JP2007047128A - 回転体の回転角度検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置のコスト上昇や複雑化を招くことなく、両回転方向の検出を可能する。
【解決手段】回転角度検出センサ2に対向する回転体1のギヤ歯1aの形状を非対称な形状とし、センサ2に発生したパルス信号のデューティ比を算出して回転方向の判定をする。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置に係り、詳しくは、磁気検出素子を用いた回転角度検出装置に関するものである。
従来から、内燃機関の燃料噴射制御や点火時期制御を行うため、内燃機関のクランク角度を検出する回転角度検出装置が内燃機関に用いられている。
この種の回転角度検出装置の一例として、内燃機関のクランク軸に取り付けられ、外周に所定ピッチでギヤ歯を形成された軟磁性材料製の回転体と、回転体のギヤ歯に対向して固定配置された永久磁石と、前記回転体と前記永久磁石の間に固定配置されたホール素子や磁気抵抗素子などによる磁気検出素子とを用い、回転体の回転により磁気検出素子が出力する電圧信号に基づいて信号処理回路によってパルス信号を発生させ、内燃機関のクランク角度を検出を可能とするクランク角度検出装置が公知である。
この種の回転角度検出装置において、複数の磁気検出素子を用いて回転体の回転方向を検出可能としてものがある。たとえば、回転体の回転方向にギヤ歯のピッチの1/2隔設して各々ギヤ歯に対向するように2個のホール素子を用いたものがある(例えば、特許文献1)。
特開平5−288573号公報
内燃機関は、回転を停止するときに、シリンダ内に残った圧縮空気の圧力によってピストンが押し戻され、クランク軸が運転時に回転していた方向とは逆の方向に回転してしまうことがある。このように、内燃機関が押し戻しによって逆方向に回転している場合に、回転方向の検出が不可能であると、内燃機関の制御装置はクランク角度を誤って認識してしまい、燃料噴射制御や点火時期制御を異常なタイミングで実施してしまうことになる。
よって、異常なタイミングでの制御を回避するために、内燃機関の制御装置はクランク角度の回転方向を検出し、逆回転が発生している場合には、燃料噴射制御や点火時期制御を中止する必要がある。
また、アイドルストップ時などで、内燃機関停止後に再始動を行う場合、回転開始時(再始動時)のクランク角位置を内燃機関の制御装置が予め認識しておくことにより始動時間を短縮することができる。このため、内燃機関の制御装置は、内燃機関停止時においても逆回転の有無を検出し、クランク角位置の正確な停止位置を認識しておく必要がある。
これらの要求を持つ内燃機関の制御装置においては、回転方向の検出を可能としたクランク軸の回転角度検出装置を用いることになるが、前述した回転角度検出装置は、回転方向の検出を可能とするために、複数の磁気検出素子と、磁気検出素子の出力を処理する回路を素子毎に設ける必要があり、装置のコスト上昇と、装置の複雑化による信頼性の低下を招いてしまう。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、装置のコスト上昇や複雑化を招くことなく、両回転方向の検出を可能する回転角度検出装置を提供することである。
前記目的を達成すべく、本発明による回転角度検出装置は、外周に所定ピッチでギヤ歯を形成された軟磁性材料からなる回転体と、前記回転体の前記ギヤ歯に対向して固定配置された永久磁石と、前記回転体と前記永久磁石との間に固定配置された磁気検出素子と、前記磁気検出素子の信号出力電圧が判定閾値電圧との比較によってハイレベルであるかローレベルであるかを判定するコンパレータ回路とを備え、前記回転体の回転速度に応じた周波数のパルス信号を前記コンパレータ回路の出力端子に発生する回転角度検出装置であって、前記回転体の回転方向に対し前記ギヤ歯の順方向の歯面と逆方向の歯面とが互いに異なる角度になっており、前記コンパレータ回路の判定閾値電圧にヒステリシスを持たせたものである。
本発明による回転角度算出装置は、上述の発明による回転角度検出装置よりのパルス信号を入力して当該のパルス信号デューティ比を演算する手段を有し、前記デューティ比により前記回転体の回転方向が順方向であるか逆方向であるかを判定する。
本発明による内燃機関の制御装置は、上述の発明による回転角度算出装置を備えている。
本発明による回転角度検出用の回転体は、外周に所定ピッチでギヤ歯を形成された回転角度検出用の回転体であって、当該回転体の回転方向に対し前記ギヤ歯の順方向の歯面と逆方向の歯面とが互いに異なる角度になっている。
本発明によれば、回転体が回転したときにギヤ歯の形状により磁気検出素子の磁束密度が変化することにより、磁気検出素子の信号出力電圧が変化することを利用し、その電圧をコンパレータ回路に入力して閾値と比較することにより、パルス信号を生成し、そのパルス信号のデューティ比が回転体の回転方向により異なった値となることにより、デューティ比の値により回転体の回転方向を判定する。これにより、装置のコスト上昇や複雑化を招くことなく、回転方向を検出できる。
本発明による回転角度検出装置の一つの実施形態を、図面を参照して説明する。
図1において、回転角度検出装置は、回転体1と回転角度検出センサ2とを有する。
回転体1は、エンジンクランク軸等の回転軸に取り付けれて回転するものであり、軟磁性体製で、外周に所定ピッチでギヤ歯1aを形成されている。ギヤ歯1aは、回転体1の反時計廻り方向の回転方向Aに対して順方向の歯面1bが歯先面1cとなす角度θaは直角よりも小さい値となっており、これに対し、逆方向の歯面1dが歯先面1cとなす角度θbは直角となっている。つまり、θa<θbになっている。
回転角度検出センサ2は回転体1の外側位置に非接触で固定配置される。回転角度検出センサ2は、非磁性体からなるケース21と、ケース21の内部に配置されて回転体1のギヤ歯1aの歯先面1cに正対向して固定配置された永久磁石22と、ケース21の内部に配置されて回転体1と永久磁石22との間に固定配置されたホールIC11とを有する。
永久磁石22は、NS極軸がギヤ歯1aの歯先面1cに対して直角に配置されており、、この実施形態では、N極側にホールIC11が配置されている。
回転角度検出センサ2にはセンサ引き出しコード26が接続されている。センサ引き出しコード26は、電源線、グラウンド線、信号線の3線により構成されており、回転角度算出装置12に接続される。
ホールIC11の内部回路を、図2を参照して説明する。
ホールIC11は、ホール素子11aと、定電流素子11bと、コンパレータ回路11cと、電源端子11dと、グラウンド端子11eと、センサ出力端子11fとを有する。
ホールIC11には、定電流素子11bから一定の電流がホール素子11aに供給され、回転体1のギヤ歯1aと永久磁石22との間の磁束密度Bに比例したセンサ出力電圧Vsがコンパレータ回路11cに入力される。
コンパレータ回路11cは、閾値電圧とセンサ出力電圧Vsの比較を行い、その結果をコンパレータ出力電圧Voとして出力する。
図3にコンパレータ回路11cの入出力特性を示す。
コンパレータ回路11cの判定閾値電圧にヒステリシス(VIH−VIL)を持たせてある。
これにより、コンパレータ回路11cの出力電圧VoがローレベルVOLのとき、コンパレータ回路11cの入力電圧Vsがハイレベル側の閾値VIHを越えると、コンパレータ回路11cの出力VoはハイレベルVOHとなる。
これに対し、コンパレータ回路11cの出力電圧VoがハイレベルVOHのとき、コンパレータ回路11cの入力電圧Vsがローレベル側の閾値VILを下回ると、コンパレータ回路11cの出力VoはローレベルVOLとなる。
回転角度算出装置12の構成例を、図4を参照して説明する。回転角度算出装置12は、MPU12aと、MPU12aおよび外部の回転角度検出センサ2に電力を供給する電源装置12bと、電源端子12cと、グラウンド端子12dと、センサ入力端子12eとを有する。
MPU12aは、図示を省略しているが、内部に、入力レベル検出回路、タイマユニット、キャプチャユニット、演算器と、回転角度ANG、回転数REV、回転方向DIRを、電圧信号または通信データとして出力するインターフェイスをと備えている。
MPU12aの内部構成例を、図5を参照して説明する。MPU12aはキャプチャユニット12fと演算器12gを有する。
キャプチャユニット12fは、回転角度検出センサ2の出力電圧Voを判定してトリガ信号Strを出力する入力レベル検出回路12iと、一定時間ごとにタイマ値Tmを加算するタイマユニット12hを接続され、トリガ信号Strの入力によってタイマ値Tmを取り込み、これをキャプチャ値TRあるいはTFをとして保持する。
演算器12gは、キャプチャユニット12fから出力されるキャプチャ値TRあるいはTFを入力し、タイマユニット12h,キャプチャユニット12fへ制御信号Scc、タイマユニット12hへ制御信号Sctを出力する。演算器12gは、回転角度ANG,回転数REV,回転方向DIRを算出して電圧信号または通信12mによって出力する機能を備える。
つぎに、回転角度検出センサ2と回転体1のギヤ歯1aの位置関係に対するホールIC11の磁束密度Bの関係を、図6(a)〜(c)を参照して説明する。ここで、図中の符号Mは磁力線を簡易的に示したもので、便宜上永久磁石22を出てから最初の磁性体に吸収されるまでを描いており、磁力線Mの密度が高いほど、磁束密度Bが高いことを表している。
図6(a)に示されているように、回転体1のギヤ歯1aの谷部上に回転角度検出センサ2が位置しているとき、ホールIC11は永久磁石22とギヤ歯1aに挟まれない状態となるため、ホールIC11を通過する磁力線Mの密度は最も少なくなり、磁束密度Bが最小となる。
図6(b)に示されているように、回転体1のギヤ歯1aの回転方向に対して順方向の歯面1b上に回転角度検出センサ2が位置しているとき、ホールIC11を挟んだ永久磁石22とギヤ歯面1bの間隙が、図6(a)の場合よりも小さくなるため、ホールIC11を通過する磁力線Mの密度は図6(a)の位置と比較して少し大きくなり、磁束密度Bが中間の大きさとなる。
図6(c)に示されているように、回転体1のギヤ歯1aの歯先面1c上に回転角度検出センサ2が位置しているとき、ホールIC11を挟んだ永久磁石22とギヤ歯1aの間隙が最小となり、ホールIC11を通過する磁力線Mの密度は最も大きくなるため、磁束密度Bが最大となる。
ここで、回転体1が順方向に回転した場合、つまり、図6の(a)→(b)→(c)の順に状態が変化した場合において、時間tに対するコンパレータ回路11cの入力電圧Vsと出力電圧Voの関係を図7に示す。
また、回転体1が逆方向に回転した場合、つまり図4の(c)→(b)→(a)の順に状態が変化した場合において、時間tに対するコンパレータ回路11cの入力電圧Vsと出力電圧Voの関係を図8に示す。
ここで、コンパレータ回路11cの出力電圧Voの立ち下がりから立ち上がりまでの時間をT12とし、立ち上がりから立ち下がりまでの時間をT23とすると、回転体1が回転しているときに回転角度検出センサ2に発生するパルス信号のデューティ比DTは下記の式(1)のように表すことができる。
DT = T23/(T12+T23) …(1)
ここで、回転体1が順方向に回転している場合には、図7に示されているように、T12>T23となる。これに対し、回転体1が逆方向に回転している場合には、図8に示されているように、T12<T23となる。このため、式(1)より、順方向に回転している場合のデューティ比DTよりも、逆方向に回転している場合のデューティ比DTの方が大きくなる。
これにより、回転体1の回転により発生するパルス信号のデューティ比DTが、回転方向の違いにより変化することを検出して回転方向を特定することができ、装置のコスト上昇や複雑化を招くことなく、回転方向を的確に検出できる。
この発明による回転角度検出装置の他の実施形態を、図9を参照して説明する。
本実施形態では、回転体1の形状を、図9に示されているように、定義する。
回転体1は、外周360°のうち340°に回転角10°相当のピッチでギヤ歯1aを34個備え、残りの外周20°にはギヤ歯が存在しない。
回転体1が図9に示される位置から順方向に回転すると、回転角度検出センサ2の出力電圧Voが図10に示すように変化する。
ここで、図10中のaの部分におけるMPU12aの内部処理を、図11を用いて説明する。
出力電圧VoがローレベルVOLからハイレベルVOHに変化したとき、MPU12aは、立ち上がりエッジを検出し、その瞬間のタイマ値Tmをキャプチャ値TR2に格納する。その後、MPU12aは、立ち上がりエッジを検出する度に最新のキャプチャ値をTR2に格納し、1回前のキャプチャ値をTR1とする。
同様に、出力電圧VoがハイレベルVOHからローレベルVOLに変化したとき、MPU12aは立ち下がりエッジを検出し、その瞬間のタイマ値Tmをキャプチャ値TF2に格納する。その後、MPU12aは、立ち下がりエッジを検出する度に最新のキャプチャ値をTF2に格納し、1回前のキャプチャ値をTF1とする。
キャプチャ値TR1,TF1,TR2,TF2のうち、連続する3つのキャプチャ値が入力されれば、式(1)を応用することにより、以下のようにデューティ比DTの算出が可能になる。
DT =(TF1−TR1)/(TR2−TR1) …(2)
DT =(TF2−TR2)/(TF2−TF1) …(3)
以上のように算出したデューティ比DTを、回転方向判定のために予め設定した閾値JDGDTと比較し、デューティ比DTが閾値JDGDT未満であれば、回転体1の回転方向が順方向であると判断でき、逆に、デューティ比DTが閾値JDGDT以上であれば、回転体1の回転方向が逆方向であると判断できる。
回転方向判断の結果、順方向であれば回転方向DIRに0を設定し、逆方向であれば回転方向DIRに1を設定することで、回転方向判定処理は完了となる。
回転数REVの算出は、キャプチャ値TR1,TR2の2値またはTF1,TF2の2値を用いて以下のように実施する。
REV = KREV/(TR2−TR1) …(4)
REV = KREV/(TF2−TF1) …(5)
上記の式(4)および式(5)で用いたKREVは、回転数REVを算出するために予め設定した定数である。キャプチャ値の単位を秒とし、回転数REVの単位を1分間あたりの回転数と定義すると、定数KREVは60/36となる。
回転体1の絶対的な回転角度ANGは、回転体1の基準位置検出後に可能となる。この基準位置検出の方法について、図12を用いて以下に説明する。
図11に示すPF1,PF2は、それぞれ図10中のbの部分における出力電圧Voの立ち下がりエッジ周期であり、MPU12aは2回目以降の立ち下がりエッジ検出時に、回転数REV算出の際に用いたTF2−TF1をエッジ周期PF2に設定する。
その後、MPU12aは、立ち下がりエッジを検出する度に最新のエッジ周期をPF2に格納し、1回前のエッジ周期をPF1とする。
エッジ周期の算出が2回行われ、PF1およびPF2に値が設定されれば、そのエッジ周期PF1とPF2を用いて下記条件式(6)により基準位置の検出を行う。
(PF1−KP) ≦ (PF2/3) ≦ (PF1+KP) …(6)
上記の条件式(6)が成立した場合、最新の立ち下がりエッジ検出タイミングが、回転体1のギヤ歯が存在しない20°の直後のギヤ歯1aにより発生したものであると判定し、このタイミングを基準位置とする。
条件式(6)は、1回前のエッジ周期PF1と最新のエッジ周期PF2を比較した際に、最新のエッジ周期PF2が1回前のエッジ周期PF1の約3倍になっていることを検出するもので、KPは回転体1の角速度変動による周期の変動を許容するための補正値である。周期変動補正値KPは、回転体1を含む回転系全体のイナーシャと、その回転系にかかる最大のトルクを考慮して設定する。
ここで、一例として、図12に示されている状態での回転体1の絶対的な回転角度ANGを0°と定義すると、基準位置を検出したときの回転体1の回転角度ANGは60°となる。
基準位置を検出した際、式(2)および式(3)によるデューティ比DTの算出結果は正しくないため、回転方向の判定は行わず、回転方向DIRは前回値を保持する。
また、基準位置を算出した際、エッジ周期は通常の3倍になってしまうため、式(4)および式(5)による回転数REVの算出結果は、この場合のみ3を乗じて回転数REVの算出を補正する。
上記の条件式(6)が成立しない場合、回転体1の絶対角度の算出はできないため、回転方向DIRの判定が順方向であれば、それまでに算出した回転体1の回転角度ANGに10°を加算し、回転方向DIRの判定が逆方向であれば、それまでに算出した回転体1の回転角度ANGから10°を減算する。
ただし、加算の結果が360°に達した場合は回転体1の角度を0°とし、減算の結果が0を下回った場合は回転体1の角度を350°とする。
以上のように、MPU12aによる出力電圧Voのエッジ検出タイミングを処理することにより、回転体1の回転方向DIR,回転数REV,回転角度ANGの算出を可能とした。
つぎに、上述の実施形態による回転角度検出装置(回転体1と回転角度検出センサ2)、回転角度算出装置12を、クランク角度検出−算出手段として有する内燃機関(エンジン)の構成例を、図13を参照して説明する。
エンジン3は複数の気筒(図示せず)からなる。ピストン101aとシリンダ101bにより構成された燃焼室101cに導入される空気は、エアクリーナ102の入口部102aから取り入れられ、吸入空気量センサ(エアフローセンサ)25を通り、吸入空気量を制御するスロットル弁140aが収容されたスロットルボディ140を通ってコレクタ106に入る。スロットル弁140aの開度はエンジン制御装置13によって制御される。
コレクタ106に吸入された空気は、エンジン3の各燃焼室101cに接続された各吸気管107に分配された後、燃焼室101cに導かれる。また、エアフローセンサ25からは吸入空気量を表す信号がエンジン制御装置13に出力されている。さらに、スロットルボディ140にはスロットル弁140aの開度を検出するスロットルセンサ27が取り付けられており、その信号もエンジン制御装置13に出力されるようになっている。
ガソリン等の燃料は、燃料タンク50から燃料ポンプ51により加圧されて燃料配管57に吐出され、燃料フィルタ58を通過した後、再度燃料配管59を通ってインジェクタ54から燃焼室101cに噴射される。燃焼室101cに噴射された燃料は、点火コイル108で高電圧化された点火信号により点火プラグ109によって点火される。
エンジン3のクランク軸101dには回転体1が取り付けられており、その周辺部に回転角度検出センサ2が固定配置されている。回転角度検出センサ2は、クランク軸101dの回転位置を表す信号をエンジン制御装置13に出力する。
また、排気弁120のカム軸100に取り付けられた回転体118とカム角センサ117は、カム軸100の回転位置を表す角度信号をエンジン制御装置13に出力する。
ここで、カム角センサ117は、本実施形態による回転方向の検出が可能な回転角度検出装置ではなく、公知の回転角度検出センサを用いることとする。
排気管209には、排気ガス中の酸素濃度を検出してその検出信号をエンジン制御装置13に出力する空燃比センサ208、排気ガス浄化用触媒210等が設けられている。
次に、エンジン制御装置13の構成とエンジン制御システムについて、図14を用いて説明する。
エンジン制御装置13の主要部は、MPU203、EP−ROM202、RAM204及びA/D変換器を含むI/O−LSI201等で構成される。
クランク軸101dの回転角度検出センサ2、カム角センサ117、機関冷却水温度を測定する水温センサ28、吸気管内の圧力を測定する吸気管内圧センサ29を含む各種のセンサ等からの信号を入力として取り込み、回転角度算出装置12による回転角度算出と同等の演算処理を含む所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された各種の制御信号を出力し、アクチュエータである燃料ポンプ51、インジェクタ54および点火コイル108等に所定の制御信号を供給して燃料吐出量制御、燃料噴射量制御および点火時期制御等を実行するものである。
図15は、エンジン3のカム軸100に取り付けられた回転体118の形状と、カム角センサ117の位置関係を示している。カム角センサ117は回転角度検出センサ2と同様の特性を備えているとする。
4ストロークエンジンでは、エンジンの1サイクルはクランク軸で2回転であり、カム軸では1回転である。つまり、カム軸100に取り付けられた回転体118が360°回転する間に、クランク軸101dに取り付けられた回転体1は720°回転する。
図9に示されている実施形態では、回転体1の角度検出範囲を360°とし、基準位置を検出したときの回転角度ANGを60°と定義したが、本実施形態では、カム角センサの出力電圧Vocを組み合わせることにより、図9に示されている実施形態の角度検出範囲を720°に拡張する。
回転体1の出力電圧のエッジ周期により基準位置を検出したとき、カム角センサ117の出力電圧VocがVOHならば、回転角度ANGを60°とし、カム角センサ117の出力電圧VocがVOLならば回転角度ANGを420°とする。
よって、エンジン3が正方向に回転している場合の回転体1の回転角度検出センサ2と、カム角センサ117それぞれの出力電圧Vo,Vocおよびクランクの回転角度ANGを図16に示されているように定義できる。
本実施形態のエンジン3は、直列4気筒のエンジンとし、クランク軸101dの回転角と各気筒のサイクルの関係を図17に示されているように定義する。
図18は、エンジン3が停止するときのクランク軸101dの動作例を示したものであり、クランク軸101dが280°から350°まで正方向に回転し、その後、4番気筒の圧縮圧により押し戻されて逆方向に回転し、310°と320°の間で停止した場合を表している。
ここで、図18中のaの場合、つまり正方向に回転しているときには、式(3)を用いて算出したデューティ比DTがJDGDT未満であるため、正方向であると判定し、回転方向DIRは0となり、出力電圧Voの立ち下がりエッジのタイミングにて回転角度ANGを10°ずつ加算している。
一方、図18中のbの場合、つまり逆方向に回転しているときには、式(3)を用いて算出したデューティ比DTがJDGDT以上であるため、逆方向であると判定し、回転方向DIRは1となり、出力電圧Voの立ち上がりエッジのタイミングにて回転角度ANGを10°ずつ減算している。結果、回転角度ANGを320°として算出し、正確にクランク軸101dの停止位置を検出する。
回転角度ANGが320°のとき、図17より、2番気筒の吸気行程であることが分かるため、次回のエンジン始動時に即座に2番気筒に対して燃料噴射を実施することができ、クランキング開始から1回転以内で燃焼によるトルクを発生させることができる。
従来のクランク軸の正確な停止位置を検出できないシステムの場合には、エンジン始動毎にクランク軸の基準位置を検出してからクランク軸の角度算出を行うため、最大でクランク軸を1回転させないと特定の気筒に燃料を噴射することができない。
よって、燃焼によるトルクを発生させるためにはクランキング開始から最大で2回転待たねばならない。
それに対し、本実施形態の方が早く燃焼トルクを得ることができ、始動性能を向上することができる。
また、図13に対し、インジェクタ54の吐出口を燃焼室101c内に設置し、燃料配管59に図示しない高圧燃料ポンプを追加して、エンジン3を筒内噴射エンジンとした場合、回転角度ANGの算出によりクランク軸101dの停止位置が図17で表される圧縮行程であると判定した気筒に、高圧燃料ポンプとインジェクタ54を駆動して燃料を噴射し、点火コイル108を駆動して点火を実施すると、エンジン停止状態から燃焼トルクを発生させることができ、スタータによるクランキングを実施しなくてもエンジン3を始動させることができるようになる。
本発明の作用、効果を、要約すると、以下の通りである。
(1)回転体が回転したときにギヤ歯の形状により、磁気検出素子の磁束密度が変化することにより、磁気検出素子の信号出力電圧が変化する。その電圧をコンパレータ回路に入力し、閾値と比較することにより、入力電圧に応じてコンパレータ回路の出力レベルがハイレベルまたはローレベルに変化する。
ここで、コンパレータ回路の閾値はヒステリシスを持っており、コンパレータ回路の出力がハイレベルからローレベルに反転する際の閾値と、ローレベルからハイレベルになるための閾値に違いを持たせてある。
回転体のギヤ形状により磁気抵抗素子の磁束密度が増加するときの変化速度と減少するときの変化速度が異なるため、コンパレータ回路から出力されるパルス信号のデューティ比は、回転体の回転方向により異なった値となる。
コンパレータ回路の閾値にヒステリシスを持たせることは、ノイズ対策等で必要な条件となっており、実際には、特別な手段を加えなくとも既に採用されている技術であるため、この発明により、従来の技術に対して回転体のギヤ歯の形状を変更するのみで、装置のコスト上昇や複雑化を招くことなく、回転方向の検出が可能な回転体の回転角度検出装置を提供することができる。
(2)回転角度検出装置から出力されるパルス信号の立ち上がりおよび立ち下りのタイミングを計測し、その立ち上がりまたは立ち下がりの回数を計測することにより、回転体の回転角度を算出するとともに、立ち上がりから立ち下がりまでの時間と、立ち下りから立ち上がりまでの時間を用いてパルス信号のデューティ比を算出し、デューティ比の値により回転体の回転方向を的確に判定する。
(3)本発明による回転角度算出装置の機能を内燃機関の制御装置に含め、内燃機関のクランク軸に本発明の回転角度検出装置を取り付けることにより、内燃機関の制御装置はクランクの回転角度の算出と回転方向の判定が可能になる。
よって、内燃機関が逆方向に回転していることを検出して燃料噴射制御や点火時期制御が異常になることを防止できる。
また、クランクの回転角度とその回転方向が正確に検出できるため、内燃機関停止時の正確なクランク角度が算出可能となり、再始動時の気筒判別待ち時間を短縮し、再始動時間の短縮が実現できる。これは、アイドルストップを実施する内燃機関にとっては重要な性能向上となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱することなく、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、上述の実施形態では、エンジンを4ストロークエンジンとしているが、これはディーゼルエンジンにも適用できることは明らかである。
本発明による回転角度検出装置の一つの実施形態を示す構成図。 本実施形態の回転角度検出装置のホールICの内部回路図。 コンパレータ回路の入出力特性図。 本発明による回転角度算出装置の一つの実施形態を示す構成図。 本発明による回転角度算出装置のMPUの内部構成図。 (a)〜(c)は回転体と回転角度検出センサの位置関係に対する磁束密度の関係を表す図。 正回転時のコンパレータ回路の入力電圧と出力電圧の関係を表す図。 逆回転時のコンパレータ回路の入力電圧と出力電圧の関係を表す図。 本発明による回転角度検出装置の他の実施形態を示す構成図。 回転角度検出センサの出力電圧の波形を表す図。 MPUの内部で実施される時間計測方法を表す図。 MPUの内部で実施される周期計測方法を表す図。 本発明によるエンジン制御装置の一つの実施形態を示す構成図。 エンジン制御装置の内部構成図。 本発明による回転角度検出装置の他の実施形態を示す構成図。 回転角度検出センサの波形と回転角度の相関を表す図。 クランク角に対する気筒ごとのサイクルを表す図。 エンジン停止時の回転角度ANGの算出処理を表す図。
符号の説明
1 回転体
1a ギヤ歯
1b 歯面
1c 歯先面
1d 歯面
2 回転角度検出センサ
11 ホールIC
11a ホール素子
11b 定電流素子
11c コンパレータ回路
12 回転角度算出装置
13 エンジン制御装置
21 ケース
22 永久磁石
25 吸入空気量センサ
27 スロットルセンサ
28 水温センサ
29 吸気管内圧センサ
50 燃料タンク
51 燃料ポンプ
54 インジェクタ
57 燃料配管(フィルタ上流)
58 燃料フィルタ
59 燃料配管(フィルタ下流)
101a ピストン
101b シリンダ
101c 燃焼室
101d クランク軸
102 エアクリーナ
106 コレクタ
107 吸気管
108 点火コイル
109 点火プラグ
117 カム角センサ
118 回転体
120 排気弁
121 吸気バルブ
140 スロットルボディ
140a 電制スロットル弁
201 入出力回路
202 EP−ROM
203 MPU
204 RAM
208 空燃比センサ
209 排気管
210 排気ガス浄化用触媒

Claims (4)

  1. 外周に所定ピッチでギヤ歯を形成された軟磁性材料からなる回転体と、該回転体の前記ギヤ歯に対向して固定配置された永久磁石と、前記回転体と前記永久磁石との間に固定配置された磁気検出素子と、該磁気検出素子の信号出力電圧が判定閾値電圧との比較によってハイレベルであるかローレベルであるかを判定するコンパレータ回路とを備え、前記回転体の回転速度に応じた周波数のパルス信号を前記コンパレータ回路の出力端子に発生する回転角度検出装置であって、
    前記回転体の回転方向に対し前記ギヤ歯の順方向の歯面と逆方向の歯面とが互いに異なる角度になっており、前記コンパレータ回路の判定閾値電圧にヒステリシスを持たせたことを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 請求項1記載の回転角度検出装置よりのパルス信号を入力して当該のパルス信号デューティ比を演算する手段を有し、前記デューティ比により前記回転体の回転方向が順方向であるか逆方向であるかを判定することを特徴とする回転角度算出装置。
  3. 請求項2に記載の回転角度算出装置を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 外周に所定ピッチでギヤ歯を形成された回転角度検出用の回転体であって、当該回転体の回転方向に対し前記ギヤ歯の順方向の歯面と逆方向の歯面とが互いに異なる角度になっていることを特徴とする回転体。
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