JP2007050389A - 駐車場用窒素酸化物浄化装置 - Google Patents

駐車場用窒素酸化物浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 駐車場周辺の空気に含まれる窒素酸化物を浄化するにあたって空気輸送手段や吸着装置など高価な設備を必要とせず、また活性アルミナ吸着剤や電力などが不要な設備費とランニングコストを大幅に低減することができる駐車場用窒素酸化物浄化装置を提供する。
【解決手段】 大気に含まれる窒素酸化物を浄化可能な木材屑1と、木材屑1を空気と接触可能に担持した木材屑担持部材2と、この木材屑担持部材2を保持する保持部材3とを備え、駐車場7に配置された状態で、木材屑担持部材2に担持された木材屑1により駐車場7の周囲の大気に含まれる窒素酸化物を浄化する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、駐車場において自動車から排出される排気ガスに含まれる窒素酸化物を浄化するために採用される駐車場用窒素酸化物浄化装置に関するものである。
大都市域においては、近年の自動車交通の増加から大気汚染の改善が大きな課題となっている。自動車から排出される排気ガスは、一般に一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素酸化物を多量に含んでおり、これらの窒素酸化物は、呼吸器に好ましくない影響を与えるとされている。特に、駐車場のような自動車が高い密度で集中する場所の大気は、これらの窒素酸化物によって高濃度に汚染され、環境が悪化している。そこで近年は、このような大気に含まれる窒素酸化物を浄化することを目的として、種々の吸着装置の技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、主として道路トンネルからの換気ガスなどに含まれる一酸化窒素、二酸化窒素などの窒素酸化物を活性アルミナ吸着剤で吸着除去する窒素酸化物の除去方法の技術が開示されている。
特開平4−367707号公報
しかしながら、上述の窒素酸化物の除去方法では、空気輸送手段や吸着装置などを中心とする設備が必要になり、駐車場用の窒素酸化物浄化装置としては、高価に過ぎるという不具合があった。また、運転に際して活性アルミナ吸着剤や電力を必要とするので、窒素酸化物の除去に係るランニングコストが大きなものになる結果、この点からも駐車場用には採用できないという不具合があった。
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、空気に含まれる窒素酸化物を浄化するにあたって空気輸送手段や吸着装置など高価な設備を必要とせず、また活性アルミナ吸着剤や電力などが不要な、設備費とランニングコストを大幅に低減することができる駐車場用窒素酸化物浄化装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するための本発明は、大気に含まれる窒素酸化物を浄化可能な木材屑と、木材屑を空気と接触可能に担持した木材屑担持部材と、この木材屑担持部材を保持する保持部材とを備え、駐車場に配置された状態で、上記木材屑担持部材に担持された木材屑により駐車場の周囲の大気に含まれる窒素酸化物を浄化することを特徴とする駐車場用窒素酸化物浄化装置である。
本発明によれば、この駐車場用窒素酸化物浄化装置が駐車場に配置され、木材屑担持部材に担持された安価な木材屑により窒素酸化物を含有した駐車場周囲の大気を浄化するので、空気輸送手段や吸着装置など高価な設備を必要としない。また、活性アルミナ吸着剤や電力も不要である。その結果、窒素酸化物の浄化に係る設備費とランニングコストを大幅に低減することができる。
ここで、上記木材屑は、スギ材、竹材または同等の窒素酸化物浄化能力を有する木材の木粉であることが好ましい。
このようにすれば、窒素酸化物の除去効率が高いスギ材、竹材または同等の木材の木粉からなる木材屑により大気を浄化するので、自動車の排気ガスで悪化した環境を著しく改善することができる。
また、上記木材屑担持部材は、通気性材料からなることが好ましい。
このようにすれば、木材屑担持部材が通気性材料からなるので、大気浄化の速度がより速い駐車場用窒素酸化物浄化装置を実現することができる。
また、上記木材屑担持部材は、保持部材に対して交換可能に保持されていることが好ましい。
このようにすれば、長時間使用の後、木材屑による窒素酸化物の除去効率が低下しても、新しい木材屑を担持した木材屑担持部材に取り替えるだけで環境の改善を継続することができるようになる。
また、上記保持部材は、駐車場の自動車が発生させる排気ガスを受けるように、自動車駐車位置にある時の自動車の排気管の近傍となる位置に木材屑担持部材を配置するものであることが好ましい。
このようにすれば、自動車駐車位置にある時の自動車の排気管の近傍となる位置に木材屑担持部材が配置されているので、より多くの窒素酸化物を集中的に浄化することができる結果、駐車場全体においては窒素酸化物の濃度を大幅に低減することができる。
ここで、この駐車場用窒素酸化物浄化装置は、上記保持部材が、駐車場の地面に立設された車止め部材として構成されたものであってもよい。
この場合は、上記保持部材が、駐車場の地面に立設された車止め部材として構成されているので、保持部材と木材屑担持部材とを駐車位置にある自動車により近づけることができる結果、駐車場施設が設けられていない駐車場でも、容易に低コストで、自動車の排気ガスで悪化した環境を改善することができるようになる。
また、上記木材屑担持部材は、保持部材に設けられた収納孔に脱着可能に収納される概ね筒状の容器で構成されていることが好ましい。
このようにすれば、保持部材に収納孔が設けられ、この収納孔に概ね筒状の容器で構成される木材屑担持部材が脱着可能に収納されるので、保持部材が木材屑担持部材を確実に保持することができるだけでなく、駐車場用窒素酸化物浄化装置の外観が凹凸のないデザイン性に優れたものとなる。また、凹凸が少ないので歩行者の円滑な通行を妨げることがない。
あるいは、この駐車場用窒素酸化物浄化装置は、上記保持部材を支持するとともに、駐車場に設けられた駐車場施設にこの保持部材を取り付け可能な取り付け部材を備えていることが好ましい。
このようにすれば、この駐車場用窒素酸化物浄化装置の取り付け部材が、保持部材を支持するとともに、駐車場に設けられた駐車場施設にこの保持部材を取り付け可能になっているので、駐車場施設のあるところでは、どこでも容易に低コストで、自動車の排気ガスで悪化した環境を著しく改善することができる。
また、上記駐車場施設は、屋内駐車場の壁、屋外駐車場の柵、のいずれかであることが好ましい。
このようにすれば、屋内駐車場の壁、屋外駐車場の柵、のあるところでは、どこでも容易に低コストで、駐車場用窒素酸化物浄化装置を取り付けることができるので、自動車の排気ガスで悪化した駐車場の環境を著しく改善することができるようになる。
そして、これらの駐車場用窒素酸化物浄化装置には、上記木材屑担持部材に対して水を供給する水供給手段が設けられ、上記木材屑担持部材に担持された木材屑が、この水供給手段から供給される水で濡れた状態で、周囲の大気を浄化可能に構成されていることことが好ましい。
このようにすれば、木材屑担持部材に担持された木材屑が、水供給手段から供給される水で濡れた状態で、窒素酸化物と反応するので、空気中の湿分を介在させただけの反応よりも、窒素酸化物の反応が進む結果、より速やかに大気を浄化することができるようになる。
また、上記水供給手段は、木材屑担持部材に対して雨水を供給するものであることが好ましい。
このようにすれば、水供給手段として木材屑担持部材に対して雨水を供給するので、水道水などの配管をわざわざ駐車場用窒素酸化物浄化装置まで施工する必要がなく、ランニングコストを低減することができるようになる。
以上説明したように、本発明によれば、駐車場周辺の空気に含まれる窒素酸化物を浄化するにあたって、空気輸送手段や吸着装置など高価な設備やプラント、あるいは活性アルミナ吸着剤や電力などを必要としないので、設備費とランニングコストを大幅に低減することができるという顕著な効果を奏する。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10の概略の構成を示す正面図であり、図2は、駐車場用窒素酸化物浄化装置10の概略の構成を示す平面図である。また、図3は、駐車場用窒素酸化物浄化装置10の木材屑担持部材2の概略の構成を示す斜視図である。
図1と図2とを参照して、図示の本発明の第1の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10は、木材屑1(図3)と、この木材屑1を空気と接触可能に担持した木材屑担持部材2と、この木材屑担持部材2を保持する保持部材3とを備え、保持部材3は、本実施形態では、屋内あるいは屋外の駐車場7の地面Gに立設された車止め部材4として構成されている。
上記木材屑1は、大気に含まれる窒素酸化物を浄化可能な粒径0.2mm〜20mmのスギ材、竹材の木粉が採用されている。
一般に、これらの木粉に含まれるリグニンは、二酸化窒素をよく吸収することにより、大気を浄化することができるということが知られている。
また、二酸化窒素は、次の反応式で表されるように、空気中の水分や木材屑担持部材22に降りかかる雨水と反応して硝酸や亜硝酸に変化するが、木材屑1に含まれるセルロースは、この反応に対して触媒的な働きをし、二酸化窒素の硝酸や亜硝酸への変換を促進する(木材屑は、セルロースのポーラスな固相表面を有しているために、大気中での反応と比較して数万倍、二酸化窒素と水との反応を促進する)。
2NO+HO=HNO+HNO
また、これらの生成物は容易に水に溶けるので、雨水とともに側溝などに流れ込む結果、駐車場用窒素酸化物浄化装置10は、二酸化窒素を大気から除去する効果が高い。
なお、駐車場7の周囲の大気に含まれる窒素酸化物には、上述の二酸化窒素の他、一酸化窒素が含まれているが、一般に、一酸化窒素は、空気中で酸化されて二酸化窒素となるので、この二酸化窒素を大気から除去することにより、一酸化窒素の二酸化窒素への反応も進み、一酸化窒素の濃度の低減にも寄与することになる。
このように、第1の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10においては、木材屑1は、二酸化窒素をよく吸収するだけでなく、雨水に濡れた状態で、二酸化窒素を硝酸や亜硝酸へ変換するとともに側溝などに流し去ることにより、駐車場7周辺の大気に含まれる窒素酸化物を浄化することが可能になっている。
特に、本実施形態で採用しているスギ材、竹材の木材屑1はこの触媒的な働きをする能力が高い(特開2005−152765号公報に、粒径0.59〜1mmのスギおが屑による二酸化窒素の処理能力についての実験結果が記載されている)。
上記木材屑担持部材2は、図3に示すように、空気との接触効率が高い通気性材料からなる厚手の多孔性不織布素材を円筒形状に形成した容器である。この木材屑担持部材2は、透湿性、吸水性を有することと、保持部材3の外部に前後の部分2a、2bが露出することにより、水供給手段として木材屑担持部材2に対して雨水を供給することができるようになっている。そのため、第1の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10が屋外に設置された場合は、この木材屑担持部材2の木材屑1も降雨時に雨水で濡れた状態となり、前述のように大気から二酸化窒素を除去することができるようになっている。
上記保持部材3は、駐車する車の車輪歯止めの無い場合には、一定の厚みを有する概ね円弧状の部材であり、合成ゴムなどの弾性を有する合成樹脂素材で形成され、駐車場7の地面Gに図略のアンカーで固定されている。この保持部材3は、本実施形態では、自動車6が駐車する際の最後尾の位置を規制する車止め部材4としての十分な強度を有している。
なお、車輪歯止めの有る駐車場においては、保持部材3は、車の駐車位置を規制する強度を有する必要は無く、木材、金属等の素材で構成する。
また、この保持部材3に設けられた2つの収納孔3aには、円筒形状の木材屑担持部材2が、それぞれ外部に前後の部分2a、2bを露出させた状態で脱着可能に収納されている。
そして、この第1の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10においては、保持部材3は、駐車場7の自動車6が発生させる排気ガスを受けるように、自動車駐車位置にある時の自動車6の排気管6aの近傍となる位置に木材屑担持部材2を配置している。
このようにして、自動車6が駐車する駐車場7の周囲の大気に含まれる窒素酸化物が、木材屑担持部材2に担持された木材屑1により浄化される。
次に、図4〜図8を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20について説明する。図4は、本発明の第2の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20の構成の概略を示す正面図であり、図5は、駐車場用窒素酸化物浄化装置20の構成の概略を示す側面図である。また、図6は、駐車場用窒素酸化物浄化装置20の構成の詳細を示す平面図である。さらに、図7は、木材屑担持部材22の構成を示す正面図であり、図8は、木材屑担持部材22の構成を示す断面図である。なお、第1の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10と同様の構成については同じ符号を付し、説明の重複を避けるものとする。
図4と図5とを参照して、図示の本発明の第2の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20は、木材屑1(図7、図8)と、この木材屑1を空気と接触可能に担持した木材屑担持部材22と、この木材屑担持部材22を保持する保持部材23とを備えている。また、この駐車場用窒素酸化物浄化装置20は、取り付け部材24を備えており、この取り付け部材24により、駐車場施設Fに保持部材23を取り付けている。
また、この駐車場用窒素酸化物浄化装置20は、駐車場7の自動車6が発生させる排気ガスを受けるように、自動車駐車位置にある時の自動車6の排気管6aの近傍となる位置に木材屑担持部材22を配置し、木材屑1により駐車場7の周囲の大気に含まれる窒素酸化物を浄化するように構成されている。
駐車場施設Fは、本実施形態では屋外の駐車場7の周囲に設けられた柵を想定しているが、屋内駐車場の壁であってもよい。
上記木材屑1(図7、図8)は、ここでも、第1の実施形態と同様の粒径0.2mm〜20mmのスギ材、竹材の木粉が採用されている。
上記木材屑担持部材22は、木材屑1と空気との接触効率が高い通気性材料からなり、具体的には、図7と図8とに示すように、重ね縫いされた表裏一対の不織布などの通気性膜材の間に木材屑1を担持するように構成されている。この木材屑担持部材22は、このように、内部に木材屑1が充填担持されているため、駐車場用窒素酸化物浄化装置20においても、木材屑1に含まれるリグニンが、二酸化窒素をよく吸収する。
また、この木材屑担持部材22は、透湿性、吸水性を有することと、外部に露出することにより、水供給手段として木材屑担持部材22に対して雨水を供給することができるようになっている。そのため、降雨時には、雨水で濡れた状態となり、前述のように大気から二酸化窒素を除去することができるようになっている。
上記保持部材23は、この木材屑担持部材22を保持するものであり、縦部材と横部材とを組み合わせた合成樹脂製や軽量金属製、及び木製などの枠体で構成されている。そして、この保持部材23の自動車6に面した側に、木材屑担持部材22が、図略のビスなどで着脱自在に取り付けられ、保持部材23に対して交換可能に保持されている。
この保持部材23は、また、図6に示すように、中央から一方に偏った位置で屈曲した構造になっており、狭い設置面積に対してできるだけ、木材屑担持部材22と大気との接触面積が大きくなる構造になっている。
上記取り付け部材24は、保持部材23を支持するとともに、駐車場施設Fに保持部材23を取り付けるためのものである。第2の実施の形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20では、1つの保持部材23に対して左右上下に設けられる合計4個のボルトが、この取り付け部材24に相当している。
以上説明したように、第1の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置10と、第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20とによれば、これら駐車場用窒素酸化物浄化装置10、20が駐車場7に配置され、木材屑担持部材22に担持された安価な木材屑1により窒素酸化物を含有した駐車場7周囲の大気を浄化するので、空気輸送手段や吸着装置など高価な設備を必要としない。また、活性アルミナ吸着剤や電力も不要である。その結果、窒素酸化物の浄化に係る設備費とランニングコストを大幅に低減することができる。
また、これらの構成によれば、窒素酸化物の除去効率が高いスギ材、竹材または同等の木材の木粉からなる木材屑1により大気を浄化するので、自動車6の排気ガスで悪化した環境を著しく改善することができる。
また、木材屑担持部材2、22が通気性材料からなるので、大気浄化の速度がより速い駐車場用窒素酸化物浄化装置を実現することができる。
さらに、これらの構成によれば、長時間使用の後、木材屑1による窒素酸化物の除去効率が低下しても、新しい木材屑1を担持した木材屑担持部材2、22に取り替えるだけで環境の改善を継続することができるようになる。
また、自動車駐車位置にある時の自動車6の排気管6aの近傍となる位置に木材屑担持部材2、22が配置されているので、より多くの窒素酸化物を集中的に浄化することができる結果、駐車場7全体においては窒素酸化物の濃度を大幅に低減することができる。
そして、駐車場7が屋外の場合は、木材屑担持部材2、22に担持された木材屑1が、雨水で濡れた状態で、窒素酸化物と反応することができるので、空気中の湿分を介在させただけの反応よりも、窒素酸化物の反応が進む結果、より速やかに大気を浄化することができるようになる。
そして、特に駐車場用窒素酸化物浄化装置10によれば、上記保持部材3が、駐車場7の地面Gに立設された車止め部材4として構成されているので、保持部材3と木材屑担持部材2とを駐車位置にある自動車6により近づけることができる結果、駐車場施設Fが設けられていない駐車場7でも、容易に低コストで、自動車6の排気ガスで悪化した環境を改善することができるようになる。
また、駐車場用窒素酸化物浄化装置10によれば、保持部材3に収納孔3aが設けられ、この収納孔3aに概ね筒状の容器で構成される木材屑担持部材2が脱着可能に収納されるので、保持部材3が木材屑担持部材2を確実に保持することができるだけでなく、駐車場用窒素酸化物浄化装置10の外観が凹凸のないデザイン性に優れたものとなる。また、凹凸が少ないので歩行者の円滑な通行を妨げることがない。
一方、駐車場用窒素酸化物浄化装置20によれば、この駐車場用窒素酸化物浄化装置の取り付け部材が、保持部材を支持するとともに、駐車場7に設けられた駐車場施設Fにこの保持部材を取り付け可能になっているので、駐車場施設Fのあるところでは、どこでも容易に低コストで、自動車6の排気ガスで悪化した環境を著しく改善することができる。
また、駐車場用窒素酸化物浄化装置20によれば、屋内駐車場の壁や屋外駐車場の柵、のあるところでは、どこでも容易に低コストで、駐車場用窒素酸化物浄化装置を取り付けることができるので、自動車6の排気ガスで悪化した駐車場7の環境を著しく改善することができるようになる。
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。
例えば、木材屑1は、粒径0.2mm〜20mmのスギ材、竹材の木粉に限定されない。同等の窒素酸化物浄化能力を有する木材の木粉が採用可能である。
また、木材屑担持部材2も、厚手の多孔性不織布素材に限定されず、図示しないが、木材屑1と空気との接触効率が大きい通気性材料で、筒状の容器を形成可能なものであれば、種々の材料が採用可能である。
さらに、保持部材3、23が、木材屑担持部材2、22を保持する構造は、必ずしも図示の構成に限定されない。空気と接触可能に担持した木材屑担持部材2、22を保持するものであれば、それぞれ種々の構成が採用可能である。
また、第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20の駐車場施設Fは、屋外駐車場の柵や屋内駐車場の壁以外にも遮音壁などにも用いることができるなど、種々の駐車場施設Fに適用可能である。
さらに、木材屑担持部材22は、重ね縫いされた表裏一対の不織布に限定されず、木材屑1と空気との接触効率が大きい通気性材料であれば、種々の材料が採用可能である。
例えば、図9は、木材屑担持部材22の第1の変形例を示す説明図である。第1の変形例に係る木材屑担持部材32は、図9に示すように、ハニカム構造に形成された通気性材料に木材屑1を担持するものであり、この場合は、木材屑1と空気との接触面積が大きい結果、大気浄化の速度がより速い駐車場用窒素酸化物浄化装置20を実現することができる。
また、図10と図11とは、木材屑担持部材22の第二の変形例を示す説明図であり、図10は、第二の変形例に係る木材屑担持部材42の分解斜視図を、図11は、木材屑担持部材42の断面図をそれぞれ示している。
これらの図に示すように、第二の変形例に係る木材屑担持部材42は、多くの孔42bを有する不織布42aと、金属メッシュ42c、42dとを有する多層構造に形成されている。この場合も、木材屑1と空気との接触面積が大きい結果、大気浄化の速度がより速い駐車場用窒素酸化物浄化装置20を実現することができる。
また、第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置20の取り付け部材24も、保持部材23に対して設けられるボルトに限らない。保持部材23を支持するとともに、駐車場施設Fに保持部材23を取り付けるものであれば、クランプなどの係止具、その他一般的な固定具など、種々の取り付け部材が採用可能である。
また、水供給手段は、木材屑担持部材22に対して雨水を供給するものに限らない。水であれば、水道水、井戸水、工業用水、農業用水、その他の水を配管や流量調整手段により供給するようにした構成も採用可能である。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
本発明の第1の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の構成の概略を示す正面図である。 第1の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の構成の概略を示す平面図である。 第1の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の木材屑担持部材の概略の構成を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の構成の詳細を示す正面図である。 第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の構成の概略を示す側面図である。 第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の構成の詳細を示す平面図である。 第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の木材屑担持部材の構成を示す正面図である。 第2の実施形態に係る駐車場用窒素酸化物浄化装置の木材屑担持部材の構成を示す断面図である。 第1の変形例に係る木材屑担持部材の構成を示す斜視図である。 第2の変形例に係る木材屑担持部材の分解斜視図である。 第2の変形例に係る木材屑担持部材の断面図である。
符号の説明
A 空気
G 地面
F 駐車場施設
1 木材屑
2、22、32、42 木材屑担持部材
3、23 保持部材
3a 収納孔
4 車止め部材
6 自動車
6a 排気管
7 駐車場
10、20 駐車場用窒素酸化物浄化装置
24 取り付け部材

Claims (11)

  1. 大気に含まれる窒素酸化物を浄化可能な木材屑と、
    この木材屑を空気と接触可能に担持した木材屑担持部材と、
    この木材屑担持部材を保持する保持部材とを備え、
    駐車場に配置された状態で、上記木材屑担持部材に担持された木材屑により駐車場の周囲の大気に含まれる窒素酸化物を浄化することを特徴とする駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  2. 上記木材屑は、スギ材、竹材または同等の窒素酸化物浄化能力を有する木材の木粉であることを特徴とする請求項1に記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  3. 上記木材屑担持部材は、通気性材料からなることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  4. 上記木材屑担持部材は、保持部材に対して交換可能に保持されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  5. 上記保持部材は、駐車場の自動車が発生させる排気ガスを受けるように、自動車駐車位置にある時の自動車の排気管の近傍となる位置に木材屑担持部材を配置するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  6. 上記保持部材は、駐車場の地面に立設された車止め部材であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  7. 上記木材屑担持部材は、保持部材に設けられた収納孔に脱着可能に収納される概ね筒状の容器で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  8. 上記保持部材を支持するとともに、駐車場に設けられた駐車場施設にこの保持部材を取り付け可能な取り付け部材を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  9. 上記駐車場施設は、屋内駐車場の壁、屋外駐車場の柵、のいずれかであることを特徴とする請求項8に記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  10. 上記木材屑担持部材に対して水を供給する水供給手段が設けられ、
    上記木材屑担持部材に担持された木材屑は、この水供給手段から供給される水で濡れた状態で、周囲の大気を浄化可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
  11. 上記水供給手段は、木材屑担持部材に対して雨水を供給するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の駐車場用窒素酸化物浄化装置。
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