JP2007057723A - 粒子移動型表示装置 - Google Patents

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剛一 石毛
Kohei Nagayama
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Abstract

【課題】 抵抗層の膜厚を増すことなく、表示装置全体で、画素ごとの表示面の抵抗層と第二電極との接続状態のばらつきを減らして、電圧信号に応じた適正な画素表示が得られるようにした粒子移動型表示装置を提供する。
【解決手段】 第二電極4に接続して2つの画素をまたがる接続電極11を隔壁5の4辺に形成した後に、コンタクトホール10、着色層3の表面、接続電極11、隔壁5の表面を一体に覆う抵抗層を形成する。接続電極11以外の部分では、隔壁5の起立面に隣接する部分の抵抗層を除去して、隔壁5の抵抗層と表示面の抵抗層とを分断する。これにより、接続を接続電極11に限定した等しい電界が表示装置を構成するすべての画素で再現可能となり、再生画像、再生カラーの品質が向上する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電気泳動表示装置、トナーディスプレイ等、表示単位ごとの表示面と表示面を囲む隔壁の起立面との間で有色の帯電粒子を移動させて表示単位ごとの透過光量を変化させる粒子移動型表示装置、詳しくは表示面の表面構造に関する。
近年、情報機器の発達に伴い、薄型軽量で低消費電力な画像表示装置のニーズが増しており、このようなニーズに沿う画像表示装置として、電気泳動表示装置等の粒子移動型表示装置が提案されている。
粒子移動型表示装置は、画素(表示単位)ごとの表示面が設定された表示側基板と、表示面を囲んで配置されて帯電粒子の移動空間を仕切る隔壁とを備え、着色された帯電粒子による表示面の被覆状態を電界制御することにより画素の濃度を設定する。
粒子移動型表示装置は、液晶表示素子のように電界を解除すると同時に画素濃度が失われることがなく、電界を解除してもしばらく画素濃度を保持できる、すなわち画素表示のメモリー性を有する。また、液晶表示素子のように偏光板を重ねて光源光の50%以上を遮断する必要が無い。さらに、帯電粒子が表示面のシャッターを形成して高コントラストな表示が可能である。
特許文献1には、隔壁で囲まれた表示面に面状の第一電極、隔壁の起立面に第二電極をそれぞれ設けた電気泳動表示装置が示され、第一電極と第二電極との間に設定する電位極性によって、表示面と起立面との間で帯電粒子を移動させている。ここでは、表示面を白色に着色して、黒色の帯電粒子を用い、表示面に帯電粒子を集めると、画素が黒色表示される一方、起立面に帯電粒子を集めると、表示面が露出して画素が白色表示される。
特開平9−211499号公報
特許文献1の電気泳動表示装置では、3つの隣接する画素(表示単位)に赤、緑、青のカラーフィルタ層を配置すれば、3つの表示単位の輝度バランスによって1つの画素をフルカラー表示させることが可能である。また、画素(表示単位)ごとの第一電極に反射面を兼ねさせれば、バックライトに頼らない反射型の表示装置が可能である。
しかし、反射面を兼ねる第一電極の上に絶縁性のカラーフィルタ層を配置すると、カラーフィルタ層や絶縁性液体中に残留電荷を生じて、電圧信号に対して画素表示が正常に応答しなくなる、いわゆる焼き付き現象が発生する可能性がある。
また、特許文献1の電気泳動表示装置では、第一電極と第二電極との隣接部分に電界が集中する一方で、第一電極の中央付近では、電界が疎らとなって帯電粒子を移動させる十分な静電引力/反発力を確保できない。そして、不足する駆動力を補うべく高電圧の駆動を行うと、帯電粒子や絶縁性液体の変質や残留電荷の問題が発生し易くなる。
そこで、本願出願人は、これらの問題を解決すべく、隔壁で囲まれたカラーフィルタ層の表面と隔壁の起立面とを同一の抵抗層で覆った粒子移動型表示装置を提案している。ここでは、表示面の中央にコンタクトホールを配置して抵抗層を第一電極に接続しており、カラーフィルタ層や絶縁性液体中に発生した残留電荷は、コンタクトホールを通じて第一電極に吸収される。
ところで、隔壁の起立面を覆うように抵抗層を設けると、設けない場合と比べて電圧印加時に形成される電界の強度や方向が変わり、隔壁の起立面へより効果的に粒子を集積させることができる。そこで、隔壁の根元側に導電性薄膜で枠状の電極部材を配置して枠状の電極部材上に隔壁の立体構造を配置し、その後、隔壁の起立面と電極部材の露出部分とを抵抗層で一体に覆う構成が提案された。
しかし、隔壁の断面形状をコントロールすることは難しいため、隔壁全体もしくは隔壁の根元付近に逆テーパー形状がある場合には、電極部材と隔壁との境目で抵抗層が部分的な膜切れを生じる等、抵抗層と電極部材との接続状態が不安定となり易い。
そして、隔壁起立面を電極が覆う構成であれば、隔壁に逆テーパーがあることで多少の分断を生じても電極全体の電位は一定に保たれるが、抵抗層の場合は、分断場所で電圧低下を生じ、その結果、第一電極に電圧信号を印加した際の移動空間の電界状態が乱れて(図4参照)、画素ごとの遮光性能や応答速度が違ったものとなる。つまり、同じ電圧信号を与えても、同じ濃度の画素表示が得られなくなり、中間階調の乱れた画像しか再生できなくなって、カラー画像での色彩再現性も低下する。
一方、隔壁全体もしくは隔壁の根元付近に逆テーパー形状がある場合にも、抵抗層による接続状態を表示装置全体で均一に確保しようとすると、かなり厚い抵抗層を形成しなくてはならないが、抵抗層を厚くすると、表示面に対する入射光、反射光の損失が大きくなってしまう。
本発明は、抵抗層の膜厚を増すことなく、表示装置全体で、隔壁の電極面と電極部材との接続状態のばらつきを減らして、電圧信号に応じた適正な画素表示が得られるようにした粒子移動型表示装置を提供することを目的としている。
本発明の粒子移動型表示装置は、表示単位ごとの表示面が設定された表示側基板と、前記表示面を囲む起立面を有して帯電粒子の移動空間を仕切る隔壁とを備えた粒子移動型表示装置において、前記隔壁に少なくとも一部重ねて前記表示側基板に配置された電極部材と、前記起立面と前記電極部材とを横切らせて、前記隔壁に沿った所定位置に配置した導電性部材と、前記導電性部材と前記起立面とを一体に覆って配置した抵抗層とを有するものである。
本発明の粒子移動型表示装置では、薄い不安定な抵抗層に頼ることなく、接続のために設けた専用の導電性部材によって、隔壁起立面の抵抗層と電極部材とを接続するので、表示素子を構成する複数の画素の間で、隔壁起立面の抵抗層と電極部材との接続状態が見かけ上も実質上も一様に確保される。
言い換えれば、光透過性、抵抗性、絶縁性液体中での安定性、帯電粒子との親和性と言った抵抗層としての性質や寸法形状を無視して、接続に最適化した材料、厚さ、形状等を導電性部材に付与することが可能となるので、抵抗層に頼る場合に比較して、電気的な接続状態に格段の信頼性、安定性を確保できる。
従って、表示素子を構成する複数の画素の間で、同じ電圧信号を印加した際に、その電界状態が等しく再現されるので、画素ごとの遮光性能、応答速度、階調表現のばらつきが小さくなる。
従って、どの画素でも中間階調が正しく表現された画像が再生されることとなり、カラー表示を行う場合には、色再現性に優れた、色彩の乱れの少ないカラー画像の再生が可能となる。
以下、それぞれ本発明の一実施形態である反射型の電気泳動表示装置100〜400について、図面を参照しながら詳細に説明する。電気泳動表示装置100〜400は、バックライトを持たない反射型であるが、本発明は、後方基板1に隣接させてバックライトを設けた透過型として実施してもよい。また、電気泳動表示装置100〜400は、画素ごとに形成したスイッチング素子を、格子状に配列した多数のデータ線と多数のトリガー線とによりダイナミック制御するアクティブマトリクス型であるが、本発明は、アクティブマトリクス型以外の画素駆動方式を採用してもよい。
電気泳動表示装置100〜400は、無数の画素を格子状に配列した画像表示装置であるが、図1〜図7では、2つの画素部分により代表して図示している。また、特許文献1に示される表示装置の一般的な構造、一般的な製造方法、表面処理等については、本発明の趣旨と隔たりがあるので、煩雑を避けるべく、一部図示を省略して詳細な説明も省略する。
また、本発明の粒子移動型表示装置は、一対の基板間に、帯電粒子が介在する場合と、絶縁性液体に分散した帯電粒子が介在する場合との両方で実施可能であるが、これらの実施形態の本質は同じものであることから、以下では後者の電気泳動表示装置の代表的な実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の電気泳動表示装置の平面構成の説明図、図2は第1実施形態の電気泳動表示装置のA−A断面構成の説明図、図3は第1実施形態の電気泳動表示装置のB−B断面構成の説明図、図4は電界状態の比較図である。図2中、(a)は図1におけるA−A断面図、(b)はE部拡大図である。図3中、(a)は図1におけるB−B断面図、(b)はF部拡大図である。図4中、(a)は抵抗膜が隔壁下にある第二電極に接続している場合、(b)は接続していない場合である。
図2の(a)に示すように、第1実施形態の電気泳動表示装置100は、後方基板1上に第一電極2、着色層3、第二電極4を備え、前方基板9と後方基板1と隔壁5とによって囲まれる空間には、帯電粒子7を分散させた絶縁性液体8が充填されている。
また、図1に示されるように、隔壁5の4辺の各中点で起立面を横切る接続電極11を配置しており、図2の(a)に示されるように、隔壁5と接続電極11とを一体に覆って抵抗層6を配置している。隔壁5で囲まれた着色層3の表面にも同じ抵抗層6が配置されている。以下では、説明の都合上、隔壁5を覆う抵抗層6は、隔壁抵抗層6a、着色層3を覆う抵抗層6は、表示面抵抗層6bとする。
着色層3は、隣接する3つの移動空間50(表示面)で、赤、緑、青のカラーフィルタ層3a、3b、3c(図示略)を配置して、3つの表示面の輝度バランスによって1つの画素をフルカラー表示させる。
第一電極2は、表示面ごとに分割されて、表示面ごとの独立した電圧信号を印加可能であるとともに、表面を高反射率の白色面に形成されて反射面を兼ねており、バックライトに頼らない反射型の表示装置を可能にしている。
第二電極4は、着色層3上にパターニングされており、図2の(a)に示すように、接続電極11を介して抵抗層6に接続している。接続電極11は、図1に示すように、隔壁5を乗り越えて隣接する2つの着色層3にまたがる輪郭形状にパターニングされている。
隔壁抵抗層6aは、接続電極11を介して第二電極4に接続して隔壁5の表面を覆っている。一方、表示面を構成する表示面抵抗層6bは、図1に示すように、画素中央のコンタクトホール10を介して第一電極2と接続されている。
表示面抵抗層6bの輪郭部分は、パターニングにより除去して、表示面抵抗層6bと隔壁抵抗層6aとを平面的に分離している。
図3の(b)に拡大して示すように、感光性樹脂を用いて、フォトリソグラフィ技術により隔壁5を作る場合、感光性樹脂と下地との密着性によっては、第二電極4との隔壁5の付け根部分にくぼみCができることがある。この上に、スパッタ、蒸着等、異方性の強い方法で抵抗層6を形成する場合に、隔壁5の表面を覆う隔壁抵抗層6aと、隔壁5の下にある第二電極4との接続が十分でない個所が発生しうる。
図4に、表示面抵抗層6bが第二電極4と接続している場合と、表示面抵抗層6bが第二電極4と接続していないフロート状態の場合の電界シミュレーション結果を示す。シミュレーションは、画素ピッチ50μm、隔壁高さは18μm、抵抗層のシート抵抗は1×1013Ω/□で、第一電極2に+15Vを印加した場合について、電圧印加後500ms経過時の電界を計算した。図中の等高線は、等電界強度線を示し、ベクトルは電界強度と向きを表す。
図4の(a)に示す正常な接続状態の場合に比較して、図4の(b)に示す断線している場合には、(1)画素中央付近で電界が弱くなるために、帯電粒子7の応答速度が低下する、また、(2)上部の電界が弱いため、帯電粒子7が隔壁5上に均一に広がらずに第二電極4付近に過剰に集中し、白状態を保持しづらくなる。
図2の(b)に拡大して示すように、電気泳動表示装置100では、隔壁5側面と第二電極4とをつなぐ接続電極11という薄膜パターンを備えるため、隔壁5表面の隔壁抵抗層6aの断線による不良を低減させ、歩留まりを向上させることができる。これは、接続電極11が抵抗層6に比べて抵抗が低く、かつ膜厚も厚くすることができるためである。
また、隔壁抵抗層6aが隔壁5の起立面で接続電極11に接続しているので、隔壁5の根元で必ずしも第二電極4と隔壁抵抗層6aとが導通しなくてもよい。従って、着色層3(表示面)を覆う表示面抵抗層6bをより薄膜化することが可能になり、表示面抵抗層6bによる吸収ロスを減らしてトータル反射率の上昇に寄与できる。
隔壁5全体に導電性材料を積層して電極面を形成する場合、隔壁5という立体構造物上で電極面をパターニングするため精度が悪く、積層厚さを大きめにとる必要がある。従って、開口率(隔壁5で囲まれた入射光、出射光の進入寄与面積)を上げようとすると困難が伴う。これに対して、電気泳動表示装置100では、図1に示すように、隔壁5の各辺中央の一部分のみを接続電極11が覆うことで、隔壁5の全辺の全面を接続電極11が覆う場合に比べて開口率が向上する。
接続電極11の材料としては、パターニング可能で、第二電極4と抵抗層6とを十分低い抵抗で接続できれば何を用いてもよい。クロム、アルミニウム等の金属や、酸化インジウムすず(ITO)等の無機物、さらには導電性のフィラ(充填物)、例えば金属粉、カーボン粒子等を樹脂等に配合して得る導電性樹脂膜を使用してもよい。また、これらの積層膜であってもよい。また、単層のみならず、材料、成膜後の処理を異ならせた複数層の構成としてもよい。いずれにせよ、接続電極11は抵抗層6によって絶縁性液体8や帯電粒子7から隔離されているので、絶縁性液体8や帯電粒子7との接触に伴う問題を考慮することなく、電導性や段差被覆性を優先した材料と成膜、処理方法を採用できる。
また、接続電極11の形成方法は何を用いてもよい。例えば金属を蒸着し、その後公知のフォトリソグラフィ技術をもちいてパターニングしてもよいし、印刷で形成してもよい。
第1実施形態の電気泳動表示装置100は、第一電極2及び第二電極4の間に電圧を印加して、隔壁5と着色層3面との間で帯電粒子7を移動させることによって、画素表示を行う。
例えば、正に帯電した帯電粒子7を用いた場合、図2の(a)に示すように、第一電極2に負の電圧を印加して、第二電極4を接地させると、帯電粒子7は、着色層3の面上に広げられる。これによって、観察者からは、第一電極2面上の帯電粒子7の色が観察できる。黒色の帯電粒子7の場合、このとき黒表示となる。
また、第一電極2に正の電圧を印加して、第二電極4を接地させると、帯電粒子7は、隔壁5の側面近傍に集められる。これによって、観察者からは、第一電極2面が観察できる。第一電極2面を白色としておけば、このとき白表示となる。
具体的には、電気泳動表示装置100を不図示の駆動ドライバーに接続して表示動作を検証する。第二電極4を全画素の共通電極として0Vとする一方、後方基板1に画素ごとに配置した不図示の薄膜トランジスタを介して、第一電極2に電圧信号を印加することで白黒書き換えをおこなう。
まず、第一電極2に+15Vを印加することで黒書き込みを行い、その後、セルの時定数よりも長い時定数で徐々に0Vに変化させることで、そのまま黒状態を維持する。同様に−15Vを印加後、徐々に0Vに変化させることで白書き込み・維持をする。これらの動作を繰り返しても、所望の階調光学レベルが変動するような焼付き問題は抑制され、安定な駆動特性を実現することができた。また、隔壁5上の抵抗層6がフローティングになることによる応答速度の低下は起こらず、良好な書き換えが可能であった。
<製造方法>
図2の(a)に示すように、後方基板1および前方基板9の材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂フィルム、あるいは複数の樹脂の積層膜、さらにはガスバリア層が積層された樹脂フィルム、また、ガラス、石英、金属等の無機材料も使用することができる。後方基板1として金属を用いる場合には、不図示の絶縁層を形成する必要があることは言うまでもない。さらに、後方基板1、前方基板9のうち少なくとも一方は可視光の透過率の高いものを用いる。
第一電極2、第二電極4の材料としては、パターニング可能な導電性膜なら何を用いてもよく、例えばアルミニウム、銅、チタンなどの金属や酸化インジウムすず(ITO)などの酸化物に加え導電性樹脂などを用いることもできる。第一電極2、第二電極4の形成方法としては、フォトリソグラフィ技術、印刷技術等何を用いてもよい。
隔壁5の材料としては、所望の形状に形成できれば何を用いてもよい。例えばアクリル樹脂等のポリマー樹脂等を用いることができる。隔壁5の形成方法としては、フォトリソグラフィ技術を用いて形成する方法、別に作製した隔壁5を転写する方法等、何を用いてもよい。
また、抵抗層6としては、光透過性の材料で、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリアセチレンなどの有機膜、もしくはそれの複合体、共重合体、または、カーボン含有膜、インジウム−スズ酸化物(ITO)などの無機膜、またはシリコンなどの半導体膜、または導電性のフィラ(充填物)、例えば金属粉、カーボン粒子等をエポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂等に配合して得る導電性樹脂膜を使用できる。また、これらの材料は着色していても良く、赤色、または緑色、または青色の顔料を分散させた有機膜であっても良い。さらに界面部材として、これらの膜の積層膜でもよい。シート抵抗は10Ω/□〜1015Ω/□、膜厚は1nm〜200nmが望ましい。
絶縁性液体8には、イソパラフィン、シリコーンオイル及びキシレン、トルエン等の非極性溶媒であって透明なものを使用すると良い。
帯電粒子7としては、着色されていて絶縁性液体8中で、正極性又は負極性の良好な帯電特性を示す材料を用いると良い。例えば、各種の無機顔料や有機顔料やカーボンブラック、或いは、それらを含有させた樹脂を使用すると良い。粒子の粒径は通常0.01μm〜50μm程度のものを使用できるが、好ましくは、0.1から10μm程度のものを用いる。
なお、絶縁性液体8中や帯電粒子7中には、帯電粒子7の帯電を制御し安定化させるための荷電制御剤を添加しておくと良い。かかる荷電制御剤としては、モノアゾ染料の金属錯塩やサリチル酸や有機四級アンモニウム塩やニグロシン系化合物などを用いると良い。
また、絶縁性液体8中には、帯電泳動粒子同士の凝集を防ぎ分散状態を維持するための分散剤を添加しておいてもよい。かかる分散剤としては、燐酸カルシウム、燐酸マグネシウム等の燐酸多価金属塩、炭酸カルシウム等の炭酸塩、その他無機塩、無機酸化物、あるいは有機高分子材料などを用いることができる。
以下、電気泳動表示装置100の具体的な作製方法を説明する。作製する表示装置は、200画素×200画素とし、隔壁5の壁心寸法で測った1つの画素(表示面)の大きさは50μm×150μmである。
図1に示すように、各画素は、周囲を隔壁5によって囲まれている。隔壁5の構造は、幅5μm、高さ20μmである。第一電極2は、隔壁5に囲まれた部分の中央部に位置し、40μm×140μmである。
図2の(a)に示すように、後方基板1には、厚さ1.1mmのガラス板を使用し、後方基板1上には、画素ごとに配置された不図示のスイッチング素子や、その他駆動に必要な配線(不図示)やIC等を形成する。
次に、後方基板1の表面を絶縁層(不図示)で被覆し、不図示のコンタクトホールを設けてこの上に第一電極2を形成し、第一電極2を後方基板1上のそれぞれのスイッチング素子と接続する。第一電極2の材料としてはアルミニウムを用いる。
次に、第一電極2の上に、着色層3を形成する。着色層3は、赤色または緑色または青色の顔料を分散させた紫外線硬化型アクリル樹脂レジストで構成されている。着色層3上にクロムを厚さ100nmで成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いてパターニングすることで、画素ごとの開口部を有する格子枠状の第二電極4が形成される。第二電極4は、画素を囲む平坦な形状である。
次に、感光性エポキシ樹脂からなる隔壁5を形成し、その上に、接続電極11となるIZOを厚さ100nmで成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いて図1に示すような輪郭と配置にパターニングする。
その後、スパッタにより抵抗層6を形成する。抵抗層6としては、ダイヤモンドライクカーボンを用い、成膜条件を選択して、膜厚20nm、表面抵抗率は1×1013Ω/□に調整する。抵抗層6は、フォトレジストをマスクとして、酸素ガスを用いてドライエッチングすることにより、第二電極4に沿った輪郭部分を除去して、表示面抵抗層6bと隔壁抵抗層6aとを平面的に分離している。
しかる後に、各画素の移動空間50には、帯電粒子7を分散させた絶縁性液体8を充填する。絶縁性液体8には、イソパラフィン(商品名:アイソパー,エクソン社製)を用い、帯電粒子7には、粒径1〜2μm程度のカーボンブラックを含有したポリスチレン−ポリメチルメタクリレート共重合体樹脂を使用する。イソパラフィンには、荷電制御剤としてコハク酸イミド(商品名:OLOA1200、シェブロン社製)を含有させる。次に、前方基板9を隔壁5上に配置し、後方基板1に不図示の電圧印加制御回路を接続して、電気泳動表示装置100を得る。
以上の方法によって作成された表示装置は、焼き付きを低減し、長期間安定に表示を行うことができた。また、隔壁抵抗層6aがフローティングになることによる応答速度の低下は起こらず、良好な書き換えが可能である。言い換えれば、カラーフィルタ層3a、3bを用いても焼き付きを抑制できるため、長期間安定な駆動が可能である。また、表示面抵抗層6bと第二電極4との接触ムラに伴う表示ムラを抑制することが可能である。さらに、抵抗層6の抵抗および膜厚に対する制限が緩和されるため、厚みを減らして透過率の向上が可能である。
<別の実施形態>
図5は第2実施形態の電気泳動表示装置200における断面構成の説明図、図6は第3実施形態の電気泳動表示装置300における断面構成の説明図、図7は第4実施形態の電気泳動表示装置400における断面構成の説明図である。図7中、(a)はA−A断面図、(b)はB−B断面図である。第2実施形態〜第4実施形態は図1に示す第1実施形態の電気泳動表示装置100の一部分をそれぞれ変更して構成されているので、図5〜図7中、図1と共通する構成部材には共通の符号を付して詳細な説明を省略する。
図5に示すように、第2実施形態の電気泳動表示装置200では、接続電極11が各画素の四隅に配置される。従って、接続電極11の隔壁5上の位置は、図1に示す隔壁5の各辺中央には限定されない。接続電極11は各画素に少なくとも1箇所以上あればよく、第一電極2に信号電圧を印加した際の電界状態のばらつきを無くすために、すべての画素で同様に配置されていることが好ましい。
図6に示すように、第3実施形態の電気泳動表示装置300では、隔壁5に沿って抵抗層6がパターニングされておらず、隔壁5の起立面と、着色層3の表面と、コンタクトホール11の開口から露出した第一電極2と、接続電極11の表面とが一体の抵抗層6によって覆われている。なお、電気泳動表示装置300は、第1実施形態の電気泳動表示装置100と同様に、隔壁5の各辺中央に接続電極11を配置しており、図6は、図1に示すA−A断面を示している。
第3実施形態の電気泳動表示装置300では、接続電極11は、隔壁抵抗層6aと第二電極4とを接続するにとどまらず、表示面抵抗層6bの外縁部分をも接続して、隔壁抵抗層6aと表示面抵抗層6bとの電気的な接続状態のばらつきを無くしている。第3実施形態の電気泳動表示装置300では、電圧信号印加時に、画素の中央部と第二電極4間の抵抗層6内に電位勾配が生じ、黒表示時に、中央に向かう横方向の電界が生じるため、帯電粒子7が中央部まで到達しやすくなる。表示面抵抗層6をパターニングしないこと以外は第1実施形態と同様にして電気泳動表示装置300を得る。
図7の(b)に示すように、第4実施形態の電気泳動表示装置400では、第二電極4の下に犠牲層12を設け、サイドエッチにより犠牲層12を第二電極4より細くして庇構造14を形成することにより、抵抗層6の形成時に、隔壁5を覆う隔壁抵抗層6aと着色層3を覆う表示面抵抗層6bとが自動的に分断される。
従って、第1実施形態のようにフォトリソグラフィ技術を用いて抵抗層6をパターニングしなくても、隔壁抵抗層6aと表示面抵抗層6bとが確実に分離される。
また、第1実施形態のように、表面層抵抗層6bの縁をパターニングした場合、表示面抵抗層6bと第二電極4との間に、パターニング精度分(約3〜6μm程度)の隙間が空き、この隙間部分の電界ベクトルは水平方向となるので、黒書込み時にこの部分に帯電粒子7を留めておくことはできず、下層からの反射光を射出してしまう。しかし、第4実施形態の電気泳動表示装置400では、この隙間部分がほぼ解消されるため、黒書込み時にこの部分も帯電粒子7に覆われて黒表示の品位が向上する。
なお、第4実施形態の電気泳動表示装置400は、第1実施形態の電気泳動表示装置100と同様に隔壁5の各辺中央に接続電極11を配置しており、図7の(a)は図1のA−A断面、図7の(b)は図1のB−B断面を示している。
以下、第4実施形態の電気泳動表示装置400の具体的な作製方法を説明する。第4実施形態の電気泳動表示装置400における着色層3の形成までは、第1実施形態の電気泳動表示装置100と同様であるので説明を省略する。
着色層3の上に第1の犠牲層12となるIZOを厚さ200nmで成膜し、続いて、犠牲層12の上に第二電極4となるクロムを厚さ100nmで成膜する。成膜方法としてはスパッタを用いる。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、所望の形状にクロムを第二電極4の輪郭をパターニングする。第二電極4は画素を囲むように格子状に形成され、線幅は12μmである。その後、ウェットエッチングで犠牲層12のIZOをエッチングする。その際、第二電極4の下をサイドエッチングさせて庇構造を形成し、第二電極4よりも2μm程度線幅を細くする。
次に、後方基板1上に感光性樹脂を塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いて隔壁5の立体構造を形成する。そして、隔壁5を含む後方基盤1の全面に第2の犠牲層13となるIZOおよび接続電極11となるCrをそれぞれ厚さ100nmで成膜し、フォトリソグラフィ技術を用いて図1に示される配置と輪郭とにパターニングする。その際、第1の犠牲層12と同様にして、第2の犠牲層13であるIZOをサイドエッチングさせて、着色層3との間に十分な間隔を確保させる。その後、スパッタリングにより着色層3の表面と隔壁5の表面と接続電極11の表面と抵抗層6を積層する。抵抗層としては、ダイヤモンドライクカーボンを用い、膜厚20nm、表面抵抗率は1×1013Ω/□のものを用いる。
第4実施形態の電気泳動表示装置400では、第二電極4が表示面の上方にせり出しているため、抵抗層6はそこで断線され、第二電極4と表示面抵抗層6bとは平面的には分離されないが高さ方向で完全に分離される。
その後は、第1実施形態と同様にして、電気泳動表示装置400を得る。第4実施形態の電気泳動表示装置400は、第1実施形態のような抵抗層6のパターニングを行わなくても、第1実施形態と同様の効果を有する。加えて、抵抗層6のパターニングマージンを取らなくてすむため、黒表示時の表示品位がより向上する。
<比較例の電気泳動表示装置>
図8は比較例の電気泳動表示装置における表示動作の説明図、図9は別の比較例の電気泳動表示装置における断面構成の説明図、図10はさらに別の比較例の電気泳動表示装置における断面構成の説明図である。図8中、(a)は黒表示状態、(b)は白表示状態である。
図8の(a)に示すように、比較例の電気泳動表示装置500は、後方基板102の上に表示面を囲む隔壁106を形成し、隔壁106上に前方基板101を配置して形成された移動空間50に、帯電粒子104を分散させた絶縁性液体103を充填している。
後方基板102には、表示面を占めて第一電極105が配置され、第一電極105は、帯電粒子104と第一電極105との直接の電子交換を回避するための誘電層108によって覆われている。第一電極105は、表示面ごとに1個配置され、個別の画素濃度に応じた個別の電圧信号を印加される。
隔壁106の起立面には第二電極107が形成される。第二電極107は、表示装置を構成するすべての画素について共通に接続されており、0Vまたは所定電圧を共通に印加される。
前方基板101には、隔壁106の平面形状に合わせて遮光層113が形成されており、隔壁106と第一電極105との間隔や隔壁106の表面からの不必要な射出光を遮断している。そして、第一電極105の表面は、反射面を兼ねて白色化される一方、帯電粒子104は黒色、絶縁性液体103は透明である。
このように構成された比較例の電気泳動表示装置500では、第一電極105と第二電極107との間の電圧極性を逆転させて、第二電極107と第一電極105との間で帯電粒子104を移動させることにより、第一電極105からの射出光を変化させる。
すなわち、図8の(a)に示すように、第一電極105に帯電粒子104を集めて第一電極105を覆うと、第一電極105への入射光、第一電極105からの反射光が帯電粒子104に吸収されて、第一電極105が黒色に観察される。
また、図8の(b)に示すように、第二電極107に帯電粒子104を集めて第一電極105を露出させると、前方基板101から入射した外光が第一電極105へ到達して反射され、前方基板101から射出して第一電極105が白色に観察される。また、第一電極105に印加する電圧信号を調整して、第一電極105を覆う帯電粒子104の量を変化させることにより、灰色の中間階調を表示可能である。
図9に示すように、別の比較例の電気泳動表示装置600では、隣接する3つの第一電極105の上に、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)のカラーフィルタ層109a、109b、109cを配置して、1つの画素のカラー表示を行う。電気泳動表示装置600は、3つの第一電極105でそれぞれの中間階調を表示させることにより、三原色の光量バランスを異ならせて、フルカラーの画素表示が可能である。
図10に示すように、さらに別の比較例の電気泳動表示装置700では、カラーフィルタ層109a、109b、109cの表面にそれぞれ導電層111を配置して、カラーフィルタ層109a、109b、109cの表面に発生した残留電荷を第一電極105に放電させている。導電層111と第一電極105とは、第一電極105の平面中央に形成したコンタクトホール110によって接続されている。導電層111は、帯電粒子104と導電層111との直接の電子交換を回避するための誘電層112によって覆われている。
<発明との対応>
図2の(a)に示すように、第1実施形態の電気泳動表示装置100は、表示単位ごとの表示面が設定された後方基板1と、表示面を囲む起立面を有して帯電粒子7の移動空間50を仕切る隔壁5とを備えている。そして、隔壁5に少なくとも一部重ねて後方基板1に配置された第二電極4と、起立面と第二電極4とを横切らせて隔壁5に沿った所定位置に配置した接続電極11と、接続電極11と隔壁5の起立面とを一体に覆って配置した隔壁抵抗層6aとを有する。従って、薄い不安定な隔壁抵抗層6aに頼ることなく、接続電極11によって隔壁抵抗層6aと第二電極4との接続状態を確実にすることができる。そして、表示素子を構成する多数の画素間で隔壁抵抗層6aと第二電極4との接続状態を見かけ上も実質上も一様に揃えることができる。
すなわち、接続のために設けた専用の接続電極11によって、第二電極4と隔壁抵抗層6aとを接続するので、光透過性、抵抗性、絶縁性液体8中での安定性、帯電粒子7との親和性と言った隔壁抵抗層6aとしての性質や寸法形状を無視して、接続に最適化した材料、厚さ、形状等を接続電極11に付与することが可能となる。従って、抵抗層6に頼る場合に比較して、接続状態に格段の信頼性、安定性、そして再現性を確保できる。
また、抵抗層6は、成膜時の回りこみや成膜性が多少悪くても、光透過性、抵抗性、絶縁性液体8中での安定性、帯電粒子7との親和性と言った界面層としての機能さえ満たせば良く、材料の選択幅が広がる。また、起立面と表示面との間の接続状態を無視して、ごく薄い抵抗層6を採用できるので、第一電極2に対する入射光、反射光の損失を減らして、バックライトに頼ることなく、反射型としての明るい画像表示が可能である。
また、接続電極11は、隔壁5の起立面を覆う隔壁抵抗層6aの下に隠されているので、絶縁性液体8および帯電粒子7の接続電極11に対する直接接触、電子交換を回避でき、絶縁性液体8の電解、帯電粒子7の変質、凝集を回避した表示素子の長寿命を達成できる。
第1実施形態の電気泳動表示装置100は、隔壁抵抗層6aと同じ抵抗層6によって表示面が覆われて表示面抵抗層6bが形成されているので、隔壁5と表示面とに共通の性質、絶縁性液体8中での安定性、帯電粒子7との親和性を付与できる。また、隔壁5の起立面と表示面上に同時形成するので、別々に形成する場合に比較して工程数が減る。
また、別の比較例の電気泳動表示装置600(図9参照)のように、反射面を兼ねる第一電極105の上に絶縁性の厚いカラーフィルタ層109aが重ねられると、カラーフィルタ層109aの界面に残留電荷を生じて、帯電粒子104の挙動が乱れたり、帯電粒子104がトラップされていわゆる焼き付き現象を引き起したりする可能性がある。
しかし、第1実施形態の電気泳動表示装置100では、表示面抵抗層6bと第一電極2とがコンタクトホール10によって接続されているので、カラーフィルタ層3aの界面に発生した残留電荷は、表示面抵抗層6bで集められて第一電極2へ逃がされて速やかに解消されるので、画素表示の乱れや焼き付き現象には結びつかない。
図6に示すように、第3実施形態の電気泳動表示装置300では、カラーフィルタ層3aを配置した表示面の中央にコンタクトホール10を設けて、コンタクトホール10と第二電極4とを連絡する面状の表示面抵抗層6bを有するので、表示面抵抗層6bには、第二電極4と第一電極2との電位差をなめらかに接続する表面電位が形成され、低い電圧差でも、表示面の中央に十分な電界が確保されて、再現性高く、速やかに帯電粒子7を移動できる。
これに対して、図10に示すように、さらに別の比較例の電気泳動表示装置700では、第一電極105と第二電極107とが完全分離されているため、第一電極105面の電位は一様となり、第一電極105と第二電極107との隣接部分に電界が集中する一方で、第一電極105の中央付近では、電界が疎らとなって帯電粒子104を移動させる十分な静電引力/反発力を確保できない。そして、不足する駆動力を補うべく高電圧の駆動を行うと、残留電荷や焼き付きが発生し易くなる。
第2実施形態の電気泳動表示装置200は、隔壁5が長方形の表示面を囲んで形成され、接続電極11が長方形の各隅に配置されているので、各辺に配置される場合よりも表示面に沿った電界が滑らかになって、帯電粒子5による表示面の被覆状態を同心円状、絞り状に変化させて、規則正しい制御性の良い中間階調設定が可能である。
図6に示す電気泳動表示装置300は、接続電極11が、隔壁5を挟む2つの表示面を連絡して配置されるので、1つの表示面だけを接続する場合に比較して、少ない数の接続電極11で、より均一な接続状態を実現できる。また、第1実施形態の電気泳動表示装置100は、隔壁5を跨いで第二電極の両側面を連絡して配置されるので、隔壁5の片側ごとに独立した接続電極11を設ける場合に比較して、少ない数の接続電極11で、より揃った接続状態を実現できる。また。接続電極11と第二電極4とが片側で接続不良を起こしても反対側で接続を確保して表示に影響を及ぼさないで済む。
第1実施形態の電気泳動表示装置100は、表示単位ごとの表示面が設定された後方基板1と、表示面を囲む起立面に隔壁抵抗層6aを有して帯電粒子7の移動空間50を仕切る隔壁5とを備える。そして、表示面を囲んで後方基板1に配置された薄膜パターンの第二電極4と、隔壁5に沿った所定位置に配置されて、第二電極4の側面に隔壁抵抗層6aを接続する接続電極11と有する。従って、隔壁抵抗層6aと第二電極4とが直接接続していなくても、接続電極11による確実な接続が確保される。第二電極4は、表示面に第二電極4となる薄膜層を形成してその上に隔壁5の立体構造を形成した後に、隔壁4をマスクとして、第二電極4となる薄膜層をエッチングして、隔壁5と等しい平面形状に成形してもよい。
第1実施形態の電気泳動表示装置100は、表示面ごとに配置された第一電極2の上に配置されて、第一電極2に達する開口が形成された着色層3と、着色層3上に表示面を囲んで配置された第二電極4と、第二電極4上に配置されて帯電粒子7の移動空間50を仕切る隔壁5とを備える。そして、隔壁5の起立面と第二電極4とを横切らせて隔壁5に沿った所定位置に配置した接続電極11と、隔壁5の起立面と、接続電極11と、第二電極4と、着色層3と、前記開口とを覆って第1電極2に接続した抵抗層6とを備え、隔壁抵抗層6aと表示面抵抗層6bとが、第二電極4に沿った部分で分断されている。従って、着色層3の残留電荷の固定を防止しつつ、抵抗層6によって隔壁面と表示面とに共通の性質を付与できる。
また、表示装置を構成する多数の移動空間50のすべてで、同じ電圧信号に対する電界状態が一様に揃うので、画素ごとの中間階調の表現のばらつきが減って、再生画像および再生カラーの品質が向上する。
第4実施形態の電気泳動表示装置400は、表示面を囲む第二電極4および隔壁5を後方基板1上に形成した後に、隔壁5の起立面と第二電極4とを横切る接続電極11を隔壁5の所定位置に形成し、その後、隔壁5の起立面と着色層3の表面と接続電極11とを一体に覆う抵抗層6を形成することにより、表示面抵抗層6aと隔壁抵抗層6bとが同時並行的に形成されるので、隔壁5の表面に電極を形成するためだけの工程を無くすことができる。後方基板1に配置された第二電極4に接続して隔壁5の起立面を覆う隔壁抵抗層6aによって電極面が構成されているので、隔壁5自体は絶縁性材料でもよく、隔壁抵抗層6aの形成に先立たせて、比較例の電気泳動表示装置500(図8参照)のような、専用部材としての第二電極107を形成しておく必要が無い。
第4実施形態の電気泳動表示装置400は、抵抗層6の形成に先立たせて第二電極4下に庇構造を形成することにより、表示面抵抗層6bと隔壁抵抗層6aとが庇構造によって自動的に分断されるので、抵抗層6の形成後のパターニングが不必要である。
第1実施形態の電気泳動表示装置の平面構成の説明図である。 第1実施形態の電気泳動表示装置のA−A断面構成の説明図である。 第1実施形態の電気泳動表示装置のB−B断面構成の説明図である。 電界状態の比較図である。 第2実施形態の電気泳動表示装置200における断面構成の説明図である。 第3実施形態の電気泳動表示装置300における断面構成の説明図である。 第4実施形態の電気泳動表示装置400における断面構成の説明図である。 比較例の電気泳動表示装置における表示動作の説明図である。 別の比較例の電気泳動表示装置における断面構成の説明図である。 さらに別の比較例の電気泳動表示装置における断面構成の説明図である。
符号の説明
1 表示側基板(後方基板)
2 第一電極
3 着色層
3a、3b、3c カラーフィルタ層
4 第二電極
5 隔壁
6、6a、6b 抵抗層
7 帯電粒子
8 絶縁性液体
9 前方基板
10 コンタクトホール
11 接続電極
12 犠牲層
13 犠牲層
14 庇構造
50 移動空間
100、200、300、400 電気泳動表示装置

Claims (11)

  1. 表示単位ごとの表示面が設定された表示側基板と、
    前記表示面を囲む起立面を有して帯電粒子の移動空間を仕切る隔壁と、を備えた粒子移動型表示装置において、
    前記隔壁に少なくとも一部重ねて前記表示側基板に配置された電極部材と、
    前記起立面と前記電極部材とを横切らせて、前記隔壁に沿った所定位置に配置した導電性部材と、
    前記導電性部材と前記起立面とを一体に覆って配置した抵抗層と、を有することを特徴とする粒子移動型表示装置。
  2. 前記抵抗層によって前記表示面が覆われていることを特徴とする請求項1記載の粒子移動型表示装置。
  3. 前記表示面の前記抵抗層と前記起立面の前記抵抗層とは、前記表示面の縁部分で平面的に分断されていることを特徴とする請求項2記載の粒子移動型表示装置。
  4. 前記隔壁は、多角形の前記表示面を囲んで形成され、
    前記導電性部材は、前記多角形の各辺の中点位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の粒子移動型表示装置。
  5. 前記隔壁は、多角形の前記表示面を囲んで形成され、
    前記導電性部材は、前記多角形の各隅に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の粒子移動型表示装置。
  6. 前記導電性部材は、積層された少なくとも二層の薄膜層からなることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の粒子移動型表示装置。
  7. 前記導電性部材は、前記隔壁を挟む2つの前記表示面を連絡して配置されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の粒子移動型表示装置。
  8. 表示単位ごとの表示面が設定された表示側基板と、
    前記表示面を囲む起立面に電極面を有して、帯電粒子の移動空間を仕切る隔壁と、を備えた粒子移動型表示装置において、
    前記表示面を囲んで前記表示側基板に配置された薄膜の電極部材と、
    前記隔壁に沿った所定位置に配置されて、前記電極部材の側面に前記電極面を接続する導電性部材と、を有することを特徴とする粒子移動型表示装置。
  9. 表示面ごとに配置された第一電極の上に配置されて、前記第一電極に達する開口が中央に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層上に前記表示面を囲んで配置された薄膜の電極部材と、
    前記電極部材上に配置されて、帯電粒子の移動空間を仕切る隔壁と、を備えた粒子移動型表示装置において、
    前記隔壁の起立面と前記電極部材とを横切らせて、前記隔壁に沿った所定位置に配置した導電性部材と、
    前記起立面と、前記導電性部材と、前記第二電極と、前記絶縁層と、前記開口とを覆って前記第一電極に接続した抵抗層と、を備え、
    前記絶縁層上の前記抵抗層は、前記電極部材に沿った輪郭部分で、前記隔壁上の前記抵抗層から分断されていることを特徴とする粒子移動型表示装置。
  10. 隣接する複数の前記表示単位にそれぞれ異なる波長吸収特性が付与され、
    前記複数の前記表示単位を用いて1つの画素をカラー表示することを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の粒子移動型表示装置。
  11. 表示面を囲む電極部材および隔壁を表示側基板上に形成した後に、前記隔壁の起立面と前記電極部材とを横切る導電性部材を前記隔壁の所定位置に形成し、
    その後、前記起立面と前記表示面と前記導電性部材とを一体に覆う抵抗層を形成することにより、前記表示面を覆う前記抵抗層と前記起立面を覆う抵抗層とが同時並行的に形成されることを特徴とする粒子移動型表示装置の製造方法。
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