JP2007056314A - 薄膜及び光学部材の製造方法 - Google Patents

薄膜及び光学部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 レンズが着色せず、良好な帯電防止性及び撥水性を有する薄膜及び光学部材の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、(a)パーフルオロアルキル基を有する化合物と、(b)界面活性剤と、(c)フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物から選ばれる少なくとも1種類の導電性物質とを混合してなる撥水剤溶液を作製し、該撥水性溶液を蒸着原料として真空蒸着法にて薄膜を形成する薄膜の製造方法、並びに、光学基板と、該光学基板上に多層反射防止膜を形成してなる光学部材の製造方法において、該多層反射防止膜上に、前述の薄膜の製造方法により薄膜を形成する光学部材の製造方法である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、薄膜及び光学部材の製造方法に関し、特に、レンズが着色せず、良好な帯電防止性及び撥水性を有する薄膜及び光学部材の製造方法に関する。
従来から、プラスチック基材に、無機物質等を蒸着してなる反射防止膜を設けた光学部材が知られている。かかる光学部材は優れた反射防止性、耐擦傷性を有している。
しかしながら、このような反射防止膜を有する光学部材は、プラスチック基材であるため、帯電防止効果が十分ではない。
その課題を解決する方法として、例えば、プラスチック基材上にハードコート層と導電性及びハードコート性を有する帯電防止性ハードコート層とを順次設けることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、不定量の酸素を金属に反応させた導電性を有する金属酸化物からなる光学薄膜を反射防止膜中に導入することによって、帯電防止効果を付与することが知られている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、撥水性材料の中に、カーボンペーストなどの導電性物質を添加した薄膜形成材料を電子銃を用いて蒸発させて薄膜を製造する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1などに開示されている帯電防止性ハードコート膜の場合は、帯電防止効果は十分あるものの、吸収が大きく、レンズが着色しまうという課題を有していた。
また、特許文献2などに開示されている光学部材は、帯電防止効果は十分あるものの、表面の耐擦傷性に課題を有していた。
また、特許文献3に開示されている薄膜の製造方法は、撥水性材料の中に導電性物質が含有されていることにより電子銃を用いて安定的に撥水膜を施すことが可能となるが、帯電防止効果が充分でない。仮に、帯電防止効果を具備させようとして電子銃のパワーを強くして、薄膜形成材料を蒸発させた場合、帯電防止効果がレンズ面で不均一になる。この場合においても薄膜の帯電防止効果が充分でなかった。
特開2002−329598号公報 欧州特許公開第0834092号公報 特開平11−310869号公報
本発明は、かかる課題を解決するためになされたもので、その目的は、レンズが着色せず、良好な帯電防止性及び撥水性を有する薄膜及び光学部材の製造方法を提供することにある。
本発明等は、前記の課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、パーフルオロアルキル基を有する化合物と、界面活性剤と、フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物から選ばれる少なくとも1種以上の導電性物質とを混合してなる撥水剤溶液を用いて真空蒸着法にて薄膜を形成することにより、前記の目的を達成することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、(a)パーフルオロアルキル基を有する化合物と、(b)界面活性剤と、(c)フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物から選ばれる少なくとも1種類の導電性物質とを混合してなる撥水剤溶液を作製し、該撥水性溶液を蒸着原料として真空蒸着法にて薄膜を形成する薄膜の製造方法、並びに、光学基板と、該光学基板上に多層反射防止膜を形成してなる光学部材の製造方法において、該多層反射防止膜上に、前述の本発明の薄膜の製造方法により薄膜を形成する光学部材の製造方法を提供するものである。
本発明の製造方法によると、レンズが着色せず、良好な帯電防止性及び撥水性を有する薄膜及び光学部材が得られる。
本発明の薄膜の製造方法は、(a)パーフルオロアルキル基を有する化合物と、(b)界面活性剤と、(c)フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物から選ばれる少なくとも1種以上の導電性物質とを混合してなる撥水剤溶液を作製し、該撥水性溶液を蒸着原料として真空蒸着法にて薄膜を形成する。
また、本発明の光学部材の製造方法は、光学基板と、該光学基板上に多層反射防止膜を形成してなる光学部材の製造方法において、該多層反射防止膜上に、前述の本発明の薄膜の製造方法により薄膜を形成する。
本発明で用いる前記(a)パーフルオロアルキル基を有する化合物は、撥水性、撥油性を有するものであれば特に限定されず、特開昭61−130902号公報、特開昭58−172246号公報、特開昭58−122979号公報、特開昭58−172242、特開昭60−40254号公報、特開昭50−6615号公報、特開昭60−221470号公報、特開昭62−148902号公報、特開平9−157582号公報、特開平9−202648号公報、特開平9−263728号公報に開示されるものが挙げられる。
前記パーフルオロアルキル基の炭素数は特に限定されないが、好ましい炭素数は1〜20である。
このパーフルオロアルキル基を有する化合物の具体例としては、下記一般式(I)〜(IV)で表されるパーフルオロアルキル基を有する化合物等が挙げられる。
Figure 2007056314
[式中、Rfは炭素数1〜16の直鎖状のパーフルオロアルキル基(アルキル基として、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等)、Xは水素原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等)、R1は加水分解可能な基(例えば、アミノ基、アルコキシ基、塩素原子等)、mは1〜50(好ましくは1〜30)の整数、nは0〜2(好ましくは1〜2)の整数、pは1〜10(好ましくは1〜8)の整数である。]
q2q+1CH2CH2Si(NH2)3 ・・・(II)
(ただし、qは1以上の整数である)
一般式(II)で表される化合物としては、n−CF3CH2CH2Si(NH23;n−トリフロロ(1,1,2,2−テトラヒドロ)プロピルシラザン、n−C37CH2CH2Si(NH23;n−ヘプタフロロ(1,1,2,2−テトラヒドロ)ペンチルシラザン、n−C49CH2CH2Si(NH23;n−ノナフロロ(1,1,2,2−テトラヒドロ)ヘキシルシラザン、n−C613CH2CH2Si(NH23;n−トリデカフロロ(1,1,2,2−テトラヒドロ)オクチルシラザン、n−C817CH2CH2Si(NH23;n−ヘプタデカフロロ(1,1,2,2−テトラヒドロ)デシルシラザン等を例示することができる。
q'2q'+1CH2CH2Si(OCH3)3 ・・・(III)
(ただし、q'は1以上の整数である)
一般式(III)で表される化合物としては、n−C817CH2CH2Si(OCH3)3;2−(パーフルオロオクチル)エチルトリメトキシシラン等を例示することができる。
Figure 2007056314
[式中、Rf'は、式:−(Ck2k)O−(kは1〜6の整数である)で表わされる単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する2価の基であり、Rは、それぞれ独立に炭素原子数1〜8の一価炭化水素基(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等)であり、X’は独立に加水分解可能な基(例えば、アミノ基、アルコキシ基、塩素原子等)又はハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等)であり、n’は独立に0〜2(好ましくは1〜2)の整数であり、m’は独立に1〜5の整数であり、a及びbは独立に2又は3である。]
また、市販されているパーフルオロアルキル基を有する化合物として、KP801M(商品名、信越化学工業(株)製)、KY130(商品名、信越化学工業(株)製)、X−71−130(商品名、信越化学工業(株)製)、オプツ−ルDSX(商品名、ダイキン工業(株)製)などの撥水剤が好ましく挙げられる。
本発明で用いる撥水剤溶液に含まれる(a)成分の量は、通常30〜85重量%であり、40〜85重量%であると好ましい。
本発明で用いる(b)界面活性剤は、分散剤として用いられるものであって、撥水剤及び導電性物質の中に、界面活性剤を添加することにより、導電性物質の分散状態が良好となり、これを電子銃等で加熱すると、導電性物質が均一に分散された薄膜を形成することが可能となる。
本発明で用いる界面活性剤としては、特に限定されず、分散剤として機能するものを用いればよいが、カーボンとの親和性の良いポリエーテル基(好ましくはポリエチレン構造含有基)又はポリエーテル基(好ましくはポリエチレン構造含有基)とフェニル基とを持った親水系の界面活性剤と、撥水剤に対して乳化、凝集を発生しないように親油性を有し、かつカーボンとも親和性のあるポリエーテル基(好ましくはポリエチレン構造含有基)骨格を有する親油性の界面活性剤の2種類を併用するのが望ましく、定性的には、HLB値(親水親油バランス値)が10以上である親水系の界面活性剤と、HLB値が10未満である親油系の界面活性剤との混合物を用いると好ましい。
また、混合物からなる界面活性剤のHLB値は各界面活性剤成分のHLB値の加重平均となり、本発明における界面活性剤の混合物としてのHLB値は、8〜15であると好ましい。
ここで、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値とは界面活性剤の水と油(水に不溶性の有機化合物)への親和性の程度を表す値である。
HLB値は0から20までの値を取り、0に近いほど親油性が高く20に近いほど親水性が高くなる。HLB値は、計算によって決定する方法がいくつか提案され、例えば、アトラス法(エステル系の界面活性剤について、鹸化価をS、界面活性剤を構成する脂肪酸の酸価をAとし、HLB値=20(1-S/A)で定義する。)、グリフィン法(HLB値=20×親水部の式量の総和/分子量で定義する。)、デイビス法(官能基によって決まる基数を定め(例えばメチル基やメチレン鎖は親油基で0.475、水酸基は親水基で1.9など)、HLB値=7+親水基の基数の総和-親油基の基数の総和で定義する。)、川上法(HLB値=7+11.7log(親水部の式量の総和/親油部の式量の総和) で定義する。)方法が挙げられる。
HLB値によってその界面活性剤の性質や用途もある程度決定される。HLB値が1〜3程度では水にほとんど分散せず、消泡剤などに使用される。HLB値が3〜6程度では一部が水に分散し、w/o型エマルジョンの乳化剤として使用される。HLB値が6〜8程度ではよく混合することによって水に分散して乳濁液となり、w/o型エマルジョンの乳化剤、湿潤剤として使用される。HLB値が8〜10程度では水に安定に分散して乳濁液となり、湿潤剤やo/w型エマルジョンの乳化剤として使用される。HLB値が10〜13程度では水に半透明に溶解し、o/w型エマルジョンの乳化剤として使用される。HLB値が13〜16程度では水に透明に溶解し、o/w型エマルジョンの乳化剤、洗浄剤として使用される。HLB値が16〜19程度では水に透明に溶解し、可溶化剤として使用される。
本発明では、使用する界面活性剤のHLB値(カタログ値)より、10以上を親水性、10以下を親油性とした。
本発明で使用する、親水系の界面活性剤としては、例えば、ノニオンLT221(日本油脂(株)製(商品名))、ユニオックスST−40E(日本油脂(株)製(商品名))等が挙げられ、親油系の界面活性剤としては、例えば、ユニオックスPKA7201(AA-480R) (日本油脂(株)製(商品名))等が挙げられる。
また、界面活性剤の添加順序としては、撥水剤、導電性物質に添加する際に、導電性物質の分散性を向上させるため、親油系、親水系の界面活性剤の順番で添加するのが望ましい。これは、乳化や、凝集を防ぐためであり、同様に、親油性と親水性の界面活性剤を混合使用する場合には、撥水剤及び/又は導電性物質の添加前に、親油性界面活性剤が添加されていることが望ましい。
界面活性剤の添加量は(親水性、親油性の界面活性剤の合計)、撥水剤((a)成分)1に対し、重量比で1:4〜1:16の範囲であることが望ましい。この範囲内であれば、撥水性能及び帯電防止性能が共に良好である。
また、本発明で用いる撥水剤溶液に含まれる(b)成分の量は、通常31〜84重量%であり、45〜84重量%であると好ましい。
本発明で用いる(c)成分のフラーレン類は、C60やC72などの球状構造あるいはサッカーボール構造したものをいい、その誘導体も含まれ、Cz(zは60〜120の整数であり、好ましくは60〜72の整数)の球状構造を有する化合物から選ばれる少なくとも1種類であり、特にC60、C72及びその誘導体が好ましい。
このフラーレン類の具体例としては、C6060、C602、C60HBr、C60(CH3)2、C60H(OH)、C60H(NH2)、C60(CN)2
Figure 2007056314
において、X=CH2;3'H-シクロプロパ[1,9](C60-Ih)[5,6]フラーレン、X=CHBr;3'-ブロモ-3'H-シクロプロパ[1,9](C60-Ih)[5,6]フラーレン、X=O;オキシレノ[1,9](C60-Ih)[5,6]フラーレン、X=NH;1'H-アジレノ[1,9](C60-Ih)[5,6]フラーレン、
Figure 2007056314
;シクロブタ[b]ナフタレノ[1',2':1,9](C60-Ih)[5,6]フラーレン、
Figure 2007056314
において、X=CH2 ;1(2)a-ホモ(C60-Ih)[5,6]フラーレン、X=O;1a-オキサ-1(2)a-ホモ(C60-Ih)[5,6]フラーレン、X=NH;1aH-1a-アザ-1(2)a-ホモ(C60-Ih)[5,6]フラーレン等が挙げられる。
以上の例におけるC60はC70であっても良い。なお、以上の具体例は、IUPAC 2002縮合命名法 によって命名している。
本発明で用いる(c)成分のカーボンナノチューブ(Carbon nanotube、以下、CNTと略すことがある)は、炭素によって作られる六員環ネットワーク(グラフェンシート)が単層あるいは多層の同軸管状になったものであり、単層のものをシングルウォールナノチューブ(SWNT)、複層のものをマルチウォールナノチューブ(MWNT)という。特に二層のものはダブルウォールナノチューブ(DWNT)とも呼ばれる。
本発明で用いる(c)成分の黒鉛化合物は、グラファイト構造を有する化合物であり、カーボングラファイト(黒鉛)、弗化黒鉛及び膨張黒鉛等が挙げられる。カーボングラファイト(黒鉛)は、公知のものであり、炭素の同素体の一つでベンゼン環が二次元の平面上に広がっており、この平面構造がいくつもの段になっている。平面と平面はファンデルワールス結合で結合しており、平面と平面はわずかにずれて重なっている。また、弗化黒鉛とは、前記カーボングラファイトの弗化物であり、膨張黒鉛とは、熱により膨張し、ハロゲン系化合物を含まない黒鉛である。
本発明で用いる撥水剤溶液に含まれる(c)成分の量は、通常0.5〜30重量%であり、1.5〜15重量%であると好ましい。また、本発明において、(c)成分としては黒鉛化合物が好ましい。
また、本発明においては、前記フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物の粒径は、自動乳鉢を使用して2次加工(市販の物質を加工して粒径を整えること)されていると好ましく、それぞれ80μm以下であると好ましく、50μm以下であるとより好ましく、20〜50μmであると特に好ましい。この範囲内であれば、20以上であれば2次凝集体の発生が無く、80μm以下であれば界面活性剤(分散剤)との親和性が良好で、チップ注入時にカーボン類が残留することが無い。
また、前記粒径とするため、自動乳鉢の撹拌速度は100rpm以下が好ましく、100〜50rpmの範囲である。撹拌時間は通常60分以下で、20〜60分の間であると好ましい。
本発明で用いる撥水剤溶液には、前記(a)〜(c)成分に加え、溶媒、シリコンオイル、ケイ素非含有のパーフルオロポリエーテルなどを含有することも可能である。
前記溶媒としては、m−キシレンヘキサフロライド、パーフルオロヘキサン、ハイドロフロロエーテルなどのフッ素系溶媒、及びオクタフロロブチルエーテル、メチルノナフロロブチルエーテル、メチルデカフロロブチルエーテルなどのハイドロフロロエーテル等が挙げられる。
前記シリコンオイル添加の目的は、撥水剤と、カーボン系導電材料との親和性の改善であり、側鎖(両端又は片端)にエポキシ基を有するものが好ましい。エポキシ基は、H(水素)にて開環するので、カーボンの端部と、H(水素)との反応性が期待できる。このようなシリコンオイルとして、例えば、KF101、KF102、KF105、KBE3026(以上、信越化学工業社製(商品名))等が挙げられる。また、KF101やKBE3026(両末端にメトキシ基を有するジメチメシロキサン)のようなジメチルシロキサン骨格を有するシリコンオイルは、撥水膜自身の硬化強度を向上させることができ、特にハロゲンヒーター等により加熱処理する際に有効である。
前記ケイ素非含有のパ−フルオロポリエ−テル(以下「PFPE」ということがある)としては、種々の構造のものを用いることができる。その例として、下記の一般式(V)
−(R’O)− (V)
(式中、R’は炭素数1〜3のパーフルオロアルキレン基である。)
で表される単位からなるものが挙げられ、重量平均分子量が1000〜10000、特に2000〜10000のものが好ましい。R’は具体的には、CF2,CF2CF2,CF2CF2CF2,CF(CF3)CF2等の基が挙げられる。これらのPEPEは常温で液状であり、いわゆるフッ素オイルと称されるものである。
PFPEの市販品としては、例えば、ダイキン工業(株)製の商品名デムナムシリーズ(S−20(平均分子量2700)、S−65(平均分子量4500)、S−100(平均分子量5600)、S−200(平均分子量8400))、NOKクリューバー社製の商品名バリエルタシリーズ、旭硝子(株)製の商品名フォンブリンシリーズ、デュポン社製の商品名KRYTOXシリーズ、ダウコ−ニング社製の商品名モリコ−トHF−30オイルなどが挙げられる。
前述した撥水剤溶液に含まれる各成分の混合は、撹拌を行いながら混合することが望ましく、攪拌の回転速度としては200〜1000rpmが好ましい。撹拌時間は60〜600秒であると好ましい。
また、撥水剤溶液の調製手順としては、下記実施例で示す第1表〜第4表に示される手順を用いることが望ましい。なお、各原料使用量は、適宜増減を行っても良い。
本発明の光学部材の薄膜は、真空蒸着法で形成される。また、膜強度、及び薄膜を形成する基板や膜との密着性を得るために、イオン銃、プラズマ銃等で、成膜前処理を実施することが好ましい。
成膜時の加熱源としては、電子銃、ハロゲンヒータ、抵抗加熱、セラミックヒータ等の何れかを用いることが可能であるが、電子銃で電子ビ−ムを発生することが好ましい。電子銃としては、従来、蒸着装置で用いられている電子銃を用いることができる。電子銃を用いれば、前記撥水剤溶液全体に、均一のエネルギ−を照射することができ膜圧が均一な蒸着膜(撥水膜)を形成しやすくなる。
電子銃のパワーについては、使用物質、蒸着装置、真空度、照射面積によって異なるが、好ましい条件は、加速電圧が6kV前後で、印加電流5〜80mA程度である。
本発明における撥水剤溶液は、そのまま容器に入れて加熱しても良いが、膜圧が均一な蒸着膜を多く得られるとの観点から、多孔性材料に含浸させることがより好ましく、多孔性材料としては、銅やステンレスなどの熱伝導性の高い金属粉末を焼結した焼結フィルターを用いることが好ましい。すなわち、前記撥水剤溶液を、多孔性材料からなる焼結フィルターに含浸させ、真空中で該焼結フィルターを加熱して薄膜を形成することが好ましい。
また、多孔性材料としては、適度な蒸着速度が得られるという観点から、そのメッシュは通常40〜200μmであり、80〜120μmであると好ましい。
本発明において、撥水剤溶液は、加熱蒸着によって基板やその上に形成された反射防止膜上に蒸着され、減圧下、原料を加熱して蒸着することが好ましい。その場合の真空蒸着装置内の真空度としては、特に限定はないが、均質の撥水膜を得るとの観点から、通常1.33×10-1Pa〜1.33×10-6Pa(10-3〜10-8Torr)であり、6.66×10-1Pa〜8.00×10-4Pa(5.0×10-3〜6.0×10-6Torr)であると好ましい。
撥水剤溶液を加熱する際の温度は、前記(a)〜(c)成分の種類、蒸着する真空条件により異なるが、所望の真空度における前記(a)〜(c)成分の蒸着開始温度以上から前記(a)〜(c)成分の分解温度を超えない範囲で行うことが好ましい。ここで蒸着開始温度とは前記(a)〜(c)成分を含む溶液の蒸気圧が真空度と等しくなったときの温度をいい、また前記(a)〜(c)成分の分解温度とは1分間の間に該化合物の50%が分解する温度(窒素雰囲気下、該化合物と反応性のある物質が存在しない条件で)をいう。
本発明の光学部材の製造方法で用いる光学基板としては、特に限定されないが、例えば、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと1種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート単独重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートと1種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、イオウ含有共重合体、ハロゲン含有共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタンなどのプラスチック製光学基板、あるいは無機ガラス製光学基板などが挙げられる。
また、上記基板上に、プライマー層及び/又はハードコード層が形成されていてもよい。プライマー層としては、例えば、ポリウレタン樹脂からなる膜などが挙げられ、ハードコード層としては、例えば、有機ケイ素化合物、アクリル化合物等を含んだ硬化膜などが挙げられる。
また、前記光学基板上に形成される反射防止膜(蒸着膜)としては、例えば、レンズ等の光学基板表面の反射を減少させるために設けられたZrO2、SiO2、TiO2、Ta25、Y23、MgF2、Al23などから形成される単層又は多層膜、及びCrO2などの着色膜が挙げられる。なお、反射防止膜の最外層に二酸化ケイ素を主成分とする層が用いられることが好ましい。ここで二酸化ケイ素を主成分とするとは、実質的に二酸化ケイ素からなる層、あるいは二酸化ケイ素、酸化アルミニウム及び有機化合物からなるハイブリッド層をいう。
前記反射防止膜の層構成の具体例としては、基材側から空気側へ順に、以下の7層からなる膜が好ましく挙げられる。
第1層:常温、常圧下で液体である有機ケイ素化合物及び/又は常温、常圧下で液体であるケイ素非含有有機化合物と、二酸化ケイ素を含有する無機物質とを蒸着原料として形成されるハイブリッド層
第2層:酸化タンタルが第2層を基準にして、少なくとも50重量%含有している層
第3層:常温、常圧下で液体である有機ケイ素化合物及び/又は常温、常圧下で液体であるケイ素非含有有機化合物と、二酸化ケイ素を含有する無機物質とを蒸着原料として形成されるハイブリッド層
第4層:酸化タンタルが第4層を基準にして、少なくとも50重量%含有している層
第5層:常温、常圧下で液体である有機ケイ素化合物及び/又は常温、常圧下で液体であるケイ素非含有有機化合物と、二酸化ケイ素を含有する無機物質とを蒸着原料として形成されるハイブリッド層
第6層:酸化タンタルが第6層を基準にして、少なくとも50重量%含有している層
第7層:常温、常圧下で液体である有機ケイ素化合物及び/又は常温、常圧下で液体であるケイ素非含有有機化合物と、二酸化ケイ素を含有する無機物質とを蒸着原料として形成されるハイブリッド層
前記反射防止膜における前記有機ケイ素化合物としては、例えば、下記一般式(a)〜(d)で表される化合物が挙げられる。
一般式(a):シラン又はシロキサン化合物
Figure 2007056314
一般式(b):シラザン化合物
Figure 2007056314
一般式(c):シクロシロキサン化合物
Figure 2007056314
一般式(d):シクロシラザン化合物
Figure 2007056314
一般式(a)〜(d)において、式中のm、nは、それぞれ独立に0以上の整数を表す。また、X1〜X8はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の炭化水素基(飽和・不飽和双方を含む)、−OR1基、−CH2OR2基、−COOR3基、−OCOR4基、−SR5基、−CH2SR6基、−NR7 2基、または、−CH2NR8 2基(R1〜R8は水素原子又は炭素数1〜6の炭化水素基(炭素原子間の結合において飽和・不飽和双方を含む)を表す。
前記X1〜X8及びR1〜R8の示す炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
また、前記反射防止膜における前記ケイ素非含有有機化合物としては、例えば、下記一般式(e)〜(g)で表される化合物が挙げられる。
一般式(e):片末端にエポキシ基を有する炭素及び水素を必須成分とするケイ素非含有有機化合物
Figure 2007056314
一般式(f):両末端にエポキシ基を有する炭素及び水素を必須成分とするケイ素非含有有機化合物
Figure 2007056314
一般式(g):不飽和結合を含む、炭素及び水素を必須成分とするケイ素非含有有機化合物
CX910=CX1112 (g)
一般式(e)及び(f)において、R9は水素原子、又は酸素を含んでいてもよい炭素数1〜10の炭化水素基、R10は、酸素を含んでいてもよい炭素数1〜7の二価の炭化水素基を表す。一般式(g)において、X9〜X12は、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10の炭化水素基、又は炭素数1〜10の炭素原子、水素原子を必須成分とし、さらに酸素及び窒素の少なくとも一方を必須成分とする有機基を表す。
前記R9及びX9〜X12の示す炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基等が挙げられる。
前記R10の示す二価の炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、i−プロピレン基、n−ブチレン基等が挙げられる。
本発明の製造方法によって得られる光学部材はプラスチックレンズであると好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例及び比較例において得られた光学部材の物性評価は以下のようにして行った。
(1)視感透過率
プラスチックレンズの視感透過率Yは、両面に反射防止膜を有するプラスチックレンズをサンプルとして、日立分光光度計U−3410を用い測定した。
(2)視感反射率
プラスチックレンズの視感反射率Zは、両面に反射防止膜を有するプラスチックレンズをサンプルとして、日立分光光度計U−3410を用い測定した。
(3)耐衝撃性
レンズ中心部厚さが1.0mm又は2.0mm(CTと記載する)で、レンズ度数パワ−が0.00D(ディオプタ−)のレンズを作製してFDA(Food and Drug Administration)で定められているドロップボールテストを行い、以下の基準で評価した。
○:合格 ×:不合格
なお、ここでのボ−ルの重さは16gであった。更にレンズが破損するまでドロップボールテストを継続し、最大荷重として強度確認を行った。
(4)密着性
プラスチックレンズの表面に剃刀にて1mm×1mmの升目を100個作成し、升目上にセロハンテープ(ニチバン社製造販売)を貼り、一気にテープをはがし、残った升目の数(残った升目の数/100)で評価した。
(5)耐摩耗性
プラスチックレンズの表面にスチールウール(規格#0000,日本スチ−ルウ−ル社製)にて1kgf/cm2(0.1Mpa)の荷重をかけ、10ストローク擦り、表面状態により以下の基準で評価した。
UA:殆ど傷なし
A:細い傷数本あり
B:細い傷多数、太い傷数本あり
C:細い傷多数、太い傷多数あり
D:殆ど膜はげ状態
(6)耐熱性
プラスチックレンズをドライオーブンで60℃から、5℃ずつ上昇させて1時間加熱し、クラックの発生温度を測定した。
(7)耐アルカリ性
プラスチックレンズをNaOH10重量%水溶液に20℃、1時間浸漬し、表面状態により以下の基準で評価した。
UA:殆ど変化なし
A:点状の膜はげ数個あり
B:点状の膜はげが全面にあり
C:点状の膜はげが全面、面状の膜はげ数個あり
D:殆ど全面膜はげ
(8)Bayer値
摩耗試験機 BTE Abrasion Tester(商品名、米COLTS社製)及び、ヘイズ値測定装置(村上色彩技術研究所社製)を使用し、基準レンズとのヘイズ値変化の差によりBayer値を測定した。
(サンプル数、測定方法)
(a) 基準レンズ(CR39基材)3枚、サンプルレンズ3枚を用意。
(b) 摩耗テスト前ヘイズ(haze)値の測定。
(c) BTE Abrasion Testerにて、摩耗性テスト。(砂による表面摩耗600往復)
(d) 摩耗テスト後ヘイズ値の測定。
(e) Bayer値算出 (3枚分の平均値とする)
(Bayer値=基準レンズの透過率変化/サンプルレンズの透過率変化)
(9)帯電電圧
ティッシュペーパーを用いて、プラスチックレンズの凸面を100回手で擦り、その時の帯電電圧を静電メータFMX−002(シムコジャパン社製(商品名))を用いて測定した。帯電電圧は経時変化するため、100回擦った後、5、10、20、40、80、160、320秒後の帯電電圧を測定し、結果をV=V0exp(−at)でフィッティングする。ここでV、V0、1/a、tはそれぞれ、帯電電圧、推定初期帯電電圧、1/e減期、経過時間である。
この結果より、以下の基準で帯電防止効果のありなしを判断する。
0<300V、かつ1/a<50秒以下:帯電防止効果あり
0>300V、又は1/a>50秒以下:帯電防止効果なし
(10)処理液(撥水剤溶液)導電性の測定
ガラス上に滴下した処理液(撥水剤溶液)の抵抗値をテスターで測定し、処理液の導電性を測定した。処理液0.2CCをスライドガラス上に滴下し、直径10mmの円形に広げ、乾燥前にテスター測定子間隔約5mmで抵抗値を測定した。
以下の基準で処理液の帯電防止効果を判断する。
測定値 10MΩ以下:帯電防止効果が十分得られる。
測定値 10MΩ以上:帯電防止効果が不十分となる。
(11)撥水性試験
接触角計CA−D型(協和界面科学(株)製(商品名))を使用し、25℃において直径2mmの水滴を針先に作り、これをレンズの凸面の最上部に触れさせて液滴を作った。この時に生じる液滴と面との角度を測定し、静止接触角とした。静止接触角θは、水滴の半径(水滴がレンズ表面に接触している部分の半径)をrとし、水滴の高さをhとした時に、以下の式で求められる。
θ=2×tan-1(h/r)
なお、静止接触角の測定は、水の蒸発による測定誤差を最小限にするため、水滴をレンズに触れさせた後、10秒以内に行った。
以下のようにして撥水剤溶液を調製した。
撥水剤溶液の調製に使用した使用原料の性状を以下に示す。
(a)パーフルオロアルキル基を有する化合物(撥水剤)
KY130:信越化学工業(株)製 撥水剤
KP801M:信越化学工業(株)製 撥水剤
(b)界面活性剤(分散剤)
ユニオックスPKA7201(AA-480R):日本油脂(株)製 分散剤(HLB値 7.5)
(ポリオキシエチレンジアリルエーテル;CH2=CHCH2O(C2H4O)nCH2CH=CH2(n=3〜6))
ノニオンLT221:日本油脂(株)製 分散剤(HLB値 16.7)
(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート;C11H23COOC6H8O[O(C2H4O)nH]3(n=10〜20))
ユニオックスST−40E:日本油脂(株)製 分散剤(HLB値 12.5)
(テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット;
Figure 2007056314
(n合計=40))
(c)導電性物質
CNT:本荘ケミカル製 カーボンナノチューブ(粒径;100μm以下)
C60及びC70:関東科学 カーボンクラスター(粒径;300μm以下)
CBG:東海カーボン製 導電性カーボンブラック #3855(粒径;500μm以下)
なお、これらの粒径は、全て2次粒径(入手時の粒径)であり、以下の製造例で用いたCNT(CBG又はC60/C70)は、例えば、1次粒径(物質そのものの粒径)=22nm、2次粒径=約500μmのものを、自動乳鉢にて80μm以下に調整したものを用いた。
粒径の確認は、精密顕微鏡(BX60(オリンパス(株)製(商品名))及びACT−1(ニコン(株)製(商品名)))を用いて行った。
(d)その他添加物
KF101:信越化学工業(株)製 変性シリコンオイル(エポキシ側鎖含有)
製造例1(処理液(A)の調製)
1.撹拌子を挿入したガラス容器に、粉砕したCNT(CBG又はC60/C70)を0.1432g投入する。ここで、CNT(CBG又はC60/C70)との表記は、CNTの代わりに、CBG又はC60及び/又はC70を用いても良く、同様の効果が得られることを示している。製造例2以降も同様である。
2.次に、撥水剤としてKY130 7.25gを前記ガラス容器に注入し、120秒撹拌する。撹拌子回転数は500rpmとする。
3.分散剤(界面活性剤)としてPKA7201 0.2gを、同様に注入し120秒撹拌する。
4.反応性シリコンオイルKF101 0.2gを、同様に注入し120秒間撹拌する。
5.分散剤(界面活性剤)としてLT−221(ST−40E)0.2gを注入し120秒撹拌する。ここで、LT−221(ST−40E)との表記は、LT−221の代わりに、ST−40Eを用いても良く、同様の効果が得られることを示している。製造例2以降も同様である。
6.撥水剤としてKP801Mを0.75g注入し、混合後24時間撹拌を行う。
得られた処理液(A)中の、CNT(CBG又はC60/C70)の含有量は1.6重量%であり、固形分濃度は=6.5重量%であった。
以上の手順を第1表に示す。
Figure 2007056314
製造例2(処理液(B)の調製)
1.撹拌子を挿入したガラス容器に、粉砕したCNT(又はCBG)を0.5g投入し、分散剤としてPKA7201 4.5g注入し、2〜5時間撹拌する。これをフィラーaとする。
2.同様に撹拌子を挿入した別のガラス容器に、粉砕したCNT(又はCBG)を0.5g投入し、分散剤としてLT221(又はST−40E)を4.5g注入し、2〜5時間撹拌する。これをフィラーbとする。
3.撥水剤としてKY130 16gを撹拌子を挿入した、ガラス容器に注入し、このガラス容器に、フィラーaを2g注入し、120秒撹拌し、さらに前記ガラス容器に、フィラーbを2g注入し、120秒撹拌する。
4.次に、シリコンオイルKF101 1gを前記ガラス容器に注入し120秒撹拌する。
5.最後に、撥水剤としてKP801M 4gを前記ガラス容器に注入し、混合後24時間撹拌する。
得られた処理液(B)中の、CNT(又はCBG)の含有量は1.6重量%であり、固形分濃度は=4.8重量%であった。
以上の手順を第2表に示す。
Figure 2007056314
製造例3(処理液(C)の調製)
1.撹拌子を挿入したガラス容器に、分散剤としてPKA7201及びST−40E、シリコンオイルとしてKF101、KBE3026、CNT(又はCBG)を各1gごとに注入し、120秒撹拌を行い、さらに水0.2gを注入し、1〜5時間撹拌する。これをフィラーcとする。
2.次に、フィラーcのガラス容器中に撥水剤としてKY130 16gを注入し120秒撹拌する。
3.最後に上記ガラス容器中に、撥水剤としてKP801M 4gを注入し、混合後24時間撹拌する。
得られた処理液(C)中の、CNT(又はCBG)の含有量は2.0重量%であり、固形分濃度は=6.2重量%であった。
以上の手順を第3表に示す。
Figure 2007056314
製造例4(処理液(D)の調製)
1.撹拌子を挿入したガラス容器に、撥水剤としてKY130を4g、分散剤としてPKA−7201及びST−40E、シリコンオイルとしてKF101を各1g、CNT(又はCBG)を0.5g注入し、120秒撹拌を行い、さらに水0.2gを注入し、1〜5時間撹拌する。これをフィラーdとする。
2.次に、フィラーdのガラス容器中に撥水剤としてKY130 12gを注入し120秒撹拌する。
3.反応性シリコンオイルKF101 1.0gを、同様に注入し120秒間撹拌する。
4.最後に上記ガラス容器中に、撥水剤としてKP801M 4gを注入し、混合後24時間撹拌する。
得られた処理液(D)中の、CNT(又はCBG)の含有量は2.0重量%であり、固形分濃度は=6.2重量%であった。
以上の手順を第4表に示す。
Figure 2007056314
実施例1〜16及び比較例1〜4
第5表1/20〜20/20に記載したように、プラスチックレンズ基材A〜C上に硬化膜A〜Cを形成し、前処理イオン照射を行った後、第1〜7層からなる反射防止膜を設け、さらに薄膜(撥水+帯電防止層)形成前に、前処理イオン照射を行ってから薄膜を形成し、撥水及び帯電防止層を有するプラスチックレンズを得た
実施例及び比較例において使用した材料の種類、製造方法及び各種処理方法は、次の通りである。
(A)プラスチックレンズ基板
基材A:ジエチレングリコ−ルビスアリルカ−ボネ−ト、屈折率1.50、中心厚2.0mm、レンズ度数0.00
基材B:EYRY基材(商品名、HOYA(株)製、エピチオ基を有する化合物を用いた重合体)屈折率1.70、中心厚1.0mm、レンズ度数0.00
基材C:EYNOA基材(商品名、HOYA(株)製造、ポリチオウレタン樹脂)屈折率1.67、中心厚1.0mm、レンズ度数0.00
実施例5及び6においては、基材と硬化被膜との間にプライマ−層を施した。そのプライマ−層の形成方法は次の通りである。
ポリエステルタイプのポリオール(住友バイエルウレタン社、デスモフェンA−670(商品名)使用)6.65質量部、ブロック型ポリイソシアネート(住友バイエルウレタン社の商品名、BL−3175(商品名)使用)6.08質量部、硬化触媒としてジブチル錫ジラウレート0.17質量部、レベリング剤としてフッ素系レベリング剤(住友スリーエム社、フロラードFC−430(商品名)使用)0.17質量部、及び溶媒としてジアセトンアルコール95.71質量部からなる混合物を均一な状態になるまで充分攪拌して得られた。かくして得られた液状のプライマーは、前処理としてアルカリ処理されたプラスチックレンズ基板上に浸漬法(引き上げ速度:24cm/分)にて塗布され、100℃で40分加熱して硬化され、厚さ2〜3μmのプライマー層を形成した。
(B)硬化膜
(a)−1 コ−ティング組成物Aの作製
5℃雰囲気下、変性酸化第二スズ−酸化ジルコニウム−酸化タングステン−酸化珪素複合体メタノールゾル45質量部とγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン15質量部及びテトラエトキシシラン3質量部とを混合し、1時間攪拌する。その後、0.001モル/L濃度の塩酸4.5質量部を添加し、50時間攪拌する。その後、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテル25質量部、ダイアセトンアルコール9質量部及びアルミニウムトリスアセチルアセトネート1.8質量部、過塩素酸アルミニウム0.05質量部を順次添加し、150時間攪拌する。得られた溶液を0.5μmフィルターでろ過してコ−ティング組成物Aを得た。
(a)−2 硬化膜Aの作製
前記基材Aを60℃、10質量%水酸化ナトリウム水溶液中に300秒間浸漬し、その後、超音波28kHz印加の下、イオン交換水を用いて300秒間洗浄した。最後に、70℃雰囲気下、乾燥させる一連の工程を基材前処理とした。
前処理を施した基材Aを、ディッピング法にてコーティング組成物Aに30秒間浸漬し、30cm/分にて引き上げた基材を、120℃、60分間の条件にて硬化させ硬化膜Aを作製した。
(b)−1 コ−ティング組成物Bの作製
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン100質量部を攪拌しながら0.01モル/L濃度塩酸1.4質量部、水23質量部を添加し、24時間攪拌してγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物を得る。次に、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化珪素を主体とする複合体微粒子ゾル200質量部とエチルセロソルブ100質量部、シリコーン系界面活性剤0.5質量部及びアルミニウムアセチルアセトネート3.0質量部とを混合し、前記γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解物に加え、十分攪拌した後に、ろ過してコ−ティング組成物Bを得た。
(b)−2 硬化膜Bの作製
アルカリ水溶液で前処理した基材B又は基材Cを、ディッピング法にてコーティング組成物Bに30秒間浸漬し、20cm/分にて引き上げた基材を、120℃、120分間の条件にて硬化させた。
(C)硬化膜のイオン銃処理(前処理)
硬化膜上に、表に記載したイオン加速電圧、照射時間、ガス雰囲気下の条件で、前処理としてイオン銃にてイオン照射を行った。
(D)反射防止膜の作製
前処理イオン照射を行った後、第1〜7層からなる反射防止膜を形成した。
なお、ハイブリッド層は、無機物質の蒸着と有機物質との蒸着との、二元蒸着として、ほぼ同時に蒸着するように条件を設定した。有機物質の蒸着の際は、外部加熱タンクにて気化し、気化した有機物を、ガスバルブ、マスフローコントローラを使用して、蒸着装置内に導入した。ハイブリッド層を形成する際には、アルゴンガス、酸素ガスとの混合ガスの雰囲気下にてイオンアシスト法を用いた。
また、CM1は有機ケイ素化合物、CM2はケイ素非含有有機化合物であることを表す。表中のλは波長(例えば、500〜550nm)を示す。
表中に記載されている有機化合物は以下の通りである。
エポライト70P(プロピレングリコ−ルジグリシジルエ−テル、分子量約188、共栄社化学社製)
エピオ−ルP200(ポリプロピレングリコ−ルグリシジルエ−テル、平均分子量約304、日本油脂(株)製)
(E)反射防止膜のイオン銃処理(前処理)
反射防止膜上に、表に記載したイオン加速電圧、照射時間、ガス雰囲気下の条件で、前処理としてイオン銃にてイオン照射を行った。
(F)薄膜(撥水+帯電防止層)の形成
まず、製造例1〜4で作製した処理液(A)〜(D)を使用し成膜用のチップをそれぞれ作製した。チップの作成はSUS製バイオカラムに分注器使用し、上記作成液を注入量0.3ccで注入し、80℃、約2時間で室温乾燥(又はドライオーブン)にて乾燥させ成膜用チップを得た。
得られたチップを用いEB(電子銃)を使用し、真空蒸着て反射防止膜上に、薄膜を成膜した。成膜条件は以下のようである。
使用蒸着装置:BMC−1050−HP((株)シンクロン製)
成膜条件:開始真空度 2×10-3Pa
成膜時EB出力:20mA
なお、比較例で使用した、DOTITE D−550(藤倉化成(株)製(商品名))は導電塗料(銀)であり、DOTITE XC−12(藤倉化成(株)製(商品名))は導電塗料(カーボン)である。
以上のようにして得られた薄膜を有するプラスチックレンズについて、前記(1)〜(11)の試験を行った結果を第6表に示す。
第6表に示したように、実施例1〜16のプラスチックレンズは、表面抵抗値は1×106Ω/□以下、初期帯電電圧200V以下と優れた帯電防止性能を有しており、撥水性能は水の接触角において107℃以上を有していた。
また、膜の吸収性(吸収率=100−(透過率+反射率))についても、比較例1〜4に対し、実施例13〜16は優れている。
Figure 2007056314
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以上詳細に説明したように、本発明の製造方法によると、レンズが着色せず、良好な帯電防止性及び撥水性を有する薄膜及び光学部材が得られる。このためプラスチックレンズ等として極めて有用である。

Claims (10)

  1. (a)パーフルオロアルキル基を有する化合物と、(b)界面活性剤と、(c)フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物から選ばれる少なくとも1種類の導電性物質とを混合してなる撥水剤溶液を作製し、該撥水性溶液を蒸着原料として真空蒸着法にて薄膜を形成する薄膜の製造方法。
  2. 前記界面活性剤が、HLB値(親水親油バランス値)が10以上である親水系の界面活性剤と、HLB値が10未満である親油系の界面活性剤との混合物である請求項1記載の薄膜の製造方法。
  3. 前記フラーレン類が、Cz(zは60〜120の整数)の球状構造を有する化合物から選ばれる少なくとも1種類である請求項1記載の薄膜の製造方法。
  4. 前記フラーレン類が、C60及びC72の球状構造を有する化合物から選ばれる少なくとも1種類である請求項3記載の薄膜の製造方法。
  5. 前記カーボンナノチューブ類が、多層カーボンナノチューブ(MWNT)及び単層カーボンナノチューブ(SWNT)から選ばれる少なくとも1種類である請求項1記載の薄膜の製造方法。
  6. 前記黒鉛化合物が、カーボングラファイト、弗化黒鉛及び膨張黒鉛から選ばれる少なくとも1種類である請求項1記載の薄膜の製造方法。
  7. 前記フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物の粒径が、それぞれ80μm以下である請求項1記載の薄膜の製造方法。
  8. 前記撥水剤溶液を、多孔性材料からなる焼結フィルターに含浸させ、真空中で該焼結フィルターを加熱して薄膜を形成する請求項1記載の薄膜の製造方法。
  9. 光学基板と、該光学基板上に多層反射防止膜を形成してなる光学部材の製造方法において、該多層反射防止膜上に、(a)パーフルオロアルキル基を有する化合物と、(b)界面活性剤と、(c)フラーレン類、カーボンナノチューブ類及び黒鉛化合物から選ばれる少なくとも1種類の導電性物質とを混合してなる撥水剤溶液を作製し、該撥水性溶液を蒸着原料として真空蒸着法にて薄膜を形成する光学部材の製造方法。
  10. 前記光学部材が、プラスチックレンズである請求項9に記載の光学部材の製造方法。

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