JP5236897B2 - シリコンの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、シリコンの製造方法、特には太陽電池原料用シリコンに関する。
冶金グレードシリコンは、炭素、珪石を混合してアーク炉により還元製造されている。この冶金グレードシリコンとHClの反応によりトリクロルシランを合成し、これを精留精製後、水素を用いて高温で還元して半導体グレードシリコンが製造される。太陽電池用原料シリコンは、半導体グレードシリコンを製造する際に生じる規格外品を主な原料としている。
前記の半導体グレードシリコンの製法では極めて高純度のシリコンを製造できるが、シリコンへの転換率が低く、この平衡をシリコンに有利にするために多量の水素が必要なこと、それでも転換率が低いために多くの未反応ガスを再度循環して使用する必要があること、未反応ガス中に種々のハロゲン化シランが生成するため、再度蒸留によって分離が必要になること、最終的に水素で還元できない四塩化珪素が多量に生成してくること、などのために高コストである。
一方、太陽電池は、近年の炭酸ガスなどの環境問題に対しての有力な解決手段として注目されていて、需要も著しい伸びを示している。しかしながら、現在の太陽電池は、まだ高価なため、これにより得られる電力の価格は商業電力の電気代に比較して数倍である。現在、環境問題、増加するエネルギー需要に対応して太陽電池の需要が伸張して、従来の半導体規格外シリコンだけでは原料に不足する事態になりつつあり、多量の低コスト太陽電池の供給が望まれている。
この需要を満たすべく、従来から高純度の炭素と高純度のシリカを合成し、高純度の炉材を用いた還元炉で還元して高純度シリコンを合成する方法が提案されたが、スケールアップが困難で、かつ収率があがらず低コスト化が難しかった等の問題があった。また、四塩化珪素をアルミニウムで還元する方法も提案された(非特許文献1、特許文献1、特許文献2)が、アルミニウム中のリンがシリコン中に残存して希望の純度にするのが困難であった。
この他四塩化珪素の亜鉛還元法(非特許文献2)、トリクロルシランの流動床還元(非特許文献3)など、種々の提案がなされているが、いずれもまだ実用化されていない。
また、シリカの電解によりシリコンを製造する方法も検討された。
吉沢四郎、端野朝康、阪口新、四塩化ケイ素のアルミニウム還元、工業化学雑誌64(8) 1347-50(1961) 特開平2−64006号公報 特開昭59−182221号公報 Evaluation of selecdted chemical processes for production of low-cost silicon, J. M. Blocher, et. al. Jet propulsion laboratory final report (1981) 昭和55-62年度新エネルギー総合開発機構委託業務成果報告書「太陽光発電システム実用化技術開発 低コストシリコン実験精製検証」総括版 昭和63年、信越化学工業株式会社
しかしながら、シリカを溶融塩電解してシリコンを回収する方法において、シリコンの融点(1410℃)未満で電解すると、陰極に析出したシリコンが樹枝状に成長して極間の短絡を起こすために電解が継続できず、またシリコンの融点以上に電解温度を上げると、還元金属の逆反応が起きるなどの理由により電流効率が低く、また適当な炉材がないなどの困難が生じて工業化は困難であった。
本発明の目的は、前記の問題を解決し得る、高純度シリコンの新規で安価な製造方法、及び該製造方法で得られる高純度シリコンを提供することにあり、特に太陽電池用原料として好適に用いられる高純度シリコンの新規で安価な製造方法を提供することにある。
すなわち、本発明は、〔1〕シリカを電解槽で溶融塩電解してシリコンを製造する方法において、電解温度において液相となるシリコン含有合金を陰極とし、かつ電解を進行させて該合金中のシリコン含有率を高める工程(1)と、電解温度においてシリコンが析出する濃度に達する前に該陰極における該シリコン含有合金を電解槽外に取り出す工程(2)と、取り出した該シリコン含有合金の共融点より高く、電解温度よりも低い温度の範囲で該シリコン含有合金を冷却してシリコンを凝固させる工程(3)と、凝固させた該シリコンを回収する工程(4)とを、この順で有する、上記シリコンの製造方法である。
また、本発明は、〔2〕前記工程(4)でシリコンを回収することにより、シリコン濃度が低下した合金を電解槽の陰極に戻す工程(5)をさらに有する前記〔1〕記載のシリコンの製造方法、
〔3〕合金としてアルミニウム、銅、スズより選ばれた1種または2種以上を含む〔1〕又は〔2〕記載のシリコンの製造方法、
〔4〕溶融塩電解における電解浴が、氷晶石(3NaF・AlF3)を含む〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法、
〔5〕液相となるシリコン含有合金の比重が電解浴よりも大きい〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法、
〔6〕液相となるシリコン含有合金の比重が電解浴よりも小さい〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法、
〔7〕シリカの純度が99.9%以上である〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法、
〔8〕電解温度がシリコン含有合金の共融点を超え、シリコンの融点未満である〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法、
〔9〕電解温度が700℃以上1300℃以下であることを特徴とする〔1〕〜〔8〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法、
〔10〕アノード電流密度が0.01−3A/cm2である〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
〔11〕カソード電流密度が0.01−3A/cm2である〔1〕〜〔10〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
〔12〕前記の〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法により得られるシリコン、
〔13〕前記の〔1〕〜〔11〕のいずれかに記載のシリコンの製造方法により得られるシシリコンを有する太陽電池に係るものである。
本発明の製造方法によれば、一旦合金融液中に溶解したシリコンを電解槽外に取り出し、当該合金の共融点以上の温度で冷却してシリコンのみを析出させることにより、合金融液中のシリコン濃度を低下させる。この低シリコン濃度の合金融液を再度電解槽に戻すことにより、電解温度における飽和シリコン濃度まで電解してシリコン濃度を上げることができる。この操作により、連続的に電解還元反応を進行させることができる。
したがって、固体シリコンの電析による短絡を防ぎ、かつ安定した電極界面が得られるので、本発明の製造方法によれば、シリコンの融点よりも低温で、安定して連続的にシリコンの電解ができる。このため、本発明の製造方法は工業的に極めて重要である。
シリカを電解してシリコンを回収する際に、陰極を電解温度で液体のシリコン合金とすることにより、シリコンの樹枝状析出を防ぎ、かつシリコン単独よりも融点を下げることができる。このために、より低温での電解が可能になる。また、電解を継続することにより該液体シリコン合金のシリコン濃度を高めることができる。このようにシリコン濃度を高めた合金を電解槽外に取り出し、該合金の共融点以上の温度範囲で冷却することにより、シリコンを析出させて回収することができる。シリコンを析出させて回収することによりシリコン濃度を下げた合金を、再び電解層の陰極に戻して、電解用液体陰極として用いることにより、継続した電解を可能にするプロセスとすることができる。
本発明のシリコンの製造方法は、シリカを電解槽で溶融塩電解してシリコンを製造する方法において、電解温度において液相となるシリコン含有合金を陰極とする(以下、「陰極合金」と称する)。
本発明における陰極として、電解条件で液体となる、シリコンと低温の共融点を形成する金属とシリコンとの合金を用い、該合金は、蒸気圧が低く、安定であることが好ましい。
そのような合金を形成する金属としては、アルミニウム、銅、スズ、ガリウム、インジウム、銀、水銀、鉛などが挙げられるが、コストおよび環境への影響を考慮すると、アルミニウム、銅、スズより選ばれる金属が好ましく、該合金は、前記金属を2種以上含んでもよい。
本発明に用いられる金属の純度としては、4N以上が好ましく、6N以上がさらに好ましく、7N以上が特に好ましい。また、特にP、Bの含有量は、それぞれ0.5ppm以下が好ましく、0.3ppm以下が更に好ましく、0.1ppm以下が特に好ましい。
本発明における原料であるシリカは、高純度のものが好ましい。該シリカの純度としては、4N以上が好ましく、6N以上がさらに好ましく、7N以上が特に好ましい。また、特にP、Bの含有量は、それぞれ0.5ppm以下が好ましく、0.3ppm以下が更に好ましく、0.1ppm以下が特に好ましい。
本発明において、用いられる電解浴としては、金属のハロゲン化物が好ましい。該金属のハロゲン化物として、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛、銅のフッ化物、塩化物、臭化物、より選ばれた1種または2種以上が挙げられる。具体例としては、工業的な入手のしやすさから、氷晶石(3NaF・AlF3)、塩化カルシウムなどが挙げられる。
本発明に用いられる電解浴構成材料の純度としては、4N以上が好ましく、6N以上がさらに好ましく、7N以上が特に好ましい。また、特にP、Bの含有量は、0.5ppm以下が好ましく、0.3ppm以下が更に好ましく、0.1ppm以下が特に好ましい。
なお、本発明において、アルカリ金属、アルカリ土類金属に関しては、電解条件でシリコンには殆ど混入しないため、不純物として考慮しなくてもよい。また陰極合金の構成材料元素も不純物として考慮する必要はない
本発明において電解電流の密度は高いほど時間あたりのシリコン回収量が増加し、効率的である。しかしながら、電解電流の密度が高くなりすぎると、過電圧が上昇し、電解電圧が大きくなるので、エネルギーロスとなる。電流密度は、電解浴組成、温度、溶解しているシリカの濃度などに依存するが、概ねカソード電流密度として0.01−3A/cm2、更に好ましくは0.05−1A/cm2、最も好ましくは0.1−0.7A/cm2である。
本発明において、電解温度は、陰極合金の組成に応じて適宜選択される。即ち、電解温度は、陰極合金が液体となる温度(共融点)を超え、シリコンの融点未満の範囲で適宜選択される。電解温度がシリコンの融点未満であれば、電流効率がより向上し、電解槽材料の選定がより容易となる。また、共融点を超えれば、電解がより進行しやすい。電解温度が高いほど、陰極合金中のシリコンの溶解度は向上するので、より多くのシリコンを回収することが可能になる。例えば、陰極合金としてアルミニウム−シリコンを用いると、共融点は577℃であるので、電解温度は577℃を超え、1410℃未満に設定することが好ましい。この温度は、好ましくは700℃以上1300℃以下、更に好ましくは、800℃以上1200℃以下、最も好ましくは900℃以上1100℃以下である。この範囲で経済的な最適温度で運転することができる。
本発明において、陰極合金の冷却温度は、当該陰極合金の共融点より高い温度である。共融点以下になると、合金が固化するためシリコンのみを回収することはできない。ただ、回収できるシリコン量は、電解温度と冷却温度の差に対応する当該合金の液相線の組成差に対応するため、電解温度との差が小さいと、回収できるシリコン量が少なく、経済的ではないので、一般的には共融点よりも少し高温程度が好ましい。
例えば、アルミニウム−シリコン合金の場合、電解温度として1100℃とするとシリコン濃度は最大55%まで融液状態を保つ。この合金を電解槽外に取り出して600℃に冷却するとシリコン濃度は15%まで低下しなければならないので、この差の40%に相当するシリコンが固体として回収できる。
シリコンの冷却方法は、公知の方法を利用できる。即ち、冷却温度に保った容器中で保持する方法、冷却温度よりやや高温の容器中に合金融液を保持し、該融液中に冷却温度の冷却体を浸漬し、その冷却体上にシリコンを析出させる方法などが挙げられる。
このようにして、高温で電解還元されたシリコンが飽和に近く含有された金属融液中のシリコンは、冷却温度に相当する溶解度との差に相当する分量が回収される。
上記のように、一連の電解還元反応、電解槽外への陰極融液の取り出し、冷却析出反応、シリコン濃度の低下した融液の電解槽への戻しいれが連続的に起きるため、電解還元部でシリコンが飽和に達して反応が停滞することなく、合金融液の流動性が維持できる限り反応は進行する。
ここで、金属融液の低温冷却部の温度は、該金属とシリコンとの共融点(共晶点)まで下げることは可能であるが、以下に述べるように、実際には該金属の融点以上とすることが、操作が簡便であるので好ましい。
例えば、アルミニウムの場合、融点は660℃であるが、Al−Siの共晶点は580℃以上であるので、まず660℃以上の溶融状態で反応を開始し、反応の進行に伴い、シリコンが生成すると共晶点以上で融液となるので、液相温度は580℃まで低下させることが可能である。この温度より低いと、シリコンのみを回収することができない。低温冷却部の温度の上限は特にはなく、以下に述べる温度差および高温電解部の温度の要請を満たすものであれば良い。
金属融液の高温電解部と低温冷却部との温度差は、大きいほうが一般に好ましく、100℃以上、好ましくは200℃以上、更に好ましくは300℃以上である。
なお、反応の収率の観点からは、高温電解部の温度は高いほど好ましく、700℃以上、更に好ましくは900℃以上、特に好ましくは1100℃以上である。ただ、電解槽材料などの制約もあり、高温電解部の温度はこの1300℃以下が好ましい。
本発明によると、用いるアルミニウムの重量の40%より多量のシリコンを得ることができ、さらには45%より多量のシリコンを得るので、得られるシリコンの収率が高く、経済的に有利である。本発明の方法において、生産量は電流によって制御される。
電解槽材質は、用いる金属と反応しないものが必要であり、例えば酸化物としてはシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、酸化亜鉛、マグネシア、酸化スズ等が挙げられ、窒化物としては、窒化珪素、窒化アルミニウムが挙げられ、これらの構成元素を他元素で部分置換したものも含まれる。例えば、シリコンとアルミニウムと酸素と窒素からなるサイアロン等の化合物も用いることができる。炭化物としては、SiC、グラファイト等が挙げられ、これらの構成元素を他元素で部分置換したものも用いることができる。さらにアルミニウム電解などと同様に固化した電解質(例えば氷晶石)で浴を保持する方法をとってもよい。
本発明の方法において、反応の雰囲気は、空気又は不活性ガスであるが、反応の進行のためには、水、酸素などが存在しないことが好ましい。
上記のようにして得られた多結晶シリコンは、高純度であり、太陽電池用シリコンの原料として好適に用いられる。
必要に応じて、得られた多結晶シリコンは、付着した金属成分の残渣や未反応金属成分を取り除くために酸やアルカリによる処理、さらに方向凝固等の偏析、高真空化での溶解等を行うことによりシリコン中に含まれる不純物元素をさらに低減することができ、特に得られた多結晶シリコンを方向凝固することにより高純度化することが好ましい。
本発明で得られる多結晶シリコンを用いた太陽電池について説明する。
本方法で得られるシリコンを用いて、キャスト法または電磁鋳造法によって、インゴットを作製する。太陽電池の基板の導電型は、一般にはp型であって、ドーパントの導入としては、例えばホウ素を添加することや、アルミニウムを残存させることによって達成できる。インゴットは、内周刃切断やマルチワイヤーソー等によりスライシングされる。スライシング後は必要に応じて遊離砥粒を用いて両面がラッピングされ、さらに、ダメージ層を除去するために弗酸等のエッチング液に浸漬する等して多結晶基板が得られる。表面での光反射損失を低減するためには、ダイシングマシンを用いて機械的にV溝を形成したり、反応性イオンエッチングや、酸、アルカリなどを用いたエッチングによりテクスチャー構造を形成したりする。続いて、受光面にリンや砒素等のn型ドーパントの拡散層を形成することによりp−n接合部を得る。さらに、TiO2等の酸化膜層を表面に形成した後に各面に電極を付け、反射による光エネルギーの損失を減らすためのMgF2等の反射防止膜を付けることにより太陽電池を作製することができる。
上記において、本発明の実施の形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものである。
本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
黒鉛坩堝に、アルミニウム、氷晶石、シリカを仕込み、これを、ムライト炉心管をもつ電気炉中にセットする。次に1100℃で、これらの融液を電解する。
電解後、冷却して合金を回収する。得られる合金を塩酸で溶解して、シリコンを得ることができる。この合金を一旦1100℃で溶融し、700℃で3時間保持後、溶湯を固液分離して、融液中のシリコン濃度より高いシリコン濃度を有する固形物と該固形物中のシリコン濃度より低いシリコン濃度を有する融液とを得ることができる。
該固形物中のシリコン濃度より低いシリコン濃度を有する融液を再度電解炉に戻してシリカの電解を行う。
実施例2
石英管を底面積22cm2の黒鉛坩堝の内壁に差し込んでライニングとした状態で、氷晶石132g(95%;セントラル硝子製)、シリカ粉末7g(99.5%;Alfa製)、アルミニウム粒子43g(和光純薬製)を混合し、190℃で2日間乾燥後、アルゴンガスを吹き流しながら電気炉中で1100℃3時間保持後、約1000℃に保持して、アノードとしてφ12mmの炭素棒をセットし、一定温度確認後電解を開始した。電解電流2.2Aで1時間電解後、電流は流さずに2時間保持した。その後メルトを流しだし、金属部分を回収したところ、36.2gが回収できた。これを濃塩酸溶解後ICP分析したところ、Al−Si合金が生成していて、Si含有量は22wt%、7.96gであった。
この合金30gを再度黒鉛坩堝に仕込んで1000℃に保持、溶融後、徐々に冷却し、590℃保持した。この融液に内部を窒素で550℃に冷却した黒鉛棒を浸漬し、10分後に引き上げたところ、2.7gのシリコンが黒鉛棒に付着した。
リファレンスのために、全く同じセットアップで、同じ試料を仕込み、電流は全く流さずに3時間保持した。回収された合金は37.2gであり、Si含有量は19wt%、7.07gであった。ここでシリコンが得られる理由は、アルミニウムが直接シリカを還元するからである。この値をリファレンス値として、通電による実質的なSiの増加量を計算すると、7.96g−7.07g=0.89gである。通電量からは0.57gのSiが析出すると計算されるので、やや誤差はあるものの、およそ通電量に応じたSiの析出が認められた。
実施例3
実施例2と全く同様に氷晶石、シリカ、アルミニウムを仕込んで電解電流のみ1.1Aとして2時間15分電解後、電流は流さずに1時間保持した。回収された合金は37.1gであり、Si含有量は21wt%、7.79gであった。
この合金30gを再度黒鉛坩堝に仕込んで1000℃に保持、溶融後、徐々に冷却し、590℃保持した。この融液に内部を窒素で550℃に冷却した黒鉛棒を浸漬し、10分後に引き上げたところ、2.7gのシリコンが黒鉛棒に付着した。
リファレンス実験で回収された合金は37.2gであり、Si含有量は19wt%、7.07gであったので、通電による実質的なSiの増加量を計算すると、7.79g−7.07g=0.72gである。通電量からは0.65gのSiが析出すると計算されるので、やや誤差はあるものの、およそ通電量に応じたSiの析出が認められた。

Claims (11)

  1. シリカを電解槽で溶融塩電解してシリコンを製造する方法において、電解温度において液相となるシリコン含有合金を陰極とし、かつ電解を進行させて該合金中のシリコン含有率を高める工程(1)と、電解温度においてシリコンが析出する濃度に達する前に該陰極における該シリコン含有合金を電解槽外に取り出す工程(2)と、取り出した該シリコン含有合金の共融点より高く、電解温度よりも低い温度の範囲で該シリコン含有合金を冷却してシリコンを凝固させる工程(3)と、凝固させた該シリコンを回収する工程(4)とを、この順で有する、上記シリコンの製造方法。
  2. 前記工程(4)でシリコンを回収することにより、シリコン濃度が低下した合金を電解槽の陰極に戻す工程(5)をさらに有する請求項1記載のシリコンの製造方法。
  3. 合金としてアルミニウム、銅、スズより選ばれた1種または2種以上を含む請求項1又は2記載のシリコンの製造方法。
  4. 溶融塩電解における電解浴が、氷晶石(3NaF・AlF3)を含む請求項1〜3のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  5. 液相となるシリコン含有合金の比重が電解浴よりも大きい請求項1〜4のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  6. 液相となるシリコン含有合金の比重が電解浴よりも小さい請求項1〜4のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  7. シリカの純度が99.9%以上である請求項1〜6のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  8. 電解温度がシリコン含有合金の共融点を超え、シリコンの融点未満である請求項1〜7のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  9. 電解温度が700℃以上1300℃以下である請求項1〜8のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  10. アノード電流密度が0.01−3A/cm2である請求項1〜9のいずれかに記載のシリコンの製造方法。
  11. カソード電流密度が0.01−3A/cm2である請求項1〜10のいずれかに記載のシリコンの製造方法
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