JP2007055891A - 多結晶シリコンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多結晶シリコンの収率の高い製造方法を提供する。
【解決手段】金属の塩化物の生成自由エネルギーがシリコンより低く、かつ金属の融点もシリコンより低い金属と、下式(1)で示される気体のクロロシランとを反応させることによってシリコンを製造する方法であって、気体のクロロシランを溶融金属中に吹き込む際に、該溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上1.79倍未満であり、シリコンの融点未満に保持し、かつ毎分当りのクロロシランの供給モル数を金属のモル数に対して、1.0パーセント未満とすることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法。
SiHnCl4-n (1)
(式中、nは0〜3の整数を示す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、多結晶シリコンの製造方法に関する。
環境問題がクローズアップされる中、太陽電池はクリーンなエネルギー源として注目を集め、わが国でも住宅用を中心に需要が急増している。シリコン太陽電池は信頼性や変換効率に優れるため、太陽光発電の8割程度を占めるに到っている。さらに需要を増加させ発電単価を減少させるため低価格のシリコン原料を確保することが望まれている。現在、高純度シリコンの製造方法としてほとんどのメーカーがトリクロロシランを熱分解する方法(ジーメンス法)を採用している。しかしながら、同方法では電力原単位に限界があり、これ以上のコストダウンは困難と言われている。
熱分解法に代わる製造方法として、亜鉛やアルミニウムを用いてクロロシランを還元してシリコンを製造する方法が提案されている。アルミニウムを用いて還元する方法としては、微粒のアルミニウムを四塩化ケイ素ガス中で反応させてシリコンを得る方法が知られている。また、一般式SiHn4-n(式中、Xはハロゲンであり、nは0〜3い。)を有する気体のシリコン化合物をアルミニウムと反応させることによってシリコンを製造する方法であって、純アルミニウムまたはAl−Si合金の細かく分散された溶融表面を該気体のシリコン化合物と密に接触させる方法が知られている(特許文献1参照)。
特開平2−64006号公報
しかし、従来の方法では十分な収率でシリコンを製造することができないため、いずれの方法も実用に到っていない。
本発明の目的は、多結晶シリコンの収率の高い製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく、多結晶シリコンの製造方法について鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、〔1〕金属の塩化物の生成自由エネルギーがシリコンより低く、かつ金属の融点もシリコンより低い金属と、下式(1)で示される気体のクロロシランとを反応させることによってシリコンを製造する方法であって、気体のクロロシランを溶融金属中に吹き込む際に、該溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上1.79倍未満であり、シリコンの融点未満に保持し、かつ毎分当りのクロロシランの供給モル数を金属のモル数に対して、1.0パーセント未満とすることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法に係るものである。
SiHnCl4-n (1)
(式中、nは0〜3の整数を示す。)
また、本発明は、〔2〕工程(i)、(ii)を有することを特徴とする多結晶シリコンの製造方法、
(i)金属の塩化物の生成自由エネルギーがシリコンより低く、かつ金属の融点もシリコンより低い金属と、前記式(1)で示される気体のクロロシランとを反応させることによってシリコンを製造する工程であって、気体のクロロシランを溶融金属中に吹き込む際に、該溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上1.79倍未満であり、シリコンの融点未満に保持し、かつ毎分当りのクロロシランの供給モル数を金属のモル数に対して、1.0パーセント未満とする多結晶シリコンを得る工程。
(ii)得られた多結晶シリコンを方向凝固する工程。
〔3〕金属中に吹き込むガスはクロロシラン単独またはクロロシランと不活性ガスとの混合ガスである〔1〕または〔2〕記載の方法、
〔4〕金属中に吹き込むガス中のクロロシランの濃度が10体積%以上である〔3〕記載の多結晶シリコンの製造方法、
〔5〕金属がカリウム、セシウム、ルビジウム、ストロンチウム、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛およびマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の方法、
〔6〕金属がアルミニウムである〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の方法、
〔7〕クロロシランが四塩化ケイ素、トリクロロシラン、ジクロロシランおよびモノクロロシランからなる群より選ばれる少なくとも1種である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の方法、
〔8〕クロロシランと金属に含まれるボロンとリンがそれぞれ1ppm未満である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載の方法、
〔9〕前記の〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載の方法により得られた多結晶シリコンを有することを特徴とする太陽電池を提供するものである。
本発明の製造方法によれば、高い収率で多結晶シリコンを製造することができる。
本発明の多結晶シリコンの製造方法は、金属の塩化物の生成自由エネルギーがシリコンより低く、かつ金属の融点もシリコンより低い金属と、前記式(1)で示される気体のクロロシランとを反応させる方法である。
本発明の製造方法では、クロロシランを含むガスを溶融金属中に吹き込んで、金属と気体のクロロシランを反応させる。クロロシランを含むガスを溶融金属中に吹き込む際に、該溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上、好ましくは1.10倍以上、より好ましくは1.20倍以上であり、1.79倍未満、好ましくは1.50倍未満、より好ましくは1.40倍未満で、シリコンの融点未満に保持する。
また、本発明の製造方法では、毎分当りのクロロシランの供給モル数が金属のモル数に対して、1.0パーセント未満、0.5パーセント以下である。一方、クロロシランの供給モル数は、通常、金属のモル数に対して0.01パーセント以上、好ましくは0.1パーセント以上である。
溶融金属中に吹き込むガスは、クロロシラン単独でもよく、クロロシランと不活性ガスとの混合ガスでもよい。混合ガスの場合には、混合ガス中のクロロシランのガス濃度は、10体積%以上が好ましい。
該不活性ガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガスであり、クロロシランとの反応を低減すること及び入手しやすさの観点から、アルゴンガスが好ましい。
金属は、金属の塩化物の生成自由エネルギーと融点がシリコンよりも低い。該金属として、例えば、カリウム、セシウム、ルビジウム、ストロンチウム、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛、マンガンが挙げられる。これらは単独又は組合わせて用いればよい。これらのうち、シリコン中やその表面に金属が残存しても、酸やアルカリによる溶解除去や偏析法での除去が容易であり、さらには反応炉の構造部材を腐食させない等の理由により、該金属として、アルミニウムを用いることが好ましい。金属の純度が高ければ生成されるシリコンの純度も高くなるため、ボロン(B)、リン(P)が1ppm未満であり、99.98%以上の純度である金属を用いることが好ましい。
クロロシランとしては、四塩化ケイ素、トリクロロシラン、ジクロロシラン、モノクロロシランを用いることができるが、水素を含有するトリクロロシラン、ジクロロシラン、モノクロロシランは、反応によって塩化水素を発生するために反応炉材や配管の腐食を誘発させる。そのため、四塩化ケイ素を単独で用いるほうが好ましい。クロロシランの純度は、B、Pが1ppm未満であり、99.99%以上の純度であるものを用いることが好ましい。
本発明において、金属と反応して副生成物として生成する金属塩化物(例えば、三塩化アルミニウム、二塩化アルミニウム、塩化アルミニウム、二塩化珪素、三塩化珪素)と原料のクロロシランガスを個別に回収して未反応のクロロシランガスを反応側に循環させれば、コストの低減が可能となる。
本発明によると、通常、用いる金属の重量の40%より多量のシリコンを得ることができるので、得られるシリコンの収率が高く、経済的に有利である。
金属を保持する容器、及びクロロシランを導入するガス導入管の材質は、通常、用いる金属と反応しないものであり、例えば、酸化物、窒化物、炭化物が挙げられる。酸化物としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、マグネシア、酸化スズ等が挙げられ、窒化物としては、窒化珪素、窒化アルミニウムが挙げられる。これらは構成元素が他元素で部分置換されていてもよく、例えば、シリコンとアルミニウムと酸素と窒素からなるサイアロン等の化合物であってもよい。炭化物としては、SiC、グラファイト等が挙げられ、これらも構成元素が他元素で部分置換されていてもよい。
気体のクロロシランは、例えば、少なくとも1つのガス導入管を溶融金属の上面や側面に設置し、そこから吹き込む、又は溶融金属を保持する容器の底部に表面張力によって溶融金属が漏れない程度の孔を多数設置し、そこから吹き込めばよい。ガスを導入するための孔を多数設ける場合でも、クロロシランの毎分当りの供給モル数は前記範囲内とする。
得られた多結晶シリコンは、高純度であり、太陽電池用シリコンの原料として好適に用いられる。
必要に応じて、得られた多結晶シリコンには、付着した金属成分の残渣や未反応金属成分を取り除くために酸やアルカリによる処理、さらに方向凝固等の偏析、高真空化での溶解等を施してもよい。このような操作、特に方向凝固により、シリコン中に含まれる不純物元素はさらに低減され、高純度化される。
本発明では還元に用いた金属とシリコンが溶融した状態、または金属とシリコンの溶融物中にシリコンが一部析出した状態になるので、上記の方法以外にも、系の温度を反応温度より下げることや、反応装置の特定の部位を冷却することによって、温度を下げた分に相当するだけのシリコンの析出物が得られる。析出したシリコンと同じ重量の金属を加えて反応温度まで上昇させた後にクロロシランを加えればシリコン濃度は所定濃度まで上昇する。この操作を繰り返せばシリコンを連続して得ることができる。
得られたシリコンは、通常、キャスト法または電磁鋳造法によって成形され、インゴットが得られる。
基板の導電型は、一般にはp型であって、ドーパントとしては、例えばホウ素の添加や、アルミニウムを残存させることによって達成できる。
インゴットは、通常、内周刃切断等によりスライシングされた後、遊離砥粒を用いて両面がラッピングされ、さらに、ダメージ層を除去するために弗酸等のエッチング液に浸漬されて多結晶基板が得られる。
多結晶基板は、表面での光反射損出を低減するため、ダイシングマシンを用いて機械的にV溝が形成されたり、又は反応性イオンエッチングや酸を用いた等方性エッチングによりテクスチャー構造が形成される。
続いて、受光面にリンや砒素等のn型ドーパントの拡散層を形成して、p−n接合部を得る。さらに、TiO2等の酸化膜層を表面に形成した後に各面に電極を付け、反射による光エネルギーの損失を減らすためのMgF2等の反射防止膜を形成して、太陽電池セルを作製する。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
以下実施例により本発明を説明する。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
図1に反応装置の概略を示す。
アルミニウムを入れたアルミナタンマン管(ニッカトー製SSA−S、T5(内径φ30))をアルミナ容器中に保持し、縦型環状炉中に保持して、1273K(アルミニウムの融点の1.36倍)で四塩化ケイ素ガスを溶融アルミニウム中に導入して反応させた。
用いたアルミニウムは、純度99.999重量%[不純物濃度Fe0.73ppm、Si2.7ppm、Cu1.9ppm、Mg0.45ppm、B 0.05ppm、P 0.27ppm(グロー放電質量分析(GDMS分析)結果による。)]であり、その重量は、25g(0.93モル)用いた。
なお、本発明において、アルミニウムの純度とは、100%から不純物のFe、Si、Cu、Mgの合計重量%を差し引いたものである。
四塩化ケイ素は、トリケミカル研究所製の純度99.9999重量%(6N)品[不純物濃度:Fe 5.2ppb、Al 0.8ppb、Cu 0.9ppb、Mg 0.8ppb、Na 2.4ppb、Ca 5.5ppb(P、B は1ppm未満)]のものを用いた。
ガスバブリングを行うため、ガス導入管[ニッカトー製SSA−S、(外径φ6、内径φ4)]の先端とタンマン管底部の距離は5mmとした。
図2にガス供給系を示す。
四塩化ケイ素の移送は、アルゴンガス(ジャパンエアガシズ製(純度99.9995%)を0.1MPaで供給してキャリアガスとして行った。その際、四塩化ケイ素を入れたステンレス鋼製容器は、20℃の恒温槽に保持した。同温度における四塩化ケイ素の蒸気圧は193mmHgであることから、同ガスの濃度は25.4体積%である。
四塩化ケイ素ガス容器中にはキャリアガスとして240SCCM(流量240mL/min.、0℃、101.3kPa)のアルゴンガスを流して、蒸発して得られたガスはさらにアルゴンガスを200SCCM流して希釈した。
この結果、反応炉に投入した四塩化ケイ素ガスの濃度は、13.9体積%となる。1分間当りの四塩化ケイ素の供給量は、0.431gであり、0.0025モルとなる。従って、クロロシランの供給モル数はアルミニウムのモル数に対して、0.27%となる。
ガスを16時間30分流した後、冷却して14gのサンプルを回収した。サンプルを塩酸で溶解して、サンプル中のシリコン重量を求めたところ82重量%であることがわかった。投入したアルミニウムに対して得られたシリコンの重量は46%となる。
さらに、溶解抽出したシリコンをGDMS分析により不純物濃度を測定したところ、Fe 0.88ppm、Cu 0.41ppm、Mg 0.3ppm、B 0.05ppm、P 0.67ppmであった。
得られたシリコンを一方向凝固することによりシリコン中に含まれる不純物元素をさらに低減することができる。
このシリコンは太陽電池用の原料として好適と考えられる。
実施例2
アルミニウムを入れたアルミナ保護管(ニッカトー製SSA−S、No.9(内径φ16))をアルミナ容器中に保持し、縦型環状炉中に保持して、1273K(アルミニウムの融点の1.36倍)で四塩化ケイ素ガスを溶融アルミニウム中に、5時間導入して反応させた。アルミニウムと四塩化ケイ素は実施例1と同等のものを使用した。アルミニウムの重量は12g(0.44モル)とした。
ガスバブリングを行うため、ガス導入管[ニッカトー製SSA−S、(外径φ6、内径φ4)]の先端とアルミナ保護管底部の距離は5mmとした。
四塩化ケイ素の移送は、アルゴンガス(ジャパンエアガシズ製(純度99.9995%)を0.1MPaで供給してキャリアガスとして行った。
四塩化ケイ素ガス容器中にはキャリアガスとして104SCCM(流量104mL/min.、0℃、101.3kPa)のアルゴンガスを流して、蒸発して得られたガスを、そのまま前記キャリアガスと共に反応炉へ導入した。1分間当りの四塩化ケイ素の供給量は、0.595gであり、3.5×10-3 モルとなる。従って、四塩化ケイ素の供給モル数はアルミニウムのモル数に対して、0.8%となる。
四塩化ケイ素を入れたステンレス鋼製容器は、318Kの恒温槽に保持しており、同温度における四塩化ケイ素の蒸気圧は500mmHg(66.6kPa)であることから、同ガスの濃度は66体積%である。
冷却して8.27gのサンプルを回収した。サンプルを塩酸で溶解して、サンプル中のシリコン重量を求めたところ61重量%であった。従って、投入したアルミニウムに対して得られたシリコンの重量は42%となる。
得られたシリコンを一方向凝固することによりシリコン中に含まれる不純物元素をさらに低減することができる。また、所定量反応した後に温度を、例えば1073Kまで冷却して特定の部位にシリコンを析出させて取り出し、析出したシリコンと同じ重量のアルミニウムを加えて、1273Kに保ちさらに四塩化ケイ素を加えればシリコン濃度は61%まで上昇すると考えられる。この操作を繰り返せばシリコンを連続して得ることができる。得られたシリコンは太陽電池用の原料として好適と考えられる。
実施例の結果を図3に示す。溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上1.79倍未満で、シリコンの融点未満に保持しながら、毎分当りのクロロシランの供給モル数が金属のモル数に対して、1.0パーセント未満とすることでシリコンの収率は金属重量に対して40重量%より大きくなると考えられる。
比較例1
反応温度を1673K(アルミニウムの融点の1.79倍)にした以外は、実施例1と同様の実験を行った。
ガスを16時間30分流した後、冷却してアルミナ容器を開放したが、サンプルは消失して残存していなかった。高温により、二塩化ケイ素が発生した可能性がある。
比較例2
反応温度を683K(アルミニウムの融点の1.02倍)にした以外は、実施例1と同様の実験を行った。
ガスを16時間30分流した後、冷却して24gのサンプルを回収した。サンプルを塩酸で溶解して、サンプル中のシリコン重量%を求めたところ0.5重量%であった。
比較例3
アルミニウムの重量は6.0g(0.22モル)とし、四塩化ケイ素ガス容器中にはキャリアガスとして334SCCM(流量334mL/min.、0℃、101.3kPa)のアルゴンガスを流して、蒸発して得られたガスを、そのまま前記キャリアガスと共に反応炉へ導入した。1分間当りの四塩化ケイ素の供給量は、1.912gであり、0.011モルとなる。従って、四塩化ケイ素の供給モル数はアルミニウムのモル数に対して、5%となる。四塩化ケイ素ガスを溶融アルミニウム中に、2時間導入して反応させた。それ以外は実施例2と同様に検討を実施した。
冷却して3.71gのサンプルを回収した。サンプルを塩酸で溶解して、サンプル中のシリコン重量を求めたところ50重量%であった。従って、投入したアルミニウムに対して得られたシリコンの重量は31%となる。
比較例4
アルミニウムの重量は6.0g(0.22モル)とし、四塩化ケイ素ガス容器中にはキャリアガスとして174SCCM(流量174mL/min.、0℃、101.3kPa)のアルゴンガスを流して、蒸発して得られたガスを、そのまま前記キャリアガスと共に反応炉へ導入した。1分間当りの四塩化ケイ素の供給量は、0.996gであり、5.9×10-3 モルとなる。(四塩化ケイ素の供給モル数はアルミニウムのモル数に対して、2.7%となる。)四塩化ケイ素ガスを溶融アルミニウム中に、2時間導入して反応させた。それ以外は実施例2と同様に検討を実施した。
冷却して4.14gのサンプルを回収した。サンプルを塩酸で溶解して、サンプル中のシリコン重量を求めたところ49重量%であった。従って、投入したアルミニウムに対して得られたシリコンの重量は34%となる。
反応装置の概略図 ガス供給系を示す図 SiCl4/Alのモル比とSiの収率を表す図
符号の説明
縦型環状炉・・・・・・1
ガス導入管・・・・・・2
アルミナ容器・・・・・3
アルミナタンマン管・・4
アルミニウム・・・・・5
SiCl4/Ar・・・ 6
希釈ガス・・・・・・・7
キャリアガス・・・・・8
SiCl4・・・・・・ 9
恒温槽・・・・・・・10

Claims (9)

  1. 金属の塩化物の生成自由エネルギーがシリコンより低く、かつ金属の融点もシリコンより低い金属と、下式(1)で示される気体のクロロシランとを反応させることによってシリコンを製造する方法であって、気体のクロロシランを溶融金属中に吹き込む際に、該溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上1.79倍未満であり、シリコンの融点未満に保持し、かつ毎分当りのクロロシランの供給モル数を金属のモル数に対して、1.0パーセント未満とすることを特徴とする多結晶シリコンの製造方法。
    SiHnCl4-n (1)
    (式中、nは0〜3の整数を示す。)
  2. 工程(i)、(ii)を有することを特徴とする多結晶シリコンの製造方法。
    (i)金属の塩化物の生成自由エネルギーがシリコンより低く、かつ金属の融点もシリコンより低い金属と、前記式(1)で示される気体のクロロシランとを反応させることによってシリコンを製造する工程であって、気体のクロロシランを溶融金属中に吹き込む際に、該溶融金属の温度を、該金属の絶対温度で表した融点の1.03倍以上1.79倍未満であり、シリコンの融点未満に保持し、かつ毎分当りのクロロシランの供給モル数を金属のモル数に対して、1.0パーセント未満とする多結晶シリコンを得る工程。
    (ii)得られた多結晶シリコンを方向凝固する工程。
  3. 金属中に吹き込むガスはクロロシラン単独またはクロロシランと不活性ガスとの混合ガスである請求項1または2記載の方法。
  4. 金属中に吹き込むガス中のクロロシランの濃度が10体積%以上である請求項3記載の方法。
  5. 金属がカリウム、セシウム、ルビジウム、ストロンチウム、リチウム、ナトリウム、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛およびマンガンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
  6. 金属がアルミニウムである請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
  7. クロロシランが四塩化ケイ素、トリクロロシラン、ジクロロシランおよびモノクロロシランからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. クロロシランと金属に含まれるボロンとリンがそれぞれ1ppm未満である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記の請求項1〜8のいずれかに記載の方法により得られた多結晶シリコンを有することを特徴とする太陽電池。
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