JP2007055667A - コンテナーにおける無線icタグの配置構造 - Google Patents

コンテナーにおける無線icタグの配置構造 Download PDF

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Abstract

【解決手段】上方及び左右が壁面1a1、1a2、1a3により囲まれ、且つ、下方に開口を有するタグホルダー収容空間A1のうち、中央部から外れた位置に、無線ICタグを配置したコンテナーB、Cにおける無線ICタグの配置構造に関するものである。
【効果】タグホルダー収容空間内のうち、中央部から外れた位置に、無線ICタグが配置されているので、複数のコンテナーを接近して並設しても、隣接するコンテナーに配置された無線ICタグが、互いに略平行に接近して位置するようなことがないので、リーダーが、無線ICタグに蓄積された情報を読み取ることができないというような問題を解決することができる。
【選択図】図16

Description

本発明は、底部と、該底部にヒンジ連結され、且つ、底部に重なるように折り畳むことが可能な側壁とから構成された、所謂、折り畳みコンテナーや、側壁と底部が一体成形された折り畳むことができない、所謂、ボックスコンテナー等のコンテナー、特に、収納されている物品の行き先、物品名、種類、数量等の種々の情報が蓄積された無線ICタグの配置構造に関するものである。
従来、側壁の外面に、バーコード等の固体認識(ID)タグを取り付けたボックスコンテナーが、一例として、特許文献1に開示されている。
実開平5−94133号公報
上述した従来のコンテナーにおいては、固体認識タグが、側壁の外面に取り付けられているために、固体認識タグが、他のコンテナー等に当接したり、耐候劣化したり、或いは、雨水や洗浄水により、損傷するという問題があった。
また、隣接するコンテナーに配設された無線ICタグが、互いに略平行に接近して位置していると、無線ICタグ同士の干渉現象が発生し、無線ICタグに蓄積された情報を、リーダーが読み取ることができないという問題があった。
本発明の目的は、上述したコンテナーにおける無線ICタグの配置構造が有する課題を解決することにある。
本発明は、上述した目的を達成するために、上方及び左右が壁面により囲まれ、且つ、下方に開口を有するタグホルダー収容空間内のうち、中央部から外れた位置に、無線ICタグを配置したものである。
本発明は、上述した構成を有するので、以下に記載する効果を奏することができるものである。
上方及び左右が壁面により囲まれ、且つ、下方に開口を有するタグホルダー収容空間内に、無線ICタグを配設したので、無線ICタグが、他のコンテナー等に当接したり、耐候劣化したり、或いは、雨水や洗浄水により、損傷するというような問題を解決することができる。
また、タグホルダー収容空間内のうち、中央部から外れた位置に、無線ICタグが配置されているので、複数のコンテナーを接近して並設しても、隣接するコンテナーに配置された無線ICタグが、互いに略平行に接近して位置するようなことがないので、リーダーが、無線ICタグに蓄積された情報を読み取ることができないというような問題を解決することができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明の趣旨を越えない限り、何ら、本実施例に限定されるものではない。なお、以下には、底部と、該底部にヒンジ連結され、且つ、底部に重なるように折り畳むことが可能な側壁とから構成された折り畳みコンテナーを例に、本発明について説明する。
先ず最初に、図1〜図3を用いて、本発明の折り畳みコンテナーCの全体構成について説明する。
1は、平面形状が略長方形の底部で有り、底部1は、相対する長辺側に形成された土手部(以下、長辺側土手部という。)1aと、相対する短辺側に形成された土手部(以下、短辺側土手部という。)1bとを有しており、本実施例においては、長辺側土手部1aの高さは、短辺側土手部1bの高さより、高く形成されている。
2は、長側壁であり、長側壁2は、適当なヒンジ部材を介して、底部1の長辺側土手部1aにヒンジ連結されている。3は、短側壁であり、短側壁3も、適当なヒンジ部材を介して、底部1の短辺側土手部1bにヒンジ連結されている。
図1に示されている箱型に組み立てられた状態から、先ず最初に、図2に示されているように、略垂直状態の短側壁3を底部1方向に回動させて底部1に重ね、次いで、略垂直な長側壁2を、底部1方向に倒して、底部1に重ねられている短側壁3の上に重ねることにより、図3に示されているように、折り畳むことができるように構成されており、また、図3に示されているように、折り畳まれた状態から、先ず最初に、図2に示されているように、略水平状態の長側壁2を、略垂直に立て、次いで、短側壁3を、略垂直に立てられた長側壁2方向に回動させて、略垂直に立てることにより、図1に示されているように、箱型に組み立てることができるように構成されている。
図4及び図5に示されているように、長辺側土手部1aは、底部1の底板1cの長辺から略垂直に立設された内側垂直部1a1と、垂直部1a1の上端から水平方向外側に延在する水平部1a2と、水平部1a2の先端から下方に、且つ、内側垂直部1a1と略平行に垂下された外側垂直部1a3とから構成されており、長辺側土手部1aの長手方向に対して垂直な断面形状が、略逆U字状に形成されている。また、1dは、外側垂直部1a3を上方に延在することにより形成された横長の帯状の外側立ち壁である。
h1は、長辺側土手部1aを構成する水平部1a2の内側垂直部1a1側に立設された板状部であり、板状部h1の先端部には、外側立ち壁1d方向に延在するフックh2が形成されており、フックh2の上端は、外側立ち壁1dの上端と略同じ高さに形成されている。なお、板状部h1の底板1c側に位置する面と内側垂直部1a1の底板1c側に位置する面とは、略面一に形成することが好ましい。板状部h1とフックh2とにより、雌ヒンジ部材H1が構成されており、雌ヒンジ部材H1は、長辺側土手部1aの長さ方向に、所定の間隔で複数個、形成されている。
4は、雌ヒンジ部材H1に対応して、長辺側土手部1aを構成する水平部1a2に形成された略方形状の透孔であり、雌ヒンジ部材H1は、透孔4の長辺側土手部1aの長手方向に沿った幅内に位置するように構成されている。また、透孔4の外側立ち壁1d側に位置する縁部を、外側立ち壁1dより、雌ヒンジ部材H1側に位置するように形成することにより、透孔4内に位置する水平部1a2には、係止縁部1a2’が形成されている。
5は、略逆U字状の長辺側土手部1a内を仕切るように形成された複数の区画壁であり、隣り合う区画壁5の上方に、長辺側土手部1aに形成された雌ヒンジ部材H1が位置するように構成されている。換言すれば、隣り合う区画壁5は、長辺側土手部1aを構成する水平部1a2に形成された透孔4を挟むように、所定の間隔で形成されている。
h3は、長側壁2の下端水平リブ2aの裏面に、下端水平リブ2aの長手方向に対して垂直に垂設された一対の支持片であり、一対の支持片h3には、水平ピンh4が架橋されている。一対の支持片h3と水平ピンh4とにより、雄ヒンジ部材H2が構成されており、雄ヒンジ部材H2は、上述した底部1に形成された雌ヒンジ部材H1に対応して形成されている。
長側壁2の下端水平リブ2aの裏面に形成された雄ヒンジ部材H2の水平ピンh4を、底部1の長辺側土手部1aの水平部1a2に形成された雌ヒンジ部材H1のフックh2と外側立ち壁1d間に形成された間隙に嵌入し、雄ヒンジ部材H2の水平ピンh4を、雌ヒンジ部材H1のフックh2に係合させることにより、図6に示されているように、長側壁2が、底部1の長辺側土手部1aにヒンジ連結されるように構成されている。
また、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1a内には、内側垂直部1a1と水平部1a2と外側垂直部1a3と隣り合う一対の区画壁5により、図4及び図7に示されているように、後述する無線ICタグが配設されるタグホルダー収容空間A1が形成されており、図7に示されているように、タグホルダー収容空間A1は、長辺側土手部1aに形成された雌ヒンジ部材H1に対応して、雌ヒンジ部材H1と同じ数、形成されている。
なお、底部1の短辺側土手部1bにも、雌ヒンジ部材H1が、所定の間隔で形成されており、また、短側壁3の下端水平リブ3aの裏面にも、雄ヒンジ部材H2が形成されており、雌ヒンジ部材H1のフックh2に、雄ヒンジ部材H2の水平ピンh4を係合させることにより、短側壁3と底部1の短辺側土手部1bとがヒンジ連結されるように構成されている。なお、底部1の短辺側土手部1bは、底板1cから上方に突出している必要はなく、短辺側土手部1bを、底板1cの相対する短辺とすることもできる。短辺側土手部1bを、底板1cの相対する短辺とした場合には、雌ヒンジ部材H1を構成する一対の支持片h3は、底板1cの上面に立設されることになる。
次に、図8〜図10を用いて、タグホルダーTについて説明する。
タグホルダーTは、上部水平部t1と、下部水平部t2と、上部水平部t1と下部水平部t2とを連結する一対の連結垂直部t3と、下部水平部t2に立設されたバネ部t4とを有している。
上部水平部t1は、横長の長方形状の垂直板状本体t1’と、垂直板状本体t1’の連結垂直部t3から遠い方の側面t1aの上端部に、垂直板状本体t1’の長手方向に沿って突設された係止突部t1bと、垂直板状本体t1’の連結垂直部t3側に位置する側面t1cの下端部に形成された下部水平リブt1dと、垂直板状本体t1’と対向するように、下部水平リブt1dの下面に垂設された一対の垂下片t1eとを有している。また、下部水平リブt1dの下面の中央部には、係合突起t1fが突設されている。
下部水平部t2は、上述した上部水平部t1の下部水平リブt1dと略平行な板状の水平リブt2aを有しており、水平リブt2aの上面先端部には、上部水平部t1の下部水平リブt1dの下面に垂設された一対の垂下片t1eと対向するように、突条t2bが突設されている。
上述したタグホルダーTを構成する一対の連結垂直部t3は、上部水平部t1を構成する下部水平リブt1dの先端部と、下部水平部t2の突条t2bと反対側に位置する先端部とを連結するように構成されている。このように構成することにより、上部水平部t1を構成する下部水平リブt1dの下面に垂設された垂下片t1eと連結垂直部t3との間には、上部嵌合凹部t5が形成されており、また、下部水平部t2の突条t2bと連結垂直部t3との間には、上部嵌合凹部t5と対向するように、下部嵌合凹部t6が形成されている。
上述したバネ部t4は、一対の連結垂直部t3間に位置するとともに、突条t2bと反対側に位置する下部水平部t2を構成する水平リブt2aの縁部に立設されており、バネ部t4は、連結垂直部t3から遠ざかる方向に延在する湾曲部t4aと、湾曲部t4aの上端から連結垂直部t3方向に延在する水平部t4bとから構成されている。また、バネ部t4を構成する水平部t4bは、バネ部t4が、連結垂直部t3方向に弾性変形された際には、一対の連結垂直部t3間に形成された間隙t3aに挿入されるように構成されている。
次に、図11及び図12を用いて、上述したタグホルダーTに保持される、収納されている物品の行き先、物品名、種類、数量等の情報が蓄積されたICチップとアンテナとを有する無線ICタグ6について説明する。
無線ICタグ6は、本実施例においては、略横長の方形状の板状に形成されており、無線ICタグ6の上面6aの中央部には、上述したタグホルダーTを構成する下部水平リブt1dの下面の中央部に突設された係合突起t1fが嵌合する嵌合凹部6a1が形成されている。
無線ICタグ6は、無線ICタグ6の上部水平縁部6bを、上述したタグホルダーTに上部嵌合凹部t5に嵌合し、また、無線ICタグ6の下部水平縁部6cを、上述したタグホルダーTに下部嵌合凹部t6に嵌合することにより、図13及び図14に示されているように、タグホルダーTに取り付けることができるように構成されている。なお、無線ICタグ6が、タグホルダーTに取り付けられた際には、無線ICタグ6の上面6aの中央部に形成された嵌合凹部6a1に、タグホルダーTを構成する下部水平リブt1dの下面に突設された係合突起t1fが嵌合されるように構成されており、このように構成することにより、タグホルダーTに取り付けられた無線ICタグ6の水平方向の移動を抑制することができるように構成されている。なお、6dは、無線ICタグ6の強度や剛性を高めるために、無線ICタグ6の一方の側面6eに形成された適当数の水平突条であり、適宜、省略することもできる。
上述したように、無線ICタグ6が保持されたタグホルダーTを、タグホルダーTのバネ部t4が、底部1を構成する長辺側土手部1aの内側垂直部1a1側に位置し、タグホルダーTの係止突部t1bが、底部1を構成する長辺側土手部1aの外側垂直部1a3側に位置し、且つ、上部水平部t1が上方に位置するように、略逆U字状の長辺側土手部1aの内側垂直部1a1と水平部1a2と外側垂直部1a3と一対の区画壁5により形成されたタグホルダー収容空間A1の下方に配置した後、無線ICタグ6が保持されたタグホルダーTを、タグホルダー収容空間A1に挿入することにより、タグホルダーTの上部水平部t1に突設された係止突部t1bを、図15及び図16に示されているように、底部1の長辺側土手部1aを構成する水平部1a2に穿設された透孔4内に位置する係止縁部1a2’に係止させる。このように、タグホルダーTの上部水平部t1に突設された係止突部t1bを、底部1の長辺側土手部1aを構成する水平部1a2に穿設された透孔4内に位置する係止縁部1a2’に係止させた際には、タグホルダーTのバネ部t4の湾曲部t4aが、底部1の長辺側土手部1aを構成する内側垂直部1a1に当接し、バネ部t4が、タグホルダーTの連結垂直部t3方向に、バネ部t4の弾性力に抗して弾性変形するように構成されており、従って、タグホルダーTの上部水平部t1に突設された係止突部t1bが、底部1の長辺側土手部1aを構成する水平部1a2に穿設された透孔4内に位置する係止縁部1a2’に圧接され、タグホルダーTの上部水平部t1に突設された係止突部t1bと底部1の長辺側土手部1aを構成する水平部1a2に穿設された透孔4内に位置する係止縁部1a2’との係合が、簡単には、解除されないように構成されている。
上述したように、無線ICタグ6が取り付けられたタグホルダーTを、底部1の略逆U字状の長辺側土手部1aを構成する内側垂直部1a1と水平部1a2と外側垂直部1a3とにより形成された、下方が開口された空間部内に配置するように構成したので、無線ICタグ6が、他のコンテナー等に当接したり、耐候劣化したり、或いは、雨水や洗浄水により、損傷するというような問題を解決することができる。
また、無線ICタグ6が、底部1の取り付けられているので、側壁に、無線ICタグが取り付けられた従来の折り畳みコンテナーのように、側壁が、底部に重なるように折り畳まれた際に、リーダーが、無線ICタグ6に蓄積された情報を読み取ることができないというような問題を解決することができる。
更に、無線ICタグ6の幅方向の長さL1を、タグホルダー収容空間A1を構成する一対の区画壁5の間隔と略同じに形成することにより、タグホルダー収容空間A1に配置された無線ICタグ6が水平方向に移動しようとしても、区画壁5に当接して、無線ICタグ6の水平移動が制限されることになる。
上述した実施例には、無線ICタグ6を、タグホルダーTを介して、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aに形成されたタグホルダー収容空間A1内に取り付けるように構成した例が示されているが、タグホルダーTを使用することなく、タグホルダー収容空間A1内に形成されたタグ取付部材に、直に、無線ICタグ6を取り付けることもできる。
図17には、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aの水平部1a2の裏面には、無線ICタグ6の厚さと略同じ間隔で対峙するように、一対の弾性垂下片7aが垂下されており、一対の弾性垂下片7aの下端には、互いに接近する方向に延在する係止突起7bが形成されている。このような、一対の弾性垂下片7aは、長辺側土手部1aの長手方向に沿って、もう一対形成されており、一方の一対の弾性垂下片7aともう一方の一対の弾性垂下片7aとの間隔は、無線ICタグ6の幅方向の長さL1より狭くなるように形成されている。このような一方の一対の弾性垂下片7aともう一方の一対の弾性垂下片7aとにより、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aと一体的なタグ取付部材7が形成されている。
略横長の方形状の板状の無線ICタグ6を、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aに形成されたタグホルダー収容空間A1の下方付近に、無線ICタグ6が、長辺側土手部1aの内側垂直部1a1及び外側垂直部1a3と略平行になるように配置し、その後、無線ICタグ6の両端部付近を、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aの水平部1a2の裏面に垂設された一方の一対の弾性垂下片7a間及びもう一方の一対の弾性垂下片7a間に嵌入するとともに、無線ICタグ6の下端を、弾性垂下片7aの係止突起7bに係止させることにより、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aと一体的に構成されたタグ取付部材7に、無線ICタグ6を取り付ける。なお、上述したように、無線ICタグ6の幅方向の長さL1を、タグホルダー収容空間A1を構成する一対の区画壁5の間隔と略同じに形成することにより、タグホルダー収容空間A1に配置された無線ICタグ6が水平方向に移動しようとしても、区画壁5に当接して、無線ICタグ6の水平移動が制限されることになる。
図7には、一例として、底部1を構成する略逆U字状の長辺側土手部1aに、雌ヒンジ部材H1が、長辺側土手部1aの中央部に1個、長辺側土手部1aの両端部付近に、それぞれ1個、及び、中央部に位置する雌ヒンジ部材H1と長辺側土手部1aの両端部付近に位置する雌ヒンジ部材H1との間に、それぞれ1個の合計5個の雌ヒンジ部材H1が形成されている例が示されている。そして、上述したように、雌ヒンジ部材H1の下方には、雌ヒンジ部材H1に対応して、タグホルダー収容空間A1が形成されているので、長辺側土手部1a内には、5個のタグホルダー収容空間A1が形成されている。
上述した無線ICタグ6は、底部1を構成する長辺側土手部1a内に形成された何れのタグホルダー収容空間A1に配設することができるが、長辺側土手部1aの中央部に形成されたタグホルダー収容空間A1以外のタグホルダー収容空間A1に配設することが好ましい。
無線ICタグ6が、底部1を構成する長辺側土手部1aの中央部に形成されたタグホルダー収容空間A1(例えば、図7において、A1’の符号が付されているタグホルダー収容空間)に配設された複数の折り畳みコンテナーCを、図18に示されているように、パレットPに載置した際には、隣接する折り畳みコンテナーC1、C2のように、隣接する折り畳みコンテナーC1、C2に配設された無線ICタグ6が、互いに略平行に接近して位置することがある。
上述したように、隣接する折り畳みコンテナーC1、C2に配設された無線ICタグ6が、互いに略平行に接近して位置していると、公知のように、無線ICタグ6が、リーダーへ応答信号を送信できなくなるという、所謂、無線ICタグ6同士の干渉現象が発生することになる。このような、無線ICタグ6同士の干渉現象の発生を防止するために、長辺側土手部1aの中央部に形成されたタグホルダー収容空間A1以外のタグホルダー収容空間A1に、無線ICタグ6を配設することが好ましい。
上述したように、無線ICタグ6を、長辺側土手部1aの中央部に形成されたタグホルダー収容空間A1’に配設した場合には、無線ICタグ6が配設された折り畳みコンテナーCを、パレットPに載置する際には、作業者は、図18に示されている隣接する折り畳みコンテナーC1、C2のように、隣接する折り畳みコンテナーCに配設された無線ICタグ6が、互いに略平行に接近して位置していないことを確認しなければならず、従って、パレットPへの折り畳みコンテナーCの載置作業の作業性が悪化することになる。しかしながら、長辺側土手部1aの中央部に形成されたタグホルダー収容空間A1以外のタグホルダー収容空間A1(例えば、図7において、A1”の符号が付されているタグホルダー収容空間)に、無線ICタグ6を配設すること、換言すれば、無線ICタグ6を、中央部に位置するタグホルダー収容空間A1’を外して配設することにより、パレットPに、無作為に、即ち、無線ICタグ6の配設位置を確認することなく、折り畳みコンテナーCを載置しても、図19に示されているように、載置された折り畳みコンテナーCに配設された無線ICタグ6が、互いに略平行に接近して位置するようなことがないので、パレットPへの折り畳みコンテナーCの載置作業の作業性が向上する。
図20には、側壁と底部が一体成形された折り畳むことができない、所謂、ボックスコンテナーBの一例が示されており、ボックスコンテナーBは、底部b1と、底部b1の相対する長辺から上方に延在する長側壁b2と、底部b1の相対する短辺から上方に延在する短側壁b3とを有しており、長側壁b2及び短側壁b3の上端には、略水平方向に外側に延在する水平部b4aと水平部b4aの先端から略垂直に下方に延在する垂直部b4bとからなる開口部フランジb4が形成されている。
図21に示されているように、長側壁b2と開口部フランジb4を構成する水平部b4aと垂直部b4bとにより囲まれた下方が開放された空間部には、水平部b4aの長手方向に沿って、空間部を仕切る複数の区画壁b5が形成されており、長側壁b2と開口部フランジb4を構成する水平部b4aと垂直部b4bと隣り合う一対の区画壁b5とにより、上述した折り畳みコンテナーCのタグホルダー収容空間A1と同様のタグホルダー収容空間A2が形成されている。
タグホルダー収容空間A2内に位置する長側壁b2の上端部に、上述した折り畳みコンテナーCに形成された係止縁部1a2’と同様の水平状の係止突条b6を形成することにより、上述したと同様に、図22及び図23に示されているように、無線ICタグ6が取り付けられたタグホルダーTを、タグホルダー収容空間A2内に取り付けることができる。この場合にも、タグホルダーTの上部水平部t1に突設された係止突部t1bを、係止突条b6に係止させるとともに、タグホルダーTのバネ部t4の湾曲部t4aが、開口部フランジb4を構成する垂直部b4bに当接し、バネ部t4が、タグホルダーTの連結垂直部t3方向に、バネ部t4の弾性力に抗して弾性変形するように構成されており、従って、タグホルダーTの上部水平部t1に突設された係止突部t1bが、係止突条b6に圧接され、係止突部t1bと係止突条b6との係合が、簡単には、解除されないように構成されている。
上述したように、無線ICタグ6が取り付けられたタグホルダーTを、ボックスコンテナーBの長側壁b2と開口部フランジb4を構成する水平部b4aと垂直部b4bとにより囲まれた下方が開放された空間部内に配置するように構成したので、無線ICタグ6が、他のコンテナー等に当接したり、耐候劣化したり、或いは、雨水や洗浄水により、損傷するというような問題を解決することができる。
また、無線ICタグ6の幅方向の長さL1を、タグホルダー収容空間A2を構成する一対の区画壁b5の間隔と略同じに形成することにより、タグホルダー収容空間A2に配置された無線ICタグ6が水平方向に移動しようとしても、区画壁b5に当接して、無線ICタグ6の水平移動が制限されることになる。
ボックスコンテナーBの場合にも、上述した折り畳みコンテナーCと同様に、無線ICタグ6を、中央部に位置するタグホルダー収容空間A2にではなく、中央部から外れたタグホルダー収容空間A2に配設することが好ましい。このように構成することにより、上述した折り畳みコンテナーCの場合と同様に、作業者が、パレットに、ボックスコンテナーBを載置する際に、隣接するボックスコンテナーBに配設された無線ICタグ6が、互いに略平行に接近して位置しているかどうかを確認する必要がないので、従って、パレットへのボックスコンテナーBの載置作業の作業性が向上する。
図1は、本発明のコンテナーの一実施例である箱型に組み立てられた状態の折り畳みコンテナーの斜視図である。 図2は、組み立て途中或いは折り畳み途中の図1に示されている折り畳みコンテナーの斜視図である。 図3は、折り畳まれた状態の図1に示されている折り畳みコンテナーの斜視図である。 図4は、図1に示されている折り畳みコンテナーを構成する底部と長側壁の部分分解斜視図である。 図5は、図1に示されている折り畳みコンテナーを構成する底部の部分側断面図である。 図6は、図1に示されている折り畳みコンテナーを構成する底部と長側壁の部分側断面図である。 図7は、図1に示されている折り畳みコンテナーの底部と長側壁の部分正面図である。 図8は、本発明のコンテナーに配設されるタグホルダーの斜視図である。 図9は、同じく、本発明のコンテナーに配設されるタグホルダーの斜視図である。 図10は、本発明のコンテナーに配設されるタグホルダーの側断面図である。 図11は、本発明のコンテナーに配設される無線ICタグの斜視図である。 図12は、同じく、本発明のコンテナーに配設される無線ICタグの斜視図である。 図13は、無線ICタグがタグホルダーに保持された状態の斜視図である。 図14は、無線ICタグがタグホルダーに保持された状態の側断面図である。 図15は、無線ICタグが保持されたタグホルダーが、本発明のコンテナーの一実施例である折り畳みコンテナーの底部に配設された状態の部分側断面図である。 図16は、無線ICタグが保持されたタグホルダーが、本発明のコンテナーの一実施例である折り畳みコンテナーの底部に配設された状態の部分斜視図である。 図17は、無線ICタグが保持されたタグホルダーが、本発明のコンテナーの別の実施例である折り畳みコンテナーの底部に配設された状態の部分斜視図である。 図18は、本発明のコンテナーの一実施例である折り畳みコンテナーがパレットに載置された状態の概略平面図である。 図19は、同じく、本発明のコンテナーの一実施例である折り畳みコンテナーがパレットに載置された状態の概略平面図である。 図20は、本発明のコンテナーの他の実施例であるボックスコンテナーの斜視図である。 図21は、図20に示されているボックスコンテナーの部分斜視図である。 図22は、図20に示されているボックスコンテナーに、無線ICタグが保持されたタグホルダーが配設された状態の部分斜視図である。 図23は、図20に示されているボックスコンテナーに、無線ICタグが保持されたタグホルダーが配設された状態の部分側断面図である。
符号の説明
A1、A2・・・・・・・・タグホルダー収容空間
B・・・・・・・・・・・・ボックスコンテナー
C・・・・・・・・・・・・折り畳みコンテナー
T・・・・・・・・・・・・タグホルダー
1・・・・・・・・・・・・底部
1a・・・・・・・・・・・長辺側土手部
2・・・・・・・・・・・・長側壁
3・・・・・・・・・・・・短側壁
6・・・・・・・・・・・・無線ICタグ

Claims (1)

  1. 上方及び左右が壁面により囲まれ、且つ、下方に開口を有するタグホルダー収容空間内のうち、中央部から外れた位置に、無線ICタグを配置したことを特徴とするコンテナーにおける無線ICタグの配置構造。
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