JP2007058102A - 光合分波器および光合波ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 簡素な構成の光合分波器および光合波ユニットを提供する。
【解決手段】 使用波長域で透明な光学材料からなる基板11と、基板の厚さ方向に対向する2つの面1A,1Bのうち一方に設けられ、使用波長域での分光特性が光線の入射角度により変わる特性を示すフィルタ膜12と、2つの面のうち他方に設けられ、フィルタ膜の第1の部位(例えば部位2A)から基板の内部に向けて第1の角度で伝搬する光を反射して、第1の部位とは異なるフィルタ膜の第2の部位(例えば部位2B)に、第1の角度とは異なる第2の角度で入射させる反射部13とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光の合波または分波の何れか一方を行う光合分波器および光合波ユニットに関する。
例えば1.5μm帯の4波長の光の合波または分波を行う光合分波器として、図5に示すような構成が知られている(例えば特許文献1を参照)。図5には分波の際の光路を矢印付きの線で示す。この線で矢印の向きを逆にすれば合波の際の光路となる。図5の光合分波器では、平行平板状の基板31,32の間に分光特性の異なる4枚のフィルタ33〜36を配置すると共に、一方の基板32の表面に反射膜37を配置し、他方の基板31の表面を光の入射面および出射面とする。このような光合分波器によれば、4枚のフィルタ33〜36の各分光特性に応じて4波長の光の合波や分波を行うことができる。
しかし、上記の光合分波器には、4枚のフィルタ33〜36が必要であり、複雑な構成となっていた。このため、製造時の工数が多く、歩留まりも悪く、高価な部品となる。
本発明の目的は、簡素な構成の光合分波器および光合波ユニットを提供することにある。
本発明の光合分波器は、使用波長域で透明な光学材料からなる基板と、前記基板の厚さ方向に対向する2つの面のうち一方に設けられ、前記使用波長域での分光特性が光線の入射角度により変わる特性を示すフィルタ膜と、前記2つの面のうち他方に設けられ、前記フィルタ膜の第1の部位から前記基板の内部に向けて第1の角度で伝搬する光を反射して、前記第1の部位とは異なる前記フィルタ膜の第2の部位に前記第1の角度とは異なる第2の角度で入射させる反射部とを備えたものである。
また、前記フィルタ膜は、前記基板内を伝搬し前記反射部での一回の反射により前記フィルタ膜への入射角が変化する入射角の変化量に対し、ある帯域の光線の帯域幅よりもエッジ波長の変化が大きいことが好ましい。
また、前記フィルタ膜は、前記第1の部位と前記第2の部位とを含む複数の部位で合波または分波を行い、前記複数の部位から前記基板の内部に向けて互いに非平行な光を発生し、前記反射部は、前記複数の部位から発生した前記非平行な光をそれぞれ反射すると共に、反射後の光が互いに非平行となるように反射することが好ましい。
また、前記基板は、ウエッジ状の基板であり、前記反射部は、前記使用波長域の光を反射する反射膜であることが好ましい。
また、前記基板は、平行平面状の基板であり、前記反射部は、複数の微小プリズムからなることが好ましい。
本発明の光合波ユニットは、上記の光合分波器と、前記フィルタ膜の少なくとも前記第1の部位と前記第2の部位とを介して前記基板の内部に波長の異なる光を入射させる光源手段とを備えたものである。
また、本発明の光合波ユニットは、上記の光合分波器と、前記フィルタ膜の少なくとも前記第1の部位または前記第2の部位を透過する光を集光する光学素子とを備えたものである。
本発明によれば、簡素な構成の光合分波器および光合波ユニットを提供できる。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態の光合分波器10は、図1に示す通り、ウエッジ状の基板11と、1枚のフィルタ膜12と、反射膜13とで構成される。この光合分波器10は、例えば1.3μm帯の中に4つの中心波長(λ1=1348nm,λ2=1324nm,λ3=1300nm,λ4=1276nm)を持ち、中心波長ごとに異なる帯域を有する光信号の合波や分波をする光学部品である。また、光合分波器10は、例えば光ファイバを用いた10Gビット/秒のEthernet(登録商標)システムにおいて、1.3μm帯の4波長λ1〜λ4の光を多重化して通信する規格(LX4)のトランシーバやレシーバに用いられる。
基板11は、使用波長域(上記の1.3μm帯)で透明な光学材料(例えばBK7など)からなる。基板11の厚さ方向に対向する2つの平面1A,1Bは非平行であり、2つの平面1A,1Bの成す角θ(ウエッジ角)は例えば1.5°である。基板11のBK7の屈折率は1.5271である。
フィルタ膜12は、基板11の一方の平面1A上に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に重ねて形成した光学多層膜である。高屈折率層は、例えば五酸化ニオブ(Nb25)である。低屈折率層は、例えば二酸化ケイ素(SiO2)である。これらの成膜には、スパッタ法や真空蒸着法などを用いればよい。なお、屈折率は、高屈折率層のNb25が2.233、低屈折率層のSiO2が1.459である。フィルタ膜12の層数は例えば120層である。
また、フィルタ膜12は、所定波長より長波長側を透過して短波長側を反射するような分光特性を有し(エッジフィルタ)、この分光特性が使用波長域(上記の1.3μm帯)で図2(a)〜(d)に示すような分光透過率特性を示す。図2(a)〜(d)は、それぞれ、基板11の側からフィルタ膜12に入射するときの角度が20°,23°,26°,29°の場合の分光透過率特性である。実線はs偏光、点線はp偏光の場合に対応する。図2の横軸は波長(nm)、左側の縦軸は透過率(%)、右側の縦軸は反射率(%)を表す。
図2から分かるように、各入射角とも、フィルタ膜12の分光特性は、偏光状態に拘わらずほぼ同じである。また、長波長側の透過域と短波長側の反射域との境界(以下「エッジ波長」)は、入射角が大きいほど短波長側へシフトする。また、入射角の変化に対するエッジ波長の変化量は、反射膜13での一回の反射で変化するフィルタ膜12への入射角の変化により、エッジ波長は1つの中心波長帯における光信号の帯域幅よりも大きく変化するようにしている。
具体的に説明すると、入射角20°の場合のエッジ波長はλ1=1348nmとλ2=1324nmとの間にあり、中心波長をλ1とする光信号は十分に透過し、その他の帯域の光信号は反射する。入射角23°の場合のエッジ波長はλ2=1324nmとλ3=1300nmとの間にあり、中心波長をλ1およびλ2とする光信号は十分に透過し、その他の帯域の光信号は反射する。入射角26°の場合のエッジ波長はλ3=1300nmとλ4=1276nmとの間にあり、中心波長をλ4とする光信号は反射し、その他の帯域の光信号は反射する。入射角29°の場合のエッジ波長はλ4=1276nmより短波長側にあり、全ての帯域の光信号を透過する。
さらに、反射膜13(図1)は、基板11の他方の平面1Bに設けられ、使用波長域(上記の1.3μm帯)の光を偏光状態に拘わらず同程度の反射率で反射するように構成される。少なくとも波長1276nm〜1324nm(λ2〜λ4)の光が、少なくとも21.5°〜27.5°で入射したときには、これを反射するように構成することが好ましい。
本実施形態の光合分波器10では、基板11の平面1Bのうち、平面1Aからの距離が近く、かつ、反射膜13の形成されない部分(開口部1C)を、分波の際の光の入射面とする。分波の際、開口部1Cには、不図示の光ファイバからの4つの帯域の光信号が合波された光束(4波長λ1〜λ4の光を含む)が導かれる。この光束の偏光状態は定まっていない。また、この光束の入射角は、開口部1Cを介して基板11の内部に入射した光が、基板11の内部からフィルタ膜12の部位2Aに入射角20°で入射するように設定される。
そして、フィルタ膜12の部位2Aに入射角20°で入射した光(λ1〜λ4)は、フィルタ膜12の入射角20°での分光特性(図2(a))にしたがって分波される。つまり、エッジ波長より長波長側の光(λ1=1348nm)は部位2Aを透過し、エッジ波長より短波長側の光(λ2=1324nm,λ3=1300nm,λ4=1276nm)は部位2Aで反射する。そして、部位2Aを透過した光(λ1)は、1つ目の分波光として不図示のディテクタなどに導かれる。
一方、部位2Aで反射した光(λ2〜λ4)は、部位2Aから基板11の内部に向けて反射角20°で伝搬し、反射膜13の部位3Aに入射する。基板11のウエッジ角(2つの平面1A,2Bの成す角θ)が1.5°のため、反射膜13の部位3Aには入射角21.5°で入射する。反射膜13は、この光(λ2〜λ4)を反射して、フィルタ膜12の部位2Aとは異なる部位2Bに上記の入射角20°とは異なる入射角23°で入射させる。
このとき、フィルタ膜12の部位2Bに入射角23°で入射した光(λ2〜λ4)は、フィルタ膜12の入射角23°での分光特性(図2(b))にしたがって分波される。つまり、光(λ2〜λ4)のうち、エッジ波長より長波長側の光(λ2=1324nm)は部位2Bを透過し、エッジ波長より短波長側の光(λ3=1300nm,λ4=1276nm)は部位2Bで反射する。そして、部位2Bを透過した光(λ2)は、2つ目の分波光として不図示のディテクタなどに導かれる。
さらに、部位2Bで反射した光(λ34)は、部位2Bから基板11の内部に向けて反射角23°で伝搬し、反射膜13の部位3Bに入射角24.5°で入射する。反射膜13は、この光(λ34)を反射して、フィルタ膜12の部位2A,2Bとは異なる部位2Cに上記の入射角20°,23°とは異なる入射角26°で入射させる。
このとき、フィルタ膜12の部位2Cに入射角26°で入射した光(λ34)は、フィルタ膜12の入射角26°での分光特性(図2(c))にしたがって分波される。つまり、光(λ34)のうち、エッジ波長より長波長側の光(λ3=1300nm)は部位2Cを透過し、エッジ波長より短波長側の光(λ4=1276nm)は部位2Cで反射する。そして、部位2Cを透過した光(λ3)は、3つ目の分波光として不図示のディテクタなどに導かれる。
さらに、部位2Cで反射した光(λ4)は、部位2Cから基板11の内部に向けて反射角26°で伝搬し、反射膜13の部位3Cに入射角27.5°で入射する。反射膜13は、この光(λ4)を反射して、フィルタ膜12の部位2A,2B,2Cとは異なる部位2Dに上記の入射角20°,23°,26°とは異なる入射角29°で入射させる。
このとき、フィルタ膜12の部位2Dに入射角29°で入射した光(λ4)は、フィルタ膜12の入射角29°での分光特性(図2(d))にしたがって分波される。ただし、ここでは、入射した光(λ4)がエッジ波長より長波長側の光(λ4=1276nm)のみであるため、部位2Dで反射する光はなく、そのまま部位2Dを透過する。そして、部位2Dを透過した光(λ4)は、4つ目の分波光として不図示のディテクタなどに導かれる。
このように、本実施形態の光合分波器10において、フィルタ膜12は、部位2A〜2Dで4波長(λ1〜λ4)の分波を行う。また、反射膜13は、フィルタ膜12の部位2A〜2Cから反射した光束をそれぞれ部位3A〜3Cで反射すると共に、それぞれの部位での反射後の光が互いに非平行となる(さらに部位2Aへの入射光とも非平行となる)ように反射して、互いに異なる角度でフィルタ膜12に入射させる。
なお、基板11の内部からフィルタ膜12の部位2A〜2Dや反射膜13の部位3A〜3Cへ入射する光の角度は、全反射しないように、臨界角より小さくする必要がある。
また、フィルタ膜12の部位2A〜2Dでの入射角は、分波の際、反射回数が増えるにつれて大きくなる(20°→23°→26°→29°)。したがって、フィルタ膜12の分光特性が図2(a)〜(d)のような角度依存性を示し、入射角が大きいほどエッジ波長が短波長側へシフトする(反射域が狭くなる)ことを利用すれば、1枚のフィルタ膜12による4波長(λ1〜λ4)の分波を実現することができる。
本実施形態の光合分波器10では、1枚のフィルタ膜12を用いて4波長(λ1〜λ4)を分波することができるため、部品点数の削減が図られ、簡素な構成となる。その結果、製造時の工数を削減でき(例えば成膜工程は1回のみとなる)、歩留まりが向上し、低コスト化が図られる。
さらに、本実施形態の光合分波器10では、上記した分波の際の光路(図1の矢印付きの線)を逆にたどると、4波長(λ1〜λ4)の光を合波することもできる。合波の際には、図3に示す通り、光合分波器10のフィルタ膜12の部位2A〜2Dの近傍に、それぞれ、レーザダイオード(LD)や信号光が伝搬する光ファイバーの射出端などの光源14〜17が配置され、光合波ユニットを構成する。
この光合波ユニットでは、光源17からの光(λ4)がフィルタ膜12の部位2Dを介して角度29°で基板11の内部に入射する。同様に、光源16からの光(λ3)が部位2Cを介して角度26°で入射し、光源15からの光(λ2)が部位2Bを介して角度23°で入射し、光源14からの光(λ1)が部位2Aを介して角度20°で入射する。
そして、フィルタ膜12は、部位2A〜2Dで4波長(λ1〜λ4)の合波を行う。また、反射膜13は、フィルタ膜12の部位2Aを除く部位2B〜2Dに入射した光束をそれぞれ部位3A〜3Cで反射すると共に、それぞれの部位での反射後の光束が、それぞれの信号光の帯域に見合った分光透過率特性を呈する角度でフィルタ膜12に入射させる。
さらに、部位2A〜2Dから基板11の内部へ伝搬するときの角度は、合波の際、反射回数が増えるにつれて小さくなる(29°→26°→23°→20°)。したがって、フィルタ膜12の分光特性が図2(a)〜(d)のような角度依存性を示し、入射角が小さいほどエッジ波長が長波長側へシフトする(反射域が広くなる)ことを利用すれば、1枚のフィルタ膜12による4波長(λ1〜λ4)の合波を実現することができる。合波した後の光は基板11の開口部1Cから出射される。
このように、1枚のフィルタ膜12を用いて4波長(λ1〜λ4)を合波することができるため、部品点数の削減が図られ、簡素な構成となる。その結果、製造時の工数を削減でき(例えば成膜工程は1回のみとなる)、歩留まりが向上し、低コスト化が図られる。
また、図3の光合波ユニットでは、光源14〜17としてレーザダイオード(LD)を用いた場合、光源14〜17からの光(λ1〜λ4)の偏光状態を自由に設定することができ、フィルタ膜12に入射する際の偏光状態を各波長ごとに揃えることができる(s偏光でもp偏光でも構わない)。このように偏光状態を予め決めて各波長ごとに揃える場合、フィルタ膜12の設計が容易になり、フィルタ膜12の層数を上記の120層(s偏光にもp偏光にも対応可能とした場合の層数)より少なくできる。さらに、各波長ごとの偏光状態をs偏光に揃える場合、より少ない層数で高い反射率を得ることができるため好ましい。
さらに、本実施形態の光合分波器10では、4波長(λ1〜λ4)を合波/分波する際に各波長の光を同じ面(フィルタ膜12の表面)から入射/出射させるので、上記の光源14〜17や、出射光を集光するマイクロプリズム、集光光を検知するディテクタなどを、アレイ状に構成して光合分波器10のフィルタ膜12の近傍に配置することができる。したがって、光合分波器10とアレイ状の光学部品との組み合わせを1つの光合波および/または分波ユニットとして考えたときにコンパクトな構成となる。
(第2実施形態)
第2実施形態の光合分波器20は、図4(a),(b)に示す通り、上記の基板11に代えて平行平板状の基板21を設け、上記の反射膜13に代えて複数の微小プリズム22〜24を設けたものである。基板21の厚さ方向に対向する2つの平面1D,1Eは平行である。基板21の一方の平面1Dには上記と同様のフィルタ膜12が設けられ、他方の平面1Eには複数の微小プリズム22〜24が設けられる。
微小プリズム22〜24は、使用波長域(上記の1.3μm帯)で透明な光学材料からなり、例えば成形品である。そして、この微小プリズム22〜24を基板11の平面1Eに接合(接着)することにより、両者を一体化させることができる。また、平面1Eのうち、微小プリズム22〜24のない一端側の部分(開口部1F)が、分波の際の入射面、合波の際の出射面となる。
微小プリズム22〜24の具体的な形状は、図4(b)に示す通り、基板21と接触している側の2つの頂点25,26の角度が35°と33.5°であり、残りの頂点27の角度が111.5°となっている。基板11から微小プリズム22〜24に入射した光は、分波の際、まず頂点25,27の間の斜面28で全反射し、その後、頂点26,27の間の斜面29で全反射して、再び基板11の内部に導かれる。
分波の際、微小プリズム22〜24は、フィルタ膜12の部位2A〜2Cから発生した非平行な光をそれぞれ斜面28,29で全反射すると共に、全反射後の光が互いに非平行となる(さらに部位2Aへの入射光とも非平行となる)ように反射して、互いに異なる角度でフィルタ膜12に入射させる。また、フィルタ膜12の部位2A〜2Dでの入射角は、反射回数が増えるにつれて大きくなる(20°→23°→26°→29°)。
したがって、第2実施形態の光合分波器20でも、1枚のフィルタ膜12を用いて4波長(λ1〜λ4)を分波することができる。また、上記した分波の際の光路(図4の矢印付きの線)を逆にたどると、4波長(λ1〜λ4)の光を合波することもできる。このため、部品点数の削減が図られ、簡素な構成となる。その結果、製造時の工数を削減でき(例えば成膜工程は1回のみとなる)、歩留まりが向上し、低コスト化が図られる。
(変形例)
なお、上記した実施形態では、長波長透過型の分光特性(図2)のフィルタ膜12を例に説明したが、本発明はこれに限定されない。それとは逆に、短波長透過型の分光特性のフィルタ膜を用いる場合にも、本発明を適用できる。この場合でも、分光特性が角度依存性を示し、図2と同様、エッジ波長は入射角が大きいほど短波長側へシフトする。ただし、フィルタ膜の各部位での入射角は、分波の際、反射回数が増えるにつれて小さくなるように設定する必要がある。
このように設定すれば、分波の際、反射回数が増えるにつれてフィルタ膜での入射角が小さくなり、エッジ波長は長波長側へシフトする(反射域が狭くなる)ため、1枚のフィルタ膜による4波長(λ1〜λ4)の分波を実現することができる。
同様に、合波の際には、反射回数が増えるにつれてフィルタ膜での入射角が大きくなり、エッジ波長は短波長側へシフトする(反射域が広くなる)ため、1枚のフィルタ膜による4波長(λ1〜λ4)の合波を実現することができる。
また、上記した実施形態では、4波長(λ1〜λ4)を合波/分波する際に各波長の光を同じ面(フィルタ膜12の表面)から入射/出射させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。分波の際には最後に分波される光(λ4)、合波の際には最初に合波される光(λ4)を、基板11の平面1B(または基板21の平面1E)から入射/出射させてもよい。
さらに、上記した実施形態では、1.3μm帯の4波長(λ1〜λ4)の光の合波や分波を行う例で説明したが、その他の波長帯の4波長でも同様に合波/分波することができる。
また、合波/分波の波長数は4つに限らない。複数の波長を含む多波長の合波/分波を行うこともできる。
第1実施形態の光合分波器10の全体構成と光路を示す図である。 フィルタ膜12の分光特性を示す図である。 光合波ユニットの構成を示す図である。 第2実施形態の光合分波器20の全体構成と光路を示す図である。 従来の光合分波器の構成を示す図である。
符号の説明
10,20 光合分波器 ; 11,21 基板 ; 1A,1B,1D,1E 平面 ;
12 フィルタ膜 ; 13 反射膜 ; 22〜24 微小プリズム ;
14〜17 光源

Claims (7)

  1. 使用波長域で透明な光学材料からなる基板と、
    前記基板の厚さ方向に対向する2つの面のうち一方に設けられ、前記使用波長域での分光特性が光線の入射角度により変わる特性を示すフィルタ膜と、
    前記2つの面のうち他方に設けられ、前記フィルタ膜の第1の部位から前記基板の内部に向けて第1の角度で伝搬する光を反射して、前記第1の部位とは異なる前記フィルタ膜の第2の部位に前記第1の角度とは異なる第2の角度で入射させる反射部とを備えた
    ことを特徴とする光合分波器。
  2. 請求項1に記載の光合分波器において、
    前記フィルタ膜は、前記基板内を伝搬し前記反射部での一回の反射により前記フィルタ膜への入射角が変化する入射角の変化量に対し、ある帯域の光線の帯域幅よりもエッジ波長の変化が大きい
    ことを特徴とする光合分波器。
  3. 請求項2に記載の光合分波器において、
    前記フィルタ膜は、前記第1の部位と前記第2の部位とを含む複数の部位で合波または分波を行い、前記複数の部位から前記基板の内部に向けて互いに非平行な光を発生し、
    前記反射部は、前記複数の部位から発生した前記非平行な光をそれぞれ反射すると共に、反射後の光が互いに非平行となるように反射する
    ことを特徴とする光合分波器。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の光合分波器において、
    前記基板は、ウエッジ状の基板であり、
    前記反射部は、前記使用波長域の光を反射する反射膜である
    ことを特徴とする光合分波器。
  5. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の光合分波器において、
    前記基板は、平行平面状の基板であり、
    前記反射部は、複数の微小プリズムからなる
    ことを特徴とする光合分波器。
  6. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の光合分波器と、
    前記フィルタ膜の少なくとも前記第1の部位と前記第2の部位とを介して前記基板の内部に波長の異なる光を入射させる光源手段とを備えた
    ことを特徴とする光合波ユニット。
  7. 請求項1から請求項5の何れか1項に記載の光合分波器と、
    前記フィルタ膜の少なくとも前記第1の部位または前記第2の部位を透過する光を集光する光学素子とを備えた
    ことを特徴とする光合波ユニット。
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