフセット補正、固定パターンノイズ補正、リニアリティ補正などを順次に施し、主として撮像素子13の特性を補正する。
(2)ホワイトバランス補正部17・・光源色温度によるRAW画像の色の偏りを、R色信号およびB色信号のゲイン調整によって補正する。
(3)色補間部18・・ベイヤ配列のRAW画像に色補間処理を実施して、画素単位にRGBの各色信号を揃えた画像データを生成する。
(4)ガンマ処理部19・・画像データに階調補正を加える。
(5)色処理部20・・画像データに彩度調整や色相補正を加える。
(6)輪郭強調部21・・画像データの輪郭を調整する。
これらの処理ユニット16〜21を介して画像処理された処理済み画像は、画像圧縮部22に入力される。画像圧縮部22は、入力される画像データに対して画像圧縮を施し、圧縮データをファイル生成部23に出力する。
一方、電子カメラ11内には、システムコントロール用の制御部26、操作部27、差分処理部28、画像伸長部50が設けられる。この差分処理部28は、画像処理部15内の処理ユニット16〜21の各段から画像を読み込み、差分画像を生成する。この差分画像は差分圧縮部29へ出力される。差分圧縮部29は、この差分画像を画像圧縮して、ファイル生成部23へ出力する。
ファイル生成部23は、履歴付き画像ファイルを出力する。この履歴付き画像ファイルは、記録部24を介して記録媒体25に記録される。
図2は、差分処理部28および差分圧縮部29の内部構成例を示す図である。
画像処理部15内では、画像処理が複数段階にわたって順次実施される。画像処理部15は、これらの各段階の画像を、中間画像(図2に示すB〜G)として出力する。また、画像処理部15からは、画像処理を終えた処理済み画像Aも出力される。
差分処理部28の内部には、複数の減算回路28a〜28fが設けられ、これらの画像A〜Gを読み込む。これらの減算回路28a〜28fは、中間画像B〜Gと処理済み画像Aとの画素差分を求めて、差分画像として出力する。
なお、減算回路28a〜28cは、画素単位に色成分が揃っている中間画像を扱うため、図3に示すように、色成分単位に画素差分を求める。
一方、減算回路28d〜28fは、色成分を色配列した中間画像(RAW画像など)を扱う。そこで、減算回路28d〜28fは、図4に示すように、中間画像と色配列画像(処理済み画像Aから色成分を抽出して中間画像と同様の色配列とした画像)との画素差分を求める。
なお、差分をとる画像間で量子化ビット数が異なるなど、画素差分の大きさが無用に大きくなる場合がある。この場合、ビットシフト処理や係数乗算や階調変換(テーブル処理など)などの処理によって、差分をとる画素値を適度に揃えておくことが好ましい。特に、情報損失を避ける場合は、画素値の大きな方に揃えることが好ましい。このような値調整によって画素差分値がゼロに集中するため、後述する差分画像のデータ圧縮効率を高めることが可能になる。もちろん、このような値調整を実施した履歴情報については、後述する復元画像の生成時に、この値調整を反映した復元処理が実施される。
このようにして減算回路28a〜28fからそれぞれ出力される差分画像は、差分圧縮部29内の圧縮部29a〜29fにそれぞれ入力される。圧縮部29a〜29fは、差分画像をそれぞれ圧縮処理して、履歴情報H1〜H6として出力する。
[動作説明]
図5は、履歴付き画像ファイルの生成動作を示す流れ図である。なお、ここでは説明を簡明にするため、履歴情報H1〜H3を扱うケースについて説明する。以下、図5に示すステップ番号にそって、履歴付き画像ファイルの生成動作を説明する。
ステップS1: 制御部26は、操作部27を介して設定される画質モードに応じて、処理ユニット16〜21の画像処理設定を行う。
ステップS2: ユーザーからのレリーズ操作(操作部27)により、制御部26は、撮像素子13を駆動制御する。撮像素子13からは、被写体像を撮像してRAW画像を出力する。
ステップS3: RAW画像は、補正部16、ホワイトバランス補正部17、および色補間部18を順次に経て、中間画像Dとなる。
ステップS4: 減算回路28cは、この中間画像Dの画素値を、後述する画素差分(ステップS10)に使用するまでの期間、少なくとも一時記憶する。
ステップS5: 中間画像Dは、ガンマ処理部19を経て階調変換処理が施され、中間画像Cとなる。
ステップS6: 減算回路28bは、この中間画像Cの画素値を、後述する画素差分(ステップS10)に使用するまでの期間、少なくとも一時記憶する。
ステップS7: 中間画像Cは、色処理部20を経て色処理が施され、中間画像Bとなる。
ステップS8: 減算回路28aは、この中間画像Bの画素値を、後述する画素差分(ステップS10)に使用するまでの期間、少なくとも一時記憶する。
ステップS9: 中間画像Bは、輪郭強調部21を経て輪郭調整が施され、処理済み画像Aとなる。この処理済み画像Aは、画像圧縮部22に与えられると共に、差分処理部28へ与えられる。
ステップS10: 減算回路28aは、中間画像Bと処理済み画像Aとを画素単位に減算して、差分画像(B−A)を出力する。また、減算回路28bは、中間画像Cと処理済み画像Aとを画素単位に減算して、差分画像(C−A)を出力する。さらに、減算回路28cは、中間画像Dと処理済み画像Aとを画素単位に減算して、差分画像(D−A)を出力する。
なお、これらの画素差分において、処理済み画像Aに代えて、画像の圧縮伸長を経た処理済み画像A′(図2参照)を使用してもよい。この処理済み画像A′は、処理済み画像Aの圧縮データを、画像伸長部50で画像伸長し、必要に応じてRGBへの色座標変換を実施した画像である。
ステップS11: 圧縮部29aは、差分画像(B−A)を圧縮処理して、履歴情報H1を生成する。また、圧縮部29bは、差分画像(C−A)を圧縮処理して、履歴情報H2を生成する。さらに、圧縮部29cは、差分画像(D−A)を圧縮処理して、履歴情報H3を生成する。
ステップS12: ファイル生成部23は、処理済み画像Aの圧縮データに、履歴情報H1〜H3を付加して、履歴付き画像ファイルを生成する。
この履歴付き画像ファイルには、例えば次のようなファイル構造を有する。
(1)SOI(Start Of Image)マーカー
(2)Exif規格に基づくメタデータ
(3)DQT(量子化テーブル)
(4)SOF(フレームヘッダ)
(5)DHT(ハフマンテーブル)
(6)SOS(スキャンヘッダ)
(7)処理済み画像の圧縮データ
(8)EOI(End Of Image)マーカー
(9)履歴情報H1
(10)履歴情報H2
(11)履歴情報H3
なお、複数の履歴情報をファイル内のアプリケーションセグメントに格納してもよい。
このような互換性を維持したファイル構造により、従来の汎用画像処理ソフトにおいても、処理済み画像の圧縮データを従来通りに扱うことが可能になる。
ステップS13: 完成した履歴付き画像ファイルは、記録部24によって記録媒体25に記録される。
《画像処理プログラムの実施形態》
続いて、履歴付き画像ファイルをコンピュータ上で扱うための画像処理プログラムについて説明する。
図6は、画像処理プログラムに制御されたコンピュータ動作を説明する図である。図7は、この履歴付き画像ファイルの処理の流れを具体的に示した図である。以下、図6および図7に示すステップ番号に沿って動作説明を行う。
ステップS20: コンピュータは、電子カメラ11(履歴付加装置)で生成された履歴付き画像ファイルを、記録媒体25や通信媒体を介して読み込み、コンピュータ内のメモリ上に格納する。
ステップS21: コンピュータは、この履歴付き画像ファイルから、処理済み画像の圧縮データと、複数の履歴情報を取得する。
ステップS22: コンピュータは、この圧縮データを画像伸長して、YCbCr表色系の処理済み画像を得る。次に、コンピュータは、この処理済み画像に対して、YCbCr表色系からRGB表色系への色座標変換を実施し、RGB色信号からなる処理済み画像A′を得る。
ステップS23: コンピュータは、ユーザーからの指示入力を受け付けると、その指示入力が処理済み画像のままで足りる処理か否かを判断する。
処理済み画像の印刷など、そのままでも足りる指示入力の場合、コンピュータはステップS24に動作を移行する。
一方、画質調整(画像処理)に関する指示入力の場合、コンピュータは履歴情報を使用するため、ステップS25に動作を移行する。
ステップS24: コンピュータは、処理済み画像のままで足りる処理(そのままの印刷処理やモニタ表示など)については、処理済み画像を積極的に使用する。これらの処理の後、コンピュータはステップS23に動作を戻す。
ステップS25: コンピュータは、画質調整の変更指示を受け付け、ステップS26以降に動作を移行する。
ステップS26: コンピュータは、変更指示された画質調整の種類によって、動作を分岐する。
すなわち、ガンマ調整(階調調整)を含む変更指示であれば、コンピュータはステップS29に動作を移行する。
また、ガンマ調整を含まず、色処理を含む変更指示であれば、コンピュータはステップS28に動作を移行する。
一方、輪郭調整のみの変更指示であれば、コンピュータはステップS27に動作を移行する。
ステップS27: ここでは輪郭調整のみの変更指示であるから、その処理直前の中間画像Bまで戻れば足りる。そこで、コンピュータは、履歴情報H1を選択する。この選択の後、コンピュータは、ステップS30に動作を移行する。
ステップS28: ここでは色処理を遡って変更するため、その処理直前の中間画像Cまで戻る必要がある。そこで、コンピュータは、履歴情報H2を選択する。この選択の後、コンピュータは、ステップS30に動作を移行する。
ステップS29: ここではガンマ調整を遡って変更するため、その処理直前の中間画像Dまで戻る必要がある。そこで、コンピュータは、履歴情報H3を選択する。この選択の後、コンピュータは、ステップS30に動作を移行する。
ステップS30: コンピュータは、選択した履歴情報を伸長処理して、差分画像を得る。
ステップS31: コンピュータは、ステップS22で得た処理済み画像A′の色成分と、ステップS30で得た差分画像の色成分とを画素単位に加算し、中間画像を復元した画像(復元画像)を生成する。
なお、色成分を色配列した中間画像(RAW画像など)を復元する場合には、中間画像と色配列画像(処理済み画像A′から色成分を抽出して中間画像と同様の色配列とした画像)とを画素単位に加算すればよい。
ステップS32: コンピュータは、復元画像に対して、変更指示された画質調整を含む画像処理を改めて実施し、再処理済み画像Zを生成する。
ステップS33: コンピュータは、再処理済み画像Zに対応する履歴情報群を改めて作成する。例えば、上述した図5と同様の処理により、履歴情報群の再作成が可能である。
また例えば、下記のような手順で履歴情報群を再作成することも可能である。
(1)処理済み画像A′と再処理済み画像Zとの画素差分を求め、画質調整の変更に伴う差分画像(A′−Z)を求める。なお、この画素差分において、再処理済み画像Zに代えて、画像の圧縮伸長を経た再処理済み画像Z′(図7参照)を使用してもよい。この再処理済み画像Z′は、再処理済み画像Zの圧縮データを画像伸長し、必要に応じてRGBへの色座標変換を実施した画像である。
(2)元々の履歴情報群をそれぞれ伸長処理し、旧差分画像を得る。
(3)旧差分画像の色成分に対して、差分画像(A′−Z)の色成分を画素加算することにより、新たな差分画像を得る。なお、旧差分画像が色成分を色配列した画像の場合には、旧差分画像と色配列画像(差分画像(A′−Z)から色成分を抽出して旧差分画像と同様の色配列とした画像)とを画素単位に加算すればよい。
(4)新たな差分画像を圧縮処理して、新たな履歴情報とする。
ステップS34: コンピュータは、ステップS32で求めた新たな処理済み画像Zの圧縮データに、新たな履歴情報群を付加することにより、履歴付き画像ファイルを再作成する。
《実施形態の効果など》
以上説明したように、電子カメラ11(履歴付加装置)は、履歴付き画像ファイルを生成する。この履歴付き画像ファイルには、汎用性の高い処理済み画像が含まれるため、汎用の画像表示ソフトで開いてすぐに印刷できるなど、高い利便性が得られる。
さらに、この履歴付き画像ファイルには、複数の履歴情報が含まれる。これら複数の履歴情報を適宜に選択使用することで、所望段階の復元画像(中間画像と同一または類似した画像)に戻すことができる。これらの復元画像は、電子カメラ11内での画像処理の影響が適宜に除いた画像である。したがって、従来のRAW画像とほぼ同様の利点、例えば『画質の事後決定』や『複数目的利用』や『最新技術の適用』といった利点を得ることができる。その結果、この復元画像に画質調整などを行っても、画像処理の重複による画質劣化は殆ど生じない。
特に、本実施形態の画像処理プログラムでは、画質調整の変更指示に対応して、その画質調整の処理前に戻す履歴情報を選択する。したがって、変更指示された画質調整以降をやり直せばよい。その結果、画質調整を最初から全てやり直す必要がなくなり、画質調整の変更時間を合理的に短縮できる。
さらに、本実施形態の画像処理プログラムでは、画質調整の変更に伴って、履歴付き画像ファイル内の履歴情報を更新する。したがって、画質調整の変更を何度繰り返しても、本実施形態の効果を繰り返し得ることができる。
《実施形態の補足事項》
なお、上述した実施形態では、RGBベイヤ配列のRAW画像について説明した。しかしながら、RAW画像の色配列パターンはRGB成分やベイヤ配列に限定されるものではない。
また、上述した実施形態では、電子カメラ11に履歴付加装置を搭載するケースについて説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フィルムスキャナーなどに履歴付加装置を搭載してもよい。
なお、上述した実施形態では、差分画像を履歴情報とするケースについて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、復元処理の処理パラメータを履歴情報としてもよい。また、可逆な画像処理を復元する場合には、その画像処理の処理パラメータを履歴情報としてもよい。
また、上述した実施形態では、1つの履歴情報を用いて、処理済み画像(再処理済み画像)を所望の中間画像に戻す場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、履歴情報H1と、中間画像Bから中間画像Cに戻るための情報(段階別の履歴情報)とを組み合わせることで、履歴情報H2とすることもできる。
特に、この段階別の履歴情報を作成する場合には、その処理前後の画像データを逐次比較することが好ましい。このような処理では、その処理の入出力のデータ遅滞を補うバッファ容量を用意すれば足りる。そのため、履歴情報の作成のために、複数の中間画像をフレーム単位でバッファ記憶する必要がなくなり、履歴付加装置の回路規模を大幅に縮小できる。
なお、上述した実施形態では、画像処理の段階(区切り方)を明示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。また、付加する履歴情報の個数を明示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。画像処理の段階を細かく区切り、履歴情報の個数を増やすことによって、復元可能なポイントを細かく設定することができる。また、画像処理の段階を粗く区切り、履歴情報の個数を減らすことにより、復元可能なポイントを粗く設定することもできる。
なお、本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、前述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明は、履歴付加装置、電子カメラ、または画像処理プログラムなどに利用可能な技術である。
本実施形態の電子カメラ11の構成を示す図である。 差分処理部28および差分圧縮部29の内部構成例を示す図である。 色成分が揃った中間画像の処理を示す図である。 色成分が欠落した中間画像の処理を示す図である。 履歴付き画像ファイルの生成動作を示す流れ図である。 画像処理プログラムに制御されたコンピュータ動作を説明する図である。 この履歴付き画像ファイルの処理の流れを具体的に示した図である。
符号の説明
11…電子カメラ,12…撮影レンズ,13…撮像素子,14…A/D変換部,15…画像処理部,16…補正部,17…ホワイトバランス補正部,18…色補間部,19…ガンマ処理部,20…色処理部,21…輪郭強調部,22…画像圧縮部,23…ファイル生成部,24…記録部,25…記録媒体,26…制御部,27…操作部,28…差分処理部,29…差分圧縮部,50…画像伸長部

Claims (5)

  1. 入力画像に画像処理を複数段階にわたって施し、各段階の画像(複数の中間画像)と、前記複数段階の画像処理後の画像(処理済み画像)とを得る画像処理部と、
    前記処理済み画像を複数の前記中間画像に戻すための複数の履歴情報を求め、複数の前記履歴情報を前記処理済み画像に付加して、復元処理が可能な画像ファイル(以下『履歴付き画像ファイル』という)を生成する履歴付加部と
    を備えたことを特徴とする履歴付加装置。
  2. 請求項2に記載の履歴付加装置と、
    被写体像を撮像して入力画像を生成する撮像部とを備え、
    前記入力画像を前記履歴付加装置で処理して、前記履歴付き画像ファイルを生成する
    ことを特徴とする電子カメラ。
  3. 請求項1に記載の履歴付加装置で生成された前記履歴付き画像ファイルをコンピュータで画像処理するための画像処理プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記履歴付き画像ファイル(前記処理済み画像と複数の前記履歴情報とを含む)を取得する入力処理部と、
    複数の前記履歴情報から1つを選択する選択部と、
    前記処理済み画像に、前記選択部で選択した前記履歴情報が示す復元処理を施し、復元画像を得る復元処理部と、
    前記復元処理部によって得た前記復元画像に対して改めて画像処理を施して、再処理済み画像を生成する再画像処理部と
    して機能させるための画像処理プログラム。
  4. 請求項3に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記再画像処理部は、ユーザーから画像処理の変更指示を受ける機能を有し、
    前記選択部は、変更指示を受けた画像処理より前に戻すための履歴情報を選択する
    ことを特徴とする画像処理プログラム。
  5. 請求項3または請求項4に記載の画像処理プログラムにおいて、
    前記再画像処理部は、前記再処理済み画像を、各段階の画像処理前の画像(複数の中間画像)へ戻すための複数の履歴情報を求め、複数の前記履歴情報を前記再処理済み画像に付加することにより、復元処理が可能な履歴付き画像ファイルを生成する
    ことを特徴とする画像処理プログラム。
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