JP2007049258A - 光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム - Google Patents

光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は,DSB-SC変調器を用いて周波数がf0の信号が抑圧され,周波数がf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得るための光変調システムを得ることを目的とする。
【解決手段】 上記課題は,上記の課題は,第1のDSB-SC変調器(2)と,第2のDSB-SC変調器(3)と,前記第1のDSB-SC変調器(2)及び第2のDSB-SC変調器(3)に印加する変調信号を発生するための信号源(4)の変調信号を,DSB-SC変調器(2)の上側波帯信号をDSB-SC変調器(3)が変調した下側波帯信号(f0)と,DSB-SC変調器(2)の下側波帯信号をDSB-SC変調器(3)が変調した上側波帯信号(f0)とが互に打ち消しあうように制御する信号制御部(5)とを具備する4倍波発生システムなどにより解決される。
【選択図】 図1

Description

本発明は,光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システムなどに関する。
光変調器として,光搬送波抑圧両側波帯変調器(DSB-SC変調器)が知られている。 具体的には,たとえば,特開平2004-252386号公報(下記特許文献1)の図37には,MZと,その両アームに設けられたPMと,一方のアームに設けられた固定位相器を有するDSB-SC変調器が開示されている。DSB-SC変調器は,理想的には,2つのサイト゛ハ゛ント゛(両側波帯)信号を出力し,キャリア(搬送波)信号成分が抑圧される。すなわち,DSB-SC変調器によれば,キャリア(f0)を抑圧したUSB(f0+fm),LSB(f0-fm)信号を得ることができる。
よって,DSB-SC変調器を用いて,周波数がf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得るためには,DSB-SC変調器の変調周波数をfmから2fmにすればよいとも考えられる。しかしながら,変調信号の周波数は,システムに用いられる変調信号源によって制約があるので,USB信号,LSB信号との周波数差には限界がある。
DSB-SC変調器を用いて周波数がf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得るために,2つのDSB-SC変調器をタンデムに(直列に)接続することも考えられる。しかし,第一のDSB-SC変調器からの出力信号にさらにDSB-SC変調を施せば,それらの信号のサイト゛ハ゛ント゛の周波数がキャリア周波数(f0)で一致する。よって,DSB-SC変調器を2つタンデムに接続したシステムでは,周波数がf0+2fm,f0及びf0-2fmの信号を有するスペクトルとなり,周波数(f0)の成分がある程度の強度をもって残ることとなる。
特開平2004-252386号公報
本発明は,DSB-SC変調器を用いて周波数がf0の信号が抑圧され,周波数がf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得るための光変調システムを得ることを目的とする。
本発明は,DSB-SC変調器を用いて周波数差が変調周波数(fm)の4倍となる信号を得るための光変調システムを得ることを目的とする。
本発明は,DSB-SC変調器を用いて周波数がf0の信号ができるだけ抑圧され,周波数がf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得るための光信号の取得方法を提供することを目的とする。
本発明は,たとえば, DSB-SC変調器を2つタンデムに接続し,そしてそれらの変調器に加えられる変調信号の位相を90度ずらすなどして調整することで,周波数がf0の信号が互に打ち消しあうように調整し,キャリアを抑圧した2つの信号(f0±2fm)を得ることができるという知見に基づくものである。
また,上記のようなシステムを用いた無線信号の発生装置を用いれば,周波数が(f0±2fm),又は4 fmの無線信号を容易に得ることができるという知見に基づくものである。
本発明によれば,DSB-SC変調器を用いて周波数がf0の信号が抑圧され,周波数がf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得るための光変調システムを得ることができる。
本発明によれば,DSB-SC変調器を用いて周波数差が変調周波数(fm)の4倍となる信号を得るための光変調システムを得ることができる。
本発明によれば,キャリアを抑圧したDSB-SC変調を行ったうえで,光信号を得ることにより効果的に,キャリアを抑圧した2つの信号(f0±2fm)を得ることができる。
1. 4倍波発生システム
図1は,本発明の第一の側面に係る4倍波発生システムの基本構成を示すブロック図である。図1に示されるように,この4倍波発生システム(1)は,第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と直列に接続された第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)及び第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を発生するための信号源(4)と,前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号とが互に打ち消しあうように制御する信号制御部(5)とを具備する,光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システムである。なお,各変調器は,光ファイバなどの公知の導波路により接続されてもよい。
なお,このシステムで得られる2つの信号(f0±2fm)の周波数が,変調周波数の周波数の4倍離れていることから本明細書においては,これらの信号を4倍波ともよぶ。すなわち,「4倍波発生システム」とは変調周波数の周波数の4倍離れた信号(f0±2fmなど)を得るためのシステムを意味する。
前記信号制御部(5)は,具体的には,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号との位相差が180°となるように制御するものであってもよい。また,前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,それらの位相差が90度となるように制御するものがあげられる。このように制御すれば,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号との位相差が180°となるので,それら2つの信号が互に打ち消しあい,理想的には消滅する。これにより,周波数f0の成分が抑圧されるので,2つの信号(f0±2fm)を得ることができる。前記信号制御部(5)は,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)とに入力する光信号の遅延(第1の変調器(2)が変調する時間と第2の変調器が変調する時間との時間差)と,それら2つの変調器(2,3)に印加される変調信号の遅延との差が,nを整数とし,fm[Hz]を2つの変調器(2,3)に印加される変調信号の周波数としたときに,(2n+1)/4fm[秒]となるように制御する。このように制御するので,2つの変調器において,ひとつの信号を制御することができる。なお,nとしては,0又は1が好ましい。このような遅延は,2つの光変調器の変調信号に任意の時間差を与えるための可変遅延器により調整されてもよいし,可変遅延器として機能する信号制御部により調整されてもよい。
1.2. DSB-SC変調器
DSB-SC変調器として,公知のDSB-SC変調器を適宜用いることができる。たとえば,特開平2004-252386号公報の図37にあるように,LN導波路上に形成されたマッハツェンダー導波路(MZ)と,MZの両アームに設けられた位相変調器(PM)と,MZの一方のアームに設けられた固定位相器を有するDSB-SC変調器があげられる。なお,従来の光SSB(シンク゛ルサイト゛ハ゛ント゛)変調器や光FSK(周波数シフトキーイング)変調器をDSB-SC変調器として用いてもよい。2つのDSB-SC変調器へ印加される変調信号は,同一の信号源から分岐した信号を用いることが好ましい。
光FSK変調器は,例えば,第1のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,第2のサブマッハツェンダー導波路(MZ)と,前記MZ及び前記MZとを含み,光の入力部と,変調された光の出力部とを具備するメインマッハツェンダー導波路(MZ)を具備する。そして,前記MZを構成する2つのアーム間のバイアス電圧を制御することにより,前記MZの2つのアームを伝播する光の位相を制御する第1の直流または低周波用電極(DC電極)と,前記MZを構成する2つのアーム間のバイアス電圧を制御することにより,前記MZの2つのアームを伝播する光の位相を制御する第2の直流または低周波用電極(DC電極)と,前記MZを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力する第1のRF電極(RF電極)と,前記MZを構成する2つのアームにRF信号を入力する第2のRF電極(RF電極)と,入力されるRF信号の電圧値,または位相を制御することにより前記出力部から出力される光の周波数を制御する電極(RF電極)とを具備する。
それぞれのマッハツェンダー導波路は,例えば,略六角形状の導波路(これが2つのアームを構成する)を具備し,並列する2つの位相変調器を具備するようにして構成される。
通常,マッハツェンダー導波路や電極は基板上に設けられる。基板及び各導波路は,光を伝播することができるものであれば,特に限定されない。例えば,LN基板上に,Ti拡散のニオブ酸リチウム導波路を形成しても良いし,シリコン(Si)基板上に二酸化シリコン(SiO2)導波路を形成しても良い。また,InPやGaAs基板上にInGaAsP,GaAlAs導波路を形成した光半導体導波路を用いても良い。基板として,XカットZ軸伝搬となるように切り出されたニオブ酸リチウム (LiNbO3:LN)が好ましい。これは大きな電気光学効果を利用できるため低電力駆動が可能であり,かつ優れた応答速度が得られるためである。この基板のXカット面(YZ面)の表面に光導波路が形成され,導波光はZ軸(光学軸)に沿って伝搬することとなる。Xカット以外のニオブ酸リチウム基板を用いても良い。また,基板として,電気光学効果を有する三方晶系,六方晶系といった一軸性結晶,又は結晶の点群がC3V,C3,D3,C3h,D3hである材料を用いることができる。これらの材料は,電界の印加によって屈折率変化が伝搬光のモードによって異符号となるような屈折率調整機能を有する。具体例としては,ニオブ酸リチウムの他に,タンタル酸リチウム (LiTO3:LT),β−BaB2O4(略称BBO),LiIO3等を用いることができる。
基板の大きさは,所定の導波路を形成できる大きさであれば,特に限定されない。各導波路の幅,長さ,及び深さも本発明のモジュールがその機能を発揮しうる程度のものであれば特に限定されない。各導波路の幅としては,たとえば1〜20マイクロメートル程度,好ましくは5〜10マイクロメートル程度があげられる。また,導波路の深さ(厚さ)として,10nm〜1マイクロメートルがあげられ,好ましくは50nm〜200nmである。
第1のバイアス調整電極(DC電極)(25)は,MZを構成する2つのアーム(Path1及びPath3)間のバイアス電圧を制御することにより,MZの2つのアームを伝播する光の位相を制御するための電極である。一方,第2のバイアス調整電極(DC電極)(26)は,MZを構成する2つのアーム(Path2及びPath4)間のバイアス電圧を制御することにより,MZの2つのアームを伝播する光の位相を制御するための電極である。DC電極,及びDC電極は,好ましくは通常直流または低周波用電極である。ここで低周波用電極における「低周波」とは,例えば,0Hz〜500MHzの周波数を意味する。なお,この信号源の出力には位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
第1の変調電極(RF電極)(27)は,MZを構成する2つのアームにラジオ周波数(RF)信号を入力するための電極である。一方,第2の変調電極(RF電極)(28)は,MZを構成する2つのアームにRF信号を入力するための電極である。RF電極,及びRF電極としては,進行波型電極または共振型電極が挙げられ,好ましくは共振型電極である。
RF電極,及びRF電極は,好ましくは高周波電気信号源と接続される。高周波電気信号源は,RF電極及びRF電極へ伝達される信号を制御するためのデバイスであり,公知の高周波電気信号源を採用できる。RF電極,及びRF電極に入力される高周波信号の周波数(f)として,例えば1GHz〜100GHzがあげられる。高周波電気信号源の出力としては,一定の周波数を有する正弦波があげられる。なお,この高周波電気信号源の出力には位相変調器が設けられ,出力信号の位相を制御できるようにされていることが好ましい。
RF電極,及びRF電極は,たとえば金,白金などによって構成される。RF電極,及びRF電極の幅としては,1μm〜10μmが挙げられ,具体的には5μmが挙げられる。RF電極,及びRF電極の長さとしては,変調信号の波長の(fm)の0.1倍〜0.9倍が挙げられ,0.18〜0.22倍,又は0.67倍〜0.70倍が挙げられ,より好ましくは,変調信号の共振点より20〜25%短いものである。このような長さとすることで,スタブ電極との合成インピーダンスが適度な領域に留まるからである。より具体的なRF電極,及びRF電極の長さとしては,3250μmがあげられる。以下では,共振型電極と,進行波型電極について説明する。
共振型光電極(共振型光変調器)は,変調信号の共振を用いて変調を行う電極である。共振型電極としては公知のものを採用でき,例えば特開2002-268025号公報,「川西哲也,及川哲,井筒雅之,"平面構造共振型光変調器",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE, IQE2001-3(2001-05)」に記載のものを採用できる。
進行波型電極(進行波型光変調器)は,光波と電気信号を同方向に導波させ導波している間に光を変調する電極(変調器)である(例えば,西原浩,春名正光,栖原敏明著,「光集積回路」(改訂増補版)オーム社,119頁〜120頁)。進行波型電極は公知のものを採用でき,例えば,特開平11−295674号公報,特開平11−295674号公報,特開2002−169133号公報,特開2002-40381号公報,特開2000-267056号公報,特開2000-471159号公報,特開平10-133159号公報などに開示されたものを用いることができる。
進行波型電極として,好ましくは,いわゆる対称型の接地電極配置(進行波型の信号電極の両側に,少なくとも一対の接地電極が設けられているもの)を採用するものである。このように,信号電極を挟んで接地電極を対称に配置することによって,信号電極から出力される高周波は,信号電極の左右に配置された接地電極に印加されやすくなるので,高周波の基板側への放射を,抑圧できる。
RF電極が,RF信号用の電極と,DC信号用の電極とを兼ねたものでもよい。すなわち,RF電極及びRF電極のいずれか又は両方は,DC信号とRF信号とを混合して供給する給電回路(バイアス回路)と連結されている。この態様の光SSB変調器は,RF電極が給電回路(バイアス回路)と連結されているので,RF電極にRF信号(ラジオ周波数信号)とDC信号(直流信号:バイアス電圧に関する信号)を入力できる。
第3のRF電極(RF電極)(29)は,MZ及びMZのバイアス電圧を制御することによりMZ及びMZを伝播する光の位相を制御するための電極である。第3の電極(RF電極)は,進行波型の電極であることが好ましい。RF電極の切り換え速度が,光FSK変調器のデータ速度になるので,RF電極を進行波型電極とすることで高速の切り換え(USBとLSBとの切換し)が可能となるからである。
光FSK変調器は,符号切り換えを高速で実現するために,光SSB変調器のDCに相当する電極をRF(ラジオ周波数)電極(RF電極),又はバイアス調整電極とRF電極(RF電極)とに置き換えたものである。RF電極のみを用いるものとしては,RF電極がDC信号とRF信号とを混合して供給する給電回路(バイアス回路)と連結されているものが挙げられる。RF電極として,好ましくは,高速スイッチングに対応した進行波型電極を用いることができる。ここで,RF電極とは,RF周波数の入出力に対応した電極である。FSK変調器においても,RF電極の信号電圧の位相や振幅を切り換えることで,上側波成分と下側波成分とを切り換えて出力できる。
光FSK変調器の動作は,光SSB変調器の動作と同様である。光SSB変調器の動作は,たとえば,「川西哲也,井筒雅之,"光SSB変調器を用いた光周波数シフター",信学技報,TECHNICAL REPORT OF IEICE, OCS2002-49, PS2002-33, OFT2002-30(2002-08)」,「日隅ら,Xカットリチウムニオブ光SSB変調器,エレクトロンレター,vol. 37, 515-516 (2001).」などに詳しく報告されている。すなわち,光SSB変調器によれば,所定量周波数がプラスにシフトした上側波帯(USB)信号,及び下側波帯(LSB)信号を得ることができる。
光FSK変調器の動作を以下に説明する。並列する4つの光位相変調器に位相が90°ずつ異なる正弦波RF信号を入力する。また,光に関してもそれぞれの位相差が90°となるようにバイアス電圧DC電極,DC電極,RF電極を調整する。すると,RF信号の周波数分だけ周波数がシフトした光が出力される。周波数シフトの方向(減少/増加)は,RF電極に印加する信号の電圧値又は位相を調整することにより選択できる。すなわち,図2に示される光FSK変調器では,各位相変調器で,電気・光とも90°ずつの位相差をもつこととなる。なお,基板として,X−カット基板を用いるとRF信号用電極RF電極,及びRF電極に位相が90°異なる正弦波を供給するだけで,4つの位相変調器でそれぞれ位相が0°,90°,180°,270°のRF信号の変調を実現できる(日隅ら,Xカットリチウムニオブ光SSB変調器,エレクトロンレター,vol. 37, 515-516 (2001).)。
たとえば,図2のそれぞれのMZ構造部分においてDC電極,DC電極のバイアス電圧を2つのPath(パス1とパス3,パス2とパス4)での光の位相差が180°となるように調整する。RF電極のバイアス電圧を,2つのMZ構造部分の光位相差が90°となるように調整する。出力光では,上側波成分のみが含まれる。
一方,RF電極のバイアス電圧を,2つのMZ構造部分の光位相差が270°となるように調整すると,下側波成分のみが出力される。したがって,RF電極の信号(又は2つのアームに印加される信号の位相)を切り換えることで,上側波成分と下側波成分とを切り換えて出力できる。RF電極として,RF周波数に対応した進行波型電極を用いると,上記の周波数シフトを高速に行うことができる。
光導波路の形成方法としては,チタン拡散法等の内拡散法やプロトン交換法など公知の形成方法を利用できる。すなわち,本発明の光FSK変調器は,例えば以下のようにして製造できる。まず,ニオブ酸リチウムのウエハー上に,フォトリソグラフィー法によって,チタンをパターニングし,熱拡散法によってチタンを拡散させ,光導波路を形成する。この際の条件は,チタンの厚さを100〜2000オングストロームとし,拡散温度を500〜2000℃とし,拡散時間を10〜40時間としすればよい。基板の主面に,二酸化珪素の絶縁バッファ層(厚さ0.5−2μm)を形成する。次いで,これらの上に厚さ15−30μmの金属メッキからなる電極を形成する。次いでウエハーを切断する。このようして,チタン拡散導波路が形成された光変調器が形成される。
光FSK変調器は,たとえば以下のようにして製造できる。まず基板上に導波路を形成する。導波路は,ニオブ酸リチウム基板表面に,プロトン交換法やチタン熱拡散法を施すことにより設けることができる。例えば,フォトリソグラフィー技術によってLN基板上に数マイクロメートル程度のTi金属のストライプを,LN基板上に列をなした状態で作製する。その後,LN基板を1000℃近辺の高温にさらしてTi金属を当該基板内部に拡散させる。このようにすれば,LN基板上に導波路を形成できる。
また,電極は上記と同様にして製造できる。例えば,電極を形成するため,光導波路 の形成と同様にフォトリソグラフィー技術によって,同一幅で形成した多数の導波路の両脇に対して電極間ギャップが1マイクロメートル〜50マイクロメートル程度になるように形成することができる。
なお,シリコン基板を用いる場合は,たとえば以下のようにして製造できる。シリコン(Si)基板上に火炎堆積法によって二酸化シリコン(SiO2)を主成分とする下部クラッド層を堆積し,次に,二酸化ゲルマニウム(GeO2)をドーパントとして添加した二酸化シリコン(SiO2)を主成分とするコア層を堆積する。その後,電気炉で透明ガラス化する。次に,エッチングして光導波路部分を作製し,再び二酸化シリコン(SiO2)を主成分とする上部クラッド層を堆積する。そして,薄膜ヒータ型熱光学強度変調器及び薄膜ヒータ型熱光学位相変調器を上部クラッド層に形成する。
信号源は,光FSK変調器へ伝達すべき信号を出力するためのデバイスであり,公知の信号源を採用できる。信号源(FSK信号源)は,光FSK変調器のRF電極へ伝達される信号を制御する。信号源として,複数の電圧レベルを設定して切り換えることのできるものを用いることは,多値変調可能な光FSK通信に関する態様である。信号源からRF電極に入力される信号としては,好ましくは30kHz以上,300GHz以下の周波数成分をもつ信号が挙げられ,好ましくは500MHz〜10GHzである。なお,信号源が制御するRF電極へ伝達される信号の周波数は,後述の高周波電気信号源が制御するRF電極及びRF電極へ伝達される信号の周波数に比べて小さいことが好ましい。信号源が制御するRF電極へ伝達される信号の周波数が,後述の高周波電気信号源が制御するRF電極及びRF電極へ伝達される信号の周波数に比べて大きいと装置が複雑となるからである。
高周波電気信号源は,光周波数シフトキーイング変調器に高周波電気信号を与えるためのデバイスであり,公知の高周波電気信号源を採用できる。高周波電気信号源は,主にRF電極及びRF電極へ伝達される信号を制御する。高周波周波数としては,例えば1GHz〜100GHzが挙げられる。高周波電気信号源の出力としては,一定の周波数を有する正弦波が挙げられる。
光FSK信号は,搬送波(f)についての上側波帯(USB)信号と下側波帯(LSB)信号とからなる。本明細書では,光FSK変調器による振動数変調の幅(すなわち,変調器からのRF変調信号の周波数)をfとする。搬送波の中心周波数をfとすると,USB信号の中心周波数は,f+fであり,LSB信号の中心周波数は,f-fである。
なお,上記では光FSK変調器を中心に説明したが,DSB-SC変調器も同様に製造でき信号源など上記と同様のものを適宜用いることができる。
DSB-SC変調器に入る光の波長として,1550nmがあげられ,光源として,レーザーダイオードやLEDがあげられるがこれらに限定されるものではない。
2. 4倍波発生システムの動作
以下では,4倍波発生システムの基本動作について説明する。まず,第1のDSB-SC変調器(2)に光を入力する。この光が通常光搬送波(キャリア信号)ともよばれるものであり,通常単一波長の光である。このキャリア信号の周波数をf0[Hz]とする。そして,信号源(4)が,ラジオ周波数信号などの変調信号をDSB-SC変調器に印加することで,DSB-SC変調器はキャリア信号に変調を施す。なお,この変調信号の周波数(変調周波数)をfm[Hz]とする。なお,fm[Hz]として,1MHz〜100GHzがあげられ,好ましくは1GHz〜10GHzがあげられるが,10GHz〜40GHzでもよい。特に40GHz程度の変調信号を用いれば,後述のとおり160GHz程度の無線信号を得ることができることとなる。
図2は,DSB-SC変調器から出力される理想的なDSB-SC変調信号を示す概念図である。図2に示されるとおり,理想的なDSB-SC変調信号(11)は,キャリア信号が抑圧され(すなわち,f0[Hz]の信号が無くなり),両側波帯(サイト゛ハ゛ント゛)信号(12)が出力される。なお,サイト゛ハ゛ント゛信号(12)の周波数は,f0±fm[Hz]である。サイト゛ハ゛ント゛信号のうち,f0+fm[Hz]の周波数を有する信号が上側波帯(USB)信号(12a)であり,f0-fm[Hz]の周波数を有する信号が下側波帯(LSB)信号(12b)である。
第1のDSB-SC変調器からの出力信号であるUSB信号(f0+fm[Hz])とLSB信号(f0-fm[Hz])とは,それぞれ第2のDSB-SC変調器によりDSB-SC変調をうける。すなわち,第1のDSB-SC変調器からの出力信号であるUSB信号(f0+fm[Hz])(12a)は,第2のDSB-SC変調器によりUSB信号(f0+2fm[Hz])(13a)とLSB信号(f0[Hz])(13b)とされる。一方,第1のDSB-SC変調器からの出力信号であるLSB信号(f0-fm[Hz])は,第2のDSB-SC変調器によりUSB信号(f0 [Hz])(14a)とLSB信号(f0-2fm [Hz])(14b)とされる。
図3は,第1のDSB-SC変調器と第2のDSB-SC変調器とに印加される変調信号の位相を制御しない場合の第2のDSB-SC変調器からの出力信号の例を示す概念図である。図3に示されるように,2つの周波数がf0の成分は,互いに打ち消しあわないので,出力信号に周波数がf0の成分が残留することとなる。なお,図3のように2つのDSB-SC変調器をタンデムにつなげたのみのものも公知ではない。このシステムによれば,周波数がf0+2fm,f0及びf0-2fmの信号を得ることができる。それを用いる用途があれば,十分に利用しうる。
一方,本発明のこの側面に係るシステムでは,2つの周波数がf0の成分が打ち消しあうように2つのDSB-SC変調器に印加する変調信号の位相を調整するので,出力信号から周波数がf0の成分を少なくすることができる。このように出力信号から周波数がf0の成分を少なくするためには,2つの周波数がf0の成分の位相差を90度より大きくすればよく,145度以上180度以下であってもよく,170度以上180度以下でもよく,175度以上180度以下でもよく,最も好ましくは位相差が180度となるように制御することである。
図4は,本発明の4倍波発生システムによる理想的な出力を示す概念図である。図4に示されるように,本発明のシステムを用いれば理想的には,2つの周波数がf0の成分が,互いに打ち消しあって抑圧されるので,周波数(f0±2fm)の信号を得ることができる。以上は理想的な形であるから,f0の成分の強度(最大の大きさ)として,周波数(f0±2fm)の成分が若干残留することも想定され,f0の成分の強度(最大の大きさ)として,周波数(f0±2fm)の成分(これら2つの信号の強度は理想的には同一であるが,実際は若干異なるので,これら2つの信号のうちいずれか小さな方)の1/2以下であれば好ましく,1/3以下でもよく,1/4以下でもよく,1/5以下でもよく,1/6以下でもよく,1/8以下でもよく,1/10以下でもよく,1/100以下でもよい。
このような位相差を得るためには,第2のDSB-SC変調器に印加される変調信号の位相を第1のDSB-SC変調器に印加される信号の位相から,上記のような範囲となるようにずらせばよく,具体的には位相を90度遅らせるか,又は位相を90度進めればよい。
3. 4倍波発生システムの別態様
4倍波発生システムは,たとえば,光搬送波抑圧両側波帯変調器,サーキュレータ,及びミラーを用いたシステムとしても実現できる。このシステムでは,DSB-SC変調器が1つで済むので,システムの省スペース化やコストの削減などを達成できる。
図5は,ミラーを用いた4倍波発生システムの基本構成例を示す図である。図5に示されるようにこの態様の4倍波発生システムは,光を伝達する導波路と,前記導波路と接続され光の進行方向を制御するサーキュレータ(6)と,前記サーキュレータからの光が入るDSB-SC変調器と,前記DSB-SC変調器からの出力が反射されるミラー(7)と,前記ミラーにより反射され前記DSB-SC変調器によりさらに変調を受けた光信号であってサーキュレータに入るものが出力される導波路と,前記DSB-SC変調器に変調信号を印加するための信号源と,前記信号源の変調信号の位相と時間とを制御する制御部とを具備する。
そして,制御部は,ミラーから反射してDSB-SB変調器によって変調を加える際に,その位相がはじめにDSB-SC変調した際の位相と先の態様で説明したようにずれるように,前記信号源の出力信号を制御する。このようにすれば,先の態様と同様に,2つの周波数がf0の成分が打ち消しあうので,出力信号から周波数がf0の成分を少なくすることができる。
4. キャリアを抑圧する光信号の取得方法
次に本発明の光信号の取得方法の例について説明する。この光信号の取得方法は,基本的には,キャリアを抑圧したDSB-SC変調を行うことで,出力信号から周波数がf0の成分を少なく抑えた周波数(f0±2fm)の光信号を得ることができるというものである。
具体的には,本発明の光信号の取得方法は,第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と直列に接続された第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)及び第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を発生するための信号源(4)と,前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と;前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号とが互に打ち消しあうように制御する信号制御部(5)とを具備し,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),又は前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)のいずれか又は両方は,第1のサブマッハツェンダー導波路と,第2のサブマッハツェンダー導波路と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路及び前記第2のサブマッハツェンダー導波路とを含み,光の入力部と,変調された光の出力部とを具備するメインマッハツェンダー導波路と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路を構成する2つのアームに印加される電圧を調整するための第一のサブマッハツェンダー電極と,前記第2のサブマッハツェンダー導波路を構成する2つのアームに印加される電圧を調整するための第二のサブマッハツェンダー電極と,メインマッハツェンダー導波路に印加される電圧を調整するためのメインマッハツェンダー電極とを具備する光変調器であり,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),又は前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)の
(i) メインマッハツェンダー導波路からの出力が大きくなるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧及び2つのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,(ii)メインマッハツェンダー導波路からの出力が小さくなるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,(iii) メインマッハツェンダー導波路からの出力が小さくなるように,いずれかのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を減少させる工程と,(iv)メインマッハツェンダー導波路の出力が小さくなるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程とを含む光信号の取得方法である。
また,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),又は前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)の(i) メインマッハツェンダー導波路からの出力が最大となるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧及び2つのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,(ii)メインマッハツェンダー導波路からの出力が最小となるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,(iii) メインマッハツェンダー導波路からの出力が最小となるように,いずれかのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を減少させる工程と,(iv)メインマッハツェンダー導波路の出力が最小となるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程とを含む上記に記載の光信号の取得方法である。
すなわち,キャリアを抑圧したDSB-SC変調を行うために,DSB-SC変調器において,キャリアを抑圧するような光変調方法(「本発明の光変調方法」とよぶ。)を用いる。なお,本発明においては,光FSK変調器をDSB-SC変調器として用いることができるので,以下では光FSK変調器を用いたものとして説明する。
本発明の光変調方法は,基本的には マッハツェンダー(MZ)導波路と前記MZ導波路の各アーム設けられた光強度補正機構を有する光変調器の電極に印加するバイアス電圧を調整することにより,消光比を向上させるための変調方法であって,(i) メインMZ導波路からの出力が大きくなるように,電極Cのバイアス電圧及び2つのサブMZ電極のバイアス電圧を調整する工程と,(ii)メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整する工程と,(iii) メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,いずれかのサブMZ電極のバイアス電圧を減少させる工程と,(iv)メインMZ導波路の出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整する工程とを含む,変調方法である。このようは変調方法では(i) メインマッハツェンダー導波路からの出力が最大となるようにDC電極又はRF電極のバイアス電圧を調整する工程と,(ii) DC電極又はRF電極のバイアス電圧を,メインマッハツェンダー導波路からの出力が最小となるように調整する工程と,(iii)DC電極又はDC電極のバイアス電圧を増減する工程と,(iv)前記の工程で,出力が減少したサブマッハツェンダー導波路の出力が最小となるように,そのサブマッハツェンダー導波路を制御する電極のバイアス電圧を調整する工程と,(v) DC電極又はRF電極のバイアス電圧を,メインMZの出力が最小となるように調整する工程とを含み,上記の工程のうち(iv)と(v)の工程を繰り返すことにより,高い消光比をもった光変調方法を達成するというものである。特に,本発明では,サブマッハツェンダーMZ導波路を利用してメインマッハツェンダーMZ導波路のアーム間のアンバランスを補正することにより,最適なバイアス電圧を得ることができる。
なお,光強度補正機構は,MZ導波路を有する光変調器が通常備えるものであり,例えばヒータ又は電界を制御する機構として機能する電極があげられる。
(本発明の高消光比変調方法の説明)
次に,本発明の高消光比を達成するための変調方法を説明する。本発明の高消光比を達成するための変調方法は,基本的には以下の工程を含むものである。(i) メインMZ導波路からの出力が大きくなるように,メインMZ電極(電極C)のバイアス電圧及び2つのサブMZ電極のバイアス電圧を調整する工程と,(ii)メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整する工程と,(iii) メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,いずれかのサブMZ電極のバイアス電圧を減少させる工程と,(iv)メインMZ導波路の出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整する工程とを含む(i)出力が最大となるように各バイアス電圧を調整する。(ii)RF電極のバイアス電圧を,出力が最小となるように調整する。(iii)DC電極又はDC電極のバイアス電圧を所定量(わずかに)増減する。すると,一方の出力が減少し,一方の出力が増加する。(iv)出力が減少した電極その出力が最小となるようにバイアス電圧を調整する。(v)DC電極のバイアス電圧を,出力が最小となるように調整する。なお,上記(iii)と(iv)の工程を繰り返し行うことは,本発明の好ましい実施態様である。以下では,各工程について説明する。
(i) メインMZ導波路からの出力が大きくなるように,電極Cのバイアス電圧及び2つのサブMZ電極のバイアス電圧を調整する工程メインMZからの出力が最大となるようにバイアス電圧を調整する工程
この工程は,メインMZ導波路からの出力が大きくなるように(好ましくはできるだけ大きくなるように,より好ましくは最大となるように),電極Cのバイアス電圧及び2つのサブMZ電極のバイアス電圧を調整する工程である。MZ24からの出力光の強度が大きくなるようにDC電極25,DC電極26及びRF電極29に印加する電圧値を調整するための工程である。メインMZ導波路MZ24は,図示しない測定系と連結されているので,測定系による出力値を観測しつつ,各MZ電極に印加する各バイアス電圧を調整してもよい。
また,測定系と,各バイアス電圧を供給する電源系とが制御装置により接続されており,測定系が測定した光強度が大きくなるように,各バイアス電圧の大きさを制御するようにしてもよい。制御装置は,情報を入力する入力部,情報を出力する出力部,情報を記憶する記憶部(メモリ,メインメモリを含む),各種演算を行うCPUなどの演算部とを具備する。測定系が測定した光強度に関する情報は,入力部により制御装置に入力され,メモリに記憶される。制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された光強度に関する情報を読み出す。また,制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,いずれか1つ又は2つ以上の電極に印加されるバイアス電圧を変化する信号を出力部から出力する。このようにすると,出力光の強度が変化する。この情報を読み出し,先の光強度と比較し,光強度が大きくなるようにバイアス電圧を変化させる指令を出力部から出力する。この出力信号を受けた電源は,その指令にしたがって,各電極に印加する電圧値を変化させるので,光出力が増大することとなる。
(ii) メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整する工程RF電極のバイアス電圧を,メインMZからの出力が最小となるように調整する工程
この工程は,メインMZ導波路MZ24からの出力光の強度が小さくなるように,メインMZRF電極に印加されるバイアス電圧を調整するための工程である。メインMZ導波路MZ24は,図示しない測定系と連結されているので,測定系による出力値を観測しつつ,メインMZRF電極に印加するのバイアス電圧を調整してもよい。
また,測定系とメインMZRF電極へバイアス電圧を供給する電源系とが制御装置により接続されており,測定系が測定した光強度が小さくなるように,メインMZRF電極のバイアス電圧の大きさを制御するようにしてもよい。測定系が測定した光強度に関する情報は,入力部により制御装置に入力され,メモリに記憶される。制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された光強度に関する情報を読み出す。また,制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メインMZのRF電極に印加されるバイアス電圧を変化する信号を出力部から出力する。このようにすると,出力光の強度が変化する。この情報を読み出し,先の光強度と比較し,光強度が小さくなるようにバイアス電圧を変化させる指令を出力部から出力する。この出力信号を受けた電源は,その指令にしたがって,メインMZRF電極に印加する電圧値を変化させるので,光出力が減少することとなる。
(iii) メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,いずれかのサブMZ電極のバイアス電圧を減少させる工程DC電極又はDC電極のバイアス電圧を増減する工程
この工程では,メインMZ導波路からの出力が小さくなるように,いずれかのサブMZ電極のバイアス電圧を減少させる。この工程では,いずれか一方のサブMZ電極のバイアス電圧を減少させた場合に,メインMZ導波路からの出力が小さくなるので,そのメインMZ導波路からの出力が小さくなる方のサブMZ電極のバイアス電圧を小さくするように制御する。DC電極又はDC電極をわずかに増加又は減少させるための工程である。この工程で電圧値が強制的に変化される電極は,予め決めておいてもよい。この工程でまた,減少又は増加する電圧値は,も予め決めておいてもよい。このような変化電圧値として,0.01V〜0.5Vがあげられ,好ましくは0.05V〜0.1Vである。すると,本工程により一方のMZメインMZ導波路からの出力強度が減少し,他方のMZ導波路からの出力強度が増加する。する。メインMZ導波路MZ24やサブMZは,たとえば,図示しない測定系と連結されているので,測定系による出力値を観測しつつ,バイアス電圧を調整してもよい。
また,測定系とDC電極A及びDC電極Bへバイアス電圧を供給する電源系とが制御装置により接続されており,DC電極A又はDC電極Bへ印加されるバイアス電圧の大きさを制御するようにしてもよい。この際,電圧値を変化させる電極に関する情報や,変化させる電圧値に関する情報は,メモリなどに記憶されていてもよい。制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された制御情報を読み出し,DC電極A又はDC電極Bに印加されるバイアス電圧を変化する信号を,出力部から出力する。このようにすると,DC電極A又はDC電極Bに印加されるバイアス電圧の値が,所定量だけ変化する。なお,DC電極A又はDC電極Bに印加されるバイアス電圧の値が,所定量だけ変化すると,メインサブMZからの出力光の強度が変化する。測定系が観測した光強度に関する情報は,入力部から入力され,メモリに記憶される。制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された光強度に関する情報を読み出し,メインMZ導波路からの光強度が小さくなるように,光出力が減少した方のサブMZ電極導波路を制御する電極へ印加するバイアス電圧を変化させる指令を出力部から出力する。この出力信号を受けた電源は,その指令にしたがって,電極に印加する電圧値を変化させるので,光出力が減少することとなる。
(iv)メインMZ導波路の出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整する工程(iv)前記の工程で,出力が減少したサブMZの出力が最小となるように,そのサブMZを制御する電極のバイアス電圧を調整する工程
この工程は,メインMZ導波路の出力が小さくなるように,電極Cのバイアス電圧を調整するための工程である。メインMZ導波路は,たとえば,図示しない測定系と連結されているので,測定系による出力値を観測しつつ,バイアス電圧を調整してもよい。なお,本工程,又は前記(iii)の工程と本工程とを,繰り返し行っても良い。先の工程で,出力光の強度が減少した方のサブMZ導波路に印加するバイアス電圧を調整し,出力が減少したサブMZからの出力光の強度を小さくするための工程である。サブMZは,図示しない測定系と連結されているので,測定系による出力値を観測しつつ,バイアス電圧を調整してもよい。
また,測定系とDC電極及びDC電極へバイアス電圧を供給する電源系とが制御装置により接続されており,DC電極又はDC電極へ印加されるバイアス電圧の大きさを制御するようにしてもよい。制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された制御情報を読み出し,DC電極又はDC電極に印加されるバイアス電圧を変化する信号を,出力部から出力する。このようにすると,DC電極又はDC電極に印加されるバイアス電圧の値が,所定量だけ変化する。
(v)RF電極のバイアス電圧を,メインMZの出力が最小となるように調整する工程
この工程は,RF電極のバイアス電圧を,メインMZの出力が最小となるように調整するための工程である。メインMZは,図示しない測定系と連結されているので,測定系による出力値を観測しつつ,バイアス電圧を調整してもよい。
また,測定系とRF電極Cへバイアス電圧を供給する電源系とが制御装置により接続されており,DC電極又はDC電極Cへ印加されるバイアス電圧の大きさを制御するようにしてもよい。制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された制御情報を読み出し,DC電極又はDC電極Cに印加されるバイアス電圧を変化する信号を,出力部から出力する。このようにすると,DC電極又はDC電極Cに印加されるバイアス電圧の値が,所定量だけ変化する。
上記の(iv)及び(v)の工程を繰り返す工程
上記の(iv)及び(v)の工程を繰り返すことにより,出力が減少し,それにより消光比が増大するバイアス点を得ることができる。図示しない測定系による出力値を観測しつつ,バイアス電圧を調整し,良好なバイアス点を得たものとしてもよい。
また,制御装置のCPUは,メインメモリ中の制御プログラムの指令を受け,メモリに記憶された制御情報や,出力光に関する情報を読み出し,バイアス電圧の調整を止めるという判断をしても良い。また,測定系からの出力光の強度情報をフィードバックし,バイアス電圧の調整をし続けても良い。
なお,上記に光FSK変調器を用いた変調方法の例を説明したが,光SSB変調器を用いた場合も同様に変調できる。さらに,DSB−SC変調器を用いた場合にも利用できる。
5. 無線信号発生装置
図6は,上記の4倍波発生システムを用いた無線信号発生装置の基本構成を示すブロック図である。図6に示されるように,本発明の第2の側面に係る無線信号発生装置(21)は, 光源と接続可能な変調光信号発生装置としての上記した4倍波発生システム(22)と,前記変調光信号発生装置からの出力光を検出する光検出器(23)と,前記光検出器が検出した光信号を無線信号へと変換するアンテナ(24)とを具備し,前記変調光信号発生装置の変調周波数を制御することで,所定の周波数を有する無線信号を発生する無線信号発生装置(21)である。なお,光源(25)として,先に説明したものを適宜利用できる。
6.1光検出器
光検出器は,変調光信号発生装置の出力光を検出し,電気信号に変換するための手段である。光検出器として,公知のものを採用できる。光検出器として,例えばフォトダイオードを含むデバイスを採用できる。特に好ましい光検出器は高速検出をすることができる高速光検出器である。光検出器は,例えば,光信号を検出し,電気信号に変換するものがあげられる。光検出器によって,光信号の強度,周波数などを検出できる。光検出器として,たとえば「米津宏雄著”光通信素子工学”−発光・受光素子−,工学図書株式会社,第6版,平成12年発行」に記載されているものを適宜採用できる。
6.2.アンテナ
アンテナは,光検出器が変換した電気信号を,無線信号として放出するための手段である。アンテナとして,公知のアンテナを用いることができる。
7. 無線信号発生装置の動作
変調光信号発生装置(22)としての4倍波発生システムが,f0+2fmの信号とf0-2fmの信号を発生し,それを光検出器により検出し,アンテナにより無線信号に変換して,無線信号として放出する。これによりf0+2fmの無線信号とf0-2fmの無線信号とを得ることができる。
また,上記した光信号を用いれば,差周波を得ることで,容易に4 fmの無線信号を得ることもできる。とくに,キャリアを抑圧するDSB−SC変調によりf0+2fmの信号とf0-2fmの信号を得た場合は,キャリア成分が抑圧されているので,より精度のよい無線信号を得ることができる。
以下,実施例を用いて本発明を説明する。図7は,本実施例に用いたシステムのブロック図である。図7中,DFBLDは,分布帰還型レーザダイオード(distributed-feedback laser diode)を示し,PC(Polarization controller)は偏光調整器を示し,FSK Mod.は,DSB-SC変調器としての光周波数シフトキーイング変調器を示し,DC-bias sourceは,光周波数シフトキーイング変調器に印加するDCバイアス電圧の信号源を示し,Biasは,バイアスを示し,RF signal sourceは,変調信号源としての,ラジオ周波数信号源を示し,3dB couplerは,3dBカプラを示し,Filterはフィルタを示し,Tunable delayは,2つの光変調器の変調信号に任意の時間差を与えるための可変遅延器を示し,High-speed PDは,高速光検出器を示す。また図中三角は,任意の増幅器を示す。変調周波数として10.5GHzを用いた。高速光検出器からの出力信号は,42GHzであった。
図8は,図7で示されたシステムのうち第2の変調器からの出力を示すスペクトル図である。実線は,2つの変調器に印加される変調信号の位相を90度ずらした場合のスペクトルであり,点線はずらさなかった場合のスペクトルである。縦軸は,スペクトルの光強度[dBm]を示し,横軸は波長[nm]を示す。システムに入射した光の強度は,12.7dBmであり,偏光調整器での損失は,それぞれ1.1dB及び0.4dBであり,第1及び第2の変調器での変調信号強度はそれぞれ20.9dBm及び21.0dBmであった。また,変換効率は-31dBであり,0次信号,及び1次信号の2次の高次光に対する抑圧比は40dB以上であり,3次の抑圧比は34dBであった。なお,各サイト゛ハ゛ント゛成分の強度は以下の表1のようであった。
図9は,本実施例により得られたラジオ周波数信号のスペクトルである。図9(a)は,分解幅(RBW:Resolution Bandwidth)が30kHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。図9(b)は, RBWが1Hzで中心周波数が42GHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。図9(c)は, RBWが10Hzで中心周波数が42GHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。図9(d)は,RBWが1MHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。
図9(a)から,本実施例のシステムによれば,変調周波数10.5GHzの4倍波信号である42GHzの無線信号を効果的に得ることができることがわかる。また,図9(b)及び図9(c)から,得られる信号は線幅が1Hz以下の比較的シャープで質のよい信号であることがわかる。図9(d)から各高次信号の強度などが把握できる。各高次信号の周波数とスペクトル強度は以下のとおりである10.5GHzは-32.8dBmであり, 21.0GHzは-30.8dBmであり, 31.5GHzは -35.0dBmであり, 42.0GHzは+11.0dBmである。そして,スプリアス(不要電磁波)抑圧比は,41.8dBであった。
図10は,SSB(シングルサイドバンド)位相雑音を示すグラフである。図10(a)は,位相雑音を示すグラフであり,図10(b)は位相雑音とソースとの比である(Noise figure)を示すグラフである。図10(a)において,実線は実施例1のシステムの出力である42GHzの無線信号の雑音を示し,点線は10.5GHzの変調信号の雑音を示す。図10(a)から,本システムでは,10kHzのオフセットにおいて-95.8dBcの位相雑音を実現できたことがわかる。また,図10(b)からnoise figureが,20LogN+6dB以下であり,12dB〜18dBであることがわかる。
FSK変調器を使った高消光比オン/オフの原理実証実験
図11は,本実験に用いた実験系の概略図である。この例では,図12に示されるような光変調器を用いており,サブMZ導波路電極であるRF電極A及びRF電極BにRF信号とDC信号とが印加される。FSK変調器のサブマッハツェンダーでメインマッハツェンダーのアーム間の強度バランスを調整し,消光比の高い強度変調器を実現する。電極RFA,RF電極BにDCバイアスを印加し,バランスを調整した。RF電極Cでオン/オフを行った。
実験系として以下のものを用いた。光源として,アジレント(Agilent)社製HP8166Aと81689Aを組合せて用いた。設定値は,1550nmであり,実測値は1549.925nmであった。また,強度の設定値は5.94dBmであり,実測値は 2.68dBmであった。偏波コントローラを経て,出力光をFSK変調器に入力した。バイアス電源として,アドバンテスト社製R6144を3台と,ファンクションジェネレータであるアジレント(Agilent)33250A とを組合せて用いた。光変調器として,住友大阪セメント社製社製T.SBX1.5-10-AOC-P-FN SN 728x711 153-0001-001を用いた。測定系として,光スペクトルアナライザーであるアドバンテスト(Advantest)Q8384を用いた。なお,時間波形はゼロスパンとした。
(i) メインMZ導波路からの出力が最大となるように,電極Cのバイアス電圧及び2つのサブMZ電極のバイアス電圧を調整した。各電極に印加したバイアス電圧は,電極A及び電極BのVπが4.2Vであり,電極CのVπ が6.1Vであった。(ii)メインMZ導波路からの出力が最小となるように,電極Cのバイアス電圧を調整した。バイアス電圧は,電極Aが-1.6V,電極Bが-1.6V, 電極Cが-1.1V であり,この際の出力光強度は-0.44dBmであった。(iii) MZのバイアス電圧を減少させると,メインMZ導波路からの出力が最小となることを確認したので,メインMZ導波路からの出力が最小となるように,電極Aのバイアス電圧を減少させた。(iv)メインMZ導波路の出力が最小となるように,電極Cのバイアス電圧を調整した。(i)メインMZからの出力が最大となるようにバイアス電圧を調整した。各電極に印加したバイアス電圧は,RF電極及びRF電極のVpi を4.2Vとし,RF電極のVpi を6.1Vであった。 (ii)RF電極のバイアス電圧を,メインMZからの出力が最小となるように調整した。その結果,出力最大となるバイアス電圧は,RF 電極が-1.6V, RF電極が-1.6V, RF電極が-1.1V であり,この際の出力光強度は-0.44dBmであった。(iii)MZのバイアス電圧を減少させた。(iv)前記の工程で,出力が減少したMZの出力が最小となるように,RF電極のバイアス電圧を調整した。(v)RF電極のバイアス電圧を,メインMZの出力が最小となるように調整した。上記の(iviii)と(iv)とを,出力光の変化が少なくなるまで繰り返した。最終的に,各電極に印加したバイアス電圧は,RF 電極Aが-2,35V, RF電極Bが-1.6V, RF電極Cが-7.235V であった。
図13は,実施例2におけるRF電極Cのバイアス電圧と出力光強度の関係を示すグラフである。横軸はRF電極CのVpiπ(6.1V)で規格化したものである。図13から,光強度の最大値が-0.7dBであり,最小値が-51.0dBmであることがわかる。よって,実施例2における消光比は50.3dBであった。なお,工程(ii)で印加される電圧が負の場合は,RF電極Aが-2.315V, RF 電極Cが -7.22Vで出力が最小となった。一方,工程(ii)で印加される電圧が正の場合も,RF電極Aが-2.315V, , RF電極Cが -7.22Vで出力が最小となった。
なお,比較のために,実施例2のようなバイアスのバランス調整を行わずに,RF電極Cのバイアス電圧と出力光強度との関係を求めた。図14は,比較例におけるRF電極Cのバイアス電圧と出力光強度の関係を示すグラフである。横軸はRF電極CのVpiπ(6.1V)で規格化したものである。なお,RF電極Aのバイアス電圧は-1.6Vであった。光強度の最大値が-0.4dBであり,最小値が-37.9dBmであった。よって,比較例1における消光比は,37.5dBであった。
図15は,実施例2におけるRF電極Aのバイアス電圧と出力光強度の関係を示すグラフである。横軸はRF電極AのVpiπ(4.2V)で規格化したものである。出力光強度が最大となるバイアス電圧(-1.7V)をゼロとした。規格化された電圧が0.143Vの時に,出力が最小となった。なお,規格化電圧が負の場合は,RF電極Cが-7.240Vで,規格化電圧が正の場合は, RF 電極Cが-7.245Vにおいて出力が最小となる。
図16は,実施例2における出力光の時間波形を示すグラフである。RF電極Cに印加される電圧を,ファンクションジェネレータで矩形パルス信号とし,メインMZからの出力を光スペクトルアナライザーのゼロスパンで測定した。なお,濃い実線は,バイアス調整を行ったもの(実施例2)の出力を表し,薄い実線はバイアス調整を行わなかったもの(比較例1)の出力を表す。
図17は,光源からの出力光の波長が1550nmの場合に,メインMZからの出力が最小となるようにバイアス電圧を調整したときの,波長と出力光の関係を示すグラフである。なお,図17Bは,図17Aの横軸のスパンを変えたものである。これらの図から,波長のずれが1nm程度までの範囲で,消光比45dB 以上を確保できたことがわかる。よって,本発明によれば,高速に変調し,光波長がずれた場合であっても,高い消光比を期待できることがわかる。
図18は,光FSK変調器へ入力する光の強度を示す図である。RF電極Cのみの電圧を変化させた場合の消光比は50.3dBであった。一方,RF電極CのみならずRF電極Aに印加するバイアス電圧も変化させた場合は,消光比が50.6dBとなった。RF電極Aに印加するバイアス電圧を調整することで,消光比が増大することを確認した。工程(i)の条件時の消光比は37.9dB であったので,本発明の調整方法により消光比が12.8dB向上したことがわかる。また,Vpiπ の14.3%(光強度で5%, 振幅で2.5%)を補正した場合に消光比が最大となった。なお,アーム間の強度アンバランスが5%であり,補正をしない場合のオフ時に残留する成分は32dBであった。なお,放射モード光が,0.001%程度:出力ポートへの混入した。
1.FSK 変調器での高消光比ON/OFF を利用したDSB-SC 変調
FSK 変調器のサブマッハツェンダーでメインマッハツェンダーのアーム間の強度バランスを調整し,消光比の高い強度変調器を実現し,DSB-SC 変調時のキャリア抑圧比の改善を図った。これにより,光FSK変調器をDSB−SC変調器として用いることができることが示される。
2.実験系
実施例3における実験系として以下のものを用いた。光源として,アジレント社製HP8166Aと81689Aを組合せて用いた。設定値は,1550nmであり,実測値は1549.925nmであった。また,強度の設定値は5.94dBmであり,実測値は 2.68dBmであった。偏波コントローラを経て,出力光をFSK変調器に入力した。バイアス電源として,アドバンテスト社製R6144を3台を用いた。光変調器として,住友大阪セメント社製T.SBX1.5-10-AOC-P-FN SN 728x711 153-0001-001を用いた。測定系として,光スペクトルアナライザーであるアドバンテスト(Advantest)Q8384を用いた。パワーメーターとして,安藤電気製AQ2733を用いた。なお,時間波形はゼロスパンとした。ラジオ周波数信号の信号源として,(i) 社製SMR20と,アジレント(Agilent)社製83050Aとを組合せたもの(又は,アジレント(Agilent)社製87300C,パワーメータアジレント(Power meter Agilent) E4419を用い,4412Aを出力モニタとして用いた。),又は(ii) ローデアンドシュワルツ社製SMR20とSHF社製SHF 200CPとBPFバンドパスフィルター8c7-10.5G-50-S11を用い,10.5G でBPF(バンドパスフィルターー)を通して高調波のないRF信号を発生した。
3.実験手順
バランス調整ありとなしの場合で,それぞれ,OFF状態にして,RF電極Cに10.5GHz のRF信号を供給した。変調の深さは,3 次成分がバランス調整後のキャリア成分より大きくならない程度に抑えた(3次が支配的な場合には高消光比のメリットがない)。 それぞれ,光スペクトルを測定した。RF信号はアンプの後にBPFを通して高調波を抑えた。キャリア抑圧の最適バイアスはRF供給時には少しずれるので,RF 投入後,再調整した。
4.結果
出力が最大となるバイアス電圧は,それぞれRF電極Aが-1.6V,RF電極Bが-1.5V,RF電極が-1.1Vであった。出力最小となるバイアス電圧は,それぞれRF電極Aが,-2.2V,RF電極Bが-1.4V,RF電極Cが-7.16Vであった。本発明によるバランス補正を行う場合と行わない場合とで消光比を比較するために以下の実験を行った。
(i)本発明によるバランス補正をせずにRF電極Cのバイアス電圧によりオン/オフをした。出力強度が最大となるときのバイアス電圧は,それぞれRF電極Aが-1.6V,RF電極Bが-1.5V,RF電極Cが-1.1Vのとき,パワーメーターの測定強度が+0.1dBmであり,OSA(光スペクトラムアナライザー)の測定強度が-0.3dBmであった。一方,出力強度が最小となるときのバイアス電圧は,それぞれRF電極Aが-1.6V,RF電極Bが-1.5V,RF電極Cが-7.16V のとき,パワーメーターの測定強度が-37.2dBmであり,OSAの測定強度が-38.7dBmであった。すなわち消光比は,パワーメーターの測定値で,37.3dB,OSAの測定値で38.4dBであった。
(ii)次に本発明によるバランス補正を行ってRF電極Cのバイアス電圧によりオン/オフをした。出力強度が最大となるときのバイアス電圧は,それぞれRF電極Aが-2.2V,RF電極Bが-1.5V,RF電極Cが-1.1Vのとき,パワーメーターの測定強度が+0.0dBmであり,OSAの測定強度が-0.4dBmであった。一方,出力強度が最小となるときのバイアス電圧は,それぞれRF電極Aが-2.2V,RF電極Bが-1.5V,RF電極Cが-7.16V のとき,パワーメーターの測定強度が-46.5dBmであり,OSAの測定強度が-51.0dBmであった。すなわち消光比は,パワーメーターの測定値で,46.5dB,OSAの測定値で50.6dBであった。よって,本発明に基づいてバイアス調整を行えば,簡単に高い消光比を得られることがわかった。
図19は,本発明によるバランス補正を行うことにより,キャリアが抑圧されることを確認するためのスペクトルである。横軸は,オフセット周波数[GHz],縦軸は出力光の強度[dBm]である。実線践はバランス補正を行った場合のスペクトルであり,破線はバランス補正を行わない場合のスペクトルである。なお,バランス補正を行った場合のバイアス電圧はRF電極Aが-2.33VでありRF電極Cが-7.127Vであった。一方,バランス補正を行わない場合のバイアス電圧は,RF電極Aが-1.60VでありRF電極Cが-7.110Vであった。図19のスペクトルを読み出したものを以下の表2に示す。
出力強度は,1次が-13.1dBmであり, 3次が-53.1dBmであった。また, 0次の入力光の強度は-0.4dBmであった。1次のサイドバンドと3次のサイドバンドとの比から計算した誘導位相量は,1次/3次が0.49であった。り,0次/1次が0.46であった。一方,キャリア抑圧比は,50.2dBであった。片アームあたりの誘導位相量を0.48,入力電圧を2.8V(19dBm)とすると,両アームでの半波長電圧は2.8/(0.48*2/3.14)=9.2V であり,この値は検査データよりも数10%高いものであった。図19からも,キャリアが抑圧されたことがわかる。
上記のようにしてキャリアが抑圧されるDSB−SC変調方法を用いれば,好適にキャリアを抑圧した4倍波信号を得ることができる。
本発明は,光情報通信などの分野で好適に利用されうる。
図1は,本発明の第一の側面に係る4倍波発生システムの基本構成を示すブロック図である。 図2は,DSB-SC変調器から出力される理想的なDSB-SC変調信号を示す概念図である。 図3は,第1のDSB-SC変調器と第2のDSB-SC変調器とに印加される変調信号の位相を制御しない場合の第2のDSB-SC変調器からの出力信号の例を示す概念図である。 図4は,本発明の4倍波発生システムによる理想的な出力を示す概念図である。 図5は,ミラーを用いた4倍波発生システムの基本構成例を示す図である。 図6は,上記の4倍波発生システムを用いた無線信号発生装置の基本構成を示すブロック図である。 図7は,本実施例に用いたシステムのブロック図である。 図8は,図7で示されたシステムのうち第2の変調器からの出力を示すスペクトル図である。 図9は,本実施例により得られたラジオ周波数信号のスペクトルである。図9(a)は,分解幅(RBW:Resolution Bandwidth)が30kHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。図9(b)は, RBWが1Hzで中心周波数が42GHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。図9(c)は, RBWが10Hzで中心周波数が42GHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。図9(d)は,RBWが1MHzのスペクトルであり,縦軸は信号強度[dBm]であり横軸は周波数[GHz]である。 図10は,SSB(シングルサイドバンド)位相雑音を示すグラフである。図10(a)は,位相雑音を示すグラフであり,図10(b)は位相雑音とソースとの比である(Noise figure)を示すグラフである。 図11は,本実験に用いた実験系の概略図である。 図12は,実施例2において用いた光FSK変調器(DSB−SC変調器)の概略図である。 図13は,実施例2における電極Cのバイアス電圧と出力光強度の関係を示すグラフである。横軸は電極CのVπ(6.1V)で規格化したものである。 図14は,比較例1における電極Cのバイアス電圧と出力光強度の関係を示すグラフである。横軸は電極CのVπ(6.1V)で規格化したものである。 図15は,実施例2における電極Aのバイアス電圧と出力光強度の関係を示すグラフである。横軸は電極AのVπ(4.2V)で規格化したものである。 図16は,実施例2における出力光の時間波形を示すグラフである。 図17は,光源からの出力光の波長が1550nmの場合に,メインMZからの出力が最小となるようにバイアス電圧を調整したときの,波長と出力光の関係を示すグラフである。なお,図17Bは,図17Aの横軸のスパンを変えたものである。 図18は,光FSK変調器へ入力する光の強度を示す図である。 図19は,本発明によるバランス補正を行うことにより,キャリアが抑圧されることを確認するためのスペクトルである。横軸は,オフセット周波数[GHz],縦軸は出力光の強度[dBm]である。
符号の説明
1 光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム
2 第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器
3 第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器
4 信号源
5 信号制御部

Claims (7)

  1. 第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と直列に接続された第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)と,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)及び第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を発生するための信号源(4)と,
    前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と;前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号とが互に打ち消しあうように制御する信号制御部(5)とを具備する,
    光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム。
  2. 前記信号制御部(5)は,前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号との位相差が180°となるように制御する請求項1に記載の光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム。
  3. 前記信号制御部(5)は,
    前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,それらの位相差が90度となるように制御する,
    請求項1に記載の光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム。
  4. 前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)とに入力する光信号の遅延と,それら2つの変調器(2,3)に印加される変調信号の遅延との差が,nを整数とし,fm[Hz]を2つの変調器(2,3)に印加される変調信号の周波数としたときに,
    (2n+1)/4fm [秒]となる請求項1に記載の光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム。
  5. 光源と接続可能な変調光信号発生装置としての請求項1に記載の光搬送波抑圧両側波帯変調器を用いた4倍波発生システム(22)と,
    前記変調光信号発生装置からの出力光を検出する光検出器(23)と,
    前記光検出器が検出した光信号を無線信号へと変換するアンテナ(24)とを具備し,
    前記変調光信号発生装置の変調周波数を制御することで,所定の周波数を有する無線信号を発生する無線信号発生装置(21)。
  6. 第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と直列に接続された第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)と,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)及び第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を発生するための信号源(4)と,前記信号源(4)が前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)と第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)に印加する変調信号を,前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される上側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した下側波帯信号と;前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2)から出力される下側波帯信号を前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)が変調した上側波帯信号とが互に打ち消しあうように制御する信号制御部(5)とを具備し,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),又は前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)のいずれか又は両方は,第1のサブマッハツェンダー導波路と,第2のサブマッハツェンダー導波路と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路及び前記第2のサブマッハツェンダー導波路とを含み,光の入力部と,変調された光の出力部とを具備するメインマッハツェンダー導波路と,前記第1のサブマッハツェンダー導波路を構成する2つのアームに印加される電圧を調整するための第一のサブマッハツェンダー電極と,前記第2のサブマッハツェンダー導波路を構成する2つのアームに印加される電圧を調整するための第二のサブマッハツェンダー電極と,メインマッハツェンダー導波路に印加される電圧を調整するためのメインマッハツェンダー電極とを具備する光変調器であり,
    前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),又は前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)の
    (i) メインマッハツェンダー導波路からの出力が大きくなるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧及び2つのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,
    (ii)メインマッハツェンダー導波路からの出力が小さくなるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,
    (iii) メインマッハツェンダー導波路からの出力が小さくなるように,いずれかのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を減少させる工程と,
    (iv)メインマッハツェンダー導波路の出力が小さくなるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程とを含む
    光信号の取得方法。
  7. 前記第1の光搬送波抑圧両側波帯変調器(2),又は前記第2の光搬送波抑圧両側波帯変調器(3)の
    (i) メインマッハツェンダー導波路からの出力が最大となるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧及び2つのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,
    (ii)メインマッハツェンダー導波路からの出力が最小となるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程と,
    (iii) メインマッハツェンダー導波路からの出力が最小となるように,いずれかのサブマッハツェンダー電極のバイアス電圧を減少させる工程と,
    (iv)メインマッハツェンダー導波路の出力が最小となるように,メインマッハツェンダー電極のバイアス電圧を調整する工程とを含む,
    請求項6に記載の光信号の取得方法。
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