JP2010122439A - 光合分波モジュールおよびこれに用いるプリズム - Google Patents

光合分波モジュールおよびこれに用いるプリズム Download PDF

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Abstract

【課題】周囲環境温度の変化等により光学部品が傾くことによる光結合性能の低下を抑制し、かつ膜の設計を容易にした光合分波モジュールを提供する。
【解決手段】光合分波モジュール10は、直方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面27を形成した複数のプリズム11〜16と、複数のプリズムを収容する筐体17と、各プリズムに波長の異なる光をコリメート光にして入射させる複数のコリメータユニット18〜24とを備える。各プリズム11〜16に波長の異なる光が入射されると、各入射光は傾斜面27と第2の端面29で2回反射された後各プリズムから出射される。各プリズムから出射される光は、複数のプリズムのうち前段のプリズムからの出射光が後段のプリズムからの出射光と同じ光路を進むことで、順次合波され、最終段のプリズム11の第3の端面30から波長多重光が出射される。
【選択図】図1

Description

本発明は、光通信システムおよび光計測分野等に適用される光合分波モジュールおよびこれに用いるプリズムに関する。
近年、ブロードバンドの急速な普及を背景に、光伝送システムの高速化への検討が盛んに行われている。このような光伝送システムでは、光合分波モジュールが使用される。このような光合分波モジュールとして、例えば、特許文献1に開示された技術が知られている。この従来の光合分波モジュール(光合分波器)は、2つのコリメートレンズ間にフィルタを配置した構成を有する。フィルタは一方のコリメートレンズによりコリメート光にされたλ1の信号光を反射するとともに、他方のコリメートレンズによりコリメート光にされたλ2の信号光を透過させる。フィルタで反射されたλ1の信号光とフィルタを透過したλ2の信号光とがコリメートレンズを介して光ファイバに結合される。
特開2003−315611号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された従来技術では、周囲環境温度の変化などによりフィルタがθ傾くと、その透過光の光路は変化しないが、反射光の角度が2θ傾くので、その反射光がコリメートレンズを介して光ファイバに結合しなくなってしまう。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為されたもので、その目的は周囲環境温度の変化等により光学部品が傾くことによる光結合性能の低下を抑制し、かつ膜の設計を容易にした光合分波モジュールを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係る光合分波モジュールは、透明性を有する直方体或いは立方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面をそれぞれ形成した複数のプリズムと、前記複数のプリズムを収容する筐体とを備え、前記複数のプリズムの各々は、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光が前記傾斜面へ向けて入射され或いは該傾斜面で反射された後出射される第1の端面と、前記第1の光を反射させ、その他の波長の光を透過させる波長選択性を有するフィルタが形成された第2の端面と、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が出射或いは入射される第3の端面とを有し、前記複数のプリズム各々の前記第1の端面から前記第1の光が入射される場合、該第1の光は前記傾斜面と前記フィルタで2回反射された後、該フィルタを透過して入射する第2の光と合波されて前記第3の端面から出射し、前記波長多重光が前記複数のプリズムのいずれか一つの前記第3の端面から入射される場合、該波長多重光に含まれる前記第1の光は前記フィルタと前記傾斜面で2回反射された後前記第1の端面から出射しかつその他の波長の光は前記フィルタを透過するように、前記複数のプリズムは一列に配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、複数のプリズムの各々に、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光がそれぞれ入射される場合、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が、一列に配置された複数のプリズムのうちの一つ(最終段のプリズム)の第3の端面から出射されることで、合波がなされる。一方、波長多重光が複数のプリズムのうちの一つ(初段のプリズム)の第3の端面から入射される場合、各プリズムの第1の端面から、プリズム毎に波長の異なる第1の光がそれぞれ出射されることで、分波がなされる。また、複数のプリズムの各々で、入射光(第1の端面から入射する第1の光或いは第3の端面から入射する波長多重光)はそれぞれ2回反射した後出射する。これにより、周囲環境温度の変化等によりプリズムが傾いても、その傾きは相殺されるので、各プリズムからの出射光は傾きが無い場合の出射光に対して横方向にシフトするだけであり、その出射光がコリメータレンズなどを介して光ファイバに光結合しなくなるなどの不具合の発生を抑制できる。
従って、周囲環境温度の変化等によりプリズムが傾くことによる光結合性能の低下を抑制できる。さらに、各プリズムにあっては、傾斜面と対向する2つの端面の一方(第1の端面)から傾斜面に光を入射させ、傾斜面で反射した光を2つの端面の他方(第2の端面)で反射させ、その反射光を第2の端面と対向する端面(第3の端面)から出射させる。このため、傾斜面での入射光の入射角度と反射角度は37°程度になり、第1の端面或いは第3の端面での入射角、および第2の端面への入射角がそれぞれ12°程度の小さい角度になるので、第1の端面或いは第3の端面に形成する反射防止膜(ARコート)や、第2の端面に形成するロングパスフィルタ(LWPF: Longwave Pass Filter)などのフィルタの偏波依存性が非常に良くなり、膜の設計が容易になる。
本発明の他の態様に係る光合分波モジュールは、前記筐体には、前記複数のプリズムの各々に、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光をコリメート光に変換して入射させるコリメートレンズをそれぞれ有する複数のコリメータユニットが装着されていることを特徴とする。この構成によれば、複数のプリズムの各々に、プリズム毎に波長の異なる光をコリメート光にそれぞれ変換して入射させることができる。
本発明の他の態様に係る光合分波モジュールは、前記複数のプリズムは、交互に左右を反転して一列に配置されていることを特徴とする。この構成によれば、各プリズムへの光の入射方向を一つ置きに交互に変えることができるので、各プリズムに光を個別に入射させるコリメートレンズを有するコリメータユニットを、筐体に一つ置きに左右交互に配置することができ、設計上の自由度を向上させることができる。
本発明の他の態様に係る光合分波モジュールは、前記複数のプリズムの各々にあっては、前記第1の端面に反射防止膜が、前記傾斜面に高反射膜が、そして、前記第3の端面に反射防止膜がそれぞれ形成されていることを特徴とする。この構成によれば、各プリズムの第1の端面、傾斜面、および第3の端面での損失を抑制することができる。本発明の他の態様に係る光合分波モジュールは、前記複数のプリズムの各々に、350nm〜900nmの波長帯域の光を入射させることを特徴とする。
本発明の他の態様に係る光合分波モジュールは、前記複数のプリズムのうち、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が入射或いは出射されるプリズムとは反対側の端部にあるプリズムの第1の端面と、その第2の端面にそれぞれ異なる波長の光を入射させることを特徴とする。この構成によれば、複数のプリズムの数よりも一つ多い数の光を合波或いは分波することができる。
本発明の第2の態様に係るプリズムは、上記態様のいずれか一つに記載の光合分波モジュールに用いるプリズムであって、透明性を有する直方体或いは立方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、周囲環境温度の変化等により光学部品が傾くことによる光結合性能の低下を抑制し、かつ膜の設計を容易にした光合分波モジュールを実現することができる。
次に、本発明を具体化した光合分波モジュールの一実施形態を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係る光合分波モジュールの横断面図、図2は光合分波モジュールの縦断面図である。図3は光合分波モジュールを示す平面図、図4は図3のA矢視図である。図5は光合分波モジュールに用いるプリズムを示す平面図、図6は図5に示すプリズムが傾いた場合における説明図である。
光合分波モジュール10は、図1および図5に示すように、透明性を有する直方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面をそれぞれ形成した複数のプリズムを備えている。ここでは、複数のプリズムとして、同一の形状を有する6個のプリズム11〜16を備えた光合分波モジュール10が一例として示されている。
また、光合分波モジュール10は、図1乃至図4に示すように、複数のプリズム11〜16を収容する筐体17と、各プリズム11〜16に波長の異なる光をコリメート光にして個別に入射させるコリメートレンズをそれぞれ有する複数のコリメータユニット18〜24と、蓋体25とを備えている。
プリズム11〜16は同一のプリズムであるので、プリズム11を図5に基づいて説明する。プリズム11は、透明性を有する直方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面27を形成したペンタ型のプリズムである。他のプリズム12〜16にも、プリズム11の傾斜面27と同様の傾斜面27がそれぞれ形成されている。プリズム11の厚さは例えば3mmである。なお、プリズム11〜16は直方体のガラス板に傾斜面を形成したものに限らず、立方体のガラス板に傾斜面を形成したものであっても良い。
複数のプリズム11〜16の各々は、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光が傾斜面27へ向けて入射され或いは傾斜面27で反射された後出射される第1の端面28と、第1の光を反射させ、その他の波長の光を透過させる波長選択性を有するフィルタが形成された第2の端面29と、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が出射或いは入射される第3の端面30とを有する。
本実施形態では、一例として、プリズム11の第1の端面28にλ1(λ1=405nm)の光が、プリズム12の第1の端面28にλ2(λ2=445nm)の光が、プリズム13の第1の端面28にλ3(λ3=488nm)の光が、プリズム14の第1の端面28にλ4(λ4=515nm)の光が、プリズム15の第1の端面28にλ5(λ5=555nm)の光が、プリズム16の第1の端面28にλ6(λ6=635nm)の光がそれぞれ入射或いは出射される(図1参照)。さらに、プリズム16の第2の端面29にはλ7(λ7=660nm)の光が、それぞれ上記第1の光として入射されるようになっている。
また、各プリズム11〜16の第2の端面29には、第1の光を反射させ、その他の波長の光を透過させる波長選択性を有するフィルタとして、ロングパスフィルタ(LPF: Longwave Pass Filter)50が形成されている。このロングパスフィルタは誘電体多層膜フィルタである。プリズム11の第2の端面29に形成されたロングパスフィルタは、λ1(405nm)の光を反射させ、λ1より長波長の光(λ2〜λ7)を透過させる波長選択性を有する。プリズム12の第2の端面29に形成されたロングパスフィルタは、λ2(445nm)の光を反射させ、λ2より長波長の光(λ3〜λ7)を透過させる波長選択性を有する。プリズム13の第2の端面29に形成されたロングパスフィルタは、λ3(448nm)の光を反射させ、λ3より長波長の光(λ4〜λ7)を透過させる波長選択性を有する。プリズム14の第2の端面29に形成されたロングパスフィルタは、λ4(515nm)の光を反射させ、λ4より長波長の光(λ5〜λ7)を透過させる波長選択性を有する。プリズム15の第2の端面29に形成されたロングパスフィルタは、λ5(555nm)の光を反射させ、λ5より長波長の光(λ6,λ7)を透過させる波長選択性を有する。そして、プリズム16の第2の端面29に形成されたロングパスフィルタは、λ6(635nm)の光を反射させ、λ6より長波長の光(λ7=660nm)を透過させる波長選択性を有する。
各プリズム11〜16にあっては、合波の場合、図5に示すように、端面に対して45°の角度で切除して形成された傾斜面27と対向する2つの端面の一方(第1の端面28)から傾斜面27にコリメート光(入射光31)を入射させ、傾斜面27で反射した光(反射光32)を2つの端面の他方(第2の端面29)で反射させ、その反射光33を第2の端面29と対向する第3の端面30から出射させる。
また、各プリズム11〜16にあっては、図5に示すように、入射光31が通過する第1の端面28には反射防止膜(ARコート)51が、傾斜面27には高反射膜(HR膜)52が、第2の端面29には上述したロングパスフィルタ50が、そして、第2の端面29に対向する第3の端面30には反射防止膜53がそれぞれ形成されている。
プリズム11〜16は、次の条件を満たすように、一列に配置されている。
(1)図1に示すように、第1の端面28から第1の光が入射される場合、第1の光は傾斜面27と第2の端面29に形成されたロングパスフィルタ50で2回反射された後、ロングパスフィルタ50を透過して入射する第2の光と合波されて第3の端面30から出射する。ここで、第1の光は、上述したように、プリズム11ではλ1の光、プリズム12でλ2の光、プリズム13ではλ3の光、プリズム14ではλ4の光、プリズム15ではλ5の光、そして、プリズム16ではλ6の光である。
(2)波長の異なる複数の光(λ1〜λ7)が多重された波長多重光が複数のプリズム11〜16のいずれか一つ(プリズム11)の第3の端面30から入射される場合、波長多重光に含まれる上記第1の光はロングパスフィルタ50と傾斜面27で2回反射された後第1の端面28から出射しかつその他の波長の光はロングパスフィルタ50を透過する。
また、プリズム11〜16は、各プリズムの傾斜面27の位置が隣接するプリズム間で左右交互に入れ替わるように、交互に左右を反転して一列に配置されている。本実施形態では、プリズム11〜16は、プリズム11の傾斜面27が図1で右下に位置し、プリズム12の傾斜面27が左下に位置し、プリズム13の傾斜面27が右下に位置し、プリズム14の傾斜面27が左下に位置し、プリズム15の傾斜面27が右下に位置し、そして、プリズム16の傾斜面27が左下に位置するように、配置されている。
筐体17は、図1乃至図4に示すように、プリズム11〜16が上述したように配置されて接着等で固定されるベース部17aと、ベース部17aの4辺の内の3辺の縁部に形成された3つの壁部17b、17c、17dとを有する。ベース部17aの残りの一つの辺の縁部には壁部は形成されておらず、筐体17の一端部側は開口部17eになっている。プリズム11〜16は、図1および図2に示すように、ベース部17aの上面17f上に、上述したように一列に配置されて接着等で固定される。
筐体17の壁部17bには3つのコリメータユニット18,20,22をそれぞれ装着するための取付け孔26が、壁部17cにはコリメータユニット24を装着するための取付け孔26が、そして、壁部17dには3つのコリメータユニット19,21,23をそれぞれ装着するための取付け孔26がそれぞれ形成されている。
コリメータユニット18〜24は、単一モード光ファイバF1〜F7からそれぞれ伝送されるλ1〜λ7の光を、コリメート光に変換してプリズム11〜16にそれぞれ入射させる。
コリメータユニット18は、図1および図2に示すように、単一モード光ファイバF1を保持したフェルール40と、コリメートレンズ41と、フェルール40とコリメートレンズ41を保持するスリーブ42と、スリーブ42を回動自在に支持する球リング43とを備える。コリメータユニット18にあっては、その一部を壁部17bの取付け孔26に挿入し、球リング43に対してスリーブ42を揺動させることにより、単一モード光ファイバF1から伝送されるλ1(405nm)の光を、コリメート光に変換してプリズム11に所定の入射角度で入射させるように調芯する。この調芯後、球リング43とスリーブ42を溶接で固定し、さらに、球リング43を筐体17の壁部17bの外面に溶接で固定する。コリメータユニット19,20,21,22,23および24は、コリメータユニット18と同一の構成を有している。なお、図1および図2では、コリメータユニット19〜24をそれぞれ構成する部材については、図面が煩雑になるのを避けるために、符号を省略してある。
光合分波モジュール10では、プリズム11には、コリメータユニット18によりコリメート光に変換された波長λ1(405nm)の光が第1の端面28から入射される。プリズム12には、コリメータユニット19によりコリメート光に変換された波長λ2(445nm)の光が第1の端面28から入射される。プリズム13には、コリメータユニット20によりコリメート光に変換された波長λ3(488nm)の光が第1の端面28から入射される。プリズム14には、コリメータユニット21によりコリメート光に変換された波長λ4(5158nm)の光が第1の端面28から入射される。プリズム15には、コリメータユニット22によりコリメート光に変換された波長λ5(555nm)の光が第1の端面28から入射される。プリズム16には、コリメータユニット23によりコリメート光に変換された波長λ6(635nm)の光が第1の端面28から入射される。そして、プリズム16には、コリメータユニット24によりコリメート光に変換された波長λ7(660nm)の光が第2の端面29から入射されるようになっている。
そして、複数のプリズム11〜16は、隣接するプリズムから出射されて第2の端面29から入射される光が、第1の端面28から入射されて傾斜面27で反射され、その反射光(図1に示す反射光32)が第2の端面29でもう一度反射される反射光(図1に示す反射光33)と同じ光路を通って出射されるように、一列に配置されている。
このような構成を有する光合分波モジュール10の動作を説明する。
(合波)
まず、合波について説明する。
複数のプリズム11〜16に波長の異なる光がそれぞれ入射されると、各入射光は各プリズムの傾斜面27と第2の端面29で2回反射された後、各プリズムから出射される。各プリズムから出射される光は、一列に配置された複数のプリズム11〜16のうち前段のプリズム(例えば第1段目のプリズム16)からの出射光が後段のプリズム(第2段目のプリズム15)からの出射光と同じ光路を進むことで、順次合波され、最終段のプリズム11の第3の端面30から、λ1〜λ7の光が多重された波長多重光が出射される。つまり、プリズム16の第1の端面28から入射されたλ6のコリメート光は、傾斜面27および第2の端面29で反射される。この反射光(図1に示す反射光33)は、プリズム16の第2の端面29から入射されるλ7のコリメート光と同じ光路を通って第3の端面30から出射される。
この出射光、つまり、λ6のコリメート光とλ7のコリメート光とが合波された光は、次段のプリズム15の第2の端面29に入射する。この入射光は、プリズム15の第1の端面28から入射され、傾斜面27および第2の端面29で反射されたλ5のコリメート光と同じ光路を通って第3の端面30から出射される。
この出射光、つまり、λ5、λ6およびλ7のコリメート光が合波された光は、次段のプリズム14の第2の端面29に入射する。この入射光は、プリズム14の第1の端面28から入射され、傾斜面27および第2の端面29で反射されたλ4のコリメート光と同じ光路を通って第3の端面30から出射される。
この出射光、つまり、λ4、λ5、λ6およびλ7のコリメート光が合波された光は、次段のプリズム13の第2の端面29に入射する。この入射光は、プリズム13の第1の端面28から入射され、傾斜面27および第2の端面29で反射されたλ3のコリメート光と同じ光路を通って第3の端面30から出射される。
この出射光、つまり、λ3、λ4、λ5、λ6およびλ7のコリメート光が多重された光は、次段のプリズム12の第2の端面29に入射する。この入射光は、プリズム12の第1の端面28から入射され、傾斜面27および第2の端面29で反射されたλ2のコリメート光と同じ光路を通って第3の端面30から出射される。
この出射光、つまり、λ2、λ3、λ4、λ5、λ6およびλ7のコリメート光が合波された光は、次段のプリズム11の第2の端面29に入射する。この入射光は、プリズム11の第1の端面28から入射され、傾斜面27および第2の端面29で反射されたλ1のコリメート光と同じ光路を通って第3の端面30から出射される。このようにして、最終段のプリズム11の第3の端面30からは、図1に示すように、λ1〜λ7のコリメート光が多重された波長多重光が出射される。このようにして、合波がなされる。
(分波)
次に、分波について説明する。
図1に示す光合分波モジュール10を分波に用いる場合には、プリズム11の第3の端面30に、λ1〜λ7の光が多重された波長多重光を、図示を省略したコリメータユニットによりコリメート光に変換して入射させる。この場合、上述した合波の場合と逆の経路を通るので、プリズム11乃至15から、λ1乃至5のコリメート光がそれぞれ個別に出射されると共に、プリズム16の第1の端面28および第2の端面29からはλ6およびλ7のコリメート光がそれぞれ出射される。
以上のように構成された一実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
・各プリズム11〜16に、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光(λ1〜λ7)がそれぞれ入射される場合、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が、一列に配置されたプリズム11〜16のうちの一つ(最終段のプリズム11)の第3の端面30から出射されることで、合波がなされる。これにより、λ1〜λ7の光が多重された(合波された)波長多重光が図示を省略したコリメートレンズを介して単一モード光ファイバ(図示省略)に結合させることができる。
・λ1〜λ7の光が多重された波長多重光がプリズム11〜16のうちの一つ(初段の)プリズム11の第3の端面30から入射される場合、各プリズム11〜16の第1の端面28から、プリズム毎に波長の異なる第1の光(λ1〜λ7)がそれぞれ出射されることで、分波がなされる。これにより、λ1〜λ7の各光は、コリメータユニット18〜24の各コリメータレンズを介して単一モード光ファイバF1〜F7にそれぞれ結合される。
・各プリズム11〜16では、入射光(第1の端面28から入射する第1の光或いは第3の端面30から入射する波長多重光)はそれぞれ2回反射した後出射する。つまり、合波の場合、第1の端面28から入射した第1の光は、傾斜面27と第2の端面29にあるロングパスフィルタ50とで2回反射した後出射する。また、分波の場合、第3の端面30から入射した波長多重光は、ロングパスフィルタ50で第1の光と第1の光より長波長の光とに分離され、ロングパスフィルタ50で反射された第1の光は傾斜面で反射した後第1の端面28から出射される。
このように、各プリズム11〜16では、入射光が2回反射した後出射する。これにより、周囲環境温度の変化等によりプリズム11〜16がそれぞれ傾いても、その傾きは相殺されるので、各プリズムからの出射光は傾きが無い場合の出射光に対して横方向にシフトするだけであり、その出射光がコリメータレンズなどを介して光ファイバに光結合しなくなるなどの不具合の発生を抑制できる。従って、周囲環境温度の変化等によりプリズム(光学部品)が傾くことによる光結合性能の低下を抑制できる。図6では、プリズム11が、破線60或いは一点鎖線61でそれぞれ示すように+1°或いは−1°傾いた場合に、第3の端面30からの出射光が、傾きの無い場合の出射光に対して+0.15mm或いは−0.15mmだけ横方向にシフトした様子を示している。
・各プリズムにあっては、傾斜面27と対向する2つの端面の一方(第1の端面28)から傾斜面27に光を入射させ、傾斜面27で反射した光32を2つの端面の他方(第2の端面29)で反射させ、その反射光33を第2の端面29と対向する端面(第3の端面30)から出射させる。このため、傾斜面27での入射光の入射角度と反射角度は37°程度になり、第1の端面28或いは第3の端面30での入射角、および第2の端面29への入射角がそれぞれ12°程度の小さい角度になるので、第1の端面28或いは第3の端面30に形成する反射防止膜や、第2の端面に形成するロングパスフィルタなどのフィルタの偏波依存性が非常に良くなり、膜の設計が容易になる。
・筐体17には、複数のプリズム11〜16の各々に、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光をコリメート光に変換して入射させるコリメートレンズ41をそれぞれ有する複数のコリメータユニット18〜24が装着されているので、プリズム毎に波長の異なる光をコリメート光にそれぞれ変換して入射させることができる。
・複数のプリズム11〜16は、交互に左右を反転して一列に配置されているので、各プリズムへの光の入射方向を一つ置きに交互に変えることができる。これにより、各プリズム11〜16に光を個別に入射させるコリメートレンズ41を有するコリメータユニット18〜24を、筐体17に一つ置きに左右交互に配置することができ、設計上の自由度を向上させることができる。
・各プリズム11〜16にあっては、第1の端面28に反射防止膜51が、傾斜面27に高反射膜52が、第3の端面30に反射防止膜53がそれぞれ形成されているので、各プリズム11〜16の第1の端面28、傾斜面27、および第3の端面30での損失を抑制することができる。
・一列に配置された複数のプリズム11〜16のうち、波長の異なる複数の光(λ1〜λ7)が多重された波長多重光が入射或いは出射されるプリズム11とは反対側の端部にあるプリズム16には、その第1の端面にλ6の光を、その第2の端面にλ7の光をそれぞれ入射させている。つまり、波長多重光が入射或いは出射されるプリズム11とは反対側の端部にある一つのプリズム16の第1の端面と、その第2の端面にそれぞれ異なる波長の光を入射させている。このように、図1に示す光合分波モジュール10では、一列に配置された複数のプリズムの端部にあって、第2の端面29に別のプリズムから出射された光が入射されないプリズム16の第2の端面29を利用して、その端面29からも光を入射させたり(合波の場合)或いは出射させたり(分波の場合)する構成にしている。これにより、複数のプリズムの数よりも一つ多い数の光を合波或いは分波することができる。
・光合分波モジュール10は、複数のプリズム11〜16の各々に、350nm〜900nmの波長帯域の光を用いるのに有効である。なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記一実施形態では、6個のプリズム11〜16と、7個のコリメータユニット18〜24とを備えた光合分波モジュール10を一例として説明したが、複数のプリズムの個数および複数のコリメータユニットの個数は「6」および「7」に限定されない。例えば、図7に示す光合分波モジュール10Aのように、5個のプリズム11〜15と、6個のコリメータユニット18〜23とを備えた光合分波モジュール10Aにも本発明は適用可能である。なお、図7に示す光合分波モジュール10Aでは、図1および図2に示す筐体17を省略してある。
・上記一実施形態では、複数のプリズム11〜16として、同一のプリズムを用いているが、本発明は、上述した条件を満たすように一列に配置された複数のプリズムを備えた光合分波モジュールに広く適用可能であり、複数のプリズムは必ずしも同一である必要はない。
・複数のプリズム11〜16は、上記一実施形態のように、交互に左右を反転して一列に配置されている方が望ましいが、複数のプリズム全てを、左右の向きを同じにして一列に配置した構成の光合分波モジュールにも本発明は適用可能である。
・上記一実施形態では、複数のプリズム11〜16のうち、プリズム11とは反対側の端部にあるプリズム16の第1の端面にλ6の光を、その第2の端面にλ7の光をそれぞれ入射させているが、その第2の端面にλ7の光を入射させない構成の光合分波モジュールにも本発明は適用可能である。
本発明の一実施形態に係る光合分波モジュールの横断面図。 一実施形態に係る光合分波モジュールの縦断面図。 一実施形態に係る光合分波モジュールを示す平面図。 図3のA矢視図。 一実施形態に係る光合分波モジュールに用いるプリズムを示す平面図。 図5に示すプリズムが傾いた場合における説明図。 一実施形態に係る光合分波モジュールの変形例の概略構成を示す平面図。
符号の説明
10…光合分波モジュール
11〜16…プリズム
17…筐体
18〜24…コリメータユニット
27…傾斜面
28…第1の端面
29…第2の端面
30…第3の端面
50…ロングパスフィルタ(フィルタ)
51…反射防止膜
52…高反射膜
53…反射防止膜

Claims (7)

  1. 透明性を有する直方体或いは立方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面をそれぞれ形成した複数のプリズムと、前記複数のプリズムを収容する筐体とを備え、
    前記複数のプリズムの各々は、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光が前記傾斜面へ向けて入射され或いは該傾斜面で反射された後出射される第1の端面と、前記第1の光を反射させ、その他の波長の光を透過させる波長選択性を有するフィルタが形成された第2の端面と、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が出射或いは入射される第3の端面とを有し、
    前記複数のプリズム各々の前記第1の端面から前記第1の光が入射される場合、該第1の光は前記傾斜面と前記フィルタで2回反射された後、該フィルタを透過して入射する第2の光と合波されて前記第3の端面から出射し、前記波長多重光が前記複数のプリズムのいずれか一つの前記第3の端面から入射される場合、該波長多重光に含まれる前記第1の光は前記フィルタと前記傾斜面で2回反射された後前記第1の端面から出射しかつその他の波長の光は前記フィルタを透過するように、前記複数のプリズムは一列に配置されていることを特徴とする光合分波モジュール。
  2. 前記筐体には、前記複数のプリズムの各々に、プリズム毎に波長の異なる単一波長の第1の光をコリメート光に変換して入射させるコリメートレンズをそれぞれ有する複数のコリメータユニットが装着されていることを特徴とする請求項1に記載の光合分波モジュール。
  3. 前記複数のプリズムは、交互に左右を反転して一列に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の光合分波モジュール。
  4. 前記複数のプリズムの各々にあっては、前記第1の端面に反射防止膜が、前記傾斜面に高反射膜が、そして、前記第3の端面に反射防止膜がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の光合分波モジュール。
  5. 前記複数のプリズムの各々に、350nm〜900nmの波長帯域の光を入射させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の光合分波モジュール。
  6. 前記複数のプリズムのうち、波長の異なる複数の光が多重された波長多重光が入射或いは出射されるプリズムとは反対側の端部にあるプリズムの第1の端面と、その第2の端面にそれぞれ異なる波長の光を入射させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載の光合分波モジュール。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の光合分波モジュールに用いるプリズムであって、
    透明性を有する直方体或いは立方体のガラス板における直角の4隅の一つを端面に対して45°の角度で切除して傾斜面を形成したことを特徴とするプリズム。
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