JP2007049384A - 電話システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストで2回線対応機能を有する電話システムを提供する。
【解決手段】 外部の複数の電話回線30を介して通信する電話システムは、複数の電話回線のそれぞれを接続する親機PAとPBを有する。両親機は外部操作に応じて1回線モードから2回線モードに移行する。2回線モードでは、親機用の所定チャネルを介して親機間で無線通信し、親機のそれぞれは自己に接続された電話回線30を介して通信する1回線モード時の1回線対応機能部61Aまたは61Bに代替して、複数の電話回線30を介した通信を行うための2回線対応機能部62Aまたは62Bを起動する。親機と子機はそれぞれ異なるチャネルを介して無線通信してIDデータを用いて認証する。したがって、外部操作で、親機は単体で、自己に接続された電話回線30による通信の1回線対応モデルおよび複数の電話回線30をによる通信の複数回線対応モデルとして機能する。
【選択図】 図2

Description

この発明は電話システムに関し、特に、システム外部の装置と通信するための回線を複数本接続してこれら回線を介した通信を制御するための機能(複数回線対応機能という)を有する電話システムに関する。
適用される電話システムはデジタルの信号を送受信するシステムであっても、アナログの信号を送受信するシステムのいずれであってもよい。
単体で2回線対応機能(回線を2本接続してこれら回線を介した通信を制御するための機能)を備えたコードレス電話システムおよびFAX(ファクシミリの略)端末が提供されている。これらは、親機内に2つのRF(Radio Frequency)通信モジュールを持つことで、別個の複数子機による2回線同時通信を達成している。コードレス電話システムとは、外部の回線への接続装置(親機)と電話機(子機)との間を無線で通信可能にしたシステムをいう。
従来の2回線対応機能を有した親機は資源としてFAX機能を有するものもあるが、あくまでその資源は該親機にただ1つであるから、一方回線に対して該FAX機能が動作している状況で、他方回線からFAX機能の呼出要求があったとしても、この要求に応答することは不可能であった。その結果、FAX機能の呼出要求に関して排他的処理をせざるを得なかった。
同様に、留守録機能(電話がかかると自動的に作動し、メッセージを記録したり伝言したりする機能)についても2回線に対して同時に留守録を可能とするコードレス電話機も提案されている。これは留守録機能を司る異なる2個のユニットを親機に搭載することで達成されている。そのため、親機の単価は高かった。
また、異なる2つの通信ネットワークを統合するためのシステムの運用技術も提案されている(特許文献1を参照)。
特開2001−308877号公報
従来の2回線対応機能を有した親機は、2つのRF通信モジュールを備えているので単価は高く経済的でなかった。また、2回線対応機能を有した端末(親機)自体の需要はあまり大きくないので、端末を2回線対応専用モデルとして開発した場合、開発費用に対する原価償却が困難であった。
また、1回線対応機能(回線を1本接続して該回線を介した通信を制御するための機能)を有した親機と比べて、製品レパートリ自体が少なく、ユーザの選択肢は限られていた。また、1回線対応機能の端末であった場合、ユーザが必要とする種類の資源(FAX機能、留守録機能など)を備える親機が提供されない場合がある。
また、1回線対応機能のコードレス電話セットA(親機Aと子機群Aの構成)をLine(回線)1に、1回線対応機能のコードレス電話セットB(親機Bと子機群Bの構成)をLine2に、ただ単にそれぞれ接続した場合には以下のような制限がある。
まず、Line1と2のうちの一方に呼出要求があった場合、Line1を介した呼出要求であれば、親機Aと子機群Aしか呼出し音が鳴動せず、電話セットBを呼出すことは不可能であった。逆にLine2を介した呼出要求があった場合は、親機Bと子機群Bしか呼出し音が鳴動せず、電話セットAを呼出すことは不可能であった。
また、Line1と2のうちの一方が使用中の場合、たとえばLine1が使用中でLine2が空き(未使用)の状態であっても、電話セットAの端末(親機Aまたは子機群A)はLine2を用いた通信をすることはできない。また、Line2が使用中でLine1が空きの状態であっても、電話セットBの端末(親機Bまたは子機群B)からLine1を用いた通信をすることはできない。
また、通話転送機能/INTERCOM(内部通話)機能に関して、電話セットAの端末から電話セットBの端末へのINTERCOMによる呼出しおよび通話転送をすることはできないし、電話セットBの端末から電話セットAの端末へのINTERCOMによる呼出しおよび通話転送をすることはできない。
また、親機がFAX機能や留守録機能などの資源をそれぞれ単体で搭載する場合、Line1と2の両方から同時に同一資源に対する使用要求があっても、資源自体は1つしかないので、片方の要求にしか応じることができない。たとえば、Line1でFAX通信中にLine2からのFAX通信を目的とした呼出要求が到着した場合、Line2に対する応答はLine1のFAX通信が終了するまで待機させられることになる。また、このような状態を回避するには同じ種類の資源を2つずつ準備すればよいが、親機AとBそれぞれについての単価は高くならざるおえない。
それゆえにこの発明の目的は、低コストで複数回線対応機能を有する電話システムを提供することである。
この発明のある局面に従う外部の複数の電話回線のそれぞれを接続する複数の親機と、1つまたは前記複数の親機と無線通信する複数の子機を備える電話システムであって、
複数親機のそれぞれは、
複数の電話回線を介した通信を行なうための複数回線対応部と、自己に接続された電話回線のみを介して通信を行なうための1回線対応部とを含み、複数回線対応部と1回線対応部のいずれか一方が選択的に能動化されて、
1回線対応部を選択的に能動化した場合において、
複数子機それぞれには通信時の認証に用いる予め割当てされた異なる子機IDに加えて、無線通信する1つの親機の通信時の認証に用いる親機IDと固有の子機用通信チャネルが割当てされて、複数親機それぞれには予め割当てされた異なる親機IDに加えて、当該親機と無線通信する1つ以上の前記子機の子機IDと子機用通信チャネルが割当てされて、
複数回線対応部を選択的に能動化した場合において、
複数親機間は親機用通信チャネルを用いて無線通信で接続されて、
複数親機それぞれには異なる親機IDに代替して共通の親機IDと複数の子機の異なる子機IDと子機用通信チャネルが割当てされて、複数の子機それぞれには、異なる子機IDと子機用通信用チャネルに追加して共通の親機IDが割当てされて、
複数回線対応部を選択的に能動化した場合において、複数の子機それぞれが、固有の子機用通信チャネルを用いて複数の親機に対して送信するデータには当該子機に割当てされた異なる子機IDと共通の親機IDが含まれて、複数親機のいずれかが、複数の子機それぞれに当該子機に固有の子機用通信チャネルを用いて送信するデータには当該親機に割当てされた共通の親機IDが含まれる。
したがって、外部から操作するだけで、親機はそれ単体で、自己に接続された電話回線を介して通信を行なう1回線対応モデルとしても、または複数の電話回線を介した通信を行なう複数回線対応モデルとしても機能することが可能となる。
それゆえに、複数回線対応モデルの親機を独立して開発しなくてもよくなって、親機自体の単価が高くなるのを回避できる。また、1回線対応機能しか必要としないユーザは親機を1台用いることで、また複数回線対応機能を必要とするユーザは複数台の親機を用いることで、簡単にその要求を満たすことができる。
また、親機間はケーブル接続されないので無線通信圏内であれば、自由に設置できる。
好ましくは、複数親機それぞれは付加機能部をさらに含み、複数回線対応部が能動化された状態において、複数電話回線を介して付加機能部の複数の使用要求が着信した場合には、複数使用要求のそれぞれは複数親機のそれぞれにおいて付加機能部を用いて処理される。
したがって、複数電話回線を介して付加機能部に対する複数の使用要求が着信した場合
でも、使用要求のそれぞれは各親機において、その付加機能部により個々に処理できる。
それゆえに、付加機能部に対する使用要求が競合した場合であっても、いずれの使用要求も待たされることなく速やかに処理することができる。
好ましくは、複数回線対応部は、子機から回線接続要求を受信したとき、複数電話回線のいずれかと該子機とを、該子機に固有の子機用通信チャネルを用いて通信可能に接続する。
したがって、子機から電話回線に対する回線接続要求が送信されると、複数回線対応部により複数電話回線のいずれかが該子機と通信可能に接続される。それゆえに、複数の電話回線が接続されているとしても子機は接続すべき電話回線を指定せずとも外部のいずれかの電話回線を介して通信できる。
好ましくは、上述の回線接続要求は回線を指定する情報を含み、複数親機それぞれの複数回線対応部は、受信した回線接続要求の回線指定情報により、該複数回線対応部を含む親機に接続された電話回線が指定されるときは、該電話回線と該子機とを子機用通信チャネルを用いて通信可能に接続する。
したがって、子機から電話回線に対する回線接続要求が送信されると、複数回線対応部により複数電話回線のうち指定された電話回線が該子機と通信可能に接続される。それゆえに、子機は複数の電話回線のうちから通信のために使用すべき電話回線を指定できる。
複数親機それぞれ、および子機それぞれは通信時の認証のために用いられる親機IDが割当てされて、共通の親機IDを有する機器間での通信が許可される。
したがって、共通の親機IDを有する機器(親機または子機)同士の通信のみが許可されて、電話システム外部の共通の親機IDを有さない機器との通信は許可されない。それゆえに異なる電話セット間の混信を回避できる。
複数親機において複数回線対応部が能動化されたとき、複数親機の全ておよび子機の全ては共通の親機IDが割当てられる。
したがって、複数親機の全ておよび子機の全ては1回線対応部が能動化されていたときは共通の親機IDを持たないが、1回線対応部に代わって複数回線対応部が能動化された時点で複数親機の全ておよび子機の全ては共通の親機IDを持つようになる。
複数親機のそれぞれは、1回線対応部が能動化されているときは異なる親機IDが割当てられる。したがって電話システムは1回線対応部が能動化された1台の親機を含む場合には、該電話システム間では異なる識別子が割当てるから、電話システム間の混信を回避できる。
好ましくは、複数親機それぞれにおいて複数回線対応部が能動化されたとき、複数親機のいずれか1つがマスタに指定されて他の親機はスレーブに指定され、
複数親機それぞれはさらに、
マスタに指定されたときに自己に割当されていた親機IDを送信するマスタID送信手段と、
スレーブに指定されたときにマスタID送信手段から受信した親機IDを用いて、自己に割当されていた元の親機IDを更新するスレーブID更新手段とを含む。
したがって、複数親機それぞれにおいて複数回線対応部が能動化されたときは、手動設定しなくてもマスタID送信手段とスレーブID更新手段により、複数親機の全ての親機IDをマスタの親機IDで共通化できる。
好ましくは、複数親機それぞれはさらに、スレーブに指定されたときはマスタID送信手段から送信されて受信した親機IDを、自己に割当されていた元の親機IDと共通した親機IDが割当された1つ以上の各子機に対して、当該子機の子機用通信チャネルを用いて送信するスレーブID送信手段を含む。複数子機それぞれは、スレーブID送信手段により送信された親機IDを受信して、受信した親機IDを用いて、自己に割当されていた元の親機IDを更新する子機側ID更新手段を含む。
したがって、複数親機それぞれにおいて複数回線対応部が能動化されたときは、手動設定しなくてもマスタID送信手段とスレーブID送信手段と子機ID更新手段により、各スレーブに指定の親機全ての子機の親機IDをマスタに指定された親機の親機IDで共通化できる。この結果、マスタおよびスレーブのそれぞれに指定された親機ならびに全ての親機の子機について共通した親機ID、すなわちマスタの親機に割当の親機IDを割当ることができる。
好ましくは、親機はさらに、スレーブに指定された後に1回線対応部が複数回線対応部に代替して能動化されたとき、自己に割当されていた親機IDを元に戻す。
したがって、複数回線対応部に代わって1回線対応部が能動化されたときは、スレーブに指定されていた親機はその親機IDを元の親機ID、すなわちマスタの親機に割当の親機IDで共通化される前の親機IDに戻すことができる。それゆえに、複数回線対応部と1回線対応部との間で能動化される対象が切換えされたとしても、親機IDの手動設定は不要となる。
好ましくは、マスタに指定された親機の複数回線対応部は、子機から未使用の回線についての未使用回線接続要求を受信したとき、複数の電話回線のうちから検出した未使用の電話回線と該子機とを通信接続する。
したがって、マスタに指定された親機が子機から未使用回線接続要求を受信して、検出した未使用の電話回線と該子機とを通信可能に接続するよう動作するから、スレーブに指定の親機は該動作から解放されて他の処理に専念できる。
好ましくは、未使用回線接続要求は、選択すべき回線を指示する選択回線指示情報を含み、マスタに指定された親機の前記複数回線対応部は、未使用の電話回線が2つ以上あると検出した場合に、子機から受信した未使用回線接続要求の選択回線指示情報に基づき選択した電話回線と該子機とを通信接続する。
したがって、マスタに指定された親機が子機から未使用回線接続要求を受信したとき、検出した未使用の電話回線が2つ以上あったとしても、該未使用回線接続要求の選択回線指示情報に基づき該子機に接続すべき電話回線を選択できる。
好ましくは、マスタに指定された親機の複数回線対応部は、スレーブに指定された親機
それぞれから該親機に接続された電話回線が使用中か否かの通知を、親機用通信チャネルを介して受信する。
したがって、マスタに指定された親機が子機から未使用回線接続要求を受信したとき、スレーブに指定された親機それぞれから受信した電話回線が使用中か否かの通知に基づき、該未使用回線接続要求に応じるための未使用の電話回線があるか否かを検出できる。また、選択回線指示情報が示す電話回線が未使用であるか否かを検出できる。
好ましくは、子機それぞれは、送信元および送信先の子機を特定するための子機データを記憶する。したがって、子機は所望の他の子機と通信するときは、送信元と送信先を子機データで特定し、子機IDは認証に用い、所望する子機との間で通信する。
好ましくは、子機が電話システムに新規に登録されるとき、マスタに指定された親機は子機に子機データ、固有の子機通信用チャネルおよび共通の親機IDを割当てるためのコマンドを送信する。したがって複数回線対応部が能動化された状態の電話システムに、新規に子機が登録されるときは、該子機にはマスタの親機から子機データ、固有の子機通信用チャネルおよび共通の親機IDが送信されて割当てられる。それゆえに、電話システムに子機を新規に追加する場合でも、該子機の子機データ、固有の子機通信用チャネルおよび共通の親機IDを手動によらず自動で割当ることができる。
好ましくは、子機が電話システムに新規に登録されるとき、マスタに指定された親機と新規の子機とは、予め定められた新規登録専用のチャネルを用いてコマンドを送信する。したがって、新規の子機に固有の子機通信用チャネルが割当てされていない状態でも、当該新規子機とマスタの親機との通信は可能であるから、当該新規子機への子機データ、子機用通信チャネルおよび共通の親機IDを送信して割当てすることができる。
好ましくは、複数回線対応部が能動化されたとき、複数親機のいずれか1つがマスタに指定されて他の親機はスレーブに指定される。
複数親機それぞれは、自己に割当てされた前記親機IDと共通した親機IDが割当てされた各子機に対応の子機IDと子機データと子機用通信チャネルを関連付けた子機情報を格納する子機情報格納部と、
マスタに指定されたときに自己に割当されていた親機IDと共通した親機IDが割当された1つ以上の子機それぞれに対応の子機情報を、子機情報格納部から読出し送信するマスタ側データ送信手段と、
スレーブに指定された親機から送信された追加後子機情報を受信して、受信した追加後子機情報を用いて自己の子機情報格納部の内容を更新するデータ格納部更新手段と、
スレーブに指定されたときに前記マスタ側データ送信手段から受信した子機情報を、自己の前記子機情報格納部に追加して格納する追加格納手段と、
追加格納手段により子機情報が格納された後の子機情報格納部の内容を、追加後子機情報としてマスタに指定された親機に送信する格納後データ送信手段とを含む。
したがって、複数回線対応部が能動化されたときは、マスタの親機の各子機の子機情報は、スレーブ側に送信されて、スレーブ側の子機情報格納部はマスタから受信の子機情報を追加格納して、追加格納後の内容をマスタ側で受信して、マスタ側の子機情報格納部を受信内容で更新する。それゆえに、マスタ側は、1回線対応部が能動化されていたときに、スレーブに指定の親機と通信していた子機すべての、子機情報を取得することができる。
好ましくは、複数親機それぞれはさらに、
追加格納手段に追加格納後の子機情報格納部の内容に基づき、元から格納されていた子機情報中に、マスタ側データ送信手段から受信した子機情報と重複した子機情報があるか否か判定する判定手段と、
判定手段の判定結果が、重複した子機情報があることを示す場合には、子機情報格納部における元から格納されていた子機情報を、重複を解消するように変更する格納子機情報変更手段とを含む。
好ましくは、複数親機それぞれは、
格納子機変更手段により対応の子機情報が変更された子機に対して、該子機に割当された子機情報を変更後の子機情報に更新するよう指示するコマンドを送信する子機データ更新コマンド送信手段を含む。
したがって、追加格納後の子機情報格納部中の予め格納されていた(元から格納されていた)子機情報が追加格納された子機情報と重複したデータを示す、たとえば子機IDの値が一致する、または子機データの値が一致する、または子機通信用チャネルの値が一致する場合には、値が一致したデータ同士が異なる値を示すように、元から格納されていた子機情報の子機ID、まは子機データ、または子機通信チャネルの値が変更される。
このように一致したデータ同士の値は異なる値となるように、子機情報の重複が解消されるので、複数回線対応モードに移行した場合には、各親機と通信する全ての子機の子機情報を当該子機の固有の値を指すようにできるから、子機情報が重複していることに起因する混信を未然に防止できる。
好ましくは、親機の複数線対応部は、外部操作により与えられた親機との通信要求に基づき、親機用通信チャネルを介して親機同士が相互に通信する親機間通信手段を備える。したがって、親機間の内部通話などが可能となる。
好ましくは、各親機は、自己に割当てされた当該親機を一意に識別する親機番号を所定領域に格納し、親機間通信手段による通信時には、所定領域から読出した親機データを用いて送信元の親機と送信先の親機を指定する。
好ましくは、付加機能部の種類と数は複数親機それぞれにおいて異なる。したがって、複数台の親機に同じ種類の付加機能部を搭載した電話システムを構築すれば、複数回線に同時に同一種類の付加機能部への使用要求が着信した場合であっても、いずれの要求も待たせること無く各親機の付加機能部で並行して処理できる。
また、親機毎に異なる種類の付加機能部を有することにより使用要求される付加機能部についての種類の制限をなくしたり、要求される種類の付加機能部がないために該使用要求に対して拒否応答する事態も防止できる。
本発明によれば、複数回線対応モデルの親機を独立して開発しなくてもよくなって、親機自体の単価が高くなるのを回避できる。また、1回線対応部の1回線対応機能しか必要としないユーザは親機を1台用いることで、また複数回線対応部の複数回線対応機能を必要とするユーザは複数台の親機を用いることで、簡単にその要求を満たすことができる。また、複数回線対応部が能動化された電話システムの複数台の親機間は無線通信するから、ケーブルなどの引き回しは不要となり無線通信圏内であれば、電話システムの親機および子機の設置の自由度を高くできる。
以下、この発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
各実施の形態に係る1つのデジタルコードレス電話セット(以下、単に電話セットと呼ぶ)は1台の親機と該親機とINTERCOMによる通信を行なう1つ以上の子機とからなる。該親機は、物理的に異なる2つの回線を介して外部の装置と通信することのできる2回線対応機能と、1つの回線を介して外部装置と通信することのできる1回線対応機能と、チャネル切換部とを有する。2回線対応機能の元に動作する状態を2回線モードと称し、1回線対応機能の元に動作する状態を1回線モードと称する。電話セットは2回線設定モードを経て他の電話セットが通信可能に接続されると、1回線対応機能に代替して2回線対応機能による通信を行ない、2回線モードが解除されると他の電話セットの通信接続状態が解除されて1回線対応機能による通信を行なうように切換わる。図1〜図4には、実施の形態に係る親機と子機の構成が示される。
図1(A)と(B)には、後述する図2の2回線モードが解除された状態の電話セットがそれぞれ示される。図1(A)の電話セットは、親機PAおよび該親機PAと通信する1つ以上の子機からなる子機群CAを有し、図1(B)の電話セットは親機PBおよび該親機PBと通信する1つ以上の子機からなる子機群CBを有する。
子機群CAは4つの子機A1〜A4を含み、子機群CBは4つ子機B1〜B4を含む。各子機群に含まれる子機の数は4つに限定されない。各子機は、図示されるように、該子機を一意に識別するための子機番号データ(HSi(i=1、2、3、…))22Aおよび子機IDデータ22B、自己が属する電話セットの親機を一意に特定するための親機IDデータ22Cおよびチャネルデータ22Dが割当てされて、内部のメモリにこれらを記憶する。子機IDデータ22Bは予め工場出荷時などに記憶(割当て)されるが、子機番号データ22A、親機IDデータ22Cおよびチャネルデータ22Dは、親機に接続されるとき(後述の増設モード)に子機に格納(割当て)される。子機IDデータ22Bおよび親機IDデータ22Cは通信に際しての認証のために用いられる。具体的には、通信時には、これらIDデータが照合されて、照合の結果に基づき、子機と親機間、または子機と子機間、または親機と親機間での通信が許可される。チャネルデータ22Dは子機の無線通信のために当該子機に固有に割当てられた周波数を示す。
親機PAは、外部の装置と通信するための外部のPSTN(Public Switched Telephone Network)のライン30と親機PAを通信接続するためのラインジャック40A、電話回路41A、親機PAに付加された各種機能を有する付加機能部45A、RF通信ユニット39A、アンテナ49A、RFモジュール50A、システム情報記憶エリア54A、システム情報待避エリア55A、子機データ記憶エリア56A、記憶エリア57Aおよび記憶エリア58Aを備える。
ライン30とつながるラインジャック40Aは、電話回路41Aに接続されている。電話回路41Aは、ライン30に設定された通信回線の接続/解放、ダイヤル、呼出要求に対する呼出し音の鳴動などの基本的な電話機能をつかさどる。電話回路41AはRFモジュール50Aに接続されており、RFモジュール50Aは、RF通信ユニット39Aおよびアンテナ49Aを介して無線で通信するための機能を有する。
子機データ記憶エリア56Aは、親機PAに接続される子機群CAの子機A1〜A4のそれぞれについて、子機番号データ22Aと子機IDデータ22Bを対応付け(または、関連付け)したデータ70Aを格納する。
親機PAはシステム情報記憶エリア54Aに親機IDデータ22Cが予め割当てされて(格納し)必要に応じて該親機IDデータ22Cをシステム情報待避エリア55Aに待避して格納する。
RFモジュール50Aは、1回線対応機能部61A、2回線対応機能部62Aおよびチャネル切換部60Aを内部メモリに格納している。
ここでは、1回線対応機能部61A、2回線対応機能部62Aおよびチャネル切換部60Aは実行可能なプログラムまたはデータとして準備されるが、専用の回路として準備されても良い。2回線対応機能部62Aは後述のMasterとして動作するためのMaster機能部63AおよびSlaveとして動作するためのSlave機能部64Aを有する。1回線対応機能部61Aおよび2回線対応機能部62Aは外部からの操作により指定される動作モードに応じて選択的に一方機能が能動化される。2回線対応機能部62Aが動作する場合において、自己がマスタまたはスレーブのいずれで動作するかを指示するマスタ/スレーブデータが記憶エリア57Aに記憶される。記憶エリア58Aには、チャネルテーブル59Aが格納される。
システム情報記憶エリア54A、システム情報待避エリア55A、子機データ記憶エリア56A、記憶エリア57Aおよび記憶エリア58Aのための記憶装置は、書換え可能であり、かつ停電時も記憶されたデータが消去されないような種類の記憶装置である。
付加機能部45Aはスピーカホーンや受話器を有する電話機能部46A、FAX機能部47Aおよび留守録機能部48Aなどを備えるが、備える付加機能の種類や数これらに特定されない。FAX機能部47Aは、ライン30を介して受信したファクシミリデータを印字出力したり、ファクシミリデータを電話回路41Aを介してライン30へ送出する機能を有する。留守録機能部48Aは図示のない記録媒体を有し、そこに不在時にライン30から受信した音声情報またはデータなどを書込み蓄積する機能を有する。留守録機能部48Aは、所定の操作がされることによってそこに記憶された音声情報またはデータを読出して再生し出力する機能を有する。電話機能部46Aは、ライン30を介した外部装置との通話または子機との通話、または他の親機との通話のための機能を有する。
図1(B)に示される親機PBは、ライン30を接続するためのラインジャック40B、電話回路41B、付加機能部45B、RF通信ユニット39B、アンテナ49B、RFモジュール50B、システム情報記憶エリア54B、システム情報待避エリア55B、子機データ記憶エリア56B、記憶エリア57Bおよび記憶エリア58Bを備える。付加機能部45Bは電話機能部46B、FAX機能部47Bおよび留守録機能部48Bを有する。RFモジュール50Bの内部メモリには1回線対応機能部61B、2回線対応機能部62Bおよびチャネル切換部60Bを格納する。2回線対応機能部62Bは後述のMasterとして動作するためのMaster機能部63BおよびSlaveとして動作するためのSlave機能部64Bを有する。
子機データ記憶エリア56Bは、親機PBに接続される子機B1〜B4のそれぞれについて子機番号データ22Aと子機IDデータ22Bとを対応付け(または、関連付け)たデータ70Bを格納する。記憶エリア58Bには、チャネルテーブル59Bが格納される。
親機PBのこれら各部の機能は、親機PAの対応の部分と同様の機能を有するので説明は省略する。
注意する点は、親機の親機IDデータおよび子機それぞれの子機IDデータは、異なることである。該親機または子機の工場出荷時に、親機においてはシステム情報記憶エリア54A(または54B)に親機IDデータが、子機においては子機IDデータ22Bがその内部メモリに書き込まれる。
図1(A)と(B)の各電話セットでは、1回線対応機能が有効とされており、かつ各電話セットに割当てられたシステムIDは異なるので、前述のID照合は不一致となり、認証はされない。それゆえに、親機PAおよびその子機群CAは、親機PBおよびその子機群CBを呼出すことも、これらから呼出されることもできない。同様に親機PBおよびその子機群CBは、親機PAおよびその子機群CAを呼出すことも、これらから呼出されることもできない。
図5(A)〜(D)には、チャネルテーブル59Aと59Bの内容例が示される。チャネルテーブル59Aと59Bは2回線モードが解除された図1の状態であるとき図5(A)と図5(C)の構成を有する。両テーブルは同様の構成を有するので、チャネルテーブル59Aについて説明する。チャネルテーブル59Aは領域E1〜E4を含む。領域E1には、親機PAと通信可能な子機のそれぞれについて、子機番号データ22A(HSi)とチャネルデータ22D(CHi)が関連付けて格納される。領域E2には、2回線モードにおいて親機PBと無線通信するためのチャネル(周波数)を指示する親機チャネルデータCHDが格納される。領域E3には、1回線モードから2回線モードに移行する場合の通信の専用チャネル(周波数)を指示する専用チャネルデータSCHDが格納される。領域E4には、当該親機と通信する子機を増設する場合に増設子機との間で通信するために用いるチャネル(周波数)を指示する増設用チャネルデータUCHDが格納される。各チャネルデータ22D(CHi)、親機チャネルデータCHD、専用チャネルデータSCHDおよび増設用チャネルデータUCHDが指示する周波数はそれぞれ異なる。領域E2〜E4のデータは工場出荷時などに予め記憶されていると想定する。
チャネルテーブル59Aと59Bは2回線モードが確立している図2の状態であるとき図5(B)と図5(D)の内容となる。当該内容については後述する。
(機器のブロック構成)
図3には親機Pのブロック構成が示されて、図4には子機Cのブロック構成が示される。図1(A)と(B)および図2に示した親機PAと親機PBは図3に示すのと同様のブロック構成を有し、子機群CA、CBおよび図2の子機群CCに属する各子機も図4に示された子機Cと同様のブロック構成を有する。
図3を参照して、親機Pは、PSTNに対応のライン30を接続するラインジャック40、電話回路41、時間を計時するタイマ42、LCD43、キーボード44、付加機能部45、RFモジュール50、ROM(Read Only Memory)またはRAMを含んでなるメモリ55、AC(Alternating Current)電源56、RF通信ユニット39およびアンテナ49を有する。電話回路41はラインジャック40の信号レベルを監視しており、信号レベルがライン30の使用中(信号伝送中)または空(未使用)のいずれを示すかに基づき、ライン30が空か使用中かを判定して、判定結果をCPU51に対して通知する。
RFモジュール50はワンチップマイコンからなり、CPU(Central Processing Unit)51、作業用RAM(Random Access Memory)52および不揮発性RAM53を有する。メモリ50のRAMには不揮発性RAMが含まれて、当該不揮発性RAMには、システム情報記憶エリア54A(54B)、システム情報待避エリア55A(55B)、子機データエリア56A(56B)、記憶エリア57A(57B)および記憶エリア58A(58B)が設けられる。
ラインジャック40はラインジャック40Aと40Bに対応する。電話回路41は電話回路41Aと41Bに対応する。付加機能部45は付加機能部45Aと45Bに対応する。付加機能部45は電話機能部46A(46B)に対応する電話機能部46、FAX機能部47A(47B)に対応するFAX機能部47および留守録機能部48A(48B)に対応する。RF通信ユニット39はRF通信ユニット39A(39B)に対応する。アンテナ49はアンテナ49A(49B)に対応する。
キーボード44は、外部からユーザにより操作されてモードの切換などの所定の指示および電話番号を含む各種情報を入力するために設けられる。LCD43は、着信があった旨の報知などの各種情報を表示するために設けられる。
図4を参照して、子機Cは、LCD10、キーボード11、マイク12、スピーカ13、ブザー14、ROMまたはRAMを含んでなるメモリ15、電池16、アンテナ18を接続するRF通信ユニット17およびワンチップマイコンであるRFモジュール19を備える。子機Cの構成は従来のそれと同じである。
RFモジュール19はCPU20、作業用RAM21および不揮発性RAM22を有する。不揮発性RAM22には該子機Cを一意に特定(識別)するためのデータである子機番号データ22A、子機IDデータ22B、親機IDデータ22C、チャネルデータ22D、後述の優先回線設定データ22Eおよび増設用チャネルデータ22Fが格納される。これらデータのうち子機IDデータ22Bおよび増設用チャネルデータ22Fのみが工場出荷時などに予め書込まれている。増設用チャネルデータ22Fが指示する周波数は、親機の増設用チャネルデータUCHDが指示する周波数に一致している。
チャネルデータ22Dは、1回線モードまたは2回線モードにおいて親機との通信用のチャネルを指す。また、増設用チャネルデータ22Fは当該子機が購入されて親機と通信可能とするための増設モードにおいて、親機との通信用のチャネルを指す。
キーボード11は外部からユーザにより操作されて電話番号などの各種情報を入力するために操作される。LCD10は、着信があった旨の情報を含む各種の情報を表示するために設けられる。マイク12およびスピーカ13は通話のために設けられる。マイク12およびスピーカ13を一体的に備える受話器として提供されてもよい。ブザー14は、着信があったことを報知するための呼出し音を鳴動させるためなど、各種情報を音で報知するために設けられる。
(パケットの構成について)
図6(A)〜(I)には、本実施の形態で送受信されるパケット70の構成が示される。親機PのRF通信ユニット39は、CPU51から与えられるパケット70を送信可能に変調してアンテナ49を介して送信し、アンテナ49を介して受信したパケット70を復調して(処理可能なデータにして)CPU51に出力する。子機のRF通信ユニット17はCPU20から与えられるパケット70を送信可能に変調してアンテナ18を介して送信し、アンテナ18を介して受信したパケット70を復調して(処理可能なデータにして)CPU20に出力する。
パケット70の構成は、図6(A)に示すように、システムID71を格納するためのフィールドF1、該パケット70の発信元の機器を一意に特定するための発信元データ72を格納するフィールドF2、該パケット70の送信先(宛先)の機器を一意に特定するための送信先データ73を格納するフィールドF3、コマンドや該コマンドを実行するためのデータなどの各種情報であるコマンド情報74を格納するためのフィールドF4を有する。
図6(A)に基本構成が示されたパケット70は、そこに格納されるデータが、通信の態様によって異なる。
子機間通信(INTERCOM通信)における子機から親機に送信されるパケット70は、図6(B)のように、フィールドF1に送信元の子機IDデータ22B、フィールドF2に送信元の子機番号データ22A、フィールドF3に送信先の子機番号データ22A、フィールドF4にINTERCOM通信を指示するコマンド情報74をそれぞれ格納する。
図6(C)のパケット70は、子機間通信における親機が図6(B)のパケット70を受信して、応じて子機に送信するパケット70を示す。当該パケット70では、フィールドF1に送信元の親機IDデータを格納し、フィールドF2、F3およびF4に、図6(B)のパケット70の対応フィールドの内容をそのまま格納している。
親機と通信する子機が増設されるとき、図6(D)と(E)のパケット70が送受信される。親機は増設対象の子機に対して、図6(D)のパケット70を送信する。該パケット70はフィールドF1に送信元の親機の親機IDデータを格納し、フィールドF4に親機IDデータの配信であり、これを設定することを増設子機に対して指示するためのコマンド情報74が格納される。増設対象の子機は図6(D)のパケット70を受信した場合には、図6(E)のパケット70を親機に対して送信する。図6(E)のパケット70には、フィールドF1に増設子機自身の子機IDデータ22Cが格納され、フィールドF4には配信された親機IDデータを受信したことを示すコマンド情報74が格納される。
ライン30からの外線着信があった場合、親機は子機を呼出すための図6(F)のパケット70を送信する。このパケット70には、フィールドF1に着信を検出した親機の親機IDデータが格納され、フィールドF3に、送信先はすべての子機宛であること(ブロードキャスト)を示すためのデータBDが格納され、フィールドF4に、外線着信があったことを指示するコマンド情報74が格納される。また、このコマンド情報74は、着信のあった外線の種別(後述の2回線モードにおけるライン30についてのLine1またはLine2の別)を指示するデータを格納している。
また、子機から外線接続を要求するときは図6(G)のパケット70が、子機から親機に対して送信される。当該パケット70には、フィールドF1に送信元の子機IDデータ22Cが格納され、フィールドF4にはコマンド情報74が格納される。このコマンド情報74は、後述するAUTOまたはmanualの別、また接続先の外線を指定するためのLine1またはLine2の別を示すデータを含む。
また、親機から子機を呼出す場合には、親機は図6(H)のパケット70を生成し子機に送信する。該パケット70には、フィールドF1に送信元の親機IDデータ、フィールドF3に呼出先の子機番号データ22A、フィールドF4に子機呼出しのコマンド情報74が格納されている。
また、子機から親機を呼出す場合には、子機は図6(I)のパケット70を生成し送信する。該パケット70には、フィールドF1に送信元の子機IDデータ22Cが格納され、フィールドF4には親機呼出のコマンド情報74が格納される。
図6(H)と(I)のパケット70が後述の2回線モードにおいて送信される場合には、コマンド情報74には、呼出し元または呼出し先の親機を特定するための親機の別データを含む。
図6(D)〜(I)におけるフィールドF2またはF3の“−”のマークはデータが不定であることを示す。この不定データを受信した子機または親機は、該フィールドの内容は無視する。
(チャネル切換部)
チャネル切換部60A(60B)は、RF通信ユニット39A(39B)を介して相手(子機または親機)と無線通信する場合に、チャネルテーブル59A(59B)を検索して通信用のチャネルデータを読出し、読出したチャネルデータをRF通信ユニット39A(39B)に与える。RF通信ユニット39A(39B)は、与えられるチャネルデータが示す周波数に基づき送信すべきデータを変調して送信し、また受信データを当該周波数に基づき復調して入力する。
図1のように2回線モードが解除された状態においては、RF通信ユニット39A(39B)は、子機Ai(Bi)のそれぞれと、時分割に通信するために、図7のように、たとえば200msec毎に通信用の周波数が切換られる。この切換手順は図8に示される。ここでは、親機はm(≧1)台の子機と無線通信すると想定する。チャネルテーブル59Aおよび59Bそれぞれの領域E1には、m=4の場合のチャネルデータが格納される。
図8のフローチャートに従うプログラムは予めメモリ55に格納される。CPU51がメモリ55から当該プログラムを読出し実行することにより、チャネル切換部60A(63B)の機能が実現される。チャネル切換部60Aとチャネル切換部60Bの動作は同様なので、チャネル切換部60Aの動作について説明する。なお、チャネルテーブル59Aと59Bには、図5(A)と図5(C)のようにデータが格納されていると想定する。
図8を参照して、まず、チャネルデータCHiを指示するために一時変数iを1に初期化して(ステップP(以下、単にPと略す)1)、CPU51はチャネルテーブル59AからチャネルデータCHiを読出して、RF通信ユニット39Aに与える(P3)。RF通信ユニット39Aは、CPU51の制御の元に問合わせを与えられるチャネルデータCHiが指示する周波数を用いて変調して、送信する(P5)。
子機A1〜A4のうち、RF通信ユニット17が、チャネルデータCHiと一致するチャネルデータ22D(データCHi)を用いて通信する1つの子機のみが同調するので、該当問合わせを受信できる。問合わせを受信した子機のCPU20は、受信した問合わせに基づき通信要求があるか否かを、キーボード11からの入力、または送信すべきデータがあるか否かに基づき判別する。判別結果、通信要求がなければ、当該問合わせをパスする(応答を返さない)。この通信要求はパケット70の送信の要求を指す。
親機PAのCPU51は、問合わせがPASS(パス)されたか否かを判定する(P7、P11)。つまり、問合わせを送信してからタイマ42が計時する所定期間はRF通信ユニット39Aを介して子機から応答を受信するか否かを判定する(P7とP11のループ処理)。判定結果、問合わせを送信してから所定期間中に応答(通信の要求など)を受信すると(P7でYES)、応答を返信した機器(子機)とチャネルデータCHiが指示する周波数を用いて通信が行なわれる(P9)。
一方、所定期間が経過しても応答を受信できないと判定すると(P11でYES)、チャネルテーブル59Aにチャネルデータが登録されたm台の全ての子機についての問合わせが終了したか否か判定される(P13)。問合わせが終了していなければ(P13でNO)、変数iの値を1インクリメントして(P15)、P3の処理にも戻り、次のチャネルデータCHiをチャネルテーブル59Aから読出して、以下同様に処理が行なわれる。問合わせがm台の全ての子機について終了していれば(P13でYES)、P1の処理に戻り、以降の処理を同様に繰返す。なお、P5の問合わせの送信は、200msec毎に実行されるように図8のプログラムは繰返し実行される。したがって、親機PAは、図7のように200msec毎の時分割に、子機A1〜A4のそれぞれに通信要求の有無の問合わせをしながら、子機の通信要求に応えることができる。
図2のように2回線モードにおいては、RF通信ユニット39A(39B)は、他方の親機PA(PB)および子機群CCの子機Ai(Bi)のそれぞれについて、時分割に通信するために、図9のように、たとえば200msec毎に各機器のための通信用の周波数が切換られる。この切換手順は図10に示される。図10のフローチャートに従うプログラムは予めメモリ55に格納される。2回線モードにおいてはCPU51がメモリ55から当該プログラムを読出し実行することにより、チャネル切換部60A(63B)の2回線モードのための機能が実現される。2回線モードにおいてのチャネル切換部60Aとチャネル切換部60Bの動作も同様なので、チャネル切換部60Aの動作について説明する。なお、チャネルテーブル59Aと59Bには、図5(B)と図5(D)のようにデータが格納されていると想定する。
図10の手順は、図8の手順にP17、P19、P21、P23およびP25で示す親機PAとPB間の通信のための処理が追加される。P1〜P15の処理が前述と同様に実行される。問合わせがm台の全ての子機について終了していれば(P13でYES)、CPU51はチャネルテーブル59Aから親機チャネルデータCHDを読出し、RF通信ユニット39Aに与えるので(P17)、RF通信ユニット39AはCPU51の制御の元に問合わせを親機チャネルデータCHDが指示する周波数を用いて変調して、送信する(P19)。
図2の親機PAと通信可能な端末(子機A1〜A4、子機B1〜B4および親機PB)のうち、親機PBのRF通信ユニット39Bのみが同調動作するので、該当問合わせを受信できる。問合わせを受信した親機PBのCPU51は、通信の要求があるか否かを、キーボード11からの入力、または通信すべきデータの有無に基づき判別する。判別結果、通信要求がなければ、当該問合わせをパスする。
親機PAのCPU51は、問合わせがパスされたか否かを判定する(P21、P25)。たとえば、問合わせを送信してからタイマ42が所定期間を計時する間にRF通信ユニット39Aを介して親機PBから応答を受信するか否かを判定する(P21とP25のループ処理)。判定結果、問合わせを送信してから所定期間中に応答(通信の要求など)を受信すると(P21でYES)、親機PBとの通信が、親機チャネルデータCHDが指示する周波数を用いて行なわれる(P23)。
一方、所定期間が経過しても応答を受信できないと判定すると(P25でYES)、P1の処理に戻り、以降の処理を同様に繰返す。なお、P5とP19の問合わせの送信は、200msec毎に実行されるように図10のプログラムは繰返し実行される。したがって、親機PAは、図9のように200msec毎の時分割に、子機A1〜A4、子機B1〜B4および親機PBのそれぞれに通信要求の有無の問合わせをしながら、通信要求に応えることができる。
親機PAとPBのいずれかは、2回線モードにおいては後述のMater親機となり他方は後述のSlave親機となる。上述の手順に従い定期的に問合わせを送信するのはMaster親機であり、Slave親機は、該問合わせについてのMaster親機と子機との間の通信をMater親機と同じ周波数にして監視(受信)しているが応答はせず、これに対する応答は、Master親機が後述のBusy状態であるときに行なう。親機PAとPBは、200msec毎のチャネル切換を、同期をとりながら行なう。同期のための通信は親機間で定期的に行なわれる。
(1回線対応機能)
ここで、親機PAによる1回線対応機能について説明するが、当該説明は親機PBであっても同様に適用できる。
INTERCOM
図1(A)の子機A1が子機A2をINTERCOM呼出しする場合について説明する。
まず、子機A1から図5(B)のパケット70が親機PAに送信される。当該パケット70は、フィールドF1に呼出元である子機A1の子機IDデータ22BとフィールドF2に当該子機の番号データ22A、フィールドF3に呼出先である子機A2の子機番号データが含まれている。フィールドF3の子機番号データは、ユーザがキーボード11を操作して所望する子機の番号データを入力することにより取得される。
このパケット70を受信した親機PAは、受信パケット70のフィールドF1とF2の子機IDデータ22Bと子機番号データ22Aの組合わせ(対応付け、または関連付け)に基づき子機データ記憶エリア56Aを検索して、データ70Aに当該組合わせが登録済みであるかを判定する。登録済みと判定すると、これが自身に登録された子機A1からのパケット70であり通信許可を認証して、該パケット70のフィールドF4の内容に基づきINTERCOMが指示されていると解釈して、応じて図5(C)のパケット70を生成して送信する。
ここでは、子機IDデータ22Bと子機番号データ22Aの組合わせの照合による認証としたが、子機IDデータ22Bのみの照合による認証としてもよい。
図5(C)のパケット70は全ての子機に送信される。全ての子機は送信された該パケット70のフィールドF1の親機IDデータ22が自己に格納されている親機IDデータ22Aと一致すると判別(認証)するので、当該パケット70を受信するけれども、そのうち該パケット70のフィールドF3の子機番号データと自己に格納された子機番号データ22Aとが一致する子機のみが、自己宛てのパケット70であると認識して当該パケット70についての処理を行なう。
自己宛てのパケット70と認識した子機では、当該パケット70のフィールドF4のコマンド情報74を解釈し、解釈結果に基づきブザー14を鳴動させたり、表示を変更させたりしてINTERCOM通信であることを報知する。
この報知に応じてユーザが受話器などを操作して受話可能状態になると、親機PAを介して子機A1と子機A2間でのINTERCOM通信が可能となる。INTERCOM通信の手順は従来から提案されているものを適用できる。
このようにINTERCOM通信の手順は、後述の図2の2回線モードにおいても同様に適用できて、通信は親機をベース(中継装置)として行なわれる。
混信の回避
図1(A)と(B)に示すように、同じ構成のデジタルコードレス電話システム(もしくは、同一製品)の親機PAとPBが隣接して、各子機に両親機の無線コマンドが到達するような状況においては、一般的には混信が生じる。
本実施の形態では、チャネルデータ22Dと親機IDデータ22Cの役割により混信を回避できる。親機PAが自機に従属した子機群CAを呼出す際、子機CAの使用周波数帯が子機CBのそれと同一とすれば、呼出しコマンドは両方の子機で検出されているであろうが、親機IDデータ22Cの違いにより親機PBに従属する子機群CBのブザー14は鳴動しない(混信を回避できる)。
具体的には、上述のINTERCOM通信で説明したように、各親機が送信する無線コマンドのパケット70には自身の親機IDデータが含まれて、当該パケット70は全ての子機に送信されるけれども、各子機は該パケット70の親機IDデータと自己に記憶している親機IDデータとを照合して、照合一致した(認証できた)子機のみが該パケット70を受信して、その内容(コマンド情報74)に応じた処理をする。したがって、混信を回避できる。
上述は親機から子機にパケット70が送信される場合であったが、子機から親機に送信される場合は、親機は該パケット70の子機IDデータと子機番号データの組合わせと子機データ記憶エリア56A(56B)に登録されている子機IDデータと子機番号データの各組合わせとを照合して、または受信パケット70の子機IDデータと子機データ記憶エリア56A(56B)の子機IDデータとを照合して、一致する組合わせまたは子機IDデータが子機データ記憶エリア56A(56B)に登録されていた(認証した)場合にのみ、当該パケット70を受信して処理する。
一致した(認証した)場合の処理においては、受信パケット70のコマンドの送り先をチェックし、自身宛かどうかを確認する。
なお、子機の場合も、また親機の場合にも、上述の照合が一致しない(認証できない)場合は、当該パケット70を無視する(処理しない)。
このような親機IDデータまたは子機IDデータを用いた認証により、図1(A)と(B)の設置状況においても、混信を回避し得る。このような認証の手順は後述の図2の2回線モードにおいても実行されるので、同様に混信を回避できる。
子機の増設
図1(A)のシステムは、子機増設に対応しており、子機を増設する際には、増設子機への親機IDデータ22Cと子機番号データ22Aの登録がなされる。
ユーザーは、保有する親機PAに対応する増設子機を購入し、子機を増やすことが可能である。この新しい子機と、保有する親機PAとの親子関係を確立する(=子機登録)には、ユーザによる所定の登録操作が行なわれる。
まず、購入した増設子機には、(製造時に)固有の子機IDデータ22Bが登録されている。親機IDデータ22Cと子機番号データ22Aの登録操作自体はメーカー、機種等で異なるが、内部で行なわれる処理は以下に準じる。
ユーザは、親機PAのキーボード44と増設子機のキーボード11を用いて増設モード移行のための所定操作をするので、親機PAおよび増設子機はともに「増設モード」に移行する。
「増設モード」では、特定の周波数Channelを用いて交信が行なわれる。なお、親機PAと増設子機はそれぞれ、この登録操作用Channelのデータである増設用チャネルデータUCHDと増設用チャネルデータ22Fを予め記憶している。
親機PAは自身の親機IDデータ22Cを配信するので、増設子機はそれを受信して不揮発性RAM22に記憶する。
増設子機は自身の子機IDデータ22Bを配信するので、親機PAはそれを受信して子機データ記憶エリア56Aに登録する。親機PAは新たに、この増設子機のための子機番号データとチャネルデータを所定手順に従い決定して、決定した子機番号データを子機データ記憶エリア56Aに今回登録した子機IDデータ22Bと関連付けて記憶するとともに、チャネルテーブル59Aに決定した子機番号データとチャネルデータとを関連付けて格納する。また、決定した当該子機番号データとチャネルデータを増設子機に配信する。増設子機は、当該子機番号データとチャネルデータを受信して、不揮発性RAM22に子機番号データ22Aとチャネルデータ22Dとして格納する。
なお、子機番号データおよびチャネルデータの決定の手順は同様であるので、ここでは、子機番号データについて説明する。たとえば、親機PAが未使用の子機番号データを記憶していて、その未使用の子機番号データから任意に抽出した1つの番号データを割当てる仕様であってよい。また、ユーザが親機PAのキーボード44を操作して未使用の子機番号データを指定する仕様であってもよい。また、増設子機側でユーザがキーボード11を操作して子機番号データを指定する仕様では、増設子機から親機PAに対してユーザが指定した子機番号データを配信し、親機はそれを受信し、子機データ記憶エリア56Aを検索して、その受信した番号データが未登録(未使用)と判定すると、親機PAから増設子機に「承認」を配信して、親機PAおよび増設子機の双方で当該子機番号データが登録されるようにしてもよい。チャネルデータについても同様の手順を採用できる。
このようにして、親子関係確立に必要な情報の交換が済むと、双方「増設モード」から抜ける。
以降、この増設子機は、固有のチャネルを用いて同じ親機IDデータを割当てされた親機や子機を呼出したり、それらからの呼出しに応じることが可能となる。
(2回線モードの構成)
図2には、2回線モードにおけるシステム構成が示される。図2では、図1(A)の親機PAと図1(B)の親機PBとは無線通信により接続されている。
2回線モードにおいては、親機PAとPB、ならびに子機群CAおよびCBの各子機は同一の親機IDデータを有する。子機群CAと子機群CBは共通の親機IDデータを有した子機群CCを構成する。図2の状態においては親機PAと親機PBは2回線対応機能が有効に設定されている。2回線対応機能が設定された親機PAと親機PBにはライン30がそれぞれ接続されており、図2では、説明を簡単にするために親機PAに接続されたライン30をLine1と称し、親機PBに接続されたライン30をLine2と称する。2回線モード時にはMaster親機に接続されているライン30はLine1であること、およびSlave親機に接続されているライン30はLine2であることのデータは、Master機能部63A(63B)とSlave機能部64A(64B)それぞれのプログラム内にデータとして記載されていると想定する。したがって、2回線モードでは、各親機は自己に接続されたライン30がLine1およびLine2のいずれであるかを判定できる。
図2では2回線対応機能が有効に設定された親機PAと親機PBを備える端末PPが提供される。端末PPは、1台で2回線に対応した機能を有する。つまり、同時にLine1とLine2で通信を達成するために、Line1とLine2にそれぞれ接続された2つの電話回路41Aと41Bおよび2つのRFモジュール50Aと50Bを有する。この2つのRFモジュールは、本実施の形態ではLine1側に接続されたほうが通信に関する主導権を有すると想定して、この方をMasterと呼び、Line2側に接続されて通信に関しMaster側に対して従属的に動作する方をSlaveと称する。MasterとSlaveは共通の親機IDデータを有するのでMasterからもSlaveからも子機群CCの各子機を呼出すことができる。また、Masterとslaveの両方ともに子機群CCから送信されるコマンドを検知することができる。
これにより、MasterがLine1を使用した外線通話またはINTERCOMに使用されている状態(ビジー状態)であっても、子機群CCのいずれかの子機からのコマンド情報74が示す回線接続要求に対してはSlaveが応じてLine2を使用することができる。つまり、各子機は自動的に空いている回線を使用できる。また、各子機は回線を選択して発呼することもできる。また、同様に、Masterがビジー状態におけるINTERCOM通信の要求に対してもSlaveが応じて、SlaveをベースとしたINTERCOM通信が可能となる。
なお、Masterは、自己がビジー状態であることをSlaveに通知している。
Line1を指定して発呼した場合はMasterが、Line2を指定して発呼した場合はSlaveがそれぞれ回線接続要求に応じる。着信する呼出しに関してもどちらの回線からの呼出しにも応じることができる。両方の回線に同時に呼出しが着信した場合も、選択操作を介して希望する方の呼出しに応じることができる。
LCD(Liquid Crystal Display)10を介して、Masterに接続された回線をLine1、Slaveに接続された回線をLine2として表示し、呼出しの着信時にはどちらの回線からの呼出しであるかを表示する。また、Line1とLine2でブザー14の鳴動周波数やメロディを別にすることで、ユーザはどちらの回線からの呼出しであるかを音の聞き分けにより認識できる。
図2の構成では、端末PPは付加機能部45Aと45Bという2つの付加機能部を備えるので、その分コストの上昇は避けられない。このコスト上昇を回避するために、端末PPにおいて付加機能部を1つのみ設けるようにしてもよい。このように設けた場合には次のような制限がある。つまり、FAX機能部がLine1を介したFAX通信のために使用中の場合に、Line2にFAXによる呼出しの着信があっても、Line1のFAX通信が終了しFAX機能部が解放されるまで、Line2のFAX通信は開始することができないという制限が生じる。これは留守録機能についても同様である。したがって、コストと該制限とを比較して設ける付加機能部の数を決めることが望ましい。
図2の2回線モードにおいては、端末PPの親機PAはMasterに親機PBはSlaveにそれぞれ設定されて、Masterの親機PAの親機IDデータを子機群CCの各子機および親機PBが共有する。
図2の構成においては、親機PAおよび親機PBならびに子機群CCの各子機は、互いに呼出すことも呼出されることも可能となる。これにより、1台の端末PPで2回線(Line1とLine2)に対応した端末と同等の環境が確立できる。この環境においては、元の子機群CAの各子機と元の子機群CBの各子機との間のINTERCOM通話や通話転送が可能となる。
元の子機群CAから親機PBを第2の親機としてINTERCOM通話や通話転送が可能となる。また元の子機群CBの各子機から親機PAを第2の親機としてINTERCOM通話や通話転送が可能となる。また元の子機群CAの各子機からLine2を使用しての発呼、Line2からの呼出への応答が可能となる。また元の子機群CBの各子機からLine1を使用しての発呼およびLine1からの呼出への応答が可能となる。
(2回線モード切換時のプロセス)
次に、図1(A)と(B)のように1回線対応機能で動作していた電話セットを図2のような2回線対応機能で動作させるためのプロセスについて説明する。
図11には本実施の形態に係る2回線モードに設定(切換える)時の処理フローチャートが示される。当該フローチャートに従うプログラムは予めメモリ55に格納されており、2回線モード移行指示を入力するとCPU51はメモリ55から当該プログラムを読出して実行する。
なお、ここでは、図1(A)と図1(B)の親機PAと親機PBは無線通信可能な距離に設置されていると想定する。また子機も親機と無線通信可能な距離に設置されていると想定する(図2参照)。その後、親機PAと親機PBのそれぞれは、キーボード44を介したユーザの操作により、2回線モードに移行するよう指示される。以降、各親機において以下の処理が実行される。
CPU51は、2回線モードに移行の指示を入力すると2回線設定(切換)のモードに移行する(ステップS(以下、単にSと略す)10)。2回線モードに移行の指示を入力すると、親機PAのCPU51は、チャネルテーブル59Aから専用チャネルデータSCHDを読出して、親機PBのCPU51は、チャネルテーブル59Bから専用チャネルデータSCHDを読出す。これにより、各親機のCPU51は、読出した専用チャネルデータSCHDの周波数を用いた親機間での無線通信が可能となる。
その後、他方の親機からコマンドを受信するまで待機する(ステップS11)。
このとき、Masterとして機能させたい側の親機は、ユーザのキーボード44の操作により、Masterに設定するための選択操作が行なわれている。ここでは、親機PAはユーザ操作によりMasterに選択されたと想定する。CPU51は当該操作に基づき自己はMasterに指定されていることを示すデータを記憶エリア57Aに書き込む。
親機PAについて説明する。親機PAのCPU51は、他の親機からコマンドを受信すると(S11でYES)、記憶エリア57Aのデータを参照して自己はMasterに選択されているか否かを判定する(S12)。Masterに選択されていた親機PAは、他の親機PBに対してSlave指定コマンドとともに自己の親機IDデータと自己の子機データ記憶エリア56Aに記憶された図1(A)の子機のデータ70Aと図5(A)のチャネルテーブル59Aの領域E1のデータ(子機番号データHSiとチャネルデータCHiの組)を読出して送信する(S13)。その後、制御フラグFを1にセットする(S13a)。そして、親機PAは親機PBからSlave指定コマンドなどを受信するか否か判定する(S14)。ここでは親機PAはMasterに指定されているためにSlave指定コマンドを受信することはないから、次に、親機PBからスレーブ設定が正常に完了したことを示すレスポンスを受信するか否かを判定する(S16)。
Slave設定完了レスポンスを親機PBから受信するとき(S16でYES)、Slave設定完了レスポンスとともに、子機データとチャネルデータ(子機番号データHSiとチャネルデータCHiの組)を受信する。
親機PAは該レスポンスとともに受信した子機データを用いて自己の子機データ記憶エリア56Aのデータ70Aを更新し、また受信したチャネルデータ(子機番号データHSiとチャネルデータCHiの組)を用いてチャネルテーブル59Aの領域E1の内容を更新する(S16a)。これにより、親機PAの子機データ記憶エリア56Aのデータ70Aは図2のように更新され、チャネルテーブル59Aは図5(B)のように更新される。その後は、2回線設定が正常に終了したので、一連の処理を終了する。
タイマ42が計時する所定時間待ってもSlave設定完了レスポンスを受信できないときは(S16でNO)、CPU51は制御フラグFが1であるか否かを判定する(S17)。ここで、制御フラグFは2回線モードへ設定する処理のための一時変数であって、Master側の親機においては他の親機に対してスレーブ指定コマンドを送信完了したか否かを1または0で示し、Slave側の親機においてはスレーブ設定処理が完了してスレーブ設定完了レスポンスを他の親機に対して送信したか否かを1または0で示す。
制御フラグFが1でなければ(S17でNO)、エラー処理が行なわれて(S18)、一連の処理を終了する。制御フラグFが1であれば(S17でYES)、Masterの親機PAでは、先に送信したSlave指定コマンドに対するスレーブ設定完了レスポンスを受信できたので、一連の処理を終了する。これにより、親機PAではCPU51は1回線対応機能部61Aに代わってMaster機能部63Aを起動して、該Master機能部63Aに従う動作が開始可能な状態となる。
一方、親機PBでは以下のように処理が行なわれる。まず、親機PAと同様にしてモード設定されて(S10)、他の親機PAからコマンドを受信する(S11でYES)。親機PBはMasterに選択されていないので(S12でNO)、S13とS13aの処理をスキップして、親機PAからSlave指定コマンドなどを受信するか否かを判定する(S14)。判定結果、Slave指定コマンドなどを受信すると(S14でYES)、後述する図12のSlave設定処理が行なわれる(S15)が、タイマ42が計時する所定時間待っても受信できなければ(S14でNO)、一連の処理を終了するか、所定のエラー処理を行なう。
Slave設定処理を実行後、親機PBのCPU51はSlave設定完了レスポンスを受信するか否かを判定する(S16)。親機PBはSlave設定完了レスポンスを受信することはないので(S16でNO)、制御フラグFが1であるか否かを判定する(S17)。制御フラグFが1でなければ(S17でNO)、所定のエラー処理(S18)を行ない処理を終了する。
制御フラグFが1であれば(S17でYES)、親機PBにおいて正常に2回線モードへの設定(切換)処理が実行されたとして、一連の処理を終了する。これにより、親機PBではCPU51は、1回線対応機能部61Bに代わってSalve機能部64Bを起動して、該Slave機能部64Bに従う動作が開始可能な状態となる。
なお、記憶エリア57Aと57Bの内容は2回線モード切換の開始時には予め初期化(‘空データ’など)されており、2回線モードが解除されると初期化される。
ここで、図11のSlave設定処理(S15)の手順について図12を参照して説明する。
親機PBにおけるSlave設定処理では、まずCPU51は制御フラグFに0を設定する(S20)。そして、親機PBはS14で受信したコマンドで自機がSlaveに割当てられたことを知るので、受信内容に基づきCPU51は記憶エリア57Bに自己がSlaveであることを指示するデータを書き込む。そして、自機がSlaveに指定されたことを確認したことに応じて、CPU51は、今後、新しい親機IDデータを使うべきと判定する。この判定結果に応じて、元の親機IDデータはシステム情報記憶エリア54Bからシステム情報退避エリア55Bに退避させて、親機PAから受信した親機IDデータをシステムID記憶エリア54Bに格納する(S21)。
このように元の親機IDデータをシステム情報記憶エリア54Bから読み出しシステム情報退避エリア55Bに格納している(待避させている)ことにより、その後に、2回線モードを解除し1回線モードに戻された場合には、親機PBの元の親機IDデータを再び使用することが可能となる。
次に、S14で親機PAから受信したデータ70Aの子機データを子機データ記憶エリア56Bに追加して格納し、また同様に受信したチャネルデータ(子機番号データHSiとチャネルデータCHiの組)をチャネルテーブル59Bに追加して格納して、子機データ記憶エリア56Bにおける親機PAから受信した子機データと自己の子機データとを比較し、チャネルテーブル59Bにおける親機PAから受信したチャネルデータと自己のチャネルデータとを比較する(S22)。
この比較では、自機に従属している各子機の子機番号データ22Aにおいて、受信した親機PAに従属している各子機の子機番号データ22Aと重複している(同一である)か否かをチェックし、また自機に従属している各子機のチャネルデータCHiにおいて、受信した親機PAに従属している各子機のチャネルデータCHiと重複している(同一である)か否かをチェックする(S23)。子機番号データ22AまたはチャネルデータCHiについて重複があった場合は(S23でNO)、重複していた自機の子機の子機番号データ22Aについては空いている番号を示すように変更し、また重複していた自機の子機のチャネルデータCHiについては空いている周波数を示すように変更することそれぞれ重複を解消する(S24)。これにより、子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bは図2に示すように子機番号データの重複がないように更新されて、チャネルテーブル59Bの領域E1のチャネルデータも図5(D)のように更新される(S25)。なお、後述のS26のデータ配信のために更新前のチャネルテーブル59Bの領域E1のチャネルデータは作業用RAM52に退避されて一時的に格納される。
ここでは、説明を簡単にするために子機IDデータ22Bを重複が起こりえないと想定しているが、重複が起こりえる場合には、子機番号データ22Aと同様に重複を解消するための処理が行なわれることになる。
子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bの更新においては、親機PBのCPU51は、子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bの、子機群CCの各子機の子機番号データは重複しない値となるように更新する。つまり、元の子機A1〜A4のそれぞれの子機番号データ22Aはそのままに、元の子機群CBの各子機についての子機番号データ22Aを、元の子機A1〜A4の子機番号データと重複しない値となるように更新される。チャネルデータCHiについても同様である。
一方、重複がなければ(S23でYES)、親機PAから受信した子機データが子機データ記憶エリア56Bに格納されて、かつ受信したチャネルデータがチャネルテーブル59Bの領域E1に格納された時点で、子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bの更新とチャネルテーブル59Bの更新は完了する(S25)。
S25の子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bの更新が完了すると、その後、親機PBのCPU51は自己に従属している各子機B1〜B4に対して、システム情報記憶エリア54Aの更新後の親機IDデータを配信するパケット70を生成して送信する(S26)。このとき必要ならば更新後の子機番号データとチャネルデータが送信される。S26のデータ配信には作業用RAM52に退避されて記憶された更新前のチャネルデータを読出して、各子機毎に、読出したチャネルデータの周波数を用いて送信する。
当該パケット70は、フィールドF1にシステム情報退避エリア55Bから読み出した元の親機IDデータを格納し、フィールドF3にデータBDを格納する。さらに、フィールドF4には、システム情報記憶エリア54Bから読み出した新たな親機IDデータと、これを設定するように指示する親機ID変更のコマンド情報と、S24で重複があったために子機番号データ22Aまたはチャネルデータ22Dが変更された場合には、子機番号データまたはチャネルデータの変更があった子機については子機番号データ22Aまたはチャネルデータ22Dの更新が行なわれるように、子機番号データ22Aまたはチャネルデータ22Dの変更を指示する子機番号/チャネル変更のコマンド情報が格納される。子機番号/チャネル変更のコマンド情報は、子機番号/チャネルデータが変更された対象子機を特定するための変更前の子機番号データ22Aと変更後のデータ(変更後の子機番号データまたは変更後のチャネルデータ)とを含む。
親機PBに従属していた各子機は、親機PBからS26で配信されたパケット70を受信すると、親機IDデータを用いた認証をして、続いてフィールドF3のデータBDに基づき自己宛であることを確認する(S31でYES)。
各子機のCPU20は、受信したパケット70のフィールドF4の内容に基づきデータを更新する(S32)。具体的には、フィールドF4で示される新たな親機IDデータを用いて不揮発性RAM22の親機IDデータ22Cを書換える。このとき元の親機IDデータは後述のACK送信のために一時的に退避されて記憶される。また、子機番号データの変更が指示された対象子機においてはフィールドF4の新たな子機番号データを用いて不揮発性RAM22の子機番号データ22Aが書き換えられる。また、チャネルデータの変更が指示された対象子機においてはフィールドF4の新たなチャネルデータを用いて不揮発性RAM22のチャネルデータ22Dが書き換えられる。このとき当該対象子機の元のチャネルデータは後述のACK送信のために一時的に退避されて作業用RAM21などに記憶される。
データ更新が終了すると、CPU20はRF通信ユニット17を介して親機PBに対してデータ更新が完了したことを通知するためにACK(Acknowledge)をフィールドF4に格納したパケット70を送信する(S33)。この送信には、チャネルデータ22Dが更新された子機については、一時的に作業用RAM21などに記憶されていた更新前のチャネルデータ22Dを読出して用いる。ACKを格納したパケット70のシステムID71には、S32で退避させていた元の親機IDデータが用いられる。
親機PBのCPU51は、各子機からACKを格納したパケット70のシステムID71とシステム情報退避エリア55Bの元の親機IDデータとを照合して、認証し受信すると(S27でYES)、全部の子機についてACK受信を完了したか否かを判定する(S28)。完了していなければS26の処理に戻る。すべての子機についてACKを受信したと判定する、すなわち新しい親機IDデータの送信が完了したことを判定すると(S28でYES)、更新後の子機データ記憶エリア56Bの内容(データ70B)と更新後のチャネルテーブル59Bの領域E1のチャネルデータ(子機番号データHSiとチャネルデータCHiの組)を含むSlave設定完了レスポンスを、親機PAに送信する(S29)。
その後、CPU51はSlave設定処理が正常に終了したことを示すために制御フラグFを1に更新する(S30)。そして、元の処理(図11)に戻る。
ここでは親機PAをMasterとしたが、親機PAおよびPBのそれぞれは、MasterおよびSlaveのいずれでにも設定することが可能である。
また、ここではマスタ側の親機PAに既に割当てされていた親機IDデータを共有するようにしたが、マスタの親機PAで新たな親機IDデータを新規に作成して、これを共有するようにしてもよい。
また、ユーザ操作によりMasterの親機を指定して、Master親機から他の親機をSlave指定したが、逆にSlaveの親機をユーザ操作により指定して、Slave親機から他の親機をMaster指定してもよい。
また、データ70Aと70Bの更新では、Slave側で重複しないような子機番号データ22Aを探して割当てしたが、次のようにしてもよい。つまり、Masterが空いている子機の番号データを管理しており、管理情報に基づく空の子機番号データをSlaveに通知してSlaveは通知された空番号データを自己の子機に割当てるようにしてもよい。また、チャネルデータ22Dの更新では、Slave側で重複しないようなチャネルデータ22Dを探して割当てしたが、次のようにしてもよい。つまり、Masterが空いている(未使用)チャネルデータを管理しており、管理情報に基づく空のチャネルデータをSlaveに通知してSlaveは通知された空チャネルデータを自己の子機に割当てるようにしてもよい。
(2回線モードでの回線制御手順)
図2の2回線モードに移行した場合の通信制御について説明する。2回線モードでは、親機PAとPBでは能動化された2回線対応機能部62Aと62Bは、親機チャネルデータCHDを用いて親機間の通信を行ない、子機とは更新後のチャネルテーブル59Aと59Bの領域E1のチャネルデータCHiを用いた通信が行なわれる。
図2の2回線システムのコードレスデジタル電話システムにおいては、親機として親機PAとPBの2つを、回線Line1とLine2の2つをそれぞれ使用できる。
上述のようにMasterを「親機PA」、これに接続された回線をLine1とし、Slaveを「親機PB」、これに接続された回線をLine2とする。子機群CCの各子機では2回線モード移行後は、親機を呼出す際、親機PAと親機PBどちらを呼出すかを指定する操作が必要となる。
また、接続する回線についても、各子機では使用可能なLine1とLine2のどちらの回線を使用するかの選択方法を指定するための操作がされる。選択方法としては、所望のLineを指定する方法(以下、MANUALという)と、通信に使用されていない空きの方を自動選択する方法(以下、AUTOという)を提供する。
AUTOが指定された場合においては、両方の回線が空いているとき、または両方の回線が使用中であるときには「優先回線設定」に従うものとする。「優先回線設定」とは、Line1とLine2のどちらの回線を使用するかを子機C側の操作により予め設定しておくことをいう。
ユーザが予め子機群CCの各子機について、キーボード11を操作して優先回線設定の情報を入力すると、入力された情報に基づきLine1とLine2のどちらかの回線を指示する優先回線設定データ22Eが不揮発性RAM22に格納される。
これらの操作をここでは「2回線専用操作」と称し、2回線専用操作は図1(A)と(B)に示すような1回線システムの環境では不要であり禁止されている。2回線専用操作は、ユーザがキーボード11を用いて実施する。また、2回線専用操作により設定された内容は不揮発性RAM22に格納される。
次に、Masterの親機PAとSlaveの親機PBはそれまで自身に従属していた各子機に対して、上述の2回線専用操作を有効にする為、「2回線システム=Enable」の情報をフィールドF4に格納したパケット70を配信する。各子機は該パケット70を受信すると、受信パケット70のフィールドF4の情報に従い、2回線専用操作により設定された内容に基づいた通信動作が実行可能な状態に設定される。「2回線システム=Enable」の情報をフィールドF4に格納したパケット70の通信は、更新前の(1回線モード)の親機IDデータとチャネルデータを用いて行なわれる。
「2回線システム=Enable」の情報の配信後は、2回線モードへの切換時に設定した子機群CCの各子機に固有のチャネルデータおよび子機番号データと全ての子機に共通の親機IDデータとを用いた2回線モードのための通信が可能となる。
各子機では、メモリ15に予め1回線モードのためのプログラムと2回線モードのためのプログラムが格納されており、図1(A)と(B)の態様(購入時)では、CPU20により1回線プログラムに従う動作が行なわれるが、上述の「2回線システム=Enable」の情報のパケット70を受信すると、1回線プログラムに代替して2回線プログラムが起動して動作する。1回線モードと2回線モードでは、パケット70の生成とパケット70の内容の解釈との手順が異なるので、これら手順の差異を示すような両プログラムが準備されている。
以後、それまで、別の親機に従属していた子機間での呼出し、INTERCOM、通話転送が可能となる。また、2つの親機を選択して呼出し、2つの回線を選択的に使用することが可能となる。そして、どちらの親機からも呼出され、どちらの回線からの呼出しに対してもブザー14を用いた呼出し音が鳴動するようになる。各子機においては、呼出された時は、Line1とLine2どちらからの呼出しかを明示する。たとえば、ブザー14の鳴動の音色を変えたり、メロディの違いで区別させたり、LCD10を介して呼出しのLine名を示したり、図示のないLEDランプでLine1とLine2の別を示したり、LCD10のバックライトの明滅をしてLine1とLine2の別を示すなどである。
後述の混信を避けるための規則に従ってMasterとSlaveが動作することにより、1つの筐体に2基のRF通信ユニット39を有する端末PPを設けたとしても、従来から提供されている2回線対応端末と同様のシステムを構築することができる。
従来から提供されていた2回線対応端末では、留守録機能、FAX機能を司る資源はそれぞれ1つである構成が一般的であるから、2回線(Line1とLine2)を介して同時に同一資源を用いる要求を受信した場合には、一方の要求には応じられるが、他方の要求は一方の要求を処理中には該処理が終了するまで待たなければならない。図2の端末PPでは、2台の親機それぞれが付加機能部45で、これら資源を個々に備えることができるので、いずれの要求も待たせること無く同時に並行して処理できる。
また、メーカがこの仕様に準拠した親機のラインアップを揃えることで、ユーザは様々な組合せで、希望する2回線システムの端末PPを構築できる。たとえば、コードレス子機付きFAX機能を有する親機PAとコードレス子機付き留守録電話機能を有する親機PBを備える端末PP、またはコードレス子機付き熱転写FAX機能を有する親機PAとコードレス子機付きレーザFAX機能を有する親機PBを有する端末PPなどである。
(混信を避ける為の制御)
図2の2回線モードでは、同じシステムIDを有する親機PAとPBが2台存在するので、混信を回避するための何らかの制御が必要となる。この制御はMaster機能部63Aまたは63B、およびSlave機能部64Aまたは64Bにより実行される。
上述のように2回線モード設定後は、基本的にMaster側(親機PA側)がシステムを管理し、Slave(親機PB)はLine2への着信時、発呼時にLine2が指定されたとき、およびMasterがビジー状態(Line1使用中、またはMasterがINTERCOM通信のベースとして動作中)のみ応答動作する。Masterがビジー状態であることは、親機PAからSlaveの親機PBに通知される。
Slaveの親機PBのCPU51は、これらに該当する状況を認識しないときは、後述のコマンド監視ルーチンR10により、子機とMaster(親機PA)間でパケット70を介して送受信されるフィールドF4のコマンド情報74を監視はするが、該コマンド情報74に対する応答は返さないものとする。
混信を避ける為、ある子機が親機呼出し操作、もしくは、外線接続操作を行った場合、Master/Slaveは以下の取決めに従い動作するものとする。以下、「優先回線設定」はLine1に設定されているものとする。
1) 待機状態:
Master: Autoが指定された子機からのコマンド情報74、およびManualでLine1(親機1(親機PA))が指定された子機からのコマンド情報74を監視する。また、子機間INTERCOM等、子機間の通信でも、Baseが介在する方式においては、Masterがそれを制御する。
Slave: ManualでLine2(親機2(親機PB))が指定された子機からのコマンド情報74を監視する。
(待機状態の処理手順について)
MasterとSlaveは通常は上述のような待機状態にある。待機状態にあるときは、図10と図13のフローチャートに従う手順が実行される。当該フローチャートの手順を実行時に、外線が着信した場合には、優先的に、外線着信についての処理を実行する。ここでは、説明を簡単にするために、外線着信の検出を考慮しない待機状態の処理について説明する。
まず、MasterとSlaveのCPU51は、図13の手順に従い子機からパケット70を受信するか否かを検出している(ステップS1)。パケット70の受信をすると(S1でYES(図10の処理P7でYES))、受信パケット70のフィールドF1に格納されたIDデータ71(子機IDデータ22B)が子機データ記憶エリア56A(56B)に格納された子機IDデータのいずれかに一致するか否かを判定する(S2)。判定結果、一致するものがなければ、CPU51は、該受信パケット70を無視(処理せず破棄)する(S9)。S2〜S9の処理は図10の処理P9に含まれる。
一方、一致する子機IDデータが子機データ記憶エリア56A(56B)に格納されていることを判断すると(S2でYES)、CPU51は、受信パケット70のフィールドF4に格納されているコマンド情報74を所定手順に従い解析して(S3)、その解析結果に基づき、何らかの応答の処理が必要か否かを判断する(S5)。応答は必要ないと判断すると該受信パケットについての応答は何ら行なわない(S6)。一方、応答が必要と判断すると(S5でYES)、解析したコマンドに従う所定の処理を実行する(S7)。コマンドに従う処理については後述する。
S5で応答が必要と判定する場合は、親機PAであればINTERCOM通信要求、ManualでのLine1指定の外線接続要求、Autoでの外線接続要求などを格納したパケット70を受信する場合である。また親機PBでは、ManualでのLine2指定の外線接続要求などを格納したパケット70を受信する場合である。
ここでは、S1、S2およびS3の一連の処理は、受信するコマンド情報74の監視をするルーチンであるので、コマンド監視ルーチンR10と呼ぶ。
2) 子機で回線接続の操作が行なわれ、回線接続要求のコマンド情報74を発信した場合:
2-1) 回線接続要求のコマンド情報74がManualでLine1が指定されていることを示すとき
a.Line1とLine2ともに空き状態:
Master:呼出している子機に、無線応答で許可を与え、該子機にLine1を介した通信が可能となるようにLine1を接続する。
Slave: コマンド情報74を監視しているが、応答せず。
b.Line1使用中/Line2は空き状態:
Master:Line1の使用を続行する。無線で子機に拒否応答。
Slave:コマンド情報74を監視しているが応答せず。
c.Line2使用中/Line1は空き状態:
Master:呼出している子機に無線応答で許可を与え、該子機にLine1を介した通信が可能となるようにLine1を接続する。
Slave: Line2の使用は続行する。コマンド情報74を監視しているが応答せず。
d.Line1とLine2の両方使用中の状態:
Master:Line1の使用は続行する。無線で子機に拒否応答。
Slave: Line2の使用は続行する。コマンド情報74を監視しているが応答せず。
2-2) 回線接続要求のコマンド情報74がManualでLine2が指定されていることを示すとき
e.Line1とLine2ともに空き状態:
Master:コマンドを監視しているが応答せず。
Slave:呼出している子機に、無線応答で許可を与え、該子機にLine2を介した通信が可能となるようにLine2を接続する。
f.Line1使用中/Line2は空き状態:
Master:Line1の使用は続行する。コマンド情報74を監視しているが応答せず。
Slave:呼出している子機に、無線応答で許可を与え、該子機にLine2を介した通信が可能となるようにLine2を接続する。
g.Line2使用中/Line1は空き状態:
Master:コマンド情報74を監視しているが応答せず。
Slave: Line2の使用は続行する。無線で子機に拒否応答する。
h.Line1とLine2両方使用中の状態:
Master:Line1の使用は続行する。コマンド情報74を監視しているが応答せず。
Slave: Line2の使用は続行する。無線で子機に拒否応答する。
(manualでの外線接続の処理手順について)
上述のmanualで外線接続の手順について図14のフローチャートに従い説明する。コマンド監視ルーチンR10のコマンド解析の結果、受信パケット70(図5(G)参照)のコマンド情報74がmanualを示し、かつ接続を要求する回線として、当該パケット70を受信した親機自身が接続している回線が指定されていた場合には、当該親機においては図14に従う手順が実行される。
まず、当該親機のCPU51は接続している外部の回線(Line1またはLine2)は未使用状態であるか(“空”であるか)を判定する(S50)。未使用状態であれば(S50でYES)、許可の応答パケット70を生成する(S51)。
該許可パケット70は、フィールドF1に親機IDデータ、フィールドF3に受信したパケット70(図5(G)参照)のフィールドF1に格納されていた子機IDデータ22Cに基づいて子機データ記憶エリア56A(56B)から検索した、当該子機IDデータ22Cに対応の子機番号データ22A、フィールドF4にコマンド情報74として外線接続を許可する情報を格納している。生成されたパケット70は送信されて(S52)、外線を介した通話のための所定処理が実行される(S53)。
一方、当該親機に接続しているラインが使用状態であれば(S50でNO)、外線接続拒否のパケット70を生成して送信する(S55、S57)。
当該パケット70は、フィールドF4に外線接続を拒否するコマンド情報74を格納して他フィールドにはS51で生成するパケット70と同じ内容を格納している。
当該パケット70送信のためのチャネルデータCHiは、子機データ記憶エリア56A(56B)から検索した子機番号データ22Aに基づいてチャネルテーブル59A(59B)の領域E1から読出される。つまり、当該子機番号データ22Aに一致する子機番号データHSiに関連のチャネルデータCHiを領域E1から検索する。そして検索されたチャネルデータCHiはRF通信ユニット39A(39B)に与えられるので、当該パケット70はRF通信ユニット39A(39B)にて当該チャネルデータCHiの周波数に基づき変調されて送信される。
子機群CCの子機のうち、RF通信ユニット39A(39B)の変調周波数に一致する周波数のチャネルデータ22Dが割当てされた子機のみが、RF通信ユニット17を介して、S52またはS57で送信されるパケット70を受信することができる。
子機は、パケット70を受信すると(S58aでYES)、受信したパケット70のフィールドF1に格納されている親機IDデータと自己が記憶する親機IDデータ22Bとを照合して一致するか否かを判定する(S58b)。一致しなければ、子機は該パケット70を無視する(S58e)。一致すれば(S58bでYES)、該受信パケット70のフィールドF3に格納された子機番号データと不揮発性RAM22に格納された子機番号データ22Aとを比較し、一致するか(自己宛のパケットであるか)を判定する(S58c)。子機番号データが一致して自己宛であると判定すると(S58cでYES)、外線通信のための所定処理に移行する(S58d)。
一方、子機番号データ22Aが一致しなければ(自己宛のパケット70ではないと判定すれば)、該受信パケット70を無視する(S58e)。
2-3) 回線接続要求のコマンド情報74がAuto設定であることと、優先回線設定の情報を示すとき
i.Line1とLine2ともに空き状態:
優先回線設定の情報がLine1優先を指示するとき=上記a.の態様と同じ。
優先回線設定の情報がLine2優先を指示するとき=上記e.の態様と同じ。この場合には、MasterはSlaveからLine2が空きであることの通知を受信しているので、MasterはSlaveに対して要求元の子機の子機番号データ22AとともにLine2の回線接続要求があったことを通知する。これにより、Slaveは上記e.の状態と同様に動作する。
j.Line1使用中/Line2は空き状態:
上記f.の態様と同じ。この場合には、MasterはSlaveにビジー状態であることを通知すると、MasterはSlaveからLine2が空きであることの通知を受信するので、MasterはLine2が空き状態であることを検知する。この検知に応じてSlaveに対して要求元の子機の子機番号データ22AとともにLine2の回線接続要求があったことを通知する。その結果、Slaveは上記f.の状態と同様に動作する。
k.Line2使用中/Line1は空き状態:
上記c.の態様と同じ。
l.Line1とLine2両方使用中の状態:
優先回線設定の情報がLine1優先を指示するとき=上記d.の態様と同じ。
優先回線設定の情報がLine2優先を指示するとき=上記h.の態様と同じ。この場合には、MasterはSlaveに対して要求元の子機の子機番号データ22AとともにLine2の回線接続要求があったことを通知する。これにより、Slaveは上記h.の状態と同様に動作する。
(Auto時の回線接続手順について)
次に、子機からのパケット70の回線接続要求のコマンド情報74が、AUTOと優先回線設定の情報を示すときに、Line1が空き状態であるときの動作について説明する。なお、当該パケット70のコマンド情報の優先回線設定の情報は、子機の優先回線設定データ22Eを用いてセットされる。
Masterはコマンド監視ルーチンR10において、受信した図5(G)のパケット70のコマンド情報74がAUTO設定を示していると判断したとき、対応する処理として図15の処理フローチャートを実行する。
まず、Masterの親機PAは、受信パケット70のコマンド情報74で示されている優先回線設定情報がMaster親機に予め割当てられたLine1を示すか否かを判定する(ステップT(以下、単にTと略す)1)。判定結果、Line1を示していれば、図14のS51以降の処理を実行する。
一方、優先回線設定がLine1を示していなければ(Line2を示していれば)、T4の処理に移行する。
ここで、Slaveの親機PBもまた、該パケット70を受信し、コマンド監視ルーチンR10を経て、T2の処理を実行する。コマンド情報74が優先回線設定情報としてLine1を示すか否かを判定する(T2)。Line1を示せばこのパケット70に対しては何ら応答をせず(T6)、処理を終了する。一方、優先回線としてLine1が示されていなければ(Line2が示されていれば)(T2でNO)、親機PBのCPU51は、Line2の状態(使用/未使用(空))を検出し、その検出結果の通知をMasterに送信する(T3)。
Master側は、Slave側からの回線Line2の状態通知を受信すると(T4)、受信した状態通知に基づき、回線Line2は空きであるか否かを判定する(T5)。空きと判定すると(T5でYES)、回線接続の要求通知をSlaveに対して送信する(T7)。一方、空き状態でないと判定すると(T5でNO)、図14のS55以降の処理を実行する。
Slaveの親機PBは、Masterの親機PAから送信された要求通知を受信すると(T8)、図14のS50の処理を実行する。
また、回線接続要求のコマンド情報がAUTO設定であり、優先回線設定の情報を示すとき、回線Line1が使用中であるときの動作について図16を参照して説明する。
Master側の親機PAは、コマンド監視ルーチンR10を経て、T10の処理を実行する。まず、受信したパケット70のコマンド情報74に基づき優先回線設定がLine1を示すか否かを判定する(T10)。Line1と示されていると(T10でYES)、現在、回線Line1は使用中なので、該パケット70についての応答は何らせず(T11)、処理を終了する。
一方、優先回線設定がLine1を示さない(回線設定がLine2を示す)と判定すると(T10でNO)、回線Line1が使用中であることを示すビジー通知をSlaveの親機PBに対して送信する(T12)。
一方、Slaveの親機PBも、コマンド監視ルーチンR10を実行し該パケット70を受信しているが、コマンド情報74の解析結果、応答しないと判定するので、何ら応答は行なわないが、このときMasterの親機PAからビジー通知を受信するので(T13)、該受信に応じて、自己に接続されている回線Line2の状態を検知し、その検知結果を示す状態通知をMasterの親機PAに対して送信する(T14)。
Masterは、SlaveからのLine2の状態通知を受信するので(T15)、受信した状態通知に基づき、Line2は未使用状態であるか否か(空であるか否か)を判定する(T16)。回線Line2も使用されていると判定すると(T16でNO)、図14のフローチャートのS55の処理を実行する。
一方、回線Line2は未使用状態であると判定すると(T16でYES)、回線接続の要求通知をSlaveの親機PBに対して送信する(T17)。
Slaveの親機PBは、Masterの親機PAから回線接続の要求通知を受信し(T18)、このときコマンド監視ルーチンR10で受信した子機からのパケット70について図14のS50以降の処理を実行する。
3)Line1に呼出しの着信があった場合:
Masterは各子機にLine1から呼出しが着信したことを示すコマンド情報74を含む図5(E)のパケット70を各子機に送信する。このときの各子機毎に対応のチャネルデータ(各子機番号データHSiに関連のチャネルデータCHi)がチャネルテーブル59Aの領域E1から順に読出されてRF通信ユニット39Aに与えられる。したがって、RF通信ユニット39Aからは、順に与えられるチャネルデータCHiの周波数データを用いてパケット70を変調して送信する。したがって、各子機に順にパケット70が送信される。各子機では受信した該パケット70のコマンド情報74に基づいてブザー14の鳴動を開始させる。SlaveもLine1から呼出しが着信したことを示すコマンドをMasterから受信し、該受信コマンドに基づき「Line1に呼出しが着信した」ことを明示(音声/表示)しながら、他の子機と同様に電話機能部46Bによりベルなどの鳴動を開始する。応答操作(例:TALKキー押下)を行った端末(子機)から、Masterに対して回線接続コマンドが発信される。
4)Line2に呼出しの着信があった場合:
Slaveは各子機にLine2から呼出しが着信したことを示すコマンド情報74を有する図5(F)のパケット70を各子機に送信するので、各子機では該パケット70を受信して、そのコマンド情報74に基づきブザー14の鳴動を開始させる。パケット70の送信用チャネルデータCHiはLine1に呼出しの着信があった場合と同じ手順で設定される。MasterもSlaveから、Line2に呼出しが着信したことを示すコマンドを受信し、受信した該コマンドに基づき「Line2に呼出しが着信した」ことを明示(音声/表示)しながら、他の子機と同様に電話機能部46Bによりベルなどの鳴動を開始する。応答操作(例:TALKキー押下)を行った端末(子機)から、Slaveへ回線接続コマンドが発信される。
(外線に呼出の着信があった場合の処理手順について)
上述した外線(Line1またはLine2)に呼出の着信があった場合、Masterの親機PAとSlaveの親機PBは、同様な動作を行なう。この動作を、図17の処理フローチャートを参照し説明する。ここではSlaveの親機PBに接続されたLine2に外線の着信があったと想定して説明する。
親機PBのCPU51は、自己に接続されている外部の回線Line2に呼出の着信があるか否かを判定する(T20)。呼出の着信があったことを判定すると(T20でYES)、図5(F)のパケット70を生成し(T21)、該パケット70を各子機に送信する(T22)。送信用のチャネルデータCHiの設定は上述したのと同じ手順に従う。
各子機は、該パケット70を受信すると(T23でYES)、該受信パケット70の内容に基づきフィールドF1の親機IDデータと不揮発性RAM22に格納されている親機IDデータ22Cとが一致するか否かを判定する(T24)。不一致であれば(T24でNO)、該パケットを無視する(T29)。
一方、一致していれば(T24でYES)、該受信パケット70のフィールドF3のデータBDに基づき当該パケット70は自己宛てのものと判定して、以降の処理においてフィールドF4のコマンド情報74を解析する(T25)。その解析結果に基づき報知(出力)の動作を行なう(T26)。
この報知により、ユーザはキーボード11などを介して応答操作をする。CPU20は、当該応答操作されたことを判定すると(T27でYES)、回線接続要求のコマンドをフィールドF4に格納した図5(I)のパケット70を生成して送信する(T28)。その後、親機PBは当該パケット70の内容に基づき通信相手の子機を認証して、認証した子機とLine2との間の回線を接続して外部との通信を実行する。
親機PB側の操作に戻り、子機にパケット70を送信した後(T22)、親機PBのCPU51は、他方の親機PAに対して外線Line2に着信があったことを示すコマンドを送信する(T30)。その後、親機PBのCPU51は、コマンド監視ルーチンR10を実行し(T31)、子機からの回線接続要求コマンドのパケット70の受信を待つ。
親機PAでは、T24で送信されたコマンドを受信すると(T33でYES)、該受信コマンドを解析し、解析結果に基づき‘外線Line2に着信あり'の報知(出力)を行なう(T35、T37)。
5)Line1とLine2同時に呼出しの着信があった場合:
上記3)と4)の態様に従う動作が行なわれる。
各子機、Master(=親機PA)、Slave(=親機PB)は、表示、音声等から両方の回線に呼出しが着信している状況であることを知る。各子機ではキーボード11を介してどちらの回線の呼出しに応じるかの選択操作を含む応答操作がなされる。該応答操作を行った子機から、回線接続要求のコマンド情報74を格納した図5(I)のパケット70が発信されて、MasterおよびSlaveの親機PAおよびPBにてそれぞれ受信されてコマンドが解析される。解析の結果、応答操作をした子機においてLine1を選択したことを示す場合には、当該パケット70はLine1を接続したMasterの親機PAにおいて処理されてLine2を接続しているSlaveの親機PBでは当該パケット70は無視される。逆に、Line2を選択した場合はSlaveの親機PBにおいて処理されてLine1を接続しているMasterの親機PAでは当該パケット70は無視される。
6)資源の使用要求が競合した場合
Line1でFAX通信している間にLine2に呼出しが着信した場合にLine2について回線接続すると、相手がFAX通信を要求していることを検知した状態、すなわち資源(FAX機能部47)の使用要求が競合した状態では、以下のように動作する。なお、FAX通信を要求していることは該呼出しがFAX送信を目的としていることを示す信号、例えばCNG信号がLine2を介して受信されることにより検出される。CNG信号は0.5secの1100Hzと2secの休止の繰返しパターンの信号であり、FAX通信の要求元である機器が、親機PBからFAX受信信号を用いた応答を受信するまでの期間、送信される。
使用要求が競合したこのような場合、従来の単なる2回線を接続した端末(Line1とLine2に独立したFAX機能部を持つ端末以外の端末)では、FAX機能を有していても該FAX機能は1つしかないので、Line1のFAX通信が終了するまで、Line2のFAX通信は待機状態に設定される。
これに対して、本実施の形態の2回線モードの図2の端末PPは、FAX機能部47Aを有するMasterとFAX機能部47Bを有するSlaveを備えるので、Line2に着信したFAX通信の要求に対しても、待ち無しで該要求を受付けてFAX通信を開始することができる。これは、留守録機能の場合でも同様である。
つまり、従来の単なる2回線を接続した端末(Line1とLine2に独立した留守録機能部を持つ端末以外の端末)では、留守録機能を有していても該留守録機能は1つしかないので、Line1の通話が通信が終了するまで、Line2の通話は待機状態に設定される。
これに対して、本実施の形態の2回線モードの図2の端末PPは、留守録機能部48Aを有するMasterと留守録機能部48Bを有するSlaveを備えるので、Line2に着信した通話の要求に対しても、待ち無しで該要求を受付けてメッセージ録音を開始することができる。
この様に、端末PPにより、2回線について同時に同一の機能部(資源)を使用する要求が発生しても、要求を待たすことの無いシステムを構築できる。
(2回線モードにおける子機の新規登録の手順について)
図2の2回線モードにおける子機の新規登録の手順を図18のフローチャートに従い説明する。
まず、親機PAおよび親機PBのそれぞれと新規登録されるべき子機とはキーボード44または11を操作することによるユーザの指示を介して“子機登録モード”に設定される(S60、S70、S80)。以下の通信は子機登録モードに移行している機器においてのみ行なわれる。
Master側の親機PAにおいては子機の番号指定のモード(マニュアル/自動)の別をキーボード44を介してユーザにより指定される。マニュアルは新規登録される子機に対して任意の子機番号(子機番号データ22A)を指定することを言い、自動は、空いている番号のうち若い番号から順に新規登録される子機に子機番号(子機番号データ22A)として自動的に割当てることを言う。
Master側の親機PAにおいてキーボード44をユーザが操作して子機番号が入力されると(S61)、CPU51は、システム情報記憶エリア54Aから読出した親機IDデータと入力された子機番号とをコマンド情報74として格納した図5(D)のパケット70を子機に対して送信する(S62)。このときのパケット70の送信に使用される無線のチャネル(=周波数)は、子機登録のための増設用チャネルデータUCHDと増設用チャネルデータ22Fで指示される。
新規の子機は、増設用チャネルデータ22FがRF通信ユニット17に与えられるので、RF通信ユニット17は、不揮発性RAM22から読出した増設用チャネルデータ22Fが指示する周波数を用いて通信する。当該新規子機は、パケット70を規定時間内にRF通信ユニット17を介して受取ると(S71でYES)、それを作業用RAM21に一旦格納し、CPU20は、作業用RAM21に一旦格納した親機IDデータと子機番号データとを親機IDデータ22Cおよび子機番号データ22Aとして不揮発性RAM22に格納する(S72)。その後、正しく受領できたことを通知するためにACKを格納した図5(E)のパケット70を、RF通信ユニット17を介して、送信元の親機に対して返信する(S73)。当該パケット70のフィールドF4には‘ACK’とともに、当該新規子機の子機番号データ22Aと子機IDデータ22Bとが格納されている。
親機PAはACKを格納したパケット70を新規登録の子機から受信すると(S63でYES)、受信したパケット70のフィールドF4の内容を、子機データ記憶エリア56Aのデータ70Aに新たに追加して、データ70Aを更新し、また空の周波数を示すチャネルデータCHiと受信パケット70の子機番号データ22A(SHi)とを関連付けてチャネルテーブル59Aに追加格納する(S64)。
そして、新たに追加した子機番号データ22Aと子機IDデータ22BとチャネルデータCHiとを用いて、子機データ記憶エリア56Bおよびチャネルテーブル59Bの領域E1の内容を更新するよう指示するコマンドを他方の親機PBに通知する(S65)。
親機PBにおいては、当該更新指示のコマンドを受信すると(S81でYES)、自己の子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bを、受信した新規子機の子機番号データ22Aと子機IDデータ22Bの組合わせ(関連付け)を追加して更新し、さらにチャネルテーブル59Bの領域E1に、受信した新規子機の子機番号データ22A(SHi)とチャネルデータCHiの組合わせを追加して更新する(S82)。この結果、親機PAの子機データ記憶エリア56Aのデータ70Aとチャネルテーブル59Aと、親機PBの子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bとチャネルテーブル59Bとは、新規登録された子機の子機番号データ22A(SHi)と子機IDデータ22BとチャネルデータCHiの組合わせを含むように更新される。
以上の処理が終了後、各親機および各子機は、子機登録モードは終了して待機状態へと移行してする。
なお、新規登録される子機の子機番号データ22A(SHi)は親機PAで決めるようにしているがこれに特定されない。たとえば、新規子機のキーボード11を介してユーザが入力した子機番号を親機PAに送信して、親機PAは受信した子機番号データと子機データ記憶エリア56Aの子機番号データ22Aとを比較して、比較結果、既存の子機に既に当てられた子機番号データ22Aと重複しないことを判定すれば、親機PAから新規子機に対して‘承認’のコマンドを送信して、該子機番号を新規子機の子機番号データ22A(SHi)として登録するようにしてもよい。
(2回線モードの解除)
上述した2回線対応機能部62A(62B)のMaster機能部63A(63B)またはSlave機能部64A(64B)が起動されて有効化された親機について、2回線モードを解除して、代りに元の1回線対応機能部61A(61B)を起動して1回線モードに切換えるための設定解除モードについて図19の手順を参照して説明する。当該設定解除モードでも親機間の通信には親機チャネルデータCHDが用いられる。
図2に示すように、親機PAがMasterとして親機PBがSlaveとして機能していた2回線モードの環境があると想定する。この2回線モードの環境を解除するには、以下の処理が行なわれる。
Master側の親機PAにおいては以下のようである。まず、ユーザがキーボード44を操作して2回線モード解除を指示する(S40)。親機PAのCPU51は、この指示を入力したことに基づいて、親機PBに対して2回線モードの解除を指示するコマンドを送信する(S41)。
その後、親機PAの内部では、CPU51により2回線対応機能部62AのMaster機能部63Aに代わって1回線対応機能部61Aが有効化されて、以降は1回線対応機能部61Aに従う動作が行なわれる(S42)。
一方の親機PBでは、親機PAから2回線モード解除コマンドを受信すると(S45でYES)、CPU51により2回線対応機能部62BのSlave機能部64Bに代わって1回線対応機能部61Bが有効化される(S46)。そして、CPU51はシステム情報退避エリア55Bから元の親機IDデータを読出し、システム情報記憶エリア54Bに格納(上書き)する(S47)。これにより、1回線モードにおいて通信の認証に用いられる親機IDデータは復元される。
以上の手順を経て親機の2回線モードが解除されると各子機については次の操作がなされる。なお、親機PA(PB)のシステム情報記憶エリア54A(54B)に格納された親機IDデータは、キーボード44を所定操作することによりCPU51により読出されてLCD43に表示することができる。また子機の不揮発性RAM22の子機IDデータ22B、子機番号データ22Aおよびチャネルデータ22Dは、キーボード11を所定操作することによりCPU20により読出されてLCD10に表示することができると想定する。
2回線モードの下で使用していた子機群CCの各子機は親機PAの親機IDデータを共有しているので、すべての子機が親機PAに従属した状態である。そこで、ユーザは子機群CCの中から、親機PAおよびPBそれぞれに従属させる子機を選択する。その後、ユーザは親機PAに従属すべきと選択した子機のそれぞれについて、親機PAの親機IDデータ22Cをキーボード11から入力するので、各子機のCPU20は入力されたデータを用いて不揮発性RAM22の親機IDデータ22Cを更新する。親機PBに従属すると選択した各子機についても同様な操作がされる。
その後、ユーザは各親機のキーボード44を操作して、該親機に従属している全ての子機についての子機番号データ22Aと子機IDデータ22Bとチャネルデータ22Dを入力するので、CPU51は各子機について、入力された子機番号データ22Aと子機IDデータ22Bを関連付けした組合わせを用いて、子機データ記憶エリア56A(56B)のデータ70A(70B)を更新(上書き)し、入力された子機番号データ22A(SHi)とチャネルデータ22D(CHi)と関連付けたデータを用いてチャネルテーブル59A(59B)の領域E1を更新(上書き)する。これにより、図2の子機データ記憶エリア56A(56B)は例えば、図1(A)と(B)に示すようなデータ70A(70B)に更新され、また図5(B)と(D)のチャネルテーブル59A(59B)の領域E1の内容は、図5(A)と(D)のそれに更新される。これにより図2の2回線モードは解除されて図1(A)と(B)の1回線モードに戻ることになる。
(他の実施の形態)
上述の実施形態では、親機間のINTERCOM呼出は示されなかったが、本実施の形態では、親機間、親子間のINTERCOM呼出が示される。
親機間は無線で通信するから、離れて設置可能となる。そのため、本実施の形態の2回線モードのシステムでは次の(1)〜(4)のINTERCOM呼出に対応する。(1)Master親機からSlave親機をINTERCOM呼出、(2)Slave親機からMaster親機をINTERCOM呼出、(3)子機からMaster/Slave親機を選択して、INTERCOM呼出、(4)片方の親機が別コマンド発信中にもう一つの親機からINTERCOM呼出しする場合または2台の親機から同時にINTERCOM呼出する場合である。これらINTERCOM呼出を可能とするために、本実施の形態ではSlave親機を1つの子機と同様に扱う事で対応する。
つまり、Slave親機に子機番号を割当てるため、1回線モードで設置し得る子機の最大数をn台とすると、2回線モードにおいては1台減って、n−1台が設置し得る子機の最大数となる。図20と図21では、本実施の形態に係る1回線モードと2回線モードの構成が示される。図22(A)〜(D)には、本実施の形態に係るチャネルテーブル59Aと59Bの記憶内容例が示される。図23には、本実施の形態に係る親機の子機に対する問合わせが時分割に実施されることを模式的に示している。また、図24のフローチャートにより、図23の手順が詳細に示される。
図21には、図20の1回線モードの構成を2回線モードに切換えた場合の構成が示される。本実施の形態では、親機PAとPBがそれぞれ独立した1回線で使用する場合の接続可能な子機の最大台数を9台と想定すると、図21の2回線モードのシステムで接続可能な子機CCの最大台数は8台となる。一般的に、INTERCOM呼出において、親機の端末番号‘0(‘HS0’)’に割当てられ、子機から親機を呼出すためのキー操作は、INTERCOM+0となる。無線で送信されるパケット70中のMaster親機の端末番号(発信元、宛先)も‘0’となる。Slave親機を子機とした場合には当該子機(Slave親機)には子機番号データの最大値、すなわち子機番号データ‘HS9’が固定的に割当てされて、IDデータの値は、Slave親機が1回線モードで自機IDデータとして使用していた値が割当てされる。したがって、図21のように各親機のデータ記憶エリア56A(56B)には子機番号データ‘HS9’に関連して子機IDデータ‘YY’が格納される。
このように2回線モードでは、Master親機は、当該親機を一意に識別するための番号データとして‘HS0’が割当てされて、Slave親機には、同様に‘HS9’が割当てされることになる。したがって、親機間およ子機・親機間のINTERCOMでは、送信先(宛先)および送信元の親機を‘HS0’または‘HS9’を用いて指定できる。
Master親機は、Slave親機の子機番号データ‘HS9’と子機IDデータ‘YY’を2回線設定モードにおいて記憶する。Master親機の端末番号は従来通り‘0’とする。Slave親機の端末番号には、1回線時の子機の最大台数(n)が割当てられる。Slave親機の呼出しキー操作は、子機n、すなわち子機番号データ‘HS9’を呼出す操作となるので各子機またはMaster親機から、Slave親機を呼出すキー操作は、INTERCOM+9となる。
Slave親機からMaster親機をINTERCOM呼出しする操作は、(他の子機からと同様)となる。
一方の親機が別コマンド発信中に他方の親機からINTERCOM呼出しする場合も、2台の親機から同時にINTERCOM呼出しする場合も、無線にて送信されるパケット70には発信元および送信先を示す端末番号(HS0〜HS9)が格納されるから、発信元および送信先を一意に特定した通信が可能となる。
子機がLine1/Line2キー等、親機を指定するキーを具備している場合、親機を選択してINTERCOM呼出しする場合も、これらを用いる。つまり、たとえば、Intercom+Line1→Master親機呼出しとなり、Intercom+Line2→Slave親機呼出となる。このように接続Lineを指定するキー操作の場合も、無線で通信されるパケット70には上記と同じく、Master親機の端末番号‘HS0’、Slave親機の端末番号‘HS9’を用いて接続Lineが指定される。
(2回線モード切換時のプロセス)
図25と図26の手順に従い、図20の1回線モードから図21の2回線モードに切換える手順について説明する。
図25の手順は、図11の手順のS13とS16aの処理をS131とS16bの処理に変更した点の他は、図11のそれと同じである。したがって、変更点を詳細に説明する。
親機PAと親機PBのそれぞれは、キーボード44を介したユーザの操作により、2回線モードに移行するよう指示される。
2回線モードに移行の指示を入力すると親機PAとPBのCPU51それぞれは、図22(A)と図22(C)のチャネルテーブル59Aと59Bそれぞれから専用チャネルデータSCHDを読出して、読出した専用チャネルデータSCHDの周波数を用いた親機間での無線通信が可能となる(S10)。
このとき、ユーザのキーボード44の操作により、親機PAはMasterに選択されたと想定する。CPU51は当該操作に基づき自己はMasterに指定されていることを示すデータを記憶エリア57Aに書き込む。
その後、他方の親機からコマンドを受信するまで待機する(ステップS11)。
親機PAについて説明する。親機PAのCPU51は、他の親機からコマンドを受信すると(S11でYES)、記憶エリア57Aのデータを参照して自己はMasterに選択されていると判定するので(S12でYES)他の親機PBに対してSlave指定コマンドとともに、Salve親機の親機番号データ‘HS9’を決定して、決定した当該親機番号データと自己の親機IDデータと自己の子機データ記憶エリア56Aに記憶された図1(A)の子機のデータ70Aと図5(A)のチャネルテーブル59の領域E1のデータ(子機番号データHSiと関連付けされたチャネルデータCHiの全ての組)を送信する(S131)。
Salve親機の親機番号データ‘HS9’は、予めメモリ55に工場出荷時などに格納されており、それを読出して用いる。
その後、S13a〜S16が前述と同様に行なわれる。これにより、親機PAの子機データ記憶エリア56Aのデータ70Aは図21のように更新され、チャネルテーブル59Aの領域E1は図22(B)のように更新される(S16b)。図22(B)では、Slave親機PBは子機としてその子機番号データ‘HS9’とチャネルデータ‘CHD’とが関連付けて格納される。この格納されるチャネルデータ‘CHD’は領域E2から読出した親機チャネルデータCHDを指す。
その後は、S16とS17の処理が前述と同様に行なわれて、2回線設定が正常に終了したので、一連の処理を終了する。
一方、親機PBではS10〜S14の処理を前述と同様に行ない、後述する図26のSlave設定処理が行なわれる(S15)。ここで、図25のSlave設定処理(S15)の手順について図26を参照して説明する。
図26のSlave設定処理は、図12のS20〜S24の処理が同様に行なわれる。これにより、子機データ記憶エリア56Bのデータ70Bは図21に示すように子機番号データの重複がないように更新されて、チャネルテーブル59Bの領域E1のチャネルデータも図22(D)のように更新される(S25a)。なお、後述のS26のデータ配信のために更新前のチャネルテーブル59Bの領域E1のチャネルデータは作業用RAM52に退避されて一時的に格納される。
その後、親機PBのCPU51は前述と同様にS26〜S30の処理を行ない、各子機B1〜B4ではS31〜S33の処理が前述と同様に行なわれる。
ここでは親機PAをMasterとしたが、親機PAおよびPBのそれぞれは、MasterおよびSlaveのいずれにも設定可能である。
また、ここではマスタ側の親機PAに既に割当てされていた親機IDデータを共有するようにしたが、マスタの親機PAで新たな親機IDデータを新規に作成して、これを共有するようにしてもよい。
また、ユーザ操作によりMasterの親機を指定して、Master親機から他の親機をSlave指定したが、逆にSlaveの親機をユーザ操作により指定して、Slave親機から他の親機をMaster指定してもよい。
また、データ70Aと70Bの更新では、Slave側で重複しないような子機番号データ22Aを探して割当てしたが、次のようにしてもよい。ただし、‘HS0’と‘HS9’は親機に固有であり、空番号としては該当しない。つまり、Masterが空いている子機の番号データを管理しており、管理情報に基づく空の子機番号データをSlaveに通知してSlaveは通知された空番号データを自己の子機に割当てるようにしてもよい。また、チャネルデータ22Dの更新では、Slave側で重複しないようなチャネルデータ22Dを探して割当てしたが、次のようにしてもよい。つまり、Masterが空いている(未使用)チャネルデータを管理しており、管理情報に基づく空のチャネルデータをSlaveに通知してSlaveは通知された空チャネルデータを自己の子機に割当てるようにしてもよい。
図21の2回線モードにおいては、RF通信ユニット39A(39B)は、親機PA(PB)と通信する子機Ai(Bi)のそれぞれについて、時分割に通信するために、図23のように、たとえば200msec毎に通信用の周波数が切換られる。この切換手順は図24に示される。図24の手順は図10のP13とP9の処理を、子機が9台接続されていることに従う処理P13aとP9aとに代替しているが、他の処理は図10と同じである。
本実施の形態の2回線モードにおいてもチャネル切換部60Aとチャネル切換部60Bの動作は同様なので、チャネル切換部60Aの動作について説明する。なお、チャネルテーブル59Aと59Bには、図22(B)と図22(D)のようにデータが格納されていると想定する。
図24を参照して、問合わせがチャネルテーブル59Aに登録された9台の全ての子機について終了するまで(P13aでYES)、P1〜P11およびP15の処理が繰返される。
本実施の形態でも、P5の問合わせの送信は、200msec毎に実行されるように図24のプログラムは繰返し実行される。したがって、親機PAは、図23のように200msec毎の時分割に、各子機(子機A1〜A4、子機B1〜B4のおよび親機PBのそれぞれ)に通信要求の有無の問合わせをしながら、通信要求に応えることができる。
図27(A)〜(D)には、本実施の形態に係る通信パケットの内容例が示される。これらパケットを参照して図21の2回線モードにおけるINTERCOM呼出しを説明する。なお、ユーザは、2回線モードにおける各端末(各親機および各子機)の番号(親機番号、子機番号)が0〜9のいずれに割当てされているか知っていると想定する。
(親機間INTERCOM呼出)
図21において、Master親機PAからSlave親機PBをINTERCOM呼出する手順を説明する。まず、ユーザは親機PAのキーボード44を操作して‘INTERCOM+9’と入力するので、CPU51は、入力内容に基づき、送信元の親機番号データ‘HS0’を記憶エリア54Aから読出し、入力された数値‘9’を所定手順で‘HS9’と送信先の子機番号データに変換して、送信元のIDデータ‘XX’を記憶エリア54Aから読出し、これらデータを各フィールドに格納した図27(A)のパケット70を生成して、生成したパケット70をRF通信ユニット39Aに与える。また、RF通信ユニット39Aには送信先の子機番号データ‘HS9’に基づきチャネルテーブル59Aが検索された関連のチャネルデータ‘CHD’が読出されてRF通信ユニット39Aに与えられている。したがって、RF通信ユニット39AからはチャネルデータHS9の周波数で変調された図27(A)のパケット70が送信される。Slave親機PBは図23と図24の手順に従い当該パケット70を受信するので、親機間のINTERCOM呼出による通信がされる。
また、Slave親機PBからMaster親機PAをINTERCOM呼出する手順を説明する。まず、ユーザは親機PBのキーボード44を操作して‘INTERCOM+0’と入力するので、親機PBのCPU51は、入力内容に基づき、送信元の親機番号データ‘HS9’を記憶エリア54Bから読出し、送信先の子機番号データを入力された数値‘0’を所定手順で‘HS0’と変換して、送信元のIDデータ‘YY’を送信元の親機番号データ‘HS9’に基づき記憶エリア56Bから読出し、これらデータを各フィールドに格納した図27(B)のパケット70を生成して、生成したパケット70をRF通信ユニット39Bに与える。また、RF通信ユニット39Bには子機番号データ‘HS9’に基づきチャネルテーブル59Bから検索された関連のチャネルデータ‘CHD’が読出されてRF通信ユニット39Bに与えられている。したがって、RF通信ユニット39BからはチャネルデータCHDの周波数で変調された図27(A)のパケット70が送信される。Master親機PAは図23と図24の手順に従い当該パケット70を受信するので、親機間のINTERCOM呼出による通信がされる。
(子機とMaster親機間のINTERCOM呼出)
たとえば子機A1からMaster親機PAをINTERCOM呼出しすると想定する。まず、ユーザは子機A1のキーボード11を操作して‘INTERCOM+0’と入力するので、子機A1のCPU20は、入力内容に基づき、送信元の子機番号データ22A(‘HS1’)を不揮発性RAM22から読出し、入力された数値‘0’を所定手順で‘HS0’と送信先の親機番号データに変換し、また送信元の子機IDデータ22B(‘AA’)を不揮発性RAM22から読出し、これらデータを各フィールドに格納した図27(C)のパケット70を生成して、生成したパケット70をRF通信ユニット17に与える。また、RF通信ユニット17はチャネルデータ22Dの周波数に基づき、与えられるパケット70を変調して送信する。Master親機PAは図23と図24の手順に従い当該パケット70を受信するので、子機とMaster親機間のINTERCOM呼出による通信がされる。
(子機とSlave親機間のINTERCOM呼出)
ここでは、Master親機PAはビジー状態ではないと想定する。
たとえば子機A1からSlave親機PAをINTERCOM呼出しすると想定する。まず、ユーザは子機A1のキーボード11を操作して‘INTERCOM+9’と入力するので、子機A1のCPU20による2回線プログラムにより、入力内容に基づき、送信元の子機番号データ22A(‘HS1’)を不揮発性RAM22から読出し、送信先の親機番号データを入力された数値‘9’を一律に‘HS0’と変換し、また送信元の子機IDデータ22B(‘YY’)を不揮発性RAM22から読出し、これらデータを各フィールドに格納した図27(D)の上段のパケット70を生成する。また、入力内容に基づきコマンド情報が作成される。したがって、当該生成されたパケット70のフィールドF4にはコマンド情報(HS1がHS9をINTERCOM呼出’)が格納される。
生成されたパケット70はRF通信ユニット17を介して、チャネルデータ22Dの周波数に基づき変調されて送信される。Master親機PAのCPU51は、図23と図24の手順に従い当該パケット70を受信する。そして受信したパケット70のフィールドF4のコマンド情報を解析して、解析結果に基づき、図27(D)の下段のパケット70を生成する。生成されたパケット70は親機PBをINTERCOM呼出するためのものであるから、フィールドF1〜F3の内容は図27(A)のパケット70のそれと同じとなるが、フィールドF4の内容は受信したパケット70のフィールドF4のコマンド情報がそのまま格納される。
生成されたパケット70は、図27(A)のパケット70と同様にRF通信ユニット39Aを介してSlave親機PBに送信される。これにより、子機A1は親機PBをINTERCOM呼出することができて、以降、Slave親機PBと子機A1の通信はMaster親機PAを中継して行なわれる。
(さらなる他の実施の形態)
上述の各実施の形態はデジタルコードレス電話セットを例示しているが、適用可能な機器は電話セットだけに限定されず、各種のデジタルコードレス端末機に適用できる。デジタルコードレス端末機に本実施の形態に係る機能を搭載した場合、ソフトウェアの対応で処理することができるから、安価に機能を達成できる。
また、図2では2回線を接続する構成としたが3回線以上を接続する構成にしてもよい。この場合には親機Pには2つ以上の他の親機が接続される。
また、各実施の形態では親機PAまたはPBまたは端末PPには1つ以上の子機が従属しているが、これらそれぞれに従属する子機の数は0台であってもよい。この場合には、各親機の電話機能部46A(または46B)を用いた通話がされる。
(各実施の形態による効果)
以上説明した実施の形態によれば、図1(A)または図1(B)に示す1回線に対応のデジタルコードレス電話セットとして販売はするが、該電話セットの親機について拡張機能としての2回線モードのための2回線対応機能部62A(または62B)を備えるようにしている。従来、2回線対応機能は専用製品でしか提供されていなかったので、2回線対応デジタルコードレス電話システムを容易に、安価に提供できる。
また、上述した電話セットでは、既存の1回線のデジタルコードレス電話セットに、RFモジュール50の改良をするだけの簡単な変更により、2回線対応の電話セットにすることができる。
また、1回線対応の親機の付加機能部45が有する機能部の種類を増やし、また各親機毎に付加される機能部の種類を異ならせる。これにより、2回線対応システムを望むユーザは、要求する種類と数の機能部を得られるように親機同士を組合わせることで、簡単に該要求を満たす2回線システムを提供できる。
2回線システムを1つの筐体に組み込んだ機器では、従来は、2回線に対し留守録機能やFAX機能がそれぞれ1つしか搭載されておらず、2回線に同時にそれらに対する要求が着信した場合、一方の要求について機能部を用いた処理が実行されて、他方の要求は該処理の実行が終了するまで待機させられることになる。これに対して本実施の形態では、独立した2台の機器(親機)を用いる為、2台の親機両方にこれら機能部を搭載した機種を選べば、2回線に同時に同一種類の機能部への要求が着信した場合であっても、いずれの要求も待たせること無く両要求を並行して処理できる。
たとえば、2回線対応機能部62A(または62B)を持つ親機を1台のみ使用していたユーザが、オフィスに接続する回線をもう1回線増やし、2回線システムの導入を図った場合、もう1台の2回線対応機能部62A(または62B)を持つ親機を購入することで、既存の機器を破棄せずに有効に利用できる。
このように、2回線対応モデルの電話セットを独立して開発しなくてもよくなって、1回線システムを必要としないユーザと、2回線システムを必要とするユーザの両方の需要を1つの電話セットで満たすことができる。
上述の実施の形態では、ソフトウェアで、親機間通信用のチャネルを確保し、制御プログラムを組込むだけで済むので、低コストで機能を実現できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(A)と(B)は実施の形態に係るデジタルコードレス電話セットの構成図である。 図1(A)と(B)の2つの親機が接続された状態を示す図である。 実施の形態に係る親機のブロック図である。 実施の形態に係る子機のブロック図である。 (A)〜(D)は、実施の形態に係るチャネルテーブルの構成図である。 (A)〜(I)は、実施の形態に係る通信用のパケットの構成図である。 実施の形態に係る1回線モードのチャネル切換手順を模式的に示す図である。 実施の形態に係る1回線モードのチャネル切換処理フローチャートである。 実施の形態に係る2回線モードのチャネル切換手順を模式的に示す図である。 実施の形態に係る2回線モードのチャネル切換処理フローチャートである。 実施の形態に係る2回線モードへの切換時の処理フローチャートである。 実施の形態に係るSlave設定処理のフローチャートである。 実施の形態に係る親機の待機時の処理のフローチャートである。 実施の形態に係るManualでの外線接続手順を示すフローチャートである。 実施の形態に係るAutoでの外線接続手順を示すフローチャートである。 実施の形態に係るAutoでの外線接続手順を示すフローチャートである。 実施の形態に係る外線着信時の手順を示すフローチャートである。 実施の形態に係る子機登録モード時の処理フローチャートである。 実施の形態に係る2回線モードを解除する処理フローチャートである。 他の実施の形態に係る1回線モードのブロック図である。 他の実施の形態に係る2回線モードのブロック図である。 (A)〜(D)は、他の実施の形態に係るチャネルテーブルの構成図である。 他の実施の形態に係るチャネル切換手順を模式的に示す図である。 他の実施の形態に係るチャネル切換手順の処理フローチャートである。 他の実施の形態に係る2回線設定モードの処理フローチャートである。 他の実施の形態に係るスレーブ設定処理のフローチャートである。 (A)〜(D)は他の実施の形態に係るパケットを示す図である。
符号の説明
PA,PB,P 親機、CA,CB,CC 子機群、A1〜A4,B1〜B4,C 子機、19,50,50A,50B RFモジュール、54A,54B システム情報記憶エリア、55A,55B システム情報待避エリア、45,45A,45B 付加機能部、56A,56B 子機データ記憶エリア、59A,59B チャネルテーブル、60A,60B チャネル切換部。

Claims (18)

  1. 外部の複数の電話回線のそれぞれを接続する複数の親機と、1つまたは前記複数の親機と無線通信する複数の子機を備える電話システムであって、
    前記複数親機のそれぞれは、
    前記複数の電話回線を介した通信を行なうための複数回線対応部と、自己に接続された前記電話回線のみを介して通信を行なうための1回線対応部とを含み、前記複数回線対応部と前記1回線対応部のいずれか一方が選択的に能動化されて、
    前記1回線対応部を選択的に能動化した場合において、
    前記複数子機それぞれには通信時の認証に用いる予め割当てされた異なる子機IDに加えて、無線通信する1つの前記親機の通信時の認証に用いる親機IDと固有の子機用通信チャネルが割当てされて、前記複数親機それぞれには予め割当てされた異なる前記親機IDに加えて、当該親機と無線通信する1つ以上の前記子機の前記子機IDと前記子機用通信チャネルが割当てされて、
    前記複数回線対応部を選択的に能動化した場合において、
    前記複数親機間は親機用通信チャネルを用いて無線通信で接続されて、
    前記複数親機それぞれには前記異なる親機IDに代替して共通の親機IDと前記複数の子機の前記異なる子機IDと前記子機用通信チャネルが割当てされて、前記複数の子機それぞれには、前記異なる子機IDと前記子機通信用チャネルに追加して前記共通の親機IDが割当てされて、
    前記複数回線対応部を選択的に能動化した場合において、前記複数の子機それぞれが、固有の前記子機用通信チャネルを用いて前記複数の親機に対して送信するデータには当該子機に割当てされた前記異なる子機IDと前記共通の親機IDが含まれて、前記複数親機のいずれかが、前記複数の子機それぞれに当該子機に固有の前記通信チャネルを用いて送信するデータには当該親機に割当てされた前記共通の親機IDが含まれることを特徴とする、電話システム。
  2. 前記複数親機それぞれは付加機能部をさらに含み、
    前記複数回線対応部が能動化された状態において、前記複数電話回線を介して前記付加機能部の複数の使用要求が着信した場合には、前記複数使用要求のそれぞれは前記複数親機のそれぞれにおいて前記付加機能部を用いて処理されることを特徴とする、請求項1に記載の電話システム。
  3. 前記複数回線対応部は、前記子機から回線接続要求を受信したとき、前記複数電話回線のいずれかと該子機とを該子機に固有の前記子機用通信チャネルを用いて通信接続することを特徴とする、請求項1に記載の電話システム。
  4. 前記回線接続要求は回線を指定する情報を含み、
    前記複数親機それぞれの前記複数回線対応部は、
    受信した前記回線接続要求の前記回線指定情報により、該複数回線対応部を含む前記親機に接続された前記電話回線が指定されるときは、該電話回線と該子機とを該子機の前記子機用通信チャネルを用いて通信接続することを特徴とする、請求項3に記載の電話システム。
  5. 前記複数親機それぞれにおいて前記複数回線対応部が能動化されたとき、前記複数親機のいずれか1つがマスタに指定されて他の親機はスレーブに指定され、
    前記複数親機それぞれはさらに、
    前記マスタに指定されたときに自己に割当されていた前記親機IDを送信するマスタID送信手段と、
    前記スレーブに指定されたときに前記マスタID送信手段から受信した前記親機IDを用いて、自己に割当されていた元の前記親機IDを更新するスレーブID更新手段と、を含む、請求項1に記載の電話システム。
  6. 前記複数親機それぞれはさらに、
    前記スレーブに指定されたときは前記マスタID送信手段から送信されて受信した前記親機IDを、自己に割当されていた元の前記親機IDと共通した親機IDが割当された1つ以上の子機それぞれに対して、当該子機の前記子機用通信チャネルを用いて送信するスレーブID送信手段を含み、
    前記複数子機それぞれは、
    前記スレーブID送信手段により送信された前記親機IDを自己に割当てされていた前記子機用通信チャネルを用いて受信して、受信した前記親機IDを用いて、自己に割当されていた元の前記親機IDを更新する子機側ID更新手段を含む、請求項5に記載の電話システム。
  7. 前記複数親機それぞれはさらに、
    前記スレーブに指定された後に前記1回線対応部が前記複数回線対応部に代替して能動化されたとき、自己に割当されていた前記親機IDを元に戻す親機ID戻し手段を含む、請求項5に記載の電話システム。
  8. 前記マスタに指定された前記親機の前記複数回線対応部は、前記子機から未使用の回線についての未使用回線接続要求を受信したとき、
    前記複数の電話回線のうちから検出した未使用の電話回線と該子機とを通信接続することを特徴とする、請求項5に記載の電話システム。
  9. 前記未使用回線接続要求は、選択すべき回線を指示する選択回線指示情報を含み、
    前記マスタに指定された前記親機の前記複数回線対応部は、未使用の電話回線が2つ以上あると検出した場合に、前記子機から受信した前記未使用回線接続要求の前記選択回線指示情報に基づき選択した電話回線と該子機とを通信接続することを特徴とする、請求項8に記載の電話システム。
  10. 前記マスタに指定された前記親機の前記複数回線対応部は、前記スレーブに指定された前記親機から該親機に接続された前記電話回線が使用中か否かの通知を、前記親機用通信チャネルを用いて受信することを特徴とする、請求項8に記載の電話システム。
  11. 前記複数子機それぞれは、自己を一意に識別するための子機データを記憶する記憶手段を含み、
    前記子機データは、通信においては送信元および送信先の前記子機を特定するために用いられることを特徴とする、請求項1に記載の電話システム。
  12. 前記子機が前記電話システムに新規に登録されるとき、前記マスタに指定された前記親機は新規の前記子機に、前共通の親機IDを割当てるためのコマンドを送信することを特徴とする、請求項5に記載の電話システム。
  13. 前記子機が前記電話システムに新規に登録されるとき、前記マスタに指定された前記親機と新規の前記子機とは、予め定められた新規登録専用のチャネルを用いて前記コマンドを送信することを特徴とする、請求項12に記載の電話システム。
  14. 前記複数回線対応部が能動化されたとき、前記複数親機のいずれか1つがマスタに指定されて他の親機はスレーブに指定され、
    前記複数親機それぞれは、
    自己に割当てされた前記親機IDと共通した親機IDが割当てされた前記子機の前記子機IDと前記子機データと前記子機用通信チャネルを関連付けた子機情報を格納する子機情報格納部と、
    前記マスタに指定されたときに、自己に割当されていた前記親機IDと共通した親機IDが割当された1つ以上の子機それぞれに対応の前記子機情報を、前記子機情報格納部から読出し送信するマスタ側データ送信手段と、
    前記スレーブに指定された前記親機から送信された追加後子機情報を受信して、受信した前記追加後子機情報を用いて自己の前記子機情報格納部の内容を更新する情報格納部更新手段と、
    前記スレーブに指定されたときに前記マスタ側データ送信手段から送信されて受信した前記子機情報を、自己の前記子機情報格納部に追加して格納する追加格納手段と、
    前記追加格納手段により前記子機情報が格納された後の前記子機情報格納部の内容を、前記追加後子機情報として前記マスタに指定された前記親機に送信する格納後データ送信手段とを含む、請求項11に記載の電話システム。
  15. 前記複数親機それぞれはさらに、
    前記追加格納手段に追加格納後の前記子機データ格納部の内容に基づき、元から格納されていた前記子機情報中に、前記マスタ側データ送信手段から受信した前記子機情報と重複した前記子機情報があるか否か判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果が、重複した前記子機情報があることを示す場合には、前記子機データ格納部における元から格納されていた前記子機情報を、前記重複を解消するように変更する格納子機情報変更手段と、を含む、請求項14に記載の電話システム。
  16. 前記複数親機それぞれは、
    前記格納子機データ変更手段により対応の前記子機情報が変更された前記子機に対して、該子機に割当された前記子機情報を変更後の子機情報に更新するよう指示するコマンドを送信する子機情報更新コマンド送信手段を含む、請求項15に記載の電話システム。
  17. 前記親機の前記複数線対応部は、
    外部操作により与えられた親機間との通信要求に基づき、前記親機用通信チャネルを介して親機同士が相互に通信する親機間通信手段を備える、請求項1に記載の電話システム。
  18. 前記付加機能部の種類と数は前記複数親機それぞれにおいて異なることを特徴とする、請求項2に記載の電話システム。
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