JP2007056649A - 住宅の暖房・換気構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両からの排気ガスと埃っぽい冷たい外気が外壁・床下吸気口P1を介してかつ内部のフィルターで埃が除去された空気が蓄熱コンクリート14で暖められ、さらに蓄熱コンクリート14の表面にコーティングした木炭塗料によって車両からの排気ガスを軽減された清浄な暖気が、床下空間11と居住部周囲通気空間20aと居住部周囲通気空間21aと小屋裏空間30を暖めていき、また居住者により消費された空気は壁面・室内排気口P2を介して屋外に排気され、さらに清浄な暖気は通気空間・室内吸気口21bより進入し居住部21の空気を暖めまた居住者により消費された空気は壁面・室内排気口P3を介して屋外に排気される。
【選択図】図1
Description
また、特公平8−1316号公報の家屋の開発案件では、床下空間には床下換気口、熱交換器を配設し、小屋裏空間には小屋裏換気口を設け、かつ、熱交換器と小屋裏空間とをファンを有するパイプで連結すると共に、熱交換器と床下換気口をファンを介して連結したことを特徴とするが、熱交換器の存在が必要不可欠な案件であり、その分メンテンナンス性に問題が生じエネルギー効率も悪化するという指摘を受けている。
さらに、特開平08−285328号公報の空気循環建物の開発案件では、前記外気導入ダクトから導入される外気と各室を還流して前記排気ダクトから排出される排気とを全熱交換する熱交換換気扇を設ける空気循環建物であることを特徴とするが、熱交換器の存在が必要不可欠な案件であり、その分メンテンナンス性に問題が生じエネルギー効率も悪化するという指摘を受けている。
また、例えば、特開平5−10554号公報の家屋の開発案件では、床下空間には床下空間暖房部を設け、また熱交換型換気扇を配設すると共に床下空間と熱交換型換気扇、居住空間に設けた排気口と熱交換型換気扇をパイプによってそれぞれ連結し、かつ、排気口と熱交換型換気扇の途中に冷却機を配することにより、冬季は床下空間暖房部による暖房、夏季は冷却機による冷房を行い、熱交換型換気扇による換気と冷暖房を行うことを特徴とするが、熱交換器の存在が必要不可欠な案件であり、かつその分余計な配管工事が必要であり、コストパフォーマンス的には不利な案件であると思われる。
また、例えば、特開2001−98655号公報の高気密高断熱建築物の換気空調システムでは、床下空気と小屋裏空気とを、壁構造内に設けられた通気層と屋内に設けられたダクトを通して循環させることを特徴とするが、専用のダクトの設計・製造・加工および施工工事が必要であり、その分コストが上昇し経済的なメリットが相殺されるという問題点が議論されている。
また、本発明は、建築、構築物の内部の空気の流れを拡散させたり上昇させたりするための、専用の装置または手段およびそのための空気誘導装置または空気誘導手段を使用したりせずに、エアサイクルを確実に行わせてダニ、カビの発生を防止し、しかも住宅等の居住空間を所定の温度まで到達させるようにして人間の健康、住宅の耐久性を強化し、住みやすいクリーンな空気の中で居住できる住宅とした住宅の暖房・換気構造を提案するものである。
また、本発明は、エアサイクル住宅または外断熱壁構造住宅または高気密高断熱住宅において、効率的に低コストで建物全体の輻射暖房や換気を行うことで、耐久性に優れ、省エネルギーを実現したエアサイクル住宅または外断熱壁構造住宅または高気密高断熱住宅の暖房・換気構造を提供することを目的としたものである。
前記土間断熱部に関しては、前記蓄熱コンクリートの内部に放熱手段が埋設されるが、埋設する手段や位置に関しては、設計者の判断に委ねられる。
前記蓄熱コンクリートは、コンクリート成分の中に蓄熱成分を混合したコンクリートであれば何を用いてもよく特に制限はない。
前記放熱手段に関しては、電気加熱手段(コードヒーターやテープヒーターやパネルヒーターなどが使用できる)でも温水パイプのどちらか選択して用いる。
前記通気空間・室内吸気口に関しては、寸法や数は、前記居住部の大きさや数で決定するが、その内部に空気浄化手段を設けることが好ましい。
前記開閉自在換気扇に関しては、夏季は開放され、冬季は閉じられるが、開閉の制御に関しては制御ユニットにより、全自動、半自動、手動の中から選択して用いられる。前記開閉自在換気扇の能力、寸法、数は、住宅の大きさで決定する。
前記空気活性化手段に関しては、一般的には遠赤外線とマイナスイオンなどが知られており、本発明ではこのどちらかを利用するか両方とも利用するかは設計者の判断に委ねられる。
前記遠赤外線の特性に関しては、赤外線は波長0.75〜4,0μの近赤外線と、波長4.0〜1,000μの遠赤外線とに、波長により区分される。遠赤外線は、近赤外線に比べ光子エネルギーは小さいが浸透力が強く、生体内部にまで到達し加温する。物体は外部から種々の形でエネルギーを受け、これをまた種々の形で外部に放射しているが、このうち遠赤外線を多く放射するものが遠赤外線放射体であり、本発明では遠赤外線放射体に関しては何を用いてもよく特に制限はない。
前記マイナスイオンに関しては、「健康に良い」、「人体に好影響を及ぼす」ことが公知になってきているが、マイナスイオンは、自然界では「滝の周囲」で一番多く観測されており、例えば、空気1ccあたりで約12,000〜15,000個存在することが公知になっており、本発明ではマイナスイオン生成手段に関しては何を用いてもよく特に制限はない。
また、物質の中には遠赤外線放射体でありマイナスイオン生成手段でもある物質が知られており、例えば、炭、酸化金属の中の一部、鉱物質の一部の中に存在することが知られていて、本発明ではこれらの物質の利用が好ましい。
前記鉱物質粉体に関しては、例えば粘土鉱物と称されているタイプもあり、例えば、岩石・鉱物が風化分解、あるいは変成作用によってできた、きわめて微細な粒子の集合体であり、一般的には平均粒径5μm未満のものをいうが、成分が、SiO2、SiO3、AL2O3、Fe2O3、MgO、CaO、TiO2、K2O、MnO、ZnO、Ag2O、GeO、GeO2、SnO、SnO2、Fe3O4、FeO、CuO、などから一種以上含まれたタイプであれば何を用いても構わない。
前記金属酸化物粉体に関しては、SiO2、SiO3、AL2O3、Fe2O3、MgO、CaO、TiO2、K2O、MnO、ZnO、Ag2O、GeO、GeO2、SnO、SnO2、Fe3O4、FeO、CuO、などから少なくとも一種を選択して用いることができ、平均粒径0.1μmから1mmの粉末を用いるのが好ましい。
前記セラミック質粉体に関しては、前記セラミックス体の構成材料として、前記酸化金属の粉体、前記鉱物質粉体、の中から少なくとも1種以上の所定量の粉体から組み合されたことを特徴とし、これらの任意の組合わせが可能である。
前記コーティング手段に関しては、刷毛、ローラー、噴霧装置、吹き付け手段などを用いて、所定の部位に、前記粉体を付着させるようにする。
(1)外壁と内壁、屋根断熱部と小屋裏空間に2重の断熱層を形成するため、高率よく冷、暖房を行うことができる。
(2)床下空間暖房部により居住空間は床面、内壁面の相方から暖房が行われ、均質な暖房を行うことができる。
(3)床下空間暖房部により家屋全体の暖房を行うため、ヒートショックがなく健康的な環境となる。
(4)壁内空間や床下空間、小屋裏空間の少なくとも1つと居住空間を通気口で結んだため、土間暖房部によって加温された空気を直接居住空間に取り入れ、暖房に利用でき、高率よく暖房することができる。
(5)空気活性手段を介して取り入れた外部の空気を床下空間に放出するため、空気の上昇を助長し、より内壁面からの暖房を一様にすることができる。
(6)それぞれ気密材が併設される断熱材によって前後左右及び上下を気密的に囲まれて建築物の内部に住空間が形成され、この住空間内に内装材によって囲まれる部屋が設けられ、住空間を形成する断熱材と部屋を形成する内装材との間に隙間が形成されて躯体内空気層が形成され、空調手段によって、前記部屋のみならず躯体内空気層も冷暖房並びに換気しているため、部屋を構成する天井材、床材、内壁材等の内装材も冷暖房することとなり、したがって、部屋の前後左右及び上下の6面全てが輻射面となって、各居室間における温度差並びに一つの居室内においても上下及び水平方向の温度差をなくすることができる。この結果、温度差の少ない快適な住空間が得られる。また、建築物全体の熱容量を有効利用することができ、時間的に温度変化の少ない冷暖房が行える。さらに、躯体内特に床下空気層等も空調しているので、土台の腐食を防止できかつ内部結露も防止できる。
(7)前記放熱器と前記土間断熱材との間には土間コンクリートが打設されているので、放熱器より発散される熱を土間コンクリートで蓄積することができ、放熱器を停止させた後に住空間の温度が急速に下がるのを防止できる。
(8)外装材と前記外壁断熱材との間には隙間が設けられて外壁通気層が形成されているので、この空間を換気用として利用することができ、もって、内部結露の防止並びに夏季において日射熱が住空間に侵入するのを防止できる。
(9)前記外壁通気層の下部には外気に連通する空気流入口が設けられているとともに、外壁通気層の上部には外気に連通する空気流出口が設けられているので、外壁通気層の自然換気が行え、内部結露の防止並びに夏季において日射熱が住空間に侵入するのをより一層防止できる。
図1は本発明の実施の形態例を示す概略説明図である。
11 床下空間
12 基礎断熱部
13 土間断熱部
14 蓄熱コンクリート
15 放熱手段
20 居住部
20a 居住部周囲通気空間
20b 通気空間・室内吸気口
21 居住部
21a 居住部周囲通気空間
21b 通気空間・室内吸気口
30 小屋裏空間
31 開閉自在換気扇
40 屋根
41 屋根断熱部
42 屋根通気空間
43 屋根頂部
44 棟換気部
50 外壁
51 壁断熱部
52 外壁通気空間
H 外断熱壁構造または高気密高断熱住宅
P1 外壁・床下吸気口
P2 壁面・室内排気口
P3 壁面・室内吸気口
Claims (3)
- 床下空間、居住部、小屋裏空間からなり、かつ、床下空間から小屋裏空間までを連通化する屋内通気空間を形成させた外断熱壁構造または高気密高断熱住宅において、床下空間の土間を土間暖房構造とし、前記土間暖房構造は基礎断熱部と土間断熱部と蓄熱コンクリートで形成され、前記蓄熱コンクリートの内部に放熱手段を設け、また床下空間には外壁面と床下空間を連通する外壁・床下吸気口を設け、居住部の周囲に前記屋内通気空間を設けるようにした居住部周囲通気空間を形成し、また居住部には外壁面と室内を連通する壁面・室内排気口と前記屋内通気空間と室内を連通する通気空間・室内吸気口を設け、小屋裏空間の任意の位置には開閉自在手段を備えた換気扇を設け、外壁と壁断熱部との間に外壁通気空間を設け、屋根と屋根断熱部との間に屋根通気空間を設け、また屋根頂部には棟換気部を設け、外気と前記外壁通気空間と前記屋根通気空間と前記棟換気部を連通化したことを特徴とする、住宅の暖房・換気構造。
- 前記外壁・床下吸気口または(及び)前記床下空間の任意の部位または(及び)前記屋内通気空間の任意の部位に空気浄化手段または(及び)空気活性化手段を設けることを特徴とする、請求項1に記載の住宅の暖房・換気構造。
- 前記空気浄化手段または(及び)前記空気活性化手段が前記床下空間の任意の部位または(及び)前記屋内通気空間の任意の部位に木炭粉体または鉱物質粉体または金属酸化物粉体またはセラミック質粉体をコーティングすることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の住宅の暖房・換気構造。
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