以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
実施の形態1.
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口14に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口14の下方には、特別図柄表示器8に特定表示結果(大当り図柄:例えば「0」〜「9」のうちの「7」の図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口14や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、大当り遊技状態は15ラウンド継続される。
特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。
特別図柄表示器8において大当り図柄(「7」)が停止表示されるときには、可変表示装置9において左中右の飾り図柄の停止図柄として同一図柄が揃った状態(例えば「222」や「777」など)で停止表示される。以下、可変表示装置9において左中右の同一の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄(特定表示結果)が表示される、あるいは大当りになるというように表現する。
また、可変表示装置9において左中右の飾り図柄の停止図柄として特定の奇数の図柄(「1」「3」「5」「7」)が揃った状態(例えば「555」や「777」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、大当りの判定を行う際に通常遊技状態および後述する時短状態(時間短縮状態のことをいう)よりも高い確率(割合)で大当りと判定する確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態になる。
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、確変状態を生起させる特定の奇数の飾り図柄(「1」「3」「5」「7」)のことを確変図柄という。また、可変表示装置9において左中右の飾り図柄の停止図柄として確変図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の確変図柄が表示される、あるいは確変大当りになるというように表現する。
この実施の形態では、確変状態のときは、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとって有利な状態になる。また、確変状態のときに、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
また、可変表示装置9において左中右の飾り図柄の停止図柄として確変図柄以外の奇数の図柄(「9」)が揃った状態(「999」)で停止表示されたときは、大当り遊技状態に移行するとともに、大当り遊技状態の終了後に、特別図柄表示器8(および可変表示装置9)における特別図柄(および飾り図柄)の可変表示時間(変動時間)を通常遊技状態よりも短縮する時短状態(時間短縮状態)に制御される。
このように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、時短状態を生起させる図柄(「9」)のことを時短図柄という。また、可変表示装置9において左中右の飾り図柄の停止図柄として時短図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の時短図柄が表示される、あるいは時短大当りになるというように表現する。
時短状態では、遊技状態が通常状態のときよりも、単位時間あたりに始動入賞が発生する回数が高められるとともに、特別図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮された状態となる。従って、時短状態では、通常状態と比較して、単位時間あたりに特別図柄の変動表示が実行される回数が高められた状態となり、結果として、単位時間あたりに大当りが発生する確率が高められた状態となる。なお、単位時間あたりに始動入賞が発生する回数を高めるために、時短状態では、普通図柄表示器10における普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態よりも高められる。また、時短状態では、普通図柄表示器10における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、時短状態のときだけでなく、確変状態のときも、特別図柄表示器8(および可変表示装置9)における特別図柄(および飾り図柄)の可変表示時間(変動時間)を通常遊技状態よりも短縮する時短状態(時間短縮状態)に制御される。従って、この実施の形態において、確変状態は、大当りの確率が高確率であり、かつ、特別図柄(および飾り図柄)の可変表示時間が短縮されるので、確変時短状態ともいう。
以上のように、「0」〜「9」の飾り図柄のうち、「1」「3」「5」「7」が確変図柄であり、「9」が時短図柄である。一方、確変図柄でも時短図柄でもない「0」「2」「4」「6」「8」を通常図柄という。そして、変動している左中右の飾り図柄が停止されたときに同一の通常図柄が揃ったことにより発生した大当りのことを、通常大当りという。また、左中右の飾り図柄の停止図柄として通常図柄が揃った状態(例えば「222」)で停止表示されることを、通常大当りになるというように表現する。なお、通常図柄のことを非確変図柄や非時短図柄ということもある。
なお、可変表示装置9において停止図柄として大当り図柄が表示される限り、確変図柄が表示されるときも時短図柄が表示されるときも通常図柄が表示されるときも、それぞれ、特別図柄表示器8には同じ大当り図柄(「7」)が表示される。
この実施の形態において、通常遊技状態、時短状態および確変状態の間における遊技状態の移行(遷移)は、次のように行われる。通常遊技状態または時短状態において確変大当りになると、大当り遊技の終了後に、遊技状態は確変状態に移行される。このように、確変状態への移行は、確変図柄で大当りになったときだけである。なお、確変状態の継続において変動回数の制限はない。
通常遊技状態において時短大当りになると、大当り遊技の終了後に、遊技状態は時短状態に移行される。また、確変状態において通常大当りまたは時短大当りになると、大当り遊技の終了後に、確変状態が終了して遊技状態は時短状態に移行される。この実施の形態において、時短状態は、所定の変動回数(可変表示回数)だけ継続する。具体的には、大当り遊技の終了後に可変表示装置9(すなわち特別図柄表示器8)において100回の図柄の変動が行われると、時短状態が終了し、通常遊技状態に移行する。時短状態において所定の変動回数になる前に通常大当りになると、大当り遊技の終了後に、時短状態が終了して遊技状態が通常遊技状態に移行する。
通常遊技状態において通常大当りになったときは、大当り遊技が終了した後も遊技状態が変わらず、通常遊技状態のままである。また、時短状態において時短大当りになったときは、大当り遊技の終了後に新たに所定の変動回数(100回)分だけ、時短状態が継続することになる。また、確変状態において確変大当りになったときは、大当り遊技が終了した後も遊技状態が変わらず、確変状態のままである。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560と、I/Oポート部57とを含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されていてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560に、I/Oポート部も含まれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、特別可変入賞装置(開閉板20)を開閉するソレノイド21および可変入賞装置15を開閉するソレノイド16を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄保留記憶表示器18の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器41の表示状態の制御も行う。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための電源信号は、電源基板(図示せず)に搭載されている電源からタッチセンサ基板90を介して発射モータ94に供給される。なお、カードユニット50から接続信号(VL信号)がインタフェース基板66を介してタッチセンサ基板90に入力される。また、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサ基板90に搭載されているタッチセンサで検出される。そして、タッチセンサからの検出信号と電源からの信号とがタッチセンサ基板90上の一のAND回路に入力され、当該一のAND回路の出力信号とカードユニット50からのVL信号とがタッチセンサ基板90上の他のAND回路に入力され、他のAND回路から発射モータ94に信号が出力される。従って、カードユニット50からのVL信号がタッチセンサ基板90に出力されていなかったり、遊技者が操作ノブ5に触れていないことによりタッチセンサから検出信号が出力されていないときは、発射モータ94の駆動が停止される。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた可変表示装置9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、可変表示装置9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて可変表示装置9の表示制御を実行する。
この実施の形態では、可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを可変表示装置9に出力する。
次に遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御手段(遊技制御用マイクロコンピュータ560:CPU56およびROM54,RAM55等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(図示せず)の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにRAM55のバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板37および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される飾り図柄の初期図柄を示すコマンド等がある。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、特別図柄表示器8に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17やステップS18の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値や初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17およびステップS18の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図5に示すステップS21〜S31の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数や、大当り種別決定用乱数、第2再抽選選択用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS22)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS23,S24)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて特別図柄表示器8や特別可変入賞装置を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。また、特別図柄プロセス処理では、演出制御基板80に対するコマンドの設定処理も実行する。特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態等を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器10の表示制御および可変入賞球装置15の開閉制御が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS27)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS28)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS29)。具体的には、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成し出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS30)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態とするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21を駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS32)、割込許可状態に設定し(ステップS33)、処理を終了する。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS25)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8を制御するための処理が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数が上限値に達していないことを条件に(ステップS312)、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS313)。その後、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
なお、保留記憶カウンタの値を1増やす際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定用乱数や大当り種別決定用乱数、第2再抽選選択用乱数等を生成するためのカウンタの値等を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、大当り判定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
飾り図柄停止図柄設定処理(ステップS301):大当りフラグがセットされていなければ、特別図柄表示器8の停止図柄としてはずれ図柄を決定し、可変表示装置9の表示結果がはずれ図柄であることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされていれば、大当りの種別、つまり通常大当りにするか時短大当りにするか確変大当りにするかを決定する。また、第2再抽選演出(詳細内容については後述する。)の実行の有無、実行回数などを決定する。そして、通常大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行しないことに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が通常図柄であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。通常大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行することに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が通常図柄であることを指定するとともに第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き通常大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。時短大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行しないことに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が時短図柄であることを指定する演出制御コマンド(時短大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。時短大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行することに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が時短図柄であることを指定するとともに第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き時短大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。確変大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行しないことに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。確変大当りとすることに決定し、第2再抽選演出を実行することに決定したときは、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定するとともに第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。その後、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(変動時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンド)を送信する。また、現在の遊技状態が時短状態であるときは、時短状態に移行されてから特別図柄の可変表示の開始回数(時短回数)が所定回数になったか否かを確認し、時短回数が所定回数になったことを確認すると、遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS302でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を演出制御基板80に送信する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、大当りフラグがセットされている場合は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):大入賞口を開放するタイミングになると、ラウンド中に第2再抽選演出を実行するか否かを確認し、第2再抽選演出を実行するときは、第2再抽選演出の演出態様(内容)を決定する。そして、第2再抽選演出の実行の有無などに応じたラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)を演出制御基板80に送信する。また、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、まだ残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態をステップS305に応じた値に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信した後、内部状態をステップS307に応じた値に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図7および図8は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図7に示す例において、コマンド8000(H)〜800F(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8100(H)は、可変表示装置9の表示結果がはずれ図柄であることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8101(H)は、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄のうちの通常図柄であることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。コマンド8102(H)は、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄のうちの時短図柄であることを指定する演出制御コマンド(時短大当り指定コマンド)である。コマンド8103(H)は、可変表示装置9の表示結果が大当り図柄のうちの確変図柄であることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド)である。
コマンド8104(H)は、可変表示装置9の表示結果が通常図柄であることを指定するとともに、大当り遊技中に第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き通常大当り指定コマンド)である。コマンド8105(H)は、可変表示装置9の表示結果が時短図柄であることを指定するとともに、大当り遊技中に第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き時短大当り指定コマンド)である。コマンド8106(H)は、可変表示装置9の表示結果が確変図柄であることを指定するとともに、大当り遊技中に第2再抽選演出を実行することを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド)である。
なお、コマンド8100(H)〜8106(H)は、飾り図柄の内容を指定するとともに、第2再抽選演出の実行/不実行を指定する演出制御コマンドであるので、コマンド8100(H)〜8106(H)を図柄/演出指定コマンドという。
コマンドA000(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)である。
図8に示す例において、コマンドB000(H)〜CXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドD000(H)〜EXXX(H)は、飾り図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
コマンドB000(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)である。
コマンドB1XX(H)〜BFXX(H)は、第1ラウンド〜第15ラウンドにおけるラウンド中演出(ラウンド中(つまり大入賞口の開放中)に実行される演出)の演出態様を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド)である。なお、「XX」には演出態様に応じた値が設定される。例えば、後述するように、第2ラウンドでは、第2再抽選演出を実行しない通常のラウンド表示を行う場合と、ラウンド中に第2再抽選演出を実行する場合とがある。また、ラウンド中に実行される第2再抽選演出にも複数種類の演出態様が用意されている。このように、第2再抽選演出の有無や第2再抽選演出の演出態様に応じて、各ラウンドにおけるラウンド中演出の演出態様として予め複数種類の演出態様が設けられており、「XX」にはその演出態様に応じた値が設定される。
コマンドC1XX(H)は、各ラウンド中の大入賞口への入賞球数(カウントスイッチ23の入賞検出数)を指定する演出制御コマンド(カウント数指定コマンド)である。なお、「XX」に入賞球数(カウント数)が設定される。コマンドC2XX(H)は、大当り遊技中のラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後表示コマンド)である。
コマンドC300(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出(大当り終了演出)において第2再抽選演出を実行せずに通常大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング1コマンド)である。コマンドC301(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに時短大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング2コマンド)である。コマンドC302(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに確変大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング3コマンド)である。コマンドC303(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出の実行後に通常大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング4コマンド)である。コマンドC304(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出の実行後に時短大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング5コマンド)である。コマンドC305(H)は、大当り遊技の終了後のエンディング演出において第2再抽選演出の実行後に確変大当り終了を表示することを指定する演出制御コマンド(エンディング6コマンド)である。
コマンドC400(H)は、大当りの終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。また、コマンドE401(H)は、遊技状態が通常遊技状態(低確率状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(通常表示指定コマンド)であり、コマンドE402(H)は、遊技状態が確変状態(高確率状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(高確率表示指定コマンド)であり、コマンドE403(H)は、遊技状態が時短状態(時間短縮状態)になったときの可変表示装置9の表示状態(例えば背景や色)を指定する演出制御コマンド(時短表示指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図7および図8に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図7および図8に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に始動入賞記憶数を表示する場合は始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図9は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図9において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、はずれとするか大当りとするか、リーチとするか否か、およびリーチとする場合のリーチ態様、予告演出をするか否か、大当りとする場合に大当り遊技の開始前に大当たり図柄の第1再抽選演出(詳細内容は後述する。)を実行するか否かなど、各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、本例では、リーチ演出、予告演出および第1再抽選演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示制御する可変表示装置9において実行される。
ここで、「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「短縮変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンであって、通常変動よりも変動時間が短い変動パターンである。後述するように、通常変動は、特別図柄の変動時間の長い通常遊技状態のときに選択され、短縮変動は、図柄の変動時間の短い時短状態または確変状態のときに選択される(ステップS201,S202参照)。「ノーマルリーチ」は、単純なリーチ態様を伴う変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様(速度や回転方向等)の変動が行われたりキャラクタ等が現れたりすることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「ノーマルリーチ」、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
また、「予告演出」とは、大当りとなるまたはその可能性があることを事前(可変表示装置9において飾り図柄の停止図柄が導出表示される前に)に遊技者に報知するための演出をいう。例えば、変動中に異なった態様(速度や回転方向等)の変動を行ったりキャラクタ等を登場させたりすることにより大当りになる可能性があることを遊技者に報知する。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される演出制御コマンドにもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100が所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されているが、このような構成に限られず、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が予告判定用乱数にもとづいて予告演出を実行するか否かを判定し、予告演出を実行すると判定したときに所定のタイミングで予告演出を実行するように構成されていてもよい。
また、「再抽選演出」とは、大当り図柄を停止表示することにより大当りになったことを報知した後に、大当りの種別が通常大当りか時短大当りか確変大当りかを遊技者に報知する報知演出のことをいう。後述するように、実際には図柄の変動開始時に大当りの種別は決定されているが、この大当り種別の報知演出では、あたかも一旦確定した大当り図柄を再度抽選しているかのように遊技者に見せるので、大当り種別の報知演出のことを「再抽選演出」と呼んでいる。確変大当りが遊技者にとって最も有利な大当りであり、再抽選演出において遊技者に確変大当りの発生を期待させるようにするために、この実施の形態では、再抽選演出を実行するときは、その再抽選演出を実行する前に大当り図柄として通常図柄または時短図柄を停止表示する(すなわち確変図柄を停止表示しない)ように制御する。
この実施の形態では、再抽選演出は、大当り遊技状態の移行前(図柄の変動中)と移行後(大当り遊技の実行中や終了後)に実行される場合がある。大当り遊技状態の移行前の再抽選演出を「第1再抽選演出」といい、大当り遊技状態の移行後の再抽選演出を「第2再抽選演出」という。
図9に示した変動パターンに含まれる「第1再抽選演出」は、大当り遊技状態の移行前に飾り図柄の変動の一部として実行される。具体的には、可変表示装置9に大当り図柄(通常図柄、時短図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄(確変図柄以外の通常図柄または時短図柄:なお、はずれ図柄であってもよい)が揃った状態で仮停止表示し、その揃った状態の非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(通常図柄、時短図柄または確変図柄)を導出表示する。
「第2再抽選演出」は、大当り遊技状態の移行後に大当り遊技中(具体的には大入賞口の開放中であることを示すラウンド中演出中)や大当り遊技の終了後(具体的には大当り遊技の終了を示すエンディング演出中)に実行される。なお、第2再抽選演出では、味方と敵のキャラクタが闘って味方のキャラクタが勝った場合に確変大当り等に昇格する(成り上がる)演出が実行される(詳細な内容は図38〜図43参照)。
図10は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次いで、CPU56は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS55)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS56)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。
ここで、大当り判定では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、確変状態のときの方が通常遊技状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を終了する処理(大当り終了処理:ステップS454)においてセットされ、非確変図柄で大当りとなって、その大当り遊技を終了する処理(大当り終了処理:ステップS459,S463)においてリセットされる。
大当り判定処理で大当りとすることに決定した場合には(ステップS57)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをセットする(ステップS58)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止図柄設定処理に対応した値に更新する(ステップS59)。
図11および図12は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。大当りフラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数を読み出し、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値に応じて特別図柄表示器8に表示する特別図柄のはずれ図柄を決定する(ステップS102)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定するはずれ指定コマンド(8100(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS103)。具体的には、はずれ指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする。はずれ指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスがポインタにセットされると、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS27)においてはずれ指定コマンドが送信される。以下、「演出制御コマンドを送信する」とは、このような処理が行われることを示す。なお、コマンド送信テーブルとは、図7および図8に例示された各演出制御コマンドが設定されているROM54の領域である。また、ポインタは、その領域において、該当コマンドが格納されているアドレスを指定するために使用されるデータであり、RAM55に形成されている。
なお、はずれ指定コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスがポインタにセットされたことにもとづいて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS27)において、はずれ指定コマンドを送信する構成に限られるわけではなく、ステップS103の処理において、はずれ指定コマンドを送信する構成であってもよい。以下のコマンド送信処理においても同様である。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS130)。
大当りフラグがセットされている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8に表示する特別図柄を大当り図柄(「7」)と決定するとともに、乱数格納バッファから大当り種別決定用乱数を読み出し、読み出した大当り種別決定用乱数の値に従って、大当りを通常大当りにするか時短大当りにするか確変大当りにするかを決定する(ステップS104)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの種別として、確変大当りにすると決定されたか否かを確認し(ステップS105)、確変大当りにすると決定されていないとき、すなわち非確変大当り(通常大当りまたは時短大当り)にすると決定されたときは(ステップS105のN)、第2再抽選演出の実行の有無や実行タイミングなどを決定するために使用する第2再抽選選択用テーブルとして、非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS106)。
図13は、非確変用の第2再抽選選択テーブルの内容を示す説明図である。この実施の形態において、第2再抽選演出は、1度の大当り遊技(エンディング演出も含む)において複数回実行される。従って、通常大当りまたは時短大当りが確変大当りに成り上がる(昇格する)チャンス(機会)が複数回与えられることになり、確変大当りへの成り上がりに対する期待感を遊技者に複数回持たせることができるようになる。非確変大当りになると決定されている場合は、複数回の第2再抽選演出における最後に実行される第2再抽選演出において、確変大当りへの成り上がり(昇格)の失敗が報知される。この確変成り上がりの失敗を報知する演出を失敗演出という。失敗演出によって遊技者は確変大当りへの成り上がりの失敗を認識する。図13において、「実行回数」は、第2再抽選演出の実行回数を示し、「失敗演出」は、失敗演出の実行ラウンド数、すなわち、確変大当りへの成り上がりの失敗を報知する実行タイミングを示している。
具体的には、実行回数が0回というのは、第2再抽選演出が実行されないことを意味する。実行回数が3回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンドおよび第5ラウンドで第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR5というのは、第5ラウンドで失敗演出が実行されることを意味する。実行回数が5回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンドおよび第8ラウンドで第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR8というのは、第8ラウンドで失敗演出が実行されることを意味する。実行回数が8回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンドおよび第12ラウンドで第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR12というのは、第12ラウンドで失敗演出が実行されることを意味する。実行回数が9回というのは、大当り中の第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンド、第12ラウンドおよびエンディング演出で第2再抽選演出が実行されることを意味し、失敗演出がR12とENDというのは、第12ラウンドとエンディング演出で失敗演出が実行されることを意味する。なお、この場合、第12ラウンドで確変大当りへの成り上がり失敗が報知され、さらにエンディング演出でも確変大当りへの成り上がりの失敗が報知されることになる。
図13に示すように、第2再抽選演出の実行回数と失敗演出の実行ラウンド数(実行タイミング)とが対応付けて設定されるとともに、それらに対応付けて0〜19の範囲内の乱数値(第2再抽選選択用乱数の値)のうちの所定の乱数値が設定されている。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りにすると決定されたときは(ステップS105のY)、連続して発生した確変大当りの回数(確変連続回数:連チャン回数ともいう)を確認する(ステップS107,S109,S111)。確変連続回数は、RAM55に形成されている確変連続回数カウンタによってカウントされる。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変連続回数カウンタの値を確認することにより、確変連続回数を認識する。例えば、確変連続回数カウンタの値が3のときは、この時点で確変大当りが連続して3回発生していることを示している。
確変連続回数が2未満であれば(ステップS107のN)、確変用の第2再抽選選択テーブル(1)を用いることに決定する(ステップS108)。確変連続回数が2以上でかつ5未満であれば(ステップS107のY、S109のN)、確変用の第2再抽選選択テーブル(2)を用いることに決定する(ステップS110)。確変連続回数が5以上でかつ10未満であれば(ステップS109のY、S111のN)、確変用の第2再抽選選択テーブル(3)を用いることに決定する(ステップS112)。確変連続回数が10以上であれば(ステップS111のY)、確変用の第2再抽選選択テーブル(4)を用いることに決定する(ステップS113)。
図14は、確変用の第2再抽選選択テーブルの内容を示す説明図である。図14に示すように、確変用の第2再抽選選択テーブルとして、確変連続回数に応じて確変用の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)が用意されている。
確変大当りになると決定されている場合は、複数回の第2再抽選演出における最後に実行される第2再抽選演出において、確変大当りへの成り上がり(昇格)の成功が報知される。この確変成り上がりの成功を報知する演出を成功演出という。成功演出によって遊技者は確変大当りへの成り上がりの成功を認識する。図14において、「実行回数」は、第2再抽選演出の実行回数を示し、「成功演出」は、成功演出の実行ラウンド数、すなわち、確変大当りへの成り上がりの成功を報知する実行タイミングを示している。
確変用の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)には、第2再抽選演出の実行回数と成功演出の実行ラウンド数とが対応付けて設定されるとともに、それらに対応付けて0〜19の範囲内の乱数値(第2再抽選選択用乱数の値)のうちの所定の乱数値が設定されている。
図14に示すように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブルと比較して、確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブルの方が高確率で第2再抽選演出が実行されるように、相対的に数少ない乱数値が実行回数0回に割り当てられている。具体的には、第2再抽選選択テーブル(1)には、実行回数0回に0〜5の乱数値が割り当てられているが、第2再抽選選択テーブル(2)には、実行回数0回に0〜4の乱数値しか割り当てられていない。さらに、第2再抽選選択テーブル(3)には、実行回数0回に0〜3の乱数値しか割り当てられておらず、第2再抽選選択テーブル(4)には、実行回数0回に0〜3の乱数値しか割り当てられていない。このように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(1))よりも確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))の方が、第2再抽選演出が実行される割合が高くなるように、異なる数の乱数値が設定されていることになる。
また、図14に示すように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブルと比較して、確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブルの方が第2再抽選演出の実行回数として多い回数(例えば実行回数8回や9回)が高確率で選択されるように、相対的に数多くの乱数値が多い回数に割り当てられている。具体的には、第2再抽選選択テーブル(1)には、実行回数8回に16〜17の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられておらず、また、実行回数9回に18〜19の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられていないが、第2再抽選選択テーブル(2)には、実行回数8回に14〜16の乱数値が割り当てられ、また、実行回数9回に17〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(3)には、実行回数8回に12〜15の乱数値が割り当てられ、また、実行回数9回に16〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(4)には、実行回数8回に10〜14の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられ、また、実行回数9回に15〜19の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられている。このように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(1))よりも確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))の方が、第2再抽選演出の実行回数として多い回数(例えば実行回数8回や9回)が選択される割合が高くなるように、異なる数の乱数値が設定されている。
さらに、図14に示すように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブルと比較して、確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブルの方が成功演出の実行タイミングとして大当り遊技中における遅いタイミング(例えばR12やEND)が高確率で選択されるように、相対的に数多くの乱数値が大当り遊技中における遅いタイミングに割り当てられている。具体的には、第2再抽選選択テーブル(1)には、R12に16〜17の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられておらず、また、ENDに18〜19の乱数値(相対的に数少ない乱数値)しか割り当てられていないが、第2再抽選選択テーブル(2)には、R12に14〜16の乱数値が割り当てられ、また、ENDに17〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(3)には、R12に12〜15の乱数値が割り当てられ、また、ENDに16〜19の乱数値が割り当てられている。さらに、第2再抽選選択テーブル(4)には、R12に10〜14の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられ、また、ENDに15〜19の乱数値(相対的に数多い乱数値)が割り当てられている。このように、確変連続回数が少ないときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(1))よりも確変連続回数が多いときの第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))の方が、成功演出の実行タイミングとして遅いタイミング(例えばR12やEND)が選択される割合が高くなるように、異なる数の乱数値が設定されている。
上記の第2再抽選選択テーブルは、RAM55における所定の格納領域(例えばテーブル格納領域)に格納される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから第2再抽選選択用乱数を読み出し、読み出した第2再抽選選択用乱数の値に従って、ステップS106,S108,S110,S112,S113で決定した第2再抽選選択テーブルにおける乱数値に対応する第2再抽選選出の実行回数および成功/失敗演出の実行タイミングを選択する(ステップS114)。なお、このとき、実行回数が0回の場合は、第2再抽選演出は実行されないことになる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行ラウンド数(実行タイミング)の情報をRAM55における所定の記憶領域(演出情報格納領域)に記憶する(ステップS115)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS104において決定した大当りの種別を確認し、通常大当りにすると決定していた場合には(ステップS116のY)、演出情報格納領域に記憶されている情報が第2再抽選演出の実行ありを示しているかどうかを確認する(ステップS117)。第2再抽選演出の実行なしを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定する通常大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS118)。一方、第2再抽選演出の実行ありを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する第2再抽選付き通常大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS119)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS130)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS104において時短大当りにすると決定していた場合には(ステップS120のY)、時短大当りが発生することを示す時短大当りフラグをセットするとともに(ステップS121)、演出情報格納領域に記憶されている情報が第2再抽選演出の実行ありを示しているかどうかを確認する(ステップS122)。第2再抽選演出の実行なしを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定する時短大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS123)。一方、第2再抽選演出の実行ありを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する第2再抽選付き時短大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS124)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS130)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS104において確変大当りにすると決定していた場合には(ステップS116のNで、かつステップS120のN)、確変連続回数カウンタの値を+1し(ステップS125)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS126)。そして、演出情報格納領域に記憶されている情報が第2再抽選演出の実行ありを示しているかどうかを確認する(ステップS127)。第2再抽選演出の実行なしを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS128)。一方、第2再抽選演出の実行ありを示しているときは、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する第2再抽選付き確変大当り指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS129)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS130)。
図15は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認するとともに、確変フラグまたは時短フラグがセットされているか否かを確認し、これらのフラグのセット状況に応じて変動パターン決定テーブルを選択する(ステップS201)。
具体的には、大当りフラグがセットされておらず、確変フラグおよび時短フラグもセットされていないときは、非短縮変動時(通常遊技状態時)のはずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。非短縮変動時のはずれ用変動パターン決定テーブルには、図9に示したはずれのときに選択される変動パターン(「00H」「01H」「03H」「04H」「07H」「08H」「0BH」「0CH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
また、大当りフラグがセットされておらず、確変フラグまたは時短フラグがセットされているときは、短縮変動時(時短状態時および確変状態時)のはずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。短縮変動時のはずれ用変動パターン決定テーブルには、図9に示したはずれのときに選択される変動パターン(「01H」「03H」「04H」「07H」「08H」「0BH」「0CH」「0FH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、リーチを伴う変動パターンは、非短縮変動時も短縮変動時も同じ変動時間の変動パターンとされている。
また、大当りフラグがセットされているときは、確変フラグまたは時短フラグがセットされているか否かを問わず、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。大当り用変動パターン決定テーブルには、図9に示した大当りのときに選択される変動パターン(「02H」「05H」「06H」「09H」「0AH」「0DH」「0EH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、ステップS201にて選択した変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)を決定する(ステップS202)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが可変表示装置9にて実行される図柄の変動パターンと決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定された変動パターンに応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS203)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS204)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS205)、時短フラグがセットされていれば(ステップS205のY)、時短状態が継続可能な図柄の変動開始回数である時短回数をカウントする時短回数カウンタの値を−1する(ステップS206)。そして、時短回数カウンタの値が0か否か確認する(ステップS207)。時短回数カウンタの値が0のときは(ステップS207のY)、時短状態に移行されてから変動開始回数が100回になったことを意味する。この実施の形態では、100回の変動回数分だけ時短状態が継続するようにしているので、時短フラグをリセットして(ステップS208)、時短状態を終了させ、遊技状態を通常遊技状態に移行させる。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する(ステップS209)。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS351)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認し(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認し)、タイムアップしていなければ(ステップS352のN)、処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS352のY)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する(ステップS353)。
図17は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄変動停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS361)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示装置9における飾り図柄の変動の停止を指定する飾り図柄停止指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS362)。そして、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS363)。大当りフラグがセットされていなければ(ステップS363のN)、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に応じた値に更新する(ステップS364)。
大当りフラグがセットされていれば(ステップS363のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)の実行時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS365)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りを開始すること(大当りのファンファーレ演出を実行すること)を指定するファンファーレコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS366)。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する(ステップS367)。
図18は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。大入賞口開放前処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS401)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認し(ステップS402)、その値が0になっていなければ(ステップS402のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS402のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて、第2再抽選演出の実行の有無を確認する(ステップS403)。そして、大当り遊技において第2再抽選演出を実行するかどうかを判定する(ステップS404)。第2再抽選演出を実行しないときは(ステップS404のN)、ステップS405〜S410の処理を実行せずに、ステップS411の処理に移行する。
第2再抽選演出を実行するときは(ステップS404のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて、第2再抽選演出の実行回数、および成功/失敗演出の実行ラウンド数を確認する(ステップS405)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数をカウントするラウンド数カウンタの値にもとづいて次のラウンド(すなわち、これから開始される今回のラウンド)の回数を確認する(ステップS406)。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、RAM55における演出態様格納領域に記憶されている情報にもとづいて、前回の第2再抽選演出の演出態様(演出の内容)を確認する(ステップS407)。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているかどうかを確認することにより、大当りの種別として確変大当りになるかどうかを確認する(ステップS408)。
ここで、上述したように、第2再抽選演出の実行回数に応じて、第2再抽選演出が実行されるラウンドが予め定められている。例えば、図19に示すように、第2再抽選演出の実行回数が8回の場合は、第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンドおよび第12ラウンドにおいて、第2再抽選演出が実行される。そして、第12ラウンドにおいて確変成り上がりの成功または失敗が報知される。また、第2再抽選演出の実行回数が9回の場合は、第2ラウンド、第4ラウンド、第5ラウンド、第7ラウンド、第8ラウンド、第10ラウンド、第11ラウンド、第12ラウンドおよびエンディング演出において、第2再抽選演出が実行される。そして、第12ラウンドとエンディング演出において確変成り上がりの成功または失敗が報知される。
また、図19に示すように、各ラウンド等における第2再抽選演出の演出態様も複数種類の演出態様が予め用意されている。例えば、先に味方が攻撃するパターンや、敵が先に攻撃するパターンがある。敵が攻撃するパターンにも、パンチをするパターンや、キックをするパターンなどがある。また、味方が敵の攻撃を受けて吹っ飛ぶパターンや、敵の攻撃をよけるパターンなどもある。
なお、第2再抽選演出が実行されないラウンドでは、既に実行された第2再抽選演出と次に実行される第2再抽選演出とをつなぐラウンド中演出が実行される。例えば、第2ラウンドにおいて、味方が攻撃して敵が吹っ飛び、敵がダウンする第2再抽選演出が実行されたときは、第3ラウンドにおいて、敵がダウンを継続するラウンド中演出が実行される。また、第2ラウンドにおいて、敵がパンチをして、味方がよける第2再抽選演出が実行されたときは、第3ラウンドにおいて、敵と味方が対峙するラウンド中演出が実行される。
また、図19に示すように、第2再抽選演出の演出態様に応じて確変大当りに成り上がる期待度を変化させている。すなわち、第2再抽選演出の演出態様のうち、ある演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が大きく、別の演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が中程度で、また別の演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が小さく、さらに別の演出態様が出現すると確変大当りに成り上がる期待度が最小になるようにしている。
以上のように、第2再抽選演出の演出態様には複数種類の演出態様が用意されているので、今回のラウンド中演出の演出態様(第2再抽選演出を実行するラウンド中演出の演出態様または第2再抽選演出間におけるラウンド中演出の演出態様)として、前回のラウンド中演出の演出態様(第2再抽選演出を実行するラウンド中演出の演出態様または第2再抽選演出間におけるラウンド中演出の演出態様)と整合した演出態様を決定する必要がある。つまり、一つ前のラウンドにおいて第2再抽選演出が実行された場合に、その第2再抽選演出で例えば味方がダウンしたのに、次のラウンドの第2再抽選演出で味方が立ち上がりもしないでいきなり敵に攻撃を仕掛けるのは演出の整合がとれていないことになり、複数回のラウンドにわたって一連の第2再抽選演出を実行することができないことになる。
また、第2再抽選演出の演出態様に応じて確変大当りに成り上がる期待度を変化させているので、既に決定されている大当りの種別が確変大当りかどうかによって、第2再抽選演出における特定の演出態様を選択する割合を変化させる必要がある。
そこで、ステップS405において、第2再抽選演出の実行回数を確認して、第2再抽選演出を実行するラウンドを認識し、ステップS406において、次のラウンドの回数を確認することによって、次のラウンドで第2再抽選演出を実行すべきか、または第2再抽選演出間のラウンド中演出を実行すべきかを認識する。また、ステップS407において、前回の第2再抽選演出の演出態様を確認することによって、前回の演出態様に整合した複数種類の演出態様を選出する。例えば、前回の演出で味方がダウンしたときは、今回の演出態様として味方が立ち上がる演出態様を選出する。さらに、ステップS408において、大当りの種別として確変大当りになることが決定されているか否かを確認することによって、特定の演出態様を選択する割合を高くする必要があることを認識する。そして、前回の演出態様に整合した複数種類の演出態様が設定され、かつ、特定の演出態様が選択されやすい演出態様テーブルを用いることに決定する(ステップS409)。
演出態様テーブルは、前回のラウンド中演出の演出態様と整合した今回のラウンド中演出の演出態様を決定するためのテーブルであって、前回の演出態様に整合した複数種類の演出態様が設定され、それらの演出態様に対応付けて複数の判定値が割り当てられている。また、特定の演出態様には別の演出態様よりも数多くの判定値が割り当てられている。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出態様決定用乱数を抽出し(ステップS410)、抽出した演出態様決定用乱数の値と一致する判定値に対応する演出態様を、今回のラウンド中演出の演出態様に決定する(ステップS411)。そして、決定した今回の演出態様を示す情報をRAM55における演出態様格納領域に記憶する(ステップS412)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド中演出の演出態様を指定する大入賞口開放中表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS413)。ステップS411にて今回のラウンド中演出の演出態様が決定され、ステップS412にて今回の演出態様が記憶されているときは、その記憶されている演出態様を指定する大入賞口開放中表示コマンドが送信される。ステップS411にて今回のラウンド中演出の演出態様が決定されず、ステップS412にて今回の演出態様が記憶されていないときは、第2再抽選演出を実行しない通常のラウンド表示を指定する大入賞口開放中表示コマンドが送信される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を開放する制御を行うとともに(ステップS414)、ラウンド数カウンタの値を+1する(ステップS415)。なお、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられており、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS414において出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を、駆動するソレノイドの開閉状態に応じて設定する。そして、ステップS31のソレノイド出力処理において出力ポートのRAM領域に設定された内容を出力ポートに出力する。これにより、駆動指令の信号が出力ポートからソレノイド回路59に出力される。ソレノイド回路59は、駆動指令の信号に応じてソレノイドを駆動するための駆動信号をソレノイドに出力して、ソレノイドを駆動させる。以下、ソレノイドを開閉駆動させる処理では、このような動作が行われる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに、各ラウンドにおいて大入賞口が開放可能な最大時間(ラウンド時間)をセットする(ステップS416)。なお、ラウンド時間は、例えば29.5秒とされる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する(ステップS417)。
図20は、特別図柄プロセス処理における大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。大入賞口開放中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS421)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるかどうかを確認する(ステップS422)。大入賞口制御タイマの値が0になっていないときは(ステップS422のN)、カウントスイッチ23がオンしたか否かを確認することにより、大入賞口への遊技球の入賞があったかどうかを確認する(ステップS423)。カウントスイッチ23がオンしていなければ(ステップS423のN)、そのまま処理を終了する。カウントスイッチ23がオンしていれば(ステップS423のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口への遊技球の入賞個数をカウントする入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS424)。そして、ラウンド中の大入賞口への入賞球数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS425)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、入賞個数カウンタの値が所定数(例えば10個)になっているか否かを確認する(ステップS426)。入賞個数カウンタの値が所定数になっていなければ(ステップS426のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっているとき(ステップS422のY)、または入賞個数カウンタの値が所定数になっているとき(ステップS426のY)は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド21を駆動して大入賞口(開閉板20)を閉鎖する制御を行う(ステップS427)。そして、入賞個数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS428)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ラウンド数カウンタの値が15であるか否かを確認する(ステップS429)。ラウンド数カウンタの値が15でないときは(ステップS429のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放後(ラウンドの終了後)におけるラウンド数に応じた表示状態を指定する大入賞口開放後表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS430)。そして、大入賞口制御タイマに、大当り中においてラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)をセットし(ステップS431)、特別図柄プロセスフラグの値をステップS305(大入賞口開放前処理)に応じた値に更新する(ステップS432)。なお、インターバル時間は、例えば5秒とされる。
ラウンド数カウンタの値が15であるときは(ステップS429のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグまたは時短大当りフラグがセットされているか否かを確認するとともに、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて第2再抽選演出の実行の有無を確認する(ステップS433)。そして、このようなフラグのセット状況等に応じたエンディングコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS434)。
具体的には、確変大当りフラグも時短大当りフラグもセットされておらず、第2再抽選演出を実行しないときは、エンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに通常大当り終了を表示することを指定するエンディング1コマンドを送信する。時短大当りフラグがセットされており、第2再抽選演出を実行しないときは、エンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに時短大当り終了を表示することを指定するエンディング2コマンドを送信する。確変大当りフラグがセットされており、第2再抽選演出を実行しないときは、エンディング演出において第2再抽選演出を実行せずに確変大当り終了を表示することを指定するエンディング3コマンドを送信する。確変大当りフラグも時短大当りフラグもセットされておらず、第2再抽選演出を実行するときは、エンディング演出において第2再抽選演出の実行後に通常大当り終了を表示することを指定するエンディング4コマンドを送信する。時短大当りフラグがセットされており、第2再抽選演出を実行するときは、エンディング演出において第2再抽選演出の実行後に時短大当り終了を表示することを指定するエンディング5コマンドを送信する。確変大当りフラグがセットされており、第2再抽選演出を実行するときは、エンディング演出において第2再抽選演出の実行後に確変大当り終了を表示することを指定するエンディング6コマンドを送信する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口制御タイマに大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)をセットする(ステップS435)。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、エンディング演出において第2再抽選演出を実行しないと判断したときよりも、エンディング演出において第2再抽選演出を実行すると判断したときの方が、大当り終了時間として長い時間を大入賞口制御タイマにセットする。このような構成によれば、エンディング演出において第2再抽選演出の実行時間を確保することができるとともに、第2再抽選演出を実行しないときのエンディング演出の実行時間が無駄に長くなってしまうのを回避することができる。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値をステップS307(大当り終了処理)に応じた値に更新する(ステップS436)。
図21は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大入賞口制御タイマの値を−1する(ステップS451)。そして、大入賞口制御タイマの値が0であるか否かを確認する(ステップS452)。大入賞口制御タイマの値が0でなければ(ステップS452のN)、そのまま処理を終了する。
大入賞口制御タイマの値が0になっていれば(ステップS452のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS453)。確変大当りフラグがセットされていれば(ステップS453のY)、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグをセットする(ステップS454)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変状態(高確率遊技状態)のときの表示状態(画面の背景や飾り図柄の色など)を指定する高確率表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS455)。
確変大当りフラグがセットされていなければ(ステップS453のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS456)。時短大当りフラグがセットされていれば(ステップS456のY)、遊技状態が時短状態であることを示す時短フラグをセットする(ステップS457)。また、時短状態が継続可能な変動開始回数である時短回数として100回を時短回数カウンタにセットする(ステップS458)。また、このとき、確変フラグがセットされている場合は、確変フラグをリセットする(ステップS459)。そして、確変連続回数カウンタの値をクリアする(0にする)(ステップS460)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短状態のときの表示状態を指定する時短表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS461)。
時短大当りフラグがセットされていなければ(ステップS456のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS462)。確変フラグがセットされていれば(ステップS462のY)、遊技状態が確変状態のときに通常大当りとなったことを意味しているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグをリセットし(ステップS463)、確変連続回数カウンタの値をクリアする(ステップS464)。また、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS465)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短回数として100回を時短回数カウンタにセットする(ステップS466)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短状態のときの表示状態を指定する時短表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS467)。
確変フラグがセットされていなければ(ステップS462のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされている場合には、その時短フラグをリセットする(ステップS468)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常遊技状態のときの表示状態を指定する通常表示指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS469)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグをリセットする(ステップS470)。そして、確変大当りフラグまたは時短フラグがセットされている場合は、その確変大当りフラグまたは時短フラグをリセットする(ステップS471)。また、RAM55における演出情報格納領域に記憶されている第2再抽選演出の実行の有無や、第2再抽選演出の実行回数などの情報を消去するとともに、演出態様格納領域に記憶されている演出態様を示す情報を消去する(ステップS472)。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの終了を指定する大当り終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を実行する(ステップS473)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、内部状態(特別図柄プロセスフラグの値)をステップS300(特別図柄通常処理)に応じた値に更新する(ステップS474)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図23は、大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図23に示すように、始動入賞があり特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当りの判定が実行され(ステップS56)、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)において、大当り判定の判定結果、大当り種別の決定結果(ステップS104)、および第2再抽選演出の実行の有無の決定結果(ステップS114)に応じた図柄/演出指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS118,S119,S123,S124,S128,S129)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄/演出指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を選択する。
そして、変動パターン設定処理(ステップS302)において、所定の変動パターン決定テーブルを用いて飾り図柄の変動パターン(変動時間)が決定され(ステップS202)、決定された変動パターンを示す変動パターンコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS203)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信に応じて、可変表示装置9において飾り図柄の変動(可変表示)を開始する。上述したように、可変表示装置9における飾り図柄の変動は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動と同期している。また、図9に示したように変動パターンに「第1再抽選演出」が含まれているときは、飾り図柄の変動の一部として大当り遊技の開始前に可変表示装置9において第1再抽選演出が実行される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄変動中処理(ステップS303)において、特別図柄の変動時間を計測する(ステップS351,S352)。飾り図柄の変動時間が経過すると(ステップS352のY)、特別図柄変動停止処理(ステップS304)において、特別図柄表示器8における特別図柄の変動が停止されるとともに(ステップS361)、飾り図柄停止指定コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS362)。また、大当り判定における判定結果が大当りであるときは、大当り開始を指定するファンファーレコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS366)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが開始することを遊技者に報知するファンファーレ演出を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に飾り図柄の大当り図柄(「222」や「777」など)を表示するとともに、大当りになったことを示す文字(「大当り!」)などを表示する。また、スピーカ27から大当りになったときの効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を大当りになったときの点灯パターンで点灯させたりする。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、大当り表示時間(大当り図柄を停止表示してから大当りの第1ラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。大当り表示時間が経過すると、第2再抽選演出を実行すると決定されているときは(ステップS404のY)、各ラウンド等における第2再抽選演出を含むラウンド中演出の演出態様が決定され(ステップS405〜S411)、ラウンド中演出の演出態様に応じた大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS413)。このように、大入賞口開放中表示コマンドによって各ラウンド中における可変表示装置9の表示状態が指定される。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS414)。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが開始される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、当該コマンドで指定された演出態様のラウンド中演出(大当り遊技のラウンド中であることを遊技者に報知する演出)を可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて実行する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放中処理(ステップS306)において、ラウンド時間の計測を開始する(ステップS421,S422)。また、カウントスイッチ23のオンを検出する毎に入賞個数カウンタの値を+1することにより大入賞口への入賞球数をカウントする(ステップS423,S424)。また、カウント数を指定するカウント数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS425)。
ラウンド時間が経過したとき、または入賞個数が所定数になったときは、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が閉鎖される(ステップS427)。これにより、大当り遊技中の第1ラウンドが終了する。このとき、ラウンド数が15ではないので(ステップS429のN)、大入賞口開放後表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS430)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いてラウンド間のインターバルであることを遊技者に報知するインターバル演出(インターバル表示)を所定期間実行する。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大入賞口開放前処理(ステップS305)において、インターバル時間(ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間)の計測を開始する(ステップS401,S402)。インターバル時間が経過すると、第2再抽選演出を実行すると決定されているときは(ステップS404のY)、各ラウンド等における第2再抽選演出を含むラウンド中演出の演出態様が決定され(ステップS405〜S411)、ラウンド中演出の演出態様に応じた大入賞口開放中表示コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS413)。また、ソレノイド21が駆動されて大入賞口が開放される(ステップS414)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて、当該コマンドで指定された演出態様のラウンド中演出を可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて実行する。このとき、ラウンド中演出として所定の演出態様の第2再抽選演出が含まれているときは、所定の演出態様の第2再抽選演出がラウンド中に実行されることになる。例えば、可変表示装置9において図38〜図41に示すような演出を実行するとともに、スピーカ27から第2再抽選演出中の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等を第2再抽選演出中の点灯パターンで点灯させたりする。
以上のような大入賞口開放前処理と大入賞口開放中処理は、15ラウンドが終了するまで繰り返し実行される。
大入賞口開放中処理において、ラウンド数カウンタの値が15になったときは(ステップS429のY)、確変大当りフラグまたは時短大当りフラグがセットされているか否かおよび第2再抽選演出の実行の有無に応じたエンディングコマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS433,S434)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドの受信に応じて、可変表示装置9やスピーカ27、ランプ28a〜28c等の演出装置を用いて大当りが終了することを遊技者に報知するエンディング演出(大当り終了表示)を所定期間実行する。例えば、可変表示装置9に大当りの終了を示す文字(「またね!!」)などを表示したり、スピーカ27からエンディング演出用の効果音を鳴らしたり、ランプ28a〜28c等をエンディング演出用の点灯パターンで点灯させたりする。このとき、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出が指定されているときは、可変表示装置9において再抽選演出が実行される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560では、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間(大当り終了を遊技者に報知するエンディング演出の実行時間)の計測を開始する(ステップS451,S452)。大当り終了時間が経過すると、所定のフラグ(大当りフラグ、確変大当りフラグ、再抽選実行フラグ)のセット/リセットの処理が行われるとともに(ステップS454,S457等)、大当り遊技終了後の遊技状態に応じた表示指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS455,S461,S467,S469)。また、RAM55における演出情報格納領域および演出態様格納領域に格納されている情報の消去が行われる(ステップS472)。さらに、大当り終了指定コマンドが送信される(ステップS473)。そして、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
以上のような構成によれば、大当り図柄が停止表示された後において、遊技者にとって大当り図柄の再抽選演出が大当り遊技の開始前と開始後のどちらのタイミングで実行されるかわからず、また大当り遊技の開始前と開始後のいずれのタイミングでも実行されることもあり、さらに大当り遊技の開始後の再抽選演出(第2再抽選演出)が複数回実行される可能性もあるため、長期間にわたって遊技者の確変状態への移行に対する期待感を持続させることができる。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図24は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御を実行する。さらに、飾り図柄決定用乱数や仮停止図柄決定用乱数、大当り表示図柄決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図25〜図27は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ60から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果がはずれであることを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド:8100(H))であれば(ステップS613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS614)、抽出した飾り図柄決定用乱数の値にもとづいて、はずれに対応した左中右の飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS615)。なお、飾り図柄決定用乱数は、左中右の飾り図柄に対応して設けられている。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS616)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド:8101(H))であれば(ステップS617)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットする(ステップS618)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定する演出制御コマンド(時短大当り指定コマンド:8102(H))であれば(ステップS619)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短大当りが指定されたことを示す時短大当り演出フラグをセットする(ステップS620)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定する演出制御コマンド(確変大当り指定コマンド:8103(H))であれば(ステップS621)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットする(ステップS622)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が通常大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き通常大当り指定コマンド:8104(H))であれば(ステップ623)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当りが指定されたことを示す通常大当り演出フラグをセットし(ステップS624)、また、第2再抽選演出を実行することを示す第2再抽選実行フラグをセットする(ステップ625)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が時短大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き時短大当り指定コマンド:8105(H))であれば(ステップ626)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短大当りが指定されたことを示す時短大当り演出フラグをセットし(ステップS627)、また、第2再抽選演出を実行することを示す第2再抽選実行フラグをセットする(ステップ628)。
また、受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9の表示結果が確変大当りであることを指定するとともに第2再抽選演出が実行されることを指定する演出制御コマンド(第2再抽選付き確変大当り指定コマンド:8106(H))であれば(ステップ629)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変大当りが指定されたことを示す確変大当り演出フラグをセットし(ステップS630)、また、第2再抽選演出を実行することを示す第2再抽選実行フラグをセットする(ステップ631)。
また、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800F(H))であれば(ステップS632)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS633)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS634)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンに第1再抽選演出(ここでは大当り遊技の開始前の再抽選演出)が含まれているか否かを確認し(ステップS635)、第1再抽選演出が含まれている場合は(ステップS635のY)、仮停止図柄決定用乱数を抽出し(ステップS636)、抽出した仮停止図柄決定用乱数の値にもとづいて、飾り図柄の仮停止図柄を決定する(ステップS637)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した仮停止図柄をRAMにおける仮停止図柄格納領域に格納する(ステップS638)。
ここで、仮停止図柄とは、大当り遊技の開始前の第1再抽選演出が実行される前に仮停止表示される図柄(例えば、通常図柄や時短図柄)である。第1再抽選演出では、仮停止されている図柄を再変動させた後に、その図柄と同格の図柄(仮停止図柄と同一図柄でも異なる図柄でもよい)または停止表示された図柄よりも格の上の図柄(通常図柄よりも格の上の図柄としては時短図柄および確変図柄があり、時短図柄よりも格の上の図柄としては確変図柄がある)を停止表示させて、大当り遊技に移行する。
変動パターンに第1再抽選演出が含まれていない場合は(ステップS635のN)、ステップS636〜S638の処理を実行せずに、ステップS639の処理に移行する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンが大当り時の変動パターンであるかどうかを判断する(ステップS639)。大当り時の変動パターンであれば(ステップS639のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し(ステップS640)、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値にもとづいて、通常大当りか時短大当りか確変大当りかに対応した、また第2再抽選演出の実行の有無に対応した大当り表示図柄を決定する(ステップS641)。なお、大当り表示図柄とは、飾り図柄の変動停止時に停止表示される飾り図柄の大当り図柄のことをいう。
具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグ、時短大当り演出フラグまたは確変大当り演出フラグがセットされているか否かを確認することにより、大当りが通常大当りか時短大当りか確変大当りかを認識する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認することにより、第2再抽選演出が実行されるかどうかを認識する。
通常大当り演出フラグがセットされている場合は、第2再抽選実行フラグがセットされているか否かを問わず、大当り表示図柄として通常図柄を決定する必要がある。また、時短大当り演出フラグがセットされており、かつ第2再抽選実行フラグがセットされている場合は、第2再抽選演出が実行される前に時短大当りまたは時短大当りよりも格の上の確変大当りとなってしまうのを回避するために、大当り表示図柄として時短図柄より格の下の通常図柄を決定する必要がある。また、確変大当り演出フラグがセットされており、かつ第2再抽選実行フラグがセットされている場合は、第2再抽選演出が実行される前に確変大当りとなってしまうのを回避するために、大当り表示図柄として確変図柄より格の下の通常図柄または時短図柄を決定する必要がある。なお、このように、大当り表示図柄として決定可能な図柄の格が複数種類あるときは、予め定められた方法によって選択したり、あるいは乱数を用いて所定の格を選択することが考えられる。
第2再抽選実行フラグがセットされていない場合は、セットされている大当り演出フラグに応じた格の図柄を決定する必要がある。例えば、時短大当り演出フラグがセットされている場合は、大当り表示図柄として時短図柄を決定する必要があり、確変大当り演出フラグがセットされている場合は、大当り表示図柄として確変図柄を決定する必要がある。
このような状況に応じて、通常図柄を決定するときに用いる通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルと、確変図柄を決定するときに用いる確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルとが予め用意されている。通常大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルには各通常図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られ、また、確変大当り用の大当り表示図柄決定用テーブルには各確変図柄に対応付けて複数の判定値が割り振られている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り表示図柄として、どの格の図柄を決定すべきかを認識した上で、大当り表示図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り表示図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り表示図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた図柄を大当り表示図柄に決定する。なお、この実施の形態では、時短図柄は1種類「9」のみであるので、演出制御用マイクロコンピュータ100が時短図柄を決定すべきであると認識した場合には、自動的に大当り表示図柄として「9」が決定されることになる。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り表示図柄をRAMにおける大当り表示図柄格納領域に格納する(ステップS642)。
また、受信した演出制御コマンドが、大入賞口開放中表示指定の演出制御コマンド(大入賞口開放中表示コマンド:B1XX(H)〜BFXX(H))であれば(ステップS643)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける大入賞口開放中データ格納領域に格納し(ステップS644)、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中表示フラグをセットする(ステップS645)。
また、受信した演出制御コマンドが、エンディング指定の演出制御コマンド(エンディングコマンド:C300(H)〜C305(H))であれば(ステップS646)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおけるエンディングデータ格納領域に格納し(ステップS647)、エンディングコマンドを受信したことを示すエンディングフラグをセットする(ステップS648)。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS649)。
図28は、図24に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で可変表示装置9における飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜800F(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS634参照)。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。なお、第1再抽選演出を実行するときには、飾り図柄変動中処理において、大当りのときの飾り図柄の変動パターンの一部の演出として第1再抽選演出が実行される。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中表示コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。なお、ラウンド中に第2再抽選演出を実行するときには、ラウンド中処理において、ラウンド中演出の中で第2再抽選演出が実行される。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後表示コマンドを受信したら、インターバル表示を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディングコマンドで第2再抽選演出の実行が指定されていれば、エンディング演出の中で第2再抽選演出が実行される。
図29は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図29に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図30は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド解析処理において決定した図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄または仮停止図柄)および変動パターンコマンドで指定された内容(変動時間)にもとづいて、飾り図柄の変動パターンを決定する(ステップS813)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS814)。
図31は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、使用する飾り図柄の変動パターンに応じたプロセスデータを選択する(ステップS821)。そして、選択したプロセスデータ1におけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS822)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS823)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に制御信号を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマ(飾り図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS824)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示す値に更新する(ステップS825)。
図32は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータnの内容(表示制御実行データn、ランプ制御実行データn、音番号データn)に従って演出装置(可変表示装置9、各種ランプ、スピーカ27)の制御を実行する(ステップS831)。このとき、変動パターンに第1再抽選演出が含まれている場合には、演出装置を用いて第1再抽選演出が実行される。例えば、可変表示装置9において、仮停止図柄として非確変図柄「222」が仮停止表示された後、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態で全図柄の変動が開始され、その後、可変表示装置9において大当り表示図柄(非確変図柄または確変図柄)が停止表示される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算し(ステップS832)、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS833)。プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS834)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS835)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマを1減算する(ステップS836)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマがタイムアウトしていないかどうかを確認する(ステップS837)。変動時間タイマがタイムアウトしていなければ、そのまま処理を終了し、変動時間タイマがタイムアウトしていれば、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示す値に更新する(ステップS838)。
図33は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の変動停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信しているか否か確認する(ステップS871)。飾り図柄停止指定コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄(飾り図柄(はずれ図柄)、大当り表示図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS872)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドの受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
そして、ステップS872で大当り表示図柄を表示しない場合(すなわち、はずれ図柄を表示する場合:ステップS873のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグ(例えば飾り図柄停止指定コマンドに応じたフラグがセットされるときは、そのフラグ)をリセットし(ステップS874)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS875)。
ステップS872で大当り図柄を表示する場合には(ステップS873のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレフラグがセットされたか否か確認する(ステップS876)。なお、ファンファーレフラグは、コマンド解析処理においてファンファーレコマンドの受信に応じてセットされる(ステップS649参照)。ファンファーレフラグがセットされたときは(ステップS876のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS877)、そして、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS878)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に設定する(ステップS879)。
図34は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS901のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS902)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS903)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、大当りが発生したことを示す文字やキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS904)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS906)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS901のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出を選択する(ステップS907)。次いで、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS908)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS909)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS910)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS911)。
図35は、演出制御プロセス処理におけるラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、エンディングフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS921)。エンディングフラグがセットされていないときは(ステップS921のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS922)。なお、大入賞口開放後フラグは、コマンド解析処理において大入賞口開放後表示コマンドの受信に応じてセットされる(ステップS649)。
大入賞口開放後フラグもセットされていないときは(ステップS922のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS923)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS924)。このとき、ラウンド中演出に第2再抽選演出が含まれている場合には、演出装置を用いて第2再抽選演出が実行される。例えば、可変表示装置9において、敵と味方のキャラクタを登場させ、敵と味方のキャラクタを闘わせて、味方のキャラクタが勝利した場合には、確変大当りへの成り上げ(昇格)を報知する。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS925)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS926)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS927)。
ステップS922において大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS922のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後表示コマンドの内容にもとづいてインターバル演出(ラウンド数に応じたインターバル表示を行う演出)を選択する(ステップS928)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放後フラグをリセットし(ステップS929)、選択したインターバル演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS930)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS931)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に設定する(ステップS932)。
ステップS921においてエンディングフラグがセットされたときは(ステップS921のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているかどうか(すなわち第2再抽選演出ありのエンディングコマンドであるかどうか)を確認し(ステップS933)、第2再抽選演出の実行が指定されていれば(ステップS933のY)、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り確定図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS934)。なお、大当り確定図柄とは、第2再抽選演出が実行された後に最終的に停止表示(導出表示)される飾り図柄の大当り図柄のことをいう。
具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの内容にもとづいて、大当り確定図柄として通常図柄とすべきか時短図柄とすべきか確変図柄とすべきかを認識する。そして、各図柄に対応つけて複数の判定値が設定された、通常図柄用の大当り確定図柄決定用テーブルと確変図柄用の大当り確定図柄決定テーブルとを予め用意しておく。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り確定図柄の種類を認識した上で、大当り確定図柄決定用テーブルを選択する。そして、大当り確定図柄決定用乱数を抽出し、抽出した大当り確定図柄決定用乱数の値と一致する判定値に対応付けられた通常図柄または確変図柄を大当り確定図柄に決定する。なお、この実施の形態では、時短図柄は1種類「9」のみであるので、演出制御用マイクロコンピュータ100が時短図柄を決定すべきであると認識した場合には、自動的に大当り確定図柄として「9」が決定されることになる。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り確定図柄をRAMにおける大当り確定図柄格納領域に格納する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、決定した大当り確定図柄およびエンディングコマンドの内容にもとづいて、エンディング演出を選択する(ステップS935)。
ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているときは、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されていないときに実行するエンディング演出よりも長いエンディング演出を実行する。このようにすれば、エンディング演出中に第2再抽選演出の実行時間を確保することができるとともに、エンディング演出において第2再抽選演出が実行されず確変状態への移行の可能性がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングフラグをリセットし(ステップS936)、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS937)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS938)、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に設定する(ステップS939)。
図36は、演出制御プロセス処理におけるラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS951)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS951のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS952)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27、ランプ28a〜28c等)の制御を実行する(ステップS953)。例えば、可変表示装置9において大当り表示図柄を表示するとともに、所定のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS954)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS955)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS956)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS951のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、RAMにおける大入賞口開放中データ格納領域に格納されている大入賞口開放中表示コマンドのEXTデータにもとづいて、大入賞口開放中表示コマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているか否かを確認する(ステップS957)。第2再抽選演出の実行が指定されているときは(ステップS957のY)、大入賞口開放中表示コマンドにおいて確変大当りへの成り上がりの成功または失敗を報知する成功/失敗演出の実行が指定されているか否かを確認する(ステップS958)。成功/失敗演出の実行が指定されていれば(ステップS958のY)、可変表示装置9に表示する飾り図柄の大当り確定図柄または大当り表示図柄を決定し格納する処理を行う(ステップS959)。
上述したように、大当り確定図柄は、第2再抽選演出が実行された後に最終的に停止表示(導出表示)される飾り図柄の大当り図柄であり、大当り表示図柄は、まだ最終的に確定していない飾り図柄の大当り図柄である。ここで、図13および図14に示したように、成功/失敗演出の実行タイミングとして、第5ラウンド、第8ラウンド、第12ラウンド、およびエンディング演出が定められているが、これらのタイミングにおいて確変大当りに成り上がるか否かが確定する場合と確定しない場合とがある。すなわち、実行回数が9回のときは、第12ラウンドとエンディング演出のいずれのタイミングにおいても成功/失敗演出が実行されるので、第12ラウンドにおいては確変大当りに成り上がるか否かが確定していないことになる。この場合には、大当り確定図柄を表示することができず、大当り表示図柄を表示することになる。よって、この場合にのみ、ステップS959において大当り表示図柄が決定される。
なお、大当り確定図柄の決定の方法は、ステップS934で説明した場合と同様である。また、大当り表示図柄の決定の方法は、ステップS640,S641で説明した場合と同様である。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大入賞口開放中表示コマンドの内容にもとづいてラウンド中演出を選択する(ステップS960)。そして、大入賞口開放中フラグをリセットし(ステップS961)、ラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS962)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS963)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS964)。
図37は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、大当りが終了することを示す大当り終了フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS971)。なお、大当り終了フラグは、コマンド解析処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大当り終了指定コマンドを受信したときにセットされる(ステップS649参照)。
大当り終了フラグがセットされていないときは(ステップS971のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS972)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(可変表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS973)。例えば、通常大当り、時短大当りまたは確変大当りが終了することを表示したり、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているときは、第2再抽選演出を実行する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS974)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS975)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS976)。
大当り終了フラグがセットされたときは(ステップS971のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常大当り演出フラグや時短大当り演出フラグ等の所定のフラグをリセットし(ステップS977)、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS978)。
次に、可変表示装置9において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の演出態様について説明する。図38および図39は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(1)を示す説明図である。図38および図39に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
図38および図39に例示する第2再抽選演出は、実行回数8回で、成功/失敗演出の実行タイミングが第12ラウンドの演出である。なお、「1R、2R・・・」はラウンド数を示し、「count」はラウンド中に大入賞口に入賞した遊技球の入賞個数を示している。
図38に示すように、第1ラウンドでは、敵と味方のキャラクタが向き合って対峙している。第2ラウンドでは、味方のキャラクタが攻撃し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが1回目の第2再抽選演出である。第3ラウンドでは、敵のキャラクタのダウンが継続している。第4ラウンドでは、敵のキャラクタが立ち上がり、再び味方のキャラクタが攻撃し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが2回目の第2再抽選演出である。第5ラウンドでは、再び敵のキャラクタが立ち上がる。なお、第6ラウンドから第10ラウンドまでの演出については図示を省略している。
その後、図39に示すように、第11ラウンドにおいて、再び味方のキャラクタが攻撃し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが7回目の第2再抽選演出である。第12ラウンドでは、敵のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり成功が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの成功を報知する成功演出でもある。
そして、第13ラウンドから第15ラウンドまで、味方のキャラクタが勝利のダンスを踊り、チャンピオンベルトが授与され、味方のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。そして、ラウンド終了後に、エンディング演出において確変大当りの終了が表示される。
以上のような演出態様は、確変大当りへの成り上がりの期待度が高い演出である。
図40および図41は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(2)を示す説明図である。図40および図41に例示する第2再抽選演出は、実行回数8回で、成功/失敗演出の実行タイミングが第12ラウンドの演出である。
図40に示すように、第1ラウンドでは、敵と味方のキャラクタが向き合って対峙している。第2ラウンドでは、敵のキャラクタが攻撃(キック)し、味方のキャラクタが吹っ飛び、味方のキャラクタがダウンする。これが1回目の第2再抽選演出である。第3ラウンドでは、味方のキャラクタのダウンが継続している。なお、第4ラウンドの演出については図示を省略している。第5ラウンドでは、味方のキャラクタが立ち上がる。なお、第6ラウンドの演出についても図示を省略している。
第7ラウンドでは、再び敵のキャラクタが攻撃(パンチ)し、味方のキャラクタが吹っ飛び、味方のキャラクタがダウンする。これが4回目の第2再抽選演出である。第8ラウンドでは、再び味方のキャラクタが立ち上がる。なお、第9ラウンドの演出についても図示を省略している。
図41に示すように、第10ラウンドでは、再度、敵のキャラクタが攻撃(キック)するが、味方のキャラクタがその攻撃をよける。これが6回目の第2再抽選演出である。第11ラウンドでは、味方のキャラクタが攻撃(パンチ)し、敵のキャラクタが吹っ飛び、敵のキャラクタがダウンする。これが7回目の第2再抽選演出である。第12ラウンドでは、敵のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり成功が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの成功を報知する成功演出でもある。
図41では図示していないが、図39に示したのと同様に、第13ラウンドから第15ラウンドまで、味方のキャラクタが勝利のダンスを踊り、チャンピオンベルトが授与され、味方のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。そして、ラウンド終了後に、エンディング演出において確変大当りの終了が表示される。
以上のような演出態様は、確変大当りへの成り上がりの期待度が中程度の演出である。
なお、図38〜図41では、実行回数が8回の第2再抽選演出の例を示していたので、成功/失敗演出(図の例では成功演出)が12ラウンドで実行されていたが、実行回数が3回の第2再抽選演出では、成功/失敗演出が第5ラウンドで実行され、実行回数が5回の第2再抽選演出では、成功/失敗演出が第8ラウンドで実行され、実行回数が9回の第2再抽選演出では、成功/失敗演出が第12ラウンドとエンディング演出で実行される。
図42は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(3)を示す説明図である。図42に例示する第2再抽選演出は、実行回数9回で、成功/失敗演出が第12ラウンドとエンディング演出で実行される演出である。なお、第1ラウンドから第11ラウンドまでの演出については図示を省略している。
図42に示すように、第12ラウンドでは、味方のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり失敗が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの失敗を報知する失敗演出でもある。そして、第13ラウンドから第15ラウンドまで、敵のキャラクタが勝利のダンスを踊り、敵のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。
しかし、ラウンド終了後のエンディング演出において、味方のキャラクタが復活して敵のキャラクタを攻撃し、敵のキャラクタがダウンし、敵のキャラクタがノックアウトとなることにより、確変大当りへの成り上がり成功が報知される。これが9回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの成功を報知する成功演出でもある。
図43は、可変表示装置において実行される大当り図柄の第2再抽選演出の表示例(4)を示す説明図である。図43に例示する第2再抽選演出は、実行回数9回で、成功/失敗演出が第12ラウンドとエンディング演出で実行される演出である。なお、第1ラウンドから第11ラウンドまでの演出については図示を省略している。
図43に示すように、第12ラウンドでは、味方のキャラクタがノックアウトとなり、その後に確変大当りへの成り上がり失敗が報知される。これが8回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの失敗を報知する失敗演出でもある。そして、第13ラウンドから第15ラウンドまで、敵のキャラクタが勝利のダンスを踊り、敵のキャラクタが勝利に喜ぶ演出が実行される。
そして、ラウンド終了後のエンディング演出において、味方のキャラクタが復活して敵のキャラクタを攻撃するが、敵のキャラクタがその攻撃をよけて、さらに敵のキャラクタが攻撃(キック)し、味方のキャラクタがダウンする。そして、確変大当りへの成り上がり失敗が報知される。これが9回目の第2再抽選演出であり、かつ確変成り上がりの失敗を報知する失敗演出でもある。
以上のように、この実施の形態1によれば、成功演出の実行タイミングとして複数のタイミング(R5,R8,R12,END)が設定され、複数のタイミングの各々に複数の乱数値(第2再抽選選択用乱数の値)が割り当てられるとともに、確変連続回数カウンタの値(確変連続回数)に応じて同一のタイミングに対して割り当てる乱数値の数が異なるように設定された複数の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)を記憶しておき(図14参照)、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、確変連続回数カウンタの値にもとづいて第2再抽選選択テーブルを選択し(ステップS107〜S113)、選択した第2再抽選選択テーブルを用いて、始動入賞時に抽出した乱数値に対応する成功演出の実行タイミングを決定する(ステップS114)ように構成されているので、確変状態が継続するかどうかを報知する第2再抽選演出の実行タイミングがランダムになり、遊技者に確変状態が継続することに対する期待感を長期間にわたって維持させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変連続回数が少ないときと比較して、確変連続回数が多いときの方が成功演出の実行タイミングとして大当り遊技中の遅いタイミング(例えば第12ラウンドやエンディング演出)が高確率で選択されるように、数多くの乱数値を遅いタイミングに割り当てられている第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))を選択するように構成されているので、確変連続回数が増えるほど確変状態が継続することに対する期待感を長期間にわたって持続させることができるようになる。
また、複数の第2再抽選選択テーブル(1)〜(4)は、成功演出における複数の実行タイミング(R5,R8,R12,END)に対応付けて異なる実行回数(3回、5回、8回、9回)も設定され、実行回数の各々に複数の乱数値が割り当てられるとともに、確変連続回数カウンタの値(確変連続回数)に応じて同一の実行回数に対して割り当てる乱数値の数が異なるように設定され、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変連続回数が少ないときと比較して、確変連続回数が多いときの方が第2再抽選演出の実行回数として多い回数(例えば8回や9回)が高確率で選択されるように、数多くの乱数値を多い回数に割り当てられている第2再抽選選択テーブル(例えば第2再抽選選択テーブル(4))を選択するように構成されているので、確変連続回数が増えるほど確変状態が継続することに対する期待感を数多く抱かせることができるようになる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、成功演出が実行されるか否かに応じて第2再抽選演出の演出態様として特定の演出態様を高確率で選択する(ステップS408,S409)ように構成されているので、第2再抽選演出の演出態様(内容)によって確変成り上がりに対する期待度を変化させることができ、第2再抽選演出の演出態様に興味を持たせることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、ラウンドが開始される前に第2再抽選演出の演出態様を選択し、第2再抽選演出の演出態様を選択するときに前回実行した第2再抽選演出の演出態様に応じて今回実行する第2再抽選演出の演出態様を選択する(ステップS407,S409)ように構成されているので、複数回にわたって実行される第2再抽選演出の整合をとることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1再抽選演出を実行することを決定し(ステップS202)、かつ、第2再抽選演出を実行することを決定したときは(ステップS114)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1再抽選演出において確変成り上げを報知しない(ステップS641)ように構成されているので、第1再抽選演出と第2再抽選演出の整合をとることができるとともに、遊技者の確変状態が継続することに対する期待感をさらに長期間にわたって持続させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、変動開始時に、第1再抽選演出を実行するか否かを示す変動パターンコマンドと、第2再抽選演出を実行するか否かを示すとともに大当りの種別を示す図柄/演出指定コマンドとを送信する(ステップS203,S118,S119等)とともに、大当り中のラウンド開始時に、第2再抽選演出を実行すると決定しているときに、第2再抽選演出の実行の開始を示す大入賞口開放中表示コマンドを送信し(ステップS413)、演出制御用マイクロコンピュータが、変動パターンコマンドが第1再抽選演出を実行することを示し(ステップS635のY)、図柄/演出指定コマンドが第2再抽選演出を実行することを示し(ステップS629のY)、かつ、図柄/演出指定コマンドが確変大当りになることを示しているとき(ステップS629のY)、第1再抽選演出において確変成り上げを報知せずに(ステップS641)、大入賞口開放中表示コマンドの受信に応じて実行する第2再抽選演出において確変成り上げを報知する(ステップS960,S924,S935,S973)ように構成されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との制御状態の整合を確実にとることができる。
また、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されているときは、エンディングコマンドにおいて第2再抽選演出の実行が指定されていないときに実行するエンディング演出よりも長いエンディング演出を実行するように構成されているので、エンディング演出中に第2再抽選演出の実行時間を確保することができるとともに、エンディング演出において第2再抽選演出が実行されず確変状態への移行の可能性がないときに、無駄に演出が長く実行されるのを回避することができる。
なお、上記の実施の形態1では、第1再抽選演出および第2再抽選演出のいずれも、非確変大当り(通常大当りまたは時短大当り)が確変大当りに成り上がるか否かを報知する演出であったが、通常大当りが時短大当りに成り上がるか否かを報知する演出としてもよい。具体的には、図11のステップS105で確変大当りか否かを判定し、確変大当りでないときに非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し(ステップS106)、確変大当りのときは確変連続回数に応じた確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS107〜S113)構成に代えて、時短大当りか否かを判定し、時短大当りでないときに非時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し、時短大当りのときは時短連続回数に応じた時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する。そして、決定したテーブルを用いて第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを決定する。また、第1再抽選演出についても、時短大当りに成り上がるか否かを報知する第1再抽選演出を含む変動パターンを設定しておき(図9参照)、変動パターンを決定することによって(ステップS202)、第1再抽選演出の実行の有無を決定する。なお、第2再抽選演出の演出態様の決定などの構成については、上記の実施の形態1で示した処理と同様の処理で実現することができる。以上の構成は、遊技状態が通常遊技状態と時短状態しかない遊技機についても適用することができる。
また、確変用の第1再抽選演出および第2再抽選演出と時短用の第1再抽選演出および第2再抽選演出とを設けてもよい。すなわち、確変用の第1再抽選演出および第2再抽選演出は、いずれも、非確変大当り(通常大当りまたは時短大当り)が確変大当りに成り上がるか否かを報知する演出とし、時短用の第1再抽選演出および第2再抽選演出は、いずれも、通常大当りが時短大当りに成り上がるか否かを報知する演出とする。このような構成を実現するためには、図11のステップS105で確変大当りか否かを判定し、確変大当りでないときに非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し(ステップS106)、確変大当りのときは確変連続回数に応じた確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS107〜S113)構成に加えて、時短大当りか否かを判定し、時短大当りでないときに非時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定し、時短大当りのときは時短連続回数に応じた時短用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する。そして、決定したテーブルを用いて、確変用の第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを決定し、また、時短用の第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを決定するように構成する。
また、上記の実施の形態1では、確変連続回数は、確変大当りが連続して発生した回数、すなわち、確変状態が途切れることなく連続して発生したときの確変大当りの発生回数を意味していた。しかし、このような意味に限定すべきでなく、例えば、確変状態のときに通常大当りまたは時短大当りが発生して、大当り遊技の終了後に時短状態に移行されたが、時短状態が継続しているとき(変動開始回数が100回に達していないとき)に確変大当りを再び引き戻したときは、確変状態の終了の起因となった通常大当りまたは時短大当りと、確変状態に引き戻した確変大当りのいずれも確変連続回数に含めてもよい。このような構成を実現するためには、確変状態のときに通常大当りまたは時短大当りになったときも、確変連続回数カウンタの値を+1し、また、ステップS460およびステップS464において確変連続回数カウンタの値をクリアせず、さらに、時短状態に移行した後に100回の変動が開始されるまでに確変大当りになったときも、確変連続回数カウンタの値を+1するように構成する。なお、この場合、時短状態に移行した後に100回の変動が開始され、時短状態が終了するときに、確変連続回数カウンタの値をクリアする。
また、上記の実施の形態1では、確変成り上げ成功を報知するタイミングも、確変成り上げ失敗を報知するタイミングも、同じタイミング(R5、R8、R12、END)とされていたが、確変成り上げ失敗を早いタイミングで報知すると、遊技者ががっかりするのが早くなるので、確変成り上げ失敗を報知するタイミングだけ遅いタイミング(R12とEND)としてもよい。
実施の形態2.
上記の実施の形態1では、確変連続回数に応じて第2再抽選選択テーブルを選択するように構成されていたが、この実施の形態2では、前回の確変大当り時の成功演出の実行タイミングに応じて第2再抽選選択テーブルを選択する。
図44は、実施の形態2における特別図柄停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。図44に示すように、ステップS105において、確変大当りであると判定されたときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前回の確変大当りにおける成功演出の実行ラウンド数(実行タイミング)を確認する(ステップS131)。
上記の実施の形態1では、図22のステップS472に示したように、演出情報格納領域に記憶されている第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを示す情報を消去する処理を行われていたが、この実施の形態2では、それらの情報を消去する処理を行わない。従って、演出情報格納領域に記憶されている情報にもとづいて、前回の確変大当り時の成功演出の実行タイミングを確認することができる。なお、前回の大当りが確変大当りでなかったときや、前回の大当りのときに第2再抽選演出が実行されなかったときは、第2再抽選演出の実行の有無、実行回数、成功/失敗演出の実行タイミングを示す情報を消去する処理を実行するようにしてもよい。このような構成の場合、演出情報格納領域に情報が記憶されていないことにもとづいて、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前回の大当りが確変大当りでなかったことや前回の大当りのときに第2再抽選演出が実行されなかったことを認識することができる。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前回の確変大当り時の成功演出の実行ラウンド数(実行タイミング)に応じて、第2再抽選選択テーブルを選択する(ステップS132,S107A〜S113A)。具体的には、前回の大当り時に成功演出が実行されていないときは(ステップS132のY)、非確変用の第2再抽選選択テーブルを用いることに決定する(ステップS106)。前回の大当り時に成功演出が実行され(ステップS132のN)、前回の確変大当り時の成功演出の実行ラウンド数が第5ラウンド(R5)のときは(ステップS107AのY)、確変用の第2再抽選選択テーブル(A)を用いることに決定する(ステップS108A)。前回の確変大当り時の成功演出の実行ラウンド数が第8ラウンド(R8)のときは(ステップS109AのY)、確変用の第2再抽選選択テーブル(B)を用いることに決定する(ステップS110A)。前回の確変大当り時の成功演出の実行ラウンド数が第12ラウンド(R12)のときは(ステップS111AのY)、確変用の第2再抽選選択テーブル(C)を用いることに決定する(ステップS112A)。前回の確変大当り時の成功演出の実行ラウンド数がエンディング演出(END)のときは(ステップS111AのN)、確変用の第2再抽選選択テーブル(D)を用いることに決定する(ステップS113A)。
確変用の第2再抽選選択テーブル(A)〜(D)を図45に示す。図45に示すように、第2再抽選選択テーブルとして、成功演出が前回R5で実行されたときのテーブル(A)と、成功演出が前回R8で実行されたときのテーブル(B)と、成功演出が前回R12で実行されたときのテーブル(C)と、成功演出が前回ENDで実行されたときのテーブル(D)とが用意されている。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、前回の大当り時における成功演出の実行ラウンドが第8ラウンドであれば、第2再抽選選択テーブル(B)を用いることに決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、決定した第2再抽選選択テーブルを用いて、第2再抽選演出の有無や、実行回数、成功演出の実行タイミングを決定する(ステップS114)。
ここで、各テーブル(A)〜(D)には、成功演出が前回実行されたタイミングに対して他のタイミングよりも少ない数の乱数値しか割り当てられていない。テーブル(A)では、R5に対して乱数値「6」しか割り当てられておらず、テーブル(B)では、R8に対して乱数値「8」しか割り当てられておらず、テーブル(C)では、R12に対して乱数値「10」しか割り当てられておらず、テーブル(D)では、ENDに対して乱数値「19」しか割り当てられていない。このように、成功演出が前回実行されたタイミングに対して少ない数の乱数値しか割り当てないようにしているので、今回の成功演出の実行タイミングとして前回実行された成功演出のタイミングと異なるタイミングが高確率で決定されることになる。
また、各テーブル(A)〜(C)では、成功演出が前回実行されたタイミングよりも後のタイミングが高確率(高い割合)で選択されるように乱数値が割り当てられている。例えば、テーブル(A)では、前回実行されたR5よりも後のR8やR12、ENDの方が数多くの乱数値が割り当てられ、テーブル(B)では、前回実行されたR8よりも後のR12やENDの方が数多くの乱数値が割り当てられ、テーブル(C)では、前回実行されたR8よりも後のENDの方が数多くの乱数値が割り当てられている。なお、テーブル(D)では、前回実行されたタイミングが最も後ろのタイミング(END)であるので、上記のような乱数値の割り当てルールに適合しない。
また、各テーブル(A)〜(C)では、第2再抽選演出が前回実行された回数よりも多い回数が高確率(高い割合)で選択されるように乱数値が割り当てられている。例えば、テーブル(A)では、前回の実行回数(3回)よりも多い回数(5回や8回、9回)の方が数多くの乱数値が割り当てられ、テーブル(B)では、前回の実行回数(5回)よりも多い回数(8回や9回)の方が数多くの乱数値が割り当てられ、テーブル(C)では、前回の実行回数(8回)よりも多い回数(9回)の方が数多くの乱数値が割り当てられている。なお、テーブル(D)では、前回の実行回数が最多の実行回数(9回)であるので、上記のような乱数値の割り当てルールに適合しない。
以上のように、この実施の形態2によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、演出情報格納領域に記憶されている前回の成功演出の実行タイミングの情報にもとづいて、今回の成功演出の実行タイミングを決定するように構成されているので、成功演出の実行タイミングをランダムにすることができ、その結果、第2再抽選演出の実行回数もランダムにすることができる。
また、第2再抽選選択テーブルにおいて、成功演出が前回実行されたタイミングに他のタイミングよりも少ない数の乱数値しか割り当てないようにしているので、今回の成功演出の実行タイミングとして前回実行された成功演出のタイミングと異なるタイミングが高確率で決定されることになり、その結果、確変状態が継続するかどうかを報知する第2再抽選演出の実行タイミングがランダムになり、遊技者に確変状態が継続することに対する期待感を長期間にわたって維持させることができる。
また、第2再抽選選択テーブルにおいて、成功演出が前回実行されたタイミングよりも後のタイミングが高確率で選択されるように乱数値が割り当てられているので、今回の成功演出の実行タイミングが高確率で前回の成功演出の実行タイミングよりも後のタイミングとなり、確変状態が継続することに対する期待感を長期間にわたって持続させることができるようになる。
また、第2再抽選選択テーブルにおいて、第2再抽選演出が前回実行された回数よりも多い回数が高確率で選択されるように乱数値が割り当てられているので、今回の第2再抽選演出の実行回数が高確率で前回の第2再抽選演出の実行回数よりも多い回数となり、確変状態が継続することに対する期待感を数多く抱かせることができるようになる。
なお、ステップS115において、成功演出の実行タイミングを示す情報などが演出情報格納領域に記憶されるが、演出情報格納領域に既に記憶されている情報があれば例えば上書きするようにしてもよい。
実施の形態3.
図46は、実施の形態3における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7に示した演出制御コマンドでは、変動パターンコマンド(8000(H)〜800F(H))は、変動時間のみ指定する演出制御コマンドであったが、図46に示す演出制御コマンドでは、変動パターンコマンド(8000(H)〜8007(H))は、変動時間を指定するだけでなく、第2再抽選演出の実行の有無も指定する。すなわち、図9に示した変動パターンのうち大当り時の変動パターン(02H,05H,06H,09H,0AH,0DH,0EH)については、第2再抽選演出の実行ありの変動パターンコマンドと第2再抽選演出の実行なしの変動パターンコマンドとに分けている。
また、図7に示した演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、時短大当り指定コマンド(8102(H))、確変大当り指定コマンド(8103(H))、第2再抽選付き通常大当り指定コマンド(8104(H))、第2再抽選付き通常大当り指定コマンド(8105(H))および第2再抽選付き確変大当り指定コマンド(8106(H))が設けられていたが、図46に示す演出制御コマンドでは、図柄/演出指定コマンドとして、はずれ指定コマンド(8100(H))、通常大当り指定コマンド(8101(H))、時短大当り指定コマンド(8102(H))、確変大当り指定コマンド(8103(H))しか設けられていない。
実施の形態1では、図柄/演出指定コマンドで第2再抽選演出の実行の有無を指定していたが、この実施の形態3では、変動パターンコマンドで第2再抽選演出の実行の有無を指定していることになる。
上記のようなコマンドを送信する処理について説明する。図47は、実施の形態3における特別図柄停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。図47に示すように、大当りの種別が通常大当りのときは、通常大当り指定コマンドを送信し(ステップS116,S118)、時短大当りのときは、時短大当り指定コマンドを送信し(ステップS120,S123)、確変大当りのときは、確変大当り指定コマンドを送信する(ステップS120,S128)。
図48は、実施の形態3における特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS302)を示すフローチャートである。なお、この実施の形態3では、図9に示した変動パターンのうち大当り時の変動パターン(02H,05H,06H,09H,0AH,0DH,0EH)は、第2再抽選演出の実行を指定する変動パターンと、第2再抽選演出の実行を指定しない変動パターンとに分けられているものとする。
変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否か、また確変フラグまたは時短フラグがセットされているか否か、さらに第2再抽選演出の実行の有無を確認する。そして、それらのフラグのセット状況および第2再抽選演出の実行の有無に応じて変動パターン決定テーブルを選択する(ステップS201A)。例えば、大当りフラグがセットされ、第2再抽選演出の実行ありのときは、第2再抽選実行時の大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。また、大当りフラグがセットされ、第2再抽選演出の実行なしのときは、第2再抽選不実行時の大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する。以降のステップS202〜S209の処理は、図15に示した処理と同様である。
次に、コマンドの解析処理について説明する。図49は、実施の形態3におけるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。なお、コマンド解析処理において、ステップS611〜S631の処理は、実施の形態1の処理と同様であるため、図示を省略している。
コマンド解析処理において、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜8007(H))であれば(ステップS634)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS635)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS636)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで第2再抽選演出の実行が指定されているか否かを判定する(ステップS650)。第2再抽選演出の実行が指定されているときは、第2再抽選実行フラグをセットする(ステップS651)。なお、ステップS635〜S649の処理は実施の形態1の処理と同様であるため、その説明を省略する。
以上に示した図以外の構成については、実施の形態1に示したもの同様の構成である。
このような構成においても、実施の形態1の場合と同様に、第1再抽選演出の実行の有無や第2再抽選演出の実行の有無について演出制御用マイクロコンピュータ100に確実に指示することができる。さらに、変動パターンコマンドを変動時間のみならず第2再抽選演出を実行するか否かを特定可能なコマンドとしたので、遊技制御用マイクロコンピュータと演出制御用マイクロコンピュータ100におけるコマンド送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
実施の形態4.
上記の各実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄停止図柄設定処理において第2再抽選演出の実行回数などを決定するとともに(ステップS114)、大入賞口開放前処理において第2再抽選演出の演出態様を決定し、演出態様を指定する大入賞口開放中表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されていた(ステップS411,S413)。しかし、そのような構成に限られるわけではなく、この実施の形態4では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄停止図柄設定処理において第2再抽選演出の実行回数などを決定するが、第2再抽選演出の演出態様については演出制御用マイクロコンピュータ100が決定するように構成している。
図50は、実施の形態4における演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図8に示した演出制御コマンドでは、大入賞口開放中表示コマンド(B1XX(H)〜BFXX(H))は、第2再抽選演出の演出態様について指定する演出制御コマンドであったが、図50に示す演出制御コマンドでは、大入賞口開放中表示コマンド(B1XX(H))は、各ラウンドの表示を指定する演出制御コマンドである。また、図50に示す演出制御コマンドでは、新たに、第2再抽選演出の実行回数を指定する演出制御コマンド(実行回数指定コマンド:A1XX(H))も追加されている。
図51は、実施の形態4における特別図柄停止図柄設定処理の一例を示すフローチャートである。図51に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2再抽選演出の有無や実行回数などを決定した後(ステップS114)、第2再抽選演出の実行回数を指定する実行回数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS135)。その他の処理は、実施の形態1の場合と同様である。
図52は、実施の形態4における大入賞口開放前処理の一例を示すフローチャートである。図53に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、実施の形態1の構成と異なり、第2再抽選演出の演出態様を決定せずに(図18のステップS404〜S412参照)、ラウンドに応じた大入賞口開放中表示コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理を実行する(ステップS413)。その他の処理は、実施の形態1の場合と同様である。
図53は、実施の形態4におけるコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。図54に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドが、実行回数指定コマンドであれば(ステップS660のY)、RAMにおける所定の格納領域に実行回数指定コマンドで指定された実行回数を記憶する処理を行う(ステップS661)。なお、図27におけるステップS644の処理については、実施の形態4では実行しない。その他の処理は、実施の形態1の場合と同様である。
図54は、実施の形態4におけるラウンド中処理の一例を示すフローチャートである。図54に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2再抽選演出の実行ありと判定したときは(ステップS933のY)、各ラウンドにおける第2再抽選演出の演出態様を決定し記憶する(ステップS940〜S947)。なお、ステップS940〜S947の処理は、図18のステップS405〜S412の処理と同様である。
図55は、実施の形態4におけるラウンド後処理の一例を示すフローチャートである。図55に示すように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2再抽選演出の実行ありと判定したときは(ステップS957のY)、各ラウンドにおける第2再抽選演出の演出態様を決定し記憶する(ステップS959A〜S959H)。なお、ステップS959A〜S959Hの処理は、図18のステップS405〜S412の処理と同様である。
以上のように、この実施の形態4においても、今回実行する第2再抽選演出の演出態様として前回実行した演出態様と整合した演出態様を決定することができるとともに、確変成り上がりの期待度に応じた演出態様を決定することもできる。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100との間で送受信されるコマンド数を減らすことができ、遊技制御用マイクロコンピュータと演出制御用マイクロコンピュータ100におけるコマンド送受信に関わる制御負担を軽減することができる。
なお、上記の実施の形態4では、演出制御用マイクロコンピュータ100において第2再抽選演出の演出態様を決定する構成としていたが、さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100において第2再抽選演出の実行回数や成功/失敗演出の実行タイミングについても決定する構成としてもよい。例えば、図11のステップS105〜S115の処理をコマンド解析処理において実行するように構成してもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560と演出制御用マイクロコンピュータ100における制御のタイミングをとる必要があるため、第2再抽選演出が実行される場合も実行されない場合も、エンディング演出の実行時間を同じ時間にする必要がある。
なお、上記の各実施の形態において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンコマンドを送信する前に図柄/演出指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されていたが、図柄/演出指定コマンドを送信する前に変動パターンを決定して変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されていてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの信号(上記の実施の形態では演出制御コマンドと呼んでいたが、制御信号、指令信号といってもよい)にもとづいて表示制御、音声出力制御、およびランプの点灯/消灯制御を実行していた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、以下のような構成であってもよい。可変表示装置9やスピーカ27、ランプ等の電気部品(演出装置ともいう)の種類別に電気部品制御マイクロコンピュータを設けてもよい。例えば、可変表示装置9の表示制御を実行する表示制御用マイクロコンピュータと、スピーカ27の音声出力制御を実行する音制御用マイクロコンピュータと、ランプ等の点灯/消灯制御を実行するランプ制御用マイクロコンピュータとを設けてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、電気部品の種類別に、所定の制御の実行を指示する信号(例えば、表示制御コマンド、音制御コマンド、ランプ制御コマンド)を表示制御用マイクロコンピュータ、音制御用マイクロコンピュータおよびランプ制御用マイクロコンピュータのそれぞれに送信して、各マイクロコンピュータに種類別の電気部品の制御を実行させる。
また、可変表示装置9の表示制御とスピーカ27の音声出力制御を実行する表示/音制御用マイクロコンピュータや、スピーカ27の音声出力制御とランプの点灯/消灯制御を実行する音/ランプ制御用マイクロコンピュータなどのように複数種類の電気部品(演出装置ともいう)の制御をまとめて実行するマイクロコンピュータを設けてもよい。この場合も、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、所定の制御の実行を指示する信号(例えば、表示/音制御コマンドや音/ランプ制御コマンド)を表示/音制御用マイクロコンピュータや音/ランプ制御用マイクロコンピュータなどに送信して、各マイクロコンピュータに複数種類の電気部品の制御をまとめて実行させる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560(メインマイクロコンピュータともいう)からの信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を受信するサブマイクロコンピュータ(1次サブマイクロコンピュータ)と、さらに1次サブマイクロコンピュータからの信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を受信するサブマイクロコンピュータ(2次サブマイクロコンピュータ)とを設けてもよい。この場合、1次サブマイクロコンピュータは、メインマイクロコンピュータからの信号により特定される指令(指示)にもとづいて新たに信号を生成し、生成した信号(データ変換された信号)を2次サブマイクロコンピュータに送信して、2次サブマイクロコンピュータにメインマイクロコンピュータからの指令(指示)を実行させる。1次サブマイクロコンピュータは、自ら所定の電気部品の制御を実行するものでも、単に信号を送信(中継)する機能だけを備えたものであってもよい。
また、信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を送受信するマイクロコンピュータ間には中継基板を設けてもよい。この場合、中継基板では、信号(制御コマンド、制御信号、指令信号)を途中で所定の演算等により変換して送信する構成であっても、信号をそのまま変換せずにスルーして送信する構成であってもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。